JP3516788B2 - 耐衝撃性に優れたポリエステル樹脂組成物 - Google Patents
耐衝撃性に優れたポリエステル樹脂組成物Info
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Description
ポリエステル樹脂組成物に関し、更に詳しくは特定のポ
リエーテルエステルブロック共重合体を配合してなる耐
衝撃性に優れるとともに成形性に優れたポリエステル樹
脂組成物に関するものである。
及びポリブチレンテレフタレート(PBT)に代表され
る熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂は機械的強度、耐薬
品性及び電気絶縁性等に優れるために電気、電子部品、
自動車部品その他の機械部品等に広く用いられている。
成型物の耐衝撃性は必ずしも十分ではなく更なる改良が
望まれていた。ポリエステルの耐衝撃性を改善する方法
として、各種のエラストマーを配合することが試みられ
てきたが(米国特許4172859号、特公昭58―4
7419号、特公昭59―10699号、特公平1―5
01713号)、その改善効果は十分ではなかった。
りながら、PBTに比べ結晶化速度が遅く成形性に問題
があることからその利用分野が制限されており、成形性
の改善が望まれていた。PETの結晶化速度を向上させ
ようとする試みとして、例えば、米国特許366365
3号にはポリテトラメチレングリコールの軟質セグメン
トをPET重合体鎖中に導入して改質しうることが開示
されている。米国特許4322335号にはポリオキシ
アルキレングリコールの軟質セグメントをPET重合体
鎖中に導入することにより結晶化速度を増大するように
改質されたPET成形組成物が開示されている。
の耐衝撃性を高めることと、結晶化速度を速め実用上必
要なレベルまで結晶化度を高めることを両立させること
は困難であった。
ングリコール等の可塑剤を配合すると、組成物調製時や
成形加工時あるいは成形物を高温雰囲気下で使用する場
合に、分解劣化が起こって製品が変色し商品価値がなく
なるという問題があった。
を背景としてなされたものであり、本発明の目的は耐衝
撃性に優れ、成形性に優れるとともに、耐熱安定性の改
善されたポリエステル樹脂組成物を提供することにあ
る。更に、これらの特性に加えて難燃性に優れたポリエ
ステル樹脂組成物を提供することも目的とする。
る耐熱安定性について更に詳しく説明する。ポリエステ
ル樹脂の主な用途である電気、電子部品、自動車部品、
その他の機械部品の用途においては、部品に着色を施し
て用に供する場合が多い。この場合には部品を組成する
樹脂に予め二酸化チタン等の白色の顔料等を混入するこ
とにより、成型物を白色の下地色を有するように調製
し、しかる後に任意の色に着色を施すことが一般的に行
われている。これらの部品は後の工程上又は製品として
の使用上、高温環境に置かれることが多く、高温下での
色安定性の向上が望まれていた。
を課題の一つとし、更に、耐衝撃性と成形性を同時に備
えた樹脂組成物を提供することを課題とする。
テル樹脂の成形性の改善と耐衝撃性の向上について鋭意
検討を行った結果、熱可塑性芳香族ポリエステルに特定
のポリエーテルエステルブロック共重合体を配合してな
る樹脂組成物が良好な成形性と優れた耐衝撃性を示すば
かりでなく、耐熱安定性にも優れることを見いだし本発
明に到達した。
〜1.2、融点が200℃以上の熱可塑性芳香族ポリエ
ステル(A)100重量部に対して、 [B][イ]全酸成分に対してテレフタル酸を60〜1
00mol%、イソフタル酸を40〜0mol%含有す
る酸成分(イ)、 [ロ]下記一般式(I)で表されるポリ(アルキレンオ
キシド)グリコール成分(ロ)、
2Cl、―CH2Br、―CH2Iまたは―CH2OC
H3を示し、nおよびmはn≧0、m≧0および120
