JP2024002178A - 水田作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】水田作業機を圃場から畦を越えて出す場合、作業者が操作アームを無理なく操作することができるように構成する。【解決手段】機体の前部で起立した非使用姿勢B1及び機体の前部から前側に向けて延出された使用姿勢B2に、姿勢変更可能に機体の前部に設けられた操作アーム53が備えられる。第2変速装置42が低速側に操作された状態で操作アーム53が使用姿勢B2に操作されると、第1変速装置41の高速側への操作を第1低速位置で規制し、第2変速装置42が高速側に操作された状態で操作アーム53が使用姿勢B2に操作されると、第1変速装置41の高速側への操作を第2低速位置で規制する速度規制部87が備えられる。第1低速位置と第2低速位置とが互いに異なる速度位置である。【選択図】図3

Description

本発明は、乗用型田植機や乗用型直播機等の水田作業機に関する。
水田作業機の一例である乗用型田植機では、特許文献1に開示されているように、操作アームが機体の前部に設けられ、操作アームが機体の前部で起立した非使用姿勢及び機体の前部から前側に向けて延出された使用姿勢に姿勢変更可能に構成されたものがある。
圃場での作業時には、操作アームを非使用姿勢に操作しておく。乗用型田植機を圃場から畦を越えて出す場合、作業者は、機体から降り、機体の前方に立って操作アームを使用姿勢に操作するのであり、使用姿勢の操作アームを持って、機体の前部の浮き上がりを抑えながら機体の向きを変更する。
特許文献1では、操作アームが使用姿勢に操作されると、走行用の変速装置が低速側に操作されるように構成されている。これにより、乗用型田植機を圃場から畦を越えて出す場合、乗用型田植機の走行速度が低速であることによって、作業者は操作アームを無理なく操作することができる。
特開2020-130124号公報
水田作業機を圃場から畦を越えて出す場合、作業者は、走行用の変速装置を停止位置に操作して機体を停止させ、機体から降り、機体の前方に立って操作アームを使用姿勢に操作するのであり、走行用の変速装置を停止位置から高速側に操作して機体を前進させる。
前述の状態において、操作アームが使用姿勢に操作されると走行用の変速装置が低速側に操作される特許文献1の構成について言い換えると、操作アームが使用姿勢に操作された状態において、走行用の変速装置が停止位置から高速側に操作されても、走行用の変速装置は所定の低速位置を越えて高速側に操作されないことになる。
本発明は、走行用の第1変速装置及び第2変速装置が設けられた水田作業機において、水田作業機を圃場から畦を越えて出す場合、作業者が操作アームを無理なく操作することができるように構成することを目的としている。
本発明の水田作業機は、走行用の第1変速装置と、走行用の第2変速装置と、機体の前部で起立した非使用姿勢、及び、前記機体の前部から前側に向けて延出された使用姿勢に、姿勢変更可能に前記機体の前部に設けられた操作アームと、前記第2変速装置が低速側に操作された状態で前記操作アームが前記使用姿勢に操作されると、前記第1変速装置の高速側への操作を第1低速位置で規制し、前記第2変速装置が高速側に操作された状態で前記操作アームが前記使用姿勢に操作されると、前記第1変速装置の高速側への操作を第2低速位置で規制する速度規制部とが備えられ、前記第1低速位置と前記第2低速位置とが互いに異なる速度位置である。
本発明によると、走行用の第1変速装置及び第2変速装置が設けられた水田作業機において、第2変速装置の変速位置に応じて、第1変速装置に対して互いに異なる第1低速位置及び第2低速位置が規制として設定される。
これにより、第2変速装置が低速側に操作された状態で操作アームが使用姿勢に操作されると、第1変速装置の高速側への操作が第1低速位置で規制される。第2変速装置が高速側に操作された状態で操作アームが使用姿勢に操作されると、第1変速装置の高速側への操作が、第1低速位置とは異なる第2低速位置で規制される。
本発明によると、水田作業機を圃場から畦を越えて出す際の畦の状態等に応じて、第2変速装置の変速位置を設定しておくことにより、作業者は第1変速装置を適切な変速位置に操作し易くなるので、水田作業機を圃場から畦を越えて出す場合、作業者は操作アームを無理なく操作することができるようになる。
本発明において、前記第2低速位置が前記第1低速位置よりも低速に設定されていると好適である。
操作アームが使用姿勢に操作されると、第1変速装置の高速側への操作が規制される場合、第2変速装置が低速側に操作されていれば、機体の走行速度は十分に低速になる。これに対して、第2変速装置が高速側に操作されていれば、機体の走行速度はあまり低速にはならない。
これにより、第2変速装置が低速側に操作された状態で操作アームが使用姿勢に操作された場合の機体の走行速度と、第2変速装置が高速側に操作された状態で操作アームが使用姿勢に操作された場合の機体の走行速度とが、互いに大きく異なるものになることがある。
本発明によると、第2低速位置が第1低速位置よりも低速に設定されているので、第2変速装置が高速側に操作された状態で操作アームが使用姿勢に操作されると、第1変速装置の高速側への操作が、十分に低速の第2低速位置で規制される。
これにより、第2変速装置が低速側に操作された状態で操作アームが使用姿勢に操作された場合の機体の走行速度と、第2変速装置が高速側に操作された状態で操作アームが使用姿勢に操作された場合の機体の走行速度とにおいて、速度差が小さなものとなる。
本発明によると、第2変速装置の変速位置に応じて、第1変速装置に対して互いに異なる第1低速位置及び第2低速位置が規制として設定される場合、前述の速度差が必要以上に大きなものにならないようにすることができるので、作業者が第1変速装置を適切な変速位置に操作し易くなるようにするという面で有利である。
本発明において、前記第1変速装置を人為的に操作可能な第1変速操作具が備えられ、前記速度規制部は、前記第1変速操作具の高速側への操作を前記第1低速位置及び前記第2低速位置で規制すると好適である。
本発明によると、操作アームが使用姿勢に操作された場合、第1変速装置を人為的に操作可能な第1変速操作具の高速側への操作が、第1低速位置及び第2低速位置で規制される。
これにより、作業者は、操作アームを使用姿勢に操作した場合、第1変速操作具の高速側への操作が第1低速位置(第2低速位置)で規制されることを認識することにより、第1変速装置が第1低速位置(第2低速位置)で規制されたことを容易に認識することができる。
本発明において、前記第2変速装置を人為的に操作可能な第2変速操作具が備えられ、前記速度規制部は、前記第2変速操作具の操作位置に基づいて、前記第1変速装置の高速側への操作を前記第1低速位置及び前記第2低速位置で規制すると好適である。
本発明によると、操作アームが使用姿勢に操作された場合、第2変速装置を人為的に操作可能な第2変速操作具の操作位置に基づいて、第1変速装置の高速側への操作が第1低速位置(第2低速位置)で規制される。
これにより、作業者は、操作アームを使用姿勢に操作した場合、第2変速操作具を目視することにより、第1変速装置の高速側への操作が第1低速位置で規制されるのか、又は第1変速装置の高速側への操作が第2低速位置で規制されるのかを、容易に認識することができる。
本発明において、前記第1低速位置を高低に調節可能な第1調節部と、前記第2低速位置を高低に調節可能な第2調節部とが備えられていると好適である。
本発明によると、第1調節部により第1低速位置を調節することによって、第2変速装置が低速側に操作された状態で操作アームが使用姿勢に操作された場合の機体の走行速度を、作業状態や圃場の状態等に応じて適切な値に調節することができる。
