JP2023517986A - 液晶ポリマー組成物及び対応物品 - Google Patents

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Abstract

液晶ポリマー(「LCP」と、LCP及び半芳香族の、半結晶性ポリエステルの総重量に対して、1重量パーセント(「重量%」)~25重量%の半芳香族の、半結晶性ポリエステルとを含むポリマー組成物が本明細書で記載される。意外にも、半芳香族の、半結晶ポリマーと併せてLCPを含むポリマー組成物が、対応するポリマー組成物とは対照的に、望ましいフィルムへと溶融押出できることが発見された。更に意外にも、本明細書で記載されるポリマー組成物が、対応するポリマー組成物と比べて、改善された機械的性能(引張強度及び引張伸び)を有することが発見された。もっと更に、本ポリマー組成物はまた予想外にも、対応するポリマー組成物と比べて減少した(Tm-Tc)を有し、それ故、ポリマー組成物から形成される成形品により速いサイクル時間を提供した。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2020年3月13日出願の、米国仮特許出願第62/988,998号、及び2020年6月8日出願の、欧州特許出願第20178764.5号に対する優先権を主張するものであり、それらの両方は、参照により本明細書に援用される。
本発明は、液晶ポリマーと、半芳香族の、半結晶性ポリエステルとのブレンドを含む、優れた誘電性能及び機械的特性を有するポリマー組成物に関する。本発明は、更に、本ポリマー組成物から形成される物品に関する。
電子及び電気応用のために、ポリマー材料は、機械的特性の観点から厳しい要件を満たさなければならない。更に、いくつかのそのような応用設定において、電子電気構成部品(例えば、マイクロエレクトロニクス)を製造する能力は、ポリマー材料に溶融押出される(例えば射出成形される)ことを要求する。したがって、いくつかの応用設定において、ポリマー組成物から一様な及び均質な溶融押出品を製造できることが必要とされている。
一態様において、本発明は、(i)以下のモノマー:テレフタル酸、芳香族ジオール、第1の芳香族ジカルボン酸、芳香族ヒドロカルボン酸の重縮合から形成される液晶ポリマー(「LCP」)と;(ii)脂肪族ジオールと第2の芳香族ジカルボン酸との重縮合から形成される、LCP及びPEとの総重量に対して、1重量%~25重量%の半芳香族の、半結晶性ポリエステル(「PE」)とを含むポリマー組成物であって、第1の芳香族ジカルボン酸及び芳香族ヒドロキシカルボン酸の少なくとも1つがナフチル基を含まないポリマー組成物に関する。
別の態様において、本発明は、請求項1~10のいずれか1つのポリマー組成物を含む物品に関する。いくつかの実施形態では、物品は、携帯電子デバイス構成部品である。一つのそのような実施形態では、物品は、プリント回路基板である。
別の態様において、本発明は、本ポリマー組成物を含むフィルムに関する。いくつかの実施形態では、フィルムは、DIN 53370に従って測定されるように、5μm~200μmの平均厚さを有する。
液晶ポリマー(「LCP」)と、LCP及び半芳香族の、半結晶性ポリエステルの総重量に対して、1重量パーセント(「重量%」)~25重量%の半芳香族の、半結晶性ポリエステルとを含むポリマー組成物が本明細書で記載される。意外にも、半芳香族の、半結晶ポリエステルと併せてLCPを含むポリマー組成物が、(以下に定義される)対応するポリマー組成物とは対照的に、望ましい物品へと溶融押出できることが発見された。更に意外にも、本明細書で記載されるポリマー組成物が、対応するポリマー組成物と比べて、改善された機械的性能(引張強度及び引張伸び)を有することが発見された。もっと更に、本ポリマー組成物は、また予想外にも、対応するポリマー組成物と比べて減少した(Tm-Tc)を有し、それ故、ポリマー組成物から形成される射出成形品により速いサイクル時間を提供した。
本明細書で用いるところでは、対応するポリマー組成物は、(半芳香族の、半結晶性ポリエステルの代わりに更なるLCP又は非晶質ポリエステルを有する)半芳香族の、半結晶性ポリエステルを含まないことを除いて、列挙されるポリマー組成物と同じものである。更に、本明細書で用いるところでは、Tm、Tg、及びTcは、それぞれ、溶融温度、ガラス転移温度及び結晶化温度を指す。Tm、Tg及びTcは、ISO-11357-3に従って示差走査熱量測定法(「DSC」)を用いて測定することができる。
更に、本明細書で用いるところでは、任意の記載が、具体的な実施形態に関連して記載されるとしても、本開示の他の実施形態に当てはまる及び他の実施形態と置き換え可能であり;-要素又は成分が、列挙された要素又は成分のリストに含まれる及び/又はそのリストから選択されると言われる場合、本出願で明確に熟慮される関連実施形態では、要素又は成分は、また、個別の列挙された要素若しくは成分の任意の1つであることができるか、或いは明確にリストアップされた要素若しくは成分の任意の2つ以上からなる群からまた選択することができ;要素又は成分のリストに列挙されたいかなる要素又は成分も、そのようなリストから省略され得;終点による数値範囲の本明細書におけるいかなる列挙も、列挙された範囲内に含まれる全ての数値、並びに範囲の終点及び同等のものを含む。
特に具体的に限定しない限り、用語「アルキル」、並びに「アルコキシ」、「アシル」及び「アルキルチオ」などの派生用語には、本明細書で用いるところでは、それらの範囲内に直鎖、分岐鎖及び環状部分が含まれる。アルキル基の例は、メチル、エチル、1-メチルエチル、プロピル、1,1-ジメチルエチル、及びシクロプロピルである。特に具体的に記述しない限り、各アルキル及びアリール基は、非置換であっても、ハロゲン、ヒドロキシ、スルホ、C1~C6アルコキシ、C1~C6アルキルチオ、C1~C6アシル、ホルミル、シアノ、C6~C15アリールオキシ又はC6~C15アリールから選択されるが、それらに限定されない1つ以上の置換基で置換されていてもよく、但し、置換基が立体的に適合性であり、且つ化学結合及び歪みエネルギーの規則が満たされていることを条件とする。用語「ハロゲン」又は「ハロ」には、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素が含まれ、フッ素が好ましい。
同様に、特に具体的に限定しない限り、用語「アリール」は、フェニル、インダニル又はナフチル基を指す。アリール基は、1つ以上のアルキル基を含み得、この場合に「アルキルアリール」と呼ばれることもあり;例えば芳香族基と、2つのC1~C6基(例えば、メチル又はエチル)とから構成され得る。アリール基は、また、1つ以上のヘテロ原子、例えば、N、O又はSを含み得、この場合に「ヘテロアリール」基と呼ばれることもあり;これらのヘテロ芳香環は、他の芳香族系と縮合し得る。そのようなヘテロ芳香環には、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリダジル、ピリミジル、ピラジニル及びトリアジニル環構造が含まれるが、それらに限定されない。アリール又はヘテロアリール置換基は、非無置換であっても、ハロゲン、ヒドロキシ、C1~C6アルコキシ、スルホ、C1~C6アルキルチオ、C1~C6アシル、ホルミル、シアノ、C6~C15アリールオキシ又はC6~C15アリールから選択されるが、それらに限定されない1つ以上の置換基で置換されていてもよく、但し、置換基が立体的に適合性であり、且つ化学結合及び歪みエネルギーの規則が満たされていることを条件とする。
