JP2513764B2 - 打合せ回線を用いた回線誤り率測定方式 - Google Patents

打合せ回線を用いた回線誤り率測定方式

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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 回線を介して対向して配設された無線装置に関し、 無線装置間の打合せ用に設けられた打合せ回線を使用
して回線の誤り率を測定することを目的とし、 各無線装置に設置された打合せ用トークスイッチの各
送信機側に信号発生器を、各受信機側に信号検出器をそ
れぞれ接続して前記打合せ回線が前記無線装置間の打合
せ用に使用されていない時に前記回線の誤り率を測定す
るように構成する。
〔産業上の利用分野〕 本発明は、回線を介して対向して配設された予備回線
を持たない無線装置の回線誤り率測定方式に関する。
回線を介して対向して配設された無線装置において
は、回線の誤り率を測定してフエージングその他の条件
による回線劣化を検出している。
この場合、予備系の回線を有する比較的容量の大きな
回線では、予備回線に切替えて運用している間に主回線
の誤り率を測定しているが、予備回線を持たない回線で
は運用中に回線誤り率を測定できず、送られてきたデー
タを受信機出力で照合して回線品質を検証していた。
また、上記回線にデータを送信する際に各送信機側で
データの伝送速度と異なる速度で回線の誤り率測定デー
タを重畳し、各受信機側でこの測定データを受信データ
から分離する方式がとられているが、この方式では回路
構成が複雑になる。
そのため簡単な構成で回線誤り率が測定できる測定方
式の開発が要望されている。
〔従来の技術〕
第5図は、従来の回線誤り率測定方式のブロック図で
あり、図において1−7,2−7はPN発生器、1−8,2−8
はPN検出器、1−9,2−9及び1−10,2−10は速度変換
器、1−11,2−11はスタッフイング回路、1−12,2−12
はデスタッフイング回路、1−21,2−21及び1−22,2−
22は監視制御装置、3,4は無線装置、C3C4は回線、W1
3,W1−4及びW2−3,W2−4はディジタル信号である。
図の符号のサフイックスの1及び2は、それぞれ下り
回線C3、上り回線C4に対する各回路ブロックに付加した
ものであり、動作は両者全く同一であるため、以下下り
回線の場合(サフイックス1)についてのみ説明する。
従来の回線誤り率測定方式においては、図に示すよう
にデータとして送られてくるディジタル信号W1−3は例
えば伝送速度200Mb/Sのデータであり、このディジタル
信号W1−3が監視制御装置1−21内の速度変換回路1−
9で201Mb/Sの伝送速度に変換され、スタッフイング回
路1−11でPN発生器1−7で発生される回線誤り率測定
用PN信号とスタッフイングされて1Mb/S付加された信号
が第1の送信機1−2に入力され、回線C3を介して第2
の受信機1−3に送達される。この受信出力は監視制御
装置1−22内のデスタッフイング回路1−12で伝送速度
201Mb/Sの信号より1Mb/S抜き、速度変換回路1−10で20
0Mb/Sのディジタル信号W1−4として出力される。
一方回線誤り率測定用のPNパターンはPN検出器1−8
内のPN信号(前記PN発生器1−7で発生されたものと同
一のもの)と比較されて回線の誤り率を検出する。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが従来の回線誤り率測定方式においては、同一
回線に誤り率を測定するPN信号が各送信機側で伝送速度
を変えて圧縮されたデータに重畳されて送信され、各受
信機側でこの受信データを元のデータ伝送速度に変える
という方法でデータに重畳されたPN信号を検出している
ため、フレーム同期、PN信号の抽出などにより伝送され
たデータの中身を調べないと誤り率が分らないという問
題点があった。
さらに回路構成が複雑になり、使用部品が増えて信頼
性も劣化し、また専有場所も大きくなるという問題点が
あった。
本発明は、このような問題点に鑑み、主回線と別に設
けられている打合せ回線の使用頻度が少ないことに着目
し、この打合せ回線を使用して回線誤り率を測定する方
式を提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
第1図は、本発明の回線誤り率測定方式の原理図であ
り、各送信機1−2,2−2に通話信号W1−1,W2−1と信
号発生器1−1,2−1出力を切替えるスイッチS1−1,S2
−1をそれぞれ設け、さらに打合せ回線C1,C2を介して
各受信機1−3,2−3の出力信号を通話信号W1−2,W2
2と信号検出器1−4,2−4に切替えるスイッチS1−2,S
2−2を設けた構成としている。
〔作用〕
本発明では、第1図に示すように回線の誤り率測定時
は、スイッチS1−1,S1−2及びS2−1,S2−1,S2−2をOF
Fにして各送信機1−2,2−2に誤り率測定用の信号発生
器1−1,2−1を接続し、該信号発生器1−1,2−1で発
生された前述のPN信号からなる測定データを各送信機1
−2,2−2より打合せ回線C1,C2を介して送信し、各受信
機1−3,2−3で受信した後、信号検出器1−4,2−4で
内蔵のPN信号と比較して回線の誤り率を測定する。
〔実施例〕
第2図は本発明の一実施例の打合せ回線を使用した回
線誤り率測定方式のブロック図であるが、第1図及び第
5図と同一のものは同一の記号で示している。
また第3図は上記第2図における主要部のタイムチャ
ートを示す図である。
第2図において、1−5,2−5はパターン発生器、1
−6,2−6はパターン検出器、a,b,cはトークスイッチS1
−1,S1−2,S2−1,S2−2の接点を示す。
第2図では前述した如く、符号のサフイックスの1及
