JP2501503B2 - マッサ−ジ装置 - Google Patents

マッサ−ジ装置

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JP2501503B2
JP2501503B2 JP3289910A JP28991091A JP2501503B2 JP 2501503 B2 JP2501503 B2 JP 2501503B2 JP 3289910 A JP3289910 A JP 3289910A JP 28991091 A JP28991091 A JP 28991091A JP 2501503 B2 JP2501503 B2 JP 2501503B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は椅子やベッドなどに組
み込んで使用する場合に好適するマッサ−ジ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】マッサ−ジ装置には種々のタイプがあ
り、たとえば椅子やベッドに組み込んで使用されるもの
がある。このようなマッサ−ジ装置において、利用者に
与えるマッサ−ジ効果をできるだけ高めるために、上記
マッサ−ジ装置に種々の機能を持たせるようにしてい
る。
【0003】マッサ−ジ装置の機能としては、利用者の
身体を揉む機能と叩く機能とがある。利用者の身体を揉
む場合、一対のマッサ−ジロ−ラを平面上において互い
に接離する幅方向およびその幅方向と交差する前後方向
とに同時に駆動し、それによって上記一対のマッサ−ジ
ロ−ラを上記平面上において閉鎖ル−プ状の軌跡を描く
ように駆動することが要求される。また、利用者の身体
を叩く場合には、上記一対のマッサ−ジロ−ラを上記幅
方向と交差する上下方向に駆動することが要求される。
【0004】従来のマッサ−ジ装置においては、上述し
た揉み機能と、叩き機能とを備えているものがある。し
かしながら、これらの機能はマッサ−ジロ−ラの運動方
向が全く異なる。つまり、揉み機能においてはマッサ−
ジロ−ラの運動方向が上述したように平面上における幅
方向と前後方向であり、叩き機能の場合には上記平面に
対して交差する上下方向となり、これら全ての運動方向
に同時に駆動できるようにしたものが開発されていなか
った。
【0005】そのため、従来のマッサ−ジ装置において
は、利用者は揉みあるいは叩きのマッサ−ジを選択的に
受けなければならず、同時に受けることができないとい
う不便があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のマ
ッサ−ジ装置は、揉みと叩きのマッサ−ジを同時に受け
ることができないという不便があった。
【0007】この発明は上記事情にもとづきなされたも
ので、その目的とするところは、揉みと叩きのマッサ−
ジを同時に受けることができるようにしたマッサ−ジ装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明は、ベ−スと、このベ−スに回転自在に支持
された支軸と、この支軸に偏心しかつ支軸の軸線と交差
する方向に対して互いに逆方向に傾斜して設けられた一
対のカム体と、このカム体に中途部が回転自在に支持さ
れたほぼL字状の取付体と、この取付体の一端部に設け
られたマッサ−ジ体と、上記支軸を回転駆動して上記取
付体の一端部に設けられたマッサ−ジ体を上記カム体の
傾斜角度と偏心量に応じて上記支軸の軸線方向に沿う幅
方向およびこの幅方向と交差する前後方向に沿って変位
させる第1の駆動手段と、上記取付体の他端側を駆動し
この取付体を上記カム体に支持された中途部を支点とし
て所定の範囲内の角度で揺動させて上記マッサ−ジ体を
上記前後方向と交差する上下方向に沿って変位させる第