液晶ポリマー
LCPは、以下のモノマー:テレフタル酸、芳香族ジオール、テレフタル酸とは異なる第1の芳香族ジカルボン酸、及びヒドロキシカルボン酸の重縮合から形成され、ここで、第1の芳香族ジカルボン酸及び芳香族ヒドロキシカルボン酸の少なくとも1つがナフチル基を含まない。
いくつかの実施形態では、芳香族ジオールは、以下の式の群:
HO-Ar-OH、及び(1)
HO-Ar-T-Ar-OH、(2)
(式中、Ar1~Arは、ハロゲン、C~C15アルキル、及びC~C15アリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された、C~C30アリール基から独立して選択され;Tは、結合、O、S、-SO-、-C(=O)-、及びC~C15アルキルからなる群から選択される)
から選択される式で表される。いくつかの実施形態では、芳香族ジオールは、1,3-ジヒドロキシベンゼン、1,4-ジヒドロキシベンゼン、2,5-ビフェニルジオール、4,4’-ビフェノール、4,4’-(プロパン-2,2-ジイル)ジフェノール、4,4’-(エタン-1,2-ジイル)ジフェノール、4,4’-メチレンジフェノール、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタノン、4,4’-オキシジフェノール、4,4’-スルホニルジフェノール、4,4’-チオジフェノール、ナフタレン-2,6-ジオール、及びナフタレン-1,5-ジオールからなる群から選択される。好ましくは、芳香族ジオールは4,4’-ビフェノールである。
いくつかの実施形態では、第1の芳香族ジカルボン酸は、以下の式の群:
HOOC-Ar1-COOH、及び(3)
HOOC-Ar-T-Ar-COOH、(4)
(式中、Ar~Arは、上記のように与えられ、独立して選択され;Tは、結合、O及びSから選択される)
から選択される式で独立して表される。いくつかの実施形態では、第1の芳香族ジカルボン酸は、イソフタル酸、4,4’-ビフェニルジカルボン酸、4,4’-オキシ二安息香酸、4,4’-(エチレンジオキシ)二安息香酸、4,4’-スルファンジイル二安息香酸、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸、ナフタレン-1,4-ジカルボン酸、ナフタレン-1,5-ジカルボン酸、及びナフタレン-2,3-ジカルボン酸からなる群から選択される。好ましくは、第1の芳香族ジカルボン酸は、イソフタル酸、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸、ナフタレン-1,4-ジカルボン酸、ナフタレン-1,5-ジカルボン酸、及びナフタレン-2,3-ジカルボン酸からなる群から選択される。最も好ましくは、第1の芳香族ジカルボン酸はイソフタル酸である。
いくつかの実施形態では、芳香族ヒドロキシカルボン酸は、
HO-Ar-COOH、及び(5)
HO-Ar-Ar-COOH、(6)
(式中、Ar~Arは、上で与えられており、独立して選択される)
からなる群から選択される式で表される。いくつかの実施形態では、芳香族ヒドロキシカルボン酸は、4-ヒドロキシ安息香酸、3-ヒドロキシ安息香酸、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、6-ヒドロキシ-1-ナフトエ酸、2-ヒドロキシ-1-ナフトエ酸、3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、5-ヒドロキシ-1-ナフトエ酸、及び4’-ヒドロキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボン酸からなる群から選択される。好ましくは、芳香族ヒドロキシカルボン酸は、4-ヒドロキシ安息香酸、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、6-ヒドロキシ-1-ナフトエ酸、2-ヒドロキシ-1-ナフトエ酸、3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、及び5-ヒドロキシ-1-ナフトエ酸からなる群から選択される。最も好ましくは、芳香族ヒドロキシカルボン酸は4-ヒドロキシ安息香酸である。
いくつかの実施形態では、前述のモノマーから形成されるLCPは、繰り返し単位RLCP1~RLCP4を有する。繰り返し単位RLCP1は、以下の式:
Figure 2023517986000001
で表され、
繰り返し単位RLCP2は、以下の式:
-[-O-Ar-O-]-、及び(8)
-[-O-Ar-T-Ar-O-]-;(9)
のどちらか1つで表され、
繰り返し単位RLCP3は、以下の式:
-[-OC-Ar-CO-]-、及び(10)
-[-OC-Ar-T-Ar-CO-]-;及び(11)
のどちらか1つで表され、
繰り返し単位RLCP4は、以下の式:
-[-O-Ar-CO-]-、及び(12)
-[-O-Ar-Ar-CO-]-(13)
のどちらか1つで表され、
式中、Ar~Ar、T及びTは、上で与えられており、独立して選択される。当業者は、式(7)に従ったRLCP1がテレフタル酸から形成され;式(8)及び(9)に従ったRLCP2が、それぞれ、式(1)及び(2)に従ったモノマーから形成され;式(10)及び(11)に従ったRLCP3が、それぞれ、式(3)及び(4)に従ったモノマーから形成され;式(12)及び(13)に従ったRLCP4が、式(5)及び(6)に従ったモノマーから形成されることを認めるであろう。したがって、式(1)~(6)のモノマーについてのAr~Ar、T及びTの選択は、また、繰り返し単位RLCP2~RLCP4についてのAr~Ar、T及びTを選択する。好ましくは、繰り返し単位RLCP1~RLCP4は、それぞれ、テレフタル酸、4,4’-ビフェノール、イソフタル酸、及び4-ヒドロキシ安息香酸の重縮合から形成される。
いくつかの実施形態では、繰り返し単位RLCP1~RLCP4の合計濃度は、少なくとも50モル%、少なくとも60モル%、少なくとも70モル%、少なくとも80モル%、少なくとも90モル%、少なくとも95モル%、少なくとも99モル%、又は少なくとも99.9モル%である。いくつかの実施形態では、テレフタル酸の濃度は、5モル%~30モル%、好ましくは10モル%~20モル%である。いくつかの実施形態では、芳香族ジオールの濃度は、10モル%~30モル%、好ましくは15モル%~25モル%である。いくつかの実施形態では、第1の芳香族ジカルボン酸の濃度は、1モル%~20モル%、好ましくは1モル%~10モル%である。いくつかの実施形態では、芳香族ヒドロキシカルボン酸の濃度は、35モル%~80モル%、好ましくは45モル%~75モル%、最も好ましくは50モル%~70モル%である。いくつかの実施形態では、RLCP1~RLCP4は、それぞれ、テレフタル酸、4,4’-ビフェノール、イソフタル酸及び4-ヒドロキシ安息香酸に由来し、ここで、各繰り返し単位についての濃度範囲は、上で与えられた範囲内である。本明細書で用いるところでは、モル%は、特に明記しない限り、ポリマー中の繰り返し単位の総数に対するものである。明確にするために、「に由来する」は、例えば、式1~6と8~13との間の関係に関して上で記載されたような、列挙されたモノマーの重縮合から形成される繰り返し単位を指す。
