JP2500790Y2 - 樹脂バンパとラジエ―タグリルの結合構造 - Google Patents

樹脂バンパとラジエ―タグリルの結合構造

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JP2500790Y2
JP2500790Y2 JP40231590U JP40231590U JP2500790Y2 JP 2500790 Y2 JP2500790 Y2 JP 2500790Y2 JP 40231590 U JP40231590 U JP 40231590U JP 40231590 U JP40231590 U JP 40231590U JP 2500790 Y2 JP2500790 Y2 JP 2500790Y2
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resin bumper
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健 仲谷
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Daihatsu Motor Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は樹脂バンパと該バンパの
上方に連続して配置されるラジエータグリルの結合構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に樹脂バンパの上方には、該バンパ
とは別途形成したラジエータグリルを配置しているが、
前記バンパとラジエータグリルとがそれぞれ独立してボ
ディに組付けられている場合には、車両の衝突時、前記
バンパが、上方に突き上げられて前記ラジエータグリル
に衝突し、該グリルが破損する等の不具合が考えられ
る。
【0003】そこで従来では、例えば実公平2−606
49号公報に示されているごとく、前記樹脂バンパの上
壁を前記ラジエータグリルの下端部にボルト止めして、
前記樹脂バンパの上端部をラジエータグリルの下端部に
剛結し、前記樹脂バンパに衝撃荷重が作用した時、前記
ラジエータグリルが前記樹脂バンパと共に移動するよう
にして、前記樹脂バンパが前記ラジエータグリルに衝突
するのを回避するようにしたものが提案されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、前記樹脂バ
ンパにあっては、衝撃吸収性能を高めるために弾性復元
力に優れたポリプロピレンから形成するのが一般的であ
るのに対し、ラジエータグリルにあっては、前記ポリプ
ロピレンよりも弾性復元力が劣るが塗装などの二次加工
性に優れたABS樹脂から形成するのが一般的である。
【0005】従って、前記公報に示された結合構造のも
のにあっては、前記樹脂バンパが前記ラジエータグリル
よりも弾性復元力が優れているため、例えば車両の軽衝
突に伴い、後方に弾性変形した前記樹脂バンパの上端部
とラジエータグリルの下端部とが前記公報に示されてい
るごとくボルトとで剛結されていると、前記ラジエータ
グリルが前記樹脂バンパの復元力に追随出来なくて、と
もすると前記ラジエータグリルが破損する不具合が考え
られる。
【0006】本考案は以上の実情に鑑みて開発したもの
であって、目的とするところは、例えば車両の軽衝突
時、樹脂バンパの弾性変形及び弾性復元に伴い該バンパ
の上方に配置されるラジエータグリルが破損する虞のな
い樹脂バンパとラジエータグリルの取付構造を提供する
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】しかして本考案は、樹脂
バンパ(1)の上方にラジエータグリル(2)を連続し
て配置するようにした自動車において、前記樹脂バンパ
(1)の上端部に後方に延びる連結壁(14)を設ける
と共に、前記ラジエータグリル(2)の下端部には、前
後方向に延びて前記連結壁(14)の上面に重合する受
止壁(27)を設け、前記連結壁(14)と前記受止壁
(27)との間に、前記樹脂バンパ(1)を前記ラジエ
ータグリル(2)に対して前方に離脱可能に係止する係
止手段(3)を設けたことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本考案によれば、例えば車両の軽衝突時、樹脂
バンパ(1)に衝突荷重が作用して後方に弾性変形しよ
うとすると、前記ラジエータグリル(2)も前記係止手
段(3)を介して押されて、前記バンパ(1)と共に後
方に同時に撓むので、該バンパ(1)が前記ラジエータ
グリル(2)に強く突き当たるようなことがない。そし
て前記樹脂バンパ(1)への衝突荷重の入力が解除され
る伴い、前記ラジエータグリル(2)に比較して弾性復
