JP2503133B2 - 含フッ素n,n,n′,n′−テトラアリ―ルベンジジン誘導体およびその製造法 - Google Patents

含フッ素n,n,n′,n′−テトラアリ―ルベンジジン誘導体およびその製造法

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JP2503133B2
JP2503133B2 JP3222745A JP22274591A JP2503133B2 JP 2503133 B2 JP2503133 B2 JP 2503133B2 JP 3222745 A JP3222745 A JP 3222745A JP 22274591 A JP22274591 A JP 22274591A JP 2503133 B2 JP2503133 B2 JP 2503133B2
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な化合物である含
フッ素N,N,N′,N′−テトラアリールベンジジン
誘導体およびその製造法に関する。
【0002】更に詳しく述べれば、本発明は、光導電性
有機材料として有用な新規な化合物である含フッ素N,
N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体およ
びその製造法に関する。
【0003】
【従来の技術】近年、情報記録システムとして驚異的な
発展を遂げてきた電子写真プロセスは、帯電、露
光、現像、転写、定着、クリーニングのプロセ
スを経て画像を形成する方法である。
【0004】上記のプロセスの内、の定着プロセスを
除く全てのプロセスが光導電性材料である感光体上で行
われることから明らかなように、電子写真プロセスの高
度化は、光導電性材料である感光体の発展と密接不可分
の関係にある。
【0005】電子写真プロセスに用いられる感光体に要
求される基本的な特性としては、(1)光および分光感
度特性の高感度化、(2)電荷受容性および保持性の向
上、(3)残留電位の低位化、(4)繰り返し安定性の
向上および疲労の制御が上げられる。
【0006】電子写真プロセスに使用される有機感光体
材料、なかでも電荷輸送物質として種々の有機化合物が
提案されており、例えばヒドラゾン類、スチルベン類、
アミン類等の化合物が有用であることが知られている。
【0007】しかしながら、これらの化合物は、上述の
感光体材料としての基本的特性を満たし、かつ電子写真
プロセスの一層の高度化と長期にわたる耐久性の維持と
いう要求の高度化に対しては、必しも充分満足のできる
ものではなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の第一
の目的は、光導電性有機材料として有用な新規な化合物
である含フッ素N,N,N′,N′−テトラアリールベ
ンジジン誘導体を提供することにある。
【0009】なかでも、電子写真プロセスにおける一層
の高速化と長期にわたり耐久性を実現する有機感光体、
とりわけ、電荷輸送物質としての優れた特性を有する新
規な化合物である含フッ素N,N,N′,N′−テトラ
アリールベンジジン誘導体を提供することにある。
【0010】本発明の第二の目的は、光導電性有機材料
として有用な新規な化合物である含フッ素N,N,
N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体の製造法
を提供することにある。
【0011】なかでも、電子写真プロセスにおける一層
の高速化と長期にわたる耐久性を実現する有機感光体、
とりわけ、電荷輸送物質としての優れた特性を有する新
規な化合物である含フッ素N,N,N′,N′−テトラ
アリールベンジジン誘導体の製造法を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記諸目的は、下記の一
般式(1)
【0013】
【化5】
【0014】(但し、式中、R1およびR2は、水素、
炭素数が1〜3のアルキル基、フッ素化アルキル基、ア
ルコキシ基およびフッ素化アルコキシ基、炭素数が6〜
20のアリール基よりなる群から選ばれた少なくとも1
種のものを示し、R1およびR2のいづれか1つ以上は
炭素数が1〜3のフッ素化アルキル基またはフッ素化ア
ルコキシ基を表す。)で示される含フッ素N,N,
N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体により達
成される。
【0015】本発明の一般式(1)で示される含フッ素
N,N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体
は、以下の方法により製造することができる。
【0016】下記の一般式(2)
【0017】
【化6】
【0018】(但し、式中、Xはヨウ素または臭素を表
す)で示されるハロゲン化ビフェニル誘導体と下記の一
般式(3)
【0019】
【化7】
