以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、米処理支援システムの全体図を示している。米処理支援システムは、米に対して処理(米処理)を行う米処理機1に対して様々な支援を行うシステムである。米処理機1は、例えば、飲食店、企業の食堂、給食センター等の炊飯した米を提供する場所(提供場所)H1に設置されている。米処理支援システムは、提供場所H1とは異なる場所H2に設置された外部機器2を備えている。提供場所H1に設置された米処理機1と、外部機器2とは、ネットワークを介して通信が行なえるようになっている。外部機器2は、固定型のパーソナルコンピュータ、サーバ等であり、この実施形態では、米処理機1の支援を行う支援装置である。以下、説明の便宜上、外部機器2のことを「支援装置2」として説明する。
以下、飲食店を例にあげて、米処理支援システムについて詳しく説明する。
米処理機1は、提供場所H1である複数の店舗、例えば、店舗A、店舗B、店舗Cのそれぞれに設置されている。複数の店舗(店舗A、店舗B、店舗C)のそれぞれには、通信装置(第3通信装置)3が設置されている。第3通信装置3は、米処理機1と支援装置2との接続を中継する通信装置であって、第3通信装置3を介して、米処理機1と支援装置2との間でデータ(情報)の送受信を行うことが可能である。具体的には、第3通信装置3は、携帯電話通信網又はデータ通信網を介して支援装置2に接続する。また、第3通信装置3は、例えば、通信規格であるIEEE802.11シリーズのWi-Fi(Wireless Fidelity、登録商標)、BLE(Bluetooth(登録商標)Low Energy)、LPWA(Low Power, Wide Area)、LPWAN(Low-Power Wide-Area Network)等、又は、有線により米処理機1と接続する。複数の店舗のそれぞれには、1又は複数の米処理機1が設置され、1又は複数の米処理機1と、店舗毎に設置された第3通信装置3とが通信を行う。
まず、米処理機1について説明する。
図3は、米処理機1を示している。図3に示す米処理機1は、米の貯米、米の洗米、米の炊飯が行うことができる装置である。米処理機1は、米を貯米する貯米庫12と、洗米装置13と、洗米装置13で洗米された米を炊飯する炊飯機14と、これら炊飯機14、貯米庫12、洗米装置13を支持する装置フレーム15、給排水装置16とを備えている。
貯米庫12は、略箱型に形成されたケース12aと、このケース12a内に設けられた漏斗状の貯米タンク12bとを有している。ケース12aの上部には、蓋体10が開閉自在に設けられていて、蓋体10を開くことによって、貯米タンク12b内に米を補給することができる。ケース12aの前面には、各種設定を行う表示装置50が設けられている。
貯米タンク12bの下部には、計量器19が設けられている。計量器19は、例えば、回転自在に支持された筒体を有している。筒体には貯米タンク12bからの米が導入される導入部が形成されていて、筒体を所定回数回転することで貯米タンク12b内の米を計量して洗米装置13へ送る構成となっている。
洗米装置13は、米を洗米する装置であって、米を洗米する洗米槽22を備えている。洗米槽22は、米が投入される洗米タンク22aと、この洗米タンク22a内の米を攪拌する攪拌部材22bとを備えている。洗米タンク22aは、貯米庫12(ケース12a)の下部側に設けられたフック部材21を操作するとによって着脱可能となっている。装着状態において、計量器19の筒体を回転させると、貯米庫12内に設けられた計量器19により計量された米が、洗米タンク22aの上部から洗米タンク22a内に投入される。洗米タンク22aの下端には開口部22cが形成されている。
給排水装置16は、洗米槽22に給排水する装置であって、洗米槽22の下部に設けられた排水ジャケット23と、排水ジャケット23に連通する排水ボックス24とを含んでいる。
排水ジャケット23は、洗米槽22の下部、即ち、開口部22cを覆うように洗米タンク22aの下部に着脱自在に設けられて、洗米タンク22aからの排水等を受けるものとなっている。即ち、この排水ジャケット23は、洗米タンク22aの下部に設けられたフック部材39において当該排水ジャケット23への係止を解除することにより洗米タンク22aから取り外しができるようになっている。
攪拌部材22bは、洗米タンク22a内に設けられていて、垂直軸心回りに回転する部材であり、回転させたときに、洗米タンク22a内の米を洗米する。
図4に示すように、排水ジャケット23は、筒状に形成された外周壁23aと、外周壁23aの下部から径内方向に突出する底壁23bとを備えている。底壁23bには、洗米タンク22aの開口部22cからの米等を炊飯機14へと通す排米口27が設けられている。この排米口27に円錐状の排米弁28が挿入されている。この排米弁28は、垂直方向に延びる上下軸29の下端に昇降自在に設けられ、上下軸29の昇降により排米口27を開閉するようになっている。排米口27が開放状態(排米弁開位置)であるか、排米口27が閉鎖状態(排米弁閉位置)であるかはセンサにより検知することが可能である。
また、底壁23bには、側壁部分に複数の孔が形成された筒状の漏斗部材(じょうご部材)31が載置されている。排水ジャケット23の外周壁23aの一方には、排水ジャケット23内の液体を排水ボックス24側に流すための排水口32が形成されている。
排水ボックス24は、箱型に形成されたもので、例えば、排水ボックス24の前面側は着脱自在な蓋37となっており、この蓋37を取り外すことにより、排水ボックス24内の洗浄(掃除)が行えるようになっている。排水ボックス24には、排水ジャケット23の排水口32と対向する側に入水口33が形成されている。そして、入水口33にパイプ(配管)34の一端が接続されて、排水ジャケット23の排水口32にパイプ34の他端が接続されることにより、排水ボックス24と排水ジャケット23とは連通している。
排水ボックス24には、排水ジャケット23から排水ボックス24へと至る連通路(例えば、パイプ34内)を開閉するための開閉部材35が設けられている。例えば、開閉部材35は、開閉部40と、開閉部40が取り付けられ且つ揺動自在なリンク部材36とを有している。開閉部40及びリンク部材36は、排水ボックス24内に設けられていて、リンク部材36の基端側に取付けられた連動部材41を下方に下げると、リンク部材36の揺動によって、開閉部40が入水口33から離れて開放状態になり、連動部材41を上方に上げると、リンク部材36の揺動によって、開閉部40が入水口33に近接して閉鎖状態にすることができる。
なお、リンク部材36は、スプリングなどの付勢部材42により右側に付勢(連動部材41は上方に向けて付勢されている)しているため、連動部材41を下へ向けて移動させないときは、開閉部40は入水口33を開放した状態である。また、排水ボックス24には、排水口43が形成されていて、当該排水口43には、排水を外部へと導く排水ホース(図示省略)が着脱自在に接続されている。また、排水ボックス24の上部と洗米タンク22aとの間には、オーバフロー管38が接続されていて、洗米タンク22aからオーバフローした排水等がオーバフロー管38を介して排水ボックス24内へ流入する。
図3に示すように、給排水装置16は、洗米タンク22aの上部側に設けられた給水ノズル25aと、水道水蛇口等の給水源を給水ノズル25aに供給するための給水路(配管)25bと、給水路25bに設けられた第1開閉弁(電磁開閉バルブ)25cと、給水路25bに設けられた流量センサ25dと、手動により給水路25bを開閉する第2開閉弁(蛇口)25eと、第2開閉弁25eを介して給水ノズル25a側に装着されたストレーナ(給水コシ網)25fとを有している。なお、排水ボックス24、排水ジャケット23も給排水装置16の一部である。
炊飯機14は、米を炊飯する炊飯釜17と、炊飯釜17を加熱するガスコンロ、IHヒータ等の加熱部18とを有している。炊飯釜17は、上端開口状の内釜17aと、この内釜17aが上方から挿脱自在に挿入されて収納される外釜17bと、内釜17aの上端開口を開閉自在に閉塞する蓋体17cとを含んでいる。加熱部18は、内釜17aの下方に配置されていて内釜17aを加熱することによって炊飯することができる。また、蓋体17cの上面は開口していて、蓋体17cの上部には揺動自在なシャッタ17dが設けられている。シャッタ17dによって、蓋体17cの開口を閉鎖したり開放することができる。
図5に示すように、米処理機1は、表示装置50を備えている。表示装置50は、表示部50Aと、操作部51Bとを有している。表示部50Aは、様々な情報を表示する部分であって、例えば、液晶パネルから構成されている。操作部51Bは、様々な操作を行う部分であって、スイッチ等から構成されている。操作部51Bは、設定スイッチ51と、スタートスイッチ52と、予約スイッチ54と、取消スイッチ55と、上スイッチ56、下スイッチ57、左スイッチ58、右スイッチ59とを含んでいる。
図6Aに示すように、表示部50Aは、米処理機1の起動時等には、炊飯の状態を示す初期画面M1を表示する。また、図6Bに示すように、表示部50Aは、設定スイッチ51が操作された場合にメニューセット画面M2を表示する。
