JP2023144570A - 熱硬化性樹脂組成物およびフレキシブルプリント配線基板 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物およびフレキシブルプリント配線基板 Download PDF

Info

Publication number
JP2023144570A
JP2023144570A JP2022051619A JP2022051619A JP2023144570A JP 2023144570 A JP2023144570 A JP 2023144570A JP 2022051619 A JP2022051619 A JP 2022051619A JP 2022051619 A JP2022051619 A JP 2022051619A JP 2023144570 A JP2023144570 A JP 2023144570A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
thermosetting resin
component
mass
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2022051619A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7525536B2 (ja
Inventor
克哉 有馬
katsuya Arima
敦史 堀
Atsushi Hori
凌也 奥村
ryoya Okumura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tamura Corp
Original Assignee
Tamura Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tamura Corp filed Critical Tamura Corp
Priority to JP2022051619A priority Critical patent/JP7525536B2/ja
Priority claimed from JP2022051619A external-priority patent/JP7525536B2/ja
Priority to KR1020230033617A priority patent/KR20230139785A/ko
Priority to CN202310283047.2A priority patent/CN116814069A/zh
Publication of JP2023144570A publication Critical patent/JP2023144570A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7525536B2 publication Critical patent/JP7525536B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G73/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
    • C08G73/06Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain of the macromolecule
    • C08G73/10Polyimides; Polyester-imides; Polyamide-imides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
    • C08G73/12Unsaturated polyimide precursors
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G59/00Polycondensates containing more than one epoxy group per molecule; Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups
    • C08G59/18Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups ; e.g. general methods of curing
    • C08G59/20Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups ; e.g. general methods of curing characterised by the epoxy compounds used
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/01Use of inorganic substances as compounding ingredients characterized by their specific function
    • C08K3/013Fillers, pigments or reinforcing additives
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/0353Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement
    • H05K1/0373Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement containing additives, e.g. fillers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G2150/00Compositions for coatings

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Non-Metallic Protective Coatings For Printed Circuits (AREA)

