JP5192844B2 - 農作業機 - Google Patents

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Description

本発明は、作業装置に対する昇降手段、昇降手段を操作するもので人為的に操作される昇降操作具、及び、走行変速装置、走行変速装置を操作するもので人為的に操作される変速操作具を備え、変速操作具が後進域に操作されると作業装置を上昇作動させる後進上昇手段を設けてある農作業機に関する。
後進上昇手段を作動させるのに、次のような構成を採っていた。変速操作具(公報内番号:28)が後進領域に操作されたことを検出する検出センサ(公報内番号:27)と、昇降操作具(公報内番号:20)の操作位置を検出するレバーセンサ(公報内番号:21)を設け、検出センサから変速操作具が後進領域に操作されたことの情報と、レバーセンサから昇降操作具が自動位置に操作されたことの情報とが、制御装置(公報内番号:22)に伝達されると、苗植付装置(公報内番号:3)を上昇作動させる構成を採っていた(特許文献1)。
特開2001−169624号公報(段落〔0022〕,図2及び図7)
特許文献1で示された従来構造では、昇降操作具が自動位置以外の中立位置等に操作されていれば、後進上昇手段を作動させたい場合に、作動しない場合がある。例えば、メインテナンス作業の為に、後進上昇手段の動作具合を検証しようとしても、昇降操作具を自動位置に操作しなおさなければ、検証作業が困難になる場合があり、植付操作位置に操作して植付作業を行っている場合には、後進上昇手段が作動しない場合がある。
あるいは、農作業を終えて作業機を納屋等に収納する場合に後進状態で収めようとする場合に、不測に昇降操作具が自動位置に操作されるおそれがあるために、後進とともに上昇手段が作動して、納屋の天井等に苗植付装置を接触させるといった事態が想定される。
本発明の目的は、昇降操作具の操作位置に拘わらず後進上昇手段の入切り操作を任意に行うことができ、使い易い切換操作具を備えた農作業機を提供する点にある。
〔構成〕
本発明に係る農作業機は、作業装置に対する昇降手段、昇降手段を操作するもので人為的に操作される昇降操作具、及び、走行変速装置、走行変速装置を操作するもので人為的に操作される変速操作具を備え、変速操作具が後進域に操作されると作業装置を上昇作動させる後進上昇手段を設け、後進上昇手段を作動させる状態と作動させない状態とに切り換える人為的切換操作具を、昇降操作具とは別個に備え、後進域に操作される変速操作具に連動し後進上昇手段を作動させる連動状態と、変速操作具が後進域に操作された状態でも連動せずに後進上昇手段を作動させない非連動状態とに切り換わる連係具を設け、人為的切換操作具で連係具を前記連動状態と前記非連動状態とに切換操作可能に構成してあり、前記人為的切換操作具は、握り操作部と当該握り操作部に対する人為的操作により、握り操作部と一体的に移動する操作部とを有し、
前記握り操作部に対する人為的操作により前記操作部が前記連係具に接触して当該連係具を前記連動状態と前記非連動状態とに切換えるように構成され、前記変速操作具が後進域に操作されると移動するキック部材を備え、前記連動状態において、前記連係具は前記キック部材の移動軌跡と干渉する位置に存在し、前記非連動状態において、前記連係具は前記キック部材の移動軌跡と干渉しない位置に存在して、前記連動状態において、前記キック部材が移動すると当該キック部材が前記連係具と連係して当該連係具を前記後進上昇手段が作動する位置に移動し、前記非連動状態において、前記キック部材が移動しても前記連係具と連係せず当該連係具を前記後進上昇手段が作動する位置に移動しないように構成し、前記操作部に前記連係具が係入する切欠部が形成され、当該切欠部は前記キック部材と連係した前記連係具の移動方向に開口しており、前記人為的切換操作具の操作部と連係具とは、前記人為的切換操作具の握り操作部への人為的操作が行われていない状態では、非接触状態にあり、前記握り操作部への人為的操作が行われている状態では接触状態にある。
〔作用〕
人為的切換操作具を昇降操作具とは別個に設けることによって、昇降操作具等の他の操作具の操作状況とは拘わりなく、人為的切換操作具により、任意のタイミングで後進上昇手段を作動させる状態と作動させない状態とに切り換えることができる。
これによって、畦越時や納屋収納時には昇降操作具が不測に中立位置以外の操作位置に操作されていても、人為的切換操作具により後進上昇手段を作動させない状態に切り換えることによって、後進上昇手段が作用することはない。一方、植付作業時等の必要な場合
であれば、昇降操作具を自動位置にしなくとも、人為的切換操作具により後進上昇手段を作動させる状態に切り換えることによって、後進上昇手段を作用させることができる。
〔効果〕
昇降操作具とは別個に人為的切換操作具を設けたので、昇降操作具の操作位置に制約を受けることなく、任意に切換操作が可能であり、操作性を向上させることができた。
また、変速操作具を後進域に操作すると、連係具が連動し、後進上昇手段を作動させる。人為的切換操作具で連係具を切り操作位置に切り換えると、変速操作具が後進域に操作された状態であっても、連係具を連動しない状態に切り換えることができる。
このように、変速操作具と後進上昇手段との間に連係具という機械式連動機構を導入してあるので、人為的切換操作具もこの連係具に作用させればよく、センサを使用した電気的制御構成を採る必要がなくなった。
また、人為的切換操作具への操作が行われていない状態では、連係具と非接触状態にあるので、連係具から振動等が伝わることが少なく、人為的切換操作具が操作されていないにも拘わらず不測に振動等することを回避できる。
〔構成〕
上記構成において、前記握り操作部に対する人為的操作により前記操作部が前記切欠部の延在方向と垂直な方向に移動して切欠部内において前記連係具が前記操作部に接触すると好適である。