図6Aに示すように、初期画面M1は、様々な工程を表示する。例えば、初期画面M1では、米を計量器19により計量中である計量工程S1、米を洗米装置13内で洗米中で
ある洗米工程S2、洗米装置13内で洗米後に米のザル上げを行うザル上げ工程S3、所定の水を計算して洗米装置13内に水加減水を給水する水加減工程S4、洗米装置13内の米及び水加減水を炊飯機14に投入する排米工程S5、炊飯機14内でお米を浸している浸し工程S6、炊飯機14にて炊飯を行っている炊飯工程S7、お米を炊飯機14内で蒸らすむらし工程S8、米の炊きあがりを示す炊きあがり工程S9を表示する。初期画面M1においては、各工程(計量工程S1、洗米工程S2、ザル上げ工程S3、水加減工程S4、排米工程S5、浸し工程S6、炊飯工程S7、むらし工程S8、炊きあがり工程S9)を示す文字等を他の工程を示す文字と反転したり、或いは、工程を示す文字の色を他の文字と変えたり、各工程を示す文字又は図形を他の工程と異ならせることによって、現在の工程が視認できるようになっている。
図6Bに示すように、メニューセット画面M2は、各工程(計量工程S1、洗米工程S2、ザル上げ工程S3、水加減工程S4、浸し工程S6、炊飯工程S7、むらし工程S8)の処理時での設定を行う画面である。
メニューセット画面M2には、複数の設定項目61が表示される。複数の設定項目61は、炊飯量の設定を示す炊飯項目61a、水加減水量の設定を示す水加減項目61b、洗米の仕方の設定を示す洗い方項目61c、炊き方(炊飯方法)及び炊飯回数の設定を示すモード項目61d、浸し時間の設定を示す浸し項目60e、むらし時間の設定を示すむらし項目61fを含んでいる。
また、メニューセット画面M2には、複数の設定項目61に対応する設定情報が表示される。複数の設定情報には、炊飯項目61aに対応した炊飯量62a、水加減項目61bに対応した水加減水量62b、洗い方項目61cに対応した洗い方の度合62c、モード項目61dに対応した炊き方(白米、酢飯)、及び炊飯回数(1回、2回)を示す設定値62d、浸し項目60eに対応した浸し時間62e、むらし項目61fに対応したむらし時間62fが含まれている。
メニューセット画面M2には、カーソル63等が表示されて、カーソル63の位置を上スイッチ56、下スイッチ57、左スイッチ58、右スイッチ59のいずれかで移動させることにより、各種設定を行うことができる。説明の便宜上、上スイッチ56、下スイッチ57、左スイッチ58、右スイッチ59のことを単に変更スイッチということがある。
例えば、炊飯項目61aにカーソル63を合わした後、変更スイッチの操作を行うと、炊飯量を増減させることができる。水加減項目61bにカーソル63を合わした後、変更スイッチの操作を行うと、水加減水量62bを増減することができる。なお、図6Bの水加減項目61bには、水加減水量62bに対応する値をレベルゲージ64で示し、レベルゲージ64の中心に示された基準値Q1よりも一方側が少ないことを示す「少」が示され、水加減水が予め定められた基準値Q1よりも他方側が多いことを示す「多」が示され、レベルゲージ64に対して指し示したカーソル63の位置によって水加減水量62bが設定できるようになっている。例えば、レベルゲージ64に対してカーソル63を多い側に位置させると、水加減水量を8段階(H1~H8)で基準値Q1から増量することができ、レベルゲージ64に対してカーソル63を少ないに位置させると、水加減水量を8段階(L1~L8)で減量させることができる。なお、上述した実施形態では、水加減水量62bを段階的に増減させているが、炊飯量62aと同様に、水加減水量62bを数値で入力できるようにしてもよい。
洗い方項目61cにカーソル63を合わせた後、変更スイッチを操作すると、洗い方(念入りに洗うか軽く洗うか)を設定することができる。モード項目61dにカーソル63を合わせた後、変更スイッチを操作すると、炊き方(白米、酢飯)及び炊飯回数(1回、2回)を変更することができる。浸し項目60eにカーソル63を合わせた後、変更スイッチを操作すると、浸し時間を増減することができる。
以上のように、表示装置50においては、店舗(店舗A、B、C)のそれぞれのスタッフ(店長、社員、アルバイト)等が操作を行うことによって、設定情報(炊飯量62a、水加減水量62b、洗い方の度合62c、炊き方(白米、酢飯)及び炊飯回数(1回、2回)、浸し時間62e、むらし時間62f)を設定することができる。
図2に示すように、米処理機1は、制御装置70を備えている。制御装置70は、CPU、電気電子回路、CPU等に格納されたプログラムから構成されている。制御装置70は、設定情報に基づいて米処理機1の制御が可能である。制御装置70には、計量駆動部71aと、洗米駆動部71bと、排出駆動部71cと、シャッタ駆動部71dと、排水駆動部71eが接続されている。計量駆動部71aは、例えば、計量器19の筒体を回転させるモータを含んでいる。洗米駆動部71bは、例えば、攪拌部材22bを回転させるモータを含んでいる。排出駆動部71cは、回転を垂直方向の移動に変換する変換機構と、変換機構に回転動力を伝達することで上下軸29を昇降させるモータを含んでいる。シャッタ駆動部71dは、シャッタ17dを揺動させるモータを含んでいる。排水駆動部71eは、回転を垂直方向の移動に変換する変換機構と、変換機構に回転動力を伝達することで連動部材41を昇降させるモータを含んでいる。
例えば、設定情報が設定されて、スタートスイッチ52が選択されると、制御装置70は、米処理機1における米処理を実行する。具体的には、制御装置70は、計量駆動部71aを駆動して計量器19を回転させることで計量工程S1を行う。計量工程S1で計量された米は、洗米槽22に投入され、制御装置70は、計量器19で計量した米の量が炊飯量62aになると、計量工程S1を終了する。
制御装置70は、第1開閉弁(電磁開閉バルブ)25c、洗米駆動部71b及び排水駆動部71eを駆動することで洗米工程S2を行う。制御装置70は、第1開閉弁25cに制御信号を出力して第1開閉弁25cを開放し、且つ、洗米駆動部71bを駆動して攪拌部材22bを回転させることで洗米を行う。洗米が終了すると、制御装置70は、排水駆動部71eを駆動させることで洗米タンク22a内の水を排出することで洗米工程S2を終了する。
制御装置70は、所定時間毎に第1開閉弁25cに制御信号を出力して第1開閉弁25cを開放と閉鎖を繰り返すことでザル上げ工程S3を行う。制御装置70は、例えば、第1開閉弁25cを開放することによって、洗米タンク22a内に水加減水量62bを供給することで水加減工程S4を行う。洗米タンク22a内に供給した水加減水の量(流量センサ25dが検出した水量)が設定された水加減水量62bになると、水加減工程S4を終了する。
制御装置70は、排出駆動部71c及びシャッタ駆動部71dを駆動することで排米工程S5を行う。制御装置70は、排出駆動部71cを駆動して上下軸29を上昇させることで排米弁28を開くと共に、シャッタ駆動部71dを駆動してシャッタ17dを開放することで、洗米タンク22a内の米及び水加減水を炊飯機14に投入する。制御装置70は、炊飯機14への洗米タンク22a内の米及び水加減水が完了すると排米工程S5を終了する。
制御装置70は、炊飯機14内の米を投入完了後、浸し時間62eが経過するまで米を浸す浸し工程S6を行う。即ち、制御装置70は、浸し工程S6では、炊飯機14に米及び水加減水を投入後、浸し時間62eが経過するまで加熱部18による加熱を行わない。制御装置70は、浸し時間62eが経過後、加熱部18に制御信号を出力して加熱を行う、即ち、炊飯工程S7を実行する。制御装置70は、炊飯工程S7において米が炊き上がると加熱を停止して、むらし時間62fが経過するまで、炊飯機14内に米を留めるむらし工程S8を行い、むらし時間62fが経過するとブザー等の報知装置に対して炊飯が終了したことを音声又は音等により知らせる信号を出力することで炊き上がり工程S9を行う。
以上のように、店舗(店舗A、店舗B、店舗C)のいずれにおいても、スタッフによって設定した設定情報に基づいて計量、洗米、炊飯を行うことができる。
なお、上述した各工程(計量工程S1、洗米工程S2、ザル上げ工程S3、水加減工程S4、排米工程S5、浸し工程S6、炊飯工程S7、むらし工程S8、炊きあがり工程S9)における制御装置70等の米処理機1の動作は一例であり限定されない。
図2に示すように、制御装置70は、予約受付部70Aを備えていてもよい。予約受付部70Aは、処理時間及び米処理量の予約を受け付ける。例えば、米処理機1において、
所定の操作を行うと、図6Cに示すように、予約受付部70Aは、予約画面M3を表示する。予約受付部70Aは予約画面M3に、例えば、米が炊き上がる時間(炊き上がり工程S9が終了する時間)を入力する予約入力部95を表示する。予約入力部95では、予約画面M3を表示した日(今日)を基準として、明日、明後日、3日後の米処理を行う予約日と、炊き上がり工程S9が終了する時間(処理終了時間)とを入力可能である。例えば、予約画面M3を表示した日(今日)が2019年5月24日であり、予約入力部95に、明後日し且つ9:30を入力した場合、予約受付部70Aは、2019年5月26日を予約日、9:30を処理終了時間として設定し、炊飯量を6.0kg入力した場合は、入力した6.0kgを米処理量(炊飯量)として設定する。つまり、店舗A、店舗B、店舗Cのいずれの米処理機1においても、予約画面M3を表示することによって店舗側で予約を行うことができる。当然のごとく、制御装置70は、予約受付部70Aにおいて予約を受け付けている場合は、予約日の処理終了時間に炊き上がり工程S9が終了するように米処理機1を制御する。
