JP2511596B2 - 熱間搬送ロ―ラの製造方法 - Google Patents

熱間搬送ロ―ラの製造方法

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  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえばシームレス鋼
管などの熱間圧延材料を搬送するのに好適な熱間搬送ロ
ーラの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえばシームレス鋼管などの熱間圧延
材料(以下単に熱間材という)を搬送する際に用いられ
る熱間搬送ローラ(以下単にローラという)は、熱間材
との間でスリップなどが生じると両者の面に焼付などの
凝着が発生し、この凝着が両者の面に傷をつけることに
なる。すなわち、双方の接触面での面圧や接触熱が大き
いと、塑性変形を起こして互いの原子同士が固溶し凝着
し、相対運動によって剪断力が働くことによって弱い断
面で剪断が起こって一方に付着し、それが相手側を傷つ
けるのである。
【0003】このような2面間の凝着を防止する方策と
しては、従来から潤滑膜による直接接触を防止する方
法や、耐焼付性のよいFCD45 などのダクタイル鋳鉄を
使用する方法、たとえばS45Cなどの母材に13Cr系ステ
ンレス鋼を肉盛溶接する方法などがある。しかし、の
場合は潤滑膜によって摩擦係数が低下してスリップが発
生し易く、搬送不良を生じることになるとか、潤滑膜を
ローラ表面に均一に塗布する必要があるから潤滑塗布シ
ステムが大規模となって設備費や潤滑油費などでコスト
アップとなるという欠点がある。また、の場合はダク
タイル鋳鉄の摩耗が激しいから、ローラ面の常時使用す
る箇所に段差が生じて熱間材に傷をつけることになる。
さらに、の13Cr系ステンレス鋼を肉盛する場合は耐摩
耗性は良好であるがステンレス材を圧延する場合耐焼付
性にやや劣るなど一長一短である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な熱間材を搬送するローラの有する課題を解決すべくし
てなされたものであって、2面間に凝着の発生しない耐
摩耗性および耐焼付性にすぐれた熱間搬送ローラの製造
方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ローラ形状に
加工された母材の表面に、3Cr-1Ni 系にNbC を30〜50vo
l %添加した耐熱材料を用いて肉盛溶接したのち仕上げ
加工し、その後5%未満のCOガスを含む酸性雰囲気中で
熱処理することを特徴とする熱間搬送ローラの製造方法
である。
【0006】
【作 用】本発明者は、上記した従来のローラの有する
凝着という課題を解決すべく鋭意研究実験を繰り返した
結果、ローラ表面に肉盛溶接を施したのち強固な酸化ス
ケールを付与するのが効果的な焼付対策であることを見
出した。すなわち、肉盛溶接の材質としては、3Cr-1Ni
系(主として、C;0.30wt%,Cr;3.0wt %,Ni;1.1w
t %, 残部Fe) の耐熱材料にさらに耐摩耗性と耐焼付性
を高めるためにNbC(セラミックス)を30〜50 vol%添
加したものが適している。また、酸化スケール付けの熱
処理技術としては、たとえば特公昭59−9628号公報に開
示されている熱処理方法で、被熱処理部材を5%未満の
COガスを含む酸化性の炉内雰囲気で熱処理することによ
り被熱処理部材の表層にFe3O4 あるいはFeO などの耐摩
耗性,耐焼付性にすぐれた強固な酸化スケールを生成さ
せるものが適当である。
【0007】ここで添加するNbC の限定理由について図
2を用いて説明する。この図はS45Cの母材に3Cr-1Ni 系
を用いて肉盛溶接する際に、添加するNbC の量を0 vol
%から60 vol%まで変化させたときの諸性能、すなわ
ち、スケール厚み(μm)(○印)、スケール硬度(Hmv)
(□印)、肉盛層硬度(Hv)(△印)、ハンマ衝撃回数
(密着度テスト;N数)(×印)をそれぞれ示した特性
図である。図中。この図から明らかなように、酸化スケ
ール付けで最も重要な要因とされるスケール硬度と密着
度テストの2性能が良好とされ、かつ他の性能を大きく
損なわないと判断されるNbC の範囲は30〜50 vol%であ
ることがわかる。
【0008】なお、このとき用いた熱処理のヒートパタ
ーンは、図3に示すように、950 ℃で4h加熱保持した
後30℃/hで冷却し、500 ℃に達した後空冷とした。ま
た、上記したハンマ衝撃回数は密着度の判定を目的とし
たもので、重量が0.6 kgのハンマを用いて50mmの高さか
ら0.59Jの衝撃エネルギーで試験片上に自由落下させた
ときの酸化スケールにはく離が生じるまでの衝撃回数を
N数として表したものである。
【0009】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。
図1は本発明の熱間搬送ローラの概要を示す断面図であ
り、母材1としてのS45Cをフランジ部の外径Dが340mm
φでカリバ部の中心径dが260mm φ、長さLが200mm の
U字状のローラに加工した後、その表面に肉盛材料2と
して3Cr-1Ni 系+40vol %NbC をその肉盛厚tが3mm厚
になるように溶接し、さらに1.5 〜2mm厚に仕上げた。
その後、CO2 ;10%,CO;2〜3%,O2;0%,H2O ;
微量,残部N2なる雰囲気の熱処理炉(図示せず)におい
て、950 ℃で4h加熱保持した後30℃/hで冷却し、500
℃に達した時点で空冷とした。
【0010】図4は、熱処理後の酸化スケール層の断面
ミクロ組織の顕微鏡写真(倍率;100 )である。また、
図示した酸化スケール層I,IIおよび肉盛層の硬度の測
定値を表1に示した。これらの特性からわかるように、
酸化スケール層Iは多孔質で脆いFe2O3 を主成分としそ
れに若干のFe3O4 が混ざっているのに対し、酸化スケー
ル層IIは硬いFe3O4, FeOが主成分でかつ肉盛層との密着
性がすぐれている。
【0011】
【表1】
【0012】この酸化スケール層Iを除去して酸化スケ
ール層IIのみとした本発明のU字状搬送ローラを用い
て、外径が120 mmφで温度が1000〜1050℃に仕上げ圧延
がなされた13Crステンレスシームレス鋼管を250 ピース
搬送したが、発生を確認した焼付現象は皆無であった。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、3C
r-1Ni 系に30〜50 vol%NbC を添加した耐熱材料で肉盛
溶接したのち、5%未満のCOガスを含む酸性雰囲気中で
熱処理するようにしたので、耐摩耗性および耐焼付性に
すぐれた強靱な熱間搬送ローラを製造することができ、
これによって製品の品質・歩留りの向上はいうまでもな
く搬送ローラの寿命の延長に伴うコストの節減を図るこ
とが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱間搬送ローラの概要を示す断面図で
ある。
【図2】3Cr-1Ni 系の肉盛材料に添加するNbC の添加量
を変化させたときの諸性能を示す特性図である。
【図3】酸化スケール付けに用いる熱処理パターンの一
例を示す特性図である。
【図4】 酸化スケール層の金属組織を示す顕微鏡写真
である。
【符号の説明】
1 母材 2 肉盛材料

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ローラ形状に加工された母材の表面
    に、3Cr-1Ni 系にNbCを30〜50vol %添加した耐熱材料
    を用いて肉盛溶接したのち仕上げ加工し、その後5%未
    満のCOガスを含む酸性雰囲気中で熱処理することを特徴
    とする熱間搬送ローラの製造方法。
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JP4517008B1 (ja) 2009-12-16 2010-08-04 住友金属工業株式会社 高温材搬送用部材

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