いくつかの実施形態では、LCPは、少なくとも220℃、少なくとも250℃、又は少なくとも280℃のTmを有する。いくつかの実施形態では、LCPは、420℃以下、390℃以下、又は360℃以下のTmを有する。いくつかの実施形態では、LCPは、220℃~420℃、250℃~390℃、又は280℃~360℃のTmを有する。
いくつかの実施形態では、LCPは、少なくとも5,000g/molの数平均分子量(「Mn」)を有する。いくつかの実施形態では、LCPは、20,000g/mol以下のMnを有する。いくつかの実施形態では、LCPは、5,000g/mol~20,000g/molのMnを有する。数平均分子量Mnは、ASTM D5296に従って及びヘキサフルオロプロパノール溶媒及びポリ(メチルメタクリレート)標準を使用してゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定することができる。
本明細書で記載されるLCPは、LCPの合成に適応した任意の従来法によって調製することができる。
半芳香族の、半結晶性ポリエステル
ポリマー組成物は、半芳香族の、半結晶性ポリエステルを含む。本明細書で用いるところでは、「半芳香族」ポリエステルは、少なくとも1つのエステル基(-C(O)O-)と少なくとも1つのアリール基とを有する少なくとも50モル%の繰り返し単位RPEを含むポリマーを指す。更に本明細書で用いるところでは、「半結晶性ポリエステル」(又は「半結晶性ポリマー」)は、20℃/分の加熱速度で1グラム当たり少なくとも5ジュール(「J/g」)の融解熱(「ΔH」)を有するポリエステル(又はポリマー)である(非晶質ポリエステル(又はポリマー)は、20℃/分の加熱速度で5J/g未満のΔHを含む)。ΔHは、ASTM D3418に従って測定することができる。いくつかの実施形態では、半芳香族の、半結晶性ポリエステルは、少なくとも60モル%、少なくとも70モル%、少なくとも80モル%、少なくとも90モル%、少なくとも95モル%、少なくとも99モル%又は少なくとも99.9モル%の繰り返し単位RPEを有する。本明細書で用いるところでは、モル%は、特に明記しない限り、示されるポリマー中の繰り返し単位の総数に対するものである。
繰り返し単位RPEは、脂肪族ジオールと芳香族ジカルボン酸との重縮合から形成される。望ましい脂肪族ジオールの例としては、1,4-シクロヘキサンジメタノール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,10-デカンジオール、2,2,4-トリメチル 1,3-ペンタンジオール、2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオール、及びネオペンチルグリコールが挙げられるが、それらに限定されない。好ましくは、脂肪族ジオールは、1,4-シクロヘキサンジメタノール、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール又はネオペンチルグリコールである。最も好ましくは、脂肪族ジオールは1,4-シクロヘキサンジメタノールである。望ましい芳香族ジカルボン酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、及びナフタレンジカルボン酸(例えば2,6-ナフタレンジカルボン酸)が挙げられるが、それらに限定されない。
いくつかの実施形態では、半芳香族の、半結晶性ポリエステルは、ポリ(シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)(「PCT」)、ポリエチレンテレフタレート(「PET」)、ポリブチレンテレフタレート(「PBT」)、ポリエチレンナフタレート(「PEN」)及びポリブチレンナフタレート(「PBN」)からなる群から選択される。最も好ましくは、半芳香族の、半結晶性ポリエステルはPCTである。
いくつかの実施形態では、半芳香族の、半結晶性ポリエステルは、約30℃で60:40のフェノール/テトラクロロエタン混合物又は類似の溶媒中で測定されるように約0.4~約2.0デシリットル/グラム(「dl/g」)の固有粘度を有する。好ましくは、LCPは、0.5~1.4dl/gの固有粘度を有する。
いくつかの実施形態では、半芳香族の、半結晶性ポリエステルは、少なくとも250℃、好ましくは少なくとも260℃、より好ましくは少なくとも270℃、最も好ましくは少なくとも280℃のTmを有する。いくつかの実施形態では、半芳香族の、半結晶性ポリエステルは、最大でも350℃、好ましくは最大でも340℃、より好ましくは最大でも330℃、最も好ましくは最大でも320℃のTmを有する。いくつかの実施形態では、半芳香族の、半結晶性ポリエステルは、250℃~350℃、260℃~340℃、270℃~330℃、又は280℃~320℃のTmを有する。いくつかの実施形態では、半芳香族の、半結晶性ポリエステルは、少なくとも60℃、少なくとも70℃、又は少なくとも80℃のガラス転移温度(「Tg」)を有する。いくつかの実施形態では、半芳香族の、半結晶性ポリエステルは、180℃以下、160℃以下、又は140℃以下のTgを有する。いくつかの実施形態では、半芳香族の、半結晶性ポリエステルは、60℃~180℃、70℃~160℃、又は80℃~140℃のTgを有する。
本明細書で用いるところでは、半結晶性ポリエステルは、20C/分の加熱速度で1グラム当たり少なくとも5ジュール(J/g)の融解熱(ΔH)を含む。
ポリマー組成物
ポリマー組成物は、LCPと半芳香族の、半結晶性ポリエステルとを含む。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物中のLCP及び半芳香族の、半結晶性ポリエステルの全濃度は、ポリマー組成物の総重量に対して、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも98重量%、少なくとも99重量%、少なくとも99.5重量%又は少なくとも99.7重量%である。本明細書で用いるところでは、重量%は、特に明記しない限り、ポリマー組成物の総重量に対するものである。
いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、ポリマー組成物中のLCP及び半芳香族の、半結晶性ポリエステルの総重量に対して、少なくとも60重量%又は少なくとも70重量%のLCPを含む。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、ポリマー組成物中のLCP及び半芳香族の、半結晶性ポリエステルの総重量に対して、99重量%以下又は95重量%以下のLCPを含む。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、ポリマー組成物中のLCP及び半芳香族の、半結晶性ポリエステルの総重量に対して、60重量%~99重量%、60重量%~95重量%、70重量%~99重量%、又は70重量%~95重量%のLCPを含む。