≧(n+m)≧20を満足するものとする]ハ.全グリ
コール成分(但し、(ロ)成分を除く)に対して、テト
ラメチレングリコールが65〜100mol%、エチレ
ングリコールが35〜0mol%含有されるグリコール
成分(ハ)、を共重合してなるポリエーテルエステルブ
ロック共重合体であり、かつ(ロ)成分の共重合量が全
グリコール成分の40〜70重量%であるポリエーテル
エステルブロック共重合体(B)を1〜100重量部を
配合してなり、かつポリアルキレンオキサイドを含まな
い、耐衝撃性および色の耐熱安定性に優れたポリエステ
ル樹脂組成物である。
ポリエステル(A)は、その酸成分がテレフタル酸及び
/又はイソフタル酸であり、ジオール成分がエチレング
リコール、トリメチレングリコール、テトラメチレング
リコールなどのごとき脂肪族ジオールの少なくとも1種
よりなる芳香族ポリエステルを主成分とする。これらの
中でポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレートが好ましい。
特に好ましくはポリエチレンテレフタレートである。ま
た熱可塑性芳香族ポリエステルとしては上述のポリエス
テルの一部を共重合成分が置換したものでもよく、かか
る共重合成分としては、フタル酸;メチルテレフタル
酸、メチルイソフタル酸等のアルキル置換フタル酸;
2,6―ナフタレンジカルボン酸、2,7―ナフタレン
ジカルボン酸、1,5―ナフタレンジカルボン酸等のナ
フタレンジカルボン酸類;4,4′―ジフェニルジカル
ボン酸、3,4′―ジフェニルジカルボン酸等のジフェ
ニルジカルボン酸類;4,4′―ジフェノキシエタンジ
カルボン酸等のジフェノキシエタンジカルボン酸類など
の芳香族ジカルボン酸;コハク酸、アジピン酸、セバチ
ン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸、シクロヘキ
サンジカルボン酸などの脂肪族又は脂環族ジカルボン
酸;1,4―シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族
ジオール;ハイドロキノン、レゾルシン等のジヒドロキ
シベンゼン類;2,2′―ビス(4―ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2′―ビス(4―ヒドロキシフェニ
ル)スルホン等のビスフェノール類;ビスフェノール類
とエチレングリコールのごときグリコールとから得られ
るエーテルジオールなどの芳香族ジオール;ε―オキシ
カプロン酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシエトキシ
安息香酸等のオキシカルボン酸等をあげることができ
る。更に上述の芳香族ポリエステルに分岐成分として、
トリメシン酸、トリメリット酸のごとき多官能性のエス
テル形成能を有する酸;又はグリセリン、トリメチロー
ルプロパン、ペンタエリスリトール等の多官能のエステ
ル形成能を有するアルコールを1.0モル%以下、好ま
しくは0.5モル%以下、更に好ましくは0.3モル%
以下の割合で共重合せしめてもよい。
ステル(A)は固有粘度が0.4〜1.2であることが
必要である。0.4より小さいと十分な特性が得られ
ず、1.2より大きくなると熔融粘度が高く流動性が低
下して成形性が損なわれるため好ましくない。ここで本
明細書における固有粘度(IV)は35℃でo―クロル
フェノールを溶媒として測定した値をもとにした計算値
である。
ステル(A)は融点が200℃以上のものであることが
必要である。融点が200℃以下のものであると使用上
の耐熱性が不充分な成形物しか得られなくなってしま
う。
は通常の製造方法、例えば熔融重縮合反応又はこれと固
相重合反応とを組み合わせた方法等によって製造でき
る。例えば、ポリエチレンテレフタレートの製造例につ