図2に示すように、米処理機1は、記憶装置73を備えている。記憶装置73は、不揮発性のメモリ等から構成されていて様々な情報(データ)を記憶する。記憶装置73は、識別情報及び米処理実績を記憶可能である。識別情報は、米処理機1を識別するための情報であって、米処理機1に割り当てられた特有の英数字等の文字等により割り当てられた情報である。なお、図7Aに示すように、識別情報は、管理者等が視認しやすいように店舗名に関連付けた名称などであってもよい。
米処理実績とは、米処理機1によって実際に米を処理した実績を示す情報であって、例えば、炊飯終了後に記憶する情報である。記憶装置73は、米を処理した処理時間、例えば、計量工程S1を開始した時間(処理開始時間)と、炊き上がり工程S9が終了する時間(処理終了時間)と、計量器19によって計量した米の量、即ち、炊飯量62aとを米処理実績として記憶する。上述した米処理実績は、一例であり限定されない。例えば、炊飯量62a、水加減水量62b、(白米、酢飯)、炊飯回数(1回、2回)、浸し時間62e、むらし時間62fなどを米処理実績としてもよい。また、各工程(計量工程S1、洗米工程S2、ザル上げ工程S3、水加減工程S4、排米工程S5、浸し工程S6、炊飯工程S7、むらし工程S8、炊きあがり工程S9の時間(時刻)を米処理実績としてもよい。
図2に示すように、米処理機1は、通信装置(第1通信装置)72を有している。第1通信装置72は、例えば、店舗(店舗A、店舗B、店舗C)に設置された第3通信装置3を介して支援装置2に接続可能な装置である。例えば、第1通信装置72は、例えば、通信規格であるIEEE802.11シリーズのWi-Fi(Wireless Fidelity、登録商標)、BLE(Bluetooth(登録商標)Low Energy)、LPWA(Low Power, Wide Area)、LPWAN(Low-Power Wide-Area Network)等である。第1通信装置72は、第3通信装置3に有線により接続する装置であってもよい。また、店舗(店舗A、店舗B、店舗C)において、複数台の米処理機1を設置している場合には、複数台の米処理機1のそれぞれに設けた第1通信装置72と、第3通信装置3により、LAN(Local Area Network)を構築してもよい。なお、第1通信装置72は、携帯電話通信網又はデータ通信網を介して直接、支援装置2に接続する通信装置であってもよい。
図1及び図2に示すように、支援装置2は、複数の店舗(店舗A、店舗B、店舗C)を統括する本部(本社などのエリア統括本部)に設置されている。支援装置2は、複数の店舗(店舗A、店舗B、店舗C)の米処理機1の支援を行う。
図2に示すように、支援装置2は、制御装置80と、表示装置(第2表示装置)81と、記憶装置82と、第2通信装置83とを備えている。制御装置80は、CPU、電気電子回路、当該CPU等に格納されたプログラムから構成されている。制御装置80は、支援装置2の様々な処理を行う。表示装置(第2制御装置)81は、液晶パネル、モニタなどのから構成され、様々な情報を表示する。記憶装置82は、不揮発性のメモリ等から構成され、様々な情報を記憶する。第2通信装置83は、ネットワークに接続する通信装置であって、上述した第3通信装置3又は第1通信装置72と同様の構成であり、複数の店
舗の様々な情報を取得可能である。第2通信装置83は、第3通信装置3を介して米処理機1の第1通信装置72に接続する間接通信を行う装置であっても、第3通信装置3を介さずに直接、米処理機1の第1通信装置72に接続する直接通信を行う装置であっても限定されない。
制御装置80は、実績取得部80Aと、期間受付部80Bと、期間実績演算部80Cとを備えている。実績取得部80Aは、米処理機1が処理した米処理実績を、第2通信装置83及び第3通信装置3を介して米処理機1から取得する。図2に示すように、例えば、実績取得部80Aは、店舗(店舗A、店舗B、店舗C)の第3通信装置3に接続(G1)し、当該第3通信装置3を介して各店舗の米処理機1の第1通信装置72に米処理実績の要求を行う(G2)。各店舗の米処理機1の第1通信装置72は、実績取得部80Aの要求に応じて、第3通信装置3を介して支援装置2に米処理実績を送信する(G3)。
例えば、図7Aに示すように、実績取得部80Aは、2019年5月20日から2019年5月26日までの米処理実績を、店舗Aの3台の米処理機1(店舗A1号機、店舗A2号機、店舗A3号機)、店舗Bの2台の米処理機1(店舗B1号機、店舗B2号機)、店舗Cの1台の米処理機1(店舗B1号機)に対して米処理実績を要求し、処理時間(処理開始時間、処理終了時間)及び米処理量(炊飯量)を含む米処理実績を、各店舗A、B、Cのそれぞれの米処理機1から取得することができる。実績取得部80Aが取得した米処理実績は、記憶装置82に記憶することができる。
なお、上述した実施形態では、実績取得部80Aが店舗(店舗A、店舗B、店舗C)の第3通信装置3を介して米処理実績の要求を行っていたが、店舗(店舗A、店舗B、店舗C)の米処理機1のそれぞれが所定時間、例えば、店舗(店舗A、店舗B、店舗C)が閉店して所定時間後に、1営業日の米処理機1が第3通信装置3を介して支援装置2に米処理実績を自動的に送信し、実績取得部80Aは、米処理機1のそれぞれが送信した1営業日の米処理実績を取得して、記憶装置82に1営業日の米処理実績を営業日毎に記憶させてもよい。
第2表示装置81は、図8A、図8Bに示すように、所定の操作を行うと、実績表示画面M4を表示する。実績表示画面M4は、店舗表示部89と、期間入力部90と、個別実績表示部91とを含んでいる。店舗表示部89には、店舗の名称と、1店舗全体の米処理実績(店舗処理実績)とを表示する部位分である。
期間入力部90には、月、日、時刻などの所定期間(実績期間)を入力する部分である。個別実績表示部91は、米処理機1の名称等の識別情報を表示する識別表示部91aと、時刻を表示する時刻表示部91bと、識別情報に対応する米処理機1の処理時間及び米処理量を表示する処理表示部91cとを含んでいる。第2表示装置81は、店舗毎に識別表示部91aを表示する。第2表示装置81は、処理表示部91cにおいて、時刻表示部91bに対応する処理時間(処理開始時間、処理終了時間)の位置に、処理時間を示すバーと実績米処理量(kg)とを表示する。
図8Aに示すように、期間入力部90に、月、日などの実績期間、例えば、2019年5月26日を入力すると、期間受付部80Bは、期間入力部90に入力された2019年5月26日を実績期間として取得する。
期間実績演算部80Cは、実績取得部80Aが取得した米処理実績と、期間受付部80Bが取得した実績期間における実績米処理量を演算する。図7Aに示すように、例えば、実績取得部80Aが2019年5月20日から2019年5月26日までの米処理実績を取得した状況下の中で、期間受付部80Bが2019年5月26日を実績期間として取得した場合、期間実績演算部80Cは、記憶装置82を参照し、図7Bに示すように、2019年5月20日から2019年5月26日までの米処理実績の中から、期間受付部80Bが取得した2019年5月26日の米処理実績を抽出する。そして、図7Bに示すように、期間実績演算部80Cは、店舗(店舗A、店舗B、店舗C)の米処理実績のうち、店舗(店舗A、店舗B、店舗C)に設置された複数台の米処理機1が、実績期間である2019年5月26日に炊飯した米処理量を、実績米処理量として演算する。詳しくは、期間実績演算部80Cは、店舗A1号機、店舗A2号機、店舗A3号機、店舗B1号機、店舗
B2号機、店舗C1号機のそれぞれが、2019年5月26日に炊飯した炊飯量の総合計を、米処理量として演算する。
第2表示装置81は、期間実績演算部80Cが実績期間である2019年5月26日に炊飯した実績米処理量(米処理量)を演算すると、図8Aの実績表示画面M4に示すように、店舗(店舗A、店舗B、店舗C)の米処理機1(店舗A1号機、店舗A2号機、店舗A3号機、店舗B1号機、店舗B2号機、店舗C1号機)のそれぞれの実績米処理量(米処理量)と、処理時間(処理開始時間、処理終了時間)とを、個別実績表示部91に表示する。即ち、第2表示装置81は、米処理機1毎の米処理実績(実績米処理量、処理開始時間、処理終了時間)を表示する。
上述した実施形態では、期間受付部80Bが1営業日の1つである2019年5月26日を実績期間として取得した例で説明したが、図8Bに示すように、期間入力部90に、実績期間として、2019年5月26日14時から23時までを入力し、期間受付部80Bが2019年5月26日14時から23時までを実績期間として取得した場合は、図7Cに示すように、期間実績演算部80Cは、2019年5月26日の14時から23時までの所定区間における米処理機1(店舗A1号機、店舗A2号機、店舗A3号機、店舗B1号機、店舗B2号機、店舗C1号機)のそれぞれの炊飯量の総合計を、米処理量として演算する。そして、図8Bに示すように、第2表示装置81は、2019年5月26日14時から23時に炊飯した米処理実績(実績米処理量、処理開始時間、処理終了時間)とを表示する。