2の駆動手段と、上記ベ−スに回転自在に設けられたね
じ軸およびこのねじ軸を回転駆動する駆動源とを有し、
上記ねじ軸を回転駆動することで上記一対の取付体を上
記支軸に沿って互いに逆方向に駆動する第3の駆動手段
を具備したことを特徴とする。
【0009】
【作用】上記構成によれば、第1の駆動手段と第2の駆
動手段とを作動させることでマッサ−ジロ−ラは第1
の駆動手段によって幅方向と前後方向とに駆動すること
ができ、第2の駆動手段によって上下方向に駆動するこ
とができるから、利用者に揉みと叩きのマッサ−ジを付
与することができ、第3の駆動手段を動作させること
で、利用者の体格や好みに応じて一対のマッサ−ジ体の
間隔を調整できる。また、取付体をほぼL字状としたこ
とで、部品点数を低減できる。
【0010】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を参照して
説明する。図1と図2に示すマッサ−ジ装置Mは上面が
開口した箱形状のベ−ス1を備えている。このベ−ス1
の幅方向両側の側壁間には、第1のキ−溝2がほぼ全長
にわたって形成された支軸3が回転自在に架設されてい
る。この支軸3には一対のカム体4が所定の偏心量で偏
心し、かつ上記支軸3の軸線に対して所定の傾き角度で
傾斜して設けられている。図2に示すように上記カム体
4の偏心量をe、傾き角度をθとする。なお、一対のカ
ム体4は上記支軸3の軸線に対して互いに逆方向に傾斜
している。
【0011】上記カム体4は外周面をカム面とした本体
部5と、この本体部5の一側面側に突設されたボス部6
とから形成されている。上記本体部5の内周面には、そ
の端面に開放した第2のキ−溝7が形成されている。こ
の第2のキ−溝7と上記支軸3の第1のキ−溝2とには
スライドキ−8が設けられている。それによって、一対
のカム体4は上記支軸3の軸線方向沿ってスライド自在
となっている。
【0012】上記カム体4の本体部5外周面には取付体
9が回転自在に取付けられている。この取付体9は図3
乃至図5に示すように第1のア−ム部11と第2のア−
ム部12との一端が連結されたほぼV字状をなし、その
連結部分である取付体9の中途部には取付孔13が形成
されている。そして、取付体9は上記取付孔13が軸受
14を介して上記カム体4の本体部5の外周面に回転自
在に取付けられている。なお、上記本体部5の端面には
スライドキ−8と軸受14を押さえるための押え体15
が取付けられている。
【0013】上記本体部5に取付けられた取付体9は、
カム体4が回転することで、このカム体4の偏心量eと
傾き角度θに応じた運動をする。取付体9の第1のアー
ム部11の先端部には凹部11aが形成され、この凹部
11aには取付軸16が突設されている。この取付軸1
6にはゴムや合成樹脂などの弾性材料によって形成され
マッサージ体としてのマッサージローラ17が回転自
在に取付られている。上記第2のアーム部12にはこの
アーム部12の長手方向に沿う長孔18が形成され、こ
の長孔18を介して取付体9は後述するように本体部5
に取付けられた中途部を支点として揺動駆動されるよう
になっている。
【0014】上記カム体4のボス部6には、ほぼL字状
の連結体19がその一端部に形成された取付孔21(図
2に示す)を嵌合させて取付けられている。この連結体
19の他端側には図示しないめねじが形成され、このめ
ねじはねじ軸22に螺合されている。このねじ軸22は
上記ベ−ス1の側壁間に回転自在に架設されており、そ
の一端側には右ねじ部22aが形成され、他端側には左
ねじ部22bが形成されている。したがって、ねじ軸2
2を回転駆動すれば、一対の連結体19は上記ねじ軸2
2の回転方向に応じて接近あるいは離反する方向に駆動
されるようになっている。
【0015】上記一対の取付体9の第2のア−ム部12
に形成された長孔18には、それぞれ内部に球面軸受2