ポリマー組成物は、ポリマー組成物中のLCP及び半芳香族の、半結晶性ポリエステルの総重量に対して、1重量%~25重量%の半芳香族の、半結晶性ポリエステルを含む。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、ポリマー組成物中のLCP及び半芳香族の、半結晶性ポリエステルの総重量に対して、少なくとも1重量%、少なくとも2重量%、又は少なくとも3重量%の半芳香族の、半結晶性ポリエステルを含む。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、ポリマー組成物中のLCP及び半芳香族の、半結晶性ポリエステルの総重量に対して、25重量%以下、20重量%以下、又は15重量%以下の芳香族の、半結晶性ポリエステルを含む。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、ポリマー組成物中のLCP及び半芳香族の、半結晶性ポリエステルの総重量に対して、1重量%~25重量%、2重量%~20重量%、又は3重量%~15重量%の半芳香族の、半結晶性ポリエステルを含む。
上で提供されるLCP及び半芳香族の、半結晶性ポリエステルの濃度は、ポリマー組成物中のLCP及び半芳香族の、半結晶性ポリエステルの総重量に対するものであるが、いくつかの実施形態では、同じ濃度が、ポリマー組成物の総重量に対して存在する。
ポリマー組成物は、また、補強剤、強化剤、可塑剤、着色剤、顔料、帯電防止剤、染料、潤滑剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、核形成剤及び酸化防止剤からなる群から選択される成分を含み得る。
補強繊維又は充填剤とも呼ばれる、幅広く選択した補強剤が、本発明による組成物に添加され得る。それらは、繊維補強剤及び微粒子補強剤から選択することができる。繊維補強剤は、平均長さが幅及び厚さの両方よりも著しく大きい、長さ、幅及び厚さを有する材料であると本明細書では考えられる。一般に、そのような材料は、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも20又は少なくとも50の、長さと幅及び厚さの最大のものとの間の平均比として定義される、アスペクト比を有する。いくつかの実施形態では、繊維補強剤は、3mm~50mmの平均長さを有する。いくつかのそのような実施形態では、繊維補強剤は、3mm~10mm、3mm~8mm、3mm~6mm、又は3mm~5mmの平均長さを有する。代わりの実施形態では、繊維補強剤は、10mm~50mm、10mm~45mm、10mm~35mm、10mm~30mm、10mm~25mm又は15mm~25mmの平均長さを有する。繊維補強剤の平均長さは、ポリマー組成物中への組み入れ前の繊維補強剤の平均長さと解釈することができるか、或いはポリマー組成物中の繊維補強剤の平均長さと解釈することができる。繊維補強剤の例としては、ガラス繊維、炭素繊維、合成ポリマー繊維、アラミド繊維、アルミニウム繊維、チタン繊維、マグネシウム繊維、炭化ホウ素繊維、ロックウール繊維、及びスチール繊維が挙げられるが、それらに限定されない。微粒子補強剤には、タルク、マイカ、カオリン、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム及びウォラストナイトが含まれるが、それらに限定されない)。
繊維補強剤の中で、ガラス繊維が好ましく;それらには、Additives for Plastics Handbook,2nd edition,John Murphyの章5.2.3、p.43~48に記載されているような、チョップドストランドA-、E-、C-、D-、S-及びR-ガラス繊維が含まれる。好ましくは、充填剤は、繊維充填剤から選択される。いくつかの実施形態では、ガラス繊維は、低Dガラス繊維であることができる。
補強剤は、ポリマー組成物の総重量を基準として、15重量%超、20重量%超、25重量%超又は30重量%超の総量でポリマー組成物中に存在し得る。補強剤は、45重量%以下の総量でポリマー組成物中に存在し得る。補強剤は、例えば、20~45重量%、例えば30~45重量%の範囲の量でポリマー組成物中に存在し得る。
いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は補強剤を含まない。いくつかのフィルム応用実施形態では、LCPと、半芳香族の、半結晶性ポリエステルとの目下記載されるブレンドから形成されるフィルムは、(とりわけ、ポリマー組成物が繊維補強剤を含む場合に)補強剤の存在のために著しい不均等性を有し得る。したがって、いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、繊維補強剤を含まない。本明細書で用いるところでは、ある成分を含まないポリマー組成物は、1重量%以下、0.5重量%以下、0.1重量%以下、0.05重量%以下、又は0.01重量%以下の成分濃度を有する。例えば、ポリマー組成物が補強充填剤を含まない実施形態では、補強充填剤の濃度は、1重量%以下、0.5重量%以下、0.1重量%以下、0.05重量%以下、又は0.01重量%以下である。
本発明のポリマー組成物は、また、強化剤を含み得る。強化剤は、一般に、例えば室温未満、0℃未満又は-25℃未満さえのTgの、低いガラス転移温度(Tg)ポリマーである。その低いTgの結果として、強化剤は、典型的には、室温でエラストメリックである。強化剤は、官能化されたポリマー主鎖であることができる。
強化剤のポリマー主鎖は、ポリエチレン及びそれらのコポリマー、例えばエチレン-ブテン、エチレン-オクテン;ポリプロピレン及びそれらのコポリマー;ポリブテン;ポリイソプレン;エチレン-プロピレンゴム(EPR);エチレン-プロピレン-ジエンモノマーゴム(EPDM);エチレン-アクリレートゴム;ブタジエン-アクリロニトリルゴム、エチレン-アクリル酸(EAA)、エチレン-酢酸ビニル(EVA);アクリロニトリル-ブタジエン-スチレンゴム(ABS)、ブロックコポリマースチレンエチレンブタジエンスチレン(SEBS)、ブロックコポリマースチレンブタジエンスチレン(SBS);メタクリレート-ブタジエン-スチレン(MBS)タイプのコア-シェルエラストマー、又は上記の1つ以上の混合物を含むエラストメリック主鎖から選択することができる。
強化剤が官能化されている場合、主鎖の官能化は、官能化を含むモノマーの共重合から又は更なる成分でのポリマー主鎖のグラフト化から生じることができる。
官能化された強化剤の具体的な例は、とりわけ、エチレンと、アクリル酸エステルとグリシジルメタクリレートとのターポリマー、エチレンとブチルエステルアクリレートとのコポリマー;エチレンと、ブチルエステルアクリレートとグリシジルメタクリレートとのコポリマー;エチレン-無水マレイン酸コポリマー;無水マレイン酸でグラフトされたEPR;無水マレイン酸でグラフトされたスチレンコポリマー;無水マレイン酸でグラフトされたSEBSコポリマー;無水マレイン酸でグラフトされたスチレン-アクリロニトリルコポリマー;無水マレイン酸でグラフトされたABSコポリマーである。
