JP2023163084A - ポリアクリロニトリル系繊維、及び炭素繊維の製造方法 - Google Patents

ポリアクリロニトリル系繊維、及び炭素繊維の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023163084A
JP2023163084A JP2022073910A JP2022073910A JP2023163084A JP 2023163084 A JP2023163084 A JP 2023163084A JP 2022073910 A JP2022073910 A JP 2022073910A JP 2022073910 A JP2022073910 A JP 2022073910A JP 2023163084 A JP2023163084 A JP 2023163084A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
hot water
polyacrylonitrile
fibers
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022073910A
Other languages
English (en)
Inventor
貴之 中西
Takayuki Nakanishi
貴也 藻寄
Takaya MOYORI
順久 山口
Yorihisa Yamaguchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP2022073910A priority Critical patent/JP2023163084A/ja
Publication of JP2023163084A publication Critical patent/JP2023163084A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Artificial Filaments (AREA)
  • Inorganic Fibers (AREA)

Abstract

【課題】 工程安定性が高いポリアクリロニトリル系繊維の製造方法であって、表面や表層の欠陥が少ない炭素繊維を製造するための前駆体として優れた物性のポリアクリロニトリル系繊維の製造方法; 及びこの製造方法で得られたポリアクリロニトリル系繊維を前駆体とする炭素繊維の製造方法を提供する。【解決手段】 ポリアクリロニトリル系重合体を含む紡糸原液を紡糸口金から凝固液中に紡出することで凝固繊維を得る凝固工程と、該凝固繊維を熱水中で延伸することで熱水延伸凝固繊維を得る熱水延伸工程と、を備えるポリアクリロニトリル系繊維の製造方法であって、凝固工程の凝固液の温度が0~30℃であり、熱水延伸工程の熱水温度が70~95℃であり、熱水延伸工程において3段以上で延伸を行うとともに、少なくとも3段階における各段の延伸倍率を1.01倍以上とする。【選択図】なし

Description

本発明は、高性能かつ高品位な炭素繊維を得るための前駆体繊維として用いられるポリアクリロニトリル系繊維の製造方法、及び炭素繊維の製造方法に関する。
炭素繊維は、複合材料の強化繊維として、多くの分野で注目を浴びている。炭素繊維の前駆体繊維としてポリアクリロニトリル系繊維を使用することが広く知られており、このポリアクリロニトリル系炭素繊維は、強度や弾性率、耐熱性などに優れることから、複合材料の補強繊維として広く用いられている。
ポリアクリロニトリル系繊維は、一般的にポリアクリロニトリル系重合体を溶媒に溶解した紡糸原液を、湿式紡糸法または乾湿式紡糸法で紡糸して繊維状に賦形した後、延伸、洗浄および乾燥緻密化することにより得られる。溶媒としては無機溶媒または有機溶媒が使用され、無機溶媒では塩化亜鉛水溶液などの水溶液、有機溶媒ではジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどが広く使用されている。
ポリアクリロニトリル系繊維を前駆体繊維として製造される炭素繊維は、ポリアクリロニトリル系繊維を酸化性雰囲気中で200~300℃に加熱して耐炎繊維に転換し、その後、不活性雰囲気中で1000℃以上の温度に加熱する炭素化(焼成)を経ることで得られる。この過程では、単繊維同士の密着が発生することがあり、その場合、毛羽が顕著に増加し、得られる炭素繊維の強度低下が著しくなる。
特許文献1には、アクリロニトリル系重合体を凝固液中で紡糸して凝固糸を得、該凝固糸を熱水中で延伸して膨潤糸を得ることを含むアクリル繊維の製造方法が開示されている。この発明は、膨潤糸に油剤を付与する工程において、油剤を付与する膨潤糸の細孔径分布の領域と、油剤の粒度分布の領域との重なる領域が、細孔径分布の領域に対して30%以下であり、油剤を付与する膨潤糸の平均細孔径が、油剤の平均粒子径よりも小さく、平均細孔径より小さい粒子径の油剤の体積の合計が、油剤全体の体積に対して5%以下であり、膨潤糸を得る工程において、熱水の温度が50~98℃であり、凝固糸の熱水中の滞在時間が1秒以上5秒以下であると記載されている。また、凝固浴中又は熱水中で行う第一延伸工程と、熱水中で行う第二延伸工程と、が開示されている。