第2調節部により第2低速位置を調節することによって、第2変速装置が高速側に操作された状態で操作アームが使用姿勢に操作された場合の機体の走行速度を、作業状態や圃場の状態等に応じて適切な値に調節することができる。
本発明において、前記機体に支持された作業装置を停止操作可能な停止操作部が、前記操作アームに設けられていると好適である。
水田作業機を圃場から畦を越えて出す場合、作業者が使用姿勢の操作アームを持ち、作業装置を作動させながら、水田作業機を圃場から畦を越えるように走行させ、作業装置が畦に達すると作業装置を停止させるという作業を行うことがある。乗用型田植機では、前述の作業を、植えじまい作業と呼ぶことがある。
本発明によると、作業者が使用姿勢の操作アームを持ちながら、乗用型田植機での植えじまい作業を行う場合、作業装置が畦に達すると、作業者が停止操作部を操作することにより、作業装置を停止させることができる。
本発明によると、作業装置を停止操作可能な停止操作部が操作アームに設けられているので、操作アームを持つ作業者にとって停止操作部を容易に操作することができるのであり、作業装置を遅れることなく停止させることができる。
本発明において、前記作業装置を前記機体に昇降可能に支持する昇降機構が備えられ、前記昇降機構は、前記停止操作部が操作されると、前記作業装置を昇降範囲の上限位置に上昇操作すると好適である。
水田作業機を圃場から畦を越えるように走行させる場合、機体が前上がり状態となるので、機体に支持された作業装置が畦に接触する可能性がある。
本発明によると、停止操作部が操作されると、作業装置を機体に昇降可能に支持する昇降機構により、作業装置が上限位置まで上昇操作されるので、前述のように機体が前上がり状態になっても、作業装置が畦に接触することを避けることができる。
本発明において、前記速度規制部は、前記第1変速装置の高速側への操作を規制可能な規制部と、前記操作アームと前記規制部とに亘って接続され、前記操作アームが前記使用姿勢に操作されることに伴って、前記規制部を前記第1変速装置の高速側への操作を規制可能な位置に向けて移動させる連係機構と、前記連係機構に設けられた融通部と、前記第2変速装置の操作位置に基づいて、前記規制部を前記第1低速位置に対応する位置に配置する第1状態、及び、前記規制部を前記第2低速位置に対応する位置に配置する第2状態に設定する設定部とを有していると好適である。
本発明によると、速度規制部は、規制部と、連係機構と、融通部と、設定部とを有している。
操作アームが使用姿勢に操作されると、操作アームの作動が連係機構を介して規制部に伝達され、規制部が第1状態又は第2状態に操作される。
この場合、第2変速装置が低速側に操作されていると、設定部により規制部が第1状態に配置されるので、第1変速装置の高速側への操作が第1低速位置で規制される。
第2変速装置が高速側に操作されていると、設定部により規制部が第2状態に配置されるので、第1変速装置の高速側への操作が第2低速位置で規制される。
前述の状態において、第1状態での規制部の位置と、第2状態での規制部の位置とが異なるので、この位置の差が、連係機構に設けられた融通部によって吸収される。
本発明によると、規制部と、連係機構と、融通部と、設定部とにより、第1変速装置の高速側への操作を第1低速位置及び第2低速位置で無理なく規制することができる機械的な構成の速度規制部を得ることができる。
本発明において、走行用のブレーキと、前記ブレーキを人為的に操作可能なブレーキ操作具と、前記ブレーキ操作具により前記ブレーキが制動状態に操作されると、前記第1変速装置を、停止位置、又は、前記第1低速位置及び前記第2低速位置よりも低速の第3低速位置に操作する低速連係部とが備えられていると好適である。
水田作業機を圃場から畦を越えて出す場合、機体に搭乗する作業者は、ブレーキ操作具を操作して、機体を停止させ、機体から降りた後に、操作アームを使用姿勢に操作する。
本発明によると、ブレーキ操作具によりブレーキが制動状態に操作されることにより、第1変速装置が停止位置又は第3低速位置に操作されるので、作業者は、第1変速装置を停止位置又は第3低速位置から高速側に操作して、機体を前進させればよいのであり、第1変速装置の停止位置又は第3低速位置から高速側への操作が、第1低速位置(第2低速位置)で規制される。
これにより、水田作業機を圃場から畦を越えて出す場合、第1変速装置が停止位置又は第3低速位置に事前に操作されているので、第1低速位置(第2低速位置)よりも低速側から、機体の走行速度を増速させながら無理なく設定することができる。
本発明において、走行用のブレーキと、前記ブレーキを制動状態に保持する保持状態、及び、前記保持状態が解除される保持解除状態に操作可能な制動保持部と、前記操作アームが前記使用姿勢に操作されると、前記制動保持部を前記保持解除状態に操作するブレーキ連係部とが備えられていると好適である。
水田作業機では、走行用のブレーキを制動状態に保持する保持状態、及び、保持状態が解除される保持解除状態に操作可能な制動保持部が設けられることがある。
水田作業機を圃場から畦を越えて出す場合、機体に搭乗する作業者は、制動保持部を保持状態に設定してブレーキを制動状態に保持しておき、機体から降りた後、操作アームを使用姿勢に操作するのであり、この後に制動保持部を保持解除状態に設定する。
本発明によると、操作アームが使用姿勢に操作されることによって、ブレーキ連係部により制動保持部が保持解除状態に操作されるので、作業者が制動保持部を保持解除状態に設定する必要がなく、操作性が良いものとなる。
乗用型田植機の左側面図である。 乗用型田植機の正面図である。 エンジン、クラッチ、無段変速装置及び副変速装置、変速レバー及び副変速レバー、操作アーム等の連係状態を示す概略図である。 乗用型田植機の前部の右側面図である。 操作アームの基部付近の底面図である。 乗用型田植機の前部の左側面図である。 変速レバー及び副変速レバーの基部付近の左側面図である。 変速レバー及び副変速レバーの基部付近の正面図である。 副変速レバーが低速位置に操作された状態での変速レバー及び副変速レバーの基部付近の左側面図である。 副変速レバーが高速位置に操作された状態での変速レバー及び副変速レバーの基部付近の左側面図である。
図1~図10に水田作業機の一例である乗用型田植機が示されており、図1~図10において、Fは前方向を示し、Bは後方向を示し、Uは上方向を示し、Dは下方向を示し、Rは右方向を示し、Lは左方向を示している。
(乗用型田植機の全体構成)
図1に示すように、乗用型田植機は、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2が設けられた機体3の後部に、リンク機構4(昇降機構に相当)が上下に揺動可能に支持されて後側に延出されており、リンク機構4を昇降操作する油圧シリンダ5(昇降機構に相当)が設けられている。
苗植付装置6(作業装置に相当)がリンク機構4の後部に支持され、機体3の後部及び苗植付装置6に亘って施肥装置7(作業装置に相当)が設けられており、苗植付装置6の前側の下部に、整地装置8(作業装置に相当)が支持されている。
図1及び図2に示すように、機体3の前部の右部及び左部に、支持フレーム59が設けられて、支持フレーム59に予備苗のせ台73が支持されている。右及び左の支持フレーム59の上部に亘って横フレーム(図示せず)が連結されて、横フレームの左右中央部に支持フレーム82が連結されており、支持フレーム82に測位部21が取り付けられている。
測位部21に、衛星測位システムにより位置情報を取得する受信装置(図示せず)、機体3の傾き(ピッチ角及びロール角)を検出する慣性計測装置(図示せず)が設けられており、測位部21は機体3の位置を示す測位データを出力する。
