JP2024048244A - 食缶洗浄方法及び食缶洗浄システム - Google Patents

食缶洗浄方法及び食缶洗浄システム Download PDF

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Abstract

【課題】開口面を上方に向けた食缶を、人手を介さず反転させてうつ伏せ姿勢とし、その姿勢のまま洗浄する。【解決手段】食材を運搬するための開口を有した深底の容器である食缶5を反転し洗浄する食缶洗浄方法において、食缶を搬送する搬送面の所定の位置に載置された開口の縁である開口縁5bが形成する面である開口面を上方に向けた食缶の側面で、食缶の重心よりも下方を食缶の外側から挟んで回動自在に把持する食缶把持ステップと、食缶把持ステップで把持した食缶を上昇させつつ回動させて、開口面が下方を向いた傾斜した姿勢になるよう反転させる食缶上昇ステップと、食缶上昇ステップの後に、食缶を下降させつつ回動させて、開口面を下方としたうつ伏せ姿勢で食缶を搬送面に載置する食缶下降ステップと、うつ伏せ姿勢とした食缶に洗浄水を噴射して、食缶の内部を洗浄する洗浄ステップと、を順に実施する。【選択図】図15

Description

本発明は、食缶洗浄方法及び食缶洗浄システムに関する。
従来、学校や企業等の大量喫食を前提とした施設で、食品の運搬や保管に使用した食缶は、給食センターへと運搬されて一括して洗浄される。喫食後に喫食が行われた場所から返却された食缶は、翌日の使用のために、洗浄後に熱風が循環する消毒保管庫にて長時間保管することにより消毒を行う必要があり、食缶を洗浄する時間は限られている。また、給食センターで洗浄する食缶は、大量喫食を前提としているがゆえに、その数は大量である。そのため、短い時間で大量の食缶を洗浄する必要があった。
また、短い時間で大量の食缶を洗浄する必要がある上に、食缶に収納した食品によっては食缶を反転して食缶内に残った食品である残菜を排出するだけでは、食缶の内部に固着した残菜を排出しきることは困難な場合が多い。そのため、食缶を洗浄する際には食缶内を予備的に洗浄する予備洗浄を行っている。
特許文献1に記載の角型容器の洗浄装置は、給食に使用する略直方体形状の容器である食缶を洗浄する前に、予備洗浄を行う装置である。この洗浄装置は、食缶の蓋を取り外して反転し、予備洗浄する姿勢であるうつ伏せ姿勢で装置に搬入することにより、下方から挿入されるシリコンゴム等の洗浄用ブラシと、噴射する洗浄水により食缶の内部を予備洗浄するものである。
特許文献1に記載の食缶等容器の洗浄装置は、出願人より出願されたものであり、短い時間で大量の食缶を効果的に予備洗浄することができるものである。
特開2003-266040号公報
しかしながら、特許文献1に記載の洗浄装置は、短い時間で大量の食缶を効果的に予備洗浄することができるものの、前準備として、洗浄する食缶を反転し、予備洗浄する姿勢であるうつ伏せ姿勢で洗浄装置へと搬入する必要があり、短い時間で大量の食缶を反転させるという作業が、作業者に大きな負担を強いていたという課題があった。
本発明は、開口面を上方に向けた状態の食缶を、人手を介さず反転させてうつ伏せ姿勢とし、その姿勢のまま食缶を洗浄することができる食缶洗浄方法、及び食缶洗浄システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る食缶洗浄方法は、
食材を運搬するための開口を有した深底の容器である食缶を反転し洗浄する食缶洗浄方法において、
前記食缶を搬送する搬送面の所定の位置に載置された前記開口の縁である開口縁が形成する面である開口面を上方に向けた食缶の側面で、前記食缶の重心よりも下方を前記食缶の外側から挟んで回動自在に把持する食缶把持ステップと、
前記食缶把持ステップで把持した食缶を上昇させつつ回動させて、前記開口面が下方を向いた傾斜した姿勢になるよう反転させる食缶上昇ステップと、
前記食缶上昇ステップの後に、前記食缶を下降させつつ回動させて、前記開口面を下方としたうつ伏せ姿勢で前記搬送面に載置する食缶下降ステップと、
前記うつ伏せ姿勢とした食缶に洗浄水を噴射して、前記食缶の内部を洗浄する洗浄ステップと、
を順に実施する
ことを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る食缶洗浄システムは、
食材を運搬するための開口を有した深底の容器である食缶を反転し洗浄する食缶洗浄システムにおいて、
前記食缶を搬送面に載置して搬送する搬送部と、
前記搬送面に載置された前記開口の縁である開口縁が形成する面である開口面を上方に向けた食缶の側面を、前記食缶の重心よりも下方を外側から挟み、前記食缶を回動自在に把持する把持部と、
前記把持部により把持した食缶を、前記搬送面に載置した状態から上昇させつつ前記食缶の開口面を下方に向けるよう回動させ、前記上昇させた食缶を、下降させつつ前記開口面が前記搬送面に載置された姿勢であるうつ伏せ姿勢で前記搬送面に載置する昇降手段と、
前記うつ伏せ姿勢の食缶の内部へと洗浄水を噴射することにより、前記食缶の内部を洗浄する洗浄部と、
を備え、
前記洗浄部で、前記食缶の開口面を上方に向けた状態から反転してうつ伏せ姿勢として前記搬送面に載置された食缶の内部へ、洗浄水を噴射することにより前記食缶の洗浄を行う
ことを特徴とする。
本発明の食缶洗浄方法及び食缶洗浄システムによれば、開口面を上方に向けた状態の食缶を、人手を介さず反転させてうつ伏せ姿勢とし、その姿勢のまま食缶を洗浄することができる。
本発明の実施形態に係る食缶前処理装置を備えた食缶洗浄システムの全体的な概略構成を示す正面図。 上記食缶前処理装置の残菜計量部の概略構成を示す正面側から見た斜視図。 上記食缶前処理装置の残菜計量部の概略構成を示す上流側側面図。 上記食缶前処理装置の反転部の概略構成を示す正面側から見た斜視図。 上記食缶前処理装置の反転部の概略構成を示す下流側側面図。 上記食缶前処理装置の反転部の概略構成を示す正面図。 上記食缶前処理装置の予備洗浄部の概略構成を示す正面図。 上記食缶前処理装置の予備洗浄部の回転昇降ノズルの概略構成を示し、(a)一方側から見た斜視図、(b)他方側から見た斜視図。 上記食缶前処理装置の搬送部の概略構成を示す平面図。 上記食缶洗浄システムの食缶洗浄装置の概略構成を示す正面図。 上記食缶洗浄システムによる食缶洗浄方法を示すフローチャート。 上記食缶洗浄方法の食缶把持ステップにおける食缶の把持位置を示す正面図。 (a)上記食缶洗浄方法の計量準備ステップにおいて、搬送部の食缶載置位置に食缶を載置した状態の概略を示す残菜計量部の上流側側面図、(b)上記食缶洗浄方法の計量ステップにおいて、残菜計量部の計量手段で計量位置にある食缶内の残菜重量を計量している状態の概略を示す上流側側面図。 上記食缶洗浄方法の食缶把持ステップにおいてアーム機構が食缶を把持する状態を示し、(a)食缶を把持する前の下流側側面図、(b)食缶を把持した状態の下流側側面図。 (a)~(h)上記食缶洗浄方法における反転ステップにおいて、食缶が反転されるまでの状態の概略を時系列で示す正面図。 上記食缶洗浄方法の予備洗浄ステップにおいて、予備洗浄部の回転昇降ノズルの昇降状態の概略を示し、(a)回転昇降ノズルが下降位置にある状態を示す正面図、(b)回転昇降ノズルが上昇位置にある状態を示す正面図。
第1の発明は、
食材を運搬するための開口を有した深底の容器である食缶を反転し洗浄する食缶洗浄方法において、
前記食缶を搬送する搬送面の所定の位置に載置された前記開口の縁である開口縁が形成する面である開口面を上方に向けた食缶の側面で、前記食缶の重心よりも下方を前記食缶の外側から挟んで回動自在に把持する食缶把持ステップと、
前記食缶把持ステップで把持した食缶を上昇させつつ回動させて、前記開口面が下方を向いた傾斜した姿勢になるよう反転させる食缶上昇ステップと、
前記食缶上昇ステップの後に、前記食缶を下降させつつ回動させて、前記開口面を下方としたうつ伏せ姿勢で前記搬送面に載置する食缶下降ステップと、
前記うつ伏せ姿勢とした食缶に洗浄水を噴射して、前記食缶の内部を洗浄する洗浄ステップと、
を順に実施する
ことを特徴とする食缶洗浄方法としたものである。
これにより、開口面を上方に向けた状態の食缶を、人手を介さず反転させてうつ伏せ姿勢とし、その姿勢のまま食缶を洗浄することができる。
第2の発明は、第1の発明において、
食缶上昇ステップでは、
把持した食缶を上昇させる過程で、前記食缶の一部を搬送面に当接させた状態で、前記食缶を自重により回動させて前記搬送面に対して前記食缶の開口面が下方を向いた傾斜した姿勢にする
ことを特徴とする食缶洗浄方法としたものである。
これにより、食缶内部に残菜が残っている場合、搬送面よりも上方から残菜を排出する場合と比較して、食缶内部の残菜を排出する際の勢いを弱め、残菜の飛散を抑制し、作業環境を良好に保つことができる。
第3の発明は、第1又は2の発明において、
食缶下降ステップでは、
把持した食缶を下降させる過程で、前記食缶の一部が搬送面に当接し、前記食缶の開口面と搬送面とが所定の角度となった状態で、前記食缶を外側から挟んで把持する力を弱める
ことを特徴とする食缶洗浄方法としたものである。
これにより、うつ伏せ姿勢で食缶を搬送面に載置する際に、食缶に適度な衝撃を与えて食缶の内部に付着する残菜を落下させて、食缶の洗浄を行うときに食缶の内部を洗浄しやすくすることができる。
第4の発明は、第1~3のいずれか一つの発明において、
洗浄ステップは、
食缶の開口面を下方としたうつ伏せ姿勢で搬送面に載置された食缶の内部へ洗浄水を噴射して、前記食缶の内部を洗浄する予備洗浄ステップと、
