JPH0658426A - リップ型シール - Google Patents

リップ型シール

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JPH0658426A
JPH0658426A JP4231559A JP23155992A JPH0658426A JP H0658426 A JPH0658426 A JP H0658426A JP 4231559 A JP4231559 A JP 4231559A JP 23155992 A JP23155992 A JP 23155992A JP H0658426 A JPH0658426 A JP H0658426A
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JP
Japan
Prior art keywords
inner diameter
elastomer
sliding
peripheral surface
lip member
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP4231559A
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English (en)
Inventor
Etsuro Nishihira
悦郎 西平
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Eagle Industry Co Ltd
Original Assignee
Eagle Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0658426A publication Critical patent/JPH0658426A/ja
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  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 リップ部材10の摺動発熱量の低減及びこれ
によるクラックや異常摩耗の防止を図り、長期間優れた
密封性能を維持する。 【構成】 密封空間A側へ延びる内径円筒部102を有
するエラストマーリップ部材10と、内径円筒部102
に接着または埋設されて内径円筒部102を回転軸8の
外周面から浮上した位置に保持する補強環103と、内
径円筒部102の先端内周に形成された可撓部104及
びそこから延在されて内径摺動面105Sが回転軸8の
外周面と摺接する円筒状のエラストマー摺動膜105と
を備え、このエラストマー摺動膜105の外周面を、内
径円筒部102の内周面よりも内径側に存在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転軸の外周を密封す
るリップ型シールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えばカークーラーのコンプ
レッサに使用される軸封装置として、図2に示すよう
に、環状の金属ケース1の内周に、密封空間A側にあっ
て径方向に延びる外径フランジ部21が金属リング3で
補強されたエラストマーリップ部材2と、その反密封空
間(大気)B側のPTFEリップ部材4と、このPTF
E製リップ部材4を大気B側から支承する金属製バック
アップリング5が、それぞれの外径部を互いに密着した
状態で保持された構造を有するリップ型シールがある。
このリップ型シールは、金属ケース1がハウジング6の
軸孔に形成された取付部6aにOリング7を介して密嵌
固定され、エラストマーリップ部材2が、外径フランジ
部21の内径から密封空間A側へ湾曲して延びる内径円
筒部22の先端内径に形成された摺動突起23の内径摺
動面23Sにおいて、回転軸8の外周面と気密摺接する
ことによって、密封空間A内の冷媒および冷凍機油の軸
周からの漏洩を阻止するものである。
【0003】また、PTFEリップ部材4は、その円筒
状シール部41が、エラストマーリップ部材2の内径側
を前記内径円筒部22と同方向に延びて、その内周面が
微小な隙間を介して回転軸8の外周面と対向しており、
密封空間A(コンプレッサ内部)を真空にしたときに大
気Bに対する減圧シールとして機能すると共に、密封空
間Aが高圧になったときは、エラストマーリップ部材2
の内径円筒部22を内径側からバックアップするもので
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のリップ型シールによると、エラストマーリップ部材
2の内径円筒部22を軸方向に長くとることによって、
回転軸8の径方向変位に対する摺動突起23の追随性を
