JP2511292Y2 - ラック装置 - Google Patents

ラック装置

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JP2511292Y2
JP2511292Y2 JP1993049861U JP4986193U JP2511292Y2 JP 2511292 Y2 JP2511292 Y2 JP 2511292Y2 JP 1993049861 U JP1993049861 U JP 1993049861U JP 4986193 U JP4986193 U JP 4986193U JP 2511292 Y2 JP2511292 Y2 JP 2511292Y2
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一宏 山田
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Murata Machinery Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は自動倉庫等のラック装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種ラック装置として以下の如
きものは知られている。即ち、所定間隔で左右に並ぶ前
側の多数の支柱と、これら前側の支柱の後方にそれとの
間に所定間隔をあけて並ぶ後側の支柱と、これら前後の
支柱に高さ方向に所定間隔で設けられた多数の棚部材と
を有したラック装置である。このラック装置において、
物品は、支柱を介することなく対向する左右の物品支承
片に跨がるようにして載置される。
【0003】
【ラック装置の構築】前記ラック装置を構築するには以
下のようにしていた。即ち、予め製作工場において、棚
部材の所要数を互いに所定間隔で平行保持させつつ、そ
れらの前後面中央に支柱を当接させて溶接することで、
ユニットとして一体化したものを多数製作しておく。そ
して、このユニットの必要数を施工現場へ運搬し、前及
び後へ配されるべき各々の支柱が左右方向に所定間隔
で、かつ一列に揃うように位置決めしつつ、各ユニット
ごとに前後の支柱を床面にアンカー固定し、更に必要に
応じて各ユニット同士を、それらの後面又は上面相互に
わたって水平バーやラチスバー等で連結固定するという
ものであった。
【0004】
【従来技術の欠点】前記従来のラック装置には以下の如
き欠点があった。前記ユニットは大きくて重いため、運
搬及び施工現場での位置合わせ等が重労働になると共に
困難であった。また位置決め後には、全ユニットの全支
柱をアンカー固定しなければならず、面倒であり作業効
率に劣るという欠点があった。
【0005】
【前記欠点を解決するための手段】この考案は前記欠点
を解決するために以下の如き手段を採用した。この考案
は、前後一対の基枠と、これら両基枠間に左右方向に所
定間隔で設けられる棚構成体とを有し、上記基枠は左右
一対の支柱と、これら両支柱を連結する上下一対の水平
桟とを有し、上記棚構成体は上下の水平桟間に渡される
前後一対の縦枠材と、これら両縦枠材間に上下方向に所
定間隔で設けられる棚部材とを有し、上記縦枠材の上部
及び下部には各々後方へ向けて突出する係合突起が設け
られており、上記上下の各水平桟の前面には上記各係合
突起を受ける係合孔が形成されており、上記係合突起は
軸部と、この軸部より径大な頭部とを有し、上記係合孔
は上記係合突起の頭部を通す頭部逃がし部と、上記係合
突起の軸部は通すが頭部は通さない頭部抜止部とを有し
ており、上下で組となる係合孔の頭部抜止部が同一垂直
線上に位置し、且つ、同係合孔の頭部逃がし部が垂直線
に対して左右逆側に位置するようになされているもので
ある。
【0006】
【考案の作用】この考案は以下の如き作用をなすもので
ある。前後・左右にそれぞれ所定間隔をおいて支柱を立
て、各支柱を床面にアンカー固定してから、左右の支柱
相互を上下一対の水平桟で連結して、前後の基枠を組み
立てる。これとは別に、一対の縦枠材と複数の棚部材と
によって棚構成体を組み立てる。棚構成体を複数組み立
てた後、これら棚構成体を、縦枠材が前後となり、かつ