〔構成〕
上記構成において、連係具の非連動状態に対応する人為的切換操作具の切り操作位置に比べて、連係具の連動状態に対応する人為的切換操作具の入り操作位置の運転操縦空間内への突出量を小さくしてあると好適である。
〔作用効果〕
つまり、作業形態を考慮すると、人為的切換操作具を切り操作位置に操作することが比較的多い状態であり、入り操作位置に操作することが通常の状態であると考えられる。そこで、入り操作位置に操作した場合に、運転操縦室内空間への突出量を小さくして目立たせないようにした。
反対に、切り操作位置に操作する場合には、比較的少ない状態であるので、作業者の目に付き易いように、運転操縦空間内への突出量を大きくしてある。
〔構成〕
上記構成において、連係具の非連動状態に対応する人為的切換操作具の切り操作位置を、作業走行と路上走行状態とを切換設定する副変速操作具に近接する状態に構成してあると好適である。
〔作用効果〕
つまり、人為的切換操作具の切り操作位置を、副変速操作具に近接する状態に設けることによって、人為的切換操作具が切り操作位置にあることを目立たせて、作業者に容易に認識させることができる。
〔構成〕
上記構成において、昇降操作具を上昇操作位置に付勢する付勢手段と付勢手段の付勢力に抗して操作位置を保持するデテント手段とを設け、連動状態の連係具によりデテント手段の保持を解除するように、後進上昇手段を構成してあると好適である。
〔作用効果〕
昇降操作具の構造として、上昇操作位置に向かうように付勢手段によって付勢し、その付勢手段の付勢力に抗して昇降操作具を操作位置に位置保持するデテント手段を備えている。
後進上昇手段は、この点に着目し、連係具によって、デテント手段の位置保持機能を解除することによって、苗植付装置を上昇作動させる構成を採った。
このように、電気的制御手段を利用せずに、機械的な連動構造によって後進上昇手段を構築できるので、泥土内を走行して作業を行う農作業機に適した後進上昇手段を設けることができた。
〔実施例〕
農作業機の一例である乗用型の田植機は、図1、図2に示すように、自走機体1の後部に作業装置の一例である複数条植え式の苗植付装置2を四連リンク機構3を介して昇降自在に連結し、圧油供給に伴い苗植付装置2を上昇させるとともに排油に伴い苗植付装置2を重量で下降させる油圧シリンダ4を設け、施肥装置を設けて構成されている。四連リンク機構3と油圧シリンダ4とで昇降手段を構成する。
自走機体1は、左右一対の操向用の駆動前輪5と左右一対の駆動後輪6とを備えた機体フレーム7の前部にエンジン8を搭載し、機体フレーム7の後部に運転座席9を搭載し、機体フレーム7に搭乗ステップ10を取り付けて構成されている。
苗植付装置2は、複数の苗を左右に並置搭載する状態で設定ストロークで左右に往復移動する苗のせ台2Aと、植付け走行に伴って圃場面を滑走することで植付け予定圃場面を整地する左右複数の整地フロート2Bと、苗のせ台2Aの移動に連動して苗のせ台2Aからの苗取出し口と整地植付け予定圃場面との間で循環作動することで苗のせ台2A上の苗を植付け単位量ずつ取り出して植え付ける苗植付機構2Cを設けて構成されている。整地フロート2Bのうち左右中央に位置するものは、苗植付機構2Cの高さ変動、つまり、植付け深さ変動に伴う接地圧変化に応じて苗植付機構2Cに対して上下に揺動することで植付け深さを検出する接地圧センサに兼用構成されている。
かつ、この苗植付装置2には、次回植付け走行時の指標線を圃場に引く倒伏作用姿勢と起立格納姿勢とに揺動切り換え自在で苗植付装置2の上昇に伴い起立格納姿勢に切り換え固定される左右一対の線引きマーカ2mが付設されている。
施肥装置は、植付け走行に伴い各植付け条の左右横脇それぞれに施肥するものであって、自走機体1の後部に繰出し機50を搭載し、苗植付装置2に、植付け走行に伴い圃場の
うち各植付け条の左右横脇それぞれに施肥用の溝を形成するとともに搬送されてくる肥料をその溝に投入する左右複数の作溝器51を装着し、繰出し機50から繰り出された肥料を供給管52を介して作溝器51に圧送するための気流を発生する電動遠心式の送風機53を自走機体1の後部に搭載して構成されている。繰出し機50は、粉粒状肥料を貯溜する肥料ホッパー50aとこの肥料ホッパー50aから肥料を繰り出す繰出し器50bとから構成されている。
図1に示すように、機体フレーム7は、走行部及び苗植付装置2への伝動機構を内装したミッションケース11の前部にエンジン搭載フレーム12を連設し、ミッションケース11に後部フレーム13を連設して構成されている。後部フレーム13は、運転座席9及び四連リンク機構3を取り付けるためのフレームとなっており、左右の支柱とこれら支柱を倒れ止めする筋交いとから構成されている。
駆動前輪5のそれぞれは、前車軸ケース14を介してミッションケース11に支持されており、駆動後輪6のそれぞれは、前部の左右向き軸芯周りに上下揺動自在なスイングケース15を介してミッションケース11に上下動自在に支持されている。スイングケース15は、サスペンションスプリング16を介して下方に揺動付勢されている。また、前車軸ケース14にはミッションケース11から駆動前輪5への伝動機構が、かつ、スイングケース15にはミッションケース11から駆動後輪6への伝動機構がそれぞれ内装されている。
図1及び図5に示すように、運転座席9の前方箇所には、駆動前輪5をパワーステアリング装置17を介して操向操作するためのステアリングハンドル18が配置されている。パワーステアリング装置17は、ミッションケース11の上面に搭載された状態でボルト止めされている。ステアリングハンドル18は、パワーステアリング装置17にボルト止めした支柱状のレバー支持用フレーム19の上部に装着されている。
ミッションケース11の一方の左右側面には、エンジン8によりベルト伝動装置20を介して駆動されて変速動力をミッションケース11内に出力する前後進切り換え自在な静油圧式の無段変速装置(HST)21が取り付けられている。他方、ミッションケース11の他方の左右側面には、無段変速装置21の入力軸の延長端部に連動連結して入力軸で駆動される油圧ポンプ(図示せず)が装着されている。