特許6232814号公報
本発明は、工程安定性が高いポリアクリロニトリル系繊維の製造方法であって、表面や表層の欠陥が少ない炭素繊維を製造するための前駆体として優れた物性のポリアクリロニトリル系繊維の製造方法; 及びこの製造方法で得られたポリアクリロニトリル系繊維を前駆体とする炭素繊維の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、炭素繊維の表面や表層の欠陥を抑制するために、前駆体繊維として用いるポリアクリロニトリル系繊維の製造方法を鋭意検討した。
その結果、紡糸原液を紡糸口金から0~30℃の凝固液中に紡出することにより、単糸間の物性のバラツキを抑制できること; 凝固繊維を少なくとも3段に分割して70~95℃で熱水延伸することにより、熱水延伸時の張力を低下でき、工程安定性が高くなること; 及び、そのようにして製造されたポリアクリロニトリル系繊維を前駆体とすることにより、表面や表層の欠陥が少ない炭素繊維を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
上記課題を解決する本発明は、以下に記載するとおりである。
〔1〕 ポリアクリロニトリル系重合体を含む紡糸原液を紡糸口金から凝固液中に紡出することで凝固繊維を得る凝固工程と、
該凝固繊維を熱水中で延伸することで熱水延伸凝固繊維を得る熱水延伸工程と、
を備えるポリアクリロニトリル系繊維の製造方法であって、
凝固工程の凝固液の温度が0~30℃であり、熱水延伸工程の熱水温度が70~95℃であり、
熱水延伸工程において3段以上で延伸を行うとともに、少なくとも3段における各段の延伸倍率が1.01倍以上であることを特徴とする、ポリアクリロニトリル系繊維の製造方法。
〔2〕 熱水延伸工程における熱水中の滞留時間が合計で5秒以上である、〔1〕に記載のポリアクリロニトリル系繊維の製造方法。
〔3〕 熱水延伸工程の後にさらに蒸気延伸工程を含む、〔1〕又は〔2〕に記載のポリアクリロニトリル系繊維の製造方法。
〔4〕 凝固工程における紡糸方法が乾湿式紡糸法である、〔1〕~〔3〕の何れかに記載のポリアクリロニトリル系繊維の製造方法。
〔5〕 前記紡糸口金の紡糸孔から前記凝固液の液面までの距離が1~50mmである、〔4〕に記載のポリアクリロニトリル系繊維の製造方法。
〔6〕 前記ポリアクリロニトリル系繊維が炭素繊維の前駆体繊維である、〔1〕~〔5〕の何れかに記載のポリアクリロニトリル系繊維の製造方法。
〔7〕 〔1〕~〔6〕の何れかに記載の製造方法によって製造されたポリアクリロニトリル系繊維を酸化性雰囲気中で200~300℃の温度で耐炎化することで耐炎化繊維を得、
次いで該耐炎化繊維を不活性雰囲気中で1000℃以上の温度で炭素化することを特徴とする、炭素繊維の製造方法。
本発明によれば、ポリアクリロニトリル系繊維の製造工程における工程安定性が高くなる。また、本発明の製造方法によって製造されたポリアクリロニトリル系繊維を前駆体とすることにより、表層空隙率が低い炭素繊維を容易に製造できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリアクリロニトリル系繊維の製造方法は、ポリアクリロニトリル系重合体を含む紡糸原液を紡糸口金から凝固液中に紡出することで凝固繊維を得る凝固工程と; 該凝固繊維を熱水中で延伸することで熱水延伸凝固繊維を得る熱水延伸工程と、を備える。
凝固工程における凝固液の温度は0~30℃であり、熱水延伸工程の熱水温度は70~95℃である。
熱水延伸工程においては、3段以上で延伸を行うとともに、少なくとも3段における各段の延伸倍率が1.01倍以上である。
〔ポリアクリロニトリル系重合体〕
本発明のポリアクリロニトリル系繊維を構成するポリアクリロニトリル系重合体は、アクリロニトリルを主たるモノマー成分としてなる重合体であり、アクリロニトリル成分を好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、特に好ましくは95~99質量%を含有する重合体である。
ポリアクリロニトリル系重合体として、溶媒への溶解性の観点から、ビニル骨格を有するアクリロニトリルと共重合可能なコモノマー成分を含有することが好ましい。アクリロニトリルと共重合可能なコモノマー成分として、好ましくはカルボキシル基含有のビニル化合物を用いる。例えばアクリル酸、イタコン酸およびそれらの塩、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル、アクリルアミド等のアミドを例示することができる。耐炎化反応の反応促進の観点から、アクリロニトリルと共重合可能なコモノマー成分として、好ましくはカルボキシル基含有ビニル化合物、特に好ましくはイタコン酸を用いる。