前記予備洗浄ステップで洗浄した食缶へ洗浄水を噴射して、前記食缶を洗浄する本洗浄ステップと、
を含む
ことを特徴とする食缶洗浄方法としたものである。
これにより、汚れの多くが付着する食缶の内部を予め洗浄してから、本洗浄で食缶を効果的に洗浄することができる。
第5の発明は、第1~4のいずれか一つの発明において、
食缶把持ステップの前に、食缶の内部に収納された残菜の重量を計量する計量ステップを更に含む
ことを特徴とする食缶洗浄方法としたものである。
これにより、計量ステップで残菜の量を計量した食缶を、残菜を排出しつつ反転するという一連の作業を行うことができる。
第6の発明は、
食材を運搬するための開口を有した深底の容器である食缶を反転し洗浄する食缶洗浄システムにおいて、
前記食缶を搬送面に載置して搬送する搬送部と、
前記搬送面に載置された前記開口の縁である開口縁が形成する面である開口面を上方に向けた食缶の側面を、前記食缶の重心よりも下方を外側から挟み、前記食缶を回動自在に把持する把持部と、
前記把持部により把持した食缶を、前記搬送面に載置した状態から上昇させつつ前記食缶の開口面を下方に向けるよう回動させ、前記上昇させた食缶を、下降させつつ前記開口面が前記搬送面に載置された姿勢であるうつ伏せ姿勢で前記搬送面に載置する昇降手段と、
前記うつ伏せ姿勢の食缶の内部へと洗浄水を噴射することにより、前記食缶の内部を洗浄する洗浄部と、
を備え、
前記洗浄部で、前記食缶の開口面を上方に向けた状態から反転してうつ伏せ姿勢として前記搬送面に載置された食缶の内部へ、洗浄水を噴射することにより前記食缶の洗浄を行う
ことを特徴とする食缶洗浄システムとしたものである。
これにより、開口面を上方に向けた状態の食缶を、人手を介さず反転させてうつ伏せ姿勢とし、その姿勢のまま食缶を洗浄することができる。
第7の発明は、第6の発明において、
搬送部は、
開口面を上方に向けた食缶を搬送面に載置する位置である食缶載置位置と、
前記食缶載置位置よりも下流側で、把持部により前記開口面を上方に向けた食缶の側面を把持する位置である反転開始位置と、
前記反転開始位置よりも下流側で、洗浄部である予備洗浄部が、うつ伏せ姿勢の前記食缶の内部へと洗浄水を噴射する位置である予備洗浄位置とで、
搬送する前記食缶を停止させる間欠搬送を行うものである
ことを特徴とする食缶洗浄システムとしたものである。
これにより、食缶載置位置へと載置する食缶を連続的に処理することができる。
第8の発明は、第6又は7の発明において、
昇降手段により下降させる食缶の開口縁の一部が搬送面に当接した状態で、前記食缶の開口面と前記搬送面とが所定の角度となる前記食缶の状態を検知するセンサを備え、
前記食缶の開口面と前記搬送面とが所定の角度となったとき、前記センサにより検知し、前記食缶を外側から挟んで把持する力を弱める
ことを特徴とする食缶洗浄システムとしたものである。
これにより、うつ伏せ姿勢で食缶を搬送面に載置する際に、食缶に適度な衝撃を与えて食缶の内部に付着する残菜を落下させて、食缶の洗浄を行うときに食缶の内部を洗浄しやすくすることができる。
第9の発明は、第6~8のいずれか一つの発明において、
搬送部は、載置した食缶を摺動させて搬送する搬送レールと、前記搬送レールの上端部である搬送面に載置した食缶を押送する凸部を備えるチェーンコンベアと、を有し、
前記食缶の一部を前記搬送面に当接させた状態で、把持部により把持した前記食缶を昇降手段により上昇させて前記食缶の開口面を下方に向けるよう自重により回動させる
ことを特徴とする食缶洗浄システムとしたものである。
これにより、食缶内部に残菜が残っている場合、搬送面よりも上方から残菜を排出する場合と比較して、食缶内部の残菜を排出する際の勢いを弱め、残菜の飛散を抑制し、作業環境を良好に保つことができる。
第10の発明は、第6~9のいずれか一つの発明において、
洗浄部は、
把持部及び昇降手段の下流側に、食缶の内部に向けて洗浄水を噴射して洗浄する予備洗浄部と、
前記予備洗浄部の下流側に、前記予備洗浄部で内部を洗浄した食缶に向けて洗浄水を噴射して洗浄する本洗浄部と、
を備える
ことを特徴とする食缶洗浄システムとしたものである。
これにより、汚れの多くが付着する食缶の内部を予め洗浄してから、本洗浄で食缶を効果的に洗浄することができる。
第11の発明は、第6~10のいずれか一つの発明において、
把持部及び昇降手段の上流側に食缶の内部に収納された残菜の重量を計量する残菜計量部を備え、前記残菜計量部で残菜の重量を計量した食缶を搬送部にて前記把持部及び昇降手段へと搬送するように構成されている
ことを特徴とする食缶洗浄システムとしたものである。
これにより、残菜計量部で残菜の量を計量した食缶を、残菜を排出しつつ反転するという一連の作業を行うことができる。
(実施形態1)
(食缶洗浄システムの概要)
以下、本発明の一実施形態の食缶洗浄システム1について、基本的な構成を説明する。
図1は本発明の実施形態の食缶洗浄システム1を示し、この食缶洗浄システム1は、以下に説明する、食缶前処理装置2と食缶洗浄装置100(図10参照)で構成される。
図2及び図12に示すように、食缶5は、例えば、ステンレス材などで構成された略直方体形状の開口を有する深底の容器であり、内部に食材を収納して開口縁5bを蓋(図示せず)で密閉可能となっている。食缶5の一対の側面には、把持可能なハンドルグリップ5cが設けられており、ハンドルグリップ5cを把持することで食缶5を容易に運搬することができる。
例えば、図12に示す容量が14Lの食缶5と、図示しない容量が10Lの食缶5とは、蓋や上部の形状は同じで下部5aの深さだけ異なる形状となっている。食缶5の重心Gの位置も食缶5の種類ごとに定まっている。また、本実施形態では、食缶5の開口縁5bが形成する面である開口面を下方に向けて後述する搬送面に載置された姿勢をうつ伏せ姿勢と記載する。
従来の食缶前処理装置は、食缶の予備洗浄のみを行うための装置であるが、本実施形態の食缶前処理装置2は、残菜計量、食缶5の反転及び残菜の排出、予備洗浄の一連の工程を、人手を介さず、自動で行うことができるようにした、省人化を目的とした装置である。
一方、詳しくは後述するが、図10に示す下流側の食缶洗浄装置100は、食缶前処理装置2により残菜を計量し、残菜を排出して反転され、予備洗浄されたうつ伏せ姿勢の食缶5を、搬送コンベア104により搬送し、搬送される食缶5に向けて洗浄水を噴射して洗浄するものである。
(食缶前処理装置の概要)
食缶前処理装置2は、食缶5に収納した残菜の重量を計量し、後述する搬送部60により所定のピッチで間欠搬送する食缶5に収納した残菜を排出しつつ反転し、食缶洗浄装置100で洗浄する前に、予備洗浄する装置である。
詳しくは後述するが、図1に示すように、食缶前処理装置2は、
食缶5の識別を行うとともに、食缶5内に収納された残菜の重量を計量して記録する残菜計量部10と、
食缶5を把持して昇降させることで、自重で回動させ、食缶5内に収納された残菜を排出しつつ、うつ伏せ姿勢へと反転させる反転部20と、
うつ伏せ姿勢の食缶5の内部に向けて洗浄水を噴射して予備洗浄する予備洗浄部(洗浄部)50と、
食缶5を残菜計量部10と、反転部20と、予備洗浄部50と順に間欠搬送し、予備洗浄した食缶5を食缶洗浄装置100へと搬送する搬送部60と、
食缶前処理装置2に備える各種機器やセンサ等と電気的に接続する食缶前処理装置の制御部(制御部)70と、
を備えている。
例えば、給食センターの例では、学校から返却された食缶5は、学校と給食センターとの間で食缶5を運搬するコンテナ車から降ろされた後、作業員によって、蓋を取り外されて残菜計量部10で食缶5を載置する搬送部60の所定の位置に載置され、残菜計量部10にて食缶5内の残菜重量が計量される。
そして、残菜計量部10で食缶5内の残菜重量を計量された後、搬送部60により反転部20へと搬送され、食缶5をうつ伏せ姿勢へと反転しつつ残菜を排出する。
残菜が排出されて反転された食缶5は、搬送部60により予備洗浄部50へと搬送され、食缶5内部へと移動した回転昇降ノズル51から噴射される洗浄水により食缶5内部が予備洗浄される。
その後、食缶5は搬送部60から食缶前処理装置2の下流側に設けた食缶洗浄装置100の搬送コンベア104へと移載され、本洗浄及び仕上げ洗浄される。
このように、食缶前処理装置2は、蓋を取った食缶5を搬送部60の所定の位置に載置するだけで、以降は人手を介さずに、食缶5内の残菜計量、食缶5の反転及び残菜の排出、残菜排出後の食缶5の予備洗浄を行った上で、食缶洗浄装置100へと移載することまでを自動で行う。
(残菜計量部)
図2及び図3に示す残菜計量部10は、搬送部60の所定の位置に載置された食缶5を、昇降手段17により計量手段15ごと所定の位置まで上昇させて食缶5を計量し記録し、計量した後に下降させ、搬送部60の所定の位置に載置するものである。
搬送部60で搬送する食缶5において、残菜計量部10で食缶5を載置する所定の位置を食缶載置位置Aとする。また、食缶載置位置Aに載置された食缶5を、昇降手段17により上昇させて食缶5の重量を計量する所定の位置を計量位置Bとする。
図2及び図3に示す残菜計量部10は、
残菜が収納された食缶5の重量を計量することで残菜重量を計量する計量手段15と、
計量手段15とともに昇降し食缶5を底面から支持する食缶支持部材16と、
計量手段15を昇降させる昇降手段17と、
食缶載置位置Aにおける食缶5の有無を検知する第1食缶センサ18と、
食缶載置位置Aに、食缶5を載置できるように案内するガイド部材19と、
食缶5に添付された識別標識、例えば2次元バーコードや1次元バーコードを読み取る読み取り手段11と、
