JP2503134B2 - 連窓サッシ - Google Patents

連窓サッシ

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JP2503134B2 JP23531991A JP23531991A JP2503134B2 JP 2503134 B2 JP2503134 B2 JP 2503134B2 JP 23531991 A JP23531991 A JP 23531991A JP 23531991 A JP23531991 A JP 23531991A JP 2503134 B2 JP2503134 B2 JP 2503134B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上下枠及び左右縦枠で
形成した引違い窓、はめ殺し窓、回転窓など各種の窓サ
ッシを半外付けサッシで構成するとともに、それら半外
付け窓サッシの中から二組以上の窓サッシを選択して、
各窓サッシを方立材で連結してなる、それ自体が一個独
立に組立てられた連窓サッシに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、居住空間の拡大化要請に伴い、サ
ッシ枠の需要も内付けサッシから外付け式へと移行しつ
つある。特に半外付けサッシは、各種の窓、例えば引違
い窓、はめ殺し窓、回転窓、辷り出し窓、上げ下げ窓、
内倒し窓など多種のものに用いられている。
【0003】この半外付けサッシは、図7及び図8に示
すように、各種の窓によって必然的に異なる各個のサッ
シ主体部分8を除いては、各サッシに共通に、サッシ主
体部分の背面側において、見込み幅の略中央の箇所に建
物躯体取付け用の鉛直取付片81を有し、そして屋外側
が窓開口部から突出する関係上、サッシ主体部分の室内
側端部を建物躯体取付片82となして固着の確実化を図
り、また、サッシ主体部分の背面側には、建物躯体ない
し補助部材に当接する係止片83と当接片84を備えて
サッシ枠固着の安定化を図っている。
【0004】このような半外付けサッシを主流とする近
時のサッシ窓において、窓を横に連接した連窓が多用さ
れて始めている。ところがこの場合、左右の窓は、一方
が回転窓で他方が引違い窓、一方が内倒し窓で他方がは
め殺し窓、という具合に各種の窓の組合せが採られるの
で、それぞれ各種のパターンに対応させるべく特定構造
の窓サッシを多数用意しなければならない。
【0005】とりわけ、従来の連窓サッシ窓は一般に、
建物躯体の開口部に、連窓サッシを形成する各構成サッ
シ枠と方立材とを現場で組込みながら逐次サッシ窓を構
成していくものであるため、次のような不具合を有して
いた。すなわち、 :各構成サッシ枠を順番に建物躯体に取付けるので、
一のサッシ枠の取付け位置のズレは、他のサッシ枠を組
込んだ最後の時点において、枠組みにくるいを生じたり
することにより判明する。したがって、組込みをやり直
すことになる。また、各サッシ枠の取付けのくるいは、
組込みの最後において累積的に生じる。連窓は、通常の
窓サッシを連結して大型化するものであるため、この累
積誤差は顕著に表われる。
【0006】:従来の連窓サッシは、方立材と縦枠と
の連結において、両者を固定するための結合部材を別途
に用いている。したがって、必然的に部品点数が多くな
って、組立作業が多くなるとともにコスト高となり、ま
た、前述のように、組込みズレを生じて組直す場合は、
部品点数が多いだけに工数も多く、作業が煩雑となって
いた。
【0007】:各構成サッシ枠を建物開口部に一度に
取付けることができないため、必然的に現場での工期が
長期化するものであった。
【0008】ところで最近、日鉄サッシ販売株式会社殿
の昭和59年(1984年)12月20日発行に係
る「’85住宅総合カタログ」に、ファンシーウインド
ーと銘打って掲載された、極めて完成度の高い連窓サッ
シが提案されている。この改良された連窓サッシによれ
ば、上述した一般的な連窓サッシの有している前記欠点
はほぼ解消せられることとなる。すなわち、この連窓は
図9ないし図11に示すように、上下枠(図示を省略)
及び左右縦枠50,50’で形成した各窓サッシを、方
立材311で連結して、それ自体が独立に組立てられ