ポリアクリロニトリル系重合体には、その重量平均分子量が、好ましくは10万以上、さらに好ましくは15万~100万、特に好ましくは20万~80万のものを用いる。また、ポリアクリロニトリル系重合体の重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)の値は、好ましくは2.0以上、さらに好ましくは2より大きい。Mw/Mnの値を調整するために、分子量分布の異なるポリアクリロニトリル系重合体を混合して使用してもよい。
ポリアクリロニトリル系重合体は、水系懸濁重合法と溶液重合法のいずれの重合方法で重合されたものであってもよい。重合方法として溶液重合法を用いる場合、溶媒としてジメチルスルホキシドが好ましい。
〔紡糸原液〕
紡糸原液は上記のポリアクリロニトリル系重合体を含む。紡糸原液におけるポリアクリロニトリル系重合体の濃度は、好ましくは10~30質量%、さらに好ましくは15~25質量%である。この範囲の濃度とすることによって、優れた生産性でポリアクリロニトリル系繊維を製造することができる。紡糸原液においてポリアクリロニトリル系重合体を溶解する溶媒は、ジメチルスルホキシドであることが好ましい。
紡糸原液は調製後、フィルター濾材に通してゲル状異物や非溶解成分を濾別し、紡糸工程に供される。生産性および性能の観点から、紡糸溶液は高度に脱泡または消泡され、気泡を有していないことが好ましい。脱泡または消泡は、加圧または減圧により促進することができる。
紡糸原液には、添加剤が含有されていてもよい。特に、凝固を制御する観点から、ポリアクリロニトリル系共重合体の溶液中に残存する酸成分を中和する化合物を添加することが好ましい。この化合物として、塩基性化合物を用い、炭素繊維前駆体繊維の欠陥を抑制する観点から好ましくは非金属化合物、特に好ましくはアンモニアを用いる。
〔紡出〕
上記のように調製したポリアクリルニトリル系重合体を含む紡糸原液は紡出し、凝固液中で凝固され、凝固繊維となる。ポリアクリロニトリル系重合体を含む紡糸原液を紡出し、凝固液中で凝固させるにあたり、紡糸原液を一旦空気中に押し出した後、凝固浴中に侵入せしめる乾湿式紡糸法を採用することが好ましい。紡糸口金の紡糸孔から前記凝固液の液面までの距離は、1~50mmであることが好ましく、2~30mmであることがより好ましい。このようにして製造されるポリアクリロニトリル系繊維は、表層が比較的平滑になり、炭素繊維複合材料としたときの層間破壊靭性が向上しやすい。他方、この方式を採用せずに、空気中を経ない完全湿式紡糸法を採用すると、ポリアクリロニトリル系繊維の表層に皺が形成され、皺のアンカー効果により炭素繊維複合材料としたときの繊維とマトリクス樹脂の接着力が向上する一方で、層間破壊靭性が低下する場合がある。
紡糸原液を紡出するための紡糸口金は、例えば100~100000個、好ましくは1000~80000個、さらに好ましくは3000~50000個の吐出孔を備える。紡糸口金の吐出孔の孔径は、好ましくは0.02~0.5mmである。孔径が0.02mm以上であることで、吐出された糸同士の密着が起こりにくいので、均質性に優れたアクリロニトリル系繊維を得ることができる。孔径が0.5mm以下であることで、紡糸糸切れの発生を抑制し、紡糸安定性を維持することができる。
〔凝固液〕
凝固浴に用いられる凝固液としては、水溶液又は有機溶媒水溶液を用いることができる。例えば、塩化亜鉛水溶液、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドを挙げることができる。
凝固工程の凝固液の温度は0~30℃であり、5~30℃であることが好ましく、10~30℃であることがより好ましい。凝固液の温度が0℃未満であると、凝固浴の冷気により紡糸口金の表面温度にムラが発生して、単糸間の物性にバラつきが生じ易く、結果として工程が不安定になるため、凝固浴の温度と口金の温度とは、大きな差が無いことが好ましい。具体的には、凝固浴の温度と口金の温度との差が30℃未満であることが好ましく、20℃未満であることがより好ましく、10℃未満であることが特に好ましい。凝固液の温度が30℃を超える場合、凝固糸の膨潤度が高くなり、サイズ剤等の油剤が繊維表層に浸透し易くなる。その結果、このポリアクリロニトリル系繊維を前駆体繊維として炭素繊維を製造すると、表層にボイドが形成され易くなる。
凝固工程の凝固液の濁度は好ましくは10.0以下、より好ましくは5.0以下、さらに好ましくは1.0以下である。凝固液の濁度が10.0を超えると、最終的に得られる炭素繊維表面の欠陥が顕著となる場合がある。