識別標識に記録された食缶5に関する情報と、計量手段15により計量した食缶5の重量とを記録する記録手段13と、
計量した食缶5に関する情報と残菜重量とを表示する表示部12と、
計量手段15で計量した食缶5内の残菜重量を記録手段13に記録させる記録ボタン14と、
を備えている。
計量手段15は、荷重を検出するロードセル等のセンサで構成された、いわゆる秤である。計量手段15の上部には、食缶支持部材16が棒状部材で接続されている。計量手段15の下部には、昇降手段17が設けられており、昇降手段17により計量手段15とともに食缶支持部材16が昇降するよう構成されている。
食缶支持部材16は、後述する搬送部60の搬送レール61の上端部である搬送面よりも下方となる待機位置に位置しており、食缶5の計量時には、昇降手段17により搬送レール61の搬送面よりも上方まで上昇する。
食缶載置位置Aは、残菜計量部10で食缶5を載置する所定の位置であり、後述する搬送部60の搬送レール61の搬送面において、食缶支持部材16の上方であり、計量手段15にて残菜計量する際に、食缶支持部材16で食缶5を安定して昇降できる位置である。
第1食缶センサ18は、例えば赤外線センサなどの光学センサで構成されており、食缶載置位置Aに載置する食缶5と略同じ高さ位置に設けられている。なお、第1食缶センサ18は、電磁式センサや機械式センサでもよい。
ガイド部材19は滑り性を有する樹脂等、例えば超高分子量ポリエチレン等により構成され、食缶5に傷を付けないように、滑らかに食缶載置位置Aに食缶5を誘導する役割を果たす。
読み取り手段11は、例えば公知のバーコードリーダーであり、計量位置Bの食缶5の側面に添付された識別標識を読み取ることができる位置に設けられてる。
記録手段13は、例えばSSD(ソリッドステートドライブ)やHDD(ハードディスクドライブ)、USBメモリ等のデジタルデータを記録するものであり、後述する表示部12と接続されている。
表示部12は、例えば、公知の液晶タッチパネルであり、タッチパネルの画面に表示される記録ボタン14を有するものである。なお、例えば、表示部12をタッチパネルではない液晶画面としてもよく、この場合、記録ボタン14は、公知の押圧式のスイッチ等を別途設ける構成としてもよい。
また、記録ボタン14は、表示部12のタッチパネルの画面内に表示されるものと、例えば作業者が操作しやすい任意の位置に設けた押圧式のスイッチ等の記録ボタン14とを併用する構成としてもよい。
(反転部)
図5に示すように、反転部20は、搬送部60にて所定の位置に搬送された食缶5を、アーム機構25により把持し、把持した食缶5を昇降手段21により昇降させて反転し、反転した食缶5を搬送部60に載置するものである。
図4~図6に示す反転部20は、
食缶5の側面を挟み込んで把持し、把持したまま昇降するアーム機構25と、
アーム機構25を昇降させる昇降手段21と、
アーム機構25が昇降する際の移動を案内するガイド部32と、
食缶5を把持する位置における食缶5の有無を検知する第2食缶センサ33と、
反転が完了した食缶5を検知するセンサである反転完了センサ34と、
を備えている。
図5及び図6に示すように、アーム機構25は、
食缶5の側面を挟み込んで、挟み込んだ方向に直行する方向に回動自在となるよう把持する把持部29と、
下端側に有する把持部29により、挟み込んで食缶5を把持する略鉛直方向に延びる2本のアーム27と、
アーム27を回動可能に支持するアーム支点軸28と、
2本のアーム27の上端部の間隔を拡縮させる方向に駆動することにより、アーム支点軸28を軸としてアーム27を回動させて把持部29により食缶5を把持するアーム駆動手段26と、
アーム駆動手段26及びアーム支点軸28を介してアーム27が取り付けられた架台であるベース部材30と、
アーム機構25を昇降させる際の姿勢変化を抑制するガイドローラ31と、
により構成されている。
アーム機構25は、図6に示すように、アーム27の下端に設けた、搬送方向と直交する水平方向に向けた回転軸となる軸受に回動自在に取り付けられた把持部29で、食缶5の側面を挟み込んで把持する。把持部29の少なくとも端面(食缶5の側面と接触する面)は、ゴム部材等で構成されているので、把持部29により挟み込んで把持した方向と直交する方向に食缶5をしっかりと回動自在に把持できるようになっている。
搬送部60で搬送する食缶5を把持部29により把持する所定の位置を、搬送部60の反転開始位置Rとする。所定の位置である反転開始位置Rに搬送されてきた食缶5を第2食缶センサ33で検知し、把持部29により把持し、反転動作を開始する。
アーム機構25の把持部29による食缶5を把持する把持位置Pは、食缶5の重心Gに対して、ずれた位置としている(図12参照)。詳細は後述する。なお、実際の食缶5の重心Gは食缶の内部となる。ここでは、実際の食缶5の重心ではなく、食缶5の搬送方向と直行する方向の食缶5の重心の水平軸と、食缶5の外面の側面の交点を食缶5の重心Gとして記載している。
アーム機構25は、アーム支点軸28を支点にアーム27が回動して把持部29が食缶5の側面を挟み込む構成で説明したが、アーム支点軸28を設けず、アーム27が水平方向にスライドして、食缶5の側面を挟み込むよう構成してもよい。これにより、アーム機構25を構成する部品点数を減らし、より簡易な構成とすることができる。
次に、図4及び図5に示すように、昇降手段21は、
昇降手段21を駆動させる昇降駆動部22と、
昇降駆動部22より延出し軸受により回動可能に支持されたシャフト21aと、
シャフト21aから延出しアーム機構25のベース部材30と接続する接続部材21bと、
アーム機構25の上昇限度位置を検知する上限センサ24aと、
アーム機構25の下降限度位置を検知する下限センサ24bと、
により構成される。
図5に示す昇降手段21と接続されたベース部材30が昇降手段21により昇降することで、食缶5を挟み込んだままアーム機構25が昇降する。
なお、図4、図5において、図の見やすさを考慮し、ベース部材30の一部を省略して記載している。
昇降手段21によりアーム機構25を昇降させるが、反転開始位置Rに搬送された食缶5を把持部29により把持する際に、アーム機構25は下降限度位置にあり、この位置をアーム機構25の所定の下降位置Dとする。また、把持した食缶5を反転させるのに必要な高さとなるアーム機構25の上昇限度位置をアーム機構25の所定の上昇位置Uとする。
図5に示すように、シャフト21aの昇降駆動部22側の端部側には、金属板よりなるドグ23が取り付けられており、昇降駆動部22によりシャフト21aとともに回動する。アーム機構25の上昇位置Uとなるシャフト21aの回動位置には、ドグ23と対向するように上限センサ24aが取り付けられている。また、アーム機構25の下降位置Dとなるシャフト21aの回動位置には、ドグ23と対向するように下限センサ24bが取り付けられている。これにより、アーム機構25の上昇位置Uと下降位置Dとを検知可能としている。
上限センサ24a及び下限センサ24bは、例えば電磁式センサよりなり、金属板よりなるドグ23が接近したのを検知できるようになっているが、光学式センサ、機械式センサでもよい。
図4及び図6に示すように、食缶5の搬送方向と直交する方向の両側面には、金属板を曲げ加工等をすることにより断面コ字状に形成され、鉛直方向に長尺なガイド部32が設けられている。そして、ガイド部32の鉛直方向に沿う面と、ベース部材30の、食缶5の搬送方向と直交する方向の両側面に設けられた複数のガイドローラ31とが当接し、ガイド部32に対してベース部材30を昇降可能に取り付けている。
第2食缶センサ33は、例えば光電センサであり、後述する搬送部60の搬送レール61の搬送面に載置された食缶5が、予め設定した把持位置Pで把持部29が把持可能な位置となることを検知可能な箇所に設けられている。具体的には、図6に示すように、搬送方向において把持部29よりも下流側で、搬送レール61の搬送面と略同じ高さ位置に設けている。
反転完了センサ34は、例えば光電センサであり、後述する食缶下降ステップS33で、搬送レール61の搬送面に反転してうつ伏せ姿勢で載置される食缶5を検知可能な位置に設けられている。具体的には、図6に示すように、搬送方向において把持部29よりも上流側で、搬送レール61の搬送面と略同じ高さ位置に設けている。
(予備洗浄部)
図1、図7及び図8に示す予備洗浄部50は、搬送部60の所定の位置に搬送された食缶5の内部に、回転昇降ノズル51を上昇させて洗浄水を噴射して、食缶5の内部を洗浄するものである。
搬送部60で搬送する食缶5において、予備洗浄部50で食缶5の予備洗浄を行う所定の位置を予備洗浄位置Wとする。
予備洗浄部50は、
洗浄水の送水圧により昇降して、うつ伏せ姿勢の食缶5の内部に洗浄水を噴射する回転昇降ノズル51と、
予備洗浄に用いる洗浄水を貯水する予備洗浄タンク56と、
予備洗浄タンク56に貯水した洗浄水を吸い込んで、回転昇降ノズル51へと吐出する予備洗浄ポンプ55と、
回転昇降ノズル51から噴射する水圧により浮き上がらないよう食缶5を上方から押さえる押さえ手段(図示せず)と、
食缶5の内部を洗浄した洗浄水、及び食缶5から排出された残菜を受ける残菜受け部58と、
残菜受け部58で受けた残菜を粉砕するディスポーザ59と、
予備洗浄位置Wにおける食缶5の有無を検知する第3食缶センサ66と、
を備えている。
回転昇降ノズル51は、
噴射孔53から噴射する洗浄水の噴射圧で回転しつつ、うつ伏せ姿勢の食缶5内部に洗浄水を噴射するノズルヘッド52と、
ノズルヘッド52を送水圧で昇降させる配管である昇降配管54と、
で構成される。
残菜受け部58は、反転部20から予備洗浄部50に亘って、後述する搬送部60の搬送面よりも下方に設けられている。