元力に優れた前記樹脂バンパ(1)が該ラジエータグリ
ル(2)よりも早く復元しようとすると、前記係止手段
(3)による前記樹脂バンパとラジエータグリルとの係
止関係が直ちに解除されて、前記ラジエータグリル
(2)の破損を防止するのである。
【0009】
【実施例】以下、本考案を図面に示す実施例に従って説
明する。
【0010】図において(1)は、ポリプロピレン樹脂
から形成したフロントバンパであって、該フロントバン
パ(1)は、縦壁(11)と、該縦壁(11)の上下両
端から後方に延びる上壁(12)及び下壁(13)とを
備え、前記上壁(12)の遊端部を二股状に延設して、
前後方向に延びる連結壁(14)と、該連結壁(14)
の上方を所定間隔開けて前後方向に延びる覆壁(15)
とを一体形成している。
【0011】また(2)はABS樹脂から形成したラジ
エータグリルであって、該ラジエータグリル(2)は、
複数の空気流通孔(20)を形成した縦壁(21)と、
該縦壁(21)の周縁から後方に延びる上下及び左右側
壁(22)(23)(24)(25)とを備え、前記下
部側壁(23)の遊端に下方に延びる支持壁(26)を
形成すると共に、該支持壁(26)の下端には、前後方
向に延びて前記バンパ(1)の連結壁(15)上に重合
する受止壁(27)を一体形成している。
【0012】しかして以上の構成において、前記連結壁
(15)と前記受止壁(27)との間に、前記樹脂バン
パ(1)を前記ラジエータグリル(2)に対して前方に
離脱可能に係止する係止手段(3)を複数設けるのであ
る。
【0013】即ち、図に示す実施例では、受止壁(2
7)の下面に下方に向かって前記連結壁(15)の肉厚
とほぼ同じ長さの断面円形の係合突起(31)を突設す
ると共に、該突起(31)の下端には、平面視正方形を
した抜け止め片(32)を一体形成し、また前記連結壁
(15)の後端部には、前記係合突起(31)が嵌合可
能で且つ前記連結壁(15)の後端に開口する切欠(3
3)を形成すると共に、該切欠(33)の開口幅(L
1 )を、前記係合突起(31)の直径(L2 )よりもや
や狭くして、前記係合突起(31)と前記切欠(33)
とで、前記係止手段(3)を構成し、前記係合突起(3
1)を前記切欠(33)の開口にあてがった状態から、
該係合突起(31)の押圧により、該切欠(33)の開
口部位を弾性変形させて、前記係合突起(31)を前記
切欠(33)内に嵌合させるようにしている。
【0014】また図に示す実施例では、前記ラジエータ
グリル(2)の支持壁(26)に前後方向に延びる嵌合
孔(4)を形成する一方、前記バンパ(1)における前
記覆壁(15)の遊端面には、前記嵌合孔(4)に嵌合
可能な嵌合ピン(40)を後方に向けて突設している。
【0015】以上の樹脂バンパ(1)及びラジエータグ
リル(2)はボディに組付ける前に、該樹脂バンパ
(1)の上部に前記ラジエータグリル(2)を一体に組
付けておくのであって、具体的には、前記ラジエータグ
リル(2)の受止壁(27)の前端部を前記バンパ
(1)の連結壁(15)の後端部上に載せて、該ラジエ
ータグリル(2)を前記樹脂バンパ(1)に対して前方
にスライドさせ、前記受止壁(27)の前部を前記連結
壁(15)と前記覆壁(14)との間に、また覆壁(1
4)を前記ラジエータグリル(2)の下部側壁(23)
と前記受止壁(27)との間にそれぞれ嵌合させると共
に、前記係合突起(31)で前記切欠(33)の開口部
を弾性変形させて、該係合突起(31)を前記切欠(3
3)に嵌合させ、且つ前記嵌合孔(4)に前記嵌合ピン
(40)を嵌合させるのである。
【0016】そして以上のごとく一体に組付けた前記バ
ンパ(1)及び前記ラジエータグリル(2)をボディに
取付けるのであって、前記覆壁(14)が、前記下部側
壁(15)と前記受止壁(27)との間に嵌合している
ので、該覆壁(14)の波打ちが抑制されるのである。
【0017】しかして車両の軽衝突に伴い、前記のごと
くボディに取付けた樹脂バンパ(1)に衝突荷重が作用
して該樹脂バンパ(1)が後方に弾性変形しようとする
と、前記ラジエータグリル(2)も前記バンパ(1)の
連結壁(14)及び覆壁(15)で押されて、前記バン
パ(1)と共に後方に同時に撓むので、該バンパ(1)
が前記ラジエータグリル(2)に強く突き当たるような
ことがないし、また前記樹脂バンパ(1)の上方への突
き上げが抑制されるのである。
【0018】そして以上のごとく後方に弾性変形した前
記樹脂バンパ(1)及びラジエータグリル(2)は、前
記樹脂バンパ(1)への衝突荷重の入力が解除される伴
い、元の状態に戻ろうとするのであるが、前記樹脂バン
パ(1)が前記ラジエータグリル(2)に比較して弾性
復元力に優れたポリプロピレンから形成されているの
で、前記樹脂バンパ(1)が前記ラジエータグリル
(2)よりも早く復元しようとする。