いて説明すると、テレフタル酸又はそのエステル形成性
誘導体(例えばジメチルエステル、モノメチルエステル
等のごとき低級アルキルエステル)とエチレングリコー
ル又はそのエステル形成性誘導体とを触媒の存在下、加
熱反応せしめ、次いで得られるテレフタル酸のグリコー
ルエステルを触媒の存在下、所定の重合度まで重合せし
める方法によって製造することができる。
ステルブロック共重合体(B)は、全酸成分に対してテ
レフタル酸を60〜100mol%、イソフタル酸を4
0〜0mol%含有する酸成分(イ)、下記一般式
(I)で表されるポリ(アルキレンオキシド)グリコー
ル成分(ロ)、
2Cl、―CH2Br、―CH2Iまたは―CH2OC
H3を示し、nおよびmはn≧0、m≧0および120
≧(n+m)≧20を満足するものとする]及び、全グ
リコール成分(但し、(ロ)成分を除く)に対して、テ
トラメチレングリコールが65〜100mol%、エチ
レングリコールが35〜0mol%含有されるグリコー
ル成分(ハ)、を共重合してなるポリエーテルエステル
ブロック共重合体であり、かつ(ロ)成分の共重合量が
全グリコール成分の40〜70重量%であるポリエーテ
ルエステルブロック共重合体(B)である。
(B)は、全グリコール成分(但し、(ロ)成分を除
く)に対して、テトラメチレングリコールが65mol
%以上含有されていることが必要であり、テトラメチレ
ングリコールのポリエーテルエステルブロック共重合体
における含有量が65mol%未満では成形性が悪くな
る。
(B)には酸成分(イ)としてテレフタル酸、イソフタ
ル酸以外のジカルボン酸、例えばフタル酸、アジピン
酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、トリメ
リット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、
シクロヘキサンジカルボン酸が共重合せしめられていて
もよい。
(B)にはグリコール成分(ハ)として、テトラメチレ
ングリコール、エチレングリコール以外のジオール、例
えば、トリメチレングリコール、1,5―ペンタンジオ
ール、1,6―ヘキサンジオール、ジエチレングリコー
ル、1,4―シクロヘキサンジオール、1,4―シクロ
ヘキサンジメタノールが共重合せしめられていてもよ
い。
(B)にはポリ(アルキレンオキシド)グリコール成分
(ロ)が共重合されているが、この(ロ)成分の共重合
量は全グリコール成分の40〜80重量%、好ましくは
40〜70重量%である。40重量%より少ないと耐衝
撃性の改良効果が小さく、80重量%より多くなるとポ
リマーの融着、膠着が起こり工程上問題が生じる。
H)、―CH3 、―CH2 Cl、―CH2 Br、―CH
2 Iまたは―CH2 OCH3 のいずれかであるべきであ
る。このXがこれら以外の複雑な基の場合、立体障害の
ために共重合ポリマーの重合度をあげるのが困難にな
る。またポリエチレングリコール単位の主鎖に直接ハロ
ゲンやアルコキシ基を置換したものは分解性が強く、好
ましくない。Xは水素原子であるのが好ましい。
充足することを要するが、(n+m)の値が20に満た
ない場合、ブロック共重合体のブロック性が低下し、耐
衝撃性が不十分となり、一方(n+m)の値が120を
越えると重合性が低下し、充分な重合度の共重合ポリマ
ーを得ることが困難となるばかりでなく、耐衝撃性が低
下する。
ステルブロック共重合体(B)の配合量は熱可塑性芳香
族ポリエステル(A)100重量部に対し、1〜100
重量部である。好ましくは1〜75重量部、更に好まし
くは5〜50重量部である。1重量部より少ないと耐衝
撃性の改良効果が小さく、100重量部を越えるとポリ
マーの融着、膠着が起こり工程上問題が生じる。
難燃剤(C)は、臭素化ビスフェノールA系化合物およ
び/または臭素化された置換基を有するビニル系ポリマ