た、所謂ユニットサッシと称される半外付けサッシの連
窓サッシであって、窓サッシの中、建物躯体に取付けら
れる縦枠50は、建物開口部内周面にタッピンネジ止め
される室内側鉛直取付片51と、前記室内側鉛直取付片
に対し直角の位相をなして建物躯体に止着される室外側
鉛直取付片52と、前記室外側鉛直取付片52の適位箇
所より室内方向へ突出し建物躯体に当接する係止片53
aと、前記室内側鉛直取付片51より建物開口部内周面
方向へ直角に突出しその先端部が前記係止片53aの延
長線上に位置する建物躯体当接片54と、室外側におい
て先端に室内側向き折曲片55aを形成した水切り55
と、さらに、前記係止片53aの基部53と前記当接片
54の間に設けられたタッピンネジ止め用の厚肉取付部
56と、をそれぞれ長手方向に備えて構成され、前記方
立材311で連結される側の縦枠50’は、前記縦枠5
0と同形状のものにおいて室外側鉛直取付片52を前記
係止片53aに揃えて剥取り形成して構成され、前記方
立材311は、室内面板30と室外面板34及び、これ
らを連結する連結板31と、前記室外面板34に備えら
れ、前記縦枠50’の折曲片55aと係合する室外側向
き開口の係合溝33と、前記室内面板30に形成され、
前記縦枠50’の室内側鉛直取付片51と重合する位置
関係を備えたねじ受け部32と、連結板31に設けら
れ、前記前記縦枠50’の前記係止片53aと係合する
室外側向き開口の係合溝35と、同様に連結板31に設
けられ、その先端にねじ受け部36を形成した一対の突
出片37と、をそれぞれ長手方向に有し、さらに、前記
縦枠50’の前記係止片53aと当接片54を方立材3
11の連結板41に当接させるとともに、縦枠50’の
前記折曲片55aと前記係止片53aを方立材311の
前記係合溝33,35に係合させ、縦枠50’の前記室
内側鉛直取付片51を方立材311の前記ねじ受け部3
2にタッピンねじ止めするとともに、縦枠50’の前記
厚肉取付部56からタッピンネジを挿通し前記ねじ受け
部36にねじ止めして、前記一組の縦枠50’,50’
と方立材311とを取付けて連窓サッシを構築してい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の連窓
の半外付けサッシにおいては、上記カタログに詳細に記
載されているように、縦枠50を建物躯体にねじ止めす
る場合、建物躯体に室外側鉛直取付片52を止着し、室
内側鉛直取付片51をタッピンネジ止めするのみでは取
付け強度に不安があるので、前記のように、厚肉取付部
56を縦枠50に設け、この厚肉取付部56よりタッピ
ンネジを挿通して、半外付けサッシの取付けを十全なも
のとしている。
【0010】こうした建物躯体への取付け構造は、方立
材を利用してサッシ窓を連窓する場合にも援用されてい
る。すなわち、縦枠50’の前記室内側鉛直取付片51
を、方立材311の前記ねじ受け部32にねじ止めする
(タッピンネジ4φ×10mm)とともに、縦枠50’の
前記厚肉取付部56からタッピンネジ(4φ×15mm)
を挿通し前記ねじ受け部36にねじ止めしている。この
場合、縦枠50’の前記室内側鉛直取付片51と、方立
材311の前記ねじ受け部32とのねじ止めのみなら
ず、前記厚肉取付部56とねじ受け部36とのねじ止め
を行っているのは、取付け強度を向上させる目的のほか
に、次の理由が存している。
【0011】つまり、サッシ枠材のように押出形成され
る長尺物には必然的にねじれ変形を生じるので、この変
形を、サッシ枠材同士を連結する場合に矯正してあげる
必要がある。とりわけ前記改良された連窓サッシの場合
は、室外側の連結がねじによるものでなく、単なる係合
によるものであるため、その係合位置合わせを行うのが
以外と困難となる(なお、ねじ止めであれば、一応仮り
止めしておいて、爾後、ねじ締結による変形の矯正が容
易となる場合もある)。そのため、この連窓サッシで
は、縦枠と方立材との連結において室外側に一部係合困
難な箇所が存するとき、両者のなじみを良好にするべ
く、前記厚肉取付部56とねじ受け部36とのねじ進退
による矯正を行うものである。そのため、前記室内側鉛
直取付片51に対し、ねじ止め部56を若干内側に位置
せしめて(短く設けて)、厚肉取付部56とねじ受け部