強化剤は、1重量%超、2重量%超又は3重量%超の総量でポリマー組成物中に存在し得る。強化剤は、30重量%未満、20重量%未満、15重量%未満又は10重量%未満の総量でポリマー組成物中に存在し得る。
ポリマー組成物は、また、可塑剤、着色剤、顔料(例えば、カーボンブラックなどの黒色顔料)、帯電防止剤、染料(例えば、ニグロシン)、潤滑剤(例えば、線状低密度ポリエチレン、ステアリン酸カルシウム若しくはマグネシウム又はモンタン酸ナトリウム)、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、核形成剤及び酸化防止剤などの、当技術分野において一般に使用される他の従来の添加剤を含み得る。
いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、また、1種以上の他のポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、1種以上の、異なるLCP又は異なる半芳香族の、半結晶性ポリエステルを含む。
いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、100s-1のせん断速度で10Pa・s~16Pa・sの見かけの溶融粘度(「η」)を有する。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、400s-1のせん断速度で、9Pa・s~12Pa・sのηを有する。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、1000s-1のせん断速度で、7Pa・s~9Pa・sのηを有する。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、2500s-1のせん断速度で、5Pa・s~7Pa・sのηを有する。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、5000s-1のせん断速度で、3Pa・s~5Pa・sのηを有する。本明細書で用いるところでは、ηは、特に明記しない限り、360℃での溶融粘度を指す。溶融粘度は、ASTM D3835に従って測定することができる。
上で述べられたように、ポリマー組成物は、改善された機械的特性を有する。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、少なくとも7ギガパスカル(「GPa」)、少なくとも8GPa、又は少なくとも8.5GPaの引張弾性率を有する。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、15GPa以下、12GPa以下、又は10GPa以下の引張弾性率を有する。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、7GPa~15GPa、8GPa~12GPa、又は8.5GPa~10GPaの引張弾性率を有する。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、少なくとも3.8%、少なくとも4%、又は少なくとも4.5%の引張伸びを有する。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、10%以下、9%以下、又は8%以下の引張伸びを有する。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、3.8%~10%、4%~9%、又は4.5%~8.5%の引張伸びを有する。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、少なくとも100MPa、少なくとも110MPa、又は少なくとも115MPaの引張強度を有する。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、150MPa以下、140MPa以下、又は130MPa以下の引張強度を有する。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、100MPa~150MPa、110MPa~140MPa、又は115MPa~130MPaの引張強度を有する。引張弾性率、強度及び伸びは、Type A検体でISO 527に従って測定することができる。
いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、少なくとも280℃、少なくとも300℃、又は少なくとも320℃のTmを有する。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、420℃以下、410℃以下、又は400℃以下のTmを有する。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、280℃~420℃、300℃~400℃、又は320℃~380℃のTmを有する。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、少なくとも250℃、少なくとも270℃、又は少なくとも280℃.のTcを有する。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、340℃以下、330℃以下、又は320℃以下のTcを有する。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、250℃~340℃、270℃~330℃、又は280℃~320℃のTcを有する。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、15℃以上、20℃以上又は25℃以上のTm-Tcを有する。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、50℃以下、45℃以下、又は40℃以下のTm-Tcを有する。いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、15℃~50℃、20℃~45℃、又は25℃~40℃のTm-Tcを有する。
ポリマー組成物の調製
ポリマー組成物は、LCPと、半芳香族の、半結晶性ポリエステルと、特定成分、例えば充填剤、強化剤、安定剤、及び任意の他の任意選択の添加剤とを溶融ブレンドすることによって調製することができる。
当技術分野において公知の任意の好適な溶融ブレンド法が、本発明に関連するポリマー原料と非ポリマー原料とを混合するために用いられ得る。例えば、ポリマー原料及び非ポリマー原料は、一軸スクリュー押出機若しくは二軸スクリュー押出機、撹拌機、一軸スクリュー若しくは二軸スクリューニーダー、又はバンバリーミキサーなどの、溶融ミキサーへ供給され得、添加ステップは、全ての原料の同時添加又はバッチ式での段階的添加であり得る。ポリマー原料及び非ポリマー原料がバッチ式で徐々に添加される場合、ポリマー原料及び/又は非ポリマー原料の一部が先ず添加され、次いで、十分に混合された組成物が得られるまで、その後に添加される残りのポリマー原料及び非ポリマー原料と溶融混合される。補強剤が長い物理的形状を示す場合(例えば、長いガラス繊維)、補強された組成物を調製するために延伸押出成形が用いられ得る。
フィルム及びフィルム製造