(搬送部)
図1及び図9に示すように搬送部60は、残菜計量部10で食缶5を載置する所定の位置である食缶載置位置Aから、反転部20で食缶5を把持部29により把持する所定の位置である反転開始位置R、予備洗浄部50で食缶5を予備洗浄する予備洗浄位置W、で停止するように順に食缶5をチェーンコンベア62により搬送し、予備洗浄された食缶5を食缶洗浄装置100へと搬送するものである。
搬送部60は、
載置された食缶5を摺動可能に支持する搬送レール61と、
食缶5を搬送するチェーンコンベア62と、
チェーンコンベア62に設けられ食缶5と当接する凸部63と、
スプロケット64を介してチェーンコンベア62を駆動する搬送駆動部65と、
を備えている。
搬送レール61は、それ自体は駆動されず、例えば、棒状部材の外周が滑り性を有する樹脂等、例えば超高分子量ポリエチレン等により構成され、その上端部である搬送面を食缶5が摺動して移動するように構成されている。凸部63は、例えば、等間隔の所定ピッチでチェーンコンベア62に設けられている。詳細は後述する。
搬送部60は、残菜計量部10、反転部20及び予備洗浄部50に亘って、食缶5を間欠搬送する。搬送速度は任意であるが、比較的ゆっくりでよい。詳細は後述する。
残菜計量部10から反転部20までは、開口面を上方に向けた状態の食缶5は搬送レール61の搬送面に載置され、チェーンコンベア62に設けられた凸部63により載置された食缶5の上流側の外面を押送して、搬送レール61の搬送面を摺動させて搬送する。
反転部20から予備洗浄部50に至るまでの間は、反転した食缶5は搬送レール61の搬送面に載置され、チェーンコンベア62に設けられた凸部63により載置された食缶5の上流側の外面を押送して搬送する。そして、予備洗浄部50から食缶洗浄装置100へと搬入されるまでの間は、チェーンコンベア62の往路側の上面に載置して搬送する。つまり、搬送レール61の上端部、チェーンコンベア62の往路上面が、食缶5の搬送面となる。
なお、残菜計量部10、反転部20及び予備洗浄部50並びに食缶洗浄装置100間の食缶5の搬送は、例えば、駆動源を持たないフリーローラのような搬送手段を用いて、作業員の手により搬送しても構わない。
(食缶前処理装置の制御部)
食缶前処理装置の制御部70は、残菜計量部10の読み取り手段11、表示部12、記録手段13、記録ボタン14(タッチパネル以外に配置されたとき)、計量手段15、昇降手段17、第1食缶センサ18、反転部20の昇降駆動部22、アーム駆動手段26、上限センサ24a、下限センサ24b、第2食缶センサ33、反転完了センサ34、予備洗浄部50の予備洗浄ポンプ55、第3食缶センサ66、搬送部60の搬送駆動部65等と電気的に接続されている。
残菜計量部10での残菜重量等の記録データを、反転部20ではアーム機構25の上昇速度、予備洗浄部50では予備洗浄ポンプ55の駆動時間等の制御に利用してもよい。
(食缶洗浄装置)
食缶洗浄装置100は、内部の残菜を計量した後、反転された食缶5を洗浄する装置である。
食缶洗浄装置100は、図10に示すように、主として、
洗浄室を構成する囲いであるハウジング101と、
ハウジング101に設けられた、食缶5を洗浄室へと搬入するための開口である搬入口102と、
ハウジング101に設けられた、食缶5を洗浄室から外部へと搬出するための開口である搬出口103と、
食缶5を載置して搬送する搬送コンベア104と、
スプロケット105を介して搬送コンベア104を駆動する搬送駆動部106(図示なし)と、
搬送コンベア104で搬送される食缶5を上方から押さえる押さえコンベア107と、
押さえコンベア107を駆動する押さえコンベア駆動部108と、
洗浄水を噴射して食缶5の本洗浄を行う本洗浄部(洗浄部)110と、
清水である仕上げ水を噴射して食缶5の仕上げ洗浄を行う仕上げ洗浄部(洗浄部)120と、
食缶洗浄装置100に備える各種機器やセンサ等と電気的に接続する食缶洗浄装置の制御部(制御部)124と、
を備えている。
本洗浄部110は、
搬送コンベア104で搬送される食缶5に向けて洗浄水を噴射する洗浄ノズル111と、
洗浄水を貯水する洗浄タンク113と、
洗浄タンク113に貯水した洗浄水を吸い込んで、配管を介して洗浄ノズル111へと吐出する洗浄ポンプ112と、
洗浄ノズル111よりも高圧で、搬送コンベア104で搬送される食缶5に向けて洗浄水を噴射する高圧洗浄ノズル114と、
洗浄水を貯水する高圧洗浄タンク116と、
高圧洗浄タンク116に貯水した洗浄水を吸い込んで、配管を介して高圧洗浄ノズル114へと吐出する高圧洗浄ポンプ115と、
により構成されている。
仕上げ洗浄部120は、
搬送コンベア104で搬送される食缶5に向けて仕上げ水を噴射する仕上げノズル122と、
仕上げノズル122に清水を供給する給水管123と、
仕上げノズル122から噴射された仕上げ水を受けて、高圧洗浄タンク116へと流動させる流動板121と、
により構成されている。
搬送コンベア104及び押さえコンベア107は、例えばネット状のコンベアであり、洗浄ノズル111、高圧洗浄ノズル114及び仕上げノズル122から噴射する洗浄水が通過可能に構成されている。また、搬送コンベア104の往路上面が、食缶5の搬送面となる。
食缶洗浄装置の制御部124は、搬送駆動部106(図示なし)、押さえコンベア駆動部108、洗浄ポンプ112、高圧洗浄ポンプ115等と電気的に接続されている。
食缶洗浄装置の制御部124は、食缶前処理装置の制御部70と接続してもよい。
食缶洗浄装置の制御部124が、食缶前処理装置2の残菜計量部10で残菜計量したデータを、食缶洗浄装置100の洗浄条件(洗浄ポンプ112、高圧洗浄ポンプ115の駆動条件、搬送駆動部106による食缶5の搬送速度、洗浄タンク113、高圧洗浄タンク116に貯水する洗浄水の温度など)の制御に利用するようにしてもよい。
(食缶洗浄システムの動作)
次に、本実施形態に係る食缶洗浄システム1の動作について説明する。
本実施形態に係る食缶洗浄システム1の動作は、図11に示すように、
食缶5から蓋を取り外し、食缶5を搬送部60の食缶載置位置Aに載置する計量準備ステップS10と、
計量準備ステップS10を終えた食缶5の識別標識を読み取り、食缶5を識別するとともに、残菜重量を計量して記録する計量ステップS20と、
計量ステップS20を終えた食缶5を把持して昇降させることで、自重で回動させ、食缶5の内部の残菜を排出しつつ、うつ伏せ姿勢へと反転する反転ステップS30と、
反転ステップS30によりうつ伏せ姿勢となった食缶5の内部に洗浄水を噴射して予備洗浄する予備洗浄ステップ(洗浄ステップ)S40と、
予備洗浄ステップS40を終えたうつ伏せ姿勢の食缶5を食缶洗浄装置100へと移載する移載ステップS50と、
移載ステップS50により、食缶洗浄装置100の搬送コンベア104へと移載し、うつ伏せ姿勢で搬送する食缶5へと洗浄水を噴射し、食缶5を洗浄する本洗浄ステップ(洗浄ステップ)S60と、
本洗浄ステップS60を終えたうつ伏せ姿勢の食缶5へと清水を噴射し、食缶5を洗浄する仕上げ洗浄ステップ(洗浄ステップ)S70と、を含む。
更に反転ステップS30は、
計量ステップS20を終えた食缶5の、重心Gよりも下方を食缶5の外側から挟んで回動自在に把持する食缶把持ステップS31と、
食缶把持ステップS31により把持した食缶5を、アーム機構25が所定の上昇位置Uとなる位置まで上昇させつつ、食缶5の開口面が下方に向くよう自重で回動させて、食缶5内の残菜を排出する食缶上昇ステップS32と、
食缶上昇ステップS32で開口面が下方を向くよう回動した食缶5を下降させつつ、うつ伏せ姿勢で搬送面に載置する食缶下降ステップS33と、
に細分化される。
(計量準備ステップ)
まずは、最初に行う計量準備ステップS10について説明する。
図13(a)に示すように、蓋を取り外して開口面を上方に向けた状態で、残菜が収納された食缶5を、残菜計量部10で食缶5を載置する所定の位置である食缶載置位置Aとなる搬送レール61の搬送面に作業員の手により載置する。これは、人力で行うが、当然ながら、食缶5を食缶載置位置Aへと移載する搬送コンベアやロボットアームなどにより、自動で行ってもよい。このとき、食缶5は、ガイド部材19で位置決めされながら、食缶載置位置Aに載置される。
(計量ステップ)
次に、計量準備ステップS10の次に行う計量ステップS20について説明する。
図13(a)に示すように、食缶5が食缶載置位置Aに載置されると、第1食缶センサ18が食缶5を検知する。そして、所定の時間経過後に、図13(b)に示すように、昇降手段17が駆動して計量手段15を上昇させ、計量手段15に接続された食缶支持部材16が食缶5を下部5aの底面から支持して搬送レール61よりも上方の所定の位置(計量位置B)まで持ち上げる。これにより、食缶5を食缶支持部材16のみに載置された状態として、食缶5の重量を計量することができる。
残菜計量部10の表示部12上の記録ボタン14を押すと、計量した食缶5の重量が記録手段13に記録されるとともに、読み取り手段11が食缶5の側面に貼られた識別標識を読み取る。識別標識からは、食缶5に付けられた番号(通し番号)を読み取る。読み取り手段11は、公知のスキャナ式のバーコードリーダー等よりなる。
識別標識から読み取った食缶5に付けられた番号は、記録手段13に予め記録された情報と照合される。記録手段13に予め記録された情報の中には、食缶5の番号に対応した予め登録された情報、例えば学校名、学年、クラス、食缶5の風袋重量、収納物の種類、食缶5の種類等が含まれている。さらにデータ化された献立を記録手段13に取り込んで、使用する食材の情報を含むようにしてもよい。
