JP2001050397A - リップ型シール - Google Patents

リップ型シール

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JP2001050397A
JP2001050397A JP11223249A JP22324999A JP2001050397A JP 2001050397 A JP2001050397 A JP 2001050397A JP 11223249 A JP11223249 A JP 11223249A JP 22324999 A JP22324999 A JP 22324999A JP 2001050397 A JP2001050397 A JP 2001050397A
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JP
Japan
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lip
lip member
elastomer
support plate
elastic support
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JP11223249A
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English (en)
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Ichiro Miyai
一郎 宮井
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Eagle Industry Co Ltd
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Eagle Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 密封空間が高圧になった時に、エラストマ製
リップ部材の摺動負荷の増大を抑制することができ、し
かも圧力変動や軸偏心に拘らず優れた密封機能を奏し得
るリップ型シールを提供する。 【解決手段】 金属製の筒状ケース11の内周に、エラ
ストマ製リップ部材12と、PTFE等の低摩擦の合成
樹脂製リップ部材13と、金属板からなるバックアップ
リング14が、その外周部を互いに軸方向に重ねた状態
で保持された構造を有する。エラストマ製リップ部材1
2における外径基部121から本体部分123にかけて
の背面は弾性支持板16によって弾性的に支承されてい
る。この弾性支持板16は、密封空間の圧力によるエラ
ストマ製リップ部材12の過大な変位を規制すると共
に、前記本体部分123における所要のフレキシビリテ
ィを確保しているものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は機器の軸封を行うリ
ップ型シールに関し、特に、密封対象流体が著しく高圧
となる条件での耐久性を向上させる技術に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】本発明は、各種回転機器を軸封するリッ
プ型シールにおいて、密封対象流体が著しく高圧になる
ような条件での耐圧性及び密封性を向上させる技術に関
するものである。
【0003】
【従来の技術】従来から、圧縮機等に使用される軸封装
置として、図3に示すようなリップ型シール100があ
る。この種のリップ型シール100は、機器のハウジン
グの内周にOリング106を介して密嵌固定される金属
製の筒状ケース101の内周に、エラストマ製リップ部
材102と、このエラストマ製リップ部材102をその
背面側(密封対象の機内空間と反対側)から支承する金
属製のバックアップリング103と、このバックアップ
リング103の背面側に配置されたPTFE等の合成樹
脂からなるリップ部材104と、更にこの合成樹脂製リ
ップ部材104の背面側に添設された金属製の第二のバ
ックアップリング105が、それぞれの外径部を互いに
密着した状態で保持された構造を備える。
【0004】この種のリップ型シール100は、リップ
部材102,104の先端の摺動リップ部102a,1
04aが、図示されていない回転軸の外周面と密接する
ことによって、機内空間内の高圧流体の漏れを阻止する
ものである。また、エラストマ製リップ部材102は、
機内空間の圧力を直接受けるため、回転軸の外周面に対
する摺動リップ部102aの摺動負荷が過大になってク
ラック等が発生することのないように、機内空間が高圧
になった時の前記リップ部材102の変形をバックアッ
プリング103によって防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術によるリップ型シール100においては、バック
アップリング103があくまでも機内空間の圧力による
エラストマ製リップ部材102の変形を防止するもので