Abstract

【課題】高周波における低誘電特性に優れる熱硬化性樹脂組成物を提供すること。【解決手段】(A)マレイミド化合物、(B)エポキシ化合物、(C)無機フィラー、および(D)硬化触媒を含有し、前記(B)成分は、(B1)エポキシ当量が220g/eq以上であるノボラック型エポキシ化合物、および(B2)エポキシ当量が200g/eq以上である3官能エポキシ化合物からなる群から選択される少なくとも1つを含有する、熱硬化性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、熱硬化性樹脂組成物およびフレキシブルプリント配線基板に関する。
従来、フレキシブル配線基板の絶縁被膜は、フレキシブル配線基板に、接着層を備えたカバーレイを被覆するものであった。しかしながら、場合により、この絶縁被膜にもパターン形成が求められることから、熱硬化性樹脂組成物であるソルダーレジストが用いられる場合がある。また、この絶縁被膜には、信号の高周波化に伴い、高周波において低誘電特性(低誘電率、低誘電正接)を示すことも要求されている。
高周波における低誘電特性を向上させる技術として、例えば、特許文献1には、ポリオレフィン系樹脂と、カルボジイミド樹脂と、多官能エポキシ樹脂と、フィラーとを含み、ポリオレフィン系樹脂が酸変性ポリオレフィン樹脂である熱硬化性接着剤組成物が記載されている。
しかしながら、この特許文献1に記載の熱硬化性接着剤層においては、周波数1MHzでの誘電率の目標値を3未満とし、誘電正接の目標値を0.01未満としており、高周波における低誘電特性の点で不十分であった。
特開2019-127501号公報
本発明は、高周波(例えば、10GHz)における低誘電特性に優れる熱硬化性樹脂組成物、並びに、これを用いたフレキシブルプリント配線基板を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、(A)マレイミド化合物、(B)エポキシ化合物、(C)無機フィラー、および(D)硬化触媒を含有し、前記(B)成分は、(B1)エポキシ当量が220g/eq以上であるノボラック型エポキシ化合物、および(B2)エポキシ当量が200g/eq以上である3官能エポキシ化合物からなる群から選択される少なくとも1つを含有する、熱硬化性樹脂組成物が提供される。
本発明の一態様によれば、前述の本発明の一態様に係る熱硬化性樹脂組成物からなるソルダーレジスト膜を備える、フレキシブルプリント配線基板が提供される。
本発明によれば、高周波における低誘電特性に優れる熱硬化性樹脂組成物、並びに、これを用いたフレキシブルプリント配線基板を提供できる。
本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物は、以下説明する(A)マレイミド化合物、(B)エポキシ化合物、(C)無機フィラー、および(D)硬化触媒を含有するものである。また、この(B)成分は、(B1)エポキシ当量が220g/eq以上であるノボラック型エポキシ化合物、および(B2)エポキシ当量が200g/eq以上である3官能エポキシ化合物からなる群から選択される少なくとも1つを含有するものである。
本実施形態によれば、高周波における低誘電特性に優れる熱硬化性樹脂組成物が得られる理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。
すなわち、(B)エポキシ化合物は、はんだ耐熱性などの諸物性に優れる。しかしながら、エポキシ基と、カルボキシル基またはアミノ基との硬化反応により、高分子中に水酸基を発生し、この水酸基により、高周波における低誘電特性が悪化してしまう。これに対し、本実施形態においては、(A)マレイミド化合物と(B)エポキシ化合物とを併用している。そして、このような場合、下記に示す反応機構のように、(B)成分により、(A)成分が自己反応していき、硬化反応を行うものと本発明者らは推察する。一方で、本実施形態においては、(B)成分のエポキシ基と、カルボキシル基またはアミノ基との硬化反応は、少ないため、高分子中の水酸基が低減され、高周波における低誘電特性を向上できる。また、(A)成分の自己反応による硬化反応と、通常の(B)成分の硬化反応を併用しているため、通常の(B)成分の硬化反応が少なくても、十分な硬化反応を行うことができる。なお、(B)成分は、十分に反応性が高く、かつ低誘電特性への悪影響が少ないエポキシ化合物((B1)成分および(B2)成分のうちの少なくとも1つ)である。これにより、低誘電特性を維持しつつ、はんだ耐熱性などの諸特性を向上できる。以上のようにして、上記本発明の効果が達成されるものと本発明者らは推察する。
Figure 2023144570000001
本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物の硬化物は、高周波における低誘電特性に優れることが好ましい。具体的には、この硬化物の比誘電率および誘電正接が、以下のとおりであることが好ましい。
周波数10GHzにおける比誘電率は、2.8以下であることが好ましく、2.75以下であることがより好ましく、2.7以下であることが特に好ましい。
周波数10GHzにおける誘電正接は、0.015以下であることが好ましく、0.01以下であることがより好ましく、0.005以下であることが特に好ましい。
比誘電率および誘電正接は、例えば、Keysight Technologeis社製のネットワークアナライザー「E5063A」を用い、測定温度25℃、周波数10GHzの条件にて測定できる。
[(A)成分]
本実施形態に用いる(A)マレイミド化合物は、1分子中に、マレイミド骨格を有する化合物である。これらのマレイミド化合物は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
(A)成分としては、反応性の観点から、1分子中に、2つ以上のマレイミド骨格を有する化合物を用いることが好ましい。
また、(A)成分としては、低誘電特性の観点から、ダイマー酸に由来する炭化水素基を有するマレイミド化合物を用いることが好ましい。このような(A)成分としては、例えば、下記構造式(A1)で表されるマレイミド化合物が挙げられる。