3を保持したホルダ24が上記長孔18に沿ってスライ
ド自在に設けられている。このホルダ24は図2に示す
第1の筒部24aと第2の筒部24bとに分割され、こ
れら筒部が着脱自在に連結されてなる。なお、ホルダ2
4はテフロン樹脂などのような耐磨耗性を有するととも
に摺動による騒音を発生しずらい合成樹脂あるいはそれ
に類する性質を有する材料によって形成されている。
【0016】一方の取付体9の球面軸受23には第1の
駆動軸25の中途部が回転自在に支持され、他方の取付
体9の球面軸受23には第2の駆動軸26の中途部が同
じく回転自在に支持されている。これら第1、第2の駆
動軸25、26の一端部は重合し、これらの一端部は図
5に示すように円盤状の第1の回転体27に、この回転
中心Oからそれぞれ所定寸法ずれて取付けられている。
これら駆動軸のずれ量を図5にdで示す。なお、この実
施例においては、上記ずれ量dは各駆動軸の半径よりも
わずかに小さく設定されている。そのため、第1の回転
体27に取付けられる一方の連結軸の外周部の一部は軸
方向に沿って偏平状に切り落されている。
【0017】上記第1の回転体27は上記ベ−ス1の幅
方向中央部で、しかも上記支軸3よりも手前側(図2に
おける下側)に立設されたセンタホルダ28に回転自在
に取付けられている。上記第1の駆動軸25の他端部は
第2の回転体29にその中心から寸法dだけずれた位置
に連結されている。この第2の回転体29は上記ベ−ス
1の一方の側壁に設けられた第1の軸受体31に回転自
在に支持されている。上記第2の駆動軸26の他端部は
第3の回転体32にその中心から寸法dだけづれて連結
されている。この第3の回転体32は上記ベ−ス1の他
方の側壁に設けられた第2の軸受体33に回転自在に支
持されている。
【0018】上記第3の回転体32の上記側壁の外面側
に露出した端面には第1の被駆動軸34aが突設されて
いる。この被駆動軸34aには歯付きの従動プ−リ35
が一方向クラッチ36を介して設けられている。上記従
動プ−リ35の外側の端面には第2の被駆動軸34bが
上記第1の被駆動軸34aと同軸に突設されている。上
記一方向クラッチ36は図6に破線で示す上記従動プ−
リ35が矢印Aで示す時計方向に回転にしたときにだ
け、上記従動プ−リ35と上記第1の被駆動軸34aと
を一体的に回転し、反時計方向の回転に対しては第1の
被駆動軸34aを連動させることなく、従動プ−リ35
だけが回転するようになっている。
【0019】上記第2の被駆動軸34bは、上記ベ−ス
1の側壁の外面側に接合固定されたカバ−37内に突出
し、その突出端部には第1のヘリカルギヤ38が嵌着さ
れている。この第1のヘリカルギヤ38には第1のウオ
−ム39が噛合している。この第1のウオ−ムギヤ39
は、図6に示すように上記カバ−37内に所定の角度で
傾斜して回転自在に支持された歯車軸41の一端部に設
けられている。この歯車軸41の他端部には第2のウオ
−ムギヤ42が設けられている。この第2のヘウオ−ム
ギヤ42には第2のヘリカルギヤ43が噛合している。
この第2のヘリカルギヤ43は上記ベ−ス1の側壁から
突出した上記支軸3の端部に嵌着されている。
【0020】上記ベ−ス1内の幅方向一端部には第1の
駆動源44が配設されている。この第1の駆動源44
は、モ−タ44aと減速機構44bとから構成され、こ
の減速機構44bの出力軸45は上記ベ−ス1の側壁の
外面側に突出している。この出力軸45には歯付きの駆
動プ−リ46が嵌着されている。この駆動プ−リ46と
上記従動プ−リ35とにはタイミングベルト47が張設
されている。したがって、上記駆動プ−リ46が図6に
矢印Aにて示す時計方向に回転駆動され、駆動プ−リ4
6の回転がタイミングベルト47を介して従動プ−リ3
5に伝達されると、この従動プ−リ35の回転が第1、