上で述べられたように、フィルムは、ポリマー組成物から形成することができる。フィルムは、少なくとも5μm又は少なくとも10μmの平均厚さを有することができる。いくつかの実施形態では、フィルムは、200μm以下又は100μm以下の平均厚さを有する。いくつかの実施形態では、フィルムは、5μm~200μm又は10μm~100μmの平均厚さを有する。平均フィルム厚さは、DIN 53370に従って測定することができる。
本ポリマー組成物を含むフィルムは、当技術分野において公知の任意の好適な方法によって製造することができる。1つのアプローチでは、フィルムは、インフレーションフィルム押出によって製造される。インフレーションフィルム押出では、ポリマー組成物は溶融され、環状ダイを通して押し出される。1つのアプローチでは、ポリマー組成物のペレットが溶融され、環状ダイを通して押し出される。別のアプローチでは、上で記載されたようなポリマー組成物の調製中に、ポリマー組成物は、環状ダイへ直接押し出すことができる。例えば、ペレット形成のプロセスが完全に回避されるように、原料は、環状ダイに連結している押出機に供給することができる。ポリマー組成物が環状ダイを通過するときに、空気が環状ダイの中心から吹かれ、ポリマー組成物は、泡状物へ広がる。ポリマー組成物は、(一般に上方へ)引っ張られ、冷却される。一実施形態では、冷却環が、フィルム上へ空気を吹き付けて冷却を提供する。加えて又は代わりに、泡状物は、内部から冷却することができ、それは、泡径を維持する。ポリマー組成物の固化後に、泡状物は、例えば、ニップローラーによって平らにされ、それは、2つの平らなフィルム層を形成する。いくつかの実施形態では、フィルムは、その後、表面処理を含むが、それに限定されない、後処理ステップを受ける。
物品及び用途
ポリマー組成物は、望ましくは物品へ組み入れることができる。物品は、とりわけ、携帯型電子及び電気応用、医療デバイス部品、建設応用、工業的応用に使用することができる。
物品は、例えば、携帯電子デバイス構成部品であることができる。本明細書で用いるところでは、「携帯電子デバイス」は、便利に運ばれ、様々な場所で使用されることを意図される電子デバイスを指す。携帯電子デバイスとしては、携帯電話、携帯情報端末(「PDA」)、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ウェアラブルコンピューティングデバイス(例えば、スマートウォッチ、スマートグラス等)、カメラ、携帯オーディオプレーヤー、携帯ラジオ、全地球測位システム受信機、及び携帯ゲームコンソールを挙げることができるが、それらに限定されない。
携帯電子デバイス構成部品は、例えば、無線アンテナ及び組成物(C)を含み得る。この場合、無線アンテナは、WiFiアンテナ又はRFIDアンテナであることができる。携帯電子デバイス構成部品は、また、アンテナハウジングであり得る。
いくつかの実施形態では、携帯電子デバイス構成部品は、アンテナハウジングである。いくつかのそのような実施形態では、無線アンテナの少なくとも一部は、ポリマー組成物(C)上に配置される。加えて又は代わりに、無線アンテナの少なくとも一部は、ポリマー組成物(C)に取って代わられ得る。いくつかの実施形態では、デバイス構成部品は、取付け穴又は他の締結デバイス(それ自体と、回路基板、マイクロホン、スピーカー、ディスプレイ、バッテリー、カバー、ハウジング、電気若しくは電子コネクタ、ヒンジ、無線アンテナ、スイッチ、又はスイッチパッドを含むが、それらに限定されない、携帯電子デバイスの別の構成部品との間のスナップフィットコネクタを含むが、それらに限定されない)を持った取付け構成部品のものであることができる。いくつかの実施形態では、携帯電子デバイスは、入力デバイスの少なくとも一部であることができる。
応用設定にもかかわらず、いくつかの実施形態では、ポリマー組成物は、望ましくは、プリント回路基板(「PCB」)(例えばフレキシブルPCB)へ組み入れることができる。プリント回路基板は、電気又は電子部品を、機械的に支え、且つ電気的に接続する。
物品は、ポリマー組成物から、熱可塑性樹脂に適応した任意のプロセス、例えば押出、射出成形、ブロー成形、回転成形又は圧縮成形によって成形することができる。好ましくは、物品は、溶融押出を用いて製造される。
溶融押出は、溶融ポリマー又はポリマー組成物をダイ又はオリフィスを通して押し出す工程を含む。溶融ポリマーは、上で記載されたような、溶融ブレンディング中に形成することができるか、或いはそれは、例えば、ペレットの形態であらかじめ形成されたポリマー又はポリマー組成物を溶融させることによって形成することができる。射出形成応用については、溶融ポリマーは、金型中へ押し込まれ、金型においてそれは固化し、その後外に出される(金型から取り出される)。溶融ポリマーが溶融ブレンディング(例えば押出)によって形成されるいくつかの実施形態では、ポリマー組成物が有意に冷える前に金型中へ押し込まれるように、金型は、溶融ブレンディング装置(例えば押出機)と直接に又は間接的仁連結することができる。他の実施形態では、ポリマー又はポリマー組成物の固体ペレットは、溶融させることができ、溶融装置は、溶融ポリマー又はポリマー組成物を金型中へ供給できるように、金型と直接に又は間接的に連結することができる。金型は、形成される物品の形状に対応している。上に述べられたように、本明細書で記載されるポリマー組成物は望ましくも低いTm-Tcを有するので、ポリマー組成物の固化速度は、対応するポリマー組成物と比べて、低下する。結果として、溶融押出品(例えば射出成形品)についてのサイクル時間は、対応するポリマー組成物と比べて、かなり短縮される。
物品は、ポリマー組成物から、例えばフィラメントの形態にある、材料の押出のステップを含むプロセスによって、又はこの場合には粉末の形態にある、材料のレーザー焼結のステップを含むプロセスによって印刷することができる。
本発明は、また、付加製造システムで3次元(3D)物体を製造する方法であって、ポリマー組成物を含む部品材料を提供する工程と、部品材料から3次元物体の層を印刷する工程とを含む方法に関する。
ポリマー組成物は、それ故、3D印刷のプロセス、例えば、熱溶融積層法(「FDM」)としても知られる、溶融フィラメント製造法に使用されるスレッド又はフィラメントの形態にあることができる。
ポリマー組成物は、また、3D印刷のプロセス、例えば選択的レーザー焼結(SLS)に使用される、粉末の、例えば実質的に球状の粉末の形態にあることができる。
以下の実施例は、本ポリマー組成物のフィルム形成能力並びに誘電性能及び機械的性能を実証する。
以下の原料を実施例において使用した:
- LCP:以下のモノマー:イソフタル酸;テレフタル酸;4,4’-ビフェノール、p-ヒドロキシ安息香酸から形成される液晶ポリマー
- PE 1:ポリ(シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)(半芳香族の、半結晶性ポリエステル)
- PE 2:以下の式:
Figure 2023517986000002
で表される繰り返し単位を有するユニチカ株式会社から商業的に入手される、U-Polymer U-100(非晶質ポリエステル)
- 添加剤パッケージ:Clariantから商業的に入手される、Nylostab(登録商標)S-EED(登録商標)と;Clariantから商業的に入手される、Hostanox(登録商標)P-EPQ(登録商標)と;ステアリン酸カルシウムとからなるパッケージ