機体3のヨー角度(機体3の旋回角度)の角速度を検出可能なジャイロセンサー(図示せず)、及び、互いに直交する3軸方向の加速度を検出する加速度センサー(図示せず)が設けられており、測位部21、ジャイロセンサー及び加速度センサーにより、機体3の位置及び方位が検出される。
(苗植付装置の構成)
図1に示すように、苗植付装置6に、植付伝動ケース9、回転ケース10、植付アーム11、フロート12、苗のせ台13等が設けられている。
2個の植付伝動ケース9の後部の右部及び左部に、回転ケース10が回転可能に支持され、回転ケース10の両端部に、植付アーム11が支持されている。苗のせ台13が、左右方向に往復移動可能に支持されている。苗のせ台13が左右方向に往復移動駆動されるのに伴って、回転ケース10が回転駆動され、植付アーム11が苗のせ台13の下部から交互に苗を取り出して田面に植え付ける。
(施肥装置の構成)
図1に示すように、施肥装置7に、ホッパー15、繰り出し部16、ブロア17、作溝器18及びホース19等が設けられている。
機体3において運転座席20の後側に、肥料を貯留するホッパー15及び繰り出し部16が支持されており、繰り出し部16の左の横外側部にブロア17が設けられている。フロート12に作溝器18が取り付けられて、4個の作溝器18が設けられており、繰り出し部16と作溝器18とに亘って、4本のホース19が接続されている。
ホッパー15の肥料が、繰り出し部16により繰り出され、ブロア17の搬送風によりホース19を通って作溝器18に供給されるのであり、作溝器18により田面に溝が形成されながら、作溝器18から田面の溝に肥料が供給される。
(整地装置の構成)
図1に示すように、苗植付装置6に支持された右及び左の支持ケース14が、前側に向けて延出されており、支持ケース14の前部に亘って、駆動軸(図示せず)が回転可能に支持されて、多数の整地体(図示せず)が駆動軸に取り付けられている。
苗植付装置6の動力が、植付伝動ケース9から、支持ケース14の内部の伝動チェーン(図示せず)を介して、駆動軸に伝達され、駆動軸及び整地体が図1の反時計方向に回転駆動されて、整地体により田面の整地が行われる。
(前輪及び後輪への伝動系の構成)
図1及び図2に示すように、機体3の前部に配置されたミッションケース22に、支持フレーム23が連結されて前側に向けて延出され、支持フレーム23にエンジン29が支持されている。
エンジン29を覆うボンネット24が、機体3の前部に設けられている。前輪1を操向操作する操縦ハンドル25、走行用の変速レバー31(人為的に操作可能な第1変速操作具に相当)、走行用の副変速レバー32(人為的に操作可能な第2変速操作具に相当)、及び油圧シリンダ5を作動操作する為の昇降レバー27等が、ボンネット24の上部に配置されている。
図1及び図3に示すように、右及び左の前車軸ケース39が、ミッションケース22の右部及び左部の連結されており、右及び左の前輪1が右及び左の前車軸ケース39に操向可能に支持されている。後車軸ケース40が、機体3の後部に支持されており、右及び左の後輪2が後車軸ケース40に支持されている。
図3及び図6に示すように、静油圧型式の無段変速装置41(走行用の第1変速装置に相当)が、ミッションケース22の左部に連結されている。エンジン29の出力プーリー29aと、無段変速装置41の入力プーリー41aとに亘って、伝動ベルト44が取り付けられており、伝動ベルト44に対して、テンションプーリー45が設けられている。無段変速装置41は、中立位置N1(停止位置に相当)から前進側及び後進側に無段階に変速可能である。
エンジン29の動力が伝動ベルト44を介して無段変速装置41に伝達され、無段変速装置41の動力が、ミッションケース22の内部の副変速装置42(走行用の第2変速装置に相当)及び前輪デフ機構50から、前車軸ケース39の内部の伝動軸(図示せず)を介して、前輪1に伝達される。副変速装置42は、高速位置H及び低速位置Lの2段に変速可能に構成されている。
副変速装置42の動力が、伝動軸51から後車軸ケース40に伝達され、後車軸ケース40の内部の伝動軸(図示せず)及び伝動ギヤ(図示せず)を介して、後輪2に伝達される。
(昇降レバーの機能)
図2に示す昇降レバー27は、中立位置、中立位置に対して上側の上昇位置、中立位置に対して下側の下降位置、中立位置に対して後側の右マーカー位置、中立位置に対して前側の左マーカー位置に操作可能であり、中立位置に付勢されている。
昇降レバー27が操作されることにより、油圧シリンダ5に作動油を給排操作する制御弁(図示せず)、苗植付装置6及び整地装置8に動力を伝達可能な植付クラッチ(図示せず)(作業クラッチに相当)、施肥装置7に動力を伝達する施肥クラッチ(図示せず)(作業クラッチに相当)、右及び左のマーカー(図示せず)を操作する操作部(図示せず)が、以下の説明のように操作される。
乗用型田植機では、以下の説明の苗植付装置6の昇降制御機能が備えられている。
図1に示すように、フロート12が昇降可能に苗植付装置6に支持されており、田面に接地追従するフロート12に対する苗植付装置6の高さの検出に基づいて、苗植付装置6の田面からの高さが設定高さに維持されるように、制御弁により油圧シリンダ5が上昇及び下降作動する。これにより、植付アーム11による苗の植付深さが設定深さに維持される。
昇降レバー27が上昇位置に操作されると、植付クラッチ及び施肥クラッチが遮断状態に操作されて、苗植付装置6及び整地装置8、施肥装置7が停止操作される。昇降制御機能に優先して、制御弁により油圧シリンダ5が上昇作動して、苗植付装置6がリンク機構4の昇降範囲の上限位置に上昇操作される。
昇降レバー27が下降位置に操作されると、植付クラッチ及び施肥クラッチが遮断状態に維持されながら、制御弁により油圧シリンダ5が下降作動し、フロート12が田面に接地すると、昇降制御機能が作動する。
昇降レバー27が下降位置に操作されてから再び下降位置に操作されると、昇降制御機能が作動した状態で、植付クラッチ及び施肥クラッチが伝動状態に操作され、苗植付装置6及び整地装置8、施肥装置7が作動する。
昇降レバー27が右マーカー位置に操作されると、操作部により右のマーカーが田面に接地する姿勢に操作される。昇降レバー27が左マーカー位置に操作されると、操作部により左のマーカーが田面に接地する姿勢に操作される。
(前輪の操向操作系の構成)
図4及び図5に示すように、ミッションケース22の上面部に、ハンドルポスト30が連結されて上側に向けて延出されている。ハンドルポスト30の上下中間部に、油圧型式のパワーステアリングユニット35が内装されており、ハンドルポスト30の上端部に、操縦ハンドル25が回転可能に支持されている。
操向部材36が、ミッションケース22の下部に、上下方向に沿った軸芯P2周りに揺動可能に支持されており、操向部材36と右及び左の前輪1とに亘って、タイロッド38が接続されている。
操縦ハンドル25が回転操作されることによって、操向部材36が軸芯P2周りに揺動操作されて、前輪1が操向操作されるのであり、操縦ハンドル25に回転操作が、パワーステアリングユニット35によって補助される。
(無段変速装置の操作系の構成)
図6,7,8に示すように、平板状の支持部材26が、ハンドルポスト30の上部の左部に連結され、左右方向に沿った支持軸26aが支持部材26に設けられている。
上辺部に多数の凹部が形成された側面視で扇形状の変速部材37が設けられており、変速部材37のボス部37bが支持部材26の支持軸26aに回転可能に取り付けられて、変速部材37が左右方向に沿った軸芯P1周りに揺動可能に支持されている。変速部材37のボス部37bに、アーム部37c及び受け部37dが連結されている。
変速レバー31の下部が、変速部材37のブラケット37aに支持されており、変速レバー31が、変速部材37により中立位置N1、前進最高速位置FA及び後進最高速位置RAに亘って操作可能に支持されている。