【0020】(但し、式中、R1およびR2は、前記と
同じである。)で示される化合物と銅系触媒および塩基
性化合物の存在下で反応させることにより製造すること
ができる。
【0021】
【作用】本発明によれば、一般式(1)で示される含フ
ッ素N,N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘
導体は、一般式(2)で示されるハロゲン化ビフェニル
誘導体と一般式(3)で示されるジアリールアミン化合
物との反応により製造される。
【0022】本発明に使用される一般式(2)で示され
るハロゲン化ビフェニル誘導体としては、式中Xがヨウ
素または臭素であり、例えば、4,4´−ジヨードビフ
ェニル、4,4´−ジブロモビフェニルをあげることが
でき、なかでも4,4´−ジヨードビフェニルが好まし
い。
【0023】本発明に使用される一般式(3)で示され
るジアリールアミン化合物としては、式中R1およびR
2が水素、炭素数が1〜3のアルキル基、フッ素化アル
キル基、アルコキシ基、フッ素化アルコキシ基および炭
素数が6〜20のアリール基よりなる群から選ばれた1
種または2種以上のものを示し、R1およびR2のいづ
れか1つ以上は炭素数が1〜3のフッ素化アルキル基ま
たはフッ素化アルコキシ基で表わされる化合物であり、
その例として、N−トリフルオロメチルフェニルアニリ
ン類、N−トリフルオロメチルフェニルトルイジン類、
N−トリフルオロメチルフェニルアニシジン類、N−ト
リフルオロメチルフェニルキシリジン類、N−(トリフ
ルオロメチルフェニル)フェニルアニリン類、N−トリ
フルオロメトキシまたはエトキシフェニルアニリン類、
N−トリフルオロメトキシまたはエトキシフェニルトル
イジン類、N−トリフルオロメトキシまたはエトキシフ
ェニルアニシジン類、N−トリフルオロメトキシまたは
エトキシフェニルキシリジン類、N−(トリフルオロメ
トキシまたはエトキシフェニル)フェニルアニリン類等
の化合物を挙げることができる。
【0024】該ハロゲン化ビフェニル誘導体およびジア
リールアミン化合物の使用量は、通常、化学量論量を使
用すればよいが、反応の促進、収率ならびに経済性を考
慮して、ジアリールアミン化合物は、ハロゲン化ビフェ
ニル誘導体に対して化学量論量の0.2〜10倍量、好
ましくは0.5〜3倍量の範囲で使用する。
【0025】本発明で使用され銅系触媒としては、例
えば、銅粉末、酸化第一銅、酸化第二銅等の酸化銅、あ
るいはヨウ化第一銅等のハロゲン化銅等の銅化合物を挙
げることができ、なかでも銅粉末、酸化第一銅、酸化第
二銅、ヨウ化第一銅が好ましい。その使用量は、一般式
(2)で示されるハロゲン化ビフェニル誘導体に対して
モル比で、通常、0.2〜10倍量、好ましくは0.5
〜3倍量である。
【0026】本発明で使用される塩基性化合物として
は、アルカリ金属の水酸化物または炭酸塩類が挙げら
れ、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム等を挙げることができ、な
かでも水酸化カリウム、炭酸カリウムが好ましい。その
使用量は、一般式(2)で示されるハロゲン化ビフェル
誘導体に対してモル比で、通常、0.2〜10倍量、好
ましくは0.5〜3倍量の範囲である。
【0027】本発明においては、反応は必要により、溶
媒の存在下で行なう。溶媒の例として、ニトロベンゼ
ン、ジクロルベンゼン、キノリン、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリ
ドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等を単
独もしくは組合わせて使用することができる。溶媒を使
用する場合の使用量は、一般式(2)で示されるハロゲ
ン化ビフェニル誘導体に対して重量比で、通常、0.2
〜10倍量、好ましくは0.5〜5倍量である。
【0028】一般式(2)で示されるハロゲン化ビフェ
ニル誘導体と一般式(3)で示されるジアリールアミン
化合物との反応温度は、通常、120〜280℃、好ま
しくは150〜250℃範囲で行なわれ、また、反応時
間は、通常、2〜48時間である。
【0029】このようにして製造される本発明に関わる
新規な化合物である含フッ素N,N,N′,N′−テト
ラアリールベンジジン誘導体を表1、表2および表3に
例示したが、もとよりこれらに限定されるものではな
い。ただし、表中、置換基の位置は下式の番号による。
【0030】
【化8】
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】本発明に関わる新規な化合物である含フッ
素N,N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導
体は、光導電性有機材料として有用な化合物であり、な
かでも、電子写真プロセスにおける一層の高速化と長期
にわたる耐久性を実現する有機感光体、とりわけ、電荷
