JP2513527Y2

JP2513527Y2 - コンテナ搬送装置

Info

Publication number: JP2513527Y2
Application number: JP1990032022U
Authority: JP
Inventors: 晃川瀬
Original assignee: 石川島播磨重工業株式会社
Priority date: 1990-03-28
Filing date: 1990-03-28
Publication date: 1996-10-09
Anticipated expiration: 2005-03-28
Also published as: JPH03122075U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案はコンテナを積み重ね状態に貯蔵する場合に該
コンテナの搬送を行う装置に関する。

［従来の技術］貨車輸送等に使用されているコンテナは、通常フォー
クリフトで荷役されるため、下面にフォークを挿入し得
る凹部が形成されている。

従来、この種のコンテナを積み重ねて貯蔵する場合も
フォークリフトを使用して行っていた。

［考案が解決しようとする課題］しかしながら、フォークリフトによる積み重ねでは、
フォークリフトの揚程に限界があるため、その積み重ね
段数も制限される。また、コンテナを縦横に並べながら
積み重ねていく場合には、コンテナの周囲にフォークリ
フトの移動のための通路を明けておく必要があるため、
貯蔵敷地面積が大きくなる傾向にある。一方、このコン
テナには海上コンテナのような隅金具等もないので、該
海上コンテナ用のスプレッダを使用した吊持状態での搬
送も不可能である。

本考案は前記事情に鑑みて提案されたもので、コンテ
ナの積み重ね段数を多くするとともに、貯蔵敷地面積の
縮小を図り得るコンテナ搬送装置の提供を目的とする。

［課題を解決するための手段］本考案の搬送装置は、コンテナ貯蔵空間を囲むように
構築されるとともに、複数の支柱とこれら支柱の間を連
結する梁とを有する枠体の最上部に搭載され、垂直に配
設されるコンテナガイドに積み重ね状態に収納されるコ
ンテナを搬送するものであって、枠体上を走行するトロ
リと、該トロリから昇降可能に吊り下げられる昇降台
と、該昇降台に吊持されコンテナの左右を対をなすよう
に把持する複数本のつかみ爪とを備えるとともに、各つ
かみ爪は、前記昇降台に左右方向に移動自在に支持され
た垂直フレーム部と、これら垂直フレーム部の下端に内
側に向けて配設されてコンテナ下面の凹部に左右２方向
から抱えるように挿入されるフォーク部とからなり、前
記垂直フレーム部に、垂直フレーム部を左右方向に移動
させる開閉機構が連設されていることを特徴とする。

［作用］本考案の搬送装置によりコンテナを搬送する場合は、
昇降台をコンテナの真上に配置して、つかみ爪をコンテ
ナの両側方に配置し、開閉機構によりつかみ爪を相互に
接近させる方向に水平に移動して、該つかみ爪のフォー
ク部をコンテナ下面の凹部に挿入した後、昇降台ごとつ
かみ爪を上昇させることによりコンテナを吊り上げ、し
かる後、目的とする貯蔵位置までトロリにより搬送し
て、該貯蔵位置に逆順によって吊り降ろせばよい。

［実施例］以下、本考案の搬送装置の一実施例を図面に基づいて
説明する。

この搬送装置１は、第３図ないし第５図に示すよう
に、コンテナ貯蔵設備において、そのコンテナ貯蔵空間
を囲むように構築された枠体２の最上部に搭載されてい
る。該枠体２は、複数の支柱３と、これら支柱３の間を
連結する梁４等と、コンテナ５の四隅を係合状態に支持
するコンテナガイド６とから構成されている。該コンテ
ナガイド６は、アングル材により構成され、コンテナ５
の四隅と対応する相互間隔をおいて垂直に配設され、そ
の間にコンテナ５を積み重ね状態に収納し得るようにな
っている。また、枠体２の長手方向の両端部には、枠体
２の下部を開放状態とすることによりコンテナ受け渡し
口７が形成されており、該コンテナ受け渡し口７にシャ
ーシ８を配置し得るようになっている。なお、各組をな
すコンテナガイド６の組相互の間には、後述のつかみ爪
を上下移動させるためのスペースＡが明けられている。
そして、支柱３の最上部に枠体２の両側部に沿ってレー
ル９が設けられ、これらレール９をまたぐように搬送装
置１が搭載されている。

該搬送装置１は、両レール９の間にかけ渡された状態
で往復走行するガーダ11に、その長さ方向に往復走行自
在にトロリ12が設けられ、該トロリ12に支持した巻き上
げ機13により昇降可能に昇降台14が吊り下げられ、該昇
降台14につかみ爪15及びその開閉機構16が設けられてい
る。

昇降台14は、四角形の枠状に形成され、その四隅に
は、該昇降台14を前記枠体２のコンテナガイド６の中に
吊り降ろしたときに該コンテナガイド６に第５図に示す
ように接触するガイドローラ17が配設されている。ま
た、第１図及び第２図に示すように、昇降台14の上面に
は、トロリ12の前記巻き上げ機13から吊り下げられるワ
イヤ18を巻回するシーブ19が支持され、下面には、水平
なレール20が一対ずつ相互に平行に設けられている。