あるため、前記機内空間の圧力変動に対応したこのリッ
プ部材102の挙動は、摺動リップ部102aのみに制
限される。このため、機内空間の圧力がそれほどの高圧
でない場合は、回転軸外周面に対する摺動リップ部10
2aの摺動幅及び密接荷重が小さく、したがって良好な
密封機能を奏し得なくなる恐れがあり、また、例えば回
転軸の僅かな偏心等によっても、漏れを発生しやすくな
る。
【0006】本発明は、上記のような問題に鑑みてなさ
れたもので、その主な技術的課題とするところは、密封
空間が高圧になった時に、エラストマ製リップ部材の摺
動リップ部の摺動負荷の増大を抑制することができ、し
かも圧力変動や軸偏心に拘らず優れた密封機能を奏し得
るリップ型シールを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題は、
本発明によって有効に解決することができる。すなわ
ち、本発明に係るリップ型シールは、密封対象空間側へ
延びる内径側の端部が回転軸の外周面と密封的に摺接さ
れるエラストマ製リップ部材と、このリップ部材の反密
封対象空間側の面に添設された弾性支持板とを備え、前
記エラストマ製リップ部材を弾性支持板で弾性的にバッ
クアップすることによって、圧力や軸偏心に対する所要
のフレキシビリティを確保したものである。
【0008】上記本発明の構成において一層好ましく
は、弾性支持板の板厚を0.025〜0.35mmと
し、あるいは、弾性支持板は、円周方向における単位幅
当たりの径方向圧力に対するばね定数を、この弾性支持
板の先端で25〜2000MPa/mmとする。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るリップ型シ
ールの好適な実施形態を示すものである。この実施形態
によるリップ型シール10は、金属製の筒状ケース11
の内周に、エラストマ(ゴム状弾性体)からなるリップ
部材12と、PTFE(四フッ化エチレン樹脂)等の低
摩擦の合成樹脂からなるリップ部材13と、鋼板等の金
属板からなるバックアップリング14が、その外周部を
互いに軸方向に重ねた状態で保持された構造を有する。
【0010】筒状ケース11は、機内空間側となる図中
右側の端部に内周側へ凹んだ形状に形成され円周方向に
連続したOリング装着部111と、そこから機内空間と
反対側(大気側)となる図中左側へ向けて延びる円筒状
本体部112と、この円筒状本体部112の端部に内径
側へ屈曲形成されたカシメ部113とを有する。そして
この筒状ケース11は、前記Oリング装着部111に装
着したOリング15を介して、図示されていない機器の
ハウジングの内周面に圧入・固定されるものである。
【0011】エラストマ製リップ部材12は、断面略L
字形を呈する金属製の補強環122が埋設された外径基
部121と、この外径基部121から内径側かつ機内空
間側へ湾曲して延びる本体部分123と、内径縁124
aが図示されていない回転軸の外周面と摺接される摺動
リップ部124とを有する。そして、このエラストマ製
リップ部材12における前記外径基部121から本体部
分123にかけての大気側の面(以下、背面という)に
は、弾性支持板16が添設されている。
【0012】弾性支持板16は、肉厚が0.025〜
0.35mm程度の薄い鋼板等の金属板からなるもの
で、エラストマ製リップ部材12の背面に沿って湾曲し
た形状に成形されており、内径側へ屈曲した先端部16
aは、摺動リップ部124の背面に達している。この弾
性支持板16は、エラストマ製リップ部材12における
外径基部121から本体部分123にかけての部分を背
面側から弾性的に支承し、機内空間の流体圧力によるエ
ラストマ製リップ部材12の過大な変位を抑制すると共
に、前記本体部分123における所要のフレキシビリテ
ィを確保しているものである。
【0013】なお、弾性支持板16の肉厚を上述のよう
に規定したのは、肉厚が0.025mm未満では、弾性
支持板16の機械的強度が小さくなって、エラストマ製
リップ部材12に対する十分なバックアップ機能を得ら
れなくなり、肉厚が0.35mm超では、剛性が大きく
なって所要のフレキシビリティが確保できなくなるから
である。
【0014】合成樹脂製リップ部材13は、エラストマ
製リップ部材12の外径基部121及び弾性支持板16
の外径部とバックアップリング14とで挟持された外径
部131の内周から湾曲部132を介して機内空間側へ
延びる形状を呈し、その先端の摺動リップ部133の内
周面が、前記弾性支持板16の先端部16aと干渉しな
い位置で、回転軸の外周面と摺接されるようになってい
る。
【0015】バックアップリング14は、合成樹脂製リ
ップ部材13の外径部131及び湾曲部132をその背
面側からバックアップするもので、比較的厚肉の金属板
で成形されている。
【0016】エラストマ製リップ部材12、弾性支持板
16、合成樹脂製リップ部材13及びバックアップリン
グ14は、各外径部が互いに軸方向に密接された状態