実施例2:LCPの合成
LCPを合成するために、ジカルボン酸モノマー(テレフタル酸(167.0g、Flint Hills Resources)、イソフタル酸(55.7g、Lotte Chemicals)、p-ヒドロキシ安息香酸(555.5g、Sanfu)、4,4’-ビフェノール(201.6g、SI Group)及び無水酢酸(769.2g、Aldrich))を、2Lのガラス反応器へ装入した。酢酸カリウム(0.07g、Aldrich)及び酢酸マグネシウム(0.2g、Aldrich)を触媒として使用した。混合物を165℃に加熱し、還流条件下でのアセチル化反応を1時間進行させた。次いで、反応器から酢酸を留去しながら、加熱を0.5℃毎分の速度で300℃まで続行した。プレポリマーを排出し、冷却させた。次いで、材料を固相重合のために粉末へすり潰した。樹脂を、以下のプロファイルを用いて回転オーブン中で前進させた:連続的な窒素パージング下で、220℃で1時間、290℃で1時間、及び310℃で12時間。結果として生じた高分子量樹脂は、370℃で60~140Pa-sの溶融粘度を有した。
実施例3:サンプル形成
フィルム形成能力並びに誘電性能及び機械的性能を実証するために、バレル温度プロファイル(80~370℃)、RPM(100~400)及び処理能力(5~30kg/時間)などの、一連の制御されたプロセスパラメータで二軸スクリュー押出機(Coperion ZSK26などの)を用いて以下のサンプル組成物を調製した。サンプルパラメータを表1に示す。
Figure 2023517986000003
実施例4:溶融押出品の形成
本実施例は、溶融押出品の形成を実証する。
形成を実証するために、80×80×1mmの寸法の4つのプラークを、射出成形を用いて形成した。
サンプルCE1から形成された射出成形プラークは、かなりの変色及び表面粗さで特徴付けされる、かなりの表面不均等性を有した。その一方で、サンプルCE2及びE1から形成されたプラークは、一様な色及び平滑性で特徴付けられる、著しくより均質であった。
実施例5:機械的及び熱的性能
以下の実施例は、ポリマー組成物の機械的及び熱的性能を実証する。
機械的及び熱的性能を実証するために、試験検体を射出成形プロセスによって調製した。引張弾性率、強度及び伸びを、Type A検体でISO 527に従って測定した。機械的及び熱的試験の結果を表2に示す。
Figure 2023517986000004
表2に言及すると、半芳香族の、半結晶性ポリエステルを含むサンプルは、半芳香族の、半結晶性ポリエステルの代わりに非晶質ポリエステルを含むサンプルと比べて、改善された引張性能を有した。例えば、CE2と比べて、E1は、わずかに改善された引張弾性率並びにかなり改善された引張強度及び伸びを有した。更に、CE1と比べて、E1は、わずかに改善された引張強度及び著しく改善された引張伸びを有した。
再び表2に言及すると、半芳香族の、半結晶性ポリエステルを含むサンプルは、相当するポリマー組成物と比べて、かなり減少したTm-Tcを有した。例えば、E1は、41.4℃のTm-Tcを有し、CE2のTm-Tcと比べて15%減少及びCE1のTm-Tcに比べて12%減少を有した。
更なる発明のコンセプト
本セクションは、本開示の範囲内である更なる発明のコンセプトを記載する。
発明のコンセプト1.
- 以下のモノマー:テレフタル酸、芳香族ジオール、第1の芳香族ジカルボン酸、芳香族ヒドロカルボン酸の重縮合から形成される液晶ポリマー(「LCP」)と;
- 脂肪族ジオールと第2の芳香族ジカルボン酸との重縮合から形成される、LCP及びPEの総重量に対して、1重量%~25重量%の半芳香族の、半結晶性ポリエステル(「PE」)と
を含むポリマー組成物。
発明のコンセプト2.
- 芳香族ジアオールが、以下の式の群:
HO-Ar-OH、及び(1)
HO-Ar-T-Ar-OH、(2)
から選択される式で表され、
- 第1の芳香族ジカルボン酸が、以下の式の群:
HOOC-Ar1-COOH、及び(3)
HOOC-Ar-T-Ar-COOH、及び(4)
から選択される式で独立して表され、
- 芳香族ヒドロキシカルボン酸が、以下の式の群:
HO-Ar-COOH、及び(5)
HO-Ar-Ar-COOH、(6)
から選択される式で表され、
式中、Ar~Ar、T及びTは、独立して選択され、上に与えられている、発明のコンセプト1のポリマー組成物。
発明のコンセプト3:
- 芳香族ジオールが、1,3-ジヒドロキシベンゼン、1,4-ジヒドロキシベンゼン、2,5-ビフェニルジオール、4,4’-ビフェノール、4,4’-(プロパン-2,2-ジイル)ジフェノール、4,4’-(エタン-1,2-ジイル)ジフェノール、4,4’-メチレンジフェノール、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタノン、4,4’-オキシジフェノール、4,4’-スルホニルジフェノール、4,4’-チオジフェノール、ナフタレン-2,6-ジオール、及びナフタレン-1,5-ジオールからなる群から選択され;
- 第1の芳香族ジカルボン酸が、イソフタル酸、4,4’-ビフェニルジカルボン酸、4,4’-オキシ二安息香酸、4,4’-(エチレンジオキシ)二安息香酸、4,4’-スルファンジイル二安息香酸、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸、ナフタレン-1,4-ジカルボン酸、ナフタレン-1,5-ジカルボン酸、及びナフタレン-2,3-ジカルボン酸からなる群から選択され;
- 芳香族ヒドロキシカルボン酸が、4-ヒドロキシ安息香酸、3-ヒドロキシ安息香酸、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、6-ヒドロキシ-1-ナフトエ酸、2-ヒドロキシ-1-ナフトエ酸、3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、5-ヒドロキシ-1-ナフトエ酸、及び4’-ヒドロキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボン酸からなる群から選択される、
発明のコンセプト2のポリマー組成物。
発明のコンセプト4:
- 脂肪族ジオールが、1,4-シクロヘキサンジメタノール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,10-デカンジオール、2,2,4-トリメチル 1,3-ペンタンジオール、2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオール、及びネオペンチルグリコールからなる群から選択され;
- 芳香族ジカルボン酸が、テレフタル酸、イソフタル酸、及びナフタレンジカルボン酸からなる群から選択される、
発明のコンセプト3のポリマー組成物。
発明のコンセプト5:PEが、ポリ(シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)(「PCT」)、ポリエチレンテレフタレート(「PET」)、ポリブチレンテレフタレート(「PBT」)、ポリエチレンナフタレート(「PEN」)及びポリブチレンナフタレート(「PBN」)からなる群から選択され、好ましくはPEがPCTである、発明のコンセプト4のポリマー組成物。