【0019】しかして前記したごとく従来のように前記
樹脂バンパの上端部とラジエータグリルの下端部とがボ
ルトで剛結されていると、前記ラジエータグリルが前記
樹脂バンパの復元力に追随出来なくて、ともすると前記
ラジエータグリルが破損しかねないが、前記実施例のも
のでは、前記切欠(33)の開口部位が弾性変形して、
該切欠(33)から前記係合突起(31)が外れると同
時に、前記嵌合ピン(40)が前記嵌合孔(4)から抜
け外れて、前記樹脂バンパとラジエータグリルとの係止
関係が直ちに解除されるのであって、従って軽衝突後の
弾性復元時にも、前記ラジエータグリル(2)が破損す
るような虞がないのである。
【0020】以上の実施例では、前記樹脂バンパ(1)
側に切欠(33)を、また前記ラジエータグリル(2)
に係合突起(31)をれぞれ形成したが、前記樹脂バン
パ(1)に係合突起(31)を、また前記ラジエータグ
リル(2)に前記切欠(33)を形成してもよい。
【0021】また以上の実施例では、前記樹脂バンパ
(1)を前記ラジエータグリル(2)に対して前方に離
脱可能に係止する係止手段(3)として、切欠(33)
と係合突起(31)とから構成したが、これに限定され
るものではなく、例えば前記連結壁(14)に前後方向
に延び且つ該連結壁(14)の後端で開口する長孔を形
成すると共に、前記受止壁(27)にボルトを螺着し
て、該ボルトの所定の締め付けトルクにより、該ボルト
の頭部と前記受止壁(27)とで前記連結壁(14)を
所定の力で挾持するようにしてもよい。
【0022】
【考案の効果】以上のごとく本考案は、樹脂バンパ
(1)の上方にラジエータグリル(2)を連続して配置
するようにした自動車において、前記樹脂バンパ(1)
の上端部に後方に延びる連結壁(14)を設けると共
に、前記ラジエータグリル(2)の下端部には、前後方
向に延びて前記連結壁(14)の上面に重合する受止壁
(27)を設け、前記連結壁(14)と前記受止壁(2
7)との間に、前記樹脂バンパ(1)を前記ラジエータ
グリル(2)に対して前方に離脱可能に係止する係止手
段(3)を設けたことにより、例えば車両の軽衝突時、
樹脂バンパ(1)に衝突荷重が作用して該樹脂バンパが
後方に弾性変形しようとしても、前記ラジエータグリル
(2)も前記係止手段(3)を介して押されて、前記バ
ンパ(1)と共に後方に同時に撓むので、該バンパ
(1)が前記ラジエータグリル(2)に強く突き当たる
ようなことがなく、従って衝突による該ラジエータグリ
ルの破損を未然に防止することが出来るのであり、しか
も以上のごとく後方に弾性変形した後、前記樹脂バンパ
(1)への衝突荷重の入力が解除される伴い、前記ラジ
エータグリル(2)に比較して弾性復元力に優れた前記
樹脂バンパ(1)が該ラジエータグリル(2)よりも早
く復元しようとすると、前記係止手段(3)による前記
樹脂バンパとラジエータグリルとの係止関係が直ちに解
除されるので、前記樹脂バンパ(1)及びラジエータグ
リルの復元時、該ラジエータグリル(2)が破損する虞
もないのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかる樹脂バンパとラジエータグリル
の結合構造の一実施例を示す要部の拡大縦断面図。
【図2】同じく要部の概略平面図。
【図3】同じく要部の斜視図。
【図4】同じく要部の縦断面図。
【符号の説明】
(1) 樹脂バンパ (2) ラジエータグリル (14) 連結壁 (27) 受止壁 (3) 係止手段

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂バンパ(1)の上方にラジエータグリ
    ル(2)を連続して配置するようにした自動車におい
    て、前記樹脂バンパ(1)の上端部に後方に延びる連結
    壁(14)を設けると共に、前記ラジエータグリル
    (2)の下端部には、前後方向に延びて前記連結壁(1
    4)の上面に重合する受止壁(27)を設け、前記連結
    壁(14)と前記受止壁(27)との間に、前記樹脂バ
    ンパ(1)を前記ラジエータグリル(2)に対して前方
    に離脱可能に係止する係止手段(3)を設けたことを特
    徴とする樹脂バンパとラジエータグリルの結合構造。
JP40231590U 1990-12-27 1990-12-27 樹脂バンパとラジエ―タグリルの結合構造 Expired - Lifetime JP2500790Y2 (ja)

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JPH0491549U JPH0491549U (ja) 1992-08-10
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