JP2999672B2 - 回転軸シール - Google Patents

回転軸シール

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JP2999672B2 JP6135200A JP13520094A JP2999672B2 JP 2999672 B2 JP2999672 B2 JP 2999672B2 JP 6135200 A JP6135200 A JP 6135200A JP 13520094 A JP13520094 A JP 13520094A JP 2999672 B2 JP2999672 B2 JP 2999672B2
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博美 小畑
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は回転軸シールに関する。
【0002】
【従来の技術】高速回転で運転されるようなコンプレッ
サ、例えばスーパーチャージャー用コンプレッサに使用
されている潤滑油等の液状流体を密封する回転軸シール
として、従来、メカニカルシールや、図3に示す構造の
回転軸シール(PTFEラジアルリップシール)を使用
していた。同図の回転軸シールは、ハウジングaと回転
軸eとの間に介装され、回転軸eに接触して流体収納室
cを密封する主シールエレメントfと、回転軸eに接触
して空気側dを密封する副シールエレメントgと、を備
えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記メカニカ
ルシールは、高価格で、コンパクトでないためシールス
ペースが大きくなる問題があった。また、図3に示す回
転軸シールは、メカニカルシールに比べて安価かつコン
パクトであるが、高速回転 (回転軸eの周速度が30〜50
m/sec)であって、空気側dの気圧が、大気圧より低くな
ったり、高くなったりする使用条件下では、主シールエ
レメントfの耐久性が著しく短くなり、流体収納室cか
ら空気側dへ流体漏れが発生する問題があった。
【0004】即ち、副シールエレメントgによって、主
シールエレメントfが空気側dの圧力の影響を直接受け
ないように図っているが、回転軸eの外周面と副シール
エレメントgの回転軸接触面との間から空気が漏れる
と、副シールエレメントgと主シールエレメントfの間
の空隙部hは塞がれた状態であるため、空気側dと同じ
圧力になってしまい、流体収納室cと空隙部hの圧力バ
ランスが崩れて主シールエレメントfが変形し、密封性
が損なわれる。
【0005】そこで、本発明は、上記使用条件下におけ
る耐久性・密封性を向上できる回転軸シールを提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、ハウジングと回転軸との間に介装される
回転軸シールであって、該回転軸の外周面に接触する主
リップ部及び副リップ部を夫々有する円環状の主シール
エレメント及び副シールエレメントと、該主リップ部と
副リップ部との間の空気を上記ハウジングに形成された
大気開放路に通じて開放させる連通小路と、を備えたも
のである。
【0007】特に、ハウジングの孔部に嵌着される円環
状のアウターケースに、円環板状であって内周縁部が流
体収納室側・空気側に各々弯曲して回転軸の外周面に接
触する流体収納室側主シールエレメント及び空気側副シ
ールエレメントと、該主・副シールエレメントの両外周
縁部の間に介装された円環状ガスケットと、を保持して
なる回転軸シールであって、上記アウターケースが嵌着
される上記ハウジングの孔部内周面から、大気側と連通
する大気開放路を形成し、さらに、上記円環状ガスケッ
トは、弾性リングに補強用平板円環状の心金具が埋設さ
れると共に、径方向溝が形成され、かつ、上記アウター
ケースには小貫孔を径方向に貫設して、上記主シールエ
レメント、副シールエレメント、ガスケット及び回転軸
にて囲まれて形成される円環状空隙部と、上記大気開放
路とを連通連結する連通小路を、上記ガスケットの上記
径方向溝、及び、上記アウターケースの上記小貫孔をも
って構成したものである。
【0008】
【作用】空気側が大気圧より減圧・増圧する使用条件下
に於て、副シールエレメントの副リップ部の回転軸接触
面と回転軸外周面との間から空気が漏れても、副リップ
部と主リップ部との間の空気を連通小路と大気開放路に
て大気に開放してあるので、主シールエレメントの背面