左右方向で互いに所定間隔となるようにして、前後の基
枠の水平桟に保持させてゆく。この保持は、縦枠材の上
部及び下部に設けられた各々後方へ突出する係合突起
と、各水平桟の前面に形成された係合孔とを互いに係合
させることで行うようにしてあるので、作業が簡単であ
ると共に、係合箇所が上下2箇所あることから、棚構成
体に揺れが生じるのを防止できるものとなる。
【0007】
【実施例】以下にこの考案を図面に示す実施例に基づい
て説明する。なお、この明細書において、前とは図1紙
面表側を、後とは同裏側を言い、左とは図1左側を、右
とは同図右側を言う。図1及び図2の如く、ラック装置
1は、前後一対の基枠2と、これら基枠2の前後間にお
いて、その上部及び下部で各々左右方向に沿って互いに
所定間隔で設けられる複数(図面では6個)の棚構成体
11とを有している。
【0008】上記基枠2は、左右一対の支柱3と、これ
ら支柱3相互を下部、中間部及び上部で連結する左右方
向に長い3本の水平桟4とを有している。前後の基枠2
は、各々の支柱3や水平桟4を互いに対向させて配され
ている。基枠2相互の前後間隔は、前後で対向する各水
平桟4の相互間隔と、後述する棚構成体11の、前後の
縦枠材12の相互間隔とが等しくなる関係に保持されて
いる。水平桟4にはC形鋼が用いられており、前後の基
枠2ではそれらの向きが反対(水平スリット部が対向す
る関係)になっている。各水平桟4は、支柱3に溶接等
によって固定されたブラケット5に対し、ボルト及びナ
ット等により取り付けられている。
【0009】上記下部の棚構成体11は、前後の基枠2
の下部水平桟4と中間部水平桟4との間に設けられる上
下に長い前後一対の縦枠材12と、これら縦枠材12の
前後間に高さ方向に所定間隔で設けられる複数の棚部材
20とを有している。また上部の棚構成体11は、前後
の基枠2の中間部水平桟4と上部水平桟4との間に設け
られる上下に長い前後一対の縦枠材12と、これら縦枠
材12の前後間に上下方向に所定間隔で設けられる複数
の棚部材20とを有している。
【0010】上記縦枠材12と棚部材20との結合は、
棚部材20の前・後壁22における左右中央部を縦枠材
12に当接させ、これら両者に後述するような結合具3
0等を貫通状に設けることで行う。棚部材20におい
て、縦枠材12の左右両外側へ突出する上面には複数の
滑り止め突起26及びストッパー片27が設けられてい
る。従って、棚構成体11が左右に並べられた状態で縦
枠材12を介することなく対向する左右の(棚部材20
の)上面突出部分相互により、物品W用の物品収納棚7
が構成される。
【0011】図3及び図4の如く、縦枠材12の上部及
び下部には、各々それらの後方へ向けて突出する係合突
起40が設けられている。これら係合突起40は、軸部
41とこの軸部41よりも径大な頭部42とを有してい
る。本実施例では、次に示す結合具30を、縦枠材12
に対して前後方向へ貫通するように固定することで上記
係合突起40を構成させた。即ち、この結合具30は、
一端部に鋸歯状の多条歯31を有し他端部に大径頭部3
3を有したカシメ基軸32と、このカシメ基軸32の多
条歯31側端部に挿通可能で外周部を潰し変形させるこ
とが可能なソケット具34との組み合わせにより成る。
そしてこの結合具30を用いるに際しては、カシメ基軸
32の大径頭部33寄りに、この大径頭部33より径小
なカラー47を嵌めておき、多条歯31側端部を縦枠材
12の後面から前面へ向けて貫通させることにより、上
記カラー47で、大径頭部33が縦枠材12の後部へ突
出した状態を保持できるようにした。なお、上記結合具
30に代えて、ボルト及びナットの組み合わせを用いて
係合突起40を構成させてもよい。これに対して、前側
基枠2の各水平桟4には、その前壁(C形鋼としてのウ
エブ部)に係合突起40を受ける係合孔17が形成され
ている。この係合孔17は、係合突起40の頭部42を
通すことができる大きさの頭部逃がし部15と、係合突
起40の軸部41は通すが頭部42は通さない大きさの
頭部抜止部16とを有したものであって、これら頭部逃
がし部15及び頭部抜止部16が左右方向で互いに隣接
し連通するようになっている。この連通部分の開口幅寸
法は、係合突起40の軸部41よりやや細くなってお