輸送物質としての優れた特性を有する。
【0035】
【実施例】次に、実施例より本発明について詳細に説明
するが、もとより本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0036】実施例1 温度計、分水器付凝縮器および撹拌機装着300mlガ
ラス製丸底フラスコに純度98.6%の4,4′−ジヨ
ードビフェニル100ミリモル、純度99.4%のN−
(3−トリフルオロメチルフェニル)アニリン300ミ
リモル、炭酸カリウム20.7gおよび銅粉8gを仕込
み、210℃で5時間維持した。その際、反応で生成す
る水は、分水器により反応系外へ取り出した。
【0037】反応終了後、内容物を冷却してトルエン3
50mlに希釈し、不溶解物を濾別し、得られたトルエ
ン溶液を減圧下で濃縮して褐色の油状物を得た。
【0038】次いで、褐色の油状物をカラムクロマトグ
ラフィー(アルミナ/トルエン)で精製し、得られた淡
黄色油状物をn−ヘキサン溶媒で再結晶を行って純度9
9.7%の表1の化合物No.1で表されるN,N´−
ビス(3−トリフルオロメチルフェニル)−N,N´−
ジフェニル−[1,1´−ビフェニル]−4,4´−ジ
アミンの白色結晶を得た(収率54.9%)。表4に得
られたN,N´−ビス(3−トリフルオロメチルフェニ
ル)−N,N´−ジフェニル−[1,1´−ビフェニ
ル]−4,4´−ジアミンの収率、融点、元素分析値を
示した。
【0039】図1に、実施例1で得られたN,N´−ビ
ス(3−トリフルオロメチルフェニル)−N,N´−ジ
フェニル−[1,1´−ビフェニル]−4,4´−ジア
ミンの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を示し
た。
【0040】実施例2 実施例1のN−(3−トリフルオロメチルフェニル)ア
ニリンに代えて、純度99.8%のN−(3−トリフル
オロメチルフェニル)−m−トルイジンを使用し、温度
200〜220℃の範囲で25時間かけて反応を実施例
1と同様に行った。
【0041】反応終了後、内容物を冷却してトルエン3
50mlに希釈し、不溶解物を濾別し、得られたトルエ
ン溶液を減圧下で濃縮して褐色の油状物を得た。
【0042】次いで、褐色の油状物をシクロヘキサン溶
媒中で活性炭処理後、カラムクロマトグラフィー(アル
ミナ/シクロヘキサン)で精製し、濃縮物をn−ヘキサ
ン溶媒で再結晶を行って純度99.6%の表1の化合物
No.2で表される含フッ素N,N,N′,N′−テト
ラアリールベンジジン誘導体を得た。表4に得られた含
フッ素N,N,N′,N′−テトラアリールベンジジン
誘導体の収率、融点、元素分析値を示した。
【0043】図2に、実施例2で得られた含フッ素N,
N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体の赤
外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を示した。
【0044】実施例3 実施例1のN−(3−トリフルオロメチルフェニル)ア
ニリンに代えて、純度99.8%のN−(3−トリフル
オロメチルフェニル)−p−トルイジンを使用し、温度
200〜220℃の範囲で22時間かけて反応を実施例
1と同様に行った。
【0045】反応終了後、内容物を冷却してトルエン3
50mlに希釈し、不溶解物を濾別し、得られたトルエ
ン溶液を減圧下で濃縮して油状物を得た。
【0046】次いで、油状物をカラムクロマトグラフィ
ー(アルミナ/シクロヘキサン)で精製し、濃縮物を酢
酸エチル−メタノール混合溶媒で再結晶を行って、純度
99.9%の表1の化合物No.3で表される含フッ素
N,N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体
を得た。表4に得られた含フッ素N,N,N′,N′−
テトラアリールベンジジン誘導体の収率、融点、元素分
析値を示した。
【0047】図3に、実施例3で得られた含フッ素N,
N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体の赤
外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を示した。
【0048】実施例4 実施例1のN−(3−トリフルオロメチルフェニル)ア
ニリンに代えて、純度99.6%のN−(3−トリフル
オロメチルフェニル)−p−アニシジンを使用し、温度
190〜200℃の範囲で23時間かけて反応を実施例
1と同様に行った。
【0049】反応終了後、内容物を冷却してトルエン3
50mlに希釈し、不溶解物を濾別し、得られたトルエ
ン溶液を減圧下で濃縮して褐色の油状物を得た。
【0050】次いで、褐色の油状物を酢酸エチル溶媒中
で活性炭処理後、カラムクロマトグラフィー(アルミナ
/トルエン)で精製し、濃縮物をシクロヘキサン溶媒で
再結晶を行って、純度99.8%の表1の化合物No.