36との間隔を狭くすることにより、両者間の位置調整
とねじれ矯正を図っている。
【0012】しかしながら、このような取付け構造は、
両側にはそれぞれ上下左右枠で枠組みされた重量あるサ
ッシ窓が配置され、その間に長手状の方立材が位置して
いるため、室内側のねじ止めのほかに、中間部に別途ね
じ止め部位を設けることは、そのねじ止め位置合わせ
が、重量物を微妙に動かして行われることの故に、組み
立て作業上の大きな障碍となるものである。したがっ
て、当該中間部のねじ止め部位を省略しても、前記室外
側の係合が容易に行われうるような構造であることが望
まれる。
【0013】さらに、前記従来の連窓の半外付けサッシ
は、建物躯体に沿う連窓形態のものであるため、ねじ止
め部位が室内外二箇所であっても何とか位置合わせを行
うことが可能であるが、これを建物躯体から突出するよ
うな連窓形態に適用する場合は、中間部のねじ止め部位
におけるねじ止め方向が、室内側のねじ止め部位のねじ
止め方向に対し必然的に角度を持つこととなるので、ね
じ止め部位が室内外二箇所というのはしたがって、上述
したねじ止め位置合わせがより一層困難となる不都合が
ある。
【0014】すなわち、前記従来の連窓の半外付けサッ
シにおいては、縦枠と方立材の各々はその室内外二箇所
にそれぞれねじ止め部位を備えており、そして縦枠と方
立材各々のねじ止め方向は設計上同一方向であるが、実
際上は、部材の押出し成型により生じるねじれ変形のた
め、組立時における縦枠と方立材のねじ止め方向は異な
っているのが常である。したがって、単にビスを挿通し
ても位置合わせを行うことができず、その結果、上述の
ように左右の重量あるサッシ窓を動かしながら位置合わ
せを行う場合、組立て作業はこれ以上進まずそこで停止
してしまうことになる。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記事情に鑑
みてなされたもので、前記改良された連窓サッシをさら
に改良して、前記欠点を除去した連窓サッシを提供する
ことを目的とする。
【0016】すなわち、本発明は、上下枠及び左右縦枠
で形成した半外付けサッシからなる引違い窓、はめ殺し
窓、回転窓など、通常は単体窓として建物開口部に取付
けられ得る各種個々の窓サッシをそのまま用いるもので
あって、それら半外付け窓サッシの中から二組以上の窓
サッシを選択して、各窓サッシを方立材で連結してなる
連窓サッシを提供せんとするものである。
【0017】つまり、半外付けサッシの縦枠形状におい
て、建物躯体に止着される室内側取付片と、該室内側取
付片に対し直角の位相をなして建物躯体に止着される室
外側取付片と、これら取付片の間に位置し且つ建物躯体
に当接する係止片及び当接片と、室外側の水切りとを本
発明の必須構成要素とすることに着目し、これらの構成
要素を利用する一方、前記方立材は、その主体部分を、
室内側において非平行一対の当接壁を備えた中空部と、
その室外側において弯曲部を備えた延出片とで構成し、
かつ前記水切りと係合する溝部及び、室内側にねじ受け
部をそれぞれ設け、さらに、前記縦枠の前記係止片と当
接片を方立材の前記当接壁に当接させ、縦枠の水切りと
方立材の溝部とを係合させ、かつ縦枠と方立材とを室内
側でねじ止めして、前記一組の窓サッシの縦枠と方立材
とを取付け、それ自体が単一かつ独立に組立てられた半
外付けサッシの連窓サッシを構成した。
【0018】ここで「単一」とは、一体的に組み合わさ
れてユニット化あるいはセット化されることをいい、
「独立」とは、その組立てにおいて、建物躯体を用いる
ことなくサッシが形成されることを意味している。
【0019】
【作用】建物躯体開口部に出窓を施工するにあたり、予
め、上下枠及び左右縦枠で形成した半外付けサッシから
なる引違い窓、はめ殺し窓、回転窓など各種単体の窓サ
ッシを組立てておき、それら半外付け窓サッシの中から
二組以上の窓サッシを選択する。そして、開口部の左右
幅に対し、窓サッシを方立材で連結したときの左右間隔
が一致せらるべく、当該方立材の当接壁角度を選択し、
前記縦枠の前記係止片と当接片を方立材の前記当接壁に
当接させ、両者を室外側で係合するとともに、室内側で
ねじ止めして、前記一組の縦枠と方立材とを取付ける。