板バネ製の保持部材43が支持部材26の上部に支持されており、保持部材43の後端部のローラー43aが変速部材37の凹部に係合している。保持部材43のローラー43aが変速部材37の凹部に係合することにより、変速レバー31が前進最高速位置FAと後進最高速位置RAとの間の所望の位置に保持される。
支持軸46が、ハンドルポスト30の下部の左部に、左右方向に沿った軸芯P3周り回転可能に支持されて、左横外側に向けて延出されている。側面視でアングル形状の中継部材47が支持軸46に連結されており、中継部材47が支持軸46と一体で軸芯P3周りに揺動可能(回転可能)に支持されている。
連係ロッド48が、変速部材37のアーム部37cに接続されて、下側に向けて延出されており、連係ロッド48の下部が中継部材47に接続されている。無段変速装置41の変速軸(図示せず)(トラニオン軸)に、アーム部41bが連結されており、中継部材47と無段変速装置41のアーム部41bとに亘って、連係ロッド49が接続されている。
変速レバー31が中立位置N1に操作されると、無段変速装置41が中立位置N1に操作される。
変速レバー31が中立位置N1から前進最高速位置FAに向けて操作されると、連係ロッド48が変速レバー31に向けて引き操作されて、中継部材47及び支持軸46が図6の時計方向に揺動(回転)し、連係ロッド49が無段変速装置41に向けて押し操作されて、無段変速装置41が前進側に操作される。
変速レバー31が中立位置N1から後進最高速位置RAに向けて操作されると、連係ロッド48が中継部材47に向けて押し操作されて、中継部材47及び支持軸46が図6の反時計方向に揺動(回転)し、連係ロッド49が中継部材47に向けて引き操作されて、無段変速装置41が後進側に操作される。
(副変速装置の操作系の構成)
図3,6,7,8に示すように、操作軸52が左右方向に沿った軸芯P5周りに回転可能に支持部材26に支持されており、副変速レバー32が操作軸52の左端部に連結されている。操作軸52の左端部と副変速装置42とに亘って、連係ロッド58が接続されている。
副変速レバー32は、中立位置N2、低速位置L及び高速位置Hに操作可能であり、副変速レバー32が操作されることにより、副変速装置42が中立位置N2、低速位置L及び高速位置Hに操作される。
(ブレーキペダルの構成)
図1及び図2に示すように、ボンネット24に対して右側及び左側から、ボンネット24に対して後側に亘って、フロア28が設けられている。
図2及び図3に示すように、ミッションケース22の右横部に、ブレーキペダル55(ブレーキ操作具に相当)が上下に揺動可能に支持されており、ブレーキペダル55がフロア28におけるボンネット24に対して右側の部分に配置されている。ミッションケース22の内部に、前輪1及び後輪2を制動可能なブレーキ(図示せず)が設けられており、ブレーキペダル55が踏み操作されることにより、ブレーキが制動状態に操作される。
ブレーキレバー56(ブレーキ操作具に相当)が、ブレーキペダル55に連結されて前側に向けて延出されており、機体3の前方に立つ作業者が、手を延ばしてブレーキレバー56を持ってブレーキペダル55を操作することができる。ロックレバー57(制動保持部に相当)が、フロア28に設けられている。
踏み操作状態(ブレーキの制動状態)のブレーキペダル55及びブレーキレバー56にロックレバー57を掛けることにより、ブレーキペダル55及びブレーキレバー56を踏み操作状態(ブレーキの制動状態)で保持することができる(保持状態)。
ロックレバー57をブレーキペダル55及びブレーキレバー56から外すことにより、ブレーキペダル55及びブレーキレバー56を、踏み操作状態(ブレーキの制動状態)及び戻し状態(ブレーキの制動解除状態)に操作することができる(保持解除状態)。
(ブレーキペダルと変速レバー及び無段変速装置との連係構造)
図3及び図6に示すように、連係軸60が、支持フレーム23とミッションケース22との間において、左右方向に沿った軸芯P6周りに回転可能に支持されている。連係軸60の右部とブレーキペダル55とに亘って、連係ロッド61が接続されている。
連係軸60の左のアーム部60aに、テンションプーリー45が回転可能に支持されており、連係軸60を図6の時計方向(テンションプーリー45が伝動ベルト44に押圧される側)に付勢するバネ62が設けられている。エンジン29の出力プーリー29aと無段変速装置41の入力プーリー41aとの間において、伝動ベルト44、テンションプーリー45及び連係軸60によるテンション型式のクラッチ63が設けられている。
バネ62によりテンションプーリー45が伝動ベルト44に押圧されることによって、エンジン29の出力プーリー29aの動力が、無段変速装置41の入力プーリー41aに伝達される(クラッチ63の伝動状態)。連係軸60によりテンションプーリー45が伝動ベルト44から離されることによって、エンジン29の出力プーリー29aの動力が、無段変速装置41の入力プーリー41aに伝達されない(クラッチ63の遮断状態)。
扇形状の連係部材64が支持軸46の端部に連結されており、支持軸46、中継部材47及び連係部材64が、一体で軸芯P3周りに揺動(回転)するように支持されている。 連係部材64に円弧状の長孔64aが開口されている。連係ロッド65が、連係軸60のアーム部60aに接続されており、連係ロッド65の後部のピン状の操作部65aが、連係部材64の長孔64aに挿入されている。
以上のように、連係ロッド61、連係軸60、連係部材64及び連係ロッド65等を有する低速連係部66が、ブレーキペダル55と連係部材64とに亘って設けられている。
(低速連係部の作動状態)
図3及び図6に示すように、ブレーキペダル55が踏み操作されていないと、バネ62により連係軸60が図6の時計方向に回転し、テンションプーリー45が伝動ベルト44に押圧されて、クラッチ63が伝動状態に操作されている。
変速レバー31が中立位置N1に操作され、ブレーキペダル55が踏み操作されていないと、連係ロッド65の操作部65aは連係部材64の長孔64aの中央に位置する。
これにより、ブレーキペダル55が踏み操作されていない状態において、変速レバー31が前進最高速位置FAと後進最高速位置RAとに亘って操作されても、連係部材64の長孔64aが連係ロッド65の操作部65aに対して正逆に移動するだけで、変速レバー31の操作は規制されない。
ブレーキペダル55が踏み操作されていない状態で、変速レバー31が前進側に操作されると、連係部材64が図6の時計方向に揺動して、連係部材64の長孔64aの前端部が、連係ロッド65の操作部65aに接近する。
前述の状態でブレーキペダル55が踏み操作されると、連係軸60が図6の反時計方向に回転し、テンションプーリー45が伝動ベルト44から離されることによって、クラッチ63が遮断状態に操作されるのであり、前輪1及び後輪2、苗植付装置6、施肥装置7及び整地装置8が停止する。
これに伴って連係ロッド65が連係軸60側に引き操作されて、連係ロッド65の操作部65aが連係部材64の長孔64aの前端部に当たり、連係ロッド65の操作部65aと一緒に、連係部材64(変速レバー31及び無段変速装置41)が中立位置N1に向けて揺動操作され、変速レバー31及び無段変速装置41が中立位置N1に操作される。
変速レバー31が中立位置N1及び後進側に操作された状態で、ブレーキペダル55が踏み操作されても、連係ロッド65の操作部65aと連係部材64の長孔64aとの融通機能により、変速レバー31は中立位置N1及び後進側に操作された位置から操作されない。
(操作アームの構成)
図1及び図2に示すように、正面視でアーチ状の操作アーム53が、支持フレーム23の前部に支持されて、機体3の前部に設けられている。