図7及び図8に示すように、ミッションケース11には、無段変速装置21からの入力を高低2段に変速するギヤシフト式の副変速装置23と、この副変速装置23の筒状出力軸23bを制動可能な多板式の走行ブレーキ24と、副変速装置23の出力を左右の駆動前輪5に振り分けるデフロック機能付きの前輪デフ25と、副変速装置23の出力を後方に導くチェーン伝動装置26と、このチェーン伝動装置26の出力の左右の駆動後輪6のそれぞれへの伝達を各別に断続する左右の操向クラッチ27とが走行系伝動機構の要素として内装されている。
かつ、ミッションケース11には、3つの伝動ギヤ対28aを択一使用して伝動を行うことにより苗植付装置2への出力を高低3段に変速可能な株間変速装置28と、苗植付装置2の負荷が設定以上になったとき株間変速装置28の出力の伝動下手側への伝動を自動的に断つトルクリミッター29と、このトルクリミッター29からの出力の苗植付装置2側への伝動を断続する植付けクラッチ30とが植付け系伝動機構の要素として内装されている。
図7に示すように、植付けクラッチ30は、スプリングSにより入り付勢されていて、クラッチ切り操作ピン30aに切り操作力が付与された後に出力軸が設定位相にまで回転
したときそのクラッチ切り操作ピン30aを切り操作力で付勢力に抗してクラッチ切り位置に移動させてそのクラッチ切り操作ピン30aによりカム機構30bを介して出力体30cを入力体30dから離脱移動させて伝動を断つ定位置停止機能と、フォーク30eを切り操作させたときその切り操作されるフォーク30eにより出力体30cを付勢力に抗して入力体30dから直ちに離脱移動させて出力体30cの位相に関わらず伝動を断つ即停止機能とを備えている。
油圧ポンプ(図示せず)は、図10に示すように、油圧シリンダ4及びパワーステアリング装置17に対する圧油を発生するものであって、油圧シリンダ4に対する作動油の給排を司る制御弁Vと、油圧シリンダ4に対する作動油給排路を人為的に閉塞して苗植付装置2の昇降を阻止するロック弁RVとともに一つの油圧機器として構成されている。昇降弁Vのスプール31は、排油側、つまり、下降側にバネ付勢されている。
図3及び図5に示すように、無段変速装置(走行変速装置の一例)21を操作するための変速操作装置は、運転座席9の前方部に変速操作具33をその握り操作部33aがステアリングハンドル18の左右一方側に位置する状態に配置され、この変速操作具33と無段変速装置21とを連動連結する変速連動機構を設けて構成されている。
変速操作具33は、変速用の左右向き軸芯x1周りに前後揺動自在にレバー支持用フレーム19に装着した板状の基端部材34に、これと左右向き軸芯x1周りに一体揺動する状態で左右向き軸芯x1に直交する前後進切換え用の軸芯y1周りに左右揺動自在に取り付けられることにより、クランク状の変速操作経路に沿って操作移動自在に構成されており、その中間部を挿通させるクランク形状の変速案内溝35aを形成した変速案内板35により変速操作経路に沿って移動するように案内されるものである。
図5、図9及び図13に示すように、変速操作経路は、前端が最大前進速度位置に形成されかつ後端が走行停止の前進中立位置fnに形成された前進域Fと、後端が最大後進速度位置に形成されかつ前端が走行停止の後進中立位置rnに形成された後進域Rと、左右一端が前進中立位置fnに形成されかつ左右他端が後進中立位置rnに形成された中立域Nとから構成されている。つまり、変速操作具33は、左右向き軸芯x1周りで前後に揺動することで前進域F及び後進域Rに沿って移動して変速し、軸芯y1周りで左右に揺動することで中立域Nに沿って移動して前後進を切り換えるものである。
図5及び図9に示すように、変速連動機構は、ミッションケース11に左右向き軸芯x3周りに揺動自在な中継リンクの一例であるベルクランク36を枢支させ、このベルクランク36の一端を第1連動ロッド37を介して基端部材34に連動連結させ、ベルクランク36の他端を無段変速装置21のトラニオン軸21aと一体揺動する変速アーム21Aに第2連動ロッド38を介して連動連結させて構成されている。つまり、変速操作具33の前進域Fでの前後揺動に伴う基端部材34の揺動でトラニオン軸21aを前進変速作動させ、変速操作具33の後進域Rでの前後揺動に伴う基端部材34の揺動でトラニオン軸21aを後進変速作動させるようになっている。
かつ、変速連動機構には、変速操作具33の操作に伴う変速揺動は許容する状態で変速操作具33を無段変速装置21の中立状態への復帰力に抗して複数の変速位置に保持する、つまり、無段変速装置21を複数の各変速状態に保持するデテント手段が設けられている。
デテント手段は、基端部材34の外周部に、これの左右向き軸芯x1周りでの揺動に伴い特定位置に選択的に位置する複数の凹部39を並置形成し、特定箇所に揺動位置する凹部39に弾性的に自動係合して基端部材34の左右向き軸芯x1周りでの揺動姿勢を復帰
力に抗して保持する板バネ製の係合部材40を変速案内板35に取り付けて構成されている。
副変速装置23を操作するための副変速操作装置は、運転操縦室の前壁54の運転座席側、つまり、運転操縦空間内に位置させて副変速操作具41を配置し、副変速操作具を床面より上下向きに突設させ、この副変速操作具41と副変速装置23とを連動連結する副変速連動機構を設けて構成されている。
植付けクラッチ30と昇降弁31とは、関連操作され、その関連操作装置は、運転座席9の前方部に昇降操作具55を握り操作部55aがステアリングハンドル18の左右他方側に位置する状態に配置し、この昇降操作具55の操作動に植付けクラッチ30及び昇降弁31を連動させるとともに接地圧センサとしての整地フロート2Bの接地圧検出動作に昇降弁31を連動させる昇降連動機構を設けて構成されている。