り、軸部41を頭部逃がし部15と頭部抜止部16との
相互間で移動させるときに、この軸部41に対して若干
の抵抗が作用するようになっている。これにより、軸部
41を一旦頭部抜止部16へ嵌め込んだ場合の、頭部逃
がし部15への抜止め作用が得られる。このような構成
の係合孔17において、上下で対を成すもの同士(一つ
の棚構成体11に対応するもの)は、頭部抜止部16相
互が同一垂直線上に位置するようになされ、且つ頭部逃
がし部15が垂直線に対して左右逆側に位置するように
なされている。即ち、本実施例において、上側の係合孔
17は頭部逃がし部15が頭部抜止部16の右で、下側
の係合孔17は頭部逃がし部15が頭部抜止部16の左
となるように、それぞれ配置してある。また、これら上
下で対を成す係合孔17同士において、頭部逃がし部1
5相互・連通部分相互・頭部抜止部16相互の各間隔寸
法は、互いに同一である。なお、上記結合具30におい
て用いられるカラー47は、カシメ基軸32の軸心に沿
った寸法が、係合孔17の形成される部分の肉厚よりも
僅かに大きくなるように形成されている。一方、図5の
如く、後側基枠2の各水平桟4には、縦枠材12の上部
又は下部と対応する部分の(C形鋼としての)水平スリ
ット部を上下方向に跨ぐような渡り板14が溶接等によ
り取り付けられ、この渡り板14に上記と同様な係合孔
17が形成されている。
【0012】上記係合孔17において、頭部抜止め部1
6へ係合突起40を移動させた場合、頭部逃がし部15
が縦枠材12の側部で露出するようになるが、この露出
部分へは図6の如く裏面に弾性フック片46を有した目
隠し用の蓋45を取り付けるのが好ましい。このように
することで、縦枠材12の左右方向へのガタツキ、頭部
逃がし部15が見えることによる見栄えの悪さ等を防止
できる。
【0013】図1の如く、前後の支柱3間には、棚構成
体11の各棚部材20と同一レベルとなるように、多数
の物品支承片50が前記結合具30や溶接等により取り
付けられている。これら物品支承片50と、その右又は
左で対向する棚部材20の約半部とによっても、物品収
納棚7が構成されている。
【0014】
【実施例の構築方法】次に実施例の構築方法を説明す
る。施工現場には、基枠2としての支柱3や水平桟4、
棚構成体11としての棚部材20や縦枠材12等をバラ
バラの状態で搬入する。床面の所定位置で、4本の支柱
3をそれぞれ前後・左右に所定間隔をおくようにしてア
ンカー固定する。また左右の支柱3相互間を水平桟4で
連結して前後の基枠2を組み立てる。必要に応じて、基
枠2相互をそれらの側面にわたって水平バーやラチスバ
ー等の連結材51(図2参照)で連結固定する。
【0015】次に、上側配置用の縦枠材12及び下側配
置用の縦枠材12に各々所要数の棚部材20を連結し
て、上・下の棚構成体11を組み立てる。次に、下部側
配置用の一つの棚構成体11につき、その全体を上部が
右方、下部が左方へ若干傾くような姿勢にし(図3参
照)、前後の縦枠材12の上部から各々後方へ突出した
係合突起40を、前後の中間部水平桟4に設けられた係
合孔17の頭部逃がし部15に嵌め、且つ前後の縦枠材
12の下部から各々後方へ突出した係合突起40を、前
後の下部水平桟4に設けられた係合孔17の頭部逃がし
部15に嵌める。そして棚構成体11の上部を左方、下
部を右方へ移動させることで全体として垂直姿勢になる
ように立て起こす。これにより、各係合突起40の軸部
41を頭部抜止部16へ嵌め込む。その後、縦枠材12
の側方で露出状態になった各頭部逃がし部15へ蓋45
(図6参照)を嵌めて、一つの棚構成体11の保持作業
を完了させる。このような作業を下部側配置となる棚構
成体11の数だけ左右方向に繰り返し、更に上部側配置
の棚構成体11についても同じ作業を必要なだけ繰り返
す。必要に応じて、前後の支柱3に物品支承片50(図
1参照)を各棚部材20と同じレベルで取り付けて、そ
の構築作業の全部を完了させる。
【0016】なお、ラック装置1を前後逆にして使用す
ることも可能である。また前記実施例では、棚構成体1
1を上下に設けるようにしてあるが、基本的には下部側
だけでよい。従ってこの場合は当然に、水平桟4は棚構
成体11の上下に一対のものでよいものである。これと
