JP2023168886A - 組成物 - Google Patents

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Shunsuke Chiba
健太 櫻田
Kenta Sakurada
哲郎 土橋
Tetsuro Dobashi
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Abstract

【課題】脂肪族ポリエステル系重合体を含みながら、シリンダ内で一定時間以上加熱し、その後ダイから押し出して溶融ストランドを形成した場合に、得られるストランドの太さの均一性を高くできる組成物を提供する。【解決手段】組成物は、重合体Bと化合物Cとを含む。重合体Bは脂肪族ポリエステルであり、重合体B及び化合物Cの合計100質量部に対して、化合物Cの含有量は0.1質量部以上100質量部未満である。化合物Cは、2以上のヘテロ原子を有する複素環基、環状エーテル基、酸無水物基、イソシアネート基、及び、カルボジイミド基からなる群から選択される少なくとも1つの官能基を有する。【選択図】なし

Description

本発明は、組成物に関する。
脂肪族ポリエステル系重合体は、化石資源を用いることなく、再生可能資源により合成が可能な環境負荷の低い樹脂であり、かつ、成形加工性、機械的特性に優れる樹脂である。このため、これまで、各種包装材料、ボトルなどの各種容器、食品用包装材料、容器のキャップ、文具、日用雑貨、カーペットやソファ用の繊維、自動車用内外装材、電気・電子機器部品、ビルや住宅の内装材などの建築材料などに、脂肪族ポリエステル系重合体を添加することで、環境負荷を低下させられる。近年これらの物品に対して、脂肪族ポリエステル系重合体の熱劣化による溶融加工時の押出量又は射出量の不安定性の改良が要求されることが多い。
そこで、これらの要求にこたえるための一手段として、特許文献1に記載されるように、脂肪族ポリエステル系重合体に、フェノール系酸化防止剤、ホスホナイトまたはホスファイトおよびチオ相乗剤のような既知の安定剤混合物を配合する方法が考えられる。
特表2011-526317号公報
しかしながら、脂肪族ポリエステル系重合体は、フェノール系酸化防止剤、ホスホナイトまたはホスファイトおよびチオ相乗剤のような既知の安定剤では、長時間の加熱による劣化を抑制できない。したがって、脂肪族ポリエステルに、フェノール系酸化防止剤、ホスホナイトまたはホスファイトおよびチオ相乗剤のような既知の安定剤を配合した組成物を、シリンダ内で一定時間以上加熱し、その後ダイから押し出して溶融ストランドを形成しようとしても、得られるストランドの太さの均一性が低いという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、脂肪族ポリエステル系重合体を含みながら、シリンダ内で一定時間以上加熱し、その後ダイから押し出して溶融ストランドを形成した場合に、得られるストランドの太さの均一性を高くできる組成物を提供することを目的とする。
[1]重合体Bと化合物Cとを含む組成物であって、
前記重合体Bは脂肪族ポリエステルであり、
前記重合体B及び化合物Cの合計100質量部に対して、前記化合物Cの含有量は0.1質量部以上100質量部未満であり、
前記化合物Cは、2以上のヘテロ原子を有する複素環基、環状エーテル基、酸無水物基、イソシアネート基、及び、カルボジイミド基からなる群から選択される少なくとも1つの官能基を有する、組成物。
[2]前記複素環基が、2種類以上のヘテロ原子を有する、[1]に記載の組成物。
[3]前記2種類以上のヘテロ原子が、窒素原子および酸素原子を含む[2]に記載の組成物。
[4]前記複素環基が、オキサゾリル基である[1]~[3]のいずれか一項に記載の組成物。
[5]前記環状エーテル基がエポキシ基である、[1]~[4]のいずれか一項に記載の組成物。
[6]前記化合物Cは、5000以上の重量平均分子量Mwを有する重合体である、[1]~[5]のいずれか一項に記載の組成物。
[7]前記化合物Cは、前記官能基を側鎖に有する重合体である、[1]~[6]のいずれか一項に記載の組成物。
[8]前記重合体Bは、150℃以上の融点を有するポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系重合体である、[1]~[7]のいずれか一項に記載の組成物。
[9]さらに、オレフィン系重合体Aを含む、[1]~[8]のいずれか一項に記載の組成物。
本発明によれば、脂肪族ポリエステル系重合体を含みながら、シリンダ内で一定時間以上加熱し、その後ダイから押し出して溶融ストランドを形成した場合に、ストランドの太さの均一性が高い組成物が提供される。
以下、本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
(組成物)
実施形態にかかる組成物Iは、重合体Bと、化合物Cとを含み、オレフィン系重合体Aを含んでもよい。
<重合体B>
重合体Bは脂肪族ポリエステル系重合体である。
脂肪族ポリエステル系重合体とは、脂肪族多価カルボン酸成分と脂肪族多価アルコール成分との重縮合体、又は、脂肪族ヒドロキシカルボン酸の重縮合体の構造を有し、繰り返し単位の主鎖は、芳香族炭化水素構造を含まない。
脂肪族ポリエステル系重合体の例は、ヒドロキシカルボン酸又はラクトンの重合体、ジオールとジカルボン酸の重縮合体、及びそれらの共重合体が挙げられる。重合体Bが共重合体の場合、コポリマーの配列の様式は、ランダム共重合体、交替共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等のいずれの様式でもよい。
また、これらは、少なくとも一部が、キシリレンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート等のような多価イソシアネートや、セルロース、アセチルセルロース、エチルセルロース等のような多糖類等の架橋剤で架橋されたものでもよい。さらに、これらは、少なくとも一部が、線状、環状、分岐状、星形、三次元網目構造等のいずれの構造をとってもよく、何ら制限はなく、ポリオレフィン系樹脂との共重合体や、ポリオレフィン系樹脂とのグラフト重合体であってもよい。
また、この重合体Bは、単独又は組合せて用いることが可能である。
ヒドロキシカルボン酸としては、炭素数が2~18のヒドロキシカルボン酸が挙げられ、好ましくは炭素数6以下であり、炭素数が4のヒドロキシカルボン酸が最も好ましい。具体的には、グリコール酸、L-乳酸、D-乳酸、D,L-乳酸、3-ヒドロキシブチレート、3-ヒドロキシバレレート、3-ヒドロキシプロピオネート、4-ヒドロキシブチレート、4-ヒドロキシバレレート、5-ヒドロキシバレレート、3-ヒドロキシペンテノエート、3-ヒドロキシヘキサノエート、3-ヒドロキシヘプタノエート、3-ヒドロキシオクタノエート、3-ヒドロキシノナノエート及び3-ヒドロキシデカノエート等が挙げられる。
また、ラクトンとしては、プロピオラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン、ラウロラクトン等が挙げられる。