図4及び図5に示すように、操作アーム53は、本体部53aと右及び左の基部53bとを有している。本体部53aは丸パイプが折り曲げられて構成されており、チャンネル状の基部53bが本体部53aの下部に連結されている。
操作アーム53の基部53bが、左右方向に沿った軸芯P4周りに支持フレーム23に揺動可能に支持されており、操作アーム53は、機体3の前部で起立した非使用姿勢B1(図1~図4参照)、及び、機体3の前部から前側に向けて延出された使用姿勢B2(図3参照)に、姿勢変更可能である。
丸棒材が折り曲げられて構成された機体3の牽引用のフレーム67が、支持フレーム23の前部に左右方向に沿って連結されている。操作アーム53が使用姿勢B2に操作されると、操作アーム53の基部53bがフレーム67に当たって、操作アーム53が使用姿勢B2で止められる。
図1~図4に示すように、センターマスコット54、エンジン停止スイッチ85及び作業停止スイッチ86(停止操作部に相当)が、操作アーム53の本体部53aの上部に取り付けられている。エンジン停止スイッチ85が操作されると、エンジン29が停止操作される。
作業停止スイッチ86が操作されると、昇降レバー27(図2参照)が上昇位置に操作された状態と同じ状態が得られるのであり、植付クラッチ及び施肥クラッチが遮断状態に操作されて、苗植付装置6及び整地装置8、施肥装置7が停止操作され、昇降制御機能に優先して、苗植付装置6がリンク機構4の昇降範囲の上限位置に上昇操作される。
(乗用型田植機を圃場から畦を越えて出す場合の操作)
乗用型田植機を圃場から畦を越えて出す場合、機体3に搭乗する作業者は、ブレーキペダル55(図2及び図3参照)を踏み操作して、ブレーキを制動状態に操作し、クラッチ63(図3及び図6参照)を遮断状態に操作して、機体3を停止させる。ブレーキペダル55が踏み操作されるのに伴って、低速連係部66により、変速レバー31(無段変速装置41)が中立位置N1に操作される。
機体3に搭乗する作業者は、踏み操作状態(ブレーキの制動状態及びクラッチ63の遮断状態)のブレーキペダル55及びブレーキレバー56に、ロックレバー57を掛けることにより、ブレーキペダル55及びブレーキレバー56を踏み操作状態で保持した後、機体3から降りる。
機体3から降りた作業者は、機体3の前方に立って操作アーム53(図3参照)を非使用姿勢B1から使用姿勢B2に操作し、ロックレバー57をブレーキペダル55及びブレーキレバー56から外して、ブレーキペダル55及びブレーキレバー56を戻し状態(ブレーキの制動解除状態及びクラッチ63の伝動状態)に操作する。
作業者は、変速レバー31を中立位置N1から前進の高速側に操作して、機体3を前進させるのであり、使用姿勢B2の操作アーム53を持って、機体3の前部の浮き上がりを抑えながら機体3の向きを変更する。
作業者は、ブレーキレバー56を持って、ブレーキペダル55及びブレーキレバー56を踏み操作状態に操作することにより、ブレーキを制動状態に操作し、クラッチ63を遮断状態に操作し、変速レバー31(無段変速装置41)を中立位置N1に操作することができる。エンジン停止スイッチ85を操作することにより、エンジン29を停止操作することができる。
(乗用型田植機を圃場から畦を越えて出す際の植えじまい作業)
前述のように乗用型田植機を圃場から畦を越えて出す場合、苗植付装置6及び整地装置8、施肥装置7を作動させていれば、以下の説明のように、植えじまい作業を行うことができる。
植付クラッチ及び施肥クラッチが伝動状態に操作され、苗植付装置6及び整地装置8、施肥装置7が作動した状態において、ブレーキペダル55(図2及び図3参照)が踏み操作されて、クラッチ63(図3及び図6参照)が遮断状態に操作されると、機体3が停止することに加えて、苗植付装置6及び整地装置8、施肥装置7が停止する。
作業者が、操作アーム53(図3参照)を非使用姿勢B1から使用姿勢B2に操作し、ロックレバー57をブレーキペダル55及びブレーキレバー56から外して、ブレーキペダル55及びブレーキレバー56を戻し状態(ブレーキの制動解除状態及びクラッチ63の伝動状態)に操作し、変速レバー31(無段変速装置41)を中立位置N1から前進の高速側に操作すると、機体3は前進を開始し、苗植付装置6及び整地装置8、施肥装置7が作動を開始する。
作業者は、使用姿勢B2の操作アーム53を持ち、苗植付装置6及び整地装置8、施肥装置7を作動させながら、機体3を圃場から畦を越えるように走行させる。
機体3が畦に乗り上げることにより、機体3が前上がりになっても、前述の昇降制御機能により、苗植付装置6が田面から設定高さに維持され、苗の植付深さが設定深さに維持されて、苗植付装置6よる苗の植付作業が正常に行われる。
苗植付装置6が畦に達すると、作業者が作業停止スイッチ86を操作することにより、昇降レバー27が上昇位置に操作された状態と同じ状態が得られる。これにより、植付クラッチ及び施肥クラッチが遮断状態に操作されて、苗植付装置6及び整地装置8、施肥装置7が停止操作され、昇降制御機能に優先して、苗植付装置6がリンク機構4の昇降範囲の上限位置に上昇操作されるのであり、植えじまい作業が終了する。
(速度規制部の構成)
図3及び図7に示すように、速度規制部87が変速レバー31と操作アーム53とに亘って設けられている。速度規制部87は、規制部88、ワイヤ89(連係機構に相当)、バネ90(融通部に相当)、第1ボルト91(第1調節部に相当)、第2ボルト92(第2調節部に相当)、設定部93等を有している。
図7及び図8に示すように、規制部88は、板材が折り曲げられて構成されて、軸芯P1周りに揺動可能に支持部材26の支持軸26aに支持されており、規制部88の上部に規制ピン88aが設けられている。第1ボルト91及び第2ボルト92が、規制部88の下部に取り付けられている。
図3及び図5に示すように、操作アーム53の右の基部53bにアーム部53cが連結されて、ワイヤ89の一方の端部が操作アーム53のアーム部53cに接続されている。図3,7,8に示すように、ワイヤ89が規制部88まで延出されており、ワイヤ89の他方の端部が、バネ90を介して規制部88の下部に接続されている。
側面視で二股状の設定部93が、副変速レバー32の基部に連結されている。設定部93に、第1ストッパー部93aと第2ストッパー部93bとが設けられている。
(副変速レバーが低速位置に操作されている状態での速度規制部の機能)
前述のように、乗用型田植機を圃場から畦を越えて出す場合、図3及び図9に示すように、副変速レバー32(副変速装置42)が低速位置Lに操作されていると、設定部93の第1ストッパー部93aが第1ボルト91に対向する状態となっている。
副変速レバー32(副変速装置42)が低速位置Lに操作された状態で、操作アーム53が非使用姿勢B1から使用姿勢B2に操作されると、ワイヤ89が操作アーム53に向けて引き操作され、規制部88が図9の時計方向に揺動操作される。第1ボルト91が設定部93の第1ストッパー部93aに当たることにより、規制部88の配置が決まり、規制部88の規制ピン88aが第1低速位置FL1に位置する(規制部88が第1低速位置FL1に対応する位置に配置される第1状態に相当)。
この場合、操作アーム53が非使用姿勢B1から使用姿勢B2に操作された際のワイヤ89の作動ストロークに対して、規制部88の下部の移動量が少し小さいものに設定されている。
これにより、操作アーム53が使用姿勢B2に操作されて、第1ボルト91が設定部93の第1ストッパー部93aに当たると、バネ90が少し伸長操作されて、ワイヤ89の作動ストロークと規制部88の下部の移動量との差が吸収される。バネ90が少し伸長操作されることにより、バネ90の収縮の付勢力が発生するので(バネ90の収縮の付勢力が大きくなるので)、規制部88が第1低速位置FL1に安定して保持される。