なお、図8A及び図8Bに示すように、期間実績演算部80Cは、店舗に設置した複数台の米処理機1において、実績期間に処理した実績米処理量(米処理量)を総合計して、店舗表示部89に店舗処理実績(1つの店舗全体の米処理実績)を表示してもよい。
図1に示すように、制御装置80は、米処理計画部80Dを備えていてもよい。米処理計画部80Dは、米処理機1で処理を行う米処理計画を作成する。
図9Aに示すように、第2表示装置81は、所定の操作を行うと、計画画面M5を表示する。計画画面M5は、店舗表示部101と、期間入力部102と、個別計画入力部103とを含んでいる。店舗表示部101には、店舗の名称と、店舗全体の米処理計画とを表示する部位分である。期間入力部102には、月、日、時刻などの所定期間(計画期間)を入力する部分である。
個別計画入力部103は、米処理機1の名称等の識別情報を表示する識別表示部103aと、時刻を表示する時刻表示部103bと、識別情報に対応する米処理機1の処理時間及び米処理量を入力する処理表示部103cとを含んでいる。例えば、個別計画入力部103において、店舗A1号機に対応する部分を選択すると、図9Bに示すように、米処理計画部80Dは、開始時間、終了時間及び計画米処理量(米処理量)を入力する入力画面M6を表示する。入力画面M6において、開始時間、終了時間及び計画米処理量(米処理量)が入力後、入力画面M6の登録ボタン104が選択されると、米処理計画部80Dは、入力画面M6に入力された開始時間、終了時間及び計画米処理量(米処理量)を、店舗A1号機の米処理計画として設定する。米処理計画部80Dは、記憶装置82に米処理機1毎の米処理計画を記憶する。また、米処理計画部80Dは、個別計画入力部103に、開始時間、終了時間及び計画米処理量(米処理量)を表示する。上述したように、米処理計画部80Dは、店舗A1号機だけでなく、その他の店舗A2号機、店舗A3号機、店舗B1号機、店舗B2号機、店舗C1号機についても、店舗A1号機と同様に個別に、開始時間、終了時間及び計画米処理量(米処理量)を設定する。
なお、米処理計画部80Dは、店舗に設置した複数台の米処理機1において、計画期間の計画米処理量(米処理量)を総合計して、店舗表示部101に店舗全体の総米処理量を表示してもよい。
支援装置2の第2通信装置83は、店舗(店舗A、店舗B、店舗C)の第3通信装置3に、米処理計画を送信する。店舗(店舗A、店舗B、店舗C)に設置された管理コンピュータ(パーソナルコンピュータ)4は、計画画面M5と同じような米処理機1毎の米処理計画を表示する。
上述した実施形態では、図8A及び図8Bに示すように、実績表示画面M4に米処理機1毎の米処理実績(実績米処理量、処理開始時間、処理終了時間)を表示していたが、図10に示すように、米処理計画(開始時間、終了時間及び計画米処理量)を並べて表示してもよい。即ち、図10に示すように、第2表示装置81は、店舗表示部89と店舗表示部101とを兼用化、且つ、期間入力部90と期間入力部102とを兼用化、個別実績表示部91と個別計画入力部103とを兼用化することによって、実績表示画面M4に米処理計画も並べて表示することができる。
制御装置80は、歩留演算部80Eを備えていてもよい。歩留演算部80Eは、所定期間(実績期間)における実績米処理量と、実績期間における米の消費量とに基づいて、米歩留を演算する。店舗(店舗A、店舗B、店舗C)の管理コンピュータ4は、店舗で消費した米の消費量(店舗消費量)を、通信装置3を介して支援装置2の第2通信装置83に送信する。図11に示すように、歩留演算部80Eは、店舗消費量から店舗の実績米処理量(店舗処理実績)を除算することによって、店舗毎の米歩留を算出する。店舗消費量は、POSシステムから得られる値であっても、米の廃棄量を計量して管理コンピュータ4に入力した値であってもよいし、米の消費量の計算方法は限定されない。第2表示装置81は、図11に示すような店舗毎の歩留を表示する。
上述した実施形態では、米処理機1は、計量、洗米、炊飯を行う装置であったが、洗米を行う装置であってもよい。例えば、米処理機1は、貯米庫12、洗米装置13、給排水装置16、炊飯機14のうち、少なくとも炊飯機14を有しない米処理機であってもよいし、貯米庫12及び炊飯機14を有しない米処理機であってもよい。言い換えれば、少なくとも洗米装置13を有する米処理機に適用可能である。このように、洗米装置13を有する米処理機1の場合、洗米を開始した時間が処理開始時間、洗米を終了した時間が処理終了時間、洗米した米の量(洗米量)が米処理量であり、米処理実績は、洗米量、洗米を開始した処理開始時間、洗米を終了した処理終了時間が含まれる。言い換えれば、上述した実施形態における炊飯量を洗米量に読み代えれば、洗米装置13を有する米処理機1の実施形態である。
米処理支援システムは、米に対して処理を行う米処理機1と、米処理機1が処理した処理時間及び米処理量を含む米処理実績を米処理機1から取得する実績取得部80Aと、所定期間(実績期間)を受付ける期間受付部80Bと、実績取得部80Aが取得した米処理実績を処理時間に基づいて、所定期間における実績米処理量を演算する期間実績演算部80Cと、所定期間(実績期間)における実績米処理量を表示する表示装置50と、を備えている。これによれば、期間受付部80Bによって受け付けた所定期間(実績期間)の米処理機1の実績米処理量を簡単に把握することができます。例えば、実績期間を1日だけでなく、1日の任意の時間帯において米処理機1が処理した実績処理量を把握したり、任意の実績期間における米処理機1が処理した実績処理量を把握することができます。米処理機1において、どのような時に実績処理量が多かったか、少なかったかなどを米処理機1単位で時系列で分析することができます。
米処理機1は、米を洗米する洗米装置13を含み、米処理機1は、米処理量として洗米装置13で洗米した洗米量を出力し、期間実績演算部80Cは、所定期間(実績期間)における洗米量を実績米処理量として演算し、表示装置50は、所定期間(実績期間)における洗米量を表示する。これによれば、任意の実績期間における米処理機1が処理した洗米量を把握することができます。
米処理機1は、米を炊飯する炊飯機14を含み、米処理機1は、米処理量として炊飯機14で炊飯した炊飯量を出力し、期間実績演算部80Cは、所定期間(実績期間)における炊飯量を実績米処理量として演算し、表示装置50は、所定期間(実績期間)における炊飯量を表示する。これによれば、任意の実績期間における米処理機1が処理した炊飯量を把握することができます。
実績取得部80Aは、炊飯した米を提供する提供場所に配置された複数台の米処理機1の米処理実績を取得し、期間実績演算部80Cは、複数台の米処理機1の米処理量と所定期間(実績期間)とに基づいて、提供場所の所定期間(実績期間)における実績米処理量
を演算し、表示装置50は、提供場所の所定期間(実績期間)における実績米処理量を表示する。これによれば、飲食店、企業の食堂、給食センター等の炊飯した米を提供する提供場所H1において、複数台の米処理機1のそれぞれが、実績期間内で処理した実績米処理量を把握することができる。提供場所に設置した複数の米処理機1において、どのような時に実績処理量が多かったか、少なかったかなどを、提供場所毎に時系列で分析することができます。
米処理支援システムは、米処理機1で処理を行う米処理計画を作成する米処理計画部80Dを有する支援装置2を備え、表示装置50は、米処理計画で作成された米処理計画を表示する。これによれば、米処理計画部80Dで作成した米処理計画と実績米処理量とを比較することができ、米処理が計画通りであったか否かを把握することができます。
米処理機1は、処理時間及び米処理量の予約を受け付ける予約受付部70Aを備えている。これによれば、米処理機1において、事前に処理時間(処理開始時間、処理終了時間)及び米処理量を簡単に予約することができ、米処理作業の効率化を図ることができます。
米処理支援システムは、所定期間(実績期間)における実績米処理量と、所定期間(実績期間)における米の消費量とに基づいて、米歩留を演算する歩留演算部80Eを備えている。これによれば、実績米処理量に対する米の消費量の割合を示す米歩留を簡単に把握することができ、米処理機1で行った米処理が適正であったかを把握することができます。
制御装置80は、炊飯における設定を作成する炊飯設定作成部80Fを備えている。第2表示装置81において所定の操作を行うと、図12に示すように、炊飯設定作成部80Fは、当該第2表示装置81に設定画面M7を表示する。設定画面M7は、炊飯に関する設定を行う画面であり、店舗名等を入力する店舗入力部110と、日付入力部112と、炊飯量62aを入力する炊飯量入力部113と、水加減水量62bを入力する水加減水入力部114と、浸し時間62eを入力する浸し時間入力部115と、むらし時間62fを入力するむらし時間入力部116とを含んでいる。
