JP2507693B2 - 超電導コイル - Google Patents
超電導コイルInfo
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- JP2507693B2 JP2507693B2 JP2242497A JP24249790A JP2507693B2 JP 2507693 B2 JP2507693 B2 JP 2507693B2 JP 2242497 A JP2242497 A JP 2242497A JP 24249790 A JP24249790 A JP 24249790A JP 2507693 B2 JP2507693 B2 JP 2507693B2
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- Japan
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- resin
- superconducting coil
- enamel
- enamel film
- superconducting
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- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
- Superconductive Dynamoelectric Machines (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、磁気共鳴イメージング装置等の電気機器に
用いる超電導コイル及びその含浸樹脂に関する。
用いる超電導コイル及びその含浸樹脂に関する。
（従来の技術） 樹脂を含浸して固めた超電導コイルについては、例え
ば森山、他：「速応励磁形100KVA超電導発電機の界磁巻
線絶縁の検討」電気学会第22回電気絶縁材料シンポジウ
ムＰ−11（1989）の文献が知られている。この種の超電
導コイルについて第２図を参照して説明する。第２図は
超電導コイルの部分断面図を示すもので、（１）は絶縁
導線であり、多重に巻回してコイルに成形してある。絶
縁導線（１）は超電導線（２）をエナメル皮膜（３）で
覆ったものである。隣接する絶縁導線（１）の間には樹
脂（４）が含浸してあり、また樹脂（４）は硬化してあ
る。エナメル皮膜（３）と樹脂（４）は互いが接する界
面で接着している。
ば森山、他：「速応励磁形100KVA超電導発電機の界磁巻
線絶縁の検討」電気学会第22回電気絶縁材料シンポジウ
ムＰ−11（1989）の文献が知られている。この種の超電
導コイルについて第２図を参照して説明する。第２図は
超電導コイルの部分断面図を示すもので、（１）は絶縁
導線であり、多重に巻回してコイルに成形してある。絶
縁導線（１）は超電導線（２）をエナメル皮膜（３）で
覆ったものである。隣接する絶縁導線（１）の間には樹
脂（４）が含浸してあり、また樹脂（４）は硬化してあ
る。エナメル皮膜（３）と樹脂（４）は互いが接する界
面で接着している。
（発明が解決しようとする課題） 上記構成の従来の超電導コイルにおいては、電磁力や
室温と極低温の間の冷熱サイクルなどにより、エナメル
皮膜（３）と樹脂（４）の接着界面で剥離することがあ
る。剥離した場合に発熱するため、超電導線（２）のク
エンチを伴うことが懸念されるまた、剥離部分は真空断
熱に近い状態となるため、超電導線（２）の冷却を阻害
する。
室温と極低温の間の冷熱サイクルなどにより、エナメル
皮膜（３）と樹脂（４）の接着界面で剥離することがあ
る。剥離した場合に発熱するため、超電導線（２）のク
エンチを伴うことが懸念されるまた、剥離部分は真空断
熱に近い状態となるため、超電導線（２）の冷却を阻害
する。
本発明は、エナメル皮膜と樹脂を強く結合させること
により、クエンチの発生及び冷却の阻害を抑えた超電導
コイルを提供することを目的とする。
により、クエンチの発生及び冷却の阻害を抑えた超電導
コイルを提供することを目的とする。
［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために本発明は、超電導線をエナ
メル皮膜で覆って絶縁導線とし、該絶縁導線を多重に巻
回し隣接する絶縁導線間に樹脂を含浸し硬化してなる超
電導コイルにおいて、含浸あるいは硬化の際に前記樹脂
をエナメル皮膜の表面部分に浸透させる。
メル皮膜で覆って絶縁導線とし、該絶縁導線を多重に巻
回し隣接する絶縁導線間に樹脂を含浸し硬化してなる超
電導コイルにおいて、含浸あるいは硬化の際に前記樹脂
をエナメル皮膜の表面部分に浸透させる。
（作 用） 上記のように構成することにより、樹脂が浸透した表
面部分ではエナメル皮膜と樹脂が立体的（３次元的）に
結合する。この結合は第２図の中に示した界面での接着
（２次元的な結合）に比べ強くなる。また、樹脂を浸透
させる部分はエナメル皮膜の表面部分に限定したため、
残りのエナメル皮膜としての性能を保持する。
面部分ではエナメル皮膜と樹脂が立体的（３次元的）に