凝固浴中の凝固液は精密フィルターにより連続的に濾過されていることが好ましい。この濾過が行われていないと、凝固浴の濁度が高くなりすぎる場合があり、凝固繊維に表面欠陥ができやすくなる傾向がある。これは、工程の周辺雰囲気中に存在する異物や、もともと紡糸原液中に含まれていた重合触媒残渣等の異物が凝固浴中の凝固液に移行し、凝固繊維の表面または表層に付着するためである。この付着した異物が、ポリアクリロニトリル系重合体を炭素繊維とした時に、表面欠陥の原因となる場合がある。精密フィルターは、凝固液の入った凝固浴に連結された凝固液循環ラインに設置されていることが好ましい。
この精密フィルターは、そのろ過精度が好ましくは0.1~30μm、さらに好ましくは0.1μm~10μmである。ろ過精度が0.1μm未満であると圧力損失が高くなり過ぎ好ましくない。他方、30μmを超えると十分に異物をろ過することができず、炭素繊維の表面に欠陥を生じる可能性があり好ましくない。
〔熱水延伸〕
凝固液中で凝固して得られたポリアクリロニトリル系重合体の凝固繊維は、水洗後、熱水中で延伸される。
水洗は水洗浴中で90℃以上の温度で行うことが好ましい。
熱水延伸工程での熱水の最高温度は70~95℃であり、75~95℃であることが好ましい。熱水の最高温度が70℃未満であると、熱水延伸工程で凝固糸にかかる張力が高くなる。そのため、張力が欠点のできやすい凝固糸表面に集中し、得られるポリアクリロニトリル系繊維の表面の欠陥が増大する。その結果、工程安定性が低下する。また、張力が高くなると熱水延伸工程で延伸された延伸凝固繊維の膨潤度が高くなり、続く油剤付与工程で付与された油剤が繊維表層に浸透しやすくなるため、このポリアクリロニトリル系繊維を前駆体繊維として炭素繊維を製造すると、表層にボイドが形成され易くなる。
なお、熱水延伸に用いられる熱水延伸浴は、ある程度の大きさがあるため、室温と熱水との温度差に起因して、浴内の位置によって熱水の温度が異なる場合がある。熱水の最高温度は、熱水延伸工程で用いられる熱水延伸浴中で、最も温度の高い位置における熱水の温度を意味する。
熱水延伸工程における凝固繊維の延伸は3段以上で行う。各段の延伸倍率は1.01倍以上であり、1.05倍以上であることが好ましく、1.10倍以上であることがより好ましく、1.20倍以上であることが特に好ましい。即ち、熱水延伸工程における凝固繊維は、少なくとも3段の各段において、少なくとも1%以上延伸される。このように、熱水延伸工程において、熱水延伸を少なくとも3段に分割するとともに、少なくとも3段の各段における延伸倍率を1.01倍以上とすることにより、熱水延伸工程で凝固糸にかかる張力を低下させることができる。1.01倍未満の場合、熱水延伸工程全体で凝固糸にかかる張力が高くなる。その結果、毛羽の発生や、ローラー等への巻き付きが生じ易くなり、工程安定性が低下する。また、張力が高くなると熱水延伸工程で延伸された延伸凝固繊維の膨潤度が高くなり、続く油剤付与工程で付与される油剤が繊維表層に浸透しやすくなるため、このポリアクリロニトリル系繊維を前駆体繊維として炭素繊維を製造すると、表層にボイドが形成され易くなる。
各段の延伸倍率は3.0倍以下であることが好ましく、2.0倍以下であることがより好ましく、1.7倍以下であることがさらに好ましい。3.0倍を超える場合、凝固糸にかかる張力が高くなる。その結果、上記と同様の問題を生じ易くなる。
熱水延伸工程全体における延伸倍率は、2.0~4.0倍であることが好ましく、2.5~3.5倍であることがより好ましい。
熱水延伸工程における熱水中の滞留時間は、合計で5秒以上であることが好ましく、5~20秒であることがより好ましく、8~17秒であることがさらに好ましい。5秒未満である場合、各段の延伸倍率を高くする必要があり、凝固糸にかかる張力が高くなる。その結果、上記と同様の問題を生じ易くなる。
〔油剤付与〕
このようにして得られる熱水延伸後の延伸凝固繊維には、さらに油剤が付与されることが好ましい。油剤を付与する方法として、油剤を含有する水溶液中に熱水延伸後の延伸凝固繊維の糸条を浸漬させて、延伸凝固繊維の表面と油剤とを接触させる方法を用いることができる。延伸凝固繊維の単繊維間の密着を防止し、耐熱性や離形性、工程通過性を良好にする観点から、油剤として好ましくはシリコーン系油剤を用いる。
シリコーン系油剤としては、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、エーテル変性シリコーンを例示することができる。これらは2種以上を混合しても用いてもよい。油剤の付着量は、延伸凝固繊維の質量を基準として0.01~10.0質量%であることが好ましく、0.1~5.0質量%であることがより好ましく、0.1~1.0質量%であることがさらに好ましい。油剤付着量をこの範囲にすることで、後の耐炎化工程での糸切れや毛羽の発生を効率的に抑制し、高品質の炭素繊維を得ることができる。
〔乾燥緻密化〕