ジオールとしては、炭素数が2~10のジオールであることが好ましい。中でも炭素数2~4の脂肪族ジオール、又は、炭素数5乃至6の脂環式ジオールであることがより好ましい。具体的には、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,2-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,10-デカンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,14-テトラデカンジオール、1,16-ヘキサデカンジオール、1,18-オクタデカンジオール、1,2-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,2-シクロヘキサンジメチロール、1,4-シクロヘキサンジメチロール等が挙げられる。
ジカルボン酸としては、炭素数が2~12の脂肪族ジカルボン酸であることが好ましい。中でも炭素数2~6の脂肪族ジカルボン酸、又は炭素数5乃至6の脂環式ジカルボン酸であることがより好ましい。具体的には、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカジカルボン酸、ドデカジカルボン酸、1,14-テトラデカンジカルボン酸、1,16-ヘキサデカンジカルボン酸、1,18-オクタデカンジカルボン酸、ダイマー酸及びその水添物、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸等が挙げられる。また、これらのジカルボン酸は炭素数1~4のアルキルエステル、酸無水物等の誘導体であってもよい。
上記脂肪族ポリエステル系重合体のうち、ポリ乳酸やポリブチレンサクシネート、ポリ(ブチレンサクシネート-コ-ブチレンアジペート)、ポリカプロラクトン、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)、ポリグリコール酸を用いることが好ましい。
重合体Bとしてポリ乳酸を用いる場合、ポリ乳酸としてはそれを構成している乳酸成分中のL体の比率が94モル%以上のものであることが好ましい。L体の比率をこのような範囲とすることにより融点の低下を防ぐことが可能となる。
(ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系重合体)
重合体Bは150℃以上の融点を有するポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系重合体であることができる。
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系重合体とは、ポリヒドロキシアルカノエートすなわちヒドロキシアルカン酸の重縮合体(ポリエステル)であって、かつ、(1)式で示される3-ヒドロキシアルカネートの繰り返し単位を必ず含む。(1)式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~15のアルキル基、シアノ基、炭素原子数1~18のアミノ基、炭素原子数1~11のアルコキシ基(アルキルオキシ基)、炭素原子数1~20のアミド基、炭素原子数6~12のアリール基、又は、炭素原子数1~9の1価の複素環基である。これらの基は、置換基を有していてもよい。特に、組成物に含まれる重合体B以外の成分(例えば、重合体A)との相溶性の観点から、Rは、炭素原子数1~8のアルキル基、炭素原子数1~20のアミド基、又は、炭素原子数6~8のアリール基が好ましい。
[-O-CHR-CH-CO-]…(1)
ハロゲン原子の例は、F、Cl、Br、及びIである。
炭素原子数1~15のアルキル基は直鎖状でも分岐状でもよい。アルキル基の炭素原子数は、1~8が好ましく、1~4がより好ましい。アルキル基の例は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル墓、ペンチル基、イソペンチル基、2-メチルブチル基、1-メチルブチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、3-メチルペンチル基、2-メチルペンチル基、1-メチルペンチル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、2-エチルヘキシル基、3,7-ジメチルオクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル墓である。
炭素原子数1~18のアミノ基の例は、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、アルキルアリールアミノ基、ベンジルアミノ基、ジベンジルアミノ基である。
アルキルアミノ基の例は、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、ドデシルアミノ基、イソプロピルアミノ基、イソブチルアミノ基、イソペンチルアミノ基、sec-ブチルアミノ基、tert-ブチルアミノ基、sec-ペンチルアミノ基、tert-ペンチルアミノ基、tert-オクチルアミノ基、ネオペンチルアミノ基、シクロプロピルアミノ基、シクロブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、シクロヘプチルアミノ基、シクロオクチルアミノ基、1-アダマンタミノ基、2-アダマンタミノ基である。
ジアルキルアミノ基の例は、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジペンチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジイソブチルアミノ基、ジイソペンチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、メチルブチルアミノ基、メチルイソブチルアミノ基、ジシクロプロピルアミノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基である。
アリールアミノ基の例としては、アニリノ基、1-ナフチルアミノ基、2-ナフチルアミノ基、o-トルイジノ基、m-トルイジノ基、p-トルイジノ基、1-フルオレンアミノ基、2-フルオレンアミノ基、2-チアゾールアミノ基、p-ターフェニルアミノ基である。
アルキルアリールアミノ基としては、N-メチルアニリノ基、N-エチルアニリノ基、N-プロピルアニリノ基、N-ブチルアニリノ基、N-イソプロピルアニリノ基、N-ペンチルアニリノ基である。
炭素原子数1~11のアルコキシ基の例は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペントキシ基である。
「アミド基」とは、カルボン酸アミドから窒素原子に結合した水素原子1個を除いた基を意味する。炭素原子数1~20のアミド基の例は、ホルムアミド基、アセトアミド基、プロピオンアミド基、ブチルアミド基、ベンズアミド基、トリフルオロアセトアミド基、ペンタフルオロベンズアミド基等の-NH-C(=O)-Rで表される基(ただし、Rは、水素原子、又は、1価の有機基)、及び、ジホルムアミド基、ジアセトアミド基、ジプロピオアミド基、ジブチロアミド基、ジベンズアミド基、ジトリフルオロアセトアミド基、ジペンタフルオロベンズアミド基のように-N(-C(=O)-R)(-C(=O)-R)で表される基(ただし、R はそれぞれ独立に、水素原子、又は、1価の有機基)である。有機基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基であることができる。なかでも、アミド基は、ホルムアミド基、アセトアミド基、プロピオンアミド基、ブチロアミド基、ベンズアミド基が好ましい。