図10、図11及び図13に示すように、昇降操作具55は、作業用の左右向き軸芯x1周りに前後揺動自在にレバー支持用フレーム19に装着したアーム部材56に、前後方向軸芯y2周りに左右揺動自在に取り付けられることにより、前後および左右方向へ揺動可能に支持されており、案内板57に形成したT字形状の案内溝57aに沿って移動操作可能となっている。
案内溝57aによって形成されたT字形状の操作経路は、前端の植付け位置と下降位置と中立位置と後端の上昇位置とに昇降操作具55を移動案内するものであり、詳細な構造は省略するが、経路前端の「植付」位置での左右操作によって突出作動させる線引きマーカ2mの選択が行われるものである。
図10及び図11に示すように、昇降連動機構は、昇降操作具55が上昇位置に位置するとき、植付けクラッチ30を切り作動させるとともに昇降弁31を上昇位置に作動させ、昇降操作具55が中立位置に位置するとき、植付けクラッチ30を切り作動させるとともに昇降弁31を昇降停止の中立位置に作動させ、昇降操作具55が下降位置に位置するとき、植付けクラッチ30を切り作動させるとともに昇降操作具55に優先して植付け深さを設定範囲に維持するための整地フロート2Bの接地圧検出動作に基づく昇降弁31の操作を行わせ、昇降操作具55が植付け位置に位置するとき、植付けクラッチ30を入り作動させるとともに昇降操作具55に優先して植付け深さを設定範囲に維持するための整地フロート2Bの接地圧検出動作に基づく昇降弁31の操作を行わせる機構である。
図10及び図11に示すように、具体的には、昇降操作具55の左右向き軸芯x1周りでの揺動に伴い押し引きされる第1ロッド61と、この第1ロッド61に係合連動していて昇降操作具55の下降位置から中立位置への揺動及び中立位置から上昇位置への揺動に伴う第1ロッド61の移動により一方向に揺動する中間リンク62と、この中間リンク62の一方向への揺動に伴い植付けクラッチ30のクラッチ切り操作ピン30aを切り作動させる第2ロッド63とを設けて、昇降操作具55が中立位置及び上昇位置に位置するとき植付けクラッチ30を切り作動させるように構成されている。なお、中間リンク62のうち第1ロッド61との係合孔64は、昇降操作具55の中立位置から下降位置への揺動及び下降位置から植付け位置への揺動に伴う第1ロッド61の移動にかかわらず中間リンク62を揺動させずに植付けクラッチ30を入り状態に維持する長孔に形成されている。
かつ、図6に示すように、ワイヤ65を介して整地フロート2Bに連動する中継リンク66と、この中継リンク66の揺動に伴い押し引きされる第3ロッド67と、この第3ロッド67で押し引きされて揺動することにより昇降弁31を切り換え操作する操作リンク68とを設けて、整地フロート2Bの上下移動に連動して、接地圧を設定範囲に維持する
ように、つまり、植付け深さを設定範囲内に維持するように構成されている。
そして、図10に示すように、昇降操作具55が中立位置に操作されたときには操作リンク68を付勢力に抗して中立位置に操作し、かつ、昇降操作具55が下降位置にまで操作されたときには操作リンク68を付勢力に抗して下降位置に操作するように第1ロッド61を操作リンク68に係合連動させてある。操作リンク68のうち第1ロッド61との係合孔69は、昇降操作具55が下降位置及び植付け位置に位置するときの操作リンク67の弁操作用の揺動を許容する長孔に形成されている。
図10から図12に示すように、ロック弁RVは、左右向き軸芯x2周りに揺動自在にレバー支持用フレーム19に枢支させた油圧ロックレバー70を介して操作されるものである。この油圧ロックレバー70とロック弁RVとを連動させる手段は、ロック弁RVの操作レバー32と油圧ロックレバー70とを連動ロッド71を介して連動させる手段であって、操作レバー32とロック弁RVの弁箱、つまり、油圧機器の弁箱VCとの間には、油圧ロックレバー70の操作に伴う揺動は許容する状態で油圧ロックレバー70をロック位置とロック解除位置とに保持するデテント手段が設けられている。
また、昇降操作具55は、付勢手段79により操作経路後端の上昇位置に揺動付勢され、また、デテント手段を介して各操作位置に保持されるようになっている。ここで、付勢手段79は、昇降操作具55を緩速で上昇位置側に揺動させる油圧ダンパスプリングで構成されている。また、デテント手段は、昇降操作具55の操作に伴う揺動は許容する状態で昇降操作具55を付勢手段79による付勢力に抗して各操作位置で保持するものであって、アーム部材56のうち、昇降操作具55が各操作位置に揺動位置するときに固定特定箇所に対応位置する部分のそれぞれに凹部76を形成し、左右向き軸芯x2周りに揺動することで凹部76のうち固定特定箇所に対応位置するものに対して係合ピン77aを介して係脱自在で係合することでアーム部材56をその操作位置に保持するデテントレバー77を設け、このデテントレバー77を係合方向に移動付勢するデテントバネ78を設けて構成されている。
そして、変速操作具33の変速操作移動のうち前進中立位置fnから後進中立位置rnへの操作移動に伴って、付勢力による昇降操作具55の上昇位置への揺動を許容するデテント解除位置にデテントレバー77を作動させる連動機構と、変速操作具33の前進中立位置fnから後進中立位置rnへの操作移動に伴って、植付けクラッチ30を切り作動させるクラッチ操作リンク機構とが設けられている。
図9及び図11に示すように、変速連動機構のベルクランク36を揺動自在に枢支した中継軸83の一端に、ロッド80の下端に枢支連結する被動アーム84を一体揺動する状態に固着連設し、中継軸83の他端に、植付けクラッチ30のフォーク30eを入り切り操作するクラッチ操作アーム85に連動ロッド86を介して連動する操作アーム87を一体揺動する状態に固着連設して構成されている。つまり、図11及び図12に示すように、ロッド80の下方への移動に伴いクラッチ操作アーム85を入り位置から切り位置に揺動させるようになっている。要するに、変速操作具33の前進中立位置fnから後進中立位置rnへの操作移動に伴って、直ちに植付けクラッチ30を切り作動させるとともに、苗植付装置2を上昇させるようになっている。