油剤を付与された延伸凝固繊維には、乾熱ローラーで乾燥緻密化処理を行うことが好ましい。乾熱ローラーの温度は好ましくは150℃以上、さらに好ましくは150℃~230℃、さらに好ましくは160℃~220℃、特に好ましくは160℃~200℃である。150℃未満である場合、延伸凝固繊維の緻密化が不十分となり、その後のスチーム延伸(蒸気延伸)工程で延伸性が下がってしまう傾向がある。230℃を超える場合、乾燥緻密化の段階で耐炎化反応が進行してしまう可能性がある。
〔後延伸〕
乾熱ローラーによる乾燥緻密化処理の後の延伸凝固繊維に対して、さらに後延伸処理を行うことが好ましい。この後延伸処理の延伸方法は水蒸気によるスチーム延伸であることが好ましい。この場合、スチーム延伸の飽和スチーム圧力は好ましくは0.15~0.8MPaとする。
スチーム延伸での延伸倍率は、2~10倍であることが好ましく、2~7倍であることがより好ましい。スチーム延伸の温度は、105~200℃であることが好ましく、110~180℃であることがより好ましい。
スチーム延伸を行う場合、紡糸直後の熱水延伸、乾燥及び後延伸処理を通してのトータル延伸倍率としては、10~20倍であることが好ましく、10~17倍であることがより好ましい。スチーム延伸後のポリアクリロニトリル系繊維の繊度は、0.5~1.7dtexであることが好ましい。
〔ポリアクリロニトリル系繊維〕
このようにして得られるポリアクリロニトリル系繊維は、熱水延伸後の凝固繊維の繊維膨潤度が、80~110%であることが好ましく、85~100%であることがより好ましい。この範囲であることで、繊維の束内まで均一に油剤を付与することができ、かつ繊維表層への油剤の浸透を抑制することができる。80%未満である場合、油剤を付与した際に油剤が繊維束内まで浸透せず、部分的に油剤の付与されていない部分ができ、単繊維間の密着が増える傾向がある。110%を超える場合、繊維表層に油剤が浸透し易くなる。その結果、このポリアクリロニトリル系繊維を前駆体繊維として炭素繊維を製造すると、表層にボイドが形成され易くなる。
単糸の強力のバラツキを示すCV値は12%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。
〔炭素繊維の製造方法〕
次に、本発明のポリアクリロニトリル系繊維を前駆体繊維として用いて、炭素繊維を製造する方法について説明する。
本発明のポリアクリロニトリル系繊維は、200~300℃の温度の酸化性雰囲気中において焼成処理する耐炎化工程と、1000℃以上の温度の不活性雰囲気中で焼成処理する炭素化工程とを経ることで炭素繊維とすることができる。
〔予備熱処理〕
本発明のポリアクリロニトリル系繊維を用いた炭素繊維の製造方法では、耐炎化処理前に前駆体繊維に対して予備熱処理(予備耐炎化処理)を行うことが好ましい。この予備熱処理は、好ましくは200~260℃の温度、好ましくは0.80~1.20の延伸比で行う。
〔耐炎化処理〕
予備熱処理(予備耐炎化処理)された前駆体繊維は、引き続き加熱空気中200~300℃、より好ましくは200~260℃で耐炎化処理される。耐炎化処理は、延伸倍率0.85~1.15倍の範囲で延伸処理をしながら行われることが好ましく、高強度・高弾性率の炭素繊維を得るために、延伸倍率は0.90~1.15倍が好ましい。この耐炎化処理は、前駆体繊維が繊維密度1.34~1.38g/cmの酸化されたポリアクリロニトリル系繊維である耐炎化繊維となるまで行うことが好ましい。
〔炭素化処理〕
上記で得た耐炎化繊維を炭素化処理することで炭素繊維を製造することができる。炭素化処理は、不活性雰囲気中で1000℃以上の温度で行われる。
本発明において炭素化処理は、耐炎化繊維を不活性雰囲気中にて1000℃未満で第一炭素化処理をし、その後1000℃以上の温度で第二炭素化処理をすることで行うことが好ましい。
第一炭素化処理では、窒素雰囲気下300~800℃の第一炭素化炉で徐々に温度を高めると共に、耐炎化繊維の張力を制御することが好ましい。第一炭素化炉の最高温度は、好ましくは550~700℃、さらに好ましくは620℃以上である。第一炭素化炉の最低温度(入口温度)は、好ましくは300~500℃、さらに好ましくは300~450℃である。第一炭素化炉の滞留時間は、好ましくは1分間以上、さらに好ましくは2~20分間である。
第二炭素化処理では、より炭素化を進め且つグラファイト化(炭素の高結晶化)を進めるために、窒素等の不活性ガス雰囲気下にて500~1800℃の第二炭素化炉で徐々に温度を高めると共に、張力を制御して焼成することが好ましい。
各炭素化炉において、炉の入り口付近からに徐々に温度変化させると、表面欠陥、内部欠陥を抑制しやすく好ましい。上記の第一炭素化処理および第二炭素化処理では、複数の炉を用いて処理を行ってもよい。
第二炭素化炉の入り口温度は、550~700℃であることが好ましく、600~650℃であることがより好ましい。また、第二炭素化炉の最高温度は、1400~1750℃であることが好ましく、1500~1700℃であることがより好ましい。第二炭素化炉での滞留時間は、好ましくは2.5分間以上、さらに好ましくは2.5~10分間である。