これらの化合物の市販品としては、BMI-1500(Designer Molecules Inc社製)、およびSLK-1500(信越化学工業社製)などが挙げられる。なお、BMI-1500においては、下記構造式(A1)中のnの平均は1.3である。
Figure 2023144570000002
(A)成分は、熱硬化性樹脂組成物の主成分(樹脂分中の主成分)となる成分である。(A)成分の配合量は、熱硬化性樹脂組成物100質量%に対して、20質量%以上であることが好ましく、25質量%以上であることがより好ましい。(A)成分の配合量が前記下限以上であれば、(C)無機フィラーなどの充填成分を熱硬化性樹脂組成物中に分散させることができる。
[(B)成分]
本実施形態に用いる(B)エポキシ化合物は、(B1)エポキシ当量が220g/eq以上であるノボラック型エポキシ化合物、および(B2)エポキシ当量が200g/eq以上である3官能エポキシ化合物(ただし、ノボラック型エポキシ化合物を除く)からなる群から選択される少なくとも1つを含有する。
(B1)成分は、ノボラック型エポキシ化合物であり、多官能のエポキシ化合物であるため、反応性が高い。また、(B1)成分のエポキシ当量は、低誘電特性の観点から、230g/eq以上であることが好ましい。
(B1)成分の市販品としては、YL-9057(三菱ケミカル社製)などが挙げられる。
(B2)成分は、3官能エポキシ化合物であるため、反応性が高い。また、(B2)成分のエポキシ当量は、低誘電特性の観点から、205g/eq以上であることが好ましい。
(B2)成分としては、例えば、下記構造式(B2)で表されるエポキシ化合物が挙げられる。
Figure 2023144570000003
(B1)成分または(B2)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して、5質量部以上70質量部以下であることが好ましく、10質量部以上55質量部以下であることがより好ましく、15質量部以上40質量部以下であることが特に好ましい。この配合量が前記下限以上であれば、熱硬化性樹脂組成物の熱硬化性をさらに向上できる。他方、この配合量が前記上限以下であれば、熱硬化性樹脂組成物の低誘電特性をさらに向上できる。
(B)成分は、(B1)成分および(B2)成分以外のエポキシ樹脂(以下、(B3)成分ともいう)を含有していてもよい。ただし、低誘電特性の観点からは、(B1)成分および(B2)成分の合計配合量が、(B)成分100質量%に対して、70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。
(B3)成分としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、(B1)成分以外のノボラック型エポキシ樹脂(フェノールノボラック型エポキシ樹脂、およびo-クレゾールノボラック型エポキシ樹脂など)、ビスフェノールF型またはビスフェノールS型のエポキシ樹脂(ビスフェノールFやビスフェノールSにエピクロルヒドリンを反応させて得られたエポキシ樹脂など)、脂環式エポキシ樹脂(シクロヘキセンオキシド基、トリシクロデカンオキシド基、およびシクロペンテンオキシド基などを有するエポキシ樹脂など)、トリグリシジルイソシアヌレート(トリス(2,3-エポキシプロピル)イソシアヌレート、トリグリシジルトリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートなど)、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、およびアダマンタン型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
(B)成分の配合量は、硬化性の観点から、(A)成分100質量部に対して、5質量部以上70質量部以下であることが好ましく、10質量部以上55質量部以下であることがより好ましく、15質量部以上40質量部以下であることが特に好ましい。
[(C)成分]
本実施形態に用いる(C)無機フィラーとしては、硫酸バリウム、シリカ、アルミナ、タルク、およびマイカなどが挙げられる。これらの中でも、低誘電特性や、はんだ耐熱性などの諸物性の観点から、シリカを用いることが好ましく、溶融シリカを用いることがより好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
(C)成分の配合量は、はんだ耐熱性などの諸物性の観点から、(A)成分100質量部に対して、20質量部以上250質量部以下であることが好ましく、50質量部以上200質量部以下であることがより好ましく、100質量部以上150質量部以下であることが特に好ましい。
[(D)成分]
本実施形態に用いる(D)硬化触媒は、(B)成分を硬化させるために使用する成分である。(D)成分としては、例えば、メラミン化合物、ジシアンジアミド化合物、イミダゾール化合物、およびフェノール化合物などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
(D)成分の配合量は、(B)成分の硬化性の観点から、(A)成分100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、5質量部以上25質量部以下であることがより好ましく、10質量部以上20質量部以下であることが特に好ましい。
本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物は、さらに溶剤を含有していてもよい。この溶剤としては、ケトン類(メチルエチルケトン、およびシクロヘキサノンなど)、芳香族炭化水素類(トルエン、およびキシレンなど)、アルコール類(メタノール、イソプロパノール、およびシクロヘキサノールなど)、脂環式炭化水素類(シクロヘキサン、およびメチルシクロヘキサンなど)、石油系溶剤類(石油エーテル、および石油ナフサなど)、セロソルブ類(例えば、セロソルブ、ブチルセロソルブ)、(例えば、カルビトール、ブチルカルビトールなど)、および、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、エチルジグリコールアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、およびジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなど)などが挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