炭素原子数6~12のアリール基の例は、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基であり、なかでも、フェニル基、トリル基、キシリル基がより好ましい。
炭素原子数1~9の1価の複素環基のヘテロ原子の例は、N、O、及び、Sであり、飽和していても不飽和であってもよく、ヘテロ原子が単数であっても複数であっても異種のヘテロ原子を有していてもよい。このような複素環基の例は、チエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、ピペリジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、チアゾリル基が挙げられる。
重合体Bの繰り返し単位は、1又は複数種の(1)式で示される3-ヒドロキシアルカノエートのみからなってもよく、1又は複数種の(1)式で示される3-ヒドロキシアルカノエート、及び、1又は複数種の他のヒドロキシアルカノエートを有してもよい。
重合体Bは、(1)式で示される3-ヒドロキシルカノエートの繰り返し単位を、ヒドロキシアルカノエートの全繰り返し単位(100モル%)に対して50モル%以上含むものが好ましく、より好ましくは70モル%以上である。
(1)式で示される3-ヒドロキシアルカノエートの例は、Rが水素原子またはC2n+1で表されるアルキル基であって、nは1~15の整数である場合、n=1である3-ヒドロキシブチレート(以降、3HBと記載することがある)、n=2である3-ヒドロキシバリレート(以降、3HVと記載することがある)、n=3である3-ヒドロキシヘキサノエート(以降、3HHと記載することがある)、n=5の3-ヒドロキシオクタネート、n=15である3-ヒドロキシオクタデカネート、Rが水素原子である3-ヒドロキシプロピオネートである。
(1)式で表される1種の繰り返し単位のみを有する重合体Bの例は、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)(以降、P3HBと記載することがある)である。
(1)式で表される複数種の繰り返し単位のみを有する重合体Bの例は、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-3-ヒドロキシヘキサノエート)(以下、P3HB3HHと記載することがある。)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-3-ヒドロキシバリレート)(以下、P3HB3HVと記載することがある)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-3-ヒドロキシプロピオネート(以下P3HB3HPと記載することがある)である。
(1)式で示される3-ヒドロキシアルカノエート以外の他のヒドロキシアルカノエートの例は、(2)式で示される繰り返し単位(式中、Rは水素原子またはC2n+1で表されるアルキル基で、nは1以上15以下の整数であり、mは、2~10の整数である。)である。
[-O-CHR-C2m+1-CO-]…(2)
(1)式および(2)式の繰り返し単位を含む重合体Bの例は、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-4-ヒドロキシブチレート)(例えば下式(P3HB4HB))である。
融点を高くする観点から、重合体Bの繰り返し単位が、(1)式で示される3-ヒドロキシアルカノエートの中でも3-ヒドロキシブチレートを少なくとも含むことが好ましい。
重合体Bは、3-ヒドロキシブチレートの繰り返し単位を、ヒドロキシアルカノエートの全繰り返し単位(100モル%)に対して50モル%以上含むものが好ましく、より好ましくは70モル%以上である。
重合体Bは2種以上のエステルの繰り返し単位を有してもよく、例えば、上記のように2種の繰り返し単位を有するジ-ポリマー、3種の繰り返し単位を有するトリ-コポリマー、及び、4種の繰り返し単位を有するテトラ-コポリマーであってもよい。
例えば、トリ-コポリマーの例は、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシバリレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)(以下、(P3HB3HV3HH)と記載することがある。)である。
上述のように、重合体Bは、(1)式で示される3-ヒドロキシアルカノエートの繰り返し単位の中でも3-ヒドロキシブチレートを含むことが好ましい。全ヒドロキシアルカノエートのエステル繰り返し単位100モルに対して、3-ヒドロキシブチレートの繰り返し単位の割合XXは、90モル%以上であることが好ましく、95モル%以上であることがより好ましく、98.0モル%以上であることが更に好ましい。
割合XXは、通常、100モル%以下であり、99.9モル%以下であることが好ましく、99.8モル%以下であることが好ましい。
コポリマーの配列の様式は、ランダム共重合体、交替共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等のいずれの様式でもよい。
重合体Bは、(1)式及び(2)式以外の他のエステル繰り返し単位を有してもよいが、当該他のエステル繰り返し単位の主鎖は芳香族炭化水素構造を含まない。すなわち、重合体Bは脂肪族ポリエステルである。ただし、当該他のエステル繰り返し単位の主鎖の炭素に芳香族炭化水素基を有する基が結合していることは可能である。
重合体Bにおける繰り返し単位の構成比は、L.Tripathi.,M.C.Factories,11,44(2012)に記載されているように、1H-NMRや13C-NMR等のNMR測定結果から算出して求めることができる。
また、重合体Bは、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系重合体の2種以上の重合体の混合物であってもよい。
重合体Bの重量平均分子量(Mw)は、1万~100万であることができ、2万~80万であることが好ましく、より好ましくは3万~60万である。重量平均分子量(Mw)を1万以上とすることにより、衝撃強度及び引張伸びに優れた成形体を得ることが可能となる。また、重量平均分子量を50万以下にすることにより、オレフィン系重合体A中での分散性が良好となる。重量平均分子量は、40万以下でもよく、30万以下でもよく、20万以下でもよく、10万以下でもよい。なお本明細書において、重量平均分子量(Mw)は、GPCにより、標準ポリスチレンを分子量標準物質として用いて測定される。
重合体Bは、熱可塑性樹脂であり、結晶性であることが好適である。