発明のコンセプト6:ポリマー組成物が繊維補強剤を含まない、発明のコンセプト5のポリマー組成物。
発明のコンセプト7:補強剤を含まない、発明のコンセプト6のポリマー組成物。
発明のコンセプト8:少なくとも4%の引張伸び及び100MPa~150Mの引張強度を有する、発明のコンセプト1~7のいずれか1つのポリマー組成物。
発明のコンセプト9:50℃以下のTm-Tcを有する、発明のコンセプト1~8のいずれか1つのポリマー組成物であって、Tmが溶融温度であり、Tcが結晶化温度である、ポリマー組成物。
発明のコンセプト10.発明のコンセプト1~9のいずれか1つのポリマー組成物を含む物品。
発明のコンセプト11.物品が携帯電子デバイス構成部品である、発明のコンセプト10の物品。
発明のコンセプト12.物品がプリント回路基板である、発明のコンセプト11の物品。
発明のコンセプト13.発明のコンセプト1~9のいずれか1つのポリマー組成物を含むフィルムであって、DIN 53370に従って測定されるように、5μm~200μmの平均厚さを有するフィルム。
上記の実施形態は、例示的であり、限定的ではないことを意図する。追加の実施形態は、本発明のコンセプト内にある。加えて、本発明は、特定の実施形態に関連して記載されているが、当業者は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく形態及び詳細において変更が行われ得ることを認めるであろう。上記の公文書の参照によるいかなる援用も、本明細書での明白な開示に反する主題は援用されないように限定される。

Claims (15)

  1. - 以下のモノマー:テレフタル酸、芳香族ジオール、第1の芳香族ジカルボン酸、芳香族ヒドロカルボン酸の重縮合から形成される液晶ポリマー(「LCP」)と;
    - 脂肪族ジオールと第2の芳香族ジカルボン酸との重縮合から形成される、前記LCP及びPEの総重量に対して、1重量%~25重量%の半芳香族の、半結晶性ポリエステル(「PE」)
    を含むポリマー組成物であって、
    前記第1の芳香族ジカルボン酸及び芳香族ヒドロキシカルボン酸の少なくとも1つがナフチル基を含まないポリマー組成物。
  2. - 前記芳香族ジオールが、1,3-ジヒドロキシベンゼン、1,4-ジヒドロキシベンゼン、2,5-ビフェニルジオール、4,4’-ビフェノール、4,4’-(プロパン-2,2-ジイル)ジフェノール、4,4’-(エタン-1,2-ジイル)ジフェノール、4,4’-メチレンジフェノール、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタノン、4,4’-オキシジフェノール、4,4’-スルホニルジフェノール、4,4’-チオジフェノール、ナフタレン-2,6-ジオール、及びナフタレン-1,5-ジオールからなる群から選択され;
    - 前記第1の芳香族ジカルボン酸が、イソフタル酸、4,4’-ビフェニルジカルボン酸、4,4’-オキシ二安息香酸、4,4’-(エチレンジオキシ)二安息香酸、4,4’-スルファンジイル二安息香酸、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸、ナフタレン-1,4-ジカルボン酸、ナフタレン-1,5-ジカルボン酸、及びナフタレン-2,3-ジカルボン酸からなる群から選択され;及び
    - 前記芳香族ヒドロキシカルボン酸が、4-ヒドロキシ安息香酸、3-ヒドロキシ安息香酸、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、6-ヒドロキシ-1-ナフトエ酸、2-ヒドロキシ-1-ナフトエ酸、3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、5-ヒドロキシ-1-ナフトエ酸、及び4’-ヒドロキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボン酸からなる群から選択される、
    請求項1に記載のポリマー組成物。
  3. 前記芳香族ジオールが4,4’-ビフェノールであり、前記芳香族ヒドロカルボン酸が4-ヒドロキシ安息香酸であり、前記第1の芳香族ジカルボン酸がイソフタル酸である、請求項1又は2に記載のポリマー組成物。
  4. 前記脂肪族ジオールが、1,4-シクロヘキサンジメタノール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,10-デカンジオール、2,2,4-トリメチル 1,3-ペンタンジオール、2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオール、及びネオペンチルグリコールからなる群から選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
  5. 前記第2の芳香族ジカルボン酸が、テレフタル酸、イソフタル酸、及び2,6-ナフタレンジカルボン酸からなる群から選択される、請求項1~4のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
  6. 前記PEが、ポリ(シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)(「PCT」)、ポリエチレンテレフタレート(「PET」)、ポリブチレンテレフタレート(「PBT」)、ポリエチレンナフタレート(「PEN」)及びポリブチレンナフタレート(「PBN」)からなる群から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
  7. 前記PEがPCTである、請求項1~6のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
  8. 繊維補強剤を含まない、請求項1~7のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
  9. 補強剤を含まない、請求項1~8のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
  10. 少なくとも4%の引張伸び及び100MPa~150Mの引張強度を有する、請求項1~9のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
  11. 50℃以下のTm-Tcを有する、請求項1~10のいずれか一項に記載のポリマー組成物であって、Tmが溶融温度であり、Tcが結晶化温度である、ポリマー組成物。
  12. 請求項1~11のいずれか一項に記載のポリマー組成物を含む物品。
  13. 前記物品が携帯電子デバイス構成部品である、請求項12に記載の物品。
  14. 前記物品がプリント回路基板である、請求項12に記載の物品。
  15. 請求項1~11のいずれか一項に記載のポリマー組成物を含むフィルムであって、DIN 53370に従って測定されるように、5μm~200μmの平均厚さを有するフィルム。
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