そして、これらの情報と、計量した食缶5の重量とを、残菜計量部10の表示部12に表示する。このようにして表示部12には、例えば、学校名、学年、クラス、残菜重量(計量した食缶5の重量-食缶5の風袋重量の計算値)が表示される。
例えば、給食センターでは、余った食材の種類、量などのデータを、学校名、学年、クラス、人数などに応じて収集するため、食缶5を予備洗浄する前に、作業者の手によって残菜重量を計量し、手書きで記録することが行われている。本実施形態の食缶前処理装置2では、それらの情報を記録手段13に記録して収集する。収集された残菜重量等のデータは、以降の献立を立案する際に用いることができる。
図13(a)、(b)に示すように、表示部12に計量した食缶5に関する情報が表示された後、昇降手段17が駆動して計量手段15を下降させ、食缶支持部材16を搬送レール61の搬送面よりも下方へと下降させ、食缶5が搬送レール61上の食缶載置位置Aに再び載置される。
そして、搬送レール61の搬送面に載置された食缶5を、チェーンコンベア62が駆動することによって、チェーンコンベア62に設けられた凸部63が食缶5を押して、1ピッチ分搬送する。つまり、食缶5は、凸部63に下部5aを押されながら、搬送レール61上を摺動して反転部20へと間欠搬送される。
第1食缶センサ18が、食缶載置位置Aの食缶5が無くなったことを検知し、次の計量に備える。なお、食缶載置位置Aの食缶5の有無を、第1食缶センサ18ではなく、読み取り手段11により検知しても構わない。
(反転ステップ)
次に、計量ステップS20の次に行う反転ステップS30について、食缶把持ステップS31、食缶上昇ステップS32、及び食缶下降ステップS33に分けて順に説明する。
(食缶把持ステップ)
残菜計量部10にて計量ステップS20を終えた食缶5が、開口面を上方に向けた姿勢で搬送レール61の搬送面をチェーンコンベア62の凸部63により押送されながら、食缶5を把持部29により把持位置Pで把持可能な反転開始位置Rへと搬送されてくる。
そして、図14(a)、(b)に示すように、第2食缶センサ33が、反転開始位置Rに食缶5があることを検知して、食缶前処理装置の制御部70へと信号を送る。食缶前処理装置の制御部70は、所定の下降位置Dにあるアーム機構25のアーム駆動手段26を駆動することにより、アーム27の下端に設けた把持部29間の間隔が狭まる方向へアーム27を回動させる。
アーム27はアーム支点軸28を中心にして回動しており、また、アーム27が狭まる方向のアーム支点軸28間の距離は、把持部29により把持する部分の食缶5の幅よりも広くなるよう構成している。これにより、アーム27の下端側に有する把持部29は、食缶5の重心Gよりも下方の把持位置Pを側面の外側から挟んで、下方から上方に向かって支えるように回動自在に食缶5を把持することで、把持部29により把持する食缶5の落下を抑制し、次の食缶上昇ステップS32では、把持部29により把持する食缶5をより確実に回動させることができる。
そして、把持部29により食缶5を把持した後に、次の食缶上昇ステップS32へと移行する。
(食缶上昇ステップ)
食缶把持ステップS31で食缶5を把持部29により把持した後に、アーム機構25を所定の上昇位置Uまで上昇させて、把持した食缶5を上昇させる。その過程で、食缶5内の残菜を排出しつつ、食缶5の開口面が下方を向いて傾斜した姿勢とする。
具体的には、まず、図15(a)に示すように、食缶把持ステップS31において、アーム機構25が所定の下降位置Dで、食缶5の重心Gからずれた把持位置Pを把持部29で把持している。把持位置Pの位置は、食缶5の形状で予め設定されている。
そして、把持部29により食缶5を把持したまま、食缶前処理装置の制御部70は、昇降駆動部22により昇降手段21を駆動して、食缶5を把持したアーム機構25の上昇を開始する。
そして、図15(b)に示すように、アーム機構25が上昇すると、食缶5の自重により回動して、食缶5の上流側は搬送レール61の搬送面に当接し支えられたまま、食缶5の下流側(把持部29で把持した側)が搬送面から離れて持ち上がり、開口面が上流側に向いた傾斜した姿勢となる。そして、食缶5内の残菜を搬送レール61の下方の残菜受け部58へと排出し始める。
このように、食缶5が自重で回動するのは、食缶5の側面で、開口面を上方に向けた食缶5の重心Gよりも下方側で、更に搬送方向の下流側を把持位置Pとしていることによる。把持位置Pを食缶5の重心Gよりも下方側とすることで、把持部29で把持したままアーム機構25を上昇させた際に、食缶5を自重で反転させることができる。更に、把持位置Pを食缶5の重心Gよりも下流側とすることで、食缶5の回転方向を定め、食缶5を自重で回動しやすくすることができる。
なお、食缶5の把持位置Pは、少なくとも食缶5の重心Gに対して下方側に設定すればよく、更に搬送方向にずらす場合の方向は、下流側ではなく上流側に設定してもよい。また、食缶5の把持位置Pを、食缶5の重心Gからずらす距離は、食缶5の形状等により適宜設定することができる。
更にアーム機構25が上昇すると、図15(c)に示すように、食缶5は更に回動して、食缶5の開口縁5bが搬送面に当接し支えられた状態で、搬送面に対して略垂直方向となる姿勢(食缶5の開口面が搬送面に対して略90°回動した姿勢)になる。この段階で、少なくとも液状の残菜の大部分を排出することができる。
更にアーム機構25が上昇すると、図15(d)に示すように、食缶5は更に回動して、食缶5の開口縁5bが搬送面に当接し支えられた状態で、開口面が下方を向いて傾斜した姿勢(食缶5の開口面が搬送面に対して90°以上回動した姿勢)になる。この段階で、残菜の大部分を排出することができる。
このように、食缶5の一部が搬送面に当接した状態で、開口面が下方を向いて傾斜した姿勢となり、食缶5の搬送面と略同じ高さから残菜の大部分を排出することで、残菜が飛び散りにくい。
これにより、搬送面よりも高い位置で反転させる場合と比較して、食缶5内部の残菜を排出する際の勢いを弱め、残菜の飛散を抑制し、作業環境を良好に保つことができる。
また、食缶上昇ステップS32にて、昇降手段21の上昇速度を調整することで、残菜を排出する際の勢いを調整することができる。
そして、図15(e)に示すように、昇降手段21によりアーム機構25が所定の上昇位置Uまで上昇すると、食缶5は開口面が搬送面に対して90°以上回動した、開口面が下方を向いて傾斜した姿勢で、搬送レール61の搬送面から持ち上げられ離間する。
アーム機構25が所定の上昇位置Uまで上昇すると、ドグ23を上限センサ24aが検知して、食缶前処理装置の制御部70へと信号を送る。食缶前処理装置の制御部70は、昇降駆動部22を停止して昇降手段21の駆動を停止し、アーム機構25の上昇を停止する。
なお、所定の上昇位置Uは、食缶前処理装置2で反転する食缶5のうち、最も高さが高い食缶5を、図15(e)のように、搬送レール61の搬送面から持ち上げられ離間する位置としている。
(食缶下降ステップ)
食缶上昇ステップS32にてアーム機構25を所定の上昇位置Uまで上昇させた後、アーム機構25を所定の上昇位置Uから所定の下降位置Dまで下降させる。その下降させる過程で、開口面が下方を向いて傾斜した姿勢となった食缶5をうつ伏せ姿勢(食缶5の開口面が搬送面に対して180°回動した姿勢)で搬送レール61の搬送面に載置する。
具体的には、図15(e)に示す所定の上昇位置Uにおいて、食缶前処理装置の制御部70は、昇降駆動部22により昇降手段21を駆動して、食缶5を把持したアーム機構25の下降を開始する。
そして、図15(f)に示すように、アーム機構25が下降すると、把持部29により把持された、開口面が下方を向いて傾斜した姿勢となった食缶5の下方端(開口縁5bの下流側)が、搬送レール61の搬送面に当接する。その搬送レール61の搬送面に当接した食缶5の下方端を中心として、食缶5が回動する。食缶5が回動する間は、搬送面に当接した食缶5の下方端は搬送面上を下流側へと滑りつつ、搬送レール61の搬送面により支持されるため、安定して食缶5を回動させることができる。
更にアーム機構25が下降すると、図15(g)に示すように、食缶5の開口縁5bの上流側が搬送面に近づき接触する直前に、反転完了センサ34が食缶5を検知して、食缶前処理装置の制御部70に信号を送る。食缶前処理装置の制御部70は昇降駆動部22により昇降手段21の駆動を停止しアーム機構25の下降を停止する。次いで、アーム駆動手段26を駆動することにより、アーム27の下端に設けた把持部29間の間隔が広がる方向へアーム27を回動させる。そして把持部29による食缶5の把持を弱めて、食缶5の把持を解除する。
これにより、食缶5を搬送レール61の搬送面に、180°反転したうつ伏せ姿勢で載置することができる。
このとき、図15(a)で食缶5の側面を把持する把持部29の搬送面からの高さh1と、図15(g)での把持部29の搬送面からの高さh2とが異なり、図15(g)の把持部29の高さh2の方が高くなる。
このため、食缶5が搬送面にうつ伏せ姿勢で載置される直前、例えば、開口縁5bの下流側が搬送面に当接した状態で、搬送面と、下方を向いて傾斜した食缶5の開口縁5bで形成された面である開口面とが成す角度が所定の角度、例えば0°よりも大きく45°未満となった場合に、反転完了センサ34が食缶5の上流側を検知して、把持部29による食缶5の把持を弱め解除するよう制御する。つまり、食缶5がうつ伏せ姿勢で搬送面に載置されるよりも前に、把持部29による食缶5の把持を弱め解除する。把持を弱め解除された食缶5は、搬送面へと落下して載置される。