第2のギヤ列を介して支軸3に伝達されるとともに、上
記一方向クラッチ36を介して第1の被駆動軸34aが
突設された第3の回転体32にも伝達されるようになっ
ている。
【0021】上記支軸3とともにカム体4が回転する
と、このカム体4に中途部が回転自在に支持された取付
体9の第1のア−ム部11に設けられたマッサ−ジロ−
ラ17が上記カム体4の偏心量eによって支軸3の軸線
方向と交差する前後方向と、傾斜角度θによって支軸3
の軸線方向に沿う幅方向とに往復駆動されるようになっ
ている。偏心量eと傾斜角度θとが合成されたマッサ−
ジロ−ラ17の軌跡を図2にXで示す。つまり、一対の
マッサ−ジロ−ラ17は平面上において前後方向と接離
する方向の運動が合成された閉鎖ル−プ状の運動をす
る。つまり、一対のマッサ−ジロ−ラ17はこれらの間
に挟まれた利用者の身体の押圧を繰り返す運動である、
揉み運動をする。
【0022】上記駆動プ−リ46が矢印A方向に回転駆
動されることで、上記一方向クラッチ36を介して第3
の回転体32が回転駆動されると、この第3の回転体3
2と第1の回転体27との偏心位置に両端部が連結され
た第2の駆動軸26が偏心量dに応じて偏心回転する。
また、第1の回転体27と第2の回転体29との偏心位
置に両端部が連結された第1の駆動軸25も偏心回転す
る。これら駆動軸25、26が偏心回転することで、こ
れらの中途部に球面軸受24を介して回転自在かつ揺動
自在に設けられたホルダ23が連動して長円運動する
と、このホルダ23は取付体9の第2のア−ム部12の
長孔18をスライドしながら、この第2のア−ム部12
を上下方向に駆動する。
【0023】それによって、上記取付体9はカム体4に
回転自在に支持された中途部を中心にして上記偏心量d
に応じた角度で揺動するから、第1のア−ム部11に回
転自在に取付けられた上記マッサ−ジロ−ラ17が図1
に矢印Yで示す上下方向の運動をする。つまり、叩き運
動をする。このとき、偏心位置が180度ずれた第1の
駆動軸25と第2の駆動軸26とで一対の取付体9をそ
れぞれ駆動していることにより、一方の取付体9に設け
られたマッサ−ジロ−ラ17と他方の取付体9に設けら
れたマッサ−ジロ−ラ17との上下方向の運動が逆にな
る。つまり、一対のマッサ−ジロ−ラ17は利用者の身
体を交互に叩くようになっている。
【0024】上記ねじ軸22の一端部は図1と図2に示
すようにベ−ス1の側壁外面に接合されたカバ−48内
へ突出している。この突出端部には第1の減速プ−リ4
9が嵌着されている。上記カバ−48内には取付軸50
が回転自在に架設されている。この取付軸50には小径
プ−リ51と第2の減速プ−リ52とが嵌着されてい
る。上記第1の減速プ−リ48と上記小径プ−リ51と
には第1のタイミングベルト53が張設されている。
【0025】上記ベ−ス1の幅方向他端部には第2の駆
動源54が配設されている。この第2の駆動源54はモ
−タ54aと減速機構54bとから構成されている。こ
の減速機構54bからの出力軸55はベ−ス1の側壁外
面に突出し、その突出端には駆動プ−リ56が嵌着され
ている。この駆動プ−リ56と上記第2の減速プ−リ5
2とには第2のタイミングベルト57が張設されてい
る。
【0026】上記第2の駆動源54が作動してその出力
軸55が回転駆動されれば、その回転は4つのプ−リを
介して上記ねじ軸22に伝達される。ねじ軸22が回転
すれば、このねじ軸22の左ねじ部22aと右ねじ部2
2bとに一端部が螺合された一対の連結体19が互いに
逆方向に駆動される。つまり、一対の連結体19は接離
する方向に駆動される。これら駆動体19はカム体4と
一体的に設けられ、このカム体4は上記支軸4の軸方向
に沿ってスライド自在となっている。そのため、上記カ
ム体4とともにマッサ−ジロ−ラ17を保持した取付体
