JP2023143200A - 画像処理装置、制御方法およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、制御方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】出力処理の実行中にエラーが発生した場合の利便性を向上させる画像処理装置、制御方法及びプログラムを提供する。【解決手段】画像処理装置は、原稿画像を光学的に読み取る読取手段により読み取られた読取データを用いて第1の出力処理を実行する第1実行手段と、第1の出力処理の実行中にエラーが発生した場合、第1の出力処理と異なる第2の出力処理を選択可能な選択画面を表示する表示手段と、第2の出力処理が選択された場合、第1の出力処理に用いていた読取データを用いて第2の出力処理を実行する第2実行手段と、を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、原稿画像を読取可能な画像処理装置、制御方法およびプログラムに関する。
近年、大判インクジェット印刷装置の複写機化が進み、サイズの大きい原稿や長尺原稿への対応が求められている。大きいサイズの原稿に対応するため、原稿のセットはフラットベッドスキャナ方式ではなく原稿搬送を伴うADF(自動給紙装置)スキャナ方式が一般的である。大判インクジェット印刷装置でコピー処理を行う場合、原稿の読取処理を行った後、読取処理で得られた画像データに基づいて印刷処理を行う。この際、読取に成功したものの印刷中に原稿の損傷(ジャム)が発生した場合、再度スキャンからやり直す必要がある。
特許文献1では、印刷処理でジャムが発生した際、ジャムが解除された後にジャムが発生したページを含む複数ページの画像を表示する構成と、選択されたページから印刷処理を再開するよう制御する印刷装置が開示されている。
特開2006-272904号公報
特許文献1では、印刷中のジャムエラー発生時の印刷再開方法が記載されているが、再開時に印刷以外の出力処理に切替可能にすることについては言及されていない。
本発明は、出力処理の実行中にエラーが発生した場合の利便性を向上させる画像処理装置、制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る画像処理装置は、原稿画像を光学的に読み取る読取手段により読み取られた読取データを用いて第1の出力処理を実行する第1実行手段と、前記第1の出力処理の実行中にエラーが発生した場合、前記第1の出力処理と異なる第2の出力処理を選択可能な選択画面を表示する表示手段と、前記第2の出力処理が選択された場合、前記第1の出力処理に用いていた前記読取データを用いて前記第2の出力処理を実行する第2実行手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、出力処理の実行中にエラーが発生した場合の利便性を向上させることができる。
複写機の概略図である。 印刷装置機構の構成を示す概略図である。 読取装置機構の構成を示す概略図である。 複写機のシステム概略構成を表すブロック図である。 読取データの出力処理を示すフローチャートである。 ユーザインタフェース画面を示す図である。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
図1は、本実施形態における大判インクジェット複写機100(以下、単に複写機と呼ぶ)の概略図である。大判インクジェット複写機100は、ロール紙などの長尺記録媒体(大判の記録媒体)に対してインクジェット記録方式により記録が可能であり、また、長尺原稿等の大きなサイズの原稿画像を読取り(スキャン)可能な画像処理装置である。なお、本実施形態における画像処理装置は、上記のような大判の記録媒体に印刷をする装置に限定されず、カット紙などの、小判の記録媒体に印刷をする装置であっても良い。また、複写機100はインクジェット記録方式を用いる記録装置として説明するが、電子写真方式等、他の記録方式が用いられる記録装置であっても良い。また、本実施形態における画像処理装置は、スキャン処理と、スキャンにより得られた画像データの出力処理を実行可能であれば良い。そして、スキャンにより得られた画像データの出力処理は、例えば、当該画像データを印刷するコピー処理や、当該画像データを外部装置に送信する送信処理である。また、例えば、当該画像データを外付けメモリ(USBメモリ等)に保存するメモリ保存処理、当該画像データを画像処理装置が接続しているネットワーク上や画像処理装置内のフォルダに保存するフォルダ保存処理である。また、例えば、当該画像データを指定されたメールアドレスに送信するメール処理である。なお、本実施形態では、画像処理装置は、上記処理全てが実行可能であるものとするが、上記処理のうちの一部の処理のみが実行可能な形態であっても良い。