こうすることで、食缶5が搬送面にうつ伏せ姿勢で載置された後も、なおアーム機構25の把持部29が食缶5を把持したまま下降し、把持した食缶5を搬送面に押し付けて、昇降手段21や搬送レール61を破損させてしまうことを防止することができる。
また、食缶5をうつ伏せ姿勢で搬送面へと載置する際に、食缶5の落下により適度な衝撃を与え、食缶5の内部に付着する残菜を落下させることにより、食缶5の洗浄を行うときに、食缶5の内部を洗浄しやすくすることができる。
なお、搬送面と下方を向いて傾斜した食缶5の開口面とが成す所定の角度は一例であり、食缶5の形状等により適宜設定してもよい。
そして、図15(h)に示すように、把持部29による食缶5の把持を弱めて解除した後、食缶前処理装置の制御部70は昇降駆動部22により昇降手段21の駆動を再開し、アーム機構25を所定の下降位置Dまで下降させる。
アーム機構25が所定の下降位置Dまで下降すると、ドグ23を下限センサ24bが検知して、食缶前処理装置の制御部70へと信号を送る。食缶前処理装置の制御部70は、昇降駆動部22により昇降手段21の駆動を停止し、アーム機構25の下降を停止する。そして、次に反転部20へと搬送される食缶5の反転ステップS30に備える。
このとき、図15(a)、(g)に示すように、把持位置Pを食缶5の重心Gよりも下方側で、更に搬送方向の下流側に設定しているので、把持部29により把持された食缶5は、反転ステップS30を行うことにより、把持部29に対して、下流側にずれた位置で搬送レール61の搬送面にうつ伏せ姿勢で載置される。これにより、反転開始位置Rへと押送してきた凸部63との接触を避けた位置に、うつ伏せ姿勢となった食缶5を載置することができる。
なお、把持位置Pを食缶5の重心Gより下方側で、搬送方向の上流側に設定していた場合は、把持部29に対して、上流側にずれた位置に載置される。この場合、例えば食缶5の開口縁5bの上流側が、反転部20へと食缶5を押送してきた凸部63に乗り上げないよう、把持位置Pを設定すればよい。
そして、食缶前処理装置の制御部70は、搬送部60の搬送駆動部65によりチェーンコンベア62を駆動して、搬送レール61の搬送面にうつ伏せ姿勢で載置された食缶5を、凸部63により予備洗浄ステップS40を行う予備洗浄位置Wへと押送する。
以上のように、食缶5を把持して搬送面から持ち上げて再び搬送面に載置するだけで、食缶5を自重で回動させてうつ伏せ姿勢へと反転することができる。
また、計量ステップS20の後に反転ステップS30を行うことにより、食缶載置位置Aへと開口面が上方を向いた食缶5を載置した以降は、人手を介さずに、計量ステップS20で残菜の量を計量した食缶5を、残菜を排出しつつ反転するという一連の作業を行うことができる。
なお、食缶上昇ステップS32において、アーム機構25が所定の上昇位置Uにて、所定の時間待機した後に、次の食缶下降ステップS33を行うよう制御してもよい。例えば、食缶5の形状やアーム機構25の上昇速度等により、アーム機構25が所定の上昇位置Uに到達した際に、搬送レール61の搬送面より持ち上げられた食缶5が揺動する場合がある。食缶5が揺動している状態で、食缶下降ステップS33を行うと、食缶5が激しく搬送レール61の搬送面に衝突して、搬送レール61を破損させたり、衝突音が発生したりするおそれがある。
このため、食缶上昇ステップS32の後、アーム機構25が所定の上昇位置Uで所定の時間待機することで、食缶5の揺動を低減若しくは停止させた後、食缶下降ステップS33を行うことができ、食缶5が激しく搬送レール61の搬送面に衝突することを抑制することができる。
なお、食缶上昇ステップS32において、アーム機構25が所定の上昇位置Uに到達した際の食缶5の揺動の発生を抑制するために、アーム機構25の上昇速度を遅くするよう制御してもよい。また、把持部29の回動するスピードを抑制するロータリーダンパーや、回転方向を規制するワンウェイクラッチ等を備え、食缶5を昇降させる際の揺動の発生を抑制してもよい。
なお、食缶下降ステップS33で、図15(g)に示すように、把持部29による食缶5の把持を弱めて解除するときに、昇降駆動部22による昇降手段21の駆動を停止したが、昇降手段21の駆動を停止させずに下降させたまま、把持を弱めて解除してもよい。
(予備洗浄ステップ)
次に、反転ステップS30の次に行う予備洗浄ステップS40について説明する。
図1に示すように、反転部20により残菜を排出し反転した食缶5が搬送され、回転昇降ノズル51上の予備洗浄を行う所定の予備洗浄位置Wに位置すると、第3食缶センサ66が食缶5を検知し予備洗浄ステップS40を開始する。予備洗浄ステップS40を開始すると、予備洗浄ポンプ55が駆動して、図16(a)に示すように下降位置にある回転昇降ノズル51へ昇降配管54を通じて洗浄水が送られる。
予備洗浄ステップS40で使用する予備洗浄タンク56に貯水する洗浄水は、洗浄効果を高めるために、所定の温度、例えば50℃~70℃に加熱されているのが好ましい。これにより、予備洗浄ステップS40を行った食缶5を、後述する本洗浄ステップS60で効果的に洗浄することができる。もし予備洗浄する食缶5に付着した汚れが軽微な場合は、常温の洗浄水としてもよい。
図8及び図16(b)に示すように、回転昇降ノズル51は、送水圧により伸縮する配管よりなる昇降配管54が上方に伸びるとともに、噴射孔53から噴射される洗浄水の噴射圧によりノズルヘッド52が回転しながら、ノズルヘッド52が予備洗浄位置Wに位置するうつ伏せ姿勢の食缶5の内部となる上昇位置に到達する。
上昇位置に到達したノズルヘッド52は、洗浄水を食缶5の内部に向けて噴射する。噴射孔53の数、位置、大きさなどは、ノズルヘッド52が回転しながら適度な水圧で食缶5の内面に向かって洗浄水が噴射されるように設定されている。このため、短時間で食缶5内面に付着及び残留している残菜等の汚れを広範囲に除去することができる。
また、このとき回転昇降ノズル51は、食缶5の内部で噴射孔53から洗浄水を噴射するので、洗浄水が外部に飛び散らない。なお、このとき、図示しない公知の押さえ手段により食缶5を上から押さえ付けることにより、洗浄水の水圧によって食缶5が持ち上がらないようにするとよい。
所定の時間、洗浄水が噴射されると、予備洗浄ポンプ55が停止し、噴射孔53からの洗浄水の噴射が停止し、回転昇降ノズル51の昇降配管54が元の状態(下降位置、図16(a)に示す)まで自重で戻るとともに、ノズルヘッド52の回転が停止する。
回転昇降ノズル51が図16(a)に示す下降位置まで戻ったことを図示しない光電センサ等により検知した後、又は、予備洗浄ポンプ55が停止してから回転昇降ノズル51が図16(a)に示す下降位置まで戻る所定の時間経過後に、食缶5を搬送する。
このように、回転昇降ノズル51の昇降動作によって、食缶5内部の効果的な洗浄と、食缶5の水平方向への自動搬送とを両立させることができる。
そして、反転ステップS30を行った後に予備洗浄ステップS40を行うことにより、開口面を上方に向けた状態の食缶5を、人手を介さず反転させてうつ伏せ姿勢とし、その姿勢のまま食缶5を洗浄することができる。
(移載ステップ)
次に、予備洗浄ステップS40の次に行う移載ステップS50について説明する。
図1及び図10に示すように、予備洗浄ステップS40を終えた食缶5はチェーンコンベア62により、食缶洗浄装置100の搬送コンベア104へと移載される。
(食缶前処理装置における食缶の搬送)
次に、食缶前処理装置2の搬送部60の動作について説明する。
図1に示すように、本実施形態の食缶前処理装置2は、食缶載置位置Aと反転開始位置Rの間に、反転に適した搬送幅方向の位置に食缶5をガイドする反転準備位置を設けるとともに、予備洗浄位置Wの下流側に予備洗浄した洗浄水を食缶5から排出する水切り位置を設けている。食缶前処理装置2の入口側から、食缶載置位置A、反転準備位置、反転開始位置R、予備洗浄位置W、水切り位置を設けている。
反転準備位置、水切り位置は、食缶前処理装置2に設けなくてもよく、必要に応じて設ければよい。ここでは、説明をわかりやすくするために、反転準備位置と水切り位置の記載はせずに説明している。
ここまで食缶前処理装置2の各ステップで説明したように、食缶前処理装置2は、食缶5を搬送部60により順に搬送しながら、残菜計量部10で計量ステップS20を行い、反転部20で反転ステップS30を行い、予備洗浄部50で予備洗浄ステップS40を行う。
搬送部60により搬送される食缶5は、計量ステップS20を行う食缶載置位置A、反転ステップS30を行う反転開始位置R、予備洗浄ステップS40を行う予備洗浄位置Wにて停止させる必要がある。
搬送部60は、食缶5の上流側の外面を押送して搬送する凸部63を備えており、凸部63は等間隔の所定のピッチでチェーンコンベア62に設けられている。凸部63の所定のピッチは、搬送する食缶5の搬送方向の長さに、反転ステップS30でうつ伏せ状態に反転される食缶5の搬送方向下流側へのずれを考慮して設定する。
また、チェーンコンベア62に備える凸部63の所定のピッチの距離は、略等しい間隔である食缶載置位置Aと、反転準備位置と、反転開始位置Rと、予備洗浄位置Wと、水切り位置とのそれぞれの間の間隔、若しくはその間隔を整数分割した距離としている。そして、食缶前処理装置2の残菜計量部10、反転部20、及び予備洗浄部50は、その凸部63の1ピッチの整数倍の距離に合わせて設けられている。
なお、凸部63のチェーンコンベア62における搬送方向の所定のピッチは、残菜計量部10と、反転部20と、予備洗浄部50と、の間の距離を分割し、その分割した距離の倍数の距離にあわせて設定してもよい。