9も連動する。つまり、ねじ軸22が回転駆動される
と、その回転方向によって一対のマッサ−ジロ−ラ17
は互いに接近するあるいは離反する方向に駆動されるか
ら、これらの間隔を利用者がマッサ−ジを受けようとす
る部位に合うよう、設定できるようになっている。
【0027】上記ベ−ス1の内底部の一方の連結体19
の下端に対応する部分には、図1に示すように連結体1
9の移動方向であるベ−ス1の幅方向に沿って皿状の受
け板58が設けられている。この受け板58にはスライ
ダ59がベ−ス1の幅方向に沿ってスライド自在に設け
られている。スライダ59のスライド方向両端面と受け
板58との間にはそれぞればね59aが設けられ、スラ
イダ59を中立位置に弾性的に保持するようになってい
る。このスライダ59には長孔60が形成されている。
この長孔60には上記受け板58から突設されたねじ6
1が挿入され、このねじ61に沿ってスライダ59はス
ライド自在に保持されている。
【0028】上記スライダ59のスライド方向の両端部
には、上記連結体19の下端部の幅方向一端側と他端側
とに対応してそれぞれ第1の係合片62と第2の係合片
63とが突設されている。上記連結体19がねじ軸22
によって駆動されると、その駆動方向に応じて上記連結
体19は上記第1の係合片62あるいは第2の係合片6
3に係合し、スライダ61をスライドさせる。スライダ
59がスライドする両方向には、図8に示すようにそれ
ぞれ第1のリミットスイッチ64と第2のリミットスイ
ッチ65とが上記各係合片62、63に対向して配置さ
れている。これらリミットスイッチ64、65はスライ
ダ61が左右方向に所定寸法スライドすることでそれぞ
れ作動させられるようになっている。各リミットスイッ
チ64、65が作動すると、ねじ軸22を駆動する第2
の駆動源54が停止させられるようになっている。それ
によって、ねじ軸22により駆動される一対の連結体1
9、つまり一対のマッサ−ジロ−ラ17の最大間隔と最
小間隔とを、上記一対のリミットスイッチ64、65に
よって制限できるようになっている。なお、一対のマッ
サ−ジロ−ラ17の間隔は最大と最小の間の任意の位置
で設定できる。
【0029】上記第1の駆動源44と第2の駆動源54
とには図2に示すようにこれらを遠隔的に操作するコン
トロ−ラ66が接続されている。つまり、このコントロ
−ラ66によって各駆動源44、54の作動方向の正逆
と、作動速度および発停とを制御できるようになってい
る。
【0030】上記構成のマッサ−ジ装置Mは図9に示す
椅子71あるいは図10に示すベット72に組み込まれ
る。図9に示す椅子71は矩形板状の一対の肘掛け体7
3(一方のみ図示)を有する。これら肘掛け体73間に
は、座部体74が連結部材75によって上下方向に揺動
自在に取付けられている。この座部体74の後端には背
部体76の下端が回動自在に連結されている。この背部
体76は上記座部体74の下面に設けられたガススプリ
ング77によって任意の回動角度で保持できるようにな
っている。上記座部体74の下面にはリンク機構78が
設けられ、このリンク機構78の先端には足載せ体79
が連結されている。この足載せ体79は、上記背部体7
6を後方へ倒すことで、上記座部体74を上端側が上昇
する方向へ回動させたときに、上記リンク機構78が折
り畳み状態から伸長することで、座部体74の前方上方
へほぼ水平に突出するようになっている。
【0031】上記背部体76には、図示しない駆動源に
よって回転駆動される駆動ねじ軸81が上下方向に沿っ
て回転自在に支持されている。この駆動ねじ軸81には
作動体82が取付けられ、この作動体82は上記駆動ね
じ軸81が回転することでこのねじ軸81に沿って移動
するようになっている。なお、背部体76にはガイドロ
ッド83が上記駆動ねじ軸81と平行に架設されてい
る。このガイドロッド83には上記作動体82の側面に