部への空気側の圧力の影響が小さくなって、大気圧に近
い状態に維持され、主リップ部の変形が抑えられる。
【0009】
【実施例】以下、実施例を示す図面に基づいて本発明を
詳説する。
【0010】図1は、本発明に係る回転軸シールを示
し、コンプレッサ等のハウジング1の孔部2と、該孔部
2に挿通された回転軸3との間に介装され、流体収納室
Rの所定圧力の流体Mが空気側Aへ漏れないように密封
する。この流体Mは、例えば、潤滑油や冷凍機油等の
油、液状冷媒などの各種液状流体である。
【0011】しかして、回転軸シールは、回転軸3の外
周面3aに接触する主リップ部4及び副リップ部5を夫
々有する円環状の主シールエレメント6及び副シールエ
レメント7と、該主リップ部4と副リップ部5との間の
空気をハウジング1に形成された大気開放路8に通じて
開放させる連通小路9と、を備えている。
【0012】具体的には、主シールエレメント6を流体
収納室R側に、副シールエレメント7を空気側Aに配置
すると共に、主・副シールエレメント6,7の両外周縁
部の間に円環状のガスケット11を介装して、ハウジング
1の孔部2の内周面2aに嵌着される金属等からなる円
環状アウターケース10の内面に、金属等からなる円環状
インナーケース12と共に保持固定してある。
【0013】主・副シールエレメント6,7は、(四ふ
っ化エチレン樹脂等のふっ素系樹脂(PTFE)等の)
合成樹脂からなると共に、円環板状であって内周縁部が
流体収納室R側・空気側Aに各々弯曲して回転軸3の外
周面3aに所定幅で面接触する。
【0014】主シールエレメント6は、図2に示すよう
な円環平板状に形成した後、その内周縁部を図1の如く
流体収納室R側へ弯曲させてなり、この内周縁部が、主
リップ部4となる。同様に、副シールエレメント7も、
円環平板状に形成した後、その内周縁部を空気側Aへ弯
曲させてなり、この内周縁部が、副リップ部5となる。
【0015】この副リップ部5の回転軸接触面は平滑面
に形成し、主リップ部4の回転軸接触面には、図2に示
す円環平板状の主シールエレメント6の軸心を中心とす
る螺旋溝Hを形成する。
【0016】螺旋溝Hは、図1のように主リップ部4の
回転軸接触面から空気側Aへ向かって斜めになるように
すると共に、螺旋溝H内に浸入した流体Mを流体収納室
Rへ還流するポンピング作用を生じさせる回転方向とす
る。
【0017】この主リップ部4を回転軸3の外周面3a
に面接触させると、螺旋溝Hが適度に開いて、流体収納
室R側から空気側Aへの流体漏れを封止するに十分な接
触面圧まで高めることができる。
【0018】また、副リップ部5は、空気側Aの気圧
が、大気圧(1.0kgf/cm2 G)より低くなったり(以下真空
状態という)、高くなったり(以下加圧状態という)し
たときでも、その圧力の影響を主シールエレメント6の
背面部6aが直接受けないように密封する。
【0019】次に、大気側と連通する大気開放路8は、
連通小路9との位置合わせが容易なように、ハウジング
1の孔部2内周面2aのアウターケース10が嵌着される
部位から、孔や凹周溝等をもって形成する。
【0020】連通小路9は、ガスケット11及びアウター
ケース10に形成され、図例では、ガスケット11の一端面
に、径方向溝16を形成すると共に、ガスケット11の外周
縁部に、径方向溝16と連通する凹周部17を形成し、か
つ、アウターケース10に凹周部17と大気開放路8とを連
通連結する小貫孔18を形成して、成る。
【0021】この連通小路9は、図例以外の構成のもの
であってもよく、例えば、凹周部17を省略して溝16と小
貫孔18を直接連通させたり、あるいは、ガスケット11及
びアウターケース10を共に貫通する径方向小孔にて連通
小路9を構成してもよい。また、溝16や小貫孔18は単数
・複数いずれであってもよく、その位置の変更も自由で
ある。
【0022】なお、ガスケット11は、補強のために、ゴ
ムや合成樹脂等の弾性リング14に、平板円環状の心金具
15を埋設してなる。
【0023】このようにして、主シールエレメント6、
副シールエレメント7、ガスケット11及び回転軸3にて
囲まれて形成される円環状空隙部13と、大気開放路8と
を、連通小路9にて連通連結して、該空隙部13を大気に
開放してあるので、空気側Aが真空状態や加圧状態とな
る使用条件に於て副リップ部5の回転軸接触面と回転軸
3の外周面3aとの間から空気が漏れても、空隙部13を
大気圧に近い状態に維持して、主シールエレメント6の