で、筒状ケース11におけるOリング装着部111とカ
シメ部113との間に固定されている。そしてエラスト
マ製リップ部材12の外径基部121は、筒状ケース1
1の円筒状本体部112の内周面に適当な圧縮状態で密
接されることによって、筒状ケース11とエラストマ製
リップ部材12の間の気密性を保持するガスケット部と
して機能している。
【0017】以上の構成において、エラストマ製リップ
部材12には機内空間の圧力が作用するが、このエラス
トマ製リップ部材12の外径基部121から本体部分1
23にかけての部分は、弾性支持板16によって背面側
から支承されるので、前記圧力による内径方向への変位
が抑制される。このため、回転軸に対する摺動リップ部
124の摺動負荷が過大になって、熱によるクラックの
発生や、異常摩耗によって密封性能が早期に低下するの
を防止することができる。
【0018】また、上述のように、機内空間の圧力によ
るエラストマ製リップ部材12の本体部分123の変位
は弾性支持板16によって小さなものとなるが、この弾
性支持板16は適当な弾性を有するため、前記本体部分
123は、機内空間の圧力の大きさに比例して変位す
る。このため、前記圧力が増大すると、これに対応して
摺動リップ部124の摺動幅が増大して漏れ圧力に対抗
するといった適切な自己増圧機能が確保され、密封性能
を向上することができる。また、エラストマ製リップ部
材12の本体部分123が弾性的に支持されていること
によって、回転軸の僅かな偏心に対する良好な追随性が
確保され、このため、回転軸の偏心に起因する密封性の
低下も有効に防止される。
【0019】図2は、上記実施形態によるリップ型シー
ル10と、先に説明した図3に示された従来構造のリッ
プ型シール100による漏洩試験を、次の試験条件にお
いて実施した結果を示すものである。 [試験条件] 回転軸の回転数・・・・・・5000rpm 密封空間の圧力・・・・・・0.5MPa 密封液の温度・・・・・・・・80℃ 密封液の種類・・・・・・・・油 試験時間・・・・・・・・・・・・100時間
【0020】この試験結果から明らかなように、100
時間運転による従来構造のリップ型シールでは、油の漏
洩量が3g近くに達しているのに対し、上記実施形態に
よるリップ型シールでは、0.2g程度に抑えられ、密
封性能の著しい向上が確認された。
【0021】また、弾性支持板16は、肉厚が0.02
5〜0.35mmの鋼板からなるものと同等の弾性特
性、言い換えれば、円周方向における単位幅当たりの径
方向圧力に対するばね定数が、この弾性支持板16の先
端で25〜2000MPa/mm(この場合、径方向圧
力が5MPaの時に弾性支持板16の先端が原形より5
μm〜0.2mm縮径される)であれば、前記肉厚より
薄肉の金属板を複数積層したものや、鋼板以外の金属板
からなるものであっても良い。
【0022】
【発明の効果】本発明のリップ型シールによると、エラ
ストマ製リップ部材が背面側から弾性支持板によって弾
性的に支承されているので、機内空間の圧力による内径
方向への変位が抑制されて、過大な摺動負荷による材質
の劣化や異常摩耗が防止されると共に、前記エラストマ
製リップ部材の適当な自由度が確保されるので、前記圧
力の変動に応じた適切な自己増圧機能及び軸偏心に対す
る追随性が確保され、密封性能を向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリップ型シールの一実施形態を、
軸心を通る平面で切断して示す半断面図である。
【図2】試験結果を示す説明図である。
【図3】リップシールの典型的な従来構造を、軸心を通
る平面で切断して示す半断面図である。
【符号の説明】
10 リップ型シール 11 筒状ケース 12 エラストマ製リップ部材 124,133 摺動リップ部 13 合成樹脂製リップ部材 16 弾性支持板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密封対象空間側へ延びる内径側の摺動リ
    ップ部が回転軸の外周面と密封的に摺接されるエラスト
    マ製リップ部材と、 このリップ部材の反密封対象空間側の面に添設された弾
    性支持板と、を備えることを特徴とするリップ型シー
    ル。
  2. 【請求項2】 弾性支持板の板厚が0.025〜0.3
    5mmであることを特徴とする請求項1に記載のリップ
    型シール。
  3. 【請求項3】 弾性支持板は、円周方向における単位幅
    当たりの径方向圧力に対するばね定数が、この弾性支持
    板の先端で25〜2000MPa/mmであることを特
    徴とする請求項1に記載のリップ型シール。
JP11223249A 1999-08-06 1999-08-06 リップ型シール Withdrawn JP2001050397A (ja)

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Effective date: 20061107