JP2511530Y2 - リップ型シ―ル - Google Patents

リップ型シ―ル

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JP2511530Y2
JP2511530Y2 JP1990402898U JP40289890U JP2511530Y2 JP 2511530 Y2 JP2511530 Y2 JP 2511530Y2 JP 1990402898 U JP1990402898 U JP 1990402898U JP 40289890 U JP40289890 U JP 40289890U JP 2511530 Y2 JP2511530 Y2 JP 2511530Y2
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一 一安
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  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、回転軸周を密封するリ
ップ型シールの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えばカークーラーのコンプ
レッサに使用される軸封装置として、図3に示すような
リップ型シールがある。このリップ型シールは、ハウジ
ング10の軸孔に形成された取付部11にOリング8を
介して密嵌固定される金属ケース1の内周に、最も密封
空間A側にあって外径の基部が金属リング3で補強され
たゴム材製リップ部材2と、反密封空間(大気)B側の
PTFE製リップ部材4と、このPTFE製リップ部材
4をその反密封空間B側から支承する金属製バックアッ
プリング5と、さらにその反密封空間B側にあって金属
リング7で補強されたゴム材製ダストリップ部材6が、
それぞれの外径部を互いに密着した状態で保持され、各
リップ部材2,4,6の内径摺動部2a,4a,6aが
シャフト12の外周面と気密摺接し、密封空間A内の冷
媒および冷凍機油が反密封空間Bすなわち大気中へ漏れ
るのを阻止するものである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし上記リップ型シ
ールにおいては、PTFE製リップ部材4の摺動部4a
が、ゴム材製リップ部材2の腰部2bとシャフト12の
外周面に挟まれた状態にあるので熱が篭りやすく、シャ
フト12の外周面との摺接に伴う熱が篭って過熱状態に
なると軟化(可塑化)するので、その耐久性やシール性
能が著しく損なわれるばかりでなく、この熱によってゴ
ム材製リップ部材2の弾性が低下し、その摺動部2aに
クラックが生じてしまう問題があった。
【0004】本考案のリップ型シールは、このような点
に鑑み、PTFE製リップ部材における摺動熱の蓄積を
抑え、長期間安定した密封性能を得ることを課題として
なされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本考案は、金属ケースの内周に、密封空間側のゴム
材製リップ部材と、その反密封空間側のPTFE製リッ
プ部材とを一体に保持し、前記両リップ部材の内径摺動
部をシャフトの外周面と気密摺接させたリップ型シール
において、前記ゴム材製リップ部材に、その基部から摺
動部近傍へかけて補強板を埋設し、この補強板は、所定
の高温域で前記ゴム材製リップ部材の摺動部をシャフト
の外周面から浮上した状態に保持する形状が記憶された
形状記憶合金からなる構成とした。
【0006】
【作用】上記構成によると、形状記憶合金からなる補強
板はゴム材製リップ部材内のほぼ全域にかけて延びてい
るので、通常、密封空間の圧力によるゴム材製リップ部
材の変形を抑制してこの圧力によるPTFE製リップ部
材の摺動負荷の増大を抑えている。また、シャフトとの
摺接に伴って発熱したPTFE製リップ部材からゴム材
製リップ部材への熱伝導及びゴム材製リップ部材自体の
発熱によって、前記補強板の温度が所定の高温域に達す
ると、この補強板は記憶された形状に変態して、ゴム材
製リップ部材の摺動部をシャフトの外周面から浮上させ
るので、PTFE製リップ部材の摺動部外周近傍に、シ
ャフトの外周面とゴム材製リップ部材の摺動部との間の
隙間を介して密封空間の流体が流通し、蓄積された熱が
除去される。
【0007】
【実施例】以下、本考案を、図1及び図2に示す一実施
例を参照しながら説明する。なお、先に述べた従来構造
のものと重複する部分には同一符号を付し、その説明は
省略する。
【0008】本実施例のリップ型シールは、最も密封空
間A側に位置するゴム材製リップ部材2に、その基部2
cから摺動部2a近傍へかけて延びる補強板9を埋設し
たもので、この補強板9は、所定の高温域においてその
内径部9aが第2図に示すように拡径し、前記ゴム材製
リップ部材2の摺動部2aをシャフト12の外周面から
浮上した状態に保持する形状が記憶された形状記憶合金
によって成形されている。
【0009】すなわち、補強板9は、PTFE製リップ
部材4の内径摺動部4aの発熱による昇温が許容範囲で
ある場合は、通常第1図に示す原形状態にあって、ゴム
材製リップ部材2の内径摺動部2aをシャフト12の外
周面と密接させた状態に保持するとともに、密封空間A
の圧力によるゴム材製リップ部材2の腰部2bの縮径変
形を抑制してこの圧力によるPTFE製リップ部材4の
摺動負荷の増大を抑える。
【0010】ここで、PTFE製リップ部材4の熱蓄積
量の増大によるゴム材製リップ部材2への伝熱及びゴム
材製リップ部材2自体の発熱によって、形状記憶合金か
らなる補強板9の温度が設定温度域に達すると、この補
強板9は形状記憶効果によって図2に示す形状に変態
し、ゴム材製リップ部材2の摺動部2aをシャフト12
の外周面から浮上させる。このため、前記摺動部2aと
シャフト12の間には密封空間Aの流体(冷凍機油及び
冷媒)が通過可能な隙間δが形成され、かつPTFE製
リップ部材4の摺動部4aの外周に空間Sが形成される
ので、この空間Sに前記隙間δを介して前記流体が流通
し、これによってPTFE製リップ部材4の摺動部4a
に蓄積された熱が放熱され、かつゴム材製リップ部材2
の摺動部2aも放熱される。また、この放熱によって許
容温度域まで降温すれば、前記補強板9は逆変態して図
1に示す原形に復帰する。
【0011】
【考案の効果】以上、本考案によると、通常は密封空間
側のゴム材製リップ部材の摺動部をシャフト外周面と密
接した状態に保持するとともに該リップ部材を補強して
いる形状記憶合金製の補強板が、反密封空間側のPTF
E製リップ部材の熱蓄積及びこれに伴うゴム材製リップ
部材の昇温によって所定の設定温度に達すると、高温域
での記憶形状に移行してゴム材製リップ部材の摺動部を
シャフトの外周面から浮上させた状態に保持し、PTF
E製リップ部材の摺動部に密封空間側からの流体を流通
させてPTFE製リップ部材に蓄積された熱を除去する
ので、PTFE製リップ部材の過熱を防止してその耐久
性を向上させることができ、ゴム材製リップ部材の劣化
も防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す通常時の半裁断面図で
ある。
【図2】同じく補強板の変態時の半裁断面図である。
【図3】従来構成の一例を示す半裁断面図である。
【符号の説明】
1 金属ケース 2 ゴム材製リップ部材 2a,4a 摺動部 2c 基部 4 合成樹脂製リップ部材 9 補強板 A 密封空間 B 反密封空間

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属ケースの内周に、密封空間側のゴム材
    製リップ部材と、その反密封空間側のPTFE製リップ
    部材とを一体に保持し、前記両リップ部材の内径摺動部
    をシャフトの外周面と気密摺動させたリップ型シールに
    おいて、前記ゴム材製リップ部材に、その基部から摺動
    部近傍へかけて補強板を埋設し、この補強板は、所定の
    高温域で前記ゴム材製リップ部材の摺動部をシャフトの
    外周面から浮上した状態に保持する形状が記憶された形
    状記憶合金からなることを特徴とするリップ型シール。
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