印刷装置機構1は、内部にロール紙102の給紙機構を備え、外部から受信した印刷データ、もしくは読取装置機構2から受信した読取データに基づいて、ロール紙102への記録を行う。なお、読取装置機構2から受信した読取データとは、読取装置機構2による読取りによって得られた画像データである。また、印刷装置機構1は、記録が行われた印刷物を排紙口103から出力する。読取装置機構2は、挿入口206にセットされた原稿203の表面の光学的な読取りを行う。読取りが行われた原稿203は、装置背面からUターン機構202を介して表裏反転し、読取装置2の上部を経由して、挿入口206の前面側に搬送され、垂れ下がった状態で保持されて排紙される。ユーザは、原稿203を手で引き抜くことで取り外すことが可能である。パネル3は、操作部であり、例えば、印刷装置機構1による印刷処理と読取装置機構2による読取処理の各設定を受付可能なユーザインタフェース画面を表示する。例えば、原稿203の読取処理について、読取装置機構2にセットする原稿203の幅や長さ、紙種等記録媒体の種別の設定、解像度の設定、出力先の設定等を受付可能であり、読取処理や印刷処理の開始の実行を受付可能である。
図2は、複写機100の印刷装置機構1の斜視概略図である。記録ヘッド101は、キャリッジ106上に搭載され、キャリッジ106は、ガイドシャフト107に沿って往復移動が可能である。キャリッジ106の移動する方向を主走査方向と呼ぶ。キャリッジ106の移動速度は任意に変更可能である。印刷時には、ロール紙102は、紙送りローラ104によりプラテン105側に搬送される。プラテン105は、ロール紙102を不図示のプラテンファンを用いて支持し、ロール紙102は、紙送りローラ106により断続的に搬送される。紙送りローラ104による搬送速度は任意に変更可能である。ロール紙102を搬送する方向を副走査方向と呼び、紙送りローラ104側を上流側、プラテン105側を下流側と呼ぶ。印刷装置機構1は、シリアル型のインクジェット印刷装置として構成される。ロール紙102の副走査方向への搬送と、キャリッジ106の主走査方向への往復移動とともに、記録ヘッド101からのインク滴の吐出動作を繰り返すことにより、ロール紙102上に画像が形成される。キャリッジ106の主走査方向に往復移動する際の反転時にウェイト時間を設けることが可能である。また、記録ヘッド101でインク滴を吐出するノズル数は任意に変更可能である。そのため、一度のキャリッジ106の移動に対応する吐出範囲を変更することが可能である。
図3(a)は、複写機100の読取装置機構2の斜視概略図であり、図3(b)は、図3(a)の構成を側面から見た図である。読取装置機構2は、原稿203をメディアセンサ208で検出する。原稿203は、図3(a)(b)の矢印の方向に、搬送ローラ204によりメディアセンサ209の位置に搬送される。原稿203がメディアセンサ209の位置で停止している状態を原稿セット状態と呼ぶ。原稿セット状態でユーザによる読取開始指示が行われると、原稿203の画像読取りが開始される。原稿203は、搬送ローラ204と搬送ローラ205によりUターン機構202方向へ搬送される。その際の搬送方向を送り方向とも呼ぶ。そして、原稿203の表面は、読取りセンサ201を通過する時に読み取られる。原稿203は、読取りが行われると順に装置外へ排出される。その間、メディアセンサ209による原稿203の先端の検出から原稿203の後端の検出までに搬送した搬送量から、原稿長が計測される。原稿203は、Uターン機構202を経由して表裏反転して排紙される。ここで、原稿の落下防止のために、原稿203の後端が抜けたことがメディアセンサ210により検出されると、読取装置機構2は、直ちに搬送ローラ205を停止させ、搬送ローラ205で挟んだ状態で原稿203の搬送を停止させる。ユーザは、原稿203が搬送ローラ205に挟まれた状態で垂れ下がっている部分を引き抜くことで、原稿203を取り出すことができる。