第1ボルト91を回転操作して、規制部88における第1ボルト91の位置を変更することにより、第1ボルト91が設定部93の第1ストッパー部93aに当たった場合の規制部88の姿勢を調節することができる。これにより、規制部88の規制ピン88aが位置する第1低速位置FL1の位置を高低に調節することができる。
前述の状態において、変速レバー31(無段変速装置41)が中立位置N1から前進の高速側に操作された場合、変速レバー31(変速部材37)の受け部37dが規制部88の規制ピン88a(第1低速位置FL1)に当たると、変速レバー31(無段変速装置41)の第1低速位置FL1を越えての前進の高速側への操作が、規制部88により規制される。
(副変速レバーが高速位置に操作されている状態での速度規制部の機能)
前述のように、乗用型田植機を圃場から畦を越えて出す場合、図3及び図10に示すように、副変速レバー32(副変速装置42)が高速位置Hに操作されていると、設定部93の第2ストッパー部93bが第2ボルト92に対向する状態となっている。
副変速レバー32(副変速装置42)が高速位置Hに操作された状態で、操作アーム53が非使用姿勢B1から使用姿勢B2に操作されると、ワイヤ89が操作アーム53に向けて引き操作され、規制部88が図10の時計方向に揺動操作される。第2ボルト92が設定部93の第2ストッパー部93bに当たることにより、規制部88の配置が決まり、規制部88の規制ピン88aが第2低速位置FL2に位置する(規制部88が第2低速位置FL2に対応する位置に配置される第2状態に相当)。
この場合、第2低速位置FL2が、第1低速位置FL1(図9参照)よりも低速に設定されている。第2低速位置FL2が第1低速位置FL1よりも低速に設定されていることにより、操作アーム53が非使用姿勢B1から使用姿勢B2に操作された際のワイヤ89の作動ストロークに対して、規制部88の下部の移動量が、前述の規制部88が第1低速位置FL1に対応する位置に操作される場合(第1状態)よりも、小さいものとなっている。
これにより、操作アーム53が使用姿勢B2に操作されて、第2ボルト92が設定部93の第2ストッパー部93bに当たると、バネ90が少し伸長操作されて、ワイヤ89の作動ストロークと規制部88の下部の移動量との差が吸収される。バネ90が少し伸長操作されることにより、バネ90の収縮の付勢力が発生するので(バネ90の収縮の付勢力が大きくなるので)、規制部88が第2低速位置FL2に安定して保持される。
第1低速位置FL1での規制部88の位置と、第2低速位置FL2での規制部88の位置とが異なっていても、この位置の差が、ワイヤ89に設けられたバネ90によって吸収される。
第2ボルト92を回転操作して、規制部88における第2ボルト92の位置を変更することにより、第2ボルト92が設定部93の第2ストッパー部93bに当たった場合の規制部88の姿勢を調節することができる。これにより、規制部88の規制ピン88aが位置する第2低速位置FL2の位置を高低に調節することができる。
前述の状態において、変速レバー31(無段変速装置41)が中立位置N1から前進の高速側に操作された場合、変速レバー31(変速部材37)の受け部37dが規制部88の規制ピン88a(第2低速位置FL2)に当たると、変速レバー31(無段変速装置41)の第2低速位置FL2を越えての前進の高速側への操作が、規制部88により規制される。
第2低速位置FL2が第1低速位置FL1よりも低速に設定されていることにより、副変速装置42が低速位置Lに操作された状態で変速レバー31(無段変速装置41)が第1低速位置FL1に操作された状態での機体3の走行速度と、副変速装置42が高速位置Hに操作された状態で変速レバー31(無段変速装置41)が第2低速位置FL2に操作された状態での機体3の走行速度とにおいて、機体3の走行速度の速度差は小さいものとなっている。
(速度規制部の状態)
図9に示す状態が、副変速装置42(第2変速装置)が低速側に操作された状態で操作アーム53が使用姿勢B2に操作されると、速度規制部87により無段変速装置41(第1変速装置)の高速側への操作が第1低速位置FL1で規制された状態である。
速度規制部87により、変速レバー31(第1変速操作具)の高速側への操作が第1低速位置FL1で規制された状態である。
速度規制部87により、副変速レバー32(第2変速装置)の操作位置に基づいて、無段変速装置41(第1変速装置)の高速側への操作が第1低速位置FL1で規制された状態である。
図10に示す状態が、副変速装置42(第2変速装置)が高速側に操作された状態で操作アーム53が使用姿勢B2に操作されると、速度規制部87により無段変速装置41(第1変速装置)の高速側への操作が第2低速位置FL2で規制された状態である。第2低速位置FL2が、第1低速位置FL1(図9参照)よりも低速に設定されている状態である。
速度規制部87により、変速レバー31(第1変速操作具)の高速側への操作が第2低速位置FL2で規制された状態である。
速度規制部87により、副変速レバー32(第2変速装置)の操作位置に基づいて、無段変速装置41(第1変速装置)の高速側への操作が第2低速位置FL2で規制された状態である。
図3,9,10に示すように、速度規制部87において、無段変速装置41(第1変速装置)の高速側への操作を規制可能な規制部88が設けられている。
操作アーム53と規制部88とに亘って接続され、操作アーム53が使用姿勢B2に操作されることに伴って、規制部88を無段変速装置41(第1変速装置)の高速側への操作を規制可能な位置に向けて移動させるワイヤ89(連係機構)が設けられている。
バネ90(融通部)が、ワイヤ89(連係機構)に設けられている。
副変速装置42(第2変速装置)の操作位置に基づいて、規制部88を第1低速位置FL1に対応する位置に配置する第1状態、及び、規制部88を第2低速位置FL2に対応する位置に配置する第2状態に設定する設定部93が設けられている。
(操作アームと前輪の操向部材との連係構造)
図3,4,5に示すように、丸棒材が折り曲げられて構成された保持部68が、支持フレーム23のブラケット23a、及びミッションケース22に連結されたブラケット69に、左右方向に沿った軸芯P7周りに揺動可能に支持されている。
操作アーム53の右の基部53bの上部に、ピン53dが連結されており、平面視でアングル状の連係部材70が、操作アーム53のピン53dに上下に揺動可能に接続されている。
連係ロッド71が設けられて、連係ロッド71の前部が、連係部材70の開口部(図示せず)に、前後方向に移動可能に挿入されており、連係部材70と連係ロッド71の前部との間に、バネ72が取り付けられている。連係ロッド71の後部が、保持部68のアーム部68bに接続されている。
(前輪のデフロック機構の構成及び操作アームと前輪のデフロック機構との連係構造)
図3,4,5に示すように、ミッションケース22の内部に、前輪デフ機構50をデフロック状態に操作可能なデフロック機構74が設けられており、デフロック機構74を操作する軸状のデフロック部75が、ミッションケース22の後面から後側に出るように設けられている。
デフロック部75は、前後方向に沿った軸芯P8周りに回転操作可能にミッションケース22に支持されており、操作部76がデフロック部75の後部に連結されている。ミッションケース22の内部のバネ(図示せず)により、デフロック機構74及びデフロック部75が解除位置に付勢されている。
デフロックペダル77が設けられており、ミッションケース22に連結された支持部材78に、デフロックペダル77の本体部77aが上下方向に移動可能に支持されている。デフロックペダル77の本体部77aの下部が、操作部76の長孔(図示せず)に挿入されて、デフロックペダル77の踏み部77bがフロア28から上側に出ており、デフロックペダル77を上側(解除位置)に付勢するバネ79が、デフロックペダル77の本体部77aと支持部材78とに亘って取り付けられている。