【0020】左右の窓サッシの縦枠と、方立材との連結
において、方立材にねじれが生じていて(縦枠のねじれ
は窓サッシを組み立てた際一般に矯正されている)室外
側に一部係合困難な箇所が存するときは、方立材の延出
片に弯曲部が形成してあるので、この部位の伸縮作用に
より変形可能となり、この弯曲部11dが無い場合にそ
の矯正が極めて困難であった従来のものと異なり、両者
のなじみを良好にすることが可能となる。
【0021】このようにして連結された窓サッシにおい
て、左右両端部の縦枠は、建物躯体に止着される。
【0022】
【実施例】以下に本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。
【0023】図1及び図2は本発明の実施例図で、同図
は図3に示す連窓サッシの横断面図に該当する。
【0024】この連窓サッシは、上下枠3,4及び左右
縦枠2,2’,2’,2’とで形成した引違い窓、はめ
殺し窓、回転窓など各種個々の窓サッシを半外付けサッ
シで構成するとともに、それら半外付け窓サッシの中か
ら二組以上の窓サッシを選択して、各窓サッシを方立材
1で連結してなる連窓サッシである。なお、同図におい
て、連窓サッシは中央部分が三角状に突出するもので、
その中、建物壁面と平行な窓サッシW1,W1は嵌め殺
し、中央の窓サッシW2,W2は竪軸回転窓であり、窓
サッシW1,W2のなす角は 135゜、また窓サッシW
2,W2は90゜となっている。
【0025】縦枠2は、図4に示すように、主体部分2
0と、該主体部分20から室内側へ突出し、その端縁に
建物開口部内周面方向へ突出する突条21aを形成し
た、建物躯体に止着される室内側鉛直取付片21と、該
室内側鉛直取付片に対し直角の位相をなして建物躯体に
止着される室外側鉛直取付片22と、この室外側鉛直取
付片22の適位箇所より室内方向へ突出し建物躯体に当
接する係止片23aと、前記室内側鉛直取付片21より
建物開口部内周面方向へ直角に突出しその先端部が前記
係止片23aの延長線上に位置する建物躯体当接片24
とを備え、室外側には、先端に室内側向き折曲片25a
を形成した水切り25を備えている。23は取付片基部
である。なお、縦枠2’は、基本的には縦枠2と同形状
のものであって、後述するように室外側鉛直取付片22
を前記係止片23aに揃えて剥取り又は折曲げ形成して
構成されるので、楔状の小切欠溝を係止片23aに沿っ
て形成しておくのが好ましい。
【0026】方立材1は、図5に示すように、主体部分
11に、各方立材によってそのなす角が適宜異なる非平
行一対の当接壁11a,11aを備えており、該主体部
分11の室内側端部に一対のねじ受け部12,12を設
け、該主体部分11の室外側と前記当接壁11a,11
aには各一対の室外側向き開口の溝部13,13を形成
してなるもので、前記一対のねじ受け部12,12は、
縦枠の前記それぞれの室内側鉛直取付片21,21と重
合する位置関係を有し、また、前記各一対の溝部13、
13は、縦枠2’,2’における前記室内側向き折曲片
25a,及び前記係止片23aにそれぞれ対応する位置
関係を有している。なお、実施例では、当接壁を備えた
主体部分11がY字形を呈し、その非平行一対の当接壁
11a,11aのなす角が45゜及び90゜である方立材1
を示している。また、当接壁11a,11aは、必要に
より主体部分11の室内側及び室外側に適宜設ける。さ
らに、図1の右側の方立材1のように、主体部分11の
室外側端部に延出片14を設けて、該延出片14に室外
側向き開口の溝部13を形成してもよい。さらに、前記
ねじ受け部12,12は、その端縁に前記室内側鉛直取
付片21方向へ突出する突条12aを形成している。
【0027】このような方立材1のうち、本発明の場
合、方立材1は、主体部分11を、その室内側において
非平行一対の当接壁11a,11aを備えた中空部11
cと、その室外側において弯曲部11dを備えた延出片
11bとで構成したものとしている(図1に示す方立材
のうち、左側のものである)。この弯曲部11dは、実
施例の場合、ビスホールを兼ねている。
【0028】上述のように、方立材1の延出片11bに
弯曲部11dを形成した場合は、左右の窓サッシの縦枠
と方立材との連結において、方立材にねじれが生じてい