JIS K7210-2014に従って、温度190℃又は170℃および荷重2.16kgfの条件で測定される重合体Bのメルトマスフローレート(MFR(B))は、好ましくは0.1g/10分以上、200g/10分以下である。MFR(B)は、1g/10分以上でもよく、3g/10分以上でもよく、5g/10分以上でもよく、7g/10分以上でもよく、8g/10分以上でもよく、10g/10分以上でもよく、20g/10分以上でもよい。MFR(B)は、150g/10分以下でもよく、100g/10分以下でもよい。
重合体Bの融点(Tm)は150℃以上であり、155℃以上、160℃以上、165℃以上、170℃以上、または、175℃以上であってもよい。重合体Bの融点(Tm)は、220℃以下であることができ、200℃以下であってもよく、190℃以下であってもよい。
重合体Bの融点(Tm)は、JIS K7121に準拠した示差走査熱量計(DSC)測定により求められる結晶の融解に基づく主ピークの位置により測定される。
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系重合体は、微生物が生産したものであってもよいし、石油または植物原料から誘導された化合物(例えば環状ラクトンなど)由来のものであってもよい。
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系重合体は、微生物から生産されたもののようにヒドロキシアルカネートの各繰り返し単位がD体(R体)のみからなってもよいが、D体(R体)及びL体(S体)の混合物から誘導されたもののようにヒドロキシアルカノエートの繰り返し単位がD体(R体)及びL体(S体)を両方含むものでもよい。
微生物から生産されたポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系重合体において、(1)式の繰り返し単位は下式のように表すことができる。(BI-1)式中、nは重合度を表す。
そして、例えば、微生物から生産されたポリ-(3-ヒドロキシブチレート)は以下のような構造を有する。(BI-2)式中、nは重合度を表す。
また、微生物から生産されたポリ-(3-ヒドロキシブチレート-co-3-ヒドロキシヘキサノエート)は以下のような構造を有する。(BI-3)式中、m及びnは重合度を表す。
また、微生物から生産されたポリ-(3-ヒドロキシブチレート-co-4-ヒドロキシブチレート)は以下のような構造を有する。(BI-4)式中、m及びnは重合度を表す。
重合体Bは、生分解性を有することができる。
例えば、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系重合体は、Alcaligenes eutrophusにAeromonascaviae由来のPHA合成酵素遺伝子を導入したAlcaligeneseutrophus AC32株(ブダペスト条約に基づく国際寄託、国際寄託当局:独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6)、原寄託日:平成8年8月12日、平成9年8月7日に移管、受託番号FERMBP-6038(原寄託FERMP-15786より移管))(J.Bacteriol.,179,4821(1997))等の微生物によって産生することができる。
(化合物C)
化合物Cは、2以上のヘテロ原子を有する複素環基、環状エーテル基、酸無水物基、イソシアネート基、及び、カルボジイミド基からなる群から選択される少なくとも1つの官能基を、分子内に有する。
化合物Cは、低分子化合物であってもよいが、重量平均分子量Mwが5000以上の高分子であることが好ましい。化合物Cが高分子である場合、上記官能基は、主鎖、側鎖、及び、末端のいずれにあってもよいが、側鎖にあることが好適である。重合体はブロック、グラフト、ランダムのいずれかの共重合体であってもよい。
化合物Cは、上記官能基以外の官能基を有していてもよい。化合物Cは、2種以上の化合物の混合物であってもよい。
好ましい官能基は、2以上のヘテロ原子を有する複素環基、又は、環状エーテル基である。
(2以上のヘテロ原子を有する複素環基を有する化合物C)
ヘテロ原子の例は、N,O,S,及びPである。複素環基は飽和でも、不飽和でもよいが、不飽和であることが好ましい。環を構成する炭素原子及びヘテロ原子の数の合計は3~9であってよい。
複素環基は、2種類以上のヘテロ原子を有することが好ましい。2種の組み合わせの例は、O及びNの組み合わせである。
前記複素環基が、オキサゾリル基であることが好ましい。中でも2-オキサゾリル基であることが好ましい。2-オキサゾリル基は以下の式で表される。R~Rは、それぞれ独立に水素原子または炭素数1~20、好ましくは、1~10の炭化水素基を表す。*は結合手を示し、化合物Cが重合体である場合、主鎖を構成する炭素原子に対して、直接、又は、他の官能基を介してオキサゾリル基が結合されていることができる。他の官能基の例は、炭素数1~12のアルキル基、酸素原子を有する炭素数1~12のアルキル基、硫黄原子を含有する炭素数1~12のアルキル基、である。
化合物Cは、オキサゾリル基含有モノマーの単独重合体でもよいし、オキサゾリル基含有モノマーと、オキサゾリル基非含有モノマーとの共重合体でもよい。
オキサゾリル基含有モノマーの例は、ビニルオキサゾリン類{例えば、ビニルオキサゾリン(2-ビニル-2-オキサゾリンなど)、置換基を有するビニルオキサゾリン[例えば、アルキル-ビニルオキサゾリン(例えば、2-ビニル-4-メチル-2-オキサゾリン、2-ビニル-4,4-ジメチル-2-オキサゾリン、2-ビニル-4-エチル-2-オキサゾリン、2-ビニル-4-プロピル-2-オキサゾリン、2-ビニル-4-ブチル-2-オキサゾリン、2-ビニル-5-メチル-2-オキサゾリン、2-ビニル-5-エチル-2-オキサゾリン、2-ビニル-5-プロピル-2-オキサゾリン、2-ビニル-5-ブチル-2-オキサゾリンなどのC1-20アルキル-ビニルオキサゾリン、好ましくはC1-10アルキル-ビニルオキサゾリン、さらに好ましくはモノ又はジC1-4アルキル-ビニルオキサゾリン)など]など};イソプロペニルオキサゾリン類{例えば、イソプロペニルオキサゾリン(2-イソプロペニル-2-オキサゾリンなど)、置換基を有するイソプロペニルオキサゾリン[例えば、アルキル-イソプロペニルオキサゾリン(例えば、2-イソプロペニル-4-メチル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-4,4-ジメチル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-4-エチル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-4-プロピル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-4-ブチル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-5-メチル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-5-エチル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-5-プロピル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-5-ブチル-2-オキサゾリンなどのC1-20アルキル-イソプロペニルオキサゾリン、好ましくはC1-10アルキル-イソプロペニルオキサゾリン、さらに好ましくはモノ又はジC1-4アルキル-イソプロペニルオキサゾリン)など]など};これらに対応するアリルオキサゾリン類などが挙げられる。
