JP2516128Y2 - テープ厚を考慮したテープ制御装置 - Google Patents

テープ厚を考慮したテープ制御装置

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JP2516128Y2
JP2516128Y2 JP468591U JP468591U JP2516128Y2 JP 2516128 Y2 JP2516128 Y2 JP 2516128Y2 JP 468591 U JP468591 U JP 468591U JP 468591 U JP468591 U JP 468591U JP 2516128 Y2 JP2516128 Y2 JP 2516128Y2
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tape
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JP468591U
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Inventor
仁史 北川
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株式会社船井電機研究所
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、テープレコーダやDA
Tにおけるテープ制御装置に係り、テープリールの回転
に応じて得られるパルス信号に基づいて所定の演算を行
うことにより、テープ駆動を制御すると共に残量時間を
表示する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】テープ走行を行う機器において、テープ
の現在位置を検出し、テープの駆動を制御すると共に、
現在位置もしくは残量時間を表示することが行われてい
る。このために、従来、テープの巻取側リールと供給側
リールの回転により得られるパルス周期を演算する、い
わゆるリール演算により現在位置を算出する手法が一般
に採用されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記のリー
ル演算を行う際、当然のことながらテープの厚み値が演
算の一要素となるが、例えば、DATのテープ厚の規格
値は、13.0×(1/106 )±1.0×(1/10
6 )[m]であるが、中には、14.0×(1/10
6 )[m]に近いものもある。そのために、例えば、テ
ープ厚を13.0×(1/106 )[m]で固定して演
算すると大多数のテープについて残量時間を正しく計算
できるものの、テープ厚が厚いテープであると、演算に
よるテープ端の把握が遅れるため、テープ制御におい
て、テープ終端での駆動速度を緩ませることができず、
テープを痛めてしまう。一方、テープ厚を規格の13.
0×(1/106 )[m]よりも大きい、例えば13.
8×(1/106 )[m]を用いて演算すると、実際よ
りも早めにテープ終端と判断するといったことになるた
めテープ制御は問題ないが、大多数のテープについて残
量時間表示が正しくないものとなる。
【0004】本考案は、上述した問題点を解決するもの
で、演算の目的に応じて異なるテープ厚を使用すること
により、残量時間を正しく計算でき、それを表示できる
と共に、テープ厚が厚いテープであってもテープ終端で
的確に駆動速度を緩ませることができテープを痛めるこ
とのないテープ厚を考慮したテープ制御装置を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案は、リールの回転に応じて得られるパルス信号
に基づいてテープ走行の駆動を制御すると共に残量時間
を表示する装置において、テープ駆動制御の演算に用い
るテープ厚として規格の標準値よりも大きい値を使用
し、残量時間表示の演算に用いるテープ厚として規格の
標準値を使用するようにしたものである。
【0006】
【作用】上記の構成によれば、規格の標準値よりも大き
いテープ厚の値を使用してテープ走行駆動制御の演算を
行うので、大多数のテープについて、実際にテープ終端
になるよりも早めにテープ終端であると検出されること
になり、すなわちテープ終端検出が遅くなることはなく
なり、テープ終端にまで突入する前にテープ速度を落と
すといったテープ走行の駆動を制御することが可能とな
る。また、残量時間表示に用いるテープ厚としては規格
の標準値を用いるので、大多数のテープについて、残量
時間表示は正確に行うことが可能となる。
【0007】
【実施例】本考案をDATに実施した構成例について図
1に示す。制御用CPU1は、テープ走行を制御し、入
力信号に基づきテープの現在位置を検出する。テープの
供給側(サプライ側)のモータ2と、巻取側(テイクア
ップ側)のモータ3は、制御用CPU1からの指令に基
づいてそれぞれテープリールを駆動する。リールパルス
発生器4,5は、それぞれサプライ側、テイクアップ側
のリールの回転により回転周期に対応したパルスを発生
する。制御用CPU1は、このリールパルスを取り込ん
で下記の通りの所定の演算を行い、テープの現在位置や
残量時間を求め、この結果は、表示用CPU6を介して
表示部7に与えられ表示される。さらに、テープ走行の
駆動制御をも行う。さらに、CPU1は、巻取側リール
の累積パルス数を計測しておき、テープの早送り・巻き
戻し動作が行われたときは、その累積パルス数の増減を
含む変化に基づいて現在位置を算出するようにしてい
る。
【0008】図2、図3はCPU1によるテープ制御と
残量時間表示の処理動作のフローチャートを示す。以下
に、各処理動作を説明する。テープが挿入され再生動作
が行われるとリールパルスを測定し(#1)、これに基
づき現在位置の算出を行うためにリール演算を行う(#
2,#4)。このとき、DATのテープ厚の規格値が1