び2は、それぞれ下り打合せ回線C1及び上り打合せ回線
C2に対する各回路ブロックに付加したもので動作は両者
全く同一であるため、以下下り打合せ回線の場合(サフ
イックス1)についてのみ説明する。
さらに第2図のブロック図の構成を第3図のタイムチ
ャートとともに説明する。
回線の誤り率測定時は、送信機側のトークスイッチS1
−1をOFFにし、パターン発生器1−5とPN発生器1−
7の出力をそれぞれ接点a,b,cに接続する。
ここでパターン発生器1−5からはスタート信号及び
ストップ信号がそれぞれ接点a及びbに接続される。
スタート信号及びストップ信号は第4図に示すように
通話帯域である0.3kHz〜3.4kHz間の周波数で例えばf1
f7の7波を用いて1101101のようにコード化する。さら
に上記各周波数のHighレベル“1"の振幅を通話信号の最
大振幅よりも大きくして通話信号と区別している。
第2図に示すようにトークスイッチS1−1をOFFにす
るとパターン発生器1−5からf1f2f3・f7の周波数組合
せのFSKよりなるスタート信号が接点aを通して第1の
送信機1−2に入力される。このスタート信号はN回繰
返し発生されて確認がとられる。スタート信号が完了し
た後、その最後のパルスの立下りを検出してPN発生器1
−7から回線誤り率測定用のPN信号がトークスイッチS1
−1の接点cを介して第1の送信機1−2に入力され、
打合せ回線C1を通して第2の受信機1−3に送達され
る。
受信機側ではスピーカ(図示せず)によりその信号音
を確認してトークスイッチS1−2をOFF側に切替えて測
定状態に入る。受信機側では打合せ回線C1の遅れ時間t1
経過後、バターン検出器1−6でスタート信号を検出
し、トークスイッチS1−2の接点cを介してPN検出器1
−8に入力されたPN信号がこのPN検出1−8内で発生さ
れた正規のPN信号と比較されて誤り率の測定が行われ
る。この測定時間t2は、十分長くないと測定確度がとれ
ないため例えば10分乃至30分程度とし、この間は測定結
果を表示しないようにする。
以上の測定は、送信機側でトークスイッチS1−1をON
にして通話状態になり、受信機側でこの状態が検出され
るまで継続される。
送信機側で通話状態になるとパターン発生器1−5で
トークスイッチONのパルスの立上りを検出したストップ
信号が発生され、トークスイッチS1−1の接点bを介し
て第1の送信機1−2に送出される。
このストップ信号は前述したように例えばf7f6f5・・f1
のコード1011011とし、M回繰返し送出される。
パターン検出器1−6では、第2の受信機1−3より
トークスイッチS1−2の接点bを介して入力されたこの
ストップ信号の立上りを検出し、継続していた測定を中
止する。
しかるに受信機側でこの回線の誤り率を測定中に送信
機側でトークスイッチS1−1をONにして通話状態にすれ
ば、受信機側のスピーカ(図示せず)により通話状態が
確認できるため、受信機側のトークスイッチS1−2を手
動でONに切替え、強制的に受信機側を通話状態にするこ
とができる。
打合せ等による通話は、トークスイッチS1−1及びS1
−2をそれぞれONにして通話信号W1−1及びW1−2で行
われる。
以上説明したように打合せ回線を使用することによ
り、データ伝送用の回線とは無関係に常時回線の誤り率
測定ができるわけである。
〔発明の効果〕
以上説明したように従来の回線誤り率測定方式がデー
タ伝送用の回線を使用して誤り率を測定していたのに比
して、本発明が打合せ回線を用いて測定するので、デー
タの伝送とは無関係に常時試験ができるため、データ伝
送に妨害を与えることなく、さらに測定用の回線を増設
することもなく簡単な構成で測定が可能であり、回線品
質の維持向上が期待できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の打合せ回線を利用した回線誤り率測定
方式の原理図、 第2図は本発明の一実施例を示すブロック図、 第3図は本発明の一実施例のタイムチヤートを示す図、 第4図は本発明のスタート/ストップ信号コードの一例
を示す図、 第5図は従来の回線誤り率測定方式のブロック図であ
る。 図において、1−1及び2−1は信号発生器、1−2及
び2−2は第1及び第2の送信機、1−3及び2−3は
第2及び第1の受信機、1−4及び2−4は信号検出
器、3及び4は第1及び第2の無線装置、S1−1,S1−2
及びS2−1,S2−2はスイッチ、C1及びC2は打合せ回線、
W1−1,W1−2及びW2−1,W2−2は通話信号を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の送信機(1−2)と第1の受信機
    (2−3)とを有する第1の無線装置(3)と、第2の
    受信機(1−3)と第2の送信機(2−2)とを有する
    第2の無線装置(4)とが打合せ回線(C1,C2)を介し
    て接続されて両無線装置間で通信を行うシステムにおい
    て、 前記各送信機(1−2,2−2)に通話信号(W1−1,W2
    1)と信号発生器(1−1,2−1)出力を切替えて入力
    するスイッチ(S1−1,S2−1)をそれぞれ設け、 前記各受信機(1−3,2−3)の出力信号を通話信号(W
    1−2,W2−2)と信号検出器(1−4,2−4)に切替える
    スイッチ(S1−2,S2−2)をそれぞれ設け、 前記信号発生器(1−1,2−1)より試験信号を送出
    し、前記各送信機(1−2,2−2)、打合せ回線(C1,
    C2)、各受信機(1−3,2−3)を介して信号検出器
    (1−4、2−4)で前記試験信号をそれぞれ検出して
    回線の誤り率を測定するように構成したことを特徴とす
    る打合せ回線を用いた回線誤り率測定方式。
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