食缶5はチェーンコンベア62に設けられた凸部63の所定のピッチに合わせて、1ピッチずつチェーンコンベア62で押送され搬送されることとなる。チェーンコンベア62は、所定のピッチごとに、詳しくは後述する所定のタイミングで、食缶載置位置A、反転開始位置R、及び予備洗浄位置Wにあわせて食缶5が停止するよう制御される。いわゆる間欠搬送を行うものである。
食缶載置位置Aに載置された食缶5は、反転開始位置R、予備洗浄位置Wへと順に間欠搬送され、食缶前処理装置2から搬出され食缶洗浄装置100へと搬送される。
(食缶前処理装置における食缶の間欠搬送の搬送タイミング)
次に、チェーンコンベア62の間欠搬送における所定のタイミングについて説明する。
チェーンコンベア62が所定のピッチだけ移動して、反転開始位置R、予備洗浄位置Wに食缶5があることを第2食缶センサ33、第3食缶センサ66で検知するとともに、食缶載置位置Aに食缶5を載置して、食缶載置位置Aに食缶5があることを第1食缶センサ18で検知すると、各位置でそれぞれのステップが開始される。それぞれのステップが終了するタイミングは、ステップにより異なる。
全ての位置でそれぞれのステップが終了したことを確認すると、チェーンコンベア62は所定のピッチの移動ができる状態となる。その位置に食缶5がない場合は、その位置でのステップは終了したものとみなして制御する。
更に、各ステップの終了とは別に、間欠搬送の所定のタクトタイムを設定し制御に加えている。各ステップの終了を確認するとともに、所定のタクトタイムが経過していれば、所定のピッチの移動を行う。これにより、それぞれの食缶5が次の位置に搬送され、一つの食缶5が食缶前処理装置2から搬出され食缶洗浄装置100へと搬送される。そして、食缶載置位置Aに新たな食缶5を載置する。以下、繰り返すこととなる。
これにより、食缶載置位置Aへと載置する食缶5を連続的に処理することができる。
所定のタクトタイムは、後工程となる食缶洗浄装置100の処理能力にあわせて設定するのが好ましい。食缶前処理装置2と食缶洗浄装置100の単位時間あたりに食缶5を処理する処理能力を考慮し、食缶洗浄システム1として処理能力を最適化するように所定のタクトタイムを設定する。
例えば、食缶洗浄装置100と比較して食缶前処理装置2の処理能力が高いと、食缶洗浄装置100の入口側に前処理の終わった食缶5が溜まることとなる。このことから、食缶洗浄装置100と食缶前処理装置2の処理能力を可能な限り揃えておくことが好ましい。
ここに記載した様々な制御は、食缶前処理装置の制御部70で実行される。
なお、間欠搬送は、所定のタクトタイムのみにより行ってもよい。これにより、各種センサにより各ステップが終了したことを検知しなくとも、簡易な構成で間欠搬送を行うことができる。また、タクトタイムを設定せず、全ての位置でそれぞれのステップが終了したことを確認し、チェーンコンベア62を所定のピッチだけ移動させてもよい。これにより、タクトタイムに影響を受けず、単位時間あたりに処理する食缶5の数を増やすことができる。
(本洗浄ステップ)
次に、移載ステップS50の次に行う本洗浄ステップS60について説明する。
図10に示すように、移載ステップS50により食缶洗浄装置100の搬送コンベア104へと移載され、搬入口102よりハウジング101内へと搬入されたうつ伏せ姿勢の食缶5は、洗浄水を貯水する洗浄タンク113から洗浄ポンプ112により吸い込み吐出される洗浄水を、搬送される食缶5の上方と下方とに配置される洗浄ノズル111から食缶5に向けて噴射し、食缶5の外部と内部とを洗浄する。図10に示す実施形態では、2箇所通過する。
そして、高圧洗浄タンク116から高圧洗浄ポンプ115により吸い込み吐出される洗浄水を、搬送される食缶5の下方から高圧洗浄ノズル114より噴射して、汚れの付着が多い食缶5内部を洗浄する。洗浄ノズル111及び高圧洗浄ノズル114から噴射された洗浄水は、ノズルの下方にある洗浄タンク113又は高圧洗浄タンク116に回収され、循環使用される。
このように、本洗浄ステップS60では、予め予備洗浄ステップS40で内部を洗浄した食缶5を洗浄ノズル111、高圧洗浄ノズル114にて本洗浄することができる。
これにより、汚れの多くが付着する食缶5の内部を予め洗浄してから、本洗浄で食缶5を効果的に洗浄することができる。
本洗浄ステップS60で使用する洗浄タンク113、高圧洗浄タンク116に貯水する洗浄水は、洗浄効果を高めるために所定の温度、例えば60℃~80℃に加熱されているのが好ましい。
(仕上げ洗浄ステップ)
次に、本洗浄ステップS60の次に行う仕上げ洗浄ステップS70について説明する。
本洗浄ステップS60を終えたうつ伏せ姿勢の食缶5は、搬送コンベア104により搬送され、搬送コンベア104の上下に位置する仕上げノズル122の間へと搬送される。そして、給水管123から供給される清水(水道水)を仕上げノズル122から噴射して、本洗浄ステップS60で食缶5の外部と内部とに付着した洗浄水を洗い流す。
仕上げノズル122から噴射して流動板121へと落下した清水は、流動板121を流動し、高圧洗浄タンク116等に貯水され、洗浄水として使用される。
そして、洗浄後の食缶5は、搬送コンベア104により搬出口103からハウジング101外へと搬出され、熱風が循環する公知の消毒保管庫にて消毒し保管され、翌日の使用に備える。
そして、反転ステップS30を行った後に洗浄ステップを行うことにより、開口面を上方に向けた状態の食缶5を、人手を介さず反転させてうつ伏せ姿勢とし、その姿勢のまま食缶5を洗浄することができる。
なお、食缶5に付着した汚れが少ない場合は、予備洗浄ステップS40を行わなくてもよい。若しくは、予備洗浄ステップS40を行い、本洗浄ステップS60及び仕上げ洗浄ステップS70は行わなくともよい。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
すなわち、制御部70,124の構成は特に限定されず、物理的にどのように構成してもよい。例えば、制御部70,124は、マイクロコンピュータやプログラマブルロジックコントローラ(PLC)等のように、ソフトウェア(プログラム)を利用するものであってもよい。あるいは、制御部70,124は、ハードウェア(回路部品)を組み合わせて実現してもよい。
本実施形態では、計量ステップS20で食缶5の重量を計量し、計量した重量から食缶5内の残菜重量を計算した。この計算した残菜重量と、食缶5の通し番号と、記録した日時とを食缶前処理装置の制御部70に記録して、別途記録した日時順にデータベース化することも可能である。
これにより、いつの給食の残菜が多かったかを調べ、より食べ残しの少ない給食の献立を作成するために利用することができる。
なお、計量ステップS20で計量した食缶5内の残菜重量と、食缶5内に収納した食材のデータとを、反転ステップS30の動作に利用してもよい。例えば、食缶5内の残菜の量が多い場合や残菜の種類が液体状のスープ等の場合には、通常よりも反転動作をゆっくり行うように制御してもよい。具体的には、食缶上昇ステップS32での昇降手段21によるアーム機構25の上昇速度を遅くするよう制御する。
これにより、食缶5が勢いよく反転しないようにして、食缶5内の残菜の飛散を抑制しつつ、排出することができる。
逆に、残菜の量が少ない場合や飛散しにくい残菜の場合には、反転動作を早く行うように制御してもよい。具体的には、食缶上昇ステップS32での昇降手段21によるアーム機構25の上昇速度を早くするよう制御する。これにより、単位時間あたりに処理する食缶5の数を増やすことができる。
また、計量ステップS20で残菜計量したデータを、例えば所定の閾値よりも残菜重量が多かった食缶5、汚れが付着しやすい食材を収納した食缶5等の場合は、予備洗浄ステップS40での洗浄時間を少し長くするような制御を行ってもよい。これにより、自動的に洗浄ばらつきを抑えた食缶5の洗浄が実現できる。
逆に、所定の閾値よりも残菜重量が少なかった食缶5、汚れが付着しにくい食材を収納した食缶5等の場合は、予備洗浄ステップS40での洗浄時間を少し短くする、あるいは予備洗浄ステップS40を行わずに移載ステップS50へと移行するように制御を行ってもよい。これにより、節電、節水が実現できる。
このように本実施形態では、返却された食缶5の残菜計量から食缶5の洗浄までを自動で行える。蓋を取った食缶5を食缶前処理装置2の残菜計量部10に載置するだけで、以降は人手を介さずに、食缶5内の残菜計量、食缶5の反転及び残菜の排出、残菜排出後の食缶5の予備洗浄を行った上で、食缶洗浄装置100へと搬送することまでを自動で行うことができる。
したがって、本実施形態に係る食缶洗浄システム1によると、食缶5を把持して一旦持ち上げてから、降ろすだけで、残菜の排出に加え、うつ伏せ姿勢となる180°反転した状態にできる。これにより、構成の簡素化、装置の小型化を図ることができる。
なお、本実施形態の図面で例示した食缶5の高さとは異なる高さの食缶で、予め定めた形状の食缶を食缶載置位置Aへと載置した場合は、本実施形態に比較して、食缶把持ステップS31で把持部29により把持する食缶の位置である把持位置Pが異なる、アーム機構25により食缶を把持する力が異なる、そして、食缶下降ステップS33で食缶を把持する力を弱める位置が異なる等の違いが生じる。
その場合は、別途、食缶の高さを検知する高さ検知センサを、残菜計量部10又は反転部20に有するよう構成するとよい。この高さ検知センサで食缶載置位置Aへと載置された食缶、又は反転開始位置Rに位置する食缶の高さを検知して、食缶前処理装置の制御部70の、その食缶に合わせた把持位置P、アーム機構25により食缶を把持する力、食缶を把持する力を弱める位置の設定を変更するようにするとよい。なお、高さ検知センサは、処理する食缶の種類の数に応じて、必要数設けてもよい。