図13Aに示すように、炊飯設定作成部80Fは、店舗入力部110、日付入力部112、炊飯量入力部113、水加減水入力部114、浸し時間入力部115及びむらし時間入力部116に必要な情報の入力を完了すると、店舗名、日付、炊飯量62a、水加減水量62b、浸し時間62e、むらし時間62fを第2炊飯設定値として作成する。
支援装置2は、炊飯設定作成部80Fによって、第2炊飯設定値の作成を行うと、第2通信装置83及び第3通信装置3を介して、店舗(店舗A、店舗B、店舗C)の米処理機1の第1通信装置72に第2炊飯設定値を送信する。店舗(店舗A、店舗B、店舗C)の米処理機1は、支援装置2から送信された第2炊飯設定値を受信する。
米処理機1の表示装置(第1制御装置)50は、当該米処理機1が第2炊飯設定値を受信した場合、少なくとも第2炊飯設定値を受信したお知らせ画面M8を表示する。例えば、図14Aに示すように、店舗Aの店舗A1号機、店舗A2号機、店舗A3号機のそれぞれの第1表示装置50は、第2炊飯設定値に含まれる日付(2019/5/29)になった場合、「新しい炊飯設定を適用しますか」をお知らせ画面M8に表示することで、第2炊飯設定値を受信したことを表示する。同様に、店舗Bの店舗B1号機、店舗B2号機、店舗Cの店舗C1号機のそれぞれの第1表示装置50は、第2炊飯設定値に含まれる日付(2019/5/27)になった場合、「新しい炊飯設定を適用しますか」というを、お知らせ画面M8に表示することで、第2炊飯設定値を受信したことを表示する。
米処理機1の第1表示装置50は、選択部120を有している。選択部120は、第1炊飯設定値と第2炊飯設定値とのいずれかを選択する部分であって、例えば、「はい」を示す第1ボタン120Aと、「いいえ」を示す第2ボタン120Bを含んでいる。変更スイッチの操作によって第1ボタン120Aを選択した場合、第2炊飯設定値が選択したことになり、第2ボタン120Bを選んで決定した場合、第1炊飯設定値が選択したことになる。第1炊飯設定値は、上述したように、米処理機1のメニューセット画面M2で設定した設定情報のうち、水加減水量62b、浸し時間62e、むらし時間62fである。つ
まり、第1炊飯設定値を選択した場合は、支援装置2の炊飯設定作成部80Fで設定した第2炊飯設定値ではなく、店舗側で設定した第1炊飯設定値で炊飯を行うことになる。
米処理機1の制御装置70は、選択部120(第1ボタン120A、第2ボタン120B)において、第1炊飯設定値が選択された場合は、当該第1炊飯設定値に応じて水加減工程S4、排米工程S5、浸し工程S6、炊飯工程S7、むらし工程S8、炊きあがり工程S9により炊飯を行い、第2炊飯設定値が選択された場合は、第2炊飯設定値に応じて水加減工程S4、排米工程S5、浸し工程S6、炊飯工程S7、むらし工程S8、炊きあがり工程S9により炊飯を行う。
なお、上述した実施形態では、選択部120(第1ボタン120A、第2ボタン120B)を設けて、第1炊飯設定値及び第2炊飯設定値のいずれかで炊飯を行っていたが、第2炊飯設定値を受信した場合、制御装置70が米処理機1で設定された第1炊飯設定値を、第2炊飯設定値に自動的に変更して、変更後の第2炊飯設定値によって炊飯を行ってもよい。
米処理機1が第2炊飯設定値にて炊飯を行う場合、即ち、選択部120において第2炊飯設定値をした場合や自動的に第2炊飯設定値によって炊飯を行う場合、米処理機1の第1表示装置50は、メニューセット画面M2に、第2炊飯設定値(炊飯量62a、水加減水量62b、浸し時間62e、むらし時間62f)を表示可能である。これにより、支援装置2から送信された第2炊飯設定値を店舗側(米処理機1)側で確認することが可能である。
さて、制御装置70は、第2炊飯設定値の補正を行う設定補正部70Bを備えていてもよい。この場合、設定補正部70Bは、メニューセット画面M2において、第2炊飯設定値(炊飯量62a、水加減水量62b、浸し時間62e、むらし時間62f)を表示した場合、メニューセット画面M2に表示された第2炊飯設定値を変更スイッチの操作によって変更することができる。
なお、図12に示すように、設定画面M7に制限入力部117を設けてもよい。制限入力部117は、炊飯量入力部113、水加減水入力部114、浸し時間入力部115、時間入力部116のそれぞれに対応して、設定値の変更を許可するかしないかを設定する部分(変更不可、変更可を入力する部分)である。設定補正部70Bは、制限入力部117において、設定値の変更が許可、即ち、変更可である項目のみ、制御装置70(設定補正部70B)によって設定値を変更できるようにし、設定の変更が許可されていない項目、即ち、変更不可の項目については、米処理機1において、設定値の変更を行うことができないように制限する(第2炊飯設定値の変更に制限をする)。図12の示す例では、制限入力部117において、変更になっている項目だけ変更することができる。
上述した実施形態では、店舗名、日付、炊飯量62a、水加減水量62b、浸し時間62e、むらし時間62fを第2炊飯設定値として説明したが、第2炊飯設定値は、例えば、店舗名、日付に加えて炊飯量62aのみであっても、水加減水量62bのみであってもよい。或いは、第2炊飯設定値は、店舗名、日付に加えて炊飯量62a及び水加減水量62bであってもよい。
支援装置2は、米処理機1が第2炊飯設定値によって炊飯を行うか否かを含む提供場所情報を取得する。具体的には、支援装置2は、炊飯設定作成部80Fによって第2炊飯設定値を作成して、当該作成した第2炊飯設定値を店舗(店舗A、店舗B、店舗C)に送信後、少なくとも店舗(店舗A、店舗B、店舗C)の米処理機1に対して現在の設定情報を含む提供場所情報の要求を行う。米処理機1は、支援装置2の要求に応じて、提供場所情報として、現在の設定情報を支援装置2に送信する。
図13Bに示すように、支援装置2は、受信した現在の設定情報のうち、店舗B及び店舗Cの米処理機1(店舗B1号機、店舗B2号機、店舗C1号機)は、炊飯に関する設定値(炊飯設定値)が、第2炊飯設定値と同じである場合、米処理機1が第2炊飯設定値によって炊飯を行っていると判断することができる。一方、図13Bに示すように、支援装置2は、受信した現在の設定情報のうち、店舗Aの米処理機1(店舗A1号機、店舗A2号機、店舗A3号機)は、炊飯設定値が、第2炊飯設定値と異なっているため、米処理機
1が第2炊飯設定値によって炊飯を行っていないと判断することができる。支援装置2は、第2炊飯設定値によって炊飯を行っていないと判断した場合に、第2炊飯設定値によって炊飯を行っていない店舗又は米処理機1の識別情報を第2表示装置81に表示する。または、第2表示装置81は、図13Aの第2炊飯設定情報と、図13Bの炊飯設定値(現在の炊飯設定値)とを表示する。
なお、支援装置2は、店舗(店舗A、店舗B、店舗C)の米処理機1に第2炊飯設定値を送信する場合、第2炊飯設定値を送信した理由をしてもよい。支援装置2は、例えば、「お米が新米に変わりましたという」という理由を第2炊飯設定値と共に、店舗(店舗A、店舗B、店舗C)の米処理機1に送信する。図14Bに示すように、店舗(店舗A、店舗B、店舗C)の第1表示装置50は、第2炊飯設定値を受信した理由を含めて、「お米が新米に変わりましたので、新しい炊飯設定を適用しますか」をお知らせ画面M8に表示する。
米処理機1は、米を炊飯する炊飯機14と、炊飯における設定である第1炊飯設定値を入力する表示装置50と、炊飯における設定である第2炊飯設定値を外部機器(支援装置)2から受信可能な通信装置(第1通信装置)72と、を備え、表示装置(第1表示装置)50は、通信装置(第1通信装置)72が外部機器(支援装置)2から第2炊飯設定値を受信した場合に少なくとも第2炊飯設定値を受信したことを表示する。これによれば、例えば、飲食店、企業の食堂、給食センター等の炊飯した米を提供する提供場所H1以外の統括管理場所(本社等)H2に設置された外部機器(支援装置)2から通信装置(第1通信装置)72を介して送信した炊飯における設定である第2炊飯設定値を、米処理機1を操作する作業者などが把握することができます。つまり、外部から提供場所H1に設置された米処理機1に対して炊飯の設定の指示を簡単に行うことができます。
米処理機1は、炊飯の制御を行う制御装置70を備え、制御装置70は、通信装置(第1通信装置)72が受信した第2炊飯設定値に基づいて炊飯機14の制御を行う。これによれば、外部からの炊飯の設定の指示(第2炊飯設定値)で簡単に炊飯を行うことができます。
表示装置(第1表示装置)50は、第1炊飯設定値と第2炊飯設定値とのいずれかを選択する選択部120を有し、制御装置70は、選択部120で選択された第1炊飯設定値と第2炊飯設定値とのいずれかに基づいて炊飯の制御を行う。これによれば、外部からの炊飯の設定の指示(第2炊飯設定値)が行われた場合であっても、米処理機1側の表示装置50で設定した第1炊飯設定値で炊飯を行うか否かをスタッフ(店長、社員、アルバイト)等が判断し、どちらの設定でも炊飯を行うことができます。
米処理機1は、通信装置(第1通信装置)72が受信した第2炊飯設定値の補正を行う設定補正部70Bを備えている。これによれば、外部からの炊飯の設定の指示(第2炊飯設定値)の補正、即ち、調整を簡単に行うことができます。