そして、変速操作具33と副変速操作具41とを備えた走行操作レバー系は自走機体1の左右一方側に配置され、昇降操作具55と油圧ロックレバー70とを備えた作業操作レバー系は自走機体1の左右他方側に配置されている。
苗植付装置2の後進上昇手段と植付クラッチ30の入切手段について説明する。
図9及び図11に示すように、変速操作具33は、昇降操作具55と同一の左右向き軸芯x1周りに揺動して前後進変速操作位置を設定するとともに、左右向き軸芯x1に直交する前後向き軸芯y1周りで左右に揺動可能である。変速操作具33の基端ボス部より左右向き軸芯x1軸芯上で横側方に向けて出力アーム58が設けてある。この出力アーム58は変速操作具33の左右向き軸芯x1周りの揺動作動ではその軸芯x1周りで揺動するだ
けで、変速操作具33が前後向き軸芯y1周りで揺動すると、その揺動につれて上下揺動する。
図9及び図11に示すように、出力アーム58の先端部には、アングル状の連結部材59が取付固定してあり、その連結部材59の下端位置にロッド80が取付位置調節可能にネジ止め装着してある。ロッド80における連結部材59との連結部位下方位置には、アングル状を呈するキック部材72が取付位置調節可能にネジ止め装着してある。このキック部材72で後記する連係具73を当接駆動して、後進変速時に、苗植付装置2を上昇作動させる。
図10及び図11に示すように、昇降操作具33側における構造では、デテントアーム77を取付固定したアーム軸74をレバー支持アーム19に横向き軸芯x2周りで回動自在に取付け、アーム軸74におけるレバー支持アーム19を挟んでデテントアーム77の取付位置とは反対側に連係具73を取付固定してある。一方、変速操作具55側における構造では、図14及び図15に示すように、連係具73は、アーム軸74に取付固定されたブラケット部73Aとそのブラケット部73Aに上下向き軸芯周りで左右揺動可能に支持された連係ロッド部73Bとからなる。連係ロッド部73Bは、ブラケット部73Aに支持されている基端部73aと基端部73aからキック部材72の作動域まで延出してある被動部73bとでなる。連係ロッド部73Bは基端部73aの軸芯Z周りで左右に揺動可能に支持されている。
以上のような構成において、図14に示すように、変速操作具33が前進中立位置fnから後進中立位置rnへの軸芯y1周りで揺動すると、出力アーム58が下方に回動し、その回動によってロッド80が下方に移動するとキック部材72が下方に移動して、連係ロッド部73Bの被動部73bに当接し、連係具73の全体をアーム軸74の左右軸芯x2周りで回動させる。連係具73の回動によってアーム軸74が回動し、図14に示すように、それによって昇降操作具55のデテントレバー77が揺動し、デテント用凹部76に係合していた係合ピン77aが外れて、上昇操作位置に付勢されている昇降操作具55は、上昇操作位置に移行する。これによって、苗植付装置2は上昇作動する。
図9及び図11に示すように、変速連動機構のベルクランク36を揺動自在に枢支した中継軸83の一端に、ロッド80の下端に枢支連結する被動アーム84を一体揺動する状態に固着連設し、中継軸83の他端に、植付けクラッチ30のフォーク30eを入り切り操作するクラッチ操作アーム85に連動ロッド86を介して連動する操作アーム87を一体揺動する状態に固着連設して構成されている。つまり、図11及び図12に示すように、ロッド80の下方への移動に伴いクラッチ操作アーム85を入り位置から切り位置に揺動させるようになっている。 要するに、変速操作具33の前進中立位置fnから後進中立位置rnへの操作移動に伴って、直ちに植付けクラッチ30を切り作動させるとともに、苗植付装置2を上昇させるようになっている。
つぎに、後進上昇手段を作動させる状態と作動させない状態とに切り換える人為的切換操作具Aについて説明する。
(構成):人為的切換操作具Aは、人為的操作に応じて作動する人為的操作部89と前記人為的操作部89を支持する支持部90とで構成し、人為的操作部89と支持部90とに
亘って、前記人為的操作部89を複数箇所の切換操作位置に位置保持可能なデテント手段Bを構成し、前記人為的操作部89から支持軸89Aを支持部90の一側面側からその他側面に対して貫通させて前記支持軸89A周りに前記人為的操作部89を前記支持部90に回転操作自在に構成し、前記他側面から突出した支持軸89Aの突出部分に受止部材92を装着し、圧縮コイルバネ91を前記支持軸89Aの突出部分に外嵌し前記受止部材92と前記支持部90の他側面とで前記圧縮コイルバネ91の両端部を受止め、前記支持軸89Aを前記他側面に直交する軸線に対して傾斜する状態で貫通させ、前記受止部材92を前記他側面に対して傾斜する状態に配置して、前記圧縮コイルバネ91で前記支持軸89Aの傾斜状態を修正する状態に付勢して、人為的切換操作具Aを支持部90に押し付け、前記デテント手段Bの係合状態を維持するべく構成してある。
(作用効果):
支持軸89Aを支持部90にその支持部90の他側面に直交する軸線に対して傾斜する状態で貫通させてあるので、支持軸89Aの突出部分に装着される受止部材92は、前記他側面に対して傾斜する状態となる。したがって、その受止部材92と支持部90の他側面との間に装着される圧縮コイルバネ91は、支持軸89Aの突出部分を挟んで一方の側に位置する部分に比べて他方の側に位置する部分がより圧縮する状態となる。
圧縮コイルバネ91の圧縮状態がアンバランスとなっているので、この圧縮コイルバネ91は、支持軸89Aを貫通する方向に付勢して人為的操作部89と支持部90とをより密接する状態に付勢すると同時に支持軸89Aの傾斜状態を解消して他側面に直交する姿勢に切り換えるべく付勢してある。