ー難燃剤である。好適な臭素化ビスフェノールA系化合
物は下記一般式(II)で表される臭素化ビスフェノール
A系ポリカーボネート及び、下記一般式(III )で表さ
れる臭素化ビスフェノールA系エポキシ樹脂である。
ものとし、hは0≦h≦50を満足するものとする]
ト(II)の末端構造は4―t―ブチルフェニル基または
2,4,6―トリブロモフェニル基で末端封鎖されてい
る構造が好ましい。臭素化された置換基を有するビニル
系ポリマー難燃剤としては下記一般式(IV)で表される
臭素化ポリスチレン及び、下記一般式(V)で表される
臭素化ベンジルアクリレート類が好ましい。
し、qは1≦q≦3を満足し、rは5≦r≦150を満
足し、sは1≦s≦5を満足するものとする]
難燃剤(C)の配合量は、熱可塑性芳香族ポリエステル
(A)100重量部に対し、5〜100重量部、好まし
くは10〜70重量部である。配合量が5重量部未満で
は、難燃化効果が十分でなく、100重量部を越える
と、成形品の機械的強度が低下し好ましくない。
を配合することもできる。難燃助剤は、臭素系難燃剤
(C)との相乗効果により、難燃性を高める働きをする
ものである。好適な難燃助剤は、Sb2 O3 および/又
はxNa2 O・Sb2 O5 ・yH2 O(x=0〜1、y
=0〜4)である。難燃助剤の粒径は0.02〜5μが
好ましい。また所望により、エポキシ化合物、シラン化
合物、イソシアネート化合物、チタネート化合物等で表
面処理されたものを用いることができる。
る。好ましくは1〜50重量部である。効果的に難燃性
を付与するためには、難燃剤に対して20〜70重量%
となるように配合することが好ましい。配合量が70重
量部を越えると樹脂や配合剤の分解を促進し、成形物の
特性が低下することがあり好ましくない。
えば炭酸カルシウム、酸化チタン、長石系鉱物、クレ
ー、ホワイトカーボン、カーボンブラック、ガラスビー
ズ等のごとき粒状又は無定形の充填剤;カオリン、クレ
ー、タルク等のごとき板状の充填剤;ガラスフレーク、
マイカ、グラファイト等のごとき燐片状の充填剤;ガラ
ス繊維、炭素繊維、フォラストナイト、チタン酸カリウ
ム等のごとき繊維状の充填剤を配合することができる。
機械的強度、耐熱性の観点から、特にガラス繊維を含有
することが好ましい。無機充填剤の配合量は熱可塑性芳
香族ポリエステル(A)100重量部に対し、0〜20
0重量部である。好ましくは5〜150重量部、更に好
ましくは10〜100重量部である。
損なわない範囲で、核剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、熱安定剤、帯電防止剤、顔料等の添加剤を含有せ
しめることができる。
特に制限はなく、公知の方法を採用することができる。
すなわち、熱可塑性芳香族ポリエステル(A)、ポリエ
ーテルエステルブロック共重合体(B)及び臭素系難燃
剤(C)をブレンダーなどを用いて均一混合した後、バ
ンバリーミキサー、加熱ロール、単軸又は多軸押出機等
を用いて230〜360℃、好ましくは230〜290
℃の温度で熔融混練する方法など種々の方法により製造
することができる。また、樹脂組成物の成分を予め予備
混練しておき、後に所定の配合比に調節して混練する方
法も可能である。
施例中の部は重量部を意味する。固有粘度(IV)は3
5℃でo―クロロフェノールを溶媒として測定した値を
もとにした計算値である。更に、成形物の特性は下記方
法により測定した。
8に、曲げ試験はASTM D790に、衝撃試験はA
STM D256(アイゾット)にそれぞれ準拠。
ーズのサブジェクト94(UL―94)の方法に準じ、
厚み0.76mmの試験片を用いて評価。
であり、ΔEはL* a* b* 表色系において ΔE=[(ΔL* )2 +(Δa* )2 +(Δb* )2 ]
1/2 で表される数値である。
である。
イザー TC―1800MK―IIを用いて測定した。