表示装置(第1表示装置)50は、第1炊飯設定値として水加減水量を入力可能であり、通信装置(第1通信装置)72は、第2炊飯設定値として水加減水量を受信可能である。これによれば、外部から指示された水加減水量に応じて炊飯を行うことができます。例えば、米処理機1が飲食店、企業の食堂、給食センター等の提供場所H1に設置されている場合において、提供場所H1に納入される米の銘柄、新米、古米などの米の種類が変わる場合、水加減水量を同じにしていると米の硬さ、味などの食感が変化することがあり、このように米の種類が変わる場合には、外部から指示された水加減水量で炊飯することにより、提供場所H1で行った炊飯の米の硬さ、味などの食感を大幅に変えることなく品質を一定にすることができます。
表示装置(第1表示装置)50は、第1炊飯設定値として炊飯量を入力可能であり、通信装置(第1通信装置)72は、第2炊飯設定値として炊飯量を受信可能である。これによれば、外部から指示された炊飯量に応じて行うことができます。例えば、スタッフ(店長、社員、アルバイト)がどれだけの炊飯を行えば分からない場合でも、外部から指示された炊飯量で簡単に作業を行うことができます。
米処理支援システムは、米を炊飯する炊飯機14と、炊飯における設定である第1炊飯
設定値を入力する表示装置(第1表示装置)50と、炊飯における設定である第2炊飯設定値を受信可能な通信装置(第1通信装置)72と、を備えた米処理機1と、炊飯した米を提供する提供場所に設置された米処理機1に対して第2炊飯設定値を送信する外部機器(支援装置)2と、を備えている。これによれば、例えば、飲食店、企業の食堂、給食センター等の炊飯した米を提供する提供場所H1以外の統括管理場所(本社等)に設置された外部機器(支援装置)2から通信装置(第1通信装置)72を介して送信した炊飯における設定である第2炊飯設定値を、米処理機1を操作する作業者などが把握することができます。つまり、外部から提供場所H1に設置された米処理機1に対して炊飯の設定の指示を簡単に行うことができます。
外部機器(支援装置)2は、米処理機1が第2炊飯設定値によって炊飯を行っているか否かの判断が可能な提供場所情報を取得する。これによれば、例えば、提供場所情報として米処理機1で処理している設定値(第1炊飯設定値を含む情報)をした場合に、指示にしたがって炊飯を行っているか(第2炊飯設定値によって炊飯を行っているか)を簡単に把握することができます。
外部機器(支援装置)2は、提供場所情報に基づいて、提供場所H1ごとの第2炊飯設定値の使用状態を表示する表示装置(第2表示装置)81を有している。これによれば、例えば、複数の提供場所H1がある場合に、指示した炊飯設定値(第2炊飯設定値)がどれだけ使用されているかを使用状況から簡単に判断することができます。
外部機器(支援装置)2は、第2炊飯設定値を送信した理由を送信する。これによれば、提供場所H1側において第2炊飯設定値を送信した理由を把握することができ、当該理由に基づいて、第2炊飯設定値で炊飯を行うか、第1炊飯設定値で炊飯を行うかを判断することができます。
さて、図15に示すように、米処理機1の第1表示装置50は、予め定められた清掃箇所において、清掃が必要な時期(清掃推奨時期)に達すると清掃指示画面M9を表示する。図16Aに示すように、例えば、記憶装置82には、清掃箇所と、清掃箇所に対応する清掃の判断基準(運転回数)が記憶されている。米処理機1において、実際の運転回数が基準の運転回数に達した場合に、第1表示装置50は、清掃指示画面M9を表示する。なお、上述した実施形態では、判断基準として、清掃が必要な運転回数が記憶されているが、炊飯量、洗米量など、運転回数以外であってもよい。なお、洗米タンク22a、攪拌部材22b、排水ジャケット23、排水ホース、ストレーナ(給水コシ網)25fの清掃箇所において、清掃の間隔(周期)、即ち、清掃箇所に対応付けられた判断基準は異なっていてもよいし、同じであってもよい。
以下、米処理機1の清掃について詳しく説明する。
洗米タンク内(洗米タンク22a、攪拌部材22b)は、米を洗米した場合に米ぬかなどが付着するために定期的に清掃が必要な個所であり、清掃指示画面M9のA1に示すように、洗米タンク内(洗米タンク22a、攪拌部材22b)を清掃する画面が表示される。洗米タンク22a及び攪拌部材22bを清掃するには、フック部材21の係止を解除することにより、洗米タンク22aを取り外し、攪拌部材22bを取り付けている締結具(ボルト、ナット)などを取り外して、洗米タンク22a及び攪拌部材22bを手洗いなどで洗浄を行う。
また、排水ジャケット内(排水ジャケット23)、洗米タンク内と同様に米ぬかなどが付着するために定期的に清掃が必要な個所であり、清掃指示画面M9のA2に示すように、排水ジャケット内を清掃する画面が表示される。排水ジャケット23を清掃するには、洗米タンク22aの下部に設けられたフック部材39において当該排水ジャケット23への係止を解除することにより洗米タンク22aから取り外し、排水ジャケット23内を手洗いなどで洗浄を行う。
排水ホースには様々な排水が流れ、米ぬかなどが付着するために定期的に清掃が必要な個所であり、清掃指示画面M9のA3に示すように、排水ホースを清掃する画面が表示される。排水ホースを清掃するには、排水ボックス24と排水ホースを接続している取付金具を、工具を用いて取り外し、排水ホースや取付金具等を手洗いなどで洗浄を行う。
ストレーナ(給水コシ網)25fには給水時の微細なゴミなどが付着することがあることから清掃が必要な個所であり、清掃指示画面M9のA4に示すように、ストレーナ(給水コシ網)25fを清掃する画面が表示される。ストレーナ(給水コシ網)25fを清掃するには、第2開閉弁25eとストレーナ(給水コシ網)25fとを接続している配管などを、第2開閉弁25eとストレーナ(給水コシ網)25fとから取り外し、ストレーナ(給水コシ網)を手洗いなどで洗浄を行う。
制御装置70は、少なくとも炊き上がり工程S9などの米処理の終了後に、第1表示装置50に清掃指示画面M9を表示させる。また、制御装置70は、清掃指示画面M9を表示した時点で清掃モードに設定し、清掃モードになっている時間(経過時間)の計測を開始する。制御装置70が清掃モードになっている間は、清掃指示画面M9が表示される。清掃指示画面M9が表示されている状態において、取消スイッチ55を選択されると、第1表示装置50は、初期画面M1、メニューセット画面M2等の画面、即ち、米処理を行うことができる画面に戻る。また、制御装置70は、清掃指示画面M9が表示されている状態において、取消スイッチ55が選択されると、清掃モードが解除され、経過時間の計測を終了し、米処理が行える制御モードに戻る。
図17に示すように、より詳しくは、第1表示装置50が清掃指示画面M9のA1~A4のいずれかを表示すると(S10)、制御装置70は清掃モードに設定され(S11)、清掃モードに設定されている時間(経過時間)の計測を開始する(S12)。制御装置70が清掃モードになっている状態において、取消スイッチ55が選択されたか否かを判断し(S13)、取消スイッチ55が選択されていない場合(S13、No)には、経過時間の計測を継続する(S14)。一方、取消スイッチ55が選択された場合(S13、Yes)には、清掃モードが解除され、経過時間の計測を終了する(S15)。制御装置70は、清掃モードに設定されている経過時間(清掃モードに設定されてから取消スイッチ55が選択されるまでの経過時間)が閾値以上であるか否かを判断し(S16)、経過時間が閾値以上である場合(S16、Yes)には、清掃が行われたと判断し(S17:清掃実行)、経過時間を、清掃を行った清掃時間として決定する(S18)。制御装置70は、経過時間が閾値以上でない場合(S16、No)には、清掃が行われなかったと判断し(S19:清掃未実行)、経過時間はリセットされる(S20)、制御モードに戻る(S21)。なお、清掃未実行S19の場合は、制御装置70は、一旦、制御モードで炊飯を行った後、炊き上がり工程S9などの米処理の終了後に再び、清掃指示画面M9を表示し、上述したように、S10からの処理が再び処理を繰り返す。制御装置70は、最新の清掃時間、過去の清掃時間及び清掃箇所を清掃情報として記憶装置73に記憶する。
上述した実施形態では、制御装置70は、清掃モードに設定されている経過時間(清掃モードに設定されてから取消スイッチ55が選択されるまでの経過時間)が閾値以上であるか否かを判断していたが(S16)、経過時間が閾値以上であるか否かを判断せずに(S16)を行わずに、清掃モードに設定されてから取消スイッチ55が選択されるまでの経過時間を清掃時間としてもよい。この場合、制御装置70は、清掃実行S17及び清掃未実行S19の判断を行わず、清掃時間を記憶装置73に記憶することになるが、後述するように、清掃の最短時間が非常に短く、短い時間を清掃の最短時間として支援装置2に送信されるため、支援装置2側で清掃を行わずに米処理を行っていることを把握することができる。
図16Bは、清掃情報をまとめた図である。清掃情報は、清掃時間の他に清掃タイミングを含んでいて、清掃が行われている場合(清掃実行と判断されている場合)は、運転が行われる毎に減少し(清掃タイミング=判断基準(運転回数)-清掃実行S17からの運転回数)、清掃が行われていない場合(清掃未実行と判断されている場合)は、1日が経過するごとに増加する(清掃タイミング=清掃が行われていない日からの経過日数)。