結合する。この結合は第２図の中に示した界面での接着
（２次元的な結合）に比べ強くなる。また、樹脂を浸透
させる部分はエナメル皮膜の表面部分に限定したため、
残りのエナメル皮膜としての性能を保持する。
（実施例） 以下、本発明の一実施例について第１図を参照して説
明する。第１図は超電導コイルの部分断面図であり、
（11）は絶縁導線であり、多重に巻回してコイルに成形
してある。絶縁導線（11）は超電導線（12）をエナメル
皮膜（13）で覆ったものである。エナメル皮膜（13）の
厚さは３〜100μｍにしてあり、エナメル皮膜（13）の
材質はホルマール樹脂にしてある。隣接する絶縁導線
（11）の間には樹脂（14）が含浸してあり、また、樹脂
（14）は加熱硬化してある。樹脂（14）の成分は、ビス
フェノール形エポキシの主剤、酸無水物の硬化剤、第３
アミンの硬化促進剤、その他の添加剤にしてある。エナ
メル皮膜（13）の表面部分は、含浸あるいは硬化の際に
樹脂（14）を浸透させ浸透部分（15）を形成してある。
浸透部分（15）の厚さはエナメル皮膜（13）の厚さの20
％以下にしてある。
明する。第１図は超電導コイルの部分断面図であり、
（11）は絶縁導線であり、多重に巻回してコイルに成形
してある。絶縁導線（11）は超電導線（12）をエナメル
皮膜（13）で覆ったものである。エナメル皮膜（13）の
厚さは３〜100μｍにしてあり、エナメル皮膜（13）の
材質はホルマール樹脂にしてある。隣接する絶縁導線
（11）の間には樹脂（14）が含浸してあり、また、樹脂
（14）は加熱硬化してある。樹脂（14）の成分は、ビス
フェノール形エポキシの主剤、酸無水物の硬化剤、第３
アミンの硬化促進剤、その他の添加剤にしてある。エナ
メル皮膜（13）の表面部分は、含浸あるいは硬化の際に
樹脂（14）を浸透させ浸透部分（15）を形成してある。
浸透部分（15）の厚さはエナメル皮膜（13）の厚さの20
％以下にしてある。
次に上記構成の作用について説明する。エナメル皮膜
（13）の材質はホルマール樹脂にしてあるため、例えば
エステルイミドに比べ樹脂（14）の浸透性、極低温での
耐クラック性、超電導線（12）との密着性などに優れて
いる。しかも、樹脂（14）の成分はビスフェノール形エ
ポキシの主剤、酸無水物の硬化剤、第３アミンの硬化促
進剤、その他の添加剤にしてあるため、浸透部分（15）
は適度な厚さになっている。浸透部分（15）では樹脂
（14）がエナメル皮膜（13）に浸透しているため、エナ
メル皮膜（13）と樹脂（14）が立体的に連結している。
浸透部分（15）とその内側のエナメル皮膜（13）は一体
であるため、互いの結合は接着した場合に比べて強くな
っている。浸透部分（15）とその外側の樹脂（14）は硬
化時に化学反応しているため、互いの結合は異種材が接
着した場合に比べ強くなっている。浸透部分（15）の厚
さはエナメル皮膜（13）の厚さの20％以下にしてあるた
め、残りの厚さ80％以上のエナメル皮膜（13）が皮膜と
しての性能、例えば優れた耐クラック性を有している。
（13）の材質はホルマール樹脂にしてあるため、例えば
エステルイミドに比べ樹脂（14）の浸透性、極低温での
耐クラック性、超電導線（12）との密着性などに優れて
いる。しかも、樹脂（14）の成分はビスフェノール形エ
ポキシの主剤、酸無水物の硬化剤、第３アミンの硬化促
進剤、その他の添加剤にしてあるため、浸透部分（15）
は適度な厚さになっている。浸透部分（15）では樹脂
（14）がエナメル皮膜（13）に浸透しているため、エナ
メル皮膜（13）と樹脂（14）が立体的に連結している。
浸透部分（15）とその内側のエナメル皮膜（13）は一体
であるため、互いの結合は接着した場合に比べて強くな
っている。浸透部分（15）とその外側の樹脂（14）は硬
化時に化学反応しているため、互いの結合は異種材が接
着した場合に比べ強くなっている。浸透部分（15）の厚
さはエナメル皮膜（13）の厚さの20％以下にしてあるた
め、残りの厚さ80％以上のエナメル皮膜（13）が皮膜と
しての性能、例えば優れた耐クラック性を有している。
以上説明したように、エナメル皮膜（13）と浸透部分
（15）、及び浸透部分（15）と樹脂（14）は強く結合し
ているため、超電導線（12）の近傍では容易に剥離する
ことがない。エナメル皮膜（13）の材質はホルマール樹
脂にしてあり、しかも、樹脂（14）の成分はビスフェノ
ール形エポキシの主剤、酸無水物の硬化剤、第３アミン
の硬化促進剤、その他の添加剤にしてあるため、適度な
厚さの浸透部分（15）を得ることができる。浸透部分
（15）の厚さはエナメル皮膜（13）の厚さの20％以下に
してあるため、エナメル皮膜（13）の性能を損なうこと
がない。
（15）、及び浸透部分（15）と樹脂（14）は強く結合し
ているため、超電導線（12）の近傍では容易に剥離する
ことがない。エナメル皮膜（13）の材質はホルマール樹
脂にしてあり、しかも、樹脂（14）の成分はビスフェノ
ール形エポキシの主剤、酸無水物の硬化剤、第３アミン
の硬化促進剤、その他の添加剤にしてあるため、適度な