これらの中でも、イソプロペニルオキサゾリン類が好ましく、特に、2-イソプロペニル-2-オキサゾリンが好ましい。この場合、化合物Cは、4,5-ジハイドロ-2-(1-メチルエチレン)-オキサゾリルの構造単位を有する。
オキサゾリル基含有モノマーは、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
化合物Cにおける、オキサゾリル基含有モノマーに基づく構造単位の割合は、特に限定はないが、例えば、化合物C全体に対して、1質量%以上(例えば、5質量%以上)、好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上であってもよい。
特に、化合物C全体に対するオキサゾリル基含有モノマーに基づく構造単位の割合を、20質量%以上、好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上(例えば、45質量%以上)としてもよく、50質量%以上(例えば、60質量%以上、好ましくは70質量%以上)とすることもできる。
オキサゾリル基非含有モノマーの例は、オキサゾリル含有重合体の用途等に応じて適宜選択でき、特に限定されないが、例えば、スチレン系モノマー又は芳香族ビニル系モノマー、例えば、スチレン、α-アルキルスチレン(例えば、α-メチルスチレンなどのα-C1-4アルキルスチレン)、アルキルスチレン(例えば、ビニルトルエンなどのC1-4アルキルスチレン)、ハロスチレン(例えば、クロロスチレンなど)など];ビニルエステル(例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど);不飽和ニトリル(例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなど);ビニルエーテル(例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどのアルキルビニルエーテルなど);アミド基含有モノマー[例えば、(メタ)アクリルアミド、N-置換(メタ)アクリルアミド(例えば、N-メチル(メタ)アクリルアミドなどのN-アルキル(メタ)アクリルアミド)など];オレフィン系モノマー[例えば、アルケン(例えば、エチレン、プロピレン、1-ブテン、イソブチレン、1-オクテンなどのC2-10アルケン)など];、ハロゲン含有モノマー(例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニルなどのハロC2-10アルケン);(メタ)アクリル系モノマー{例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステル[例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec-ブチル、(メタ)アクリル酸tert-ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸C1-20アルキルなど]、(メタ)アクリル酸シクロアルキル[例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどの(メタ)アクリル酸C3-20シクロアルキルなど]、(メタ)アクリル酸アリール[例えば、(メタ)アクリル酸フェニルなどの(メタ)アクリル酸C6-20アリール]、(メタ)アクリル酸アラルキル[例えば、(メタ)アクリル酸ベンジルなどの(メタ)アクリル酸C6-10アリールC1-4アルキル]、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステル[例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル(例えば、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシC2-10アルキルなど)など]、アルコキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル[例えば、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル(例えば、(メタ)アクリル酸2-メトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸C1-10アルコキシC2-10アルキルなど)]、グリシジル(メタ)アクリレートなど}などが挙げられる。
オキサゾリル基非含有モノマーは、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
これらのオキサゾリル基非含有モノマーのうち、特に、スチレン系モノマーを好適に使用してもよい。
オキサゾリル基非含有モノマーがスチレン系モノマーを含む場合、オキサゾリル基非含有モノマー由来の構造単位に対するスチレン系モノマー由来の構造単位の割合は、例えば、5質量%以上(例えば、10質量%以上)、好ましくは20質量%以上(例えば、30質量%以上)、さらに好ましくは40質量%以上(例えば、50質量%以上)、特に好ましくは60質量%以上(例えば、70質量%以上)であってもよく、80質量%以上(例えば、90質量%以上)であってもよい。
オキサゾリル基非含有モノマーを使用する場合、オキサゾリル基含有モノマー由来の構造単位とオキサゾリル基非含有モノマー由来の構造単位との割合は、例えば、前者/後者(質量比)=99/1~5/95(例えば、98/2~10/90)、好ましくは97/3~12/88(例えば、96/4~15/85)、さらに好ましくは95/5~18/82(例えば、93/7~20/80)程度であってもよく、通常99/1~25/75(例えば、98/2~30/70、好ましくは95/5~40/60、さらに好ましくは90/10~45/55)であってもよい。
オキサゾリル基を含有する化合物は、高分子でなく低分子でもよい。低分子の例は、構成単位として、2,2’-o-フェニレンビス(2-オキサゾリン)、2,2’-m-フェニレンビス(2-オキサゾリン)、2,2’-p-フェニレンビス(2-オキサゾリン)、2,2’-p-フェニレンビス(4-メチル-2-オキサゾリン)、2,2’-m-フェニレンビス(4-メチル-2-オキサゾリン)、2,2’-p-フェニレンビス(4,4’-ジメチル-2-オキサゾリン)、2,2’-m-フェニレンビス(4,4’-ジメチル-2-オキサゾリン)、2,2’-エチレンビス(2-オキサゾリン)、2,2’-テトラメチレンビス(2-オキサゾリン)、2,2’-ヘキサメチレンビス(2-オキサゾリン)、2,2’-オクタメチレンビス(2-オキサゾリン)、2,2’-エチレンビス(4-メチル-2-オキサゾリン)、又は2,2’-ジフェニレンビス(2-オキサゾリン)、それぞれから2つの水素原子を除いた二価の基を有するものが挙げられる。
(環状エーテル基を有する化合物C)
環状エーテル基とは、シクロアルキル基中の1つ又は2つの-CH-が-O-に置換された基である。環を構成する原子の数は10以下であってよい。