また、残菜計量部10の読み取り手段11で読み取った食缶5に関する情報のうち、食缶5の形状、高さの情報を元に、反転ステップS30において、食缶前処理装置の制御部70の、その食缶5に合わせた把持位置P、アーム機構25により食缶5を把持する力、食缶5を把持する力を弱める位置の設定を変更するようにしてもよい。
なお、食缶前処理装置2において、本実施形態のように食缶5内の残菜重量を計量し記録する必要がない場合には、残菜計量部10を設けず、計量ステップS20を行わない構成としてもよい。この場合、反転部20の上流側に食缶載置位置Aを設け、食缶載置位置Aに載置された食缶5は、残菜重量の計量をせずに搬送部60により反転部20へと搬送され、反転ステップS30を行うこととなる。
また、食缶載置位置Aから反転部20へと搬送するタイミングは、例えば、搬送部60による搬送を開始するための搬送開始ボタンを設ければよい。若しくは、食缶載置位置Aに載置した食缶5を検知するセンサを設け、このセンサによる検知後に搬送部60による搬送を開始するよう制御してもよい。
これにより、食缶前処理装置2の構成を簡略化できるとともに、機長を短くすることができ、より柔軟に機器配置に対応することができる。
なお、食缶前処理装置2において、本実施形態のように反転後の食缶5の内部を洗浄水により予備洗浄する必要がない場合には、予備洗浄部50を設けず、予備洗浄ステップS40を行わない構成としてもよい。この場合、反転部20にて反転されうつ伏せ姿勢となった食缶5は、予備洗浄をせずに搬送部60により食缶洗浄装置100へと搬送され、本洗浄ステップS60及び仕上げ洗浄ステップS70を行うこととなる。
これにより、食缶前処理装置2の構成を簡略化できるとともに、機長を短くすることができ、より柔軟に機器配置に対応することができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
1 食缶洗浄システム
2 食缶前処理装置
5 食缶
5a 下部
5b 開口縁
5c ハンドルグリップ
10 残菜計量部
11 読み取り手段
12 表示部
13 記録手段
14 記録ボタン
15 計量手段
16 食缶支持部材
17 昇降手段
18 第1食缶センサ
19 ガイド部材
20 反転部
21 昇降手段
21a シャフト
21b 接続部材
22 昇降駆動部
23 ドグ
24a 上限センサ
24b 下限センサ
25 アーム機構
26 アーム駆動手段
27 アーム
28 アーム支点軸
29 把持部
30 ベース部材
31 ガイドローラ
32 ガイド部
33 第2食缶センサ
34 反転完了センサ
50 予備洗浄部(洗浄部)
51 回転昇降ノズル
52 ノズルヘッド
53 噴射孔
54 昇降配管
55 予備洗浄ポンプ
56 予備洗浄タンク
58 残菜受け部
59 ディスポーザ
60 搬送部
61 搬送レール
62 チェーンコンベア
63 凸部
64 スプロケット
65 搬送駆動部
66 第3食缶センサ
70 食缶前処理装置の制御部(制御部)
100 食缶洗浄装置
101 ハウジング
102 搬入口
103 搬出口
104 搬送コンベア
105 スプロケット
106 搬送駆動部
107 押さえコンベア
108 押さえコンベア駆動部
110 本洗浄部(洗浄部)
111 洗浄ノズル
112 洗浄ポンプ
113 洗浄タンク
114 高圧洗浄ノズル
115 高圧洗浄ポンプ
116 高圧洗浄タンク
120 仕上げ洗浄部(洗浄部)
121 流動板
122 仕上げノズル
123 給水管
124 食缶洗浄装置の制御部(制御部)
S10 計量準備ステップ
S20 計量ステップ
S30 反転ステップ
S31 食缶把持ステップ
S32 食缶上昇ステップ
S33 食缶下降ステップ
S40 予備洗浄ステップ(洗浄ステップ)
S50 移載ステップ
S60 本洗浄ステップ(洗浄ステップ)
S70 仕上げ洗浄ステップ(洗浄ステップ)
A 食缶載置位置
B 計量位置
D 下降位置
G 重心
P 把持位置
R 反転開始位置
U 上昇位置
W 予備洗浄位置

Claims (11)

  1. 食材を運搬するための開口を有した深底の容器である食缶を反転し洗浄する食缶洗浄方法において、
    前記食缶を搬送する搬送面の所定の位置に載置された前記開口の縁である開口縁が形成する面である開口面を上方に向けた食缶の側面で、前記食缶の重心よりも下方を前記食缶の外側から挟んで回動自在に把持する食缶把持ステップと、
    前記食缶把持ステップで把持した食缶を上昇させつつ回動させて、前記開口面が下方を向いた傾斜した姿勢になるよう反転させる食缶上昇ステップと、
    前記食缶上昇ステップの後に、前記食缶を下降させつつ回動させて、前記開口面を下方としたうつ伏せ姿勢で前記搬送面に載置する食缶下降ステップと、
    前記うつ伏せ姿勢とした食缶に洗浄水を噴射して、前記食缶の内部を洗浄する洗浄ステップと、
    を順に実施する
    ことを特徴とする食缶洗浄方法。
  2. 食缶上昇ステップでは、
    把持した食缶を上昇させる過程で、前記食缶の一部を搬送面に当接させた状態で、前記食缶を自重により回動させて前記搬送面に対して前記食缶の開口面が下方を向いた傾斜した姿勢にする
    ことを特徴とする請求項1に記載の食缶洗浄方法。
  3. 食缶下降ステップでは、
    把持した食缶を下降させる過程で、前記食缶の一部が搬送面に当接し、前記食缶の開口面と搬送面とが所定の角度となった状態で、前記食缶を外側から挟んで把持する力を弱める
    ことを特徴とする請求項1に記載の食缶洗浄方法。
  4. 洗浄ステップは、
    食缶の開口面を下方としたうつ伏せ姿勢で搬送面に載置された食缶の内部へ洗浄水を噴射して、前記食缶の内部を洗浄する予備洗浄ステップと、
    前記予備洗浄ステップで洗浄した食缶へ洗浄水を噴射して、前記食缶を洗浄する本洗浄ステップと、
    を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の食缶洗浄方法。
  5. 食缶把持ステップの前に、食缶の内部に収納された残菜の重量を計量する計量ステップを更に含む
    ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の食缶洗浄方法。
  6. 食材を運搬するための開口を有した深底の容器である食缶を反転し洗浄する食缶洗浄システムにおいて、
    前記食缶を搬送面に載置して搬送する搬送部と、
    前記搬送面に載置された前記開口の縁である開口縁が形成する面である開口面を上方に向けた食缶の側面を、前記食缶の重心よりも下方を外側から挟み、前記食缶を回動自在に把持する把持部と、
    前記把持部により把持した食缶を、前記搬送面に載置した状態から上昇させつつ前記食缶の開口面を下方に向けるよう回動させ、前記上昇させた食缶を、下降させつつ前記開口面が前記搬送面に載置された姿勢であるうつ伏せ姿勢で前記搬送面に載置する昇降手段と、
    前記うつ伏せ姿勢の食缶の内部へと洗浄水を噴射することにより、前記食缶の内部を洗浄する洗浄部と、
    を備え、
    前記洗浄部で、前記食缶の開口面を上方に向けた状態から反転してうつ伏せ姿勢として前記搬送面に載置された食缶の内部へ、洗浄水を噴射することにより前記食缶の洗浄を行う
    ことを特徴とする食缶洗浄システム。
  7. 搬送部は、
    開口面を上方に向けた食缶を搬送面に載置する位置である食缶載置位置と、
    前記食缶載置位置よりも下流側で、把持部により前記開口面を上方に向けた食缶の側面を把持する位置である反転開始位置と、
    前記反転開始位置よりも下流側で、洗浄部である予備洗浄部が、うつ伏せ姿勢の前記食缶の内部へと洗浄水を噴射する位置である予備洗浄位置とで、
    搬送する前記食缶を停止させる間欠搬送を行うものである
    ことを特徴とする請求項6に記載の食缶洗浄システム。
  8. 昇降手段により下降させる食缶の開口縁の一部が搬送面に当接した状態で、前記食缶の開口面と前記搬送面とが所定の角度となる前記食缶の状態を検知するセンサを備え、
    前記食缶の開口面と前記搬送面とが所定の角度となったとき、前記センサにより検知し、前記食缶を外側から挟んで把持する力を弱める
    ことを特徴とする請求項6に記載の食缶洗浄システム。
  9. 搬送部は、載置した食缶を摺動させて搬送する搬送レールと、前記搬送レールの上端部である搬送面に載置した食缶を押送する凸部を備えるチェーンコンベアと、を有し、
    前記食缶の一部を前記搬送面に当接させた状態で、把持部により把持した前記食缶を昇降手段により上昇させて前記食缶の開口面を下方に向けるよう自重により回動させる
    ことを特徴とする請求項6に記載の食缶洗浄システム。
  10. 洗浄部は、
    把持部及び昇降手段の下流側に、食缶の内部に向けて洗浄水を噴射して洗浄する予備洗浄部と、
    前記予備洗浄部の下流側に、前記予備洗浄部で内部を洗浄した食缶に向けて洗浄水を噴射して洗浄する本洗浄部と、
    を備える
    ことを特徴とする請求項6に記載の食缶洗浄システム。
  11. 把持部及び昇降手段の上流側に食缶の内部に収納された残菜の重量を計量する残菜計量部を備え、前記残菜計量部で残菜の重量を計量した食缶を搬送部にて前記把持部及び昇降手段へと搬送するように構成されている
    ことを特徴とする請求項6~10のいずれか一項に記載の食缶洗浄システム。
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