第二炭素化炉では好ましくは160~300mg/dtex、さらに好ましくは180~250mg/dtexの張力を付与しながら炭素化処理を行う。
第一炭素化炉での第一炭素化処理と、第二炭素化炉での第二炭素化処理を合わせた全炭素化工程を通じての温度勾配は、好ましくは300~600℃/min、さらに好ましくは300~450℃/minである。
〔表面酸化処理〕
このようにして炭素化処理を経て得られた炭素繊維には、引き続き、公知の方法で表面処理を施したり、サイズ剤を付与したりすることができる。
以下、実施例等を挙げて本発明を具体的に説明する。実施例及び比較例における各種評価は、以下の方法により実施した。
(1)繊維膨潤度
熱水延伸後の凝固繊維を約1gサンプリングし、12hr水洗後、延伸脱水機(H-コクサン株式会社製)にて3000rpmで3分間脱水して脱水後の繊維重量を求めた。脱水後のサンプルを120℃に温調された熱風乾燥機で2hr乾燥し、乾燥後の繊維重量を求め、下記式により繊維膨潤度を算出した。
繊維膨潤度(%)=((脱水後の繊維重量-乾燥後の繊維重量)/乾燥後繊維重量))×100
(2)水洗糸密着数
2mmの長さに切った熱水延伸後の凝固繊維をエタノールの入ったビーカー中で1分間、超音波処理後((株)カイジョー製卓上型超音波洗浄機ソノクリーナー200Dを使用)、エタノールをシャーレに移し替え、実体顕微鏡で単糸が2本以上の塊になっている箇所の数を測定した。測定は5回行い、測定結果はその平均値とした。測定結果は長さ2mmのサンプルの6000本あたりの密着数(個/6K)で表記した。
(3)単糸強力CV値
前駆体繊維を単繊維引張試験機(EZ-SX (株)島津製作所製)にて、単繊維について、試長25mm、試験速度20mm/minの条件で測定した。測定点数は1サンプル当たり50点とし、CV値(%)=平均値/標準偏差×100とした。
(4)毛羽量(単位長さ、1,000フィラメント当たりの毛羽数)
前駆体繊維巻取装置の直前にレーザーセンサ(オムロン社製ZX-LT005)を設置し、レーザー投光部から投光された10mm幅のレーザーを、投光部と受光部の間を通過する走行糸に照射し、受光するレーザー幅の変動を連続的に測定した。受光部に届くレーザー幅の変動が閾値を超えた時に、毛羽としてカウントするようにアンプユニット(オムロン社製ZX-LDA11-N)を設置し、毛羽量を測定した。閾値は0.03mmとした。単位は個/m/K。
(5)巻付量(10,000m、1,000フィラメント当たりの巻付量)
前駆体繊維巻取装置の直前に設置した3つのフリーローラーと巻取張力制御のためのダンサーローラー、計4つのローラーに、一定時間前駆体繊維を巻き取った後に巻付いた糸の重量を測定することで巻付き量を算出した。
単位はg/10m/K。
(6)炭素繊維の表層空隙率
クライオイオンスライサ(EM-09100IS 日本電子(株)製)にて、-120℃の条件で薄膜試料を作成した。得られた薄膜試料を透過型電子顕微鏡(JEM-2100F 日本電子(株)製)にて加速電圧200kVで観察した。炭素繊維の単繊維100本について、表層から100nmまでの範囲を対象として透過型電子顕微鏡像からボイドを手動で抜き出し、画像処理ソフトNexus NewQubeを用いて空隙(ボイド)の面積と測定領域の面積を算出した。空隙の面積/測定領域の面積を算出して表層空隙率とした。
〔実施例1〕
攪拌翼を槽内に有する重合槽にジメチルスルホキシド354質量部、アクリロニトリルを100質量部およびイタコン酸1質量部を仕込み、均一になるように攪拌混合し、60℃まで昇温させた。60℃に到達後、アゾビスイソブチロニトリル0.4質量部、オクチルメルカプタン0.1質量部を投入し、反応を開始した。反応開始後4時間までは反応温度が60℃となるように温度制御を行った。その後、10℃/時間の速度で2時間昇温した。続く6時間について、反応温度が80℃となるように温度制御を行い、ドープを得た。得られたドープを減圧することで、未反応のアクリロニトリルを留去させた。続いて、ドープにアンモニアガスを吹込み、均一になるように攪拌混合させ、ポリアクリロニトリル系重合体の紡糸原液を得た。得られた紡糸原液を貯蔵槽に移送した。
この紡糸原液を、孔径150μm、孔数3000の紡糸口金より吐出し、紡糸口金と凝固液面との距離を5mmとし、10℃の凝固液中にて凝固させることで乾湿式紡糸を行い、ポリアクリロニトリル系重合体の凝固繊維を得た。このとき紡糸口金の温度は30℃とした。また、凝固液は凝固液循環ラインに設置されたろ過精度0.5μmの精密フィルターにより連続的にろ過され、凝固液の濁度を0.1以下に保つようにした。得られた凝固繊維を水洗槽中で脱溶媒し、最高温度の位置の熱水温度が90℃の熱水延伸浴で3段階に分割して延伸した。各段の延伸倍率はそれぞれ1.5倍、1.5倍、1.3倍とした。熱水延伸張力は19.0mN/tex、熱水延伸後の凝固繊維の膨潤度は90%、密着はみられなかった。