て、室外側に一部係合困難な箇所が存するときは、この
部位の伸縮作用により変形可能となり、この弯曲部11
dが無い場合にその矯正が極めて困難であった従来のも
のと異なり、両者のなじみを良好にすることが可能とな
る。
【0029】ところで、前記改良された連窓サッシ(前
掲図9〜図11)は、既述のように上下に長い部材を、
3ないし4箇所でねじ止めすると、室内側の螺着部位が
所謂面接触であるため、面と面の間に隙間のあく不都合
を生じる。基本的にねじれ変形しやすいサッシ枠は、か
ような隙間が生じやすいものである。
【0030】この点、縦枠2’の前記室内側鉛直取付片
21と、方立材1の前記ねじ受け部12とのねじ止めに
おいて、前記室内側鉛直取付片21と前記ねじ受け部1
2とにはそれぞれの突条21a,12aが当接する(両
者は線接触となる)ので、両者の間には空間部212が
形成されることとなる。そして、前記改良されたサッシ
のように、両者をねじ止めして、両者間にねじれによる
隙間を生じるような場合は、前記室内側鉛直取付片21
と前記ねじ受け部12とをさらに締め付けることによ
り、すなわち両者間の空間部212を少なくする方向に
締め付け調整しうるので、当該隙間を除去することが可
能となる。
【0031】次に、左右の窓サッシを方立材1により連
結する点について説明すると、前記一組の縦枠2’,
2’と、方立材1とを結合するにあたり、縦枠の室外側
鉛直取付片22を前記係止片23aに揃えて剥取り又は
折曲げ、そして、前記係止片23aと前記当接片24を
方立材1の当接壁11a,11aに当接させるととも
に、縦枠2’の前記室内側向き折曲片25aを方立材1
の室外側の溝部13に係合させ、縦枠2’の前記室内側
鉛直取付片21よりビスを挿入して前記ねじ受け部12
と螺着する。実施例の場合、当接壁11a,11aの溝
部13にも前記係止片23aを係合させている。なお、
室外側鉛直取付片22を係止片23aに揃えて剥取ると
きは図4の破線の箇所にてなされ、また、折曲げる場合
は二点鎖線で示すようになされる。この実施例では、各
縦枠は同一の見込み幅を有し、また、室内側鉛直取付片
21,21、室外側鉛直取付片22,22、及び係止片
23a,23aのそれぞれ相互の位置関係を同一として
いる。
【0032】なお、本発明の連窓サッシは、以上の形態
の外、それぞれの半外付け窓サッシを各種の方立材にて
連結することにより、図6に示すような任意所望の連窓
サッシを得ることができるものである。
【0033】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
るので、下記の効果を奏する。
【0034】A:上下枠及び左右縦枠で形成した半外付
けサッシからなる引違い窓、はめ殺し窓、回転窓など、
通常は単体窓として建物開口部に取付けられ得る各種の
窓サッシをそのまま用い、それら半外付け窓サッシの中
から二組以上の窓サッシを選択して、各窓サッシを方立
材で連結してなる連窓サッシであるので、この種連窓サ
ッシを形成するにあたり、需要者の要望に応じてそれぞ
れ各種のパターンに対応させるべく、特定構造の窓サッ
シ及び方立を多数用意することなく、各種窓サッシと所
定構造の方立材を用意するだけで、種々のパターンに適
用可能な連窓サッシを得ることができる。
【0035】B:さらに、前記方立材は、その主体部分
の少なくとも一部に、非平行一対の当接壁を備えたの
で、窓サッシを連窓する場合に、当該連窓サッシ間に角
度をもたせることができ、しかも、これに用いる方立材
を選択すれば、隣接する窓サッシ間に、例えば90゜135
゜225 ゜などのように、180 ゜連接以外の任意な角度を
もたせることができる。したがって、例えば建物躯体に
沿って配置される窓サッシ (甲) に、隣接する窓サッシ
(乙) を室外側へ張り出すように設けることができ、ま
た逆に、隣接する窓サッシ (乙) を、窓サッシ (甲) に
対し室内側へ角度をもたせて設けることも可能となる。
【0036】C:とりわけ本発明は、従来の連窓が建物
躯体を連窓サッシ形成の構成要素としていたのに対し、
連窓サッシ自体が一個独立の構築物をなしているので、
現場で建物開口部に逐次組込みながら窓サッシを構築す
ることなく、建物開口部に取付ける前に予め組立ててお