設けられたガイドロ−ラ84が係合している。それによ
って、作動体82はねじ軸81とともに回転することな
く移動するようになっている。そして、上記作動体82
に上記マッサ−ジ装置Mが取付けられている。
【0032】このような構成によれば、利用者が座部体
74に座って背部体76に寄り掛かることで、背中のほ
ぼ全体に上記マッサ−ジ装置Mのマッサ−ジロ−ラ17
により、マッサ−ジを受けることができる。
【0033】図10に示すベット72は上面が開放した
箱状体91を有する。この箱状体91の長手方向一端部
には駆動機構92が配設されている。この駆動機構92
は図示しない駆動源によって駆動される第1のプ−リ9
3およびこの第1のプ−リ93と逆方向に回転駆動され
る第2のプ−リ94を有する。各プ−リにはワイヤ95
の一端部と他端部とがそれぞれ末端を固着して巻回され
ている。このワイヤ95の中途部は上記箱状体91内の
他端に設けられた中間プ−リ96に係合されている。
【0034】上記ワイヤ95の中間プ−リ96と第1、
第2のプ−リ93、94との間に位置する一対の直線部
分の一方には作動体97が連結されている。この作動体
97は上記箱状体91内の長手方向に沿って設けられた
図示しないガイドロッドに沿って移動自在となってい
る。そして、この作動体97にマッサ−ジ装置Mが取付
けられている。また、箱状体91の上面開口は布地など
のシ−ト98によって覆われている。
【0035】上記駆動機構92が作動して、たとえば第
1のプ−リ93が図に矢印で示す時計方向、第2のプ−
リ94が反時計方向に回転すると、ワイヤ95の一端側
が第1のプ−リ93に巻き取られ、他端側が第2のプ−
リ94から繰り出される。それによって、ワイヤ95の
作動体97が連結された直線部分は矢印方向に走行する
から、その走行に作動体97が連動する。したがって、
利用者がシ−ト98上に仰臥すれば、背面の全体にわた
ってマッサ−ジを受けることができる。
【0036】なお、マッサ−ジ装置Mをベッド72に利
用する場合、マッサ−ジ装置Mにはその走行およびマッ
サ−ジロ−ラ17の動きを円滑にするために支持ロ−ラ
99が回転自在に設けられる。つまり、この支持ロ−ラ
99によってシ−ト98上に仰臥した利用者の荷重を受
けることができるようになっている。
【0037】上記構成のマッサ−ジ装置Mにおいて、第
1の駆動源44を作動させて駆動プ−リ46を図6に矢
印Aで示す時計方向に回転駆動すると、タイミングベル
ト47を介して従動プ−リ35が同じく時計方向に回転
駆動される。この従動プ−リ35の回転は、ギヤ列を介
して支軸3に伝達されるとともに、一方向クラッチ36
を介して第1の被駆動軸34aにも伝達される。
【0038】上記支軸3が回転駆動されると、この支軸
3に取付けられたカム体4によってマッサ−ジロ−ラ1
7が支持された取付体9が偏心量eに応じた偏心回転
と、傾き角度θに応じた支軸3の軸線方向に沿う揺動運
動をする。つまり、一対のマッサ−ジロ−ラ17は支軸
3の軸線方向に沿う幅方向と、軸線と交差する前後方向
に駆動され、平面上において図2にXで示すル−プ状の
軌跡を描く揉み運動をするから、利用者の身体を揉みほ
ごす。
【0039】上記支軸3とともに一方向クラッチ36を
介して第1の被駆動軸34aが回転駆動されることによ
り、この第1の被駆動軸34aに一体的に設けられた第
3の回転体32が回転駆動される。この第3の回転体3
2が回転することで、これに偏心して一端部が連結され
た第2の駆動軸26と、この第2の駆動軸26に連結さ
れた第1の回転体27に一端部を上記第2の駆動軸26
と軸線をずらして連結され他端部が第2の回転体29に
偏心して連結された第1の駆動軸25とがそれぞれ位相
を180度ずらして偏心回転する。それによって、各駆
動軸25、26の中途部に設けられたホルダ23は偏心