5で表される含フッ素N,N,N′,N′−テトラアリ
ールベンジジン誘導体を得た。表4に得られた含フッ素
N,N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体
の収率、融点、元素分析値を示した。
【0051】図4に、実施例4で得られた含フッ素N,
N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体の赤
外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を示した。
【0052】実施例5 実施例1のN−(3−トリフルオロメチルフェニル)ア
ニリンに代えて、純度98.9%のN−3−(2,2,
2−トリフルオロエトキシ)フェニル−p−トルイジン
を使用し、温度200〜220℃の範囲で48時間かけ
て反応を実施例1と同様に行った。
【0053】反応終了後、内容物を冷却してトルエン3
50mlに希釈し、不溶解物を濾別し、得られたトルエ
ン溶液を減圧下で濃縮して褐色の油状物を得た。
【0054】次いで、褐色の油状物を酢酸エチル溶媒中
で活性炭処理後、カラムクロマトグラフィー(アルミナ
/n−ヘキサン)で精製し、濃縮物を酢酸エチル−エタ
ノール混合溶媒で再結晶を行って、純度99.5%の表
2の化合物No.17で表される含フッ素N,N,
N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体を得た。
表4に得られた含フッ素N,N,N′,N′−テトラア
リールベンジジン誘導体の収率、融点、元素分析値を示
した。
【0055】図5に、実施例5で得られた含フッ素N,
N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体の赤
外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を示した。
【0056】実施例6 実施例1のN−(3−トリフルオロメチルフェニル)ア
ニリンに代えて、純度99.6%のN−(4−トリフル
オロメトキシフェニル)−p−トルイジンを使用し、温
度200〜220℃の範囲で34時間かけて反応を実施
例1と同様に行った。
【0057】反応終了後、内容物を冷却してトルエン3
50mlに希釈し、不溶解物を濾別し、得られたトルエ
ン溶液を減圧下で濃縮して褐色の油状物を得た。
【0058】次いで、褐色の油状物を酢酸エチル溶媒中
で活性炭処理後、カラムクロマトグラフィー(アルミナ
/n−ヘキサン)で精製し、濃縮物をエタノール溶媒で
再結晶を行って、純度99.9%の表2の化合物No.
27で表される含フッ素N,N,N′,N′−テトラア
リールベンジジン誘導体を得た。表4に得られた含フッ
素N,N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導
体の収率、融点、元素分析値を示した。
【0059】図6に、実施例6で得られた含フッ素N,
N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体の赤
外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を示した。
【0060】実施例7 実施例1のN−(3−トリフルオロメチルフェニル)ア
ニリンに代えて、純度99.4%のN−(4−トリフル
オロメトキシフェニル)−p−アニシジンを使用し、温
度200〜210℃の範囲で18時間かけて反応を実施
例1と同様に行った。
【0061】反応終了後、内容物を冷却してトルエン3
50mlに希釈し、不溶解物を濾別し、得られたトルエ
ン溶液を減圧下で濃縮して褐色の油状物を得た。
【0062】次いで、褐色の油状物を酢酸エチル溶媒中
で活性炭処理後、カラムクロマトグラフィー(アルミナ
/トルエン)で精製し、濃縮物をシクロヘキサン−トル
エン混合溶媒で再結晶を行って、純度99.9%の表2
の化合物No.29で表される含フッ素N,N,N′,
N′−テトラアリールベンジジン誘導体を得た。表5に
得られた含フッ素N,N,N′,N′−テトラアリール
ベンジジン誘導体の収率、融点、元素分析値を示した。
【0063】図7に、実施例7で得られた含フッ素N,
N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体の赤
外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を示した。
【0064】実施例8 実施例1のN−(3−トリフルオロメチルフェニル)ア
ニリンに代えて、純度99.7%のN−4−(2,2,
2−トリフルオロエトキシ)フェニルアニリン260ミ
リモル、および純度98.6%の4,4´−ジヨードビ
フェニルに代えて純度99.0%の4,4´−ジヨード
ビフェニルを使用し、温度210〜230℃の範囲で1
0時間かけて反応を実施例1と同様に行った。
【0065】反応終了後、内容物を冷却してトルエン3
50mlに希釈し、不溶解物を濾別し、得られたトルエ
ン溶液を減圧下で濃縮して褐色の油状物を得た。
【0066】次いで、褐色の油状物を酢酸エチル−メタ
ノール混合溶媒で再結晶後、得られた黄色結晶物をカラ
ムクロマトグラフィー(アルミナ/トルエン)で精製
し、濃縮物をシクロヘキサン溶媒中で活性炭処理後、最
後に酢酸エチル−エタノール混合溶媒で再結晶を行っ
て、純度99.6%の表2の化合物No.31で表され
る含フッ素N,N,N′,N′−テトラアリールベンジ
ジン誘導体を得た。表4および表5に得られた含フッ素
N,N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体
の収率、融点、元素分析値を示した。
【0067】図8に、実施例8で得られた含フッ素N,
N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体の赤
外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を示した。
【0068】実施例9 実施例8のN−4−(2,2,2−トリフルオロエトキ
シ)フェニルアニリンに代えて、純度99.4%のN−
4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル−
m−トルイジンを使用し、温度210〜230℃の範囲
で12時間かけて反応を実施例8と同様に行った。
【0069】反応終了後、内容物を冷却してトルエン3
50mlに希釈し、不溶解物を濾別し、得られたトルエ
ン溶液を減圧下で濃縮して褐色の油状物を得た。
【0070】次いで、褐色の油状物をカラムクロマトグ
ラフィー(アルミナ/トルエン)で精製し、濃縮物をシ
クロヘキサン溶媒中で活性炭処理後、エタノール溶媒で
再結晶を行って、純度98.8%の表2の化合物No.
32で表される含フッ素N,N,N′,N′−テトラア
リールベンジジン誘導体を得た。表5に得られた含フッ
素N,N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導
体の収率、融点、元素分析値を示した。
【0071】図9に、実施例9で得られた含フッ素N,
N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体の赤
外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を示した。
【0072】実施例10 実施例8のN−4−(2,2,2−トリフルオロエトキ
シ)フェニルアニリンに代えて、純度99.8%のN−
4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル−
p−トルイジンを使用し、温度220〜240℃の範囲
で8時間かけて反応を実施例8と同様に行った。
【0073】反応終了後、内容物を冷却してトルエン3
50mlに希釈し、不溶解物を濾別し、得られたトルエ
ン溶液を減圧下で濃縮して褐色の油状物を得た。
【0074】次いで、褐色の油状物をカラムクロマトグ
ラフィー(アルミナ/シクロヘキサン)で精製し、濃縮
物をエタノール溶媒中で活性炭処理後、エタノール溶媒
で再結晶を行って、純度99.4%の表3の化合物N
o.33で表される含フッ素N,N,N′,N′−テト
ラアリールベンジジン誘導体を得た。表5に得られた含
フッ素N,N,N′,N′−テトラアリールベンジジン
誘導体の収率、融点、元素分析値を示した。
【0075】図10に、実施例10で得られた含フッ素
N,N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体
の赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を示した。
【0076】実施例11 実施例8のN−4−(2,2,2−トリフルオロエトキ
シ)フェニルアニリンに代えて、純度99.0%のN−
4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル−
p−アニシジンを使用し、温度220〜240℃の範囲
で8時間かけて反応を実施例8と同様に行った。
【0077】反応終了後、内容物を冷却してトルエン3
50mlに希釈し、不溶解物を濾別し、得られたトルエ
ン溶液を減圧下で濃縮して褐色の油状物を得た。
【0078】次いで、褐色の油状物をカラムクロマトグ
ラフィー(アルミナ/トルエン)で精製し、濃縮物をエ
タノール溶媒で再結晶を行って、純度99.6%の表3
の化合物No.35で表される含フッ素N,N,N′,
N′−テトラアリールベンジジン誘導体を得た。表5に
得られた含フッ素N,N,N′,N′−テトラアリール
ベンジジン誘導体の収率、融点、元素分析値を示した。
【0079】図11に、実施例11で得られた含フッ素
N,N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体
の赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を示した。
【0080】実施例12 実施例8のN−4−(2,2,2−トリフルオロエトキ
シ)フェニルアニリンに代えて、純度99.6%のN−
4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル−
4−フェニルアニリンを使用し、温度200〜210℃
の範囲で24時間かけて反応を実施例8と同様に行っ
た。
【0081】反応終了後、内容物を冷却してトルエン3
50mlに希釈し、不溶解物を濾別し、得られたトルエ
ン溶液を減圧下で濃縮して褐色の油状物を得た。
【0082】次いで、褐色の油状物を酢酸エチル溶媒中
で活性炭処理後、カラムクロマトグラフィー(アルミナ
/トルエン)で精製し、濃縮物をトルエン溶媒で再結晶
を行って、純度99.5%の表3の化合物No.38で
表される含フッ素N,N,N′,N′−テトラアリール
ベンジジン誘導体を得た。表5に得られた含フッ素N,
N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体の収
率、融点、元素分析値を示した。
【0083】図12に、実施例12で得られた含フッ素
N,N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体
の赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を示した。
【0084】実施例13 実施例8のN−4−(2,2,2−トリフルオロエトキ
シ)フェニルアニリンに代えて、純度99.3%のN−
3−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル−
3,4−キシリジンを使用し、温度210〜220℃の
範囲で9時間かけて反応を実施例8と同様に行った。
【0085】反応終了後、内容物を冷却してトルエン3
50mlに希釈し、不溶解物を濾別し、得られたトルエ
ン溶液を減圧下で濃縮して褐色の油状物を得た。
【0086】次いで、褐色の油状物を酢酸エチル溶媒中
で活性炭処理後、カラムクロマトグラフィー(アルミナ
/トルエン)で精製し、濃縮物をn−ヘキサン溶媒で再
結晶を行って、純度99.8%の表3の化合物No.4
9で表される含フッ素N,N,N′,N′−テトラアリ
ールベンジジン誘導体を得た。表6に得られた含フッ素
N,N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体
の収率、融点、元素分析値を示した。
【0087】図13に、実施例13で得られた含フッ素
N,N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体
の赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を示した。
【0088】
【表4】
【0089】
【表5】
【0090】
【表6】
【0091】
【発明の効果】本発明によれば、新規な化合物であり、
特に光導電性有機材料として有用である含フッ素N、
N、N´、N´−テトラアリールベンジジン誘導体およ
びその製造法を提供できる。
【図面の簡単な説明】 図1〜13は、実施例1〜13で得られた含フッ素N,
N,N′,N′−テトラアリールベンジジン誘導体の赤
外線吸収スペクトルを示したものである。各図面におい
て、横軸は波数(cm-1)を示し、縦軸は透過率(%)
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 杉田 恵雄 千葉県千葉市千城台東3丁目7番3号 (56)参考文献 特開 昭63−278065(JP,A) 米国特許4933245(US,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(1) 【化1】 (但し、式中、R1およびR2は、水素、炭素数が1〜
    3のアルキル基、フッ素化アルキル基、アルコキシ基、
    フッ素化アルコキシ基および炭素数が6〜20のアリー
    ル基よりなる群から選ばれた少なくとも1種のものを示
    し、R1およびR2のいづれか1つ以上は炭素数が1〜
    3のフッ素化アルキル基またはフッ素化アルコキシ基を
    表す。)で示される含フッ素N,N,N′,N′−テト
    ラアリールベンジジン誘導体。
  2. 【請求項2】 下記の一般式(2) 【化2】 (但し、式中、Xはヨウ素または臭素を表す)で示され
    るハロゲン化ビフェニル誘導体と下記の一般式(3) 【化3】 (但し、式中、R1およびR2は前記と同じである。)
    で示されるジアリールアミン化合物と銅系触媒および塩
    基性化合物の存在下で反応させることを特徴とする下記
    の一般式(1) 【化4】 (但し、式中、R1およびR2は、前記と同じであ
    る。)で示される含フッ素N,N,N′,N′−テトラ
    アリールベンジジン誘導体の製造法。
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