得ているため、密封空間Aの圧力Pが、エラストマーリ
ップ部材2の内径円筒部22をバックアップしているP
TFEリップ部材4の円筒状シール部41にも作用す
る。したがって、密封空間Aが所定値以上の高圧になる
と、この円筒状シール部41も縮径方向の変形を受けて
その内周面が回転軸8の外周面に圧接し、PTFEリッ
プ部材4の発熱量が増大して塑性変形してしまうことが
ある。
【0005】また、さらに重要な問題となるのは、エラ
ストマーリップ部材2の摺動突起23の内径摺動面23
Sにおける摩擦負荷が非常に大きくなって、発熱による
クラックや異常摩耗が生じ、漏れの発生に至ることであ
る。これは、PTFEリップ部材4の筒状シール部41
によって内周側から支持されていないエラストマーリッ
プ部材2の先端部(内径円筒部22の一部及び摺動突起
23を含む部分)の外周面2aに作用する圧力Pは、摺
動面23Sを回転軸8の外周面に押し付ける荷重となる
が、従来構造によると、前記先端部外周面2aにおける
平均圧力作用径D0 が大きい反面、回転軸8の外周面に
対する摺動面23Sの接触幅が非常に小さく、前記先端
部外周面2aに作用する圧力が、幅の狭い摺動面23S
への押し付け荷重として集中するからである。
【0006】本発明は、上記のような事情のもとになさ
れたもので、その技術的課題とするところは、リップ部
材の摺動発熱量の低減及びこれによるクラックや異常摩
耗の防止を図ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題は、
本発明によって有効に解決することができる。すなわち
本発明に係るリップ型シールは、軸芯と垂直な外径フラ
ンジ部及びこの外径フランジ部の内径から密封空間側へ
延びる内径円筒部を有するエラストマーリップ部材と、
前記内径円筒部に接着または埋設されてこの内径円筒部
を回転軸の外周面から浮上した位置に保持する補強環
と、前記内径円筒部の先端内周に形成された可撓部及び
この可撓部から延在されて内径摺動面が前記回転軸の外
周面と摺接する円筒状のエラストマー摺動膜とを備え、
このエラストマー摺動膜の外周面が、前記内径円筒部の
内周面よりも内径側に存在する。
【0008】
【作用】エラストマーリップ部材は、その内径円筒部の
先端内周から延在されたエラストマー摺動膜の内径摺動
面が、回転軸の外周面と気密的に摺接することによって
軸周の密封機能を奏するもので、補強環によって回転軸
の外周面から浮上した位置に保持された前記内径円筒部
は、回転軸の径方向変位に拘らず不動であるが、前記エ
ラストマー摺動膜は、可撓部の柔軟な変形性によって回
転軸の径方向変位に良好に追随する。また、前記内径円
筒部は、補強環によって回転軸の外周面から浮上した位
置に保持されているため、実質的にエラストマー摺動膜
を回転軸の外周面へ押し付ける荷重として作用する圧力
の作用径は、薄肉であるエラストマー摺動膜の外径に相
当する。したがって、前記圧力作用径が小さくなり、し
かもこのエラストマー摺動膜の内径摺動面は円筒状であ
って回転軸の外周面との接触幅が広いため、面圧が小さ
くなる。
【0009】
【実施例】図1は、クーラー用コンプレッサの軸封装置
として用いられる本発明リップ型シールの典型的な一実
施例を示すもので、先に述べた図2の従来例と重複する
部分には同一の符号を用い、その説明は省略する。
【0010】このリップ型シールは、エラストマーリッ
プ部材10の外径フランジ部101及びこの外径フラン
ジ部101の内径から密封空間A側へ延びる内径円筒部
102に至る部分の、密封空間Aに臨む表面に、金属製
の補強環103が接着されている。この補強環103
は、エラストマーリップ部材10の成形の際に、その成
形用金型内に挿入され、エラストマーリップ部材10の
加硫成形と同時に接着されたもので、図示の組み込み状
態において、前記内径円筒部102を回転軸8の外周面
から浮上した位置、ひいてはこの内径円筒部102の内
周側を軸方向に延びるPTFEリップ部材4の円筒状シ
ール部41の外周面からも僅かに浮上した位置に保持し
ている。したがって、PTFEリップ部材4は、エラス
トマーリップ部材10の内径円筒部102に対するバッ
クアップは行わず、密封空間Aを真空にしたときの大気
Bに対する減圧シールとしてのみ機能する。
【0011】エラストマーリップ部材10の内径円筒部
102の先端内周からは、湾曲した可撓部104が一体
的に延在され、さらにこの可撓部104の内径からは、
円筒状のエラストマー摺動膜105が一体的に延在され
ている。このエラストマー摺動膜105は、PTFEリ
ップ部材4の円筒状シール部41の先端よりも密封空間
A側の位置において、内径摺動面105Sが回転軸8の
外周面と気密的に摺接するもので、前記内径円筒部10