このように、圧縮コイルバネ91は、支持軸89Aを貫通方向に引き寄せると同時に傾斜状態を修正して直交する状態に戻そうとする付勢力を付与するので、人為的操作部89と支持部90とがより密接する状態になり、両者の間に形成したデテント手段Bの係合度合いをより強くする方向にしてある。
デテント手段Bは、支持部90の一側面90fと人為的操作部89における前記支持部90の一側面90fに向かう面とに、凹凸部89e、90eを形成して構成する。
人為的切換操作具Aの構成について、より具体的に説明する。図14から図16に示すように、レバー支持フレーム19に横向きに支持部としての支持枠フレーム90を取付固定する。支持枠フレーム90は、長方形状の底壁90aの前後端に前後壁90b、90bを立設し、右側端より右側壁90cを立設し、右側壁90cをレバー支持フレーム19のブラケット19aにボルト止め固定して、支持枠フレーム90を取付固定してある。
支持枠フレーム90の底壁90aには、人為的操作部89の支持軸89Aを挿通する貫通孔90dと、デテント手段Bを構成する上向き凹部90eを二箇所設けてある。
人為的操作部89は、一定幅を有するアングル状の部材で構成してあり、平面部89Bに前記支持軸89Aを取り付ける貫通孔とともに平面部89Bの前端部において下向きの操作部89Cを立ち下げ形成してあり、その操作部89Cに連係具73の連係ロッド部73Bを挟み込み揺動操作可能なフォーク状切り欠き部89cを形成してある。
平面部89Bの上面には、支持枠フレーム90の上向き凹部90eに係合する凸部89eを形成し、前記上向き凹部90eと凸部89eとでデテント手段Bを構成している。平面部89Bのレバー支持フレーム19に面する一端に下向きの折り返し部89dを立ち下げ形成してあり、平面部89Bの剛性の強化を図っている。
人為的操作部89の平面部89Bに取付固定される支持軸89Aは、貫通孔に装着された状態で上方に突出するものであり、その突出部89aを、支持枠フレーム90を貫通させてさらに上方に突出する長さに構成してある。
しかも、支持軸89Aの突出部89aは、支持枠フレーム90の底壁90aに対して貫
通しているが、その軸線の方向は、底壁90aの平坦面に対して垂直方向からやや前方側に傾斜して設けてある。
図14に示すように、突出部89aには、環状溝が形成してあり、軸用止め輪を装着可能に構成するとともに、軸用止め輪の下方に圧縮コイルバネ91の一端を受止る受止部材としてのワッシャ部材92を配置し、ワッシャ部材92を突出部89aに外嵌装着する。
支持軸89Aは平面部89Bから下方に突出した部分を機体後方側に屈曲形成されており、その屈曲形成され後方に延出された部分を運転操縦空間に突出させて、その突出端に握り操作部89hを設けている。
以上のような構成により、人為的切換操作具Aを組み付けるには、次のような工程で行う。図14(a)に示すように、アングル状部材の平面部89Bに支持軸89Aを上下に貫通させて一体構成する。
上記した一体構成品を支持枠フレーム90の底壁90aの下面側から近づけて、支持軸89Aの突出部89aを貫通孔から底壁90aの上方に突出させ、一体構成品の平面部89Bを底壁90aの下面に沿った状態で設ける。
一方、支持軸89Aは前記平面部89Bの下方にも突出しており、その下方突出部は水平方向に屈曲して、運転操縦空間内に突出し、水平突出端に握り操作部89bを取り付けている。
この状態で、支持軸89Aの突出部89aに圧縮コイルバネ91を外嵌装着するとともに、その後、ワッシャ部材92を突出部89aに外嵌し、圧縮コイルバネ91の上端を受止め、さらに、突出部89aの環状溝に軸用止め輪を装着してワッシャ部材92を所定位置に受止固定して、圧縮コイルバネ91を所定長さに設定できる。
圧縮コイルバネ91が所定長さに設置されると、平面部89Bが底壁90aの下面に密着する状態となり、平面部89Bに設けた凸部89eが底壁90aの一方の上向き凹部90eに係合し、デテント手段Bの保持状態を現出するものである。
上記構成において、支持軸89Aの軸線方向は、底壁90aの上面に対してデテント手段Bが形成している側に倒れ傾斜しており、ワッシャ部材92も底壁90aの上面に対してデテント手段Bが存在する側程下方に位置する傾斜姿勢になっている。
したがって、底壁90aの上面とワッシャ部材92との間に装着される圧縮コイルバネ91は、同一の長さで張設されてはいない。つまり、図14に示すように、圧縮コイルバネ91の軸線上に位置する支持軸89Aの突出部89aより前方側に位置する部分91Aにおける張設長さL1は、支持軸89Aの突出部89aより後方側に位置する部分91Bにおける張設長さL2より短くなっている。このような状態が現出されるのは、ワッシャ部材92が底壁90aの上面に対して傾斜する状態にあるからである。
そうすると、圧縮コイルバネ91は張設長さの短い前記前方側に位置する部分91Aの付勢力が大きくなっているので、支持軸89Aの突出部89aがデテント手段Bから離れる後方側に引き上げ付勢されることとなる。これによって、支持軸89Aと一体の平面部89Bは底壁90aの下面に押し付けられる付勢力をうけ、デテント手段Bを構成する凸部89eと上向き凹部90eとの係合状態が維持されることとなる。
以上のような構成により、図17に示すように、人為的操作部89の握り操作部89hを、図17(a)で示す入り操作位置に位置させた場合には、前記したようにキック部材72との作動を受けることが可能になり、変速操作具33が後進中立位置rnに操作され
てキック部材72の作動を受けると、連係具73が一体でアーム軸74とそのアーム軸74の軸芯周りで回転し、前記したデテントレバー77がデテント解除姿勢に切り換わり、
昇降操作具55が上昇位置に操作されて、苗植付装置2が上昇操作される。
図17(b)で示すように、握り操作部89hを仮想線で示す切り操作位置に操作すると、キック部材72が下方作動した場合にも、連係具73がキック部材72との当接範囲外に退避するので、苗植付装置2の後進上昇作動は行われない。