環状エーテル基の例は、エポキシ基(エチレンオキシド(オキサシクロプロパン)から水素原子を1つ除いた基)、オキセタン基(オキセタンから水素原子を1つ除いた基)、テトラヒドロフラン基(テトラヒドロフランから水素原子を1つ除いた基)である。環状エーテル基を有する化合物C中でも、エポキシ基を有する化合物が好ましい。また、環状エーテル基を有する化合物Cは重合体であることが好ましい。
化合物Cは、環状エーテル基含有モノマーの単独重合体でもよいし、環状エーテル基含有モノマーと、環状エーテル基非含有モノマーとの共重合体でもよい。
環状エーテル基がエポキシ基である場合、化合物Cは、グリシジルエーテル化合物、グリシジルエステル化合物、グリシジルアミン化合物、グリシジルイミド化合物および脂環式エポキシ化合物のいずれであってもよい。なかでも、グリシジルエステルモノマーなどの環状エーテル基含有モノマーとエチレンとの共重合体が特に好ましい。
環状エーテル基含有モノマーの例は、エポキシ基含有モノマー、及び、オキセタン基含有モノマーである。環状エーテル基含有モノマーは単独でも複数種を混合してもよい。
エポキシ基含有モノマーの例は、4-ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル等のグリシジルエーテルモノマー(例えばα,β-不飽和グリシジルエステル);グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等のグリシジルエステルモノマー;等のグリシジルアミンモノマー、グルシジルイミドモノマー;3,4-エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート等の脂環式エポキシモノマーであり、これらを単独または組み合わせて用いることができる。
オキセタン基含有モノマーとしては、3-オキセタニルメチル(メタ)アクリレート、3-メチル-3-オキセタニルメチル(メタ)アクリレート、3-エチル-3-オキセタニルメチル(メタ)アクリレート、3-ブチル-3-オキセタニルメチル(メタ)アクリレート、または3-ヘキシル-3-オキセタニルメチル(メタ)アクリレートが例示され、これらを単独または組み合わせて用いることができる。
エポキシ基非含有モノマーに特段の限定はなく、上述したオキサゾリル基非含有モノマーで例示したものを適宜利用できる。好適な例は、エチレン、酢酸ビニル、アクリル酸メチル等である。
特に、化合物Cは、エチレンとα,β-不飽和グリシジルエステルとの共重合体であることが好ましい。α,β-不飽和グリシジルエステルとしては、例えば、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジルなどを挙げることができる。これらを2種以上用いてもよい。なかでもメタクリル酸グリシジルが好ましく使用される。
環状エーテル基含有モノマーに由来する構造単位の割合は、特に限定はないが、例えば、化合物C全体に対して、1質量%以上(例えば、5質量%以上)、好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上であってもよい。
特に、化合物C全体に対する環状エーテル基含有モノマー由来の構造単位の割合を、20質量%以上、好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上(例えば、45質量%以上)としてもよく、50質量%以上(例えば、60質量%以上、好ましくは70質量%以上)とすることもできる。
環状エーテル基非含有モノマーを使用する場合、環状エーテル基含有モノマー由来の構造単位と環状エーテル基非含有モノマー由来の構造単位との割合は、例えば、前者/後者(質量比)=99/1~5/95(例えば、98/2~10/90)、好ましくは97/3~12/88(例えば、96/4~15/85)、さらに好ましくは95/5~18/82(例えば、93/7~20/80)程度であってもよく、通常99/1~25/75(例えば、98/2~30/70、好ましくは95/5~40/60、さらに好ましくは90/10~45/55)であってもよい。
酸無水物基とは、*-CO-O-CO-*(*は、結合位置を表す)を含む1価の置換基である。
上記酸無水物基としては、例えば、R20-CO-O-CO-R20(上記式中、R20は独立に有機基を表し、R20同士が互いに結合して環を形成していてもよい。)から水素原子を1つ除くことにより形成される基が挙げられる。
酸無水物基の例は、例えば、無水コハク酸から水素原子を1つ除いた基、無水マレイン酸から水素原子を1つ除いた基、無水グルタル酸から水素原子を1つ除いた基、無水フタル酸から水素原子を1つ除いた基であり、カルボン酸無水物から水素原子を1つ除いた基であってよい。
酸無水物基を有する化合物の例は、これらの無水物基の少なくとも1つを有する重合体である。例えば、無水マレイン酸変性ポリプロピレンなどである。
イソシアネート基は、-N=C=Oで表される。イソシアネート基を有する化合物Cの例はポリイソシアネートである。
カルボジイミド基は、-N=C=N-で表される基である。カルボジイミド基を有する化合物の例は、ジイソプロピルカルボジイミド、1-エチル-3-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミド、或いは、環状化合物であってもよい。
<オレフィン系重合体A>
オレフィン系重合体Aとは、炭素原子数2以上10以下のオレフィンに由来する構造単位を50質量%以上含有する重合体である(ただし、オレフィン系重合体の全量を100質量%とする)。炭素原子数2以上10以下のオレフィンの例は、エチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセンである。
オレフィン系重合体Aは、炭素原子数2以上10以下のオレフィン以外の単量体に由来する構造単位を含有していてもよい。炭素原子数2以上10以下のオレフィン以外の単量体の例は、スチレンなどの芳香族ビニル単量体;アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの不飽和カルボン酸エステル;酢酸ビニルなどのビニルエステル化合物;1,3-ブタジエン、2-メチル-1,3-ブタジエン(イソプレン)などの共役ジエン;及び、ジシクロペンタジエン、5-エチリデン-2-ノルボルネンなどの非共役ジエンである。
オレフィン系重合体Aは、エチレン系重合体、プロピレン系重合体、及びブテン系重合体からなる群から選択される少なくとも1つであることができ、これらの内の任意の2種以上の組み合わせであってもよい。
エチレン系共重合体とは、エチレンに由来する構造単位を50質量%以上含有する重合体であり、その例は、エチレン単独重合体、エチレン-1-ブテン共重合体、エチレン-1-ヘキセン共重合体、エチレン-1-オクテン共重合体、及び、エチレン-1-ブテン-1-ヘキセン共重合体である。エチレン系共重合体は、2以上のエチレン系共重合体の組み合わせであってもよい。