は異なり、前後の基枠2の右側(又は左側)の支柱3に
対してそれらの右(又は左)の端面に、水平桟4を取り
付けるためのブラケット5や物品支承片50等を取り付
けて、その後、上記と同様な構築作業を繰り返して、大
型のラック装置1を構築することも可能である。
【0017】
【考案の効果】この考案は前記した如き構成によって以
下の如き効果を奏するものである。 施工現場の床面に対して、支柱単体でその位置決めを
し、アンカー固定をし、基枠を組み立ててから、別に組
み立てた棚構成体を基枠における上下の水平桟に保持さ
せる構造であるから、各棚構成体の縦枠材をアンカー固
定する必要がなくなる。そのため作業全般にわたって容
易化、効率化及び安全化が図られる。段落0015の欄で述べたように、係合突起の頭部を
係合孔の頭部逃がし部から後方に露出するようにした
後、左右に傾斜させていた棚構成体を垂直状態にすると
いう簡単な作業によって棚構成体を前後の基枠に保持さ
せることが出来るので、極めて作業性がよく、また、縦
枠材が上下2箇所で係合されることにより、揺れのない
状態に保持されるため、地震の発生時等にも物品の落下
等が防止され、安全となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の実施例を示す正面図である。
【図2】図1のII−II線拡大断面図である。
【図3】図2のIII−III線矢視部を一部破砕して
示す拡大図である。
【図4】中間部水平桟に上部側縦枠材の下部を結合する
状況を示す側断面図である。
【図5】縦枠材と水平桟との連結状態を示す要部正面図
である。
【図6】蓋を裏面から見た斜視図である。
【符号の説明】
1 ラック装置 2 基枠 3 支柱 4 水平桟 11 棚構成体 12 縦枠材15 頭部逃がし部 16 頭部抜止部 17 係合孔 20 棚部材 40 係合突起 41 軸部 42 頭部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後一対の基枠と、これら両基枠間に左
    右方向に所定間隔で設けられる棚構成体とを有し、上記
    基枠は左右一対の支柱と、これら両支柱を連結する上下
    一対の水平桟とを有し、上記棚構成体は上下の水平桟間
    に渡される前後一対の縦枠材と、これら両縦枠材間に上
    下方向に所定間隔で設けられる棚部材とを有し、上記縦
    枠材の上部及び下部には各々後方へ向けて突出する係合
    突起が設けられており、上記上下の各水平桟の前面には
    上記各係合突起を受ける係合孔が形成されており、上記
    係合突起は軸部と、この軸部より径大な頭部とを有し、
    上記係合孔は上記係合突起の頭部を通す頭部逃がし部
    と、上記係合突起の軸部は通すが頭部は通さない頭部抜
    止部とを有しており、上下で組となる係合孔の頭部抜止
    部が同一垂直線上に位置し、且つ、同係合孔の頭部逃が
    し部が垂直線に対して左右逆側に位置するようになされ
    ているラック装置。
JP1993049861U 1993-08-20 1993-08-20 ラック装置 Expired - Lifetime JP2511292Y2 (ja)

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JPH0713815U JPH0713815U (ja) 1995-03-10
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6399540U (ja) * 1986-12-19 1988-06-28

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
特許庁編『技術動向シリーズ特許からみた機械要素便覧[固着]』昭和55年9月初版社団法人発明協会発行第645頁FIG.2840

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JPH0713815U (ja) 1995-03-10

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