くことができることとなり、その結果、 :現場での組込みズレや組直しといった事態を生じな
いことは勿論、 :現場での作業時間及び工数をすこぶる多く削減する
ことができ、これにより現場における作業の省力化が図
られて、工期の短縮化を行うことが可能となる。
【0037】D:本発明は、各窓サッシを方立材で連結
するにあたり、窓サッシの縦枠と方立材は、相互に室外
側で係合がなされるとともに、中間部分で当接し、室内
側で螺着されて両者の結合が行なわれる。したがって、 :窓サッシの縦枠と方立材とを固定する場合、他の結
合部材を不要とするので、部品点数を少なくでき、これ
により、従来に比べ工数の省力化とコストの低廉化を図
ることができる。
【0038】:縦枠2’と方立材1との結合におい
て、室内側向き折曲片25aが係合する方立材1の溝部
13は室外側向き開口を有するところ、この係合以外
は、係止片23a,当接片24と当接壁11aとの当
接、及び、縦枠2’の室内側鉛直取付片21と方立材1
のねじ受け部12との螺着によるものであるから、窓サ
ッシと方立材の結合は、方立材を上下方向にスライドさ
せる等困難な係合方法によらず、両者を室内外方向にお
いて簡単に組み合わせることができる。
【0039】:上記螺着は室内側のみでよく、しかも
左右の窓サッシに対する螺着が近接した位置においてな
されることも相俟て、手間もかからず簡単に両部材の結
合が行われる。
【0040】:さらに、上記結合は、(a) 上記折曲片
25aと上記溝部13との係合による位置決め、(b) 係
止片23a,当接片24と当接壁11aとの当接による
安定した当接形態、を得て、基本的には両者の係合及び
その位置決めがなされ、さらに、(c) 縦枠2’の室内側
鉛直取付片21と方立材1のねじ受け部12との螺着は
両者の係合解除を阻止する役割を担えばよく、したがっ
て、両者の結合は、室内側の螺着箇所以外の螺着を不要
とし、さらに複数の係合箇所を不要とし、(a) 係合、
(b) 当接、(c) 螺着の各要素を備えることにより、すな
わち必要最小限度の構成を備えて、極めて合理的な結合
構造をもたらし得るものとなる。この点は、方立材に連
結する左右縦枠が、実際上は予め窓サッシとして組立て
られた重量物であることを考えると、実際上の連結作業
にもたらされる効果は極めて大きいものである。
【0041】:このような方立材と左右の窓サッシと
の結合において、上記(a) 係合、(b) 当接、(c) 螺着の
それぞれが、左右対称形となってバランス良く配される
ので、単一かつ独立に組立てられる本発明の連窓サッシ
の結合状態を良好に保つことができる。
【0042】:加えて、方立材と左右の窓サッシとの
結合において、一方の窓サッシと他方の窓サッシを方立
材で連結する作業は、それぞれが独立になされるので、
一方は他方に影響を与えることがない。換言すると、方
立材と左右の窓サッシはこれを同時に連結する必要がな
いので、結合作業に段取りの任意性をもたらすことがで
きる。
【0043】E:さらに、本発明は、前述の改良された
従来の連窓サッシに対しても、次の利点を有している。
すなわち、サッシ枠材のように押出形成される長尺物に
は必然的にねじれ変形を生じるので、この変形を、サッ
シ枠材同士を連結する場合に矯正してあげる必要がある
ところ、前記改良された従来の連窓サッシの場合は、室
外側の連結がねじによるものでなく、単なる係合による
ものであるため、その係合位置合わせを行うのが以外と
困難となる。そのため、この従来の連窓サッシでは、縦
枠と方立材との連結において室外側に一部係合困難な箇
所が存するとき、両者のなじみを良好にするべく、前記
厚肉取付部とねじ受け部とのねじ進退による矯正を行う
ものである。このような取付け構造は、両側がそれぞれ
上下左右枠で枠組みされた重量あるサッシ窓であり、そ
の間に長手状の方立材が位置しているため、室内側のね
じ止めのほかに、中間部に別途ねじ止め部位を設けるこ
とは、そのねじ止め位置合わせが困難となり、組み立て
作業上の大きな障碍となるものである。
【0044】これに対し、本発明の連窓サッシは、左右
の窓サッシの縦枠と、方立材との連結において、方立材
にねじれが生じていて室外側に一部係合困難な箇所が存
するときは、方立材の連結板に弯曲部が形成してあるの