プロピレン系共重合体とは、プロピレンに由来する構造単位を50質量%以上含有する重合体であり、その例は、プロピレン単独重合体、プロピレン-エチレン共重合体、プロピレン-1-ブテン共重合体、プロピレン-1-ヘキセン共重合体、プロピレン-1-オクテン共重合体、プロピレン-エチレン-1-ブテン共重合体、プロピレン-エチレン-1-ヘキセン共重合体、及び、プロピレン-エチレン-1-オクテン共重合体である。プロピレン系共重合体は、2種以上のプロピレン系共重合体の組み合わせであってもよい。オレフィン系重合体Aがプロピレン系共重合体であることは好適である。
ブテン系共重合体とは、1-ブテンに由来する構造単位を50質量%以上含有する重合体であり、その例は、1-ブテン単独重合体、1-ブテン-エチレン共重合体、1-ブテン-プロピレン共重合体、1-ブテン-1-ヘキセン共重合体、1-ブテン-1-オクテン共重合体、1-ブテン-エチレン-プロピレン共重合体、1-ブテン-エチレン-1-ヘキセン共重合体、1-ブテン-エチレン-1-オクテン共重合体、1-ブテン-プロピレン-1-ヘキセン共重合体、及び、1-ブテン-プロピレン-1-オクテン共重合体である。ブテン系共重合体は、2種以上のブテン系共重合体の組み合わせであってもよい。
上記のオレフィン系重合体Aは、公知の重合用触媒を用いた公知の重合方法を用いて製造することができる。
JIS K7210-2014に従って温度230℃又は190℃、荷重2.16kgfの条件で測定されるオレフィン系重合体Aのメルトマスフローレート(MFR)は、好ましくは0.1g/10分以上200g/10分以下である。
(添加剤)
組成物は、必要に応じて、添加剤を含んでもよい。添加剤としては、安定剤、防菌剤、防黴剤、分散剤、可塑剤、難燃剤、粘着付与剤、着色剤、金属粉末、有機粉末、無機繊維、有機繊維、有機及び無機の複合繊維、無機ウィスカー、及び、充填剤からなる群から選択される少なくとも一種であることができる。
安定剤の例は、滑剤、老化防止剤、熱安定剤、耐光剤、耐候剤、金属不活性剤、紫外線吸収剤、光安定剤、及び、銅害防止剤からなる群から選択される少なくとも一種である。耐光剤の例はヒンダードアミン系耐光剤である。
着色剤の例は、酸化チタン、カーボンブラック及び有機顔料からなる群から選択される少なくとも一種である。金属粉末の例はフェライトである。
有機粉末の例はタンパク質である。無機繊維の例は、ガラス繊維及び金属繊維である。有機繊維の例は、炭素繊維及びアラミド繊維である。無機ウィスカーの例はチタン酸カリウムウィスカーである。
充填剤の例は、ガラスビーズ、ガラスバルーン、ガラスフレーク、アスベスト、マイカ、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、ハイドロタルサイト、カオリン、けい藻土、グラファイト、軽石、エボ粉、コットンフロック、コルク粉、硫酸バリウム、フッ素樹脂、セルロースパウダー、及び、木粉からなる群から選択される少なくとも一種である。
組成物は、上記の添加剤を1種のみ含んでもよく、2種以上の組み合わせを含んでもよい。
<組成物の組成>
重合体Bと化合物Cとの合計100質量部に対して、化合物Cの含有量は0.1~100質量部である。化合物Cの含有量は、0.2質量部以上、0.5質量部以上、1質量部以上、2質量部以上、5質量部以上、10質量部以上、12質量部以上、15質量部以上でああってよく、90質量部以下、80質量部以下、70質量部以下であってよい。
組成物の全体に占める、重合体Bと化合物Cとの合計の割合は、0.1質量%以上、02質量%以上、0.5質量%以上、1質量%以上、2質量%以上、3質量%以上であってよく、100質量%であってもよく、90質量%以下、80質量%以下、70質量%以上であってよい。
組成物は、オレフィン系重合体Aを含んでいてもよい。オレフィン系重合体Aの量は、重合体Bの100質量部に対して、1~2000質量部であってよい。
本実施形態の組成物によれば、化合物Cを含んでいることにより、脂肪族ポリエステル系重合体Bを含みながら、シリンダ内で一定時間以上加熱し、その後溶融物をダイから押出してストランドを形成しようとした場合に、溶融ストランドの外径の脈動を抑制することができ、ストランドの太さの均一性を高くすることができる。
この理由は不明だが、化合物Cは、特定の官能基を有しているので、重合体Bの分解副生成物を吸着し、重合体Bの分解副生成物による重合体Bの分解を抑制しているということが考えられる。
また、化合物Cが、オキサゾリル基など2以上のヘテロ原子を有する複素環基を有する場合、溶融した後の臭気の発生を抑制できる効果も奏する。
(組成物の製造方法)
上記の組成物Iは、各原料成分を溶融混練することにより得ることができる。組成物は、重合体B、化合物C、及び、必要に応じて添加される、添加剤、オレフィン系重合体A等を溶融混練して得ることができる。
混練温度(混練機の設定温度)を150~300℃とすることが好ましく、170℃~280℃とすることがより好ましい。210℃以上で加工することも可能である。
組成物が、オレフィン系重合体を含む場合、オレフィン系重合体A、重合体B、化合物C、及び、必要に応じて添加される添加剤の全てを一度に溶融混練して製造してもよいし、一部の材料を先に溶融混練し、その後、残りの材料を添加して溶融混練してもよい。
(組成物の成形体の製造方法)
射出成形法、押出成形法、真空成形法、圧空成形法、プレス成形法、発泡成形法、ブロー成形法、回転成形法などの公知の樹脂の成形方法を用いて、所要の形状を有する上記の組成物の成形体を得ることができる。
特に、溶融組成物をダイから押し出してストランドを形成することが好適である。
ダイの径は5mm~200mmとすることができる。押出時の溶融温度は150℃~300℃℃とすることができる。
また、上記の組成物を、他の樹脂、金属、紙、皮革等の他の材料と張り合わせ、多層構造体をえることができる。
本発明の組成物の成形体の表面には、表面処理を施してもよい。表面処理の方法としては、エンボス処理、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、オゾン処理等の方法が挙げられる。
上記の組成物は、樹脂材料として広く利用できる。
本発明の樹脂組成物の用途としては、繊維材、外構部材、家具及び室内装飾部材、家部材、玩具部材、園芸部材、自動車部材、包装材が挙げられる。繊維材として、例えば、衣料用ファブリック部材、インテリア用ファブリック部材、産業用繊維部材などが挙げられ、外構部材として、例えば、カーポート部材、フェンス部材、門扉部材、門柱部材、ポスト部材、サイクルポート部材、デッキ部材、サンルーム部材、屋根部材、テラス部材、手すり部材、シェード部材、オーニング部材などが挙げられ、家具及び室内装飾部材として、例えば、ソファ部材、テーブル部材、チェア部材、ベッド部材、タンス部材、キャブネット部材、ドレッサー部材などが挙げられ、家電部材として、例えば、時計用部材、携帯電話部材、白物家電部材、などが挙げられ、玩具部材として、例えば、プラモデル部材、ジオラマ部材、ビデオゲーム本体部材などが挙げられ、園芸部材として、例えば、プランター部材、花瓶部材、植木鉢用部材などが挙げられ、自動車部材として、例えば、バンパー材、インパネ材、エアバッグカバー材などが挙げられ、包装材としては、例えば、食品用包装材、繊維用包装材、雑貨用包装材などが挙げられる。さらに、その他の用途としては、例えば、モニター用部材、オフィスオートメーション(OA)用機器部材、医療用部材、排水パン、トイレタリー部材、ボトル、コンテナー、除雪用品部材、各種建築用部材などが挙げられる。