回転(長円運動)しながら取付体9の第2のア−ム部1
2に形成された長孔18に沿ってスライドするから、こ
の第2のア−ム部12を介して取付体9がカム体4に枢
着された中途部を中心にして揺動運動する。この揺動運
動によって第1のア−ム部11に取付けられたマッサ−
ジロ−ラ17が上下方向に変位する叩き運動をするか
ら、利用者に揉みと叩きの両方のマッサ−ジを同時に付
与することになる。それによって、マッサ−ジ効果を十
分に高めることができる。
【0040】上記支軸3と上記第1、第2の駆動軸2
5、26との回転速度の比を、たとえば1:20に設定
すれば、マッサ−ジロ−ラ17は、図2にXで示すル−
プ状の揉み運動を1回行う間に、上下方向に20回往復
して叩き運動を行うことになる。
【0041】また、一対のマッサ−ジロ−ラ17の叩き
運動は、位相が180度づれているから、利用者がマッ
サ−ジを受ける部位を交互に叩くことになり、そのこと
によっても、利用者に快適なマッサ−ジ効果を与えるこ
とができる。
【0042】上記第1の駆動源44による駆動プ−リ4
6の回転方向を矢印Aと逆方向にすると、従動プ−リ3
5と第1の被駆動軸34aとの間に設けられた一方向ク
ラッチ36が上記第1の被駆動軸34aに対して空回り
するため、ヘリカルギヤ列を介して支軸3だけが回転駆
動される。それによって、一対のマッサ−ジロ−ラ17
はル−プ状の軌跡Xで示す幅方向と前後方向とに駆動さ
れ、上下方向には駆動されることがないから、利用者に
は揉み運動によるマッサ−ジだけを付与することにな
る。つまり、叩き運動によるマッサ−ジは、利用者が選
択することができる。
【0043】また、第2の駆動源34を作動させてねじ
軸22を回転させれば、このねじ軸22に形成された右
ねじ部22aと左ねじ部22bとに螺合された一対の連
結体19を接近する方向あるいは離間する方向に駆動す
ることができる。
【0044】上記一対の連結体19は、マッサ−ジロ−
ラ17が支持された取付体9に一体的に取付けられ、こ
の取付体9は支軸3の軸方向にスライド自在に保持され
ている。したがって、連結体19が駆動されれば、これ
にマッサ−ジロ−ラ17が連動して支軸3の軸方向に沿
ってスライドすることになるから、一対のマッサ−ジロ
−ラ17の間隔を調節することができる。つまり、マッ
サ−ジを受ける利用者の体格や受ける部位などに応じて
一対のマッサ−ジロ−ラ17の間隔を調節することで、
快適かつ効果的にマッサ−ジを受けることができる。
【0045】一対のマッサ−ジロ−ラ17の間隔は、ベ
−ス1の内底部に設けられた一対のリミットスイッチ6
4、65によって最大と最小が設定されている。そのた
め、第2の駆動源54を離間方向に作動させ過ぎて一対
の取付体9をベ−ス1の両側壁にぶつけたり、一対の取
付体9がぶつかるまで接近方向に作動させてしまうなど
のことを防止できる。
【0046】なお、上記一実施例ではマッサ−ジロ−ラ
の上下動である叩き運動は第1の駆動源の駆動力を一方
向クラッチを介して第1の駆動軸と第2の駆動軸とに伝
達するようにした、つまり第1の駆動源によって支軸と
上記第1、第2の駆動軸とを駆動できる構成としたが、
これら支軸と第1、第2の駆動軸とを別々の駆動源で駆
動する構成であってもよい。
【0047】図11はこの発明の他の実施例を示す。こ
の実施例はマッサ−ジロ−ラ17´として、その外周面
に半球形状の複数の突起17aが周方向に沿って突設さ
れたものを用いるようにした。このようなマアッサ−ジ
ロ−ラ17´を用いれば、叩き運動の際に、上記突起1
7aが利用者の身体を押圧するから、それによって指圧
作用を持たせるっことができる。その場合、指圧作用を
高めるため、利用者の身体が上記突起17aによって所
定時間押圧されるよう、第1、第2の駆動軸25、26
の回転数を設定すればよい。
