JP2509963B2 - アルミニウム材のろう付方法 - Google Patents

アルミニウム材のろう付方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明はアルミニウム材のろう付方法、特に接合用
ろう材として置きろう材を用いて行うアルミニウム材の
ろう付方法に関する。
なおこの明細書において、アルミニウムの語はその合
金を含む意味で用いる。
従来の技術 例えば、自動車用ラジエーター、カークーラー用エバ
ポレーターあるいはコンデンサ等のアルミニウム製熱交
換器をろう付する場合、真空ろう付の場合を除き、フラ
ックスを用いて熱交換器構成部材をろう付接合する方法
が多く用いられている。
このようなフラックスろう付において、接合用ろう材
としては作業性の点から、多くの場合、接合されるべき
部材の少なくとも一方のアルミニウム部材にクラッドし
た、いわゆるブレージングシートの形で用いられている
が、例えば熱交換器における冷媒流通用のチューブと冷
媒出入口構成用のユニオンやパイプとをろう付する場合
には、置きろう材を接合部材の表面に配置してろう付す
ることが通常行われる。
而して、従来、かかる置きろう材によるろう付を行う
場合、まずフラックスを水または溶剤中に懸濁させ濃度
50〜80%の高濃度懸濁液を作成したのち、この懸濁液
を、接合部位にセットした置きろう材表面やその周辺部
分にハケ塗り等により塗布する。次いでこれを予熱乾燥
したのち、非酸化性雰囲気中で所定温度に加熱し、置き
ろう材を溶融して接合部材をろう付していた。このよう
に、懸濁液のフラックス濃度を高くするのは、置きろう
材の場合にはブレージングシートの場合と異なり、接合
されるべき部材のいずれとも一体化されていないため、
接合部材の相互接合面のいずれについてもその酸化膜を
除去する必要があるからである。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、置きろう材を用いた上記のようなろう
付方法では、懸濁液の作成工程及び懸濁液塗布後の乾燥
工程が必要であるため、ろう付工程が工数の多い繁雑な
ものとなっており、生産効率が良くないという欠点があ
った。さらに、塗布後の乾燥工程中にアルミニウムと水
とが反応するため、アルミニウム材の表面に酸化膜が形
成され、これがろう付性を低下させるという問題もあっ
た。しかもフラックス濃度が低い場合、良好なろう付を
達成し難いという欠点もあった。さらに、高濃度懸濁液
を得るためには多量のフラックスを使用しなければなら
ず、無駄を生じていた。さらにまた、接合部材のずれを
なくすため、固定用治具を用いて懸濁液の塗布及びその
後のろう付を行う場合、懸濁液の接着作用により予熱乾
燥後固定用治具とアルミニウム材とが接着状態となると
か、固定用治具の劣化を来たすというような欠点もあっ
た。
この発明は、かかる従来技術の問題点を解決すべくな
されたもので、置きろうを用いたろう付工程の簡略化を
図り得るとともに、フラックスを最大限に節約可能とし
て、なおかつ良好なろう付性を発揮しえ、しかも固定用
治具とアルミニウム材との接着や該治具の劣化等を生じ
ることのないアルミニウムろう付方法を提供することを
目的とするものである。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、この発明は、アルミニウ
ム接合部材の表面に、水または溶剤等の液体を塗布した
湿潤状態の置きろう材を配置したのち、静電粉体塗装法
によって少なくとも置きろう材の湿潤表面にフラックス
を付着し、その後非酸化性雰囲気中で所定温度に加熱
し、前記置きろう材を溶融して接合部材をろう付するこ
とを特徴とするものである。
置きろう材の表面に液体を塗布して湿潤状態で配置す
るのは、次の理由による。即ち、置きろう材によるろう
付を行う場合、前述のように、多量のフラックスを付着
せしめる必要があるが、置きろう付を湿潤状態とするこ
とで置きろう付表面にフラックスが付着し易くなり、後
述する粉体塗装法によるフラックス吹付け時に多量のフ
ラックスが確実に付着保持されるからである。この意味
で、置きろう材に塗布する液体は、ろう付性を妨げない
範囲のものであれば何でも良い。しかしながら、ろう付
段階までその液体が残存するとろう付性を劣化させるこ
とから、液体としては水とか、アルコール、シンナー等
の有機溶剤とかの比較的低沸点のものが良い。また、塗
布の手段は噴霧あるいははけ塗り等を適用することも可
能であるが、量産性に適していること、液体を置きろう
材全体表面に確実に塗布せしめうること等の観点から、
塗布手段として置きろう材の液体中への浸漬法を用いる
ことが推奨される。
フラックスは、ろう付用に用いられるものであればそ
の種類、組成は問わないが、ろう付後腐食性残渣を残さ
ない点でフッ化物系フラックスを用いるのが好ましい。
フッ化物系フラックスの一例としては、フッ化カリウム
(KF)とフッ化アルミニウム(AlF3)とを共晶組成ない
しはそれに近い組成範囲に含んで実質的に錯体化された
錯体混合物や、KAlF4とKFを重量比で80〜99.8:20〜0.2
の割合で混合した混合物や、あるいは製造簡易性等の点
で特に好適なものとしてKF水溶液にγ−AlF3粉末及び/
またはβ−AlF3粉末を溶解せしめて発熱反応を生じさせ
て水分を蒸発除去したのちの残留物からなるもの等を挙
げうる。
静電粉体塗装法は、粉末状フラックスをアルミニウム
接合部材に吹付けるとともに、吹付けられたフラックス
粒子を静電界を利用して接合部材表面に付着させる方法
である。具体的には、アルミニウム接合部材を接地して