以下、本発明について実施例及び比較例を用いて説明する。実施例及び比較例で使用したオレフィン系重合体A、脂肪族ポリエステル系重合体B、化合物Cを下記に示す。
(1)重合体A
(A-1)プロピレン単独重合体
MFR(230℃、2.16kg荷重):7g/10分
融点(Tm):163℃
(2)重合体B
(B-1)ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)
構造式:(BI-3)式
コモノマー(3HH)成分の含有量(モル%):0.4モル%
重量平均分子量(Mw):397800
MFR(190℃、2.16kg荷重):8g/10分
MFR(210℃、2.16kg荷重):171g/10分
融点(Tm):175℃
(3)化合物C
(C-1)オキサゾリル基含有ポリスチレン
(商品名)エポクロス RPS-1005:日本触媒社製
MFR(230℃、2.16kg荷重):27.3g/10分
分子量(Mw):157780
含有する官能基:オキサゾリル基
(C-2)エチレン-グリシジルメタクリレート(E-GMA)共重合体
(商品名)ボンドファースト BF-E:住友化学社製
MFR(190℃、2.16kg荷重):3g/10分
分子量(Mw):210000
(C-3)スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体
(商品名)タフテック H1052:旭化成社製
MFR(230℃、2.16kg荷重):13g/10分
分子量(Mw):104040
各重合体及び組成物の物性は下記に示した方法に従って測定した。
(1)メルトマスフローレート(MFR、単位:g/10分)
JIS K7210-2014に規定された方法に従って測定した。測定温度は230℃又は210又は190℃、荷重は2.16kgとした。溶融混練されるシリンダは金属製であり、樹脂に対して光は照射されない。
(2)重量平均分子量(Mw)
重量平均分子量(Mw)を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)の測定結果に基づき算出した。GPCの測定において、測定装置としてウォーターズ社製GPC-150Cを用い、ポリマー濃度0.05重量%のオルトジクロロベンゼン溶液を用い、カラムとして混合ポリスチレンゲルカラム(東ソー(株)社製PSKgelGMH6-HT)を使用し、測定温度を135℃とした。
(3)重合体の融点(Tm)
JIS K7121に規定された方法に従って、測定した。測定温度は-50℃~200℃もしくは、-50℃~250℃で、昇温速度は10℃/分で測定した。
(4)重合体Bのコモノマー成分の含有量
コモノマー成分の含有量は、重合体Bのヒドロキシアルカノエートの全エステル繰り返し単位の数に対する、3-ヒドロキシブチレート以外の他の繰り返し単位(3-ヒドロキシヘキサノエート(3HH)又は4-ヒドロキシブチレート(4HB))のモル比のことである。
コモノマー成分の含有量は、L.Tripathi.,M.C.Factories,11,44(2012)に記載されている1H-NMRスペクトルを使用する方法で求めた。
〔測定条件〕
機種:Bruker AVANCE600
プローブ:10mmクライオプローブ
測定温度:135℃
パルス繰り返し時間:1秒
パルス幅:45°
積算回数:700回
磁場強度:600MHz
(5)脈動度
東洋精機製作所製キャピログラフ1Bを使用して、230℃のシリンダに組成物を7分滞留させた後、1mmのオリフィス径から10mm/分一定で溶融ストランドを押し出し、0.5秒ごとにストランド径を50秒間評価し、得られた結果からストランド径の標準偏差を評価した。ストランド径の標準偏差が脈動度であり、脈動度が低いほどストランド径の安定性が高い。
(6)臭気の評価
ストランドについて臭気の評価を行った。具体的には、東洋精機製作所製キャピログラフ1Bを使用して、230℃のシリンダに組成物を7分滞留させた後、1mmのオリフィス径から10mm/分一定で溶融ストランドを押し出し、押し出された溶融ストランドが固化した後に、溶融ストランドの臭気を臭気のない23℃の屋内環境で官能評価した。被験者数は3人で、臭気を感じないと1点、弱い臭気を感じると2点、強い臭気を感じると3点として臭気を評価し、被験者3人の評価結果の点数を平均した。点数が低いほど臭気が弱い。
(実施例1)
94.0質量%の重合体(A-1)と、5質量%の重合体(B-1)と、1質量%の成分(C-1)とを混合し、15mm二軸押出機KZW15-45MG(テクノベル製)を用いて、シリンダ設定温度:215℃、スクリュー回転数:500rpm、押出量:約4kg/時間の条件で、溶融混練し組成物を得た。前記組成物の脈動度を評価した。
(実施例2)
85.0質量%の重合体(A-1)と、5質量%の重合体(B-1)と、10質量%の成分(C-1)とを混合した以外は、実施例1と同様にした。
(実施例3)
94.0質量%の重合体(A-1)と、5質量%の重合体(B-1)と、1質量%の成分(C-2)とを混合した以外は、実施例1と同様にした。
(比較例1)
94.0質量%の重合体(A-1)と、5質量%の重合体(B-1)と、1質量%の成分(C-3)とを混合した以外は、実施例1と同様にした。
各組成物の最終組成及び評価結果を表1に示す。


Claims (9)

  1. 重合体Bと化合物Cとを含む組成物であって、
    前記重合体Bは脂肪族ポリエステルであり、
    前記重合体B及び化合物Cの合計100質量部に対して、前記化合物Cの含有量は0.1質量部以上100質量部未満であり、
    前記化合物Cは、2以上のヘテロ原子を有する複素環基、環状エーテル基、酸無水物基、イソシアネート基、及び、カルボジイミド基からなる群から選択される少なくとも1つの官能基を有する、組成物。
  2. 前記複素環基が、2種類以上のヘテロ原子を有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記2種類以上のヘテロ原子が、窒素原子および酸素原子を含む請求項2に記載の組成物。
  4. 前記複素環基が、オキサゾリル基である請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記環状エーテル基がエポキシ基である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記化合物Cは、5000以上の重量平均分子量Mwを有する重合体である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 前記化合物Cは、前記官能基を側鎖に有する重合体である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記重合体Bは、150℃以上の融点を有するポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系重合体である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
  9. さらに、オレフィン系重合体Aを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。

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