の合成1〜4]ジメチルテレフタレート並びに、表1に
記載された組成になるようにジメチルイソフタレート、
テトラメチレングリコール(酸成分の1.4倍モル)及
びエチレングリコール、更に表1に記載された量のポリ
エチレングリコール又は変性ポリエチレングリコール、
触媒としてテトラブチルチタネート(酸成分に対して
0.090モル%)を反応器に仕込み、内温190℃で
エステル化反応を行った。理論量の約80%のメタノー
ルが留出した後、昇温を開始し、徐々に減圧しながら重
縮合反応を行った。1mmHg以下の真空度に到達後、
240℃で200分間反応を継続した。次いで酸化防止
剤イルガノックス1010をポリエチレングリコール又
は変性ポリエチレングリコールに対して5重量%添加
し、反応を終了した。生成したポリエーテルエステルブ
ロック共重合体をペレット化し、以下の実施例に使用し
た。
リエーテルエステルブロック共重合体を以下、ポリエー
テルエステルブロック共重合体1と称す。
ルブロック共重合体1、難燃剤、難燃助剤、ガラス繊維
及びその他の添加剤をポリエチレンテレフタレート(固
有粘度:0.51)に配合し、44mm径2軸押出機を
用いてシリンダー温度260℃で熔融混練して押出し、
ペレットを得た。得られたペレットから射出成形機を用
いて上記試験法に準拠した成形片を作成し、耐衝撃性及
び難燃性を調べた。その結果を表2に示す。
の試験片について昇温速度20℃/minで示差走査熱
量計を用いて示差走査熱量測定(DSC)を測定したと
ころ、非晶部の結晶化に基づくピークは認められなかっ
た。良好な耐衝撃性を有するばかりでなく、結晶化が速
く成形性に優れた材料であることが明かとなった。
合でポリエーテルエステルブロック共重合体1又はエラ
ストマー(ポリブチルアクリレート)、難燃剤、難燃助
剤、ガラス繊維及びその他の添加剤をポリエチレンテレ
フタレート(固有粘度:0.63)に配合し、44mm
径2軸押出機を用いてシリンダー温度260℃で熔融混
練して押出し、ペレットを得た。得られたペレットから
射出成形機を用いて上記試験法に準拠した成形片を作成
し、耐衝撃性及び難燃性を調べた。その結果を表3に示
す。
重合体を配合してなるポリエステル樹脂組成物(実施例
2)は、エラストマー(ポリブチルアクリレート)を配
合してなるポリエステル樹脂組成物(比較例1)に比べ
て耐衝撃性が顕著に改良されていることがわかる。
好であった。
合でポリエーテルエステルブロック共重合体1又はエラ
ストマー(変性ポリオレフィン)、難燃剤、難燃助剤、
ガラス繊維及びその他の添加剤をポリブチレンテレフタ
レート(固有粘度:0.875)に配合し、44mm径
2軸押出機を用いてシリンダー温度250℃で熔融混練
して押出し、ペレットを得た。得られたペレットから射
出成形機を用いて上記試験法に準拠した成形片を作成
し、耐衝撃性及び難燃性を調べた。その結果を表4に示
す。
重合体を配合してなるポリエステル樹脂組成物(実施例
3)は、エラストマー(変性ポリオレフィン)を配合し
てなるポリエステル樹脂組成物(比較例2)に比べて耐
衝撃性が顕著に改良されていることがわかる。
好であった。
ポリエーテルエステルブロック共重合体1、難燃剤、難
燃助剤、ガラス繊維及びその他の添加剤をポリエチレン
テレフタレート(固有粘度:0.63)又はポリブチレ
ンテレフタレート(固有粘度:0.875)に配合し、
44mm径2軸押出機を用いてシリンダー温度250℃
で熔融混練して押出し、ペレットを得た。得られたペレ
ットから射出成形機を用いて上記試験法に準拠した成形
片を作成し、機械的特性及び難燃性を調べた。その結果
を表5に示す。
が良好であった。
の改良が認められ、優れた機械的特性を示すことが分か
る。
てのガラス繊維が少量しか配合されていない組成物にお
いても、本願発明の組成物は良好な機械的特性を有する