図3及び図4に示す状態は、ミッションケース22の内部のバネ(図示せず)及びバネ79により、デフロック部75及び操作部76、デフロックペダル77が解除位置に操作された状態である。デフロックペダル77が踏み操作さえると、デフロック部75及び操作部76がデフロック位置に操作されて、前輪デフ機構50がデフロック状態に操作される。
連係ロッド80が設けられており、連係ロッド80の前部が保持部68のアーム部68bに接続されている。ミッションケース22の右部の上部に、中継部材81が左右方向に沿った軸芯P9周りに揺動可能に支持されており、連係ロッド80の後部がバネ83を介して中継部材81に接続されている。連係ロッド84が、中継部材81と操作部76の長孔(図示せず)とに亘って接続されている。
(操作アームが使用姿勢に操作された場合の前輪の操向部材及び前輪デフ機構の状態)
図3,4,5に示す状態は、操作アーム53が非使用姿勢B1に操作された状態で、保持部68の操作部68aが操向部材36から前側に離れて、前輪1の操向操作が可能な状態であり、デフロック部75及び操作部76が解除位置に操作されて、前輪デフ機構50が作動する状態である。
前述のように、乗用型田植機を圃場から畦を越えて出す場合、作業者は、操作アーム53を使用姿勢B2に操作する前に、操縦ハンドル25を操作して、前輪1を直進位置に操作しておき、操向部材36に設けられた凹部36aを、保持部68の操作部68aの後方に位置させておく。
図4及び図5に示す状態から、操作アーム53が使用姿勢B2に操作されると、連係部材70及び連係ロッド71が操作アーム53側に引き操作され、保持部68が図4の時計方向に回転操作されて、保持部68の操作部68aが操向部材36の凹部36aに入り込み、操向部材36(前輪1)が直進位置で保持される。
保持部68(アーム部68b)が図4の時計方向に回転操作されると、連係ロッド80が保持部68側(操作アーム53側)に引き操作される。
連係ロッド80が保持部68側(操作アーム53側)に引き操作されると、中継部材81が図4の反時計方向に揺動操作され、連係ロッド84が下方に操作されるのであり、デフロック部75及び操作部76がデフロック位置に操作されて、前輪デフ機構50がデフロック状態に操作される。
以上のように、操作アーム53が非使用姿勢B1から使用姿勢B2に操作されると、前述のように、速度規制部87により変速レバー31(無段変速装置41)の第1低速位置FL1(第2低速位置FL2)を越えての前進の高速側への操作が規制されることに加えて、操向部材36(前輪1)が直進位置で保持され、前輪デフ機構50がデフロック状態に操作される。
(発明の実施の第1別形態)
低速連係部66において、ブレーキペダル55及びブレーキレバー56が踏み操作状態に操作されると、変速レバー31及び無段変速装置41が、中立位置N1ではなく、第1低速位置FL1及び第2低速位置FL2よりも低速の第3低速位置に操作されるように構成してもよい。
前述の構成によると、ブレーキペダル55及びブレーキレバー56が、踏み操作状態(ブレーキの制動状態及びクラッチ63の遮断状態)に操作され、次に戻し状態(ブレーキの制動解除状態及びクラッチ63の伝動状態)に操作されると、機体3は無段変速装置41の第3低速位置による十分な低速で前進し始める。
(発明の実施の第2別形態)
低速連係部66において、連係部材64及び連係ロッド65を廃止して、ブレーキペダル55及びブレーキレバー56が踏み操作状態に操作された場合、クラッチ63が遮断状態に操作され、変速レバー31(無段変速装置41)は現在の操作位置に残されるように構成してもよい。
前述の構成によると、ブレーキペダル55及びブレーキレバー56が、踏み操作状態(ブレーキの制動状態及びクラッチ63の遮断状態)に操作され、ロックレバー57により保持された後、操作アーム53が非使用姿勢B1から使用姿勢B2に操作されると、速度規制部87において、規制部88が図9及び図10の時計方向に揺動操作されて、規制部88の規制ピン88aが、変速レバー31(変速部材37)の受け部37dを図9及び図10の右方に押し操作して、変速レバー31(無段変速装置41)を低速側に減速操作する。
この場合、副変速レバー32(副変速装置42)が低速位置Lに操作されていると、図9に示すように、第1ボルト91が設定部93の第1ストッパー部93aに当たることにより、規制部88が第1低速位置FL1で止まるのであり、変速レバー31(無段変速装置41)が第1低速位置FL1に減速操作される。
副変速レバー32(副変速装置42)が高速位置Hに操作されていると、図10に示すように、第2ボルト92が設定部93の第2ストッパー部93bに当たることにより、規制部88が第2低速位置FL2で止まるのであり、変速レバー31(無段変速装置41)が第2低速位置FL2に減速操作される。
この後、作業者は、ロックレバー57をブレーキペダル55及びブレーキレバー56から外して、ブレーキペダル55及びブレーキレバー56を戻し状態(ブレーキの制動解除状態及びクラッチ63の伝動状態)に操作する。これにより、機体3は無段変速装置41の第1低速位置FL1(第2低速位置FL2)による低速で前進し始める。
(発明の実施の第3別形態)
前述の(発明の実施の第2別形態)において、運転座席20に作業者が着座しているか否かを検出する着座センサー(図示せず)と、ロックレバー57を固定可能なロック機構(図示せず)と、操作アーム53が使用姿勢B2に操作されたことを検出するアームセンサー(図示せず)とを設けて、以下の説明のように構成してもよい。
ブレーキペダル55及びブレーキレバー56が、踏み操作状態(ブレーキの制動状態及びクラッチ63の遮断状態)に操作され、ロックレバー57により保持された後、作業者が機体3から降りたことが着座センサーにより検出されると、ロック機構によりロックレバー57が保持状態で固定される。
次に機体3から降りた作業者が、ロックレバー57をブレーキペダル55及びブレーキレバー56から外そうとしても、ロック機構によりロックレバー57が保持状態で固定されているので、作業者はロックレバー57を操作することができない。
作業者は、ロックレバー57をブレーキペダル55及びブレーキレバー56から外す前に、操作アーム53を使用姿勢B2に操作して、前述の(発明の実施の第2別形態)に記載のように、変速レバー31(無段変速装置41)が第1低速位置FL1(第2低速位置FL2)に減速操作されるようにする。
操作アーム53が使用姿勢B2に操作されたことがアームセンサーにより検出された場合、ロック機構が解除操作されるので、作業者は、ロックレバー57をブレーキペダル55及びブレーキレバー56から外すことができるのであり、ブレーキペダル55及びブレーキレバー56を戻し状態(ブレーキの制動解除状態及びクラッチ63の伝動状態)に操作することができる。
(発明の実施の第4別形態)
前述の図1~図10に示す構成、及び(発明の実施の第1別形態)(発明の実施の第2別形態)(発明の実施の第3別形態)において、操作アーム53が使用姿勢B2に操作されると、ロックレバー57をブレーキペダル55及びブレーキレバー56から自動的に外し操作(制動保持部を保持解除状態に操作)するブレーキ連係部(図示せず)を設けてもよい。
(発明の実施の第5別形態)
副変速装置42が3段以上に変速可能に構成されている場合、以下の説明のように構成してもよい。
副変速装置42の最低速位置に操作されていると、速度規制部87により第1低速位置FL1が設定される。副変速装置42が最低速位置以外の変速位置に操作されていると、副変速装置42の変速位置に対応して、少しずつ異なる複数の第2低速位置FL2が設定される。