で、この部位の伸縮作用により変形可能となり、この弯
曲部が無い場合にその矯正が極めて困難であった従来の
ものと異なり、両者のなじみを良好にすることが可能と
なる。つまり従来のように別途ねじ締め構造を設けてね
じ調整をするような手段を用いなくても、両者のなじみ
を良好にすることが可能となり、したがって、両部材の
位置合わせ及び係合を容易に行うことができる。
【0045】F:また、特定構造のサッシ枠を得るに
は、周知のように別途に高価な押出金型を製作しなけれ
ばならないが、各種窓サッシと所定構造の方立材を用意
するだけで種々のパターンに適用可能な連窓サッシを得
ることができる本発明は、現実の問題として、製造コス
トの低廉化に多大なる利益をもたらすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例図であって、連窓サッシ
の横断面図である。
【図2】図1の全体横断面図である。
【図3】本発明を実施した連窓サッシの斜視図である。
【図4】半外付けサッシ縦枠を示す斜視図である。
【図5】方立材の側面図である。
【図6】本発明の第二の実施例図であって、連窓出窓サ
ッシの横断面図である。
【図7】半外付けサッシ枠を用いた窓サッシの縦断面図
である。
【図8】同上の横断面図である。
【図9】改良された従来の連窓サッシを示し、その縦枠
と建物躯体との取付け状態を示す横断面図である。
【図10】左右の縦枠と方立材との分解状態の横断面図
である。
【図11】同上の組み合わせ状態を示す横断面図であ
る。
【符号の説明】
1 方立材 2,2’ 縦枠 11 主体部分 11a 当接壁 11b 延出片 11c 中空部 11d 弯曲部 12 突片 13 溝部 21 室内側鉛直取付片 22 室外側鉛直取付片 23a 係止片 24 当接片

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下枠3,4及び左右縦枠2,2’
    2’,2’で形成した引違い窓、はめ殺し窓、回転窓な
    ど各種の窓サッシの中から二組以上の窓サッシを選択し
    て、各窓サッシを方立材1で連結してなる、それ自体が
    単一かつ独立に組立てられた半外付けサッシの連窓サッ
    シであって、 窓サッシの中、建物躯体に取付けられる縦枠2は、建物
    開口部内周面に釘着される室内側鉛直取付片21と、該
    室内側鉛直取付片に対し直角の位相をなして建物躯体に
    釘着される室外側鉛直取付片22と、この室外側鉛直取
    付片22の適位箇所より室内方向へ突出し建物躯体に当
    接する係止片23aと、前記室内側鉛直取付片21より
    建物開口部内周面方向へ直角に突出しその先端部が前記
    係止片23aの延長線上に位置する建物躯体当接片24
    と、室外側において先端に室内側向き折曲片25aを形
    成した水切り25とを備えて構成され、 前記方立材1で連結される側の縦枠2’は、前記縦枠2
    と同形状のものにおいて室外側鉛直取付片22を前記係
    止片23aに揃えて剥取り又は折曲げ形成して構成さ
    れ、 前記方立材1は、主体部分11を、その室内側において
    非平行一対の当接壁11a,11aを備えた中空部11
    cと、その室外側において弯曲部11dを備えた延出片
    11bとで構成し、かつ、前記主体部分11の室外側
    に、前記縦枠2’の室内側向き折曲片25aと係合する
    室外側向き開口の溝部13を備えるとともに、前記主体
    部分11の室内側に、前記縦枠2’の室内側鉛直取付片
    21と重合する位置関係を備えたねじ受け部12を形成
    し、 さらに、前記縦枠2’の前記係止片23aと当接片24
    を方立材1の当接壁11a,11aに当接させるととも
    に、縦枠2’の前記室内側向き折曲片25aを方立材1
    の前記溝部13に係合させ、縦枠2’の前記室内側鉛直
    取付片21を方立材1の前記ねじ受け部12にねじ止め
    して、前記一組の縦枠2’,2’と方立材1とを取付け
    たことを特徴とする連窓サッシ。
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