背面部6aへ掛かる圧力変動を小さくし、主リップ部4
の変形を軽減させることができる。
【0024】即ち、上記背面部6aが真空状態の場合に
生じる主リップ部4の回転軸3への加圧押付けを軽減で
きると共に、背面部6aが加圧状態の場合に生じる主リ
ップ部4の回転軸3からの浮き上がりを軽減できる。
【0025】次に、図1の本発明シールと図3の従来シ
ールについて、表1に示す条件にて、耐久性能(密封性
能)の試験を行った結果を、表2に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】このように、本発明シールでは、回転軸3
が高速回転 (周速度が41.4m/sec)であって空気側Aが真
空状態 (圧力が−0.9 kgf/cm2 G)及び加圧状態 (圧力が
1.5kgf/cm2 G)となる条件下においても、試料A,B,
Cとも長期にわたって全く油漏れが発生せず、試料イ,
ロ,ハの従来シールと比べて、優れた耐久性能を発揮す
ることが分かる。
【0029】本発明は、レショルム式スーパーチャージ
ャー等の高速回転用コンプレッサの回転軸シールとして
好適であるが、それ以外にも、車両、産業機械、航空機
等の回転軸シールとしても適用可能である。
【0030】
【発明の効果】本発明は上述の如く構成されているの
で、次に記載する効果を奏する。
【0031】主リップ部4と副リップ部5の間の空気を
連通小路9と大気開放路8を通じて大気に開放している
ので、空気側Aが真空状態や加圧状態となる厳しい使用
条件下に於ても、主シールエレメント6への空気側Aの
圧力の影響を抑えて、主リップ部4の変形を軽減させる
ことができ、図3の従来品よりも大幅に耐久性・密封性
が向上する。
【0032】しかも、上記従来品と比べて部品点数は増
加せず、連通小路9の加工も容易であるのでコスト高と
ならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す装着状態の断面図であ
る。
【図2】主シールエレメントの内周縁部を弯曲させる前
の状態を示す平面図である。
【図3】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 2 孔部 3 回転軸 3a 外周面 4 主リップ部 5 副リップ部 6 主シールエレメント 7 副シールエレメント 8 大気開放路 9 連通小路 10 アウターケース 11 ガスケット 13 空隙部 R 流体収納室 A 空気側
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭56−25866(JP,U) 実開 昭59−59575(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16J 15/32 311

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングの孔部に嵌着される円環状の
    アウターケースに、円環板状であって内周縁部が流体収
    納室側・空気側に各々弯曲して回転軸の外周面に接触す
    る流体収納室側主シールエレメント及び空気側副シール
    エレメントと、該主・副シールエレメントの両外周縁部
    の間に介装された円環状ガスケットと、を保持してなる
    回転軸シールであって、上記アウターケースが嵌着され
    る上記ハウジングの孔部内周面から、大気側と連通する
    大気開放路を形成し、さらに、上記円環状ガスケット
    は、弾性リングに補強用平板円環状の心金具が埋設され
    ると共に、径方向溝が形成され、かつ、上記アウターケ
    ースには小貫孔を径方向に貫設して、上記主シールエレ
    メント、副シールエレメント、ガスケット及び回転軸に
    て囲まれて形成される円環状空隙部と、上記大気開放路
    とを連通連結する連通小路を、上記ガスケットの上記径
    方向溝、及び、上記アウターケースの上記小貫孔をもっ
    て構成したことを特徴とする回転軸シール。
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JP2004349619A (ja) * 2003-05-26 2004-12-09 Tdk Corp インターフェースシール
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