図4は、複写機100のシステム概略構成を示すブロック図である。複写機100で例えばコピー機能を実行させる場合、ホストPC4は、本実施形態の外部装置であり、複写機100に対してジョブ及びデータを送信する。複写機制御部340は、CPU等のプロセッサ、ROMやRAM等のメモリを含んだコントローラとして構成され、複写機100内の処理全体を統括的に制御する。複写機制御部340は、パネル制御部350、記憶部360、I/F310、読取制御部320、印刷制御部330とバスを介して接続される。本実施形態における複写機100の動作は、例えば、CPUがROMに記憶されたプログラムをRAMに読み出して実行することにより実現される。本実施形態では、記憶部360は、USBメモリやハードディスクなどの外部記憶装置を含む。
インタフェース(I/F)310は、ネットワークと接続・通信するための構成であり、例えば、ホストPC4から送信されたジョブ及びデータを受信する。ホストPC4から送信されるデータが印刷データであれば、複写機制御部340は、印刷制御部330に印刷指示を送信する。また、送信処理やフォルダ保存処理、メール処理も、I/F310を用いて実行される。
印刷制御部330は、CPU等のプロセッサ、ROMやRAM等のメモリを含んだコントローラとして構成され、印刷装置機構1を統括的に制御する。印刷制御部330は、ホストPC4から送信された印刷データを記憶部360内のHDD(Hard Disc Drive)にスプールし、記録ヘッド336で記録可能なデータ形式に変換して記憶部360内のプリントバッファに記憶する。印刷制御部330は、ホストPC4から送信された印刷データや印刷データに付随する情報(ジョブ情報やメタ情報など)に基づいて、印刷モードなどを含む印刷方法を決定する。印刷方法は、例えば、ホストPC4にインストールされているアプリケーションプログラムにより設定されても良いし、パネル3に表示された設定画面上で設定されても良い。印刷制御部330は、決定した印刷方法に従い、搬送制御部331とキャリッジ制御部333を制御する。搬送制御部331は、搬送モータ332を駆動し、紙送りローラ104により記録媒体を副走査方向に移動させる。記録媒体は、例えば、図2のロール紙102である。キャリッジ制御部333は、キャリッジモータ334を駆動してキャリッジ106を主走査方向に移動させる。記録ヘッド制御部335は、キャリッジ106の動作に合わせて、記憶部360から印刷データを読み出して記録ヘッド336に転送する。これにより、記録媒体上の所望の位置に記録が行われる。
読取制御部320は、CPU等のプロセッサ、ROMやRAM等のメモリを含むコントローラとして構成され、読取装置機構2を統括的に制御する。読取制御部320は、メディアセンサ208により原稿203を検知すると、搬送制御部331に対して、原稿セット状態を指示する。搬送制御部322は、原稿セット状態の指示を受信すると、搬送モータ323を駆動して搬送ローラ204により原稿203をメディアセンサ209の位置まで搬送させ、原稿セット状態とする。原稿セット状態でユーザからの読取開始指示を受け付けると、パネル制御部350は、複写機制御部340に読取開始指示を送る。複写機制御部340は、読取制御部320に読取開始指示を送り、読取制御部320は、搬送制御部322に搬送開始を指示する。そして、読取センサ321により、読取センサ321の下部を通過する原稿203の表面が光学的に読み取られ、読み取られた読取データは、記憶部360内の読取バッファに格納される。なお、読取センサ321は、図3の読取センサ201に対応する。この時、読取制御部320は、読取動作と並行して、メディアセンサ209を用いて原稿203の先端の検出から原稿203の後端の検出までの搬送量の計測を行い、その計測結果に基づいて、原稿203の用紙長を検出する。
複写機制御部340は、出力処理の実行指示の受付に応じて、当該実行指示に応じた出力処理を実行する。上述したように本実施形態において、複写機制御部340は、出力処理として、コピー処理、送信処理、メモリ保存処理、フォルダ保存処理、メール処理を実行可能である。なお、複写機制御部340は、さらに他の処理を実行可能であっても良い。例えば、ホストPC4等から受信した画像データや、外付けメモリに保存されている画像データに基づく印刷を実行する印刷処理を実行可能であっても良い。なお、実行指示は、例えばパネル3に表示された設定画面に対するユーザ操作である。また、例えば、ホストPC4等から受信する、出力処理の実行をホストPC4が複写機100に指示するためのジョブである。