溶剤の配合量は、粘度を調整するという観点から、(A)成分100質量部に対して、20質量部以上150質量部以下であることが好ましく、40質量部以上120質量部以下であることがより好ましく、60質量部以上90質量部以下であることが特に好ましい。
本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物には、上記した(A)成分~(D)成分および溶剤の他に、必要に応じて、種々の添加成分、例えば、難燃剤、着色剤、酸化防止剤、消泡剤、およびカップリング剤などを、適宜配合してもよい。
本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物の製造方法は、特定の方法に限定されない。例えば、上記各成分を所定割合で配合後、室温にて、三本ロール、ボールミル、サンドミルなどの混練手段、またはスーパーミキサー、プラネタリーミキサーなどの攪拌手段により混練または混合して製造することができる。また、混練または混合の前に、必要に応じて、予備混練または予備混合してもよい。
[フレキシブルプリント配線基板]
次に、本実施形態のフレキシブルプリント配線基板について説明する。
本実施形態のフレキシブルプリント配線基板は、前述した本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物からなるソルダーレジスト膜を備えるものである。そして、本実施形態のフレキシブルプリント配線基板は、前述した本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物を用いて、ソルダーレジスト膜を形成することによって作製できる。なお、前述した本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物は、はんだ耐熱性および柔軟性にも優れるので、フレキシブルプリント配線基板のソルダーレジスト膜として好適である。
具体的には、先ず、フレキシブルプリント配線基板に、フレキシブルプリント配線基板上の本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物を塗布して、塗膜を形成する。
ここで、塗膜の塗布方法としては、スクリーン印刷法、バーコータ法、アプリケータ法、ブレードコータ法、ナイフコータ法、ロールコータ法、グラビアコータ法、およびスプレーコータ法などが挙げられる。
なお、スクリーン印刷法による場合には、パターン形成可能な印刷マスクを用いてもよい。この印刷マスクにより、塗膜に開口部などを設けることができる。
塗膜の厚み(DRY膜厚)は、特に限定されないが、通常、5μm以上100μm以下であり、好ましくは、10μm以上50μm以下である。
なお、塗膜を形成する際に、ドライフィルムを用いてもよい。ドライフィルムは、支持フィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエステルフィルムなどの熱可塑性樹脂フィルム)と、この支持フィルムに塗工された熱硬化性樹脂組成物層と、この熱硬化性樹脂組成物層を保護するカバーフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエステルフィルムなどの熱可塑性樹脂フィルム)と、を有する積層構造となっている。そして、ドライフィルムのカバーフィルムを剥がしながら熱硬化性樹脂組成物層とフレキシブルプリント配線基板をはり合わせることで、フレキシブルプリント配線基板上に塗膜を形成できる。
次に、塗膜を設けたフレキシブルプリント配線基板に熱処理(以下場合により、ポストキュアともいう)を行う。これにより、フレキシブルプリント配線基板上に絶縁被膜(ソルダーレジスト膜)を形成させることができる。
熱処理条件としては、感光性樹脂組成物の種類に応じて異なり、特に限定されない。例えば、熱処理炉としては、熱風循環式の乾燥機、および遠赤外線炉などを採用できる。また、熱風循環式の乾燥機を用いる場合、熱処理温度は、130℃以上170℃以下であることが好ましく、熱処理時間は、30分間以上120分間以下であることが好ましい。さらに、遠赤外線炉を用いる場合、熱処理温度は、200℃以上250℃以下であることが好ましく、熱処理時間は、3分間以上10分間以下であることが好ましい。
次に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
((A)成分)
マレイミド化合物:構造式(A1)で表されるマレイミド化合物、Mw4643、Mn2622、Mw/Mn1.77、商品名「SLK-1500」、信越化学工業社製
(他の成分)
カルボキシル基含有エポキシアクリレート:ウレタン変性カルボキシル基含有エポキシアクリレート、商品名「FLX-2089」、日本化薬社製
((B1)成分)
エポキシ化合物A:エポキシ化合物(エポキシ当量458g/eq)、Mw2627.Mn1460、Mw/Mn1.79、商品名「YL-9057」、三菱ケミカル社製
((B2)成分)
エポキシ化合物B:構造式(B2)で表されるエポキシ化合物、商品名「VG-3101L」、プリンテック社製
((C)成分)
無機フィラーA:シリカ、商品名「DM-20S」、トクヤマ社製
無機フィラーB:シリカ、商品名「シルバーボンド925」、ジベルコ社製
無機フィラーC:溶融シリカ、商品名「GT130MC」、デンカ社製
((D)成分)
硬化触媒:2-エチル-4-メチルイミダゾール、商品名「2E4MZ」、四国化成工業社製
(他の成分)
溶剤:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、商品名「EDGAC」、三洋化成品社製
着色剤:顔料分散液、商品名「8711 BLACK」、トクシキ社製