図16Bに示すように、清掃指示画面M9が表示された状況下で清掃を行う(清掃実行S17)と、清掃タイミングは、判断基準(運転回数)と同じ数になる。一方、清掃タイミングが零未満、即ち、清掃を行う必要がある(清掃指示画面M9が表示されるのに、取消スイッチ55が頻繁に選択され、清掃非実行S19が繰り返された場合は、制御装置7
0は、清掃が必要な時期から清掃を行っていない経過日数になる。米処理機1の第1通信装置72は、図16Bに示したような清掃情報、即ち、清掃状態を支援装置2の第2通信装置83に送信する。
支援装置2の第2通信装置83が清掃情報(清掃状態)を受信すると、第2表示装置81は、図18Aに示すように、清掃状況画面M10を表示する。清掃状況画面M10には、店舗(店舗A、店舗B、店舗C)の米処理機1(店舗A1号機、店舗A2号機、店舗A3号機、店舗B1号機、店舗B2号機、店舗C1号機)の清掃状況が表示される。例えば、図18Aに示すように、清掃状況画面M10には、店舗Aの店舗A1号機の清掃箇所、清掃タイミング、過去10回の清掃時間の中で最も短い清掃時間(最短清掃時間)が表示される。したがって、清掃状況画面M10において、店舗(店舗A、店舗B、店舗C)の複数の米処理機1の清掃状況を確認することができる。
図19Aに示すように、第2表示装置81は、店舗又は所定の米処理機1に対して清掃に関するメッセージ(清掃指示情報)を送信する清掃指示画面M11を表示可能である。清掃指示画面M11は、店舗入力部110と、識別情報入力部130と、メッセージ入力部131とを有している。店舗入力部110に店舗を入力した場合は、入力した店舗にメッセージ入力部131に入力した清掃指示情報を送信することができる。識別情報入力部130に識別情報を入力した場合は、入力した識別情報に対応する米処理機1にメッセージ入力部131に入力した清掃指示情報を送信することができる。
例えば、メッセージ入力部131に、「本部よりメッセージを送信しています。清掃を忘れています。また、他店よりも清掃時間が極端に短いです。マニュアルにそって清掃をして下さい」と入力し、識別情報入力部130に、店舗舗A1号機に対応する識別情報を入力して、清掃指示画面M11に示した送信ボタン133を選択した場合、第2表示装置81は、店舗Aの通信装置3を介して、店舗舗A1号機の第1通信装置72に、メッセージ入力部131に入力した清掃指示情報を送信することができる。
店舗舗A1号機の第1通信装置72は、支援装置2から送信された清掃指示情報を受信した場合、図19Bに示すように、店舗舗A1号機の表示装置50は、メッセージ入力部131に入力した清掃指示情報を表示する。清掃指示情報を受信した米処理機1の表示装置50、即ち、店舗舗A1号機の表示装置50には、メッセージを確認したことを支援装置2に通知する確認ボタン135が表示され、確認ボタン135を変更スイッチによって選択すると、清掃指示情報を確認したことを、店舗舗A1号機の第1通信装置72は、支援装置2に送信する。
支援装置2は、店舗舗A1号機の第1通信装置72から清掃指示情報を確認したことを受信した後、
所定時間後(例えば、1週間や10日後)に、当該店舗舗A1号機の第1通信装置72(清掃指示情報を確認ことを支援装置2に送信した米処理機1)に清掃情報を要求し、店舗舗A1号機の第1通信装置72は、現在の清掃情報を支援装置2に送信する。
支援装置2の第2表示装置81は、図18Bに示すように、店舗舗A1号機の第1通信装置72(清掃指示情報を確認ことを支援装置2に送信した米処理機1)における清掃状況画面M10を再確認することができる。図18A及び図18Bを比較すると、図18Bでは、洗米タンク22a内、排水ジャケット23、排水ホース、給水コシ網25fの最短清掃時間が長くなっていて、清掃タイミングも改善されていることを把握することができる。
上述した実施形態では、清掃箇所として、洗米タンク22a、攪拌部材22b、排水ジャケット23、排水ホース、ストレーナ(給水コシ網)25fを例示したが、炊飯機14の内釜17a、蓋体17cなどを清掃箇所に加えて、清掃情報(清掃状態)として、支援装置2側で表示したり、米処理機1側で清掃に関する清掃指示情報を表示してもよい。つまり、清掃箇所は、上述した例に限定されず、炊飯機14に対して清掃が必要な部分を加えてもよいし、その他の部分を清掃箇所として加えてもよい。
米処理機1は、米を洗米する洗米タンク22aと、洗米タンク22aに設けられた攪拌部材22bと、洗米タンク22aに給排水する給排水装置と、洗米タンク22a、攪拌部
材22b及び給排水装置16のいずれかの清掃状態を外部機器(支援装置)2に送信する第1通信装置72と、を備えている。これによれば、米処理機1を設置した以外の場所であっても米処理機1の清掃状態(洗米タンク22a、攪拌部材22b及び給排水装置16のいずれかの清掃状態)を把握することができます。
米処理機1は、洗米タンク22aで洗米された米を炊飯する炊飯機14を備え、第1通信装置72は、炊飯機14の清掃状態を外部機器(支援装置)2に送信する。これによれば、米処理機1を設置した以外の場所であっても、洗米タンク22a、攪拌部材22b及び給排水装置16に加えて炊飯機14の清掃状態を把握することができます。
第1通信装置72は、外部機器(支援装置)2から清掃に関するメッセージを受信する。これによれば、統括管理場所(本社等)などに設置された外部機器(支援装置)2によって清掃状態が把握された場合など、統括管理場所からの清掃状態に対してのメッセージを、米処理機1側で確認することが簡単にできます。
米処理機1は、メッセージを表示する第1表示装置50を備え、第1通信装置72は、メッセージを確認したことを外部機器(支援装置)2に通知する。これによれば、統括管理場所に設置された外部機器(支援装置)2において、米処理機1にてメッセージが確認されたことを簡単に把握することができます。
米処理支援システムは、米を洗米する洗米タンク22aと、洗米タンク22aに設けられた攪拌部材22bと、洗米タンク22aに給排水する給排水装置16と、洗米タンク22a、攪拌部材22b及び給排水装置16のいずれかの清掃状態を送信する第1通信装置72と、を備えた米処理機1と、第1通信装置72から清掃状態を受信する第2通信装置83と、第2通信装置83が受信した清掃状態を表示する第2表示装置81とを有する外部機器(支援装置)2と、を備えている。これによれば、米処理機1を設置した以外の場所であっても米処理機1の清掃状態(洗米タンク22a、攪拌部材22b及び給排水装置16のいずれかの清掃状態)を把握することができます。
第2表示装置81は、米処理機1の清掃状態を表示する。これによれば、統括管理場所(本社等)などに設置された外部機器(支援装置)2の第2表示装置81によって、米処理機1側の清掃状態を簡単に把握することができます。
第2表示装置81は、清掃状態として清掃時間、清掃のタイミング(清掃タイミング)、清掃を行った箇所(清掃箇所)のいずれかを表示する。これによれば、米処理機1で行った清掃時間、清掃のタイミング(清掃タイミング)、清掃を行った箇所(清掃箇所)が適正であったか否かを判断することができます。
第2通信装置83は、所定の米処理機1に対して清掃に関するメッセージを第1通信装置72に送信し、米処理機1は、第2通信装置83が送信したメッセージを表示する第1表示装置50を含んでいる。これによれば、統括管理場所(本社等)などに設置された外部機器(支援装置)2によって清掃状態が把握された場合など、統括管理場所からの清掃状態に対してのメッセージを米処理機1側に送信し、米処理機1側では、送信されたメッセージを簡単に確認することができます。
制御装置80は、稼働情報取得部80Hを備えている。稼働情報取得部80Hは、洗米タンク22a、攪拌部材22b、給排水装置16、炊飯機14のいずれかの稼働情報を取得する。図20Aは、洗米タンク22a、攪拌部材22b、給排水装置16、炊飯機14の稼働情報の一例を示している。
図20Aに示すように、稼働情報取得部80Hは、例えば、洗米タンク22aによって洗米した回数(洗米回数)、総洗米量、総洗米時間を、洗米タンク22a及び攪拌部材22bの稼働情報として取得する。洗米回数は、例えば、1回毎の洗米工程(1回毎の洗米開始から洗米終了までの回数)S2の総回数で求めてもよいし、排出駆動部71cを駆動させることより排米弁28を開閉した総開閉回数で求めてもよいし、シャッタ駆動部71dを駆動させることよりシャッタ17dを開閉した総開閉回数で求めてもよいし、その他の方法で求めてもよい。総洗米量は、計量駆動部71aを駆動して計量器19で計量した総計量重量で求めてもよいし、その他の方法で求めてもよい。総洗米時間は、1回毎の洗米工程S2の時間を累積して求めてもよい。また、洗米駆動部71bを駆動したときのモ
ータの総回転数(攪拌部材22bの総攪拌回数)を攪拌部材22bの稼働情報としてもよい。
稼働情報取得部80Hは、給排水装置16を稼働させた総給排稼働時間、総給排稼働回数を、給排水装置16の稼働情報として取得する。総給排稼働時間は、排水駆動部71e、第1開閉弁25c及び流量センサ25dのいずれかの総稼働時間で求めてもよいし、総給排稼働回数は、排水駆動部71eを駆動させることにより開閉部40を開閉した総開閉回数、第1開閉弁25c及び流量センサ25dを作動させたときの総開閉回数で求めてもよい。