複写機100のブロック構成は、図4に示す構成に限られず、複写機100の機能に応じた構成を適宜含み得る。例えば、読取制御部320、印刷制御部330は、読取装置機構2、印刷装置機構1の搬送路に設けられたセンサからの信号に基づいて、ジャム等のエラーを検出する。また、記録媒体への記録に用いられるインクなどの消耗部材の残量の検知が可能である。また、複写機100内に、読取処理、印刷処理以外の処理を制御する制御部がそれぞれ構成されても良い。本実施形態では、複写機制御部340がそれらの各処理を制御する制御部として動作するものとする。
図5は、読取データの出力処理を示すフローチャートである。図5の処理は、例えば、複写機制御部340のCPUがROMに記憶されたプログラムをRAMに読み出して実行することにより実現される。図5の処理は、複写機100が、出力処理の実行指示を受け付けたことに基づいて開始される。以下、一例として、コピー処理の実行指示を受け付けたとして説明する。
S101において、複写機制御部340は、図4で説明したように原稿203の読取処理を実行し、読取データを記憶部360内の読取バッファに格納する。
S102において、複写機制御部340は、読取処理中もしくは読取処理の完了後に出力処理を実行する。ここでは、コピー処理の実行指示を受け付けているので、出力処理はコピー処理(読取データの印刷処理)である。印刷制御部330は、複写機制御部340の指示により、記憶部360内の読取バッファに格納された読取データに基づいてコピー処理を実行する。
S103において、複写機制御部340は、出力処理の実行中においてエラーが発生したか否かを判定する。なお、エラーが発生した場合、出力処理は中断される。そして、例えば、出力処理がコピー処理である場合、紙ジャムエラーやインク無しエラー等の印刷に関するエラーが発生したか否かが判定される。また、例えば、出力処理がメモリ保存処理である場合、保存途中で複写機100からメモリが抜かれたエラー等のメモリ保存処理に関するエラーが発生したか否かが判定される。また、出力処理が送信処理やフォルダ保存処理、メール処理である場合、ネットワークとの接続が切断されたエラーや、読取データの保存先や送信先の指定が間違っていることによるエラーが発生したか否かが判定される。
S103でエラーが発生したと判定されることなく出力処理が完了した場合には、S115に進む。S115において、複写機制御部340は、パネル制御部350により、パネル3にホーム画面を表示させ、その後、図5の処理を終了する。一方、S103でエラーが発生したと判定された場合、S104に進む。
S104において、複写機制御部340は、外部装置から受信される実行指示に基づく出力処理を抑制する抑制処理を開始する。ここで抑制される出力処理とは、S103でエラーが発生したと判定された出力処理(上記の例では、エラーが発生したと判定されたコピー処理)以外の出力処理をいう。例えば、本例の場合、図5の処理のトリガーとなった実行指示以外の他の実行指示のためのジョブに基づく出力処理は、リトライ以外の出力処理と判断される。なお、ここで実行される抑制処理とは具体的には、例えば、ホストPC4から送信されてくるジョブを破棄する処理、ホストPC4からジョブが送信されないようにするための通知をホストPC4に送信する処理である。S104の処理は、エラーと判定された出力処理以外の出力処理を行うジョブの割り込みをブロックするための処理であり、これにより、現在発生しているエラーを解消することと、当該ジョブに対応する出力処理を完了させることを優先させることができる。なお、本抑制処理が実行されない形態(S104が省略され、S105に進む形態)であっても良い。
S105において、複写機制御部340は、パネル制御部350により、S103で発生したと判定されたエラーを解消するためのガイダンス(エラーの解消ガイダンス)をパネル3に表示させる。例えば、複写機100のカバー(不図示)付近のジャムエラーと判定された場合であれば、「カバーを開けて、原稿を取り除いてください。取り除いたらOKキーを押してください。」といったガイダンスがパネル3に表示される。
S106において、複写機制御部340は、エラーの解消ガイダンスの表示の結果、エラーが解消されたか否かを判定する。S106でエラーが解消されたと判定されるまで、S105及びS106の処理が繰り返される。なお、本判定を省略し、エラーが解消されたか否かにかかわらず、S107に進んでも良い。これは、後述するように本実施形態では、例えば印刷に関するエラーが生じた後に実行される出力処理として、コピー処理以外の出力処理を選択可能であり、エラーが生じたままでも問題がないユースケースがあるためである。