上記の熱水延伸後の凝固繊維をシリコーン系油剤浴中に浸漬して油剤を付与し、加熱ローラーにより160℃×30秒間乾燥緻密化し、圧力0.40MPaの水蒸気中で4.0倍の後延伸を行い、最後に140℃×10秒間熱固定処理を行い、ポリアクリロニトリル系繊維の繊維束を得た。単繊維強力のバラつき(CV)は8.8%であった。
このポリアクリロニトリル系繊維の繊維束を、温度250℃の耐炎化炉で85分間耐炎化処理し、耐炎化繊維束を得た。次いで窒素ガス雰囲気下、最高温度600℃の第一炭素化炉において、第一炭素化処理を行い、さらに最高温度1500℃の第二炭素化炉において窒素ガス雰囲気下、工程張力0.58cN/dtexで180秒間第二炭素化することにより炭素繊維束を得た。この炭素繊維の表層空隙率は0.00%であった。これらの結果は表1に示した。
〔実施例2〕
凝固浴温度を15℃に変更した以外は実施例1と同様にした。
〔実施例3〕
熱水延伸倍率をそれぞれ2.5倍、1.1倍、1.1倍に変更した以外は実施例2と同様にした。
〔実施例4〕
熱水延伸最高温度を80℃に変更した以外は実施例2と同様にした。
〔実施例5〕
凝固浴温度を20℃、熱水延伸を4段階に分け、それぞれ1.3倍、1.3倍、1.3倍、1.3倍とした以外は実施例4と同様にした。
〔実施例6〕
凝固浴温度を30℃に変更した以外は実施例5と同様にした。
〔参考例1〕
凝固浴温度を3℃に変更した以外は実施例1と同様にした。
〔比較例1〕
熱水延伸を1段階に変更した以外は実施例2と同様にした。
〔比較例2〕
熱水延伸最高温度を98℃に変更した以外は比較例1と同様にした。
〔比較例3〕
熱水延伸を2段階とした以外は比較例2と同様にした。
〔比較例4〕
凝固浴温度を20℃とした以外は比較例2と同様にした。
〔比較例5〕
凝固浴温度を30℃とした以外は比較例2と同様にした。
〔比較例6〕
熱水延伸最高温度を98℃に変更した以外は実施例2と同様にした。
〔比較例7〕
熱水延伸最高温度を70℃に変更した以外は比較例1と同様にした。
〔比較例8〕
熱水延伸最高温度を50℃に変更した以外は比較例1と同様にした。
〔比較例9〕
熱水延伸最高温度を50℃に変更した以外は実施例2と同様にした。
〔比較例10〕
熱水延伸倍率をそれぞれ1.0倍に変更した以外は比較例1と同様にした。
Figure 2023163084000001
実施例1~6では、凝固工程の凝固液の温度が10~30℃であり、熱水延伸工程の熱水温度が80~90℃であり、熱水延伸工程において多段で延伸を行うとともに、少なくとも3段における各段の延伸倍率が1.3~2.5倍である。このようにして製造されたポリアクリロニトリル系繊維は、単糸強力CV値が低く、水洗糸の単糸間の密着数が低く、毛羽や巻付が生じ難い。また、このポリアクリロニトリル系繊維を原料として製造された炭素繊維は表層空隙率が低く抑えられた。
これに対して、参考例1では、凝固工程の凝固液の温度が低い。そのため、凝固浴の冷気により口金表面温度にムラが発生したと考えられ、単糸間の物性にバラつきが生じ、単糸強力CV値が高くなった。
比較例1、7、8では、熱水延伸工程における延伸倍率が1.01倍以上である延伸が1段である。そのため、工程張力が高くなり、毛羽や巻付が発生した。また、このポリアクリロニトリル系繊維を原料として製造された炭素繊維は表層空隙率が高くなった。
比較例2~6では、熱水延伸工程の熱水温度が高い。そのため、水洗糸単糸間に密着が発生した。
比較例8、9では、熱水延伸工程の熱水温度が低い。そのため、工程張力が高くなり、毛羽や巻付が発生した。また、このポリアクリロニトリル系繊維を原料として製造された炭素繊維は表層空隙率が高くなった。
比較例10では、熱水中で延伸はせず、全ての延伸をスチーム中で行った。そのため、スチーム延伸張力が大きくなり、毛羽量と巻付量が急激に悪化した。
本発明のポリアクリロニトリル系繊維は、炭素繊維の前駆体繊維として用いることができる。本発明のポリアクリロニトリル系繊維から得られる炭素繊維は、繊維強化複合材料の強化繊維として用いることができる。

Claims (7)

  1. ポリアクリロニトリル系重合体を含む紡糸原液を紡糸口金から凝固液中に紡出することで凝固繊維を得る凝固工程と、
    該凝固繊維を熱水中で延伸することで熱水延伸凝固繊維を得る熱水延伸工程と、
    を備えるポリアクリロニトリル系繊維の製造方法であって、
    凝固工程の凝固液の温度が0~30℃であり、熱水延伸工程の熱水温度が70~95℃であり、
    熱水延伸工程において3段以上で延伸を行うとともに、少なくとも3段における各段の延伸倍率が1.01倍以上であることを特徴とする、ポリアクリロニトリル系繊維の製造方法。
  2. 熱水延伸工程における熱水中の滞留時間が合計で5秒以上である、請求項1に記載のポリアクリロニトリル系繊維の製造方法。