陽極とし、スプレーガン等の吹付け装置を陰極として、
これに例えば90kv以上の負の直流高電圧を印加して両極
間に静電界を作る。そして吹付け装置からフラックスを
噴出させると該フラックス粒子は負に帯電し、静電界の
軌道に乗って対極のアルミニウム接合部材に吸着し、も
って接合部材にフラックスを付着させるものである。フ
ラックスは予め粉末状にして粉体供給槽に充填しておく
ものとし、一般的には圧縮空気を用いて吹付け装置から
噴出させるものである。
上記により置きろう材を配置しフラックスを付着した
アルミニウム接合部材は、これを不活性ガス雰囲気等の
非酸化性雰囲気中で、アルミニウム接合部材の融点より
も低くかつフラックスの融点よりも高い580〜620℃程度
の温度に加熱することにより、置きろう材を溶融してろ
う付接合が達成される。なお、置きろう材にはSi含有量
約4.5〜13.5wt%程度のAl−Si系合金が用いられるのが
普通である。
発明の効果 この発明は上述の次第で、アルミニウム接合部材の表
面に、水または溶剤等の液体を塗布した湿潤状態の置き
ろう材を配置したのち、静電粉体塗装法によって少なく
とも前記置きろう材の湿潤表面にフラックスを付着し、
その後非酸化性雰囲気中で所定温度に加熱し、前記置き
ろう材を溶融して接合部材をろう付することを特徴とす
るものである。従ってフラックスを接合部材に付着させ
るために従来法のようなフラックス懸濁液は不要となる
から、懸濁工程及び懸濁液塗布後の乾燥工程も不要とな
り、置きろう材によるろう付工程の簡略化を図り得るば
かりか、懸濁液塗布後の予熱乾燥工程中におけるような
アルミニウムと水との反応による酸化膜の生成もなく、
ろう付性の向上を図ることができる。しかもろう付用の
固定治具とアルミニウム材との接合を防止できるととも
に不要部分のフラックス除去も簡単となる。
かつまたこの発明では、置きろう材に水や溶剤等の液
体を塗布した湿潤状態で所定部位に配置し、この置きろ
う材の湿潤表面にフラックスを付着させるものであるか
ら、置きろう材表面にろう付に必要な多量のフラックス
を付着保持させることができる一方で、従来のようにフ
ラックスを懸濁させる必要がないから、それ以上の余分
なフラックス使用を回避しえ経済的である。
実施例 次にこの発明の実施例を示す。
純度99.8%のKF5.5Kgを6の水に溶解させた水溶液
に、純度90%以上の工業用γAlF3(平均粒径約10μm)
6.5Kgを徐々に投入攪拌して発熱反応を生じさせ、水分
を除去したのち、残留物を大気中で200℃×900分間乾燥
し、さらに粉砕して平均粒径15μmのフッ化物系フラッ
クスを製作した。
一方、第1図に示すように、肉厚0.8mmのA1100合金押
出材よりなるチューブ(1)と、A3003合金を心材と
し、Al−10%Si合金を皮材とした片面クラッド率10%、
厚さ0.16mmの両面ブレージングシートよりなるフィン
(2)とをコルゲート型熱交換器(3)に組み立てると
ともに、チューブ(1)の両端に出入口用のユニオン
(3)を仮組し、さらに、ユニオンとチューブの接合部
にAl−10wt%Siからなる置きろう材(4)をセットして
これを複数個用意した。ここで置きろう材は水、アルコ
ール、シンナーに浸漬した各湿潤状態のものと、液体に
浸漬しない乾燥状態のものを用いてセットした。
次に、静電粉体塗装機を用いて、上記により製作した
熱交換器組立物(5)の厚さ方向の上面に前記フラック
スを吹付け、電気的吸引力によってフラックス粒子を熱
交換器組立物(5)の表面に付着させた。なお、静電粉
体塗装は、熱交換器組立物(5)を接地しこれを陽極と
する一方、スプレーガンを陰極として両極間に高電圧発
生機により発生させた直流電圧を印加し、この状態でス
プレーガン先端から圧縮空気とともにフラックスを噴射
した。
こうしてフラックスを熱交換器組立物(5)に付着し
たときの、置きろう材(4)の表面湿潤状態及び同じく
置きろう材表面のフラックス量の多少を目視観察した。
その結果を下記第1表に示す。
次いで、上記によりフラックスを付着した各熱交換器
組立物を、酸素濃度100ppm以下、温度600〜620℃のN2
ス雰囲気で3分間加熱してろう付を行った。
そして上記により得られたろう付品のろう付状態を目
視観察した。その結果を同じく下記第1表に示す。
上記結果において、置きろう材を液体に浸漬すること
なく乾燥状態のままフラックスを付着させた熱交換器
(No1)では、ユニオンとチューブの接合面に充分なフ
ィレットが形成されておらずろう付状態に劣るものであ
った。これに対し、湿潤状態の置きろう材にフラックス
を付着させた本発明実施品(No2〜4)では良好なろう
付状態が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例において用いた熱交換器組立物の正面図
である。 (1)……チューブ、(2)……フィン、(3)……ユ
ニオン、(4)……置きろう材、(5)……熱交換器組
立物。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム接合部材の表面に、水または
    溶剤等の液体を塗布した湿潤状態の置きろう材を配置し
    たのち、静電粉体塗装法によって少なくとも前記置きろ
    う材の湿潤表面にフラックスを付着し、その後非酸化性
    雰囲気中で所定温度に加熱し、前記置きろう材を溶融し
    て接合部材をろう付することを特徴とするアルミニウム
    材のろう付方法。
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