3.0×(1/106 )±1.0×(1/106
[m]であることを考慮して、図2のテープ制御では、
演算に用いるテープ厚(d1)として規格の標準値より
も大きい13.8×(1/106 )[m]を使用し(#
2)、テープ制御を行う(#3)。また、図3の残量時
間表示では、演算に用いるテープ厚(d2)として規格
の標準値13.0×(1/106 )[m]を使用し(#
4)、残量時間表示を行う(#5)。
【0009】図4は、テープのサプライ側と、テイクア
ップ側の関係を示し、以下、上記フローチャートでのリ
ール演算と、パルスの増加、減少による累積パルスの変
化を基にテープの現在位置を検出するための計算式につ
いて説明する。ここに、 v0 :テープ速度 8.15×(1/103 )[m/
s] rh :ハブ半径 7.5×(1/103 )[m/s] rs :サプライ側巻き取り半径[m] rt :テイクアップ側巻き取り半径[m] d :テープ厚 とする。サプライ側、テイクアップ側のハブの回転周期
をそれぞれTs,Ttとする。サプライ側のテープ部分
面積Ssは、 Ss=πrs 2 −πrh 2 … であるので、テープ全長lsは、 π(rs 2 −rh 2 ) ls=─────────── … d で表わされる。またrh はTsで表すと、 v0 ・Ts=2π・rs より、rs =v0 ・Ts/2π … であるので、これを式に代入すれば、 π v0 2 ls= ─( ───Ts2 −rh 2 ) … d 4π2 となる。 よって、サプライ側の残量時間Rは、 ls v0 π・rh 2 R=────=───Ts2 −────── … v0 4πd v0 ・d となる。同様にテイクアップ側の経過時間Nは、 v0 π・rh 2 N=───Tt2 −────── … 4πd v0 ・d で表される。また、全長時間Lは、,を加えればよい。 L=R+N …
【0010】テイクアップ側の累積パルス数をPとす
る。テイクアップ側に何もテープを巻き取っていない状
態を累積パルス総数0とし、そこからパルスを加えてい
けばパルス数により、テープ位置が分かる。テープの巻
き取り数は、(rs −rh )/dにより計算できるの
で、テープの巻き取り半径が分かれば累積パルス数P
は、1回転8パルスとして、次式により計算できる。 rs −rh P=───────×8 … d ここで、式を代入すれば 8 v0 ・Tt P=───(──────−rh ) … d 2π で現在の累積パルス数を求めることができる。
【0011】さらに、パルス数をカウントし、その増減
により経過時間を求めるために式を変形して、 2π P・d Tt=───(────+rh ) …(10) v0 8 (10)式を式に代入すれば、累積パルス数Pより経過時
間Nを求める式ができる。 v0 4π2 P・d π・rh 2 N=───・────( ───+rh )2 −────── 4πd v0 2 8 v0 ・d π P2 ・d2 P・d・rh π・rh 2 =────(──────+──────+rh 2 )−────── v0 ・d 64 4 v0 ・d 64・π =─────(d・P2 +16・rh ・P) …(11) v0 全長時間Lが分かっていれば、式を変形することによ
り、次式によりテープ厚を求めることができる。 v0 π・rh 2 L=────(Ts2 +Tt2 )−2・─────── より、 4πd v0 ・d 1 v0 π・rh 2 d= ─{───(Ts2 +Tt2 )−2・──────} …(13) L 4π v0
【0012】
【考案の効果】以上のように本考案によれば、リールパ
ルス演算に基づいてテープ駆動を制御すると共に残量時
間を表示するものにおいて、テープ駆動制御の演算に用
いるテープ厚として規格の標準値よりも大きい値を使用
し、残量時間表示の演算に用いるテープ厚として規格の
標準値を使用するようにしているので、大多数のテープ
について残量時間表示のための演算が正しく行え、それ
を表示でき、かつ、テープ終端検出が遅くなることがな
く、テープ終端に完了する前に的確に駆動速度を緩ませ
ることができ、テープを痛めることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施例によるテープ制御装置のブ
ロック図である。
【図2】 同装置のテープ制御の動作を示すフローチャ
ートである。
【図3】 同装置の残量時間表示の動作を示すフローチ
ャートである。
【図4】 演算の計算式を説明するためのテープのサプ
ライ側とテイクアップ側の図である。
【符号の説明】
1 制御用CPU 4,5 リールパルス発生器 6 表示用CPU 7 表示部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テープリールの回転に応じて得られるパ
    ルス信号に基づいてテープ走行の駆動を制御すると共に
    残量時間を表示する装置において、テープ駆動制御の演
    算に用いるテープ厚として規格の標準値よりも大きい値
    を使用し、残量時間表示の演算に用いるテープ厚として
    規格の標準値を使用するようにしたことを特徴とするテ
    ープ厚を考慮したテープ制御装置。
JP468591U 1991-01-17 1991-01-17 テープ厚を考慮したテープ制御装置 Expired - Lifetime JP2516128Y2 (ja)

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Publication Number Publication Date
JPH04103389U JPH04103389U (ja) 1992-09-07
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Effective date: 19960625