厚さの浸透部分（15）を得ることができる。浸透部分
（15）の厚さはエナメル皮膜（13）の厚さの20％以下に
してあるため、エナメル皮膜（13）の性能を損なうこと
がない。
次に本発明による他の実施例について先に述べた第１
図を用いて説明する。絶縁導線（11）は単線であるが、
複数の絶縁導線を撚り合わせたものにすることができ
る。浸透部分（15）の厚さは、エナメル皮膜（13）の材
質や樹脂（14）の成分の他に、樹脂（14）の含浸条件あ
るいは硬化条件によって調整することができる。
図を用いて説明する。絶縁導線（11）は単線であるが、
複数の絶縁導線を撚り合わせたものにすることができ
る。浸透部分（15）の厚さは、エナメル皮膜（13）の材
質や樹脂（14）の成分の他に、樹脂（14）の含浸条件あ
るいは硬化条件によって調整することができる。
［発明の効果］ 本発明の超電導コイルは、エナメル皮膜の表面部分に
樹脂を浸透させることにより、エナメル皮膜と樹脂を強
く結合させたため、エナメル皮膜と樹脂の剥離による超
電導線のクエンチ及び冷却阻害を抑えることができる。
また、エナメル皮膜の材質をホルマール樹脂にすること
により、エナメル皮膜の表面部分に樹脂を浸透させるこ
とができる。更に、樹脂の成分を選ぶことによって浸透
部分の厚さを薄く限定し、エナメル皮膜としての性能を
十分に残すことができる。
樹脂を浸透させることにより、エナメル皮膜と樹脂を強
く結合させたため、エナメル皮膜と樹脂の剥離による超
電導線のクエンチ及び冷却阻害を抑えることができる。
また、エナメル皮膜の材質をホルマール樹脂にすること
により、エナメル皮膜の表面部分に樹脂を浸透させるこ
とができる。更に、樹脂の成分を選ぶことによって浸透
部分の厚さを薄く限定し、エナメル皮膜としての性能を
十分に残すことができる。
第１図は本発明の一実施例による超電導コイルの部分断
面図、第２図は従来例の超電導コイルの部分断面図を示
す。 （１），（11）……絶縁導線、（４），（14）……樹脂 （２），（12）……超電導線、（５）……浸透部分 （３），（13）……エナメル皮膜
面図、第２図は従来例の超電導コイルの部分断面図を示
す。 （１），（11）……絶縁導線、（４），（14）……樹脂 （２），（12）……超電導線、（５）……浸透部分 （３），（13）……エナメル皮膜
Claims (1)
- 【請求項１】超電導線をエナメル皮膜で覆って絶縁導線
とし、該絶縁導線を多重に巻回し、隣接する絶縁導線間
に樹脂を含浸し硬化してなる超電導コイルにおいて、含
浸あるいは硬化の際に前記樹脂をエナメル皮膜の表面部
分にのみ浸透させたことを特徴とする超電導コイル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2242497A JP2507693B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | 超電導コイル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2242497A JP2507693B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | 超電導コイル |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04123404A JPH04123404A (ja) | 1992-04-23 |
| JP2507693B2 true JP2507693B2 (ja) | 1996-06-12 |
Family
ID=17089971
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2242497A Expired - Fee Related JP2507693B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | 超電導コイル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2507693B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5579642A (en) * | 1978-12-08 | 1980-06-16 | Shinko Electric Co Ltd | Insulating structure of motor for refrigerator |
| JPS63229703A (ja) * | 1987-03-19 | 1988-09-26 | Toshiba Corp | 超電導コイルの製造方法 |
-
1990
- 1990-09-14 JP JP2242497A patent/JP2507693B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04123404A (ja) | 1992-04-23 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |