JP2502067B2 - 2−ヒドロキシ−3−カルバモイルベンゾ〔a〕カルバゾ−ル誘導体及びその製造方法 - Google Patents

2−ヒドロキシ−3−カルバモイルベンゾ〔a〕カルバゾ−ル誘導体及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は2−ヒドロキシ−3−カルバモイルベンゾ
〔a〕カルバゾール誘導体及びその製造方法に関する。
更に詳しくは有機光導電体として有用なアゾ化合物を合
成するためのカップラーである2−ヒドロキシ−3−カ
ルバモイルベンゾ〔a〕カルバゾール誘導体及びその製
造方法に関する。
従来技術 従来から、ある種のアゾ化合物が電子写真用感光体の
一つの形態である積層型感光体の電荷発生層に用いられ
る電荷発生顔料として有効であることが知られている。
ここでいう積層型感光体とは、導電性支持体上に光によ
って電荷担体を生成する能力を有する電荷発生顔料を、
適切な方法、例えば真空蒸着、顔料分散液の塗布あるい
は樹脂溶液に顔料の微細粒子を分散した分散液の塗布な
どにより薄層として電荷発生層を形成せしめ、その上に
電荷発生層で生成した電荷担体を効率よく注入し得て、
しかもその移動を行う電荷搬送層(通常この電荷搬送層
は、電荷搬送物質と、決着樹脂とからなる。)を形成せ
しめた感光体である。従来、この種の感光体に使用され
るアゾ化合物としては例えば特開昭47−37543号公報、
及び特開昭52−55643号公報などに記載されるベンジジ
ン系ビスアゾ化合物あるいは特開昭52−8832号公報に記
載されるスチルベン系ビスアゾ化合物が知られている。
しかしながら、従来のビスアゾ化合物を用いた積層型
の感光体は一般に感度が低いため高速複写機用の感光体
としては不十分である。一方、近年レーザープリンター
用感光体の要求も高まっており、特に半導体レーザーの
波長域における高感度感光体の開発が望まれているが。
上述の感光体はこの目的に対し、感度が低く、実用に供
し得ないのが実状である。
目的 本発明の目的は高速複写機用としては勿論、レーザー
プリンター用としても実用的な高感度を有する電子写真
感光体、特に積層型感光体において電荷発生顔料として
有用なアゾ化合物を得るためのカップラーである2−ヒ
ドロキシ−3−カルバモイルベンゾ〔a〕カルバゾール
誘導体及びその製造方法を提供することである。
構成 本発明の1つは 一般式(I) (式中、 R1は水素原子、メチル基又はフェニル基を示す、 R2はフェニル基、置換分として、ニトロ基、トリフルオ
ロメチル基、シアノ基、ハロゲン原子、低級アルキル
基、低級アルコキシ基を有する置換フェニル基、 R1とR2が共同で酸素原子1個を含む6員複素環基を示
す、 R3は水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハ
ロゲン原子、ニトロ基、フェニル基、メチルスルホニル
基、ジフルオロメチルスルホニル基、メチルチオ基を示
す、 R4は水素原子、低級アルキル基、フェニル基、ベンジル
基を示す、 nは1〜4の整数を示し、nが2〜4の場合はR3は同一
又は異なってもよい。
但し、R3とR4が共に水素原子を示す場合は除く、R3が1
個の塩素原子の場合はR2がm−ニトロフェニル基及びp
−メトシフェニル基を除く) で示される2−ヒドロキシ−3−カルバモイルベンゾ
〔a〕カルバゾール誘導体であり、他の1つは一般式
(II) (式中、Xはハロゲン原子、−OH,OLi,ONa,OK又は低級
アルコキシ基を表わす。R3及びR4は前記と同一意義を有
す。) で示される2−ヒドロキシベンゾ〔a〕カルバゾール−
3−カルボン酸誘導体に、一般式(III) (式中R1及びR2は前記と同一意義を有す。) で示されるアミンを作用せしめることを特徴とする前記
一般式(I)で示される2−ヒドロキシ−3−カルバモ
イルベンゾ〔a〕カルバゾール誘導体の製造方法であ
る。
前記一般式(I)で示される2−ヒドロキシ−3−カ
ルバモイルベンゾ〔a〕カルバゾール誘導体の具体例は
下記の通りであるが、本発明はこれらの具体例に限定さ
れるものではない。
一般式(I)で示される2−ヒドロキシ−3−カルバ
モイルベンゾ〔a〕カルバゾール誘導体はジアゾニウム
塩化合物とのカップリング反応により下記一般式(II
I)で示されるアゾ化合物を得るための有用な中間体
(カップラー)であり、また一般式(III)で表わされ
るアゾ化合物は、先に述べた様に、電子写真感光体の光
導電体として有用である。このことから、本発明の一般
式(I)で示される2−ヒドロキシ−3−カルバモイル
ベンゾ〔a〕カルバゾール誘導体はきわめて有用な化合
物であることが明らかである。
一般式(III) 〔式中R1,R2,R3,R4、nは前記一般式(I)に同じ、
Yはジアゾニウム塩残基、mは1〜4の整数を表わ
す。) 本発明の一般式(I)で示される2−ヒドロキシ−3
−カルバモイルベンゾ〔a〕カルバゾール誘導体は例え
ば染料化学(細田豊著、技報堂、昭和32年11月30日発
行)645〜647頁に記載されるナフトールASやナフトール
AS−SRの製造法に従って容易に製造することができる。
即ち、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸に亜硫酸
ナトリウム水溶液及び亜硫酸水素ナトリウム水溶液を作
用させた後、無機酸で酸性とし、これに 一般式(IV) で示されるフェニルヒドザジン誘導体を作用させて 一般式(V) で示される2−ヒドロキシベンゾ〔a〕カルバゾール−
3−カルボン酸誘導体とし、ついでこのヒドロキシカル
ボン酸誘導体にハロゲン化剤、水酸化アルカリ等を作用
させて一般式(II)で示されるヒドロキシカルボン酸誘
導体にハロゲン化剤、水酸化アルカリ等を作用させて一
般式(II)で示されるヒドロキシカルボン酸とし、更に
これに一般式(III)で示されるアミンを作用させれ
ば、一般式(I)の化合物が得られる。
以下に本発明を実施例及び用途例によって説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 3,5−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸204.17g(1.0モ
ル)に水1l、亜硫酸ナトリウム139.93g(1.11モル)及
び37%亜硫酸水素ナトリウム水溶液17.27g(0.0614/モ
ル)を加え、95〜98℃で8時間攪拌した。次にこの液を
65℃まで冷却し、48.5%硫酸水溶液300mlを加えた後、
p−メトキシフェニルヒドラジン・塩酸塩94.10g(0.53
88モル)を加え、再び85℃まで昇温して同温度で3時間
攪拌した。更に48.5%硫酸水溶液280mlを加えた後、95
℃まで昇温して、同温度で10時間攪拌した。放冷後、析
出している結晶を取し、約1.3lの水で結晶を洗浄し、
このウェットケーキに、水865ml、20%酢酸ナトリウム
水溶液650ml及び37%亜硫酸水素ナトリウム水溶液0.85g
を加え、3時間加熱還流し、熱時に結晶を取した後、
85℃に加熱した20%酢酸ナトリウム水溶液17.3g、水350
ml及び酢酸10滴よりなる混合液で洗浄し、ついで、熱水
2.5lで洗浄してから120℃で真空乾燥して2−ヒドロキ
シ−8−メトキシベンゾ〔a〕カルバゾール−3−カル
ボン酸の粗製品108.41g(収率65.5%)を黄緑色結晶と
して得た。粗製品をN,N−ジメチルホルムドアミド(DM
F)に溶解し、エタノール及び水を加えて再沈殿し、精
製品を得た。融点300℃以上。
元素分析値(C18H13NO4として) 計算値 実測値 C% 70.35 70.10 H% 4.26 4.26 N% 4.56 4.39 赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法) γNH 3400cm-1 γCO 1675cm-1 こうして得られたヒドロキシカルボン酸100.0(0.325モ
ル)gジオキサン1.5lに分散し、これに86%KOH21.23g
(0.325モル)をメタノール70gに溶解した溶液を攪拌下
に添加混合した。ついでこの混合物を1時間加熱還流
し、放冷後結晶を取してジオキサン1lにて洗浄したの
ち、140°で真空乾燥した。92.6g(収率80.4%)のカリ
ウム塩を灰色の結晶として得た融点300℃以上。
次にこうして得られたカリウム塩7.09g(0.02モ
ル)、アニリン3.72g(0.04モル)及びジオキサン50ml
よりなる混合物を100℃に加熱し、三塩化燐1.29g(0.00
9モル)を約10分間で滴下した。滴下終了後、攪拌下に1
0時間還流し、放冷後、水50mlを加えて、析出した結晶
を取した。この結晶を水洗し乾燥(100℃、真空下)
して4.39g(収率57.4%)の粗製品を得た。次にこの粗
製品を40mlのN,N−ジメチルホルムアミド(以下DMFと略
記する)に加熱溶解し、熱時に過した後、液にエタ
ノール100ml及び水100mlを加えて結晶を析出させた。こ
の結晶を取し乾燥した。更にこの結晶にジオキサン20
0ml、シリカゲル(和光純薬製ワコーゲルC−200)30g
及びフロリジール(和光純薬製)30gを加えて、1時間
攪拌下に還流し、熱過後、液を濃縮、残査をエタノ
ールより洗浄乾燥(120℃真空下)して化合物NO.1の2
−ヒドロキシ−3−フェニルカルバモイル−8−メトキ
シベンゾ〔a〕カルバゾールを黄色結晶として、2.91g
(収率38.0%)得た。融点約290℃。
元素分析値(C24H18N2O3として) 計算値 実測値 C% 75.38 74.98 H% 4.74 4.69 N% 7.33 7.10 このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を第1
図に示した。
実施例2 実施例1で得たカリウム塩を用い、且つアニリンの代
りに、o−エチルアニリンを用いた以外は実施例1と同
じ方法で化合物NO.26の2−ヒドロキシ−3−(2−エ
チルフェニル)カルバモイル−8−メトキシベンゾ
〔a〕カルバゾールを得た。
元素分析値(C26H22N2O3として) 計算値 実測値 C% 76.08 75.96 H% 5.40 5.47 N% 6.83 6.57 このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を第2
図に示した。
実施例3 p−メトキシフェニルヒドラジン塩酸塩の代りに、p
−トリルヒドラジン塩酸塩を用いた以外は実施例1と同
じ方法で2−ヒドロキシ−8−メチルベンゾ〔a〕カル
バゾール−3−カルボン酸カリウムを得た。次にこのカ
リウム塩に、実施例1と同様にアニリンを作用せしめ、
化合物NO.107の2−ヒドロキシ−3−フェニルカルバモ
イル−8−メチルベンゾ〔a〕カルバゾールを得た。収
率39.6%(K塩からの収率)、融点約300℃、黄色結
晶。
元素分析値(C24H18N2O2として) 計算値 実測値 C% 78.67 78.70 H% 4.95 4.81 N% 7.65 7.64 このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を第
3図に示した。
実施例4〜9 実施例3で得た2−ヒドロキシ−8−メチルベンゾ
〔a〕カルバゾール−3−カルボン酸カリウムに表−1
に示すアニリン誘導体を実施例1と同様に作用せしめ、
同表に示す2−ヒドロキシ−3−フェニルカルバモイル
−8−メチルベンゾ〔a〕カルバゾール誘導体を製造し
た。
実施例10 p−メトキシフェニルヒドラジン塩酸塩の代りに、p
−クロルフェニルヒドラジン塩酸塩を分いた以外は実施
例1と同じ方法で、2−ヒドロキシ−8−クロルベンゾ
〔a〕カルバゾール−3−カルボン酸カリウムを得た。
このカリウム塩に実施例1と同様にアニリン酸を作用せ
しめ、化合物NO.213の2−ヒドロキシ−3−フェニルカ
ルバモイル−8−クロルベンゾ〔a〕カルバゾールを得
た。収率47.9%(K塩からの収率)、融点>300℃。
元素分析値(C23H15ClN2O2として) 計算値 実測値 C% 71.41 71.33 H% 3.91 3.67 N% 7.24 7.23 このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を第1
0図に示した。
実施例11〜25 実施例10で得た2−ヒドロキシ−8−クロルベンゾ
〔a〕カルバゾール−3−カルボン酸カリウムに表−2
に示すアニリン誘導体を実施例1と同様に作用せしめ、
同表に示す2−ヒドロキシ−3−フェニルカルバモイル
−8−クロルベンゾ〔a〕カルバゾール誘導体を製造し
た。
実施例26 p−メトキシフェニルヒドラジン塩酸塩の代りに、1
−メチル−1−フェニルヒドラジンを用いた以外は実施
例1と同じ方法で2−ヒドロキシ−11−メチルベンゾ
〔a〕カルバゾール−3−カルボン酸カリウムを得た。
このカリウム塩に実施例1と同様にアニリンを作用せし
め、化合物NO.425の2−ヒドロキシ−3−フェニルカル
バモイル−11−メチルベンゾ〔a〕カルバゾールを得
た。収率71.9%(K塩からの収率)、融点262.5〜265.5
℃、黄色結晶。
元素分析値(C24H18N2O2として) 計算値 実測値 C% 78.67 79.04 H% 4.95 4.90 N% 7.65 7.57 このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を第2
6図に示した。
実施例27 実施例26で得た2−ヒドロキシ−11−メチルベンゾ
〔a〕カルバゾール−3−カルボン酸カリウムに、実施
例1と同様にo−エチルアニリンを作用せしめ、化合物
NO.450の2−ヒドロキシ−3−(2−エチルフェニル)
カルバモイル−11−メチルベンゾ〔a〕カルバゾールを
得た。収率60.9%(K塩からの収率)、融点213.5〜21
5.0℃、黄色結晶。
元素分析値(C26H22N2O2として) 計算値 実測値 C% 79.16 79.38 H% 5.62 5.33 N% 7.10 6.99 このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を第2
7図に示した。
用途例 実施例14で得た化合物No.235の2−ヒドロキシ−3−
(2−メチルフェニル)カルバモイル−8クロルベンゾ
〔a〕カルバゾール(カップラー)にトリフェニルアミ
ン−4,4′,4′′−トリスジアゾニウムトリステトラフ
ルオロボレートを作用せしめて、下記式で示されるトリ
スアゾ化合物を合成した。
次にこのトリスアゾ顔料76重量部、ポリエステル樹脂
(東洋紡績社製バイロン200)のテトラヒドロフラン溶
液(固形分濃度2%)1260重量部、及びテトラヒドロフ
ラン3700重量部をアルミニウム蒸着したポリエステルベ
ース(導電性支持体)のアルミニウム面上にドクターブ
レードを用いて塗布し、自然乾燥して、厚さ約1μmの
電荷発生層を形成した。
この電荷発生層上に、電荷搬送物質として9−エチル
カルバゾール−3−アルデヒド1−メチル−1−フェニ
ルヒドラゾン2重量部、ポリカーボネート樹脂(帝人社
製パンライトK−1300)2重量部及びテトラヒドロフラ
ン16重量部を混合溶解した溶液をドクターブレードを用
いて塗布し、80℃で2分間、ついで105℃で5分間乾燥
して厚さ約20μmの電荷搬送層を形成して積層型の感光
体を作成した。
この感光体について、次に示す手順により、その分光
感度を測定した。
まず、感光体を暗所でコロナ放電によりその表面電位
を−800ボルト以上に帯電し、その表面電位が−800ボル
トになるまで暗減衰させ、表面電位が−800ボルトにな
ったときにモノクロメーターを用いて分光した感光体面
での強度が1μW/cm2の単色光を感光体に照射し、その
表面電位が−400Vに減衰するまでの時間(秒)を求め、
半減露光量(μW・sec/cm2)を算出した。一方、露光
によって得られる見掛け上の電位差400ボルトから暗減
衰による電位の減衰分を差引いた露光により実際に得ら
れている電位差を求め、この電位差と上記の半減露光量
とから光減衰度(volt・cm2・μW-1・sec-1)を算出
し、感度曲線とした。こうして得られた分光感度曲線を
第28図に示した。
この分光感度曲線から明らかなように、本発明化合物
から誘導されたアゾ化合物を含む電子写真感光体は、半
導体レーザーの発振波長領域においても、きわめて高感
度であることが判る。
実施例28〜29 実施例1で得たカリウム塩(2−ヒドロキシ−8−メ
トキシベンゾ〔a〕カルバゾール−3−カルボン酸カリ
ウム)に表3に示すアニリン誘導体を実施例1と同様に
作用せしめ、同表に示す2−ヒドロキシ−3−フェニル
カルバモイル−8−メトキシベンゾ〔a〕カルバゾール
誘導体を製造した。
実施例40〜48 実施例3で得た2−ヒドロキシ−8−メチルベンゾ
〔a〕カルバゾール−3−カルボン酸カリウムに表4に
示すアニリン誘導体を実施例1と同様に作用せしめ、同
表に示す2−ヒドロキシ−3−フェニルカルバモイル−
8−メチルベンゾ〔a〕カルバゾール誘導体を製造し
た。
実施例49 p−メトキシフェニルヒドラジン塩酸塩の代わりに、
2−メチル−4−クロルフェニルヒドラジン塩酸塩を用
いた以外は、実施例1と同じ方法で2−ヒドロキシ−8
−クロル−10−メチルベンゾ〔a〕カルバゾール−3−
カルボン酸カリウムを製造した。次にこのカリウム塩
に、実施例1と同様にアニリンを作用せしめ、化合物N
O.319の2−ヒドロキシ−3−フェニルカルバモイル−
8−クロル−10−メチルベンゾ〔a〕カルバゾールを得
た。収率48%(K塩からの収率)、融点>300℃、黄色
結晶。
元素分析値(C24H17ClN2O2として) 計算値 実測値 C% 71.91 71.67 H% 4.28 4.04 N% 6.99 6.84 このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を第5
0図に示した。
効果 以上の説明から判るように本発明の2−ヒドロキシ−
3−カルバモイルベンゾ〔a〕カルバゾール誘導体は容
易に製造できる上、用途例からも明らかなように高速複
写機用、レーザープリンター用等として実用的な高感度
の電子写真感光体、特に積層型感光体において電荷発生
顔料として用いられるアゾ化合物のカップラーとしてき
わめて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1〜第25図及び第27図〜第48図は本発明化合物の赤外
線スペクトル、第26図は用途例で作った電子写真感光体
の分光感度曲線を示す。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、 R1は水素原子、メチル基又はフェニル基を示す、 R2はフェニル基、置換分として、ニトロ基、トリフルオ
    ロメチル基、シアノ基、ハロゲン原子、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基を有する置換フェニル基、 R1とR2が共同で酸素原子1個を含む6員複素環基を示
    す、 R3は水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハ
    ロゲン原子、ニトロ基、フェニル基、メチルスルホニル
    基、ジフルオロメチルスルホニル基、メチルチオ基を示
    す、 R4は水素原子、低級アルキル基、フェニル基、ベンジル
    基を示す、 nは1〜4の整数を示し、nが2〜4の場合はR3は同一
    又は異なってもよい、 但し、R3とR4が共に水素原子を示す場合は除く、R3が1
    個の塩素原子の場合はR2がm−ニトロフェニル基及びp
    −メトシフェニル基を除く) で示される2−ヒドロキシカルバモイルベンゾ〔a〕カ
    ルバゾール誘導体。
  2. 【請求項2】一般式(II) (式中、Xはハロゲン原子、−OH,OLi,ONa,OK又は低級
    アルコキシ基を表わす、R3は水素原子、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、フェ
    ニル基、メチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホ
    ニル基、メチルチオ基を示す、 R4は水素原子、低級アルキル基、フェニル基、ベンジル
    基を示す、 nは1〜4の整数を示し、nが2〜4の場合はR3は同一
    又は異なってもよい、nは1〜4の整数を示し、nが2
    〜4の場合はR3は同一又は異なってもよい、但し、R3
    R4が共に水素原子を示す場合は除く) で示される2−ヒドロキシベンゾ〔a〕カルバゾール−
    3−カルボン酸誘導体に、 (式中、 R1は水素原子、メチル基又はフェニル基を示す、 R2はフェニル基、置換分として、ニトロ基、トリフルオ
    ロメチル基、シアノ基、ハロゲン原子、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基を有する置換フェニル基、 R1とR2が共同で酸素原子1個を含む6員複素環基を示
    す) で示されるアミンを作用せしめることを特徴とする一般
    式(I) (式中、 R1,R2,R3,R4及びnは前記に同じ、但し、R3が1個の
    塩素原子の場合はR2がm−ニトロフェニル基及びp−メ
    トシフェニル基を除く) で示される2−ヒドロキシ−3−カルバモイルベンゾ
    〔a〕カルバゾール誘導体の製造方法。
JP61141753A 1986-06-18 1986-06-18 2−ヒドロキシ−3−カルバモイルベンゾ〔a〕カルバゾ−ル誘導体及びその製造方法 Expired - Lifetime JP2502067B2 (ja)

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