稼働情報取得部80Hは、炊飯機14の総炊飯回数、総炊飯量、総炊飯時間を稼働情報として取得する。炊飯機14の総炊飯回数は、1回毎の炊飯工程(1回毎の炊飯開始から炊飯終了までの回数)S7の総数で求めてもよいし、シャッタ駆動部71dを駆動させることよりシャッタ17dを開閉した総開閉回数で求めてもよいし、その他の方法で求めてもよい。総炊飯量は、計量駆動部71aを駆動して計量器19で計量した総計量重量で求めてもよいし、その他の方法で求めてもよい。総炊飯時間は、1回毎の炊飯工程S7の時間を累積して求めてもよい。
上述した洗米タンク22a、攪拌部材22b、給排水装置16、炊飯機14の稼働情報の求め方は一例であり限定されない。
稼働情報取得部80Hは、図20Bに示すように、定期的又は不定期に洗米タンク22a、攪拌部材22b、給排水装置16及び炊飯機14の稼働情報を記憶装置73に記憶させる。
米処理機1は、定期的又は不定期に記憶装置73に記憶された洗米タンク22a、攪拌部材22b、給排水装置16及び炊飯機14の稼働情報を識別情報と共に、第1通信装置72から、第3通信装置3を介して、支援装置2の第2通信装置83に送信する。
支援装置2は、第2通信装置83が稼働情報及び識別情報を受信すると、記憶装置82に受信した稼働情報及び識別情報を記憶する。図21に示すように、第2表示装置81は、所定の操作を行うと、稼働情報画面M12を表示する。稼働情報画面M12は、米処理機1(店舗A1号機、店舗A2号機、店舗A3号機、店舗B1号機、店舗B2号機、店舗C1号機)から送信された稼働情報を店舗毎に表示する。稼働情報画面M12は、店舗表示部89と、識別表示部91aと、個別稼働表示部140とを含んでいる。
制御装置80は、交換判断部80Iを備えている。交換判断部80Iは、稼働情報に基づいて交換が必要か否かを判断する。図22に示すように、記憶装置82は、洗米タンク22a、攪拌部材22b、給排水装置16及び炊飯機14の稼動情報と、部品交換時期との交換データベースを有している。図22において、部品A~部品Oは米処理機1を構成する部品であり、数字は一例である。
図22において、全体は、洗米タンク22a、攪拌部材22b、給排水装置16及び炊飯機14のそれぞれの全部(全体)を交換する交換時期の稼働情報を示している。部品A及び部品Bは、洗米タンク22aを構成する部品、部品C及び部品Dは、攪拌部材22bを構成する部品、部品F~部品Jは給排水装置16を構成する部品、部品K、部品Lは、炊飯機14を構成する部品、その他は、上述した以外の部品であって、米処理機1を構成する部品である。なお、図22の部品交換時期は、稼働情報で示された回数、kg、時間等が部品交換時期に示された数字に達する度に交換をする目安を示しており、例えば、部品Aであれば、洗米回数が500回毎、総洗米量が3000kg毎、総洗米時間が200時間毎に交換することを示している。
交換判断部80Iは、洗米回数、総洗米量、総洗米時間のいずれかが交換データベース(部品交換時期)に示した値に達した場合に、部品A~部品Eの交換が必要と判断する。また、交換判断部80Iは、総給排稼働時間、総給排稼働回数のいずれかが、部品交換時期に示した値に達した場合に、部品F~部品Jの交換が必要と判断する。交換判断部80Iは、総炊飯回数、総炊飯量、総炊飯時間のいずれかが部品交換時期に示した値に達した場合に、部品K~部品Lの交換が必要と判断する。交換判断部80Iは、洗米回数、総洗米量、総洗米時間、総給排稼働時間、総給排稼働回数、総炊飯回数、総炊飯量、総炊飯時
間のいずれかが部品交換時期に示した値に達した場合に、部品M~部品Oの交換が必要と判断する。
支援装置2の第2通信装置83は、交換判断部80Iが、交換が必要と判断した場合に、米処理機1の第1通信装置72に交換が必要であることを通知する。例えば、店舗A1号機の洗米回数が、1000回に達した場合、第2通信装置83は、店舗A1号機に部品Bを交換することを指示するメッセージ(交換メッセージ)、例えば、「洗米タンクの部品Bが交換時期に来ましたので交換してください」を店舗A1号機の第1通信装置72に送信する。このように、第2通信装置83によって、所定の米処理機1、即ち、店舗A1号機の第1通信装置72に部品の交換が必要であることを通知した場合、稼働情報画面M12には、部品の交換を通知した所定の米処理機1(店舗A1号機)に、部品の交換を通知した情報が表示される。
店舗舗A1号機の第1通信装置72が交換メッセージを受信した場合、図23に示すように、店舗舗A1号機の表示装置50は、運転終了後(炊き上がり工程S9の後)に、交換判断部80Iから通知された交換メッセージを表示する。
支援装置2は、稼働情報によって部品の交換が必要な場合、交換が必要な部品を発注する。上述したように、店舗A1号機に部品Bを交換する必要が発生した場合、図1に示すように、部品Bを製造又は販売する会社の発注システム(販売受付けコンピュータ)160に自動的に部品Bの発注情報を送信することによって、部品Bを発注する。発注情報には、部品Bの識別情報(商品番号)と、店舗A1号機が設置されている提供場所H1とが含まれていて、部品Bが店舗Aに届くようになっている。なお、図23に示すように、店舗舗A1号機の表示装置50は、確認ボタン161を表示し、確認ボタン135を変更スイッチによって選択すると、交換メッセージを確認したことが支援装置2に通知され、当該支援装置2は、交換メッセージを確認したことを受信した場合に、発注システム(販売受付けコンピュータ)160に部品Bの発注を行い、交換メッセージを確認したことを受信しなかった場合に、部品Bを発注しないようにしてもよい。
米処理支援システムは、米を洗米する洗米タンク22aと、洗米タンク22aに設けられた攪拌部材22bと、洗米タンク22aに給排水する給排水装置と、洗米タンク22a、攪拌部材22b及び給排水装置16のいずれかの稼働情報を送信する第1通信装置72と、を備えた米処理機1と、第1通信装置72から稼働情報を受信する第2通信装置83と、第2通信装置83が受信した稼働情報を表示する第2表示装置81とを有する外部機器(支援装置)2と、を備えている。これによれば、米処理機1を設置した以外の場所であっても米処理機1の稼働状態(洗米タンク22a、攪拌部材22b及び給排水装置16のいずれかの稼働状態)を把握することができます。
米処理機1は、洗米タンク22aで洗米された米を炊飯する炊飯機14を備え、第1通信装置72は、炊飯機の稼働情報を外部機器(支援装置)2に送信する。これによれば、米処理機1を設置した以外の場所であっても、洗米タンク22a、攪拌部材22b及び給排水装置16に加えて炊飯機14の稼働状態を把握することができます。
第2表示装置81は、米処理機1の稼働情報を表示する。これによれば、米処理機1を設置した以外の場所であっても米処理機1の稼働状態を第2表示装置81を見ることにより視認することができます。
外部機器(支援装置)2は、稼働情報に基づいて交換が必要か否かを判断する交換判断部80Iを備え、第2通信装置83は交換判断部80Iが、交換が必要と判断した場合に第1通信装置72に交換が必要であることを通知する。これによれば、米処理機1の全体、或いは、米処理機1の部品の交換が必要であるか否かを稼働情報から簡単に判断することができ、交換が必要と判断した場合には、直接、米処理機1へ交換が必要であることを通知することができます。米処理機1側では処理を行う際に操作を必ず行うため、交換が必要であることを把握することができます。
第2通信装置83は、所定の米処理機1に対して交換を指示するメッセージを第1通信装置72に送信し、米処理機1は、第2通信装置83が送信したメッセージを表示する第1表示装置50を含んでいる。これによれば、米処理機1の第1表示装置50に表示され
たメッセージを見ることによって、交換の指示を素早く把握することができます。
外部機器(支援装置)2は、稼働情報によって部品の交換が必要な場合に、交換が必要な部品を発注する。これによれば、出来るだけ早く、米処理機1の部品の交換を済ませることができ、交換が必要である状態のまま米処理機1を作動させ続けることを防止することができます。
上述した実施形態では、清掃指示画面M9を表示している時間(経過時間)を清掃時間としていたが、洗米タンク22a、攪拌部材22b、排水ジャケット23、排水ホース、ストレーナ(給水コシ網)25fの炊飯機14の内釜17a、蓋体17cなどの取り外しをセンサ等で検知して、取り外されている時間(取り外し時間)を清掃時間としてもよい。
上述した実施形態では、駆動部(計量駆動部71a、洗米駆動部71b、排出駆動部71c、シャッタ駆動部71d、排水駆動部71e)の稼働情報のデータとしていたが、米処理機1に搭載したセンサ、スイッチ等の動作及び駆動部のエラー等も稼働情報としてもよく限定されない。
上述した実施形態では、支援装置2(制御装置80)は、実績取得部80A、期間受付部80B、期間実績演算部80C、米処理計画部80D、歩留演算部80E、炊飯設定作成部80F、稼働情報取得部80H、交換判断部80Iを備えているが、全てを備えなくてもよく、1又は複数を組み合わせてもよく、上述した実施形態に限定されない。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。