  3. 熱水延伸工程の後にさらに蒸気延伸工程を含む、請求項1又は2に記載のポリアクリロニトリル系繊維の製造方法。
  4. 凝固工程における紡糸方法が乾湿式紡糸法である、請求項1又は2に記載のポリアクリロニトリル系繊維の製造方法。
  5. 前記紡糸口金の紡糸孔から前記凝固液の液面までの距離が1~50mmである、請求項4に記載のポリアクリロニトリル系繊維の製造方法。
  6. 前記ポリアクリロニトリル系繊維が炭素繊維の前駆体繊維である、請求項1又は2に記載のポリアクリロニトリル系繊維の製造方法。
  7. 請求項1又は2に記載の製造方法によって製造されたポリアクリロニトリル系繊維を酸化性雰囲気中で200~300℃の温度で耐炎化することで耐炎化繊維を得、
    次いで該耐炎化繊維を不活性雰囲気中で1000℃以上の温度で炭素化することを特徴とする、炭素繊維の製造方法。

JP2022073910A 2022-04-27 2022-04-27 ポリアクリロニトリル系繊維、及び炭素繊維の製造方法 Pending JP2023163084A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022073910A JP2023163084A (ja) 2022-04-27 2022-04-27 ポリアクリロニトリル系繊維、及び炭素繊維の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022073910A JP2023163084A (ja) 2022-04-27 2022-04-27 ポリアクリロニトリル系繊維、及び炭素繊維の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023163084A true JP2023163084A (ja) 2023-11-09

Family

ID=88651234

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022073910A Pending JP2023163084A (ja) 2022-04-27 2022-04-27 ポリアクリロニトリル系繊維、及び炭素繊維の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023163084A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11241230A (ja) 炭素繊維、炭素繊維用前駆体繊維、複合材料および炭素繊 維の製造方法
JP4228009B2 (ja) 炭素繊維用アクリロニトリル系前駆体繊維の製造方法
JP2011046942A (ja) ポリアクリロニトリル系共重合体、炭素繊維用ポリアクリロニトリル系前駆体繊維、および炭素繊維の製造方法
JP2008163537A (ja) 炭素繊維の製造方法
JP2007182657A (ja) 炭素繊維前駆体繊維用重合体組成物
JP4604911B2 (ja) 炭素繊維前駆体繊維およびその製造方法および極細炭素繊維の製造方法
JPS6052206B2 (ja) アクリル系炭素繊維の製造方法
KR101407127B1 (ko) 고강도 고탄성의 탄소섬유 제조를 위한 전구체 섬유의 응고방법
JP2020015997A (ja) 炭素繊維用前駆体繊維の製造方法
JP2023163084A (ja) ポリアクリロニトリル系繊維、及び炭素繊維の製造方法
JP2002302828A (ja) 炭素繊維用アクリロニトリル系前駆体繊維束およびその製造方法
JP2004232155A (ja) 軽量化ポリアクリロニトリル系炭素繊維及びその製造方法
KR102178877B1 (ko) 폴리아크릴로니트릴계 섬유의 제조방법
JP2004060069A (ja) ポリアクリロニトリル系炭素繊維、及びその製造方法
JP2004060126A (ja) 炭素繊維及びその製造方法
JP2004156161A (ja) ポリアクリロニトリル系炭素繊維及びその製造方法
JP6359860B2 (ja) 炭素繊維前駆体繊維および炭素繊維前駆体繊維の製造方法
JP2022098766A (ja) ポリアクリロニトリル系繊維およびその製造方法
KR101490530B1 (ko) 탄소섬유용 폴리아크릴로니트릴계 전구체 섬유의 제조방법
WO2023140212A1 (ja) 炭素繊維束
JPH026847B2 (ja)
JP2004076208A (ja) 炭素繊維前駆体束の製造方法
KR20200089529A (ko) 탄소섬유용 아크릴로니트릴계 섬유의 제조방법
JPH0280610A (ja) アクリロニトリル系凝固糸及び炭素繊維の製法
JP2014167038A (ja) ポリアクリロニトリル系重合体、および炭素繊維前駆体繊維ならびに炭素繊維の製造方法