難燃剤:リン酸エステル、商品名「エクソリット OP-935」、クラリアントジャパン社製
[実施例1]
マレイミド化合物100質量部、無機フィラーA10質量部、無機フィラーC120質量部、エポキシ化合物A33質量部、難燃剤20質量部、着色剤7質量部、硬化触媒20質量部、および溶剤75質量部を容器に投入し、攪拌機にて予備混合した後、3本ロールを用いて室温にて混合し分散させて熱硬化性樹脂組成物を得た。
そして、基板(ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、フィルム厚:125μm)を、イソプロピルアルコールにより表面処理後、スクリーン印刷法にて、得られた熱硬化性樹脂組成物を、DRY膜厚が20~23μmとなるように塗布した。塗布後、BOX炉にて150℃で60分間のポストキュアを行い、基板上に硬化塗膜(ソルダーレジスト膜)を形成して、評価用基板を作製した。
[実施例2~4]
表1に示す組成に従い各材料を配合した以外は実施例1と同様にして、熱硬化性樹脂組成物および評価用基板を得た。
[比較例1]
表1に示す組成に従い各材料を配合した以外は実施例1と同様にして、熱硬化性樹脂組成物および評価用基板を得た。
<熱硬化性樹脂組成物の評価>
熱硬化性樹脂組成物の評価(誘電率、誘電正接、はんだ耐熱性、耐折性)を以下のような方法で行った。得られた結果を表1に示す。
(1)誘電率、および(2)誘電正接
Keysight Technologeis社製のネットワークアナライザー「E5063A」を用い、熱硬化性樹脂組成物の硬化物(塗布膜厚:200μm、硬化条件:150℃1時間、厚み:30~150μm、長さ:50mm、幅:2mm)を試料として、測定温度25℃、周波数10GHzの条件にて測定を行い、周波数10GHzにおける比誘電率および誘電正接を測定した。
(3)はんだ耐熱性
はんだ耐熱性は、評価用基板の硬化塗膜を、JIS C-6481の試験方法に従って、評価した。すなわち、評価用基板の硬化塗膜を、260℃のはんだ槽に30秒間浸せき後、セロハンテープによるピーリング試験を1サイクルとし、これを1~3回繰り返した。その後、評価用基板の硬化塗膜の状態を目視により観察し、以下の基準に従って、はんだ耐熱性を評価した。
◎:3サイクル繰り返し後も硬化塗膜に変化が認められない。
○:3サイクル繰り返し後の硬化塗膜にほんの僅か変化が認められる。
△:2サイクル繰り返し後の硬化塗膜に変化が認められる。
×:1サイクル繰り返し後の硬化塗膜に剥離が認められる。
(4)耐折性
評価用基板を、ハゼ折りにより、180°折り曲げ(25mm幅で折り、その後500g荷重をかける)を繰り返して行い、その際のクラックの発生の有無を、目視および200倍の光学顕微鏡で観察した。
なお、折り曲げは10回行い、10回目の折り曲げの後でも、クラックが発生しなかった場合には、「10回OK」とした。また、n回目の折り曲げの後にクラックが発生した場合には、「n-1回OK」とした。
Figure 2023144570000004
表1に示す結果からも明らかなように、本発明の熱硬化性樹脂組成物を用いた場合(実施例1~4)には、誘電率、誘電正接、はんだ耐熱性、および耐折性の全ての結果が良好であることが確認された。そのため、本発明によれば、高周波における低誘電特性に優れる熱硬化性樹脂組成物が得られることが確認された。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、フレキシブルプリント配線基板などに絶縁塗膜を形成するための技術として好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. (A)マレイミド化合物、(B)エポキシ化合物、(C)無機フィラー、および(D)硬化触媒を含有し、
    前記(B)成分は、(B1)エポキシ当量が220g/eq以上であるノボラック型エポキシ化合物、および(B2)エポキシ当量が200g/eq以上である3官能エポキシ化合物からなる群から選択される少なくとも1つを含有する、
    熱硬化性樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物において、
    前記(A)成分が、ダイマー酸に由来する炭化水素基を有するマレイミド化合物である、
    熱硬化性樹脂組成物。
  3. 請求項1または請求項2に記載の熱硬化性樹脂組成物において、
    前記(A)成分が、下記構造式(A1)で表されるマレイミド化合物である、
    熱硬化性樹脂組成物。
    Figure 2023144570000005
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物からなるソルダーレジスト膜を備える、
    フレキシブルプリント配線基板。
JP2022051619A 2022-03-28 2022-03-28 熱硬化性樹脂組成物およびフレキシブルプリント配線基板 Active JP7525536B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022051619A JP7525536B2 (ja) 2022-03-28 熱硬化性樹脂組成物およびフレキシブルプリント配線基板
KR1020230033617A KR20230139785A (ko) 2022-03-28 2023-03-15 열경화성 수지 조성물 및 플렉시블 프린트 배선기판
CN202310283047.2A CN116814069A (zh) 2022-03-28 2023-03-22 热固性树脂组合物及柔性印刷布线基板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022051619A JP7525536B2 (ja) 2022-03-28 熱硬化性樹脂組成物およびフレキシブルプリント配線基板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023144570A true JP2023144570A (ja) 2023-10-11
JP7525536B2 JP7525536B2 (ja) 2024-07-30