上記した構成では、人為的操作部89と連係具73とが分離された状態で構成されているので、キック部材72と当接して作動するのは、連係具73だけである。これに対して、例えば、人為的操作部89に連係具73と同等の機能を発揮する部分を一体形成する場合は、キック部材72と当接して人為的操作部89の全体が作動することとなるが、連係具73と分離された前記した構成では、人為的操作部89は作動しない。
しかも、苗植付装置2を後進上昇作動させる場合に、キック部材72と人為的操作部89とが接触する状態にある場合に比べて、人為的操作部89が振動したり、ぴく付く現象等がなくなる。
〔第2実施形態〕
ここでは、人為的切換操作具Aの別実施形態について説明する。図18及び図19に示すように、人為的切換操作具Aは、前記したアーム軸74の左端に取付られる支持枠フレーム90と、支持枠フレーム90に取り付けられる人為的操作部89とで構成される。支持枠フレーム90は、天井壁90Aと、天井壁90Aの左端から下方に垂下された側壁90Bと、天井壁90Aの上方に設けてあるアングル状の屋上壁90Cとを一体形成して構成してある。
人為的操作部89は、天井壁90Aと屋上壁90Cとに亘って取り付けられた棒状の取付体89Dと取付体89Dから後方に延出された棒状の操作体89Eとを一体形成するとともに、取付体89Dと操作体89Eとの屈折部位に固着された棒状の被動体89Fとからなる。棒状の取付体89Dは、天井壁90Aと屋上壁90Cとで軸用止め輪等を介して抜止め固定されており、自身の縦向き軸芯周りで回動可能に構成してある。
被動体89Fは、棒状体を曲げ加工したもので、上方側に位置する上方延出部89fを支持枠フレーム90の前壁90Dよりさらに前方に延出して、前記したキック部材72と当接可能に構成する。被動体89Fは、下方側に位置する下方延出部89gと側壁90Bの下端部とに亘って付勢バネ93を掛け渡し、上方延出部89fをキック部材72と当接可能な状態に付勢して構成してある。
以上のような構成により、図19に示すように、棒状の操作体89Eを実線で示す入り操作位置aに位置させた場合には、前記したようにキック部材72との作動を受けることが可能になり、変速操作具33が後進中立位置rnに操作されてキック部材72の作動を受けると、人為的操作部89と支持枠フレーム90とが一体でアーム軸74とそのアーム軸74の軸芯周りで回転し、前記したデテントレバー77がデテント解除姿勢に切り換わり、昇降操作具55が上昇位置に操作されて、苗植付装置2が上昇操作される。
操作体89Eを仮想線で示す切り操作位置bに操作すると、キック部材72が下方作動した場合にも、連係具73がキック部材72との当接範囲外に退避するので、苗植付装置2の後進上昇作動は行われない。
人為的切換操作具Aと副変速操作具41との位置関係について説明する。図19に示すように、運転操縦空間に突出する人為的切換操作具Aの操作部は、切り操作位置bにおいて運転操縦空間への突出量を大きくしている。このような構成によって、通常状態である入り操作位置aでは、運転操縦空間の突出が小さいので、運転操作に邪魔になり難く、稀な状態であ切り操作位置bにおいては、運転操縦空間の突出が大きくなっているので、注意を喚起しやすい。
この切り操作位置bにおいて、作業位置に操作された副変速操作具41の握り部に近接した状態となる。これによって、人為的切換操作具Aの下方に位置する副変速操作具41を操作しようとすると、人為的切換操作具Aと副変速操作具41との上下間隔が狭くなっており、副変速操作具41が握り難く、人為的切換操作具Aが稀な状態である切り操作位置bにあることを認識させることができる。
〔第3実施形態〕
ここでは、人為的切換操作具Aと連係具73とを別個の部品として構成する別実施形態について説明する。なお、連係具73について第1実施形態で示したものと同じ構成を採るので、説明は省略する。
図20及び21に示すように、人為的切換操作具Aは、前記したレバー支持フレーム19の左端に取付られる支持枠フレーム90と、支持枠フレーム90に取り付けられる人為的操作部89とで構成される。
支持枠フレーム90は、長方形状の底壁90aの前端に前壁90bを立設し、右側端より右側壁90cを立設し、右側壁90cをレバー支持フレーム19のブラケット19aにボルト止め固定して、支持枠フレーム90を取付固定してある。
支持枠フレーム90の底壁90aには、人為的操作部89の支持軸89Aを挿通する貫通孔と、デテント手段Bを構成する上向き凹部90eを二箇所設けてある。
人為的操作部89は、一定幅を有するアングル状の部材で構成してあり、平面部89Bに前記支持軸89Aを取り付ける貫通孔とともに平面部89Bの前端部において下向きの操作部89Cを立ち下げ形成してあり、その操作部89Cに連係具73の連係ロッド部73Bを挟み込み揺動操作可能なフォーク状切り欠き部89cを形成してある。
平面部89Bの上面には、支持枠フレーム90の上向き凹部90eに係合する凸部89eを形成し、前記上向き凹部90eと凸部89eとでデテント手段Bを構成している。
人為的操作部89の平面部89Bに取付られる支持軸89Aは、貫通孔に装着された状態で上方に突出するものであり、その上方突出部89aを、支持枠フレーム90を貫通させてさらに上方に突出し、支持枠フレーム90に固定されている。支持軸89Aの平面部89Bの下方に位置する頭部とその平面部89Bの下面との間には、バネ座金94が装着してあり、デテント手段Bの位置保持機能に寄与する構成としてある。
次に、株間変速操作構造について説明する。図22に示すように、ミッションケース11内に3段以上に株間を切り換える第1株間変速部16Aと2段以上に株間を切り換える第2株間変速部16Bとを備え、第1株間変速部16Aと第2株間変速部16Bとを々変速設定して、小株間から大株間までの任意の株間を選択できる。