【0048】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明は、支軸に偏
心しかつ支軸の軸線と交差する方向に対して互いに逆方
向に傾斜してカム体を設け、このカム体に一端部にマッ
サ−ジ体が回転自在に設けられた取付体の中途部を回転
自在に支持し、この取付体を上記カム体の傾斜角度と偏
心量に応じて幅方向と前後方向に沿って駆動するととも
に、上記取付体をその中途部を支点として揺動駆動する
ことでマッサ−ジ体を上下方向に駆動するようにし、ま
たマッサ−ジ体が設けられた一対の取付体の間隔を駆動
源によってねじ軸を回転駆動することで調整できるよう
にした。
【0049】したがって、上記マッサ−ジ体は幅方向と
前後方向とに駆動されることで揉み運動をし、上下方向
に駆動されることで叩き運動をするから、利用者の身体
に対して揉みと叩きのマッサ−ジを同時に付与し、マッ
サ−ジ効果を増大させることができ、さらには一対のマ
ッサ−ジ体の間隔を利用者の体格や好みに応じて自動的
に調整することができるから、そのことによってもマッ
サ−ジ効果を増大させることができる。また、マッサ−
ジ体を取付けたり、このマッサ−ジ体に揉みや叩き運動
を付与するための取付体をL字状の1つの部品としたか
ら、部品点数を低減し、構成を簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の全体構成を示す正面図。
【図2】同じく平面図。
【図3】図1のA−A線に沿う断面図。
【図4】図1のB−B線に沿う断面図。
【図5】図1のC−C線に沿う断面図。
【図6】図1のD−D線に沿う側面図。
【図7】図1のE−E線に沿う側面図。
【図8】一対のマッサ−ジロ−ラの間隔を制御するリミ
ットスイッチの配置を示す平面図。
【図9】マッサ−ジ装置を椅子に装着した構成の概略
図。
【図10】同じくマットに適用した場合の概略図。
【図11】この発明の他の実施例を示すマッサ−ジ装置
の側断面図。
【符号の説明】
1…ベ−ス、3…支軸、4…カム体、9…取付体、17
…マッサ−ジロ−ラ、25、26…第1、第2の駆動軸
(第2の駆動手段)、36…一方向クラッチ(第1、第
2の駆動手段)、38、43…第1乃至第4のヘリカル
ギヤ(第1の駆動手段)、39、42…第1、第2のウ
オ−ムギヤ(駆動手段)、44…第1の駆動源(第1、
第2の駆動手段)。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベ−スと、このベ−スに回転自在に支持
    された支軸と、この支軸に偏心しかつ支軸の軸線と交差
    する方向に対して互いに逆方向に傾斜して設けられた一
    対のカム体と、このカム体に中途部が回転自在に支持さ
    れたほぼL字状の取付体と、この取付体の一端部に設け
    られたマッサ−ジ体と、上記支軸を回転駆動して上記取
    付体の一端部に設けられたマッサ−ジ体を上記カム体の
    傾斜角度と偏心量に応じて上記支軸の軸線方向に沿う幅
    方向およびこの幅方向と交差する前後方向に沿って変位
    させる第1の駆動手段と、上記取付体の他端側を駆動し
    この取付体を上記カム体に支持された中途部を支点とし
    て所定の範囲内の角度で揺動させて上記マッサ−ジ体を
    上記前後方向と交差する上下方向に沿って変位させる第
    2の駆動手段と、上記ベ−スに回転自在に設けられたね
    じ軸およびこのねじ軸を回転駆動する駆動源とを有し、
    上記ねじ軸を回転駆動することで上記一対の取付体を上
    記支軸に沿って互いに逆方向に駆動する第3の駆動手段
    を具備したことを特徴とするマッサ−ジ装置。
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