Family

ID=

Also Published As

Publication number Publication date
KR20230139785A (ko) 2023-10-05
CN116814069A (zh) 2023-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103676475B (zh) 黑色固化性树脂组合物
CN102471561A (zh) 用于电工用层压板组合物的核/壳橡胶
TW201124797A (en) Flame-retardant solder resist composition and flexible wiring board which is obtained using same
TW202204435A (zh) 硬化性樹脂組成物、乾膜、硬化物及印刷配線板
TW202039628A (zh) 樹脂組成物、樹脂片、多層印刷配線板、及半導體裝置
CN104470962B (zh) 碱显影型树脂、使用该树脂的感光性树脂组合物
TW201002772A (en) Resin composition and cured film thereof
JP6114989B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物の硬化方法、熱硬化性樹脂組成物、これを用いたプリプレグ、金属張積層板、樹脂シート、プリント配線板及び封止材
US6524769B1 (en) Photosensitive resin
TWI608300B (zh) Photosensitive resin composition
JPH0539336A (ja) 新規なエネルギー線硬化型樹脂組成物
JP7525536B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物およびフレキシブルプリント配線基板
JP2017043649A (ja) 樹脂組成物、樹脂膜、回路基板および半導体装置
JP2023144570A (ja) 熱硬化性樹脂組成物およびフレキシブルプリント配線基板
JP6376927B2 (ja) 黒色熱硬化性樹脂組成物、並びにそれを硬化した皮膜を有するフレキシブル基板
JP5996874B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物
TW202223002A (zh) 感光性樹脂組成物
JP5159684B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物
JPH04345673A (ja) ソルダーレジストインキ組成物及びその硬化物
JP4089120B2 (ja) 高耐熱性感光性樹脂
JP2019194689A (ja) 感光性樹脂組成物
JP2005236273A (ja) ソルダーレジスト用難燃組成物、その硬化方法及び用途
JP7258004B2 (ja) 感光性組成物
JP7330719B2 (ja) アルカリ現像型光硬化性熱硬化性樹脂組成物
JP6811757B2 (ja) 感光性樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230413

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240312

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240423

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240709

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240718