つかみ爪15は、左右一対設けられており、昇降台14か
ら吊持される垂直フレーム部21と、該垂直フレーム部21
の下端に一体に設けられてコンテナ５下面の凹部22に挿
入される水平なフォーク部23とから構成されている。そ
して、その垂直フレーム部21は、さらに２本の相互に平
行なアーム24を上部梁25及び下部梁26により一体に連結
してなり、これらアーム24の下端部にそれぞれフォーク
部23が配設されている。該フォーク部23は、アングル材
等によって構成され、各垂直フレーム部21のアーム24
に、両垂直フレーム部21において内向状態となるように
水平に向けて配設されている。そして、各アーム24の上
端部付近にローラ27が配設され、該ローラ27が前記昇降
台14のレール20に支持されており、この支持状態におい
て、フォーク部23が両垂直フレーム部21の対向方向に向
けて水平に配置されている。

前記開閉機構16は、昇降台14の上に両つかみ爪15の対
向方向に沿う水平なねじ軸31が軸受け32により回転自在
に支持されるとともに、該ねじ軸31の両端部に各つかみ
爪15の上部梁25がそれぞれ螺合し、ねじ軸31の中央部に
固定したスプロケット33が昇降台14上の駆動モータ34に
チェーン35を介して連結されており、ねじ軸31には、そ
の中央部を除く両端部に右ねじ31aと左ねじ31bとが別々
に形成され、これら右ねじ31aと左ねじ31bとに各つかみ
爪15が螺合していることにより、ねじ軸31の回転によっ
て両つかみ爪15が接近離間する方向に移動させられるよ
うになっている。

このような構成の搬送装置１を有するコンテナ貯蔵設
備において、コンテナ５を貯蔵する場合は、コンテナ受
け渡し口７にシャーシ８によってコンテナ５を搬送した
ら、その上方から搬送装置１の昇降台14を吊り降ろし、
つかみ爪15をコンテナ５の両側方に配置させる。そし
て、開閉機構16を駆動してねじ軸31を回転させることに
より、該ねじ軸31に螺合している両つかみ爪15を接近さ
せ、そのフォーク部23をコンテナ５下面の凹部22に挿入
した後、巻き上げ機13により吊り上げ、目的とする貯蔵
位置の真上まで搬送し、該コンテナ貯蔵位置におけるコ
ンテナガイド６に昇降台14のガイドローラ17を接触させ
ながらコンテナ５を吊り降ろす。そして、着地後、つか
み爪15を離間させてコンテナ５の凹部22からフォーク部
23を引き抜き、コンテナガイド６間のスペースＡを経由
してそのまま引き上げればよい。貯蔵したコンテナ５を
取り出す場合は、貯蔵時の逆順によって行う。

したがって、海上コンテナの場合と同様に任意の位置
までコンテナ５を積み重ねることができ、かつコンテナ
ガイド６によりコンテナ５の倒れを防止して、積み重ね
段数を多くすることができるものである。

［考案の効果］以上の説明から明らかなように、本考案の搬送装置に
よれば、つかみ爪をコンテナの両側方に配置して、開閉
機構によって水平移動させることにより、そのフォーク
部をコンテナ下面の凹部に挿入して、該コンテナを吊り
上げ得るので、スプレッダで把持することが不可能でフ
ォークリフトで取り扱われるコンテナであっても高所へ
の搬送が可能になり、その積み重ね段数を多くすること
ができ、したがって、少ない積み重ね段数に制限されて
いた従来の技術に比べて貯蔵敷地面積の縮小を図ること
ができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の搬送装置の一実施例を示すもので、第１
図はつかみ爪付近の構成を示す一部を断面にした正面
図、第２図は第１図のII−II線に沿う矢視図、第３図は
一実施例の搬送装置を有するコンテナ貯蔵設備の全体正
面図、第４図はその側面図、第５図はその一部を省略し
た平面図である。１……搬送装置、２……枠体、３……支柱、４……梁、
５……コンテナ、６……コンテナガイド、７……コンテ
ナ受け渡し口、８……シャーシ、９……レール、11……
ガーダ、12……トロリ、13……巻き上げ機、14……昇降
台、15……つかみ爪、16……開閉機構、17……ガイドロ
ーラ、18……ワイヤ、19……シーブ、20……レール、21
……垂直フレーム部、22……凹部、23……フォーク部、
24……アーム、25……上部梁、26……下部梁、27……ロ
ーラ、31……ねじ軸、31a……右ねじ、31b……左ねじ、
32……軸受け、33……スプロケット、34……駆動モー
タ、35……チェーン。

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】コンテナ貯蔵空間を囲むように構築される
とともに、複数の支柱（３）とこれら支柱の間を連結す
る梁（４）とを有する枠体（２）の最上部に搭載され、
垂直に配設されるコンテナガイド（６）に積み重ね状態
に収納されるコンテナ（５）を搬送する装置であって、
枠体上を走行するトロリ（12）と、該トロリから昇降可
能に吊り下げられる昇降台（14）と、該昇降台に吊持さ
れコンテナの左右を対をなすように把持する複数本のつ
かみ爪（15）とを備えるとともに、各つかみ爪は、前記
昇降台に左右方向に移動自在に支持された垂直フレーム
部（21）と、これら垂直フレーム部の下端に内側に向け
て配設されてコンテナ下面の凹部（22）に左右２方向か
ら抱えるように挿入されるフォーク部（23）とからな
り、前記垂直フレーム部に、垂直フレーム部を左右方向
に移動させる開閉機構（16）が連設されていることを特
徴とするコンテナ搬送装置。