ことが分かる。実施例11はポリエステルとしてポリブ
チレンテレフタレートを用いた場合であるが、実施例3
と同様にポリブチレンテレフタレートの場合にも良好な
機械的特性が達成されることを示すものである。
割合でポリエーテルエステルブロック共重合体1、難燃
剤、難燃助剤、ガラス繊維、二酸化チタン(TiO2 )
及びその他の添加剤をポリエチレンテレフタレート(固
有粘度:0.51)に配合し、44mm径2軸押出機を
用いてシリンダー温度260℃で熔融混練して押出し、
ペレットを得た(実施例12)。比較として、ポリエー
テルエステルブロック共重合体1に替えてポリエチレン
グリコールを用い、表6に示す重量割合の配合で押出ペ
レットを得た(比較例3)。得られたペレットから射出
成形機を用いて上記試験法に準拠した成形片を作成し、
耐衝撃性、難燃性を調べると共に、高温(170℃)下
に96時間放置した時の変色(色相変化(ΔE))を調
べた。その結果を表6に示す。実施例12において、成
形性は良好であった。
から、ポリエチレンテレフタレートの結晶化を促進する
ための可塑剤としてポリエチレングリコールを用いた場
合に比べ、本発明のポリエステル樹脂組成物は変色の程
度が小さく耐熱安定性に優れていることが分かる。
3は上述したとおり、二酸化チタン(TiO2 )を配合
してなる組成物である。二酸化チタンは色相変化につい
て検討するために配合したものである。
いては衝撃強度が大巾に低下しているのに対して、本発
明の組成物である実施例12においては二酸化チタンの
配合による衝撃強度の低下が少なく、充分な耐衝撃性を
備えていることが分かる。
ば、耐衝撃性に優れ、成形性に優れるとともに、耐熱安
定性の改善された難燃性のポリエステル樹脂組成物を得
ることができる。耐熱安定性は特に高温下における耐変
色性において改善されており、優れた耐衝撃性及び成形
性と相まって電気、電子部品、自動車部品、その他の機
械部品に成形して用いる場合、特に有利な効果を発揮す
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 A.固有粘度が0.4〜1.2、融点が
200℃以上の熱可塑性芳香族ポリエステル(A)10
0重量部に対して、B.イ.全酸成分に対してテレフタ
ル酸を60〜100mol%、イソフタル酸を40〜0
mol%含有する酸成分(イ)、ロ.下記一般式(I)
で表されるポリ(アルキレンオキシド)グリコール成分
(ロ)、 【化1】 [但し、式中Xは―H、―CH3、―CH2Cl、―C
H2Br、―CH2Iまたは―CH2OCH3を示し、
nおよびmはn≧0、m≧0および120≧(n+m)
≧20を満足するものとする]ハ.全グリコール成分
(但し、(ロ)成分を除く)に対して、テトラメチレン
グリコールが65〜100mol%、エチレングリコー
ルが35〜0mol%含有されるグリコール成分(ハ)
を共重合してなるポリエーテルエステルブロック共重合
体であり、かつ(ロ)成分の共重合量が全グリコール成
分の40〜70重量%であるポリエーテルエステルブロ
ック共重合体(B)を1〜100重量部を配合してな
り、かつポリアルキレンオキサイドを含まない、耐衝撃
性および色の耐熱安定性に優れたポリエステル樹脂組成
物。 - 【請求項2】 熱可塑性芳香族ポリエステル(A)がポ
リエチレンテレフタレートである請求項1に記載の耐衝
撃性および色の耐熱安定性に優れたポリエステル樹脂組
成物。 - 【請求項3】 臭素系難燃剤(C)を更に配合してなる
請求項1又は請求項2に記載の耐衝撃性に優れたポリエ
ステル樹脂組成物であって、該臭素系難燃剤(C)の配
合量が熱可塑性芳香族ポリエステル(A)100重量部
に対して5〜100重量部である、耐衝撃性および色の
耐熱安定性に優れたポリエステル樹脂組成物。
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