(発明の実施の第6別形態)
静油圧型式の無段変速装置41に代えて、ベルト無段変速装置(図示せず)を第1変速装置として設けてもよい。この構成によると、副変速装置42を前進複数段及び後進1段に変速可能に構成すればよい。
(発明の実施の第7別形態)
速度規制部87において、ワイヤ89に代えて、複数の連系ロッド(図示せず)及び中継リンク(図示せず)を、連係機構として操作アーム53と規制部88とに亘って接続して、連係機構における操作アーム53と規制部88との中間部分に、融通部を設けてもよい。
(発明の実施の第8別形態)
速度規制部87において、規制部88及びワイヤ89を廃止して、操作アーム53が使用姿勢B2に操作されたことを検出するアームセンサー(図示せず)と、電動アクチュエータ(図示せず)とを設けてもよい。アームセンサーに田面の泥が付着し易いので、泥除けカバー(図示せず)をアームセンサーに設ければよい。
この構成によると、操作アーム53が使用姿勢B2に操作された場合、アームセンサーの検出に基づいて、電動アクチュエータにより、変速レバー31に対して第1低速位置FL1及び第2低速位置FL2が設定されるように構成すればよく、電動アクチュエータにより、変速レバー31が第1低速位置FL1及び第2低速位置FL2に減速操作されるように構成すればよい。
この場合、電動アクチュエータにより、無段変速装置41に対して直接に第1低速位置FL1及び第2低速位置FL2が設定されるように構成してもよく、電動アクチュエータにより、無段変速装置41が直接に第1低速位置FL1及び第2低速位置FL2に減速操作されるように構成してもよい。
(発明の実施の第9別形態)
前輪1又は後輪2の回転数を検出して、機体3の走行速度を検出する速度センサー(図示せず)を設けて、以下の説明のように構成してもよい。
乗用型田植機を圃場から畦を越えて出す場合、操作アーム53が使用姿勢B2に操作された状態で機体3の走行速度が、事前に設定された低速値を越えると、エンジン29が自動的に停止操作されたり、無段変速装置41が自動的に中立位置N1に操作されたりするように構成する。
(発明の実施の第10別形態)
乗用型田植機を圃場から畦を越えて出す場合、測位部21により苗植付装置6が畦に達したことが検出されると、自動的に昇降レバー27が上昇位置に操作された状態と同じ状態が得られるように構成してもよい。これにより、植えじまい作業を自動的に終了することができる。
(発明の実施の第11別形態)
図9及び図10に示す構成において、第2ボルト92を、規制部88から設定部93に向けて、第1ボルト91よりも大きく突出するように構成してもよい。
この構成によると、副変速レバー32(副変速装置42)が高速位置Hに操作された状態で、操作アーム53が非使用姿勢B1から使用姿勢B2に操作された場合、第2ボルト92が設定部93の第2ストッパー部93bに直ちに当たる。
これにより、規制部88の規制ピン88aが位置する第2低速位置FL2(図10参照)は、第1ボルト91が設定部93の第1ストッパー部93aに当たることにより規制部88の規制ピン88aが位置する第1低速位置FL1(図9参照)よりも、高速となる。
本発明は、乗用型田植機ばかりではなく、田面に種籾を供給する播種装置(図示せず)(作業装置に相当)がリンク機構4に支持された乗用型直播機や、田面に薬剤を散布する薬剤散布装置(図示せず)(作業装置に相当)がリンク機構4に支持された乗用型薬剤散布機等の水田作業機にも適用できる。
3 機体
4 リンク機構(昇降機構)
5 油圧シリンダ(昇降機構)
6 苗植付装置(作業装置)
7 施肥装置(作業装置)
8 整地装置(作業装置)
31 変速レバー(第1変速操作具)
32 副変速レバー(第2変速操作具)
41 無段変速装置(第1変速装置)
42 副変速装置(第2変速装置)
53 操作アーム
55 ブレーキペダル(ブレーキ操作具)
56 ブレーキレバー(ブレーキ操作具)
57 ロックレバー(制動保持部)
66 低速連係部
86 作業停止スイッチ(停止操作部)
87 速度規制部
88 規制部
89 ワイヤ(連係機構)
90 バネ(融通部)
91 第1ボルト(第1調節部)
92 第2ボルト(第2調節部)
93 設定部
B1 非使用姿勢
B2 使用姿勢
FL1 第1低速位置
FL2 第2低速位置
N1 中立位置(停止位置)

Claims (10)

  1. 走行用の第1変速装置と、
    走行用の第2変速装置と、
    機体の前部で起立した非使用姿勢、及び、前記機体の前部から前側に向けて延出された使用姿勢に、姿勢変更可能に前記機体の前部に設けられた操作アームと、
    前記第2変速装置が低速側に操作された状態で前記操作アームが前記使用姿勢に操作されると、前記第1変速装置の高速側への操作を第1低速位置で規制し、前記第2変速装置が高速側に操作された状態で前記操作アームが前記使用姿勢に操作されると、前記第1変速装置の高速側への操作を第2低速位置で規制する速度規制部とが備えられ、
    前記第1低速位置と前記第2低速位置とが互いに異なる速度位置である水田作業機。
  2. 前記第2低速位置が前記第1低速位置よりも低速に設定されている請求項1に記載の水田作業機。
  3. 前記第1変速装置を人為的に操作可能な第1変速操作具が備えられ、
    前記速度規制部は、前記第1変速操作具の高速側への操作を前記第1低速位置及び前記第2低速位置で規制する請求項1に記載の水田作業機。
  4. 前記第2変速装置を人為的に操作可能な第2変速操作具が備えられ、
    前記速度規制部は、前記第2変速操作具の操作位置に基づいて、前記第1変速装置の高速側への操作を前記第1低速位置及び前記第2低速位置で規制する請求項1に記載の水田作業機。
  5. 前記第1低速位置を高低に調節可能な第1調節部と、前記第2低速位置を高低に調節可能な第2調節部とが備えられている請求項1に記載の水田作業機。
  6. 前記機体に支持された作業装置を停止操作可能な停止操作部が、前記操作アームに設けられている請求項1に記載の水田作業機。
  7. 前記作業装置を前記機体に昇降可能に支持する昇降機構が備えられ、
    前記昇降機構は、前記停止操作部が操作されると、前記作業装置を昇降範囲の上限位置に上昇操作する請求項6に記載の水田作業機。
  8. 前記速度規制部は、
    前記第1変速装置の高速側への操作を規制可能な規制部と、
    前記操作アームと前記規制部とに亘って接続され、前記操作アームが前記使用姿勢に操作されることに伴って、前記規制部を前記第1変速装置の高速側への操作を規制可能な位置に向けて移動させる連係機構と、
    前記連係機構に設けられた融通部と、
    前記第2変速装置の操作位置に基づいて、前記規制部を前記第1低速位置に対応する位置に配置する第1状態、及び、前記規制部を前記第2低速位置に対応する位置に配置する第2状態に設定する設定部とを有している請求項1に記載の水田作業機。
  9. 走行用のブレーキと、
    前記ブレーキを人為的に操作可能なブレーキ操作具と、
    前記ブレーキ操作具により前記ブレーキが制動状態に操作されると、前記第1変速装置を、停止位置、又は、前記第1低速位置及び前記第2低速位置よりも低速の第3低速位置に操作する低速連係部とが備えられている請求項1に記載の水田作業機。
  10. 走行用のブレーキと、
    前記ブレーキを制動状態に保持する保持状態、及び、前記保持状態が解除される保持解除状態に操作可能な制動保持部と、
    前記操作アームが前記使用姿勢に操作されると、前記制動保持部を前記保持解除状態に操作するブレーキ連係部とが備えられている請求項1に記載の水田作業機。



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