2よりも十分に薄肉に形成され、さらには、このエラス
トマー摺動膜105の外周面は、前記内径円筒部102
の内周面よりも内径側に位置している。
【0012】上述の構成において、補強環103によっ
て回転軸8の外周面から浮上した位置に保持されたエラ
ストマーリップ部材10の内径円筒部102は、回転軸
の径方向変位に拘らず不動であるが、その先端の可撓部
104の柔軟な変形によってエラストマー摺動膜105
は回転軸8の径方向変位に良好に追随するので、安定し
た密封性を発揮する。また、前記内径円筒部102を補
強環103で支持することによって、PTFEリップ部
材4からエラストマーリップ部材10に対するバックア
ップ機能を除去したので、密封空間Aが高圧になって
も、その圧力がエラストマーリップ部材10の内径円筒
部102を介してPTFEリップ部材4の円筒状シール
部41に作用することはない。このため、円筒状シール
部41の内周面が回転軸8の外周面に圧接して発熱し、
塑性変形してしまうといった不具合が発生しない。
【0013】内径円筒部102の外周側から作用する密
封空間Aの圧力は、補強環103で受けるので、この圧
力は、エラストマー摺動膜105を回転軸8の外周面へ
押し付ける荷重としては作用しない。一方、エラストマ
ー摺動膜105の外周面に作用する圧力Pは、そのまま
エラストマー摺動膜105を回転軸8の外周面へ押し付
ける荷重として作用するが、この圧力Pの作用径Dは、
内径円筒部102の内周面よりも小径であるエラストマ
ー摺動膜105の外周面の径にほぼ相当するものである
ため、前記圧力作用径Dは小さいものとなり、圧力Pの
作用幅Wと内径摺動面105Sの幅がほぼ等しくなる。
また、内径摺動面105Sは円筒状であって回転軸8の
外周面との接触幅が広く、しかも薄肉であるこのエラス
トマー摺動膜105は、それ自体の弾性による緊迫力も
小さい。したがって、回転軸8の外周面に対する前記内
径摺動面105Sの面圧が小さくなり、摺動負荷の増大
によるクラックや異常摩耗等が有効に抑えられる。
【0014】なお、上述の実施例においては、補強環1
03を、エラストマーリップ部材10の正面側の面に接
着しているが、これを背面側に接着したり、あるいはエ
ラストマー内に埋設しても良く、また、本発明は、PT
FEリップ部材4やバックアップリング5の存在しない
単一リップ形のものなど、他の構造のリップ型シールに
ついても同様に適用することができる。
【0015】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のリップ型シールによると、エラストマーリップ部材の
先端の摺動シール部であるエラストマー摺動膜を、回転
軸の外周面へ押し付ける荷重として作用する圧力の作用
径は、薄肉であるエラストマー摺動膜の外径に相当する
ため、前記圧力作用径が小さくなると共に、前記圧力の
作用幅がエラストマー摺動膜の円筒状の内径摺動面の幅
とほぼ等しくなるため、回転軸外周面に対する面圧が小
さくなり、前記内径摺動面におけるエラストマー材質が
劣化することによるクラックや異常摩耗等が防止され
て、長期間優れた密封性能を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリップ型シールの一実施例の構成
を、装着される機器との関係と共に示す半断面図であ
る。
【図2】従来例に係るリップ型シールの構成を、装着さ
れる機器との関係と共に示す半断面図である。
【符号の説明】
8 回転軸 10 エラストマーリップ部材 101 外径フランジ部 102 内径円筒部 103 補強環 104 可撓部 105 エラストマー摺動膜 105S 内径摺動面 A 密封空間

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸芯と垂直な外径フランジ部及びこの外
    径フランジ部の内径から密封空間側へ延びる内径円筒部
    を有するエラストマーリップ部材と、 前記内径円筒部に接着または埋設されてこの内径円筒部
    を回転軸の外周面から浮上した位置に保持する補強環
    と、 前記内径円筒部の先端内周に形成された可撓部及びこの
    可撓部から延在されて内径摺動面が前記回転軸の外周面
    と摺接する円筒状のエラストマー摺動膜と、を備え、こ
    のエラストマー摺動膜の外周面が、前記内径円筒部の内
    周面よりも内径側に存在するリップ型シール。
JP4231559A 1992-08-07 1992-08-07 リップ型シール Withdrawn JPH0658426A (ja)

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Effective date: 19991102