第1株間変速部16Aに対して第1株間変速操作部16Cと、第2株間変速操作部16Bに対して第2株間変速操作部16Dとが設けてある。これらの操作方向と設定株間との関係を同一にしてある。つまり、第1株間変速操作部16Cと第2株間変速操作部16Bとを、ミッションケース11内に押し込み操作する程、株間が大きくなるように設定してあり、株間を設定する操作方向が両操作部16C、16Dとも一致しているので、操作性がよい。
〔別実施形態〕
(1) 変速操作具33、昇降操作具55、人為的切換操作具Aについては、いずれも、操作レバー、ペダル、スイッチ等のいずれの形態でも採れる。
(2)デテント手段Bとしては、凹凸部の形成部位は、人為的操作部89に凹部、支持部90に凸部を形成してよく、また、凹凸形式ものではなく、スプリングボール形式を採用してもよい。
この場合、人為的操作部89において、支持軸89Aの突出部89aを、下向き、右又は後向きに設定してもよい。人為的操作部89は後進上昇手段を作動させる状態と作動させない状態とに切り換えるものばかりではなく、他の操作レバーや操作ペダルにも使用できる。
(3) また、本発明は、田植え機以外の農用トラクター、芝刈り機など各種の作業車にも適用できる。
乗用田植機の全体側面図 乗用田植機の全体平面図 自走機体の正面図 伝動系の全体平面図 機体前部の左側面図 自走機体の右側面図 ミッションケースの一部を横断した平面図 後輪伝動系の一部を示す横断平面図 走行用の変速操作構造を示す側面図 昇降用の操作構造を示す側面図 ステアリングハンドル周りの操作構造を背面図 植付けクラッチ操作構造の平面図 ステアリングハンドル周りのレバー案内部を示す平面図 人為的切換操作具の人為的操作部を支持部に取り付け、キック部材で連係具を操作する状態を示す縦断側面図 人為的切換操作具と連係具を示す側面図 人為的切換操作具、連係具、昇降操作具のデテントレバー等を示す平面図 人為的切換操作具、連係具、キック部材を示す平面図であって(a)はキック部材で連係具を操作した人為的切換操作具の入り操作位置を示す状態、(b)はキック部材の作動域から連係具を退避させた人為的切換操作具の切り操作位置を示す状態 人為的切換操作具の第1の別実施構造、昇降操作具を示す側面図 人為的切換操作具の第1の別実施構造、連係具、昇降操作具のデテントレバー等を示す平面図 人為的切換操作具の第2の別実施構造、昇降操作具を示す側面図 人為的切換操作具の第2の別実施構造、連係具、昇降操作具のデテントレバー等を示す平面図 株間操作構造を示す構成図
2 苗植付装置(作業装置)
21 静油圧式無段変速装置(走行変速装置)
33 変速操作具
41 副変速操作具
55 昇降操作具
73 連係具
A 人為的切換操作具
B デテント手段
R 後進域

Claims (5)

  1. 作業装置に対する昇降手段、昇降手段を操作するもので人為的に操作される昇降操作具、及び、走行変速装置、走行変速装置を操作するもので人為的に操作される変速操作具を備え、変速操作具が後進域に操作されると作業装置を上昇作動させる後進上昇手段を設け、後進上昇手段を作動させる状態と作動させない状態とに切り換える人為的切換操作具を、昇降操作具とは別個に備え、
    後進域に操作される変速操作具に連動し後進上昇手段を作動させる連動状態と、変速操作具が後進域に操作された状態でも連動せずに後進上昇手段を作動させない非連動状態とに切り換わる連係具を設け、人為的切換操作具で連係具を前記連動状態と前記非連動状態とに切換操作可能に構成してあり、
    前記人為的切換操作具は、握り操作部と当該握り操作部に対する人為的操作により、握り操作部と一体的に移動する操作部とを有し、
    前記握り操作部に対する人為的操作により前記操作部が前記連係具に接触して当該連係具を前記連動状態と前記非連動状態とに切換えるように構成され、
    前記変速操作具が後進域に操作されると移動するキック部材を備え、
    前記連動状態において、前記連係具は前記キック部材の移動軌跡と干渉する位置に存在し、前記非連動状態において、前記連係具は前記キック部材の移動軌跡と干渉しない位置に存在して、
    前記連動状態において、前記キック部材が移動すると当該キック部材が前記連係具と連係して当該連係具を前記後進上昇手段が作動する位置に移動し、前記非連動状態において、前記キック部材が移動しても前記連係具と連係せず当該連係具を前記後進上昇手段が作動する位置に移動しないように構成し、
    前記操作部に前記連係具が係入する切欠部が形成され、当該切欠部は前記キック部材と連係した前記連係具の移動方向に開口しており、
    前記人為的切換操作具の操作部と連係具とは、前記人為的切換操作具の握り操作部への人為的操作が行われていない状態では、非接触状態にあり、前記握り操作部への人為的操作が行われている状態では接触状態にある農作業機。
  2. 前記握り操作部に対する人為的操作により前記操作部が前記切欠部の延在方向と垂直な方向に移動して切欠部内において前記連係具が前記操作部に接触する請求項1記載の農作業機。
  3. 連係具の非連動状態に対応する人為的切換操作具の切り操作位置に比べて、連係具の連動状態に対応する人為的切換操作具の入り操作位置の運転操縦空間内への突出量を小さくしてある請求項1又は2に記載の農作業機。
  4. 連係具の非連動状態に対応する人為的切換操作具の切り操作位置を、作業走行と路上走行状態とを切換設定する副変速操作具に近接する状態に構成してある請求項1から3のうちのいずれかひとつに記載の農作業機。
  5. 昇降操作具を上昇操作位置に付勢する付勢手段と付勢手段の付勢力に抗して操作位置を保持するデテント手段とを設け、連動状態の連係具によりデテント手段の保持を解除するように、後進上昇手段を構成してある請求項1から4のうちいずれかひとつに記載の農作業機。
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