S106でエラーが解消されたと判定された場合、S107において、複写機制御部340は、エラーで中断された出力処理のリトライが可能か否かを判定する。例えば、複写機制御部340は、記憶部360内の読取バッファに読取データが保存されていれば、リトライが可能であると判定しても良い。なお、本実施形態では「前回スキャンデータを保持」という機能のON/OFFを設定画面で設定可能であるものとする。「前回スキャンデータを保持=OFF」と設定されている場合、エラーによる出力処理の中断や、出力処理の完了時には、読取バッファに保存されている読取データは削除される。一方、「前回スキャンデータを保持=ON」と設定されている場合、エラーによる出力処理の中断や、出力処理の完了時にも、読取バッファに保存されている読取データは削除されず、維持される。そのため、例えば、「前回スキャンデータを保持=OFF」とユーザにより事前に設定されていた場合、S107ではリトライ不可と判定される。また、「前回スキャンデータを保持=ON」とユーザにより事前に設定されていた場合であっても、保存不能なまでに読取データのサイズが大きい(長尺原稿の読取データなど)場合には、読取バッファに読取データが保存されていないため、S107でリトライ不可と判定されるようにしても良い。また、記憶部360の空き領域が所定量以下であったことにより読取バッファに読取データが保存されていない場合に、S107でリトライ不可と判定されるようにしても良い。このように、S107の判定基準には、種種の条件が採用され得る。S107でリトライ不可であると判定された場合、S113に進む。
S113において、複写機制御部340は、抑制処理を終了する。S113の処理により、他の実行指示を受け付けた場合に他の出力処理の実行が可能となる。そして、S115において、複写機制御部340は、パネル制御部350により、パネル3にホーム画面を表示させ、その後、図5の処理を終了する。
一方、S107でリトライが可能であると判定された場合、S108において、複写機制御部340は、リトライの設定が「手動」であるか否かを判定する。本実施形態では、設定画面において実行可能なリトライの設定として、エラー後の出力処理のリトライを、エラー後の複写機100に対するユーザの手動操作が実行されてから行う設定である「手動」設定があるものとする。そして、リトライの設定として、エラー後の出力処理のリトライを、エラー後の複写機100に対するユーザの手動操作無しに自動で行う設定である「自動」設定があるものとする。また「自動」設定において、エラー後に自動で行われる出力処理の内容を設定可能である。例えば、エラー後に自動で行われる出力処理の内容がコピー処理である場合、「リトライ設定=自動(コピー処理)」となる。そのため、例えば、パネル3に表示されていた読取処理の設定画面において「リトライ設定=自動(コピー処理)」や「リトライ設定=自動(フォルダ保存処理)」と設定されている場合、S108からS111に進み、複写機制御部340は、設定されたリトライ処理をユーザからの指定を介することなく実施する。
例えば、「リトライ設定=自動(コピー処理)」が設定されている場合、S111において、記憶部360内の読取バッファに保存された読取データに基づいて印刷処理が行われる。また、「リトライ設定=自動(フォルダ保存処理)が設定されている場合、S111において、記憶部360内の読取バッファに保存された読取データの、指定されたフォルダへの保存が行われる。また、「リトライ設定=自動」である場合の設定方法は、「リトライ設定=自動(優先順位1:印刷、優先順位2:フォルダ保存)」といったように、複数の再出力方法について優先順位を付加するようにしても良い。その場合、例えば、複写機が印刷可能な状態であれば印刷を行い、インクの残量不足等により印刷が可能でない場合には、第2優先順位の出力処理として、指定されたフォルダに読取データを保存するようにする。
S108でリトライの設定が「手動」であると判定された場合には、S109において、複写機制御部340は、パネル制御部350に「前回スキャンデータメニュー」の画面を表示させる。
図6(A)は、S109で表示される「前回スキャンデータメニュー」の画面を示す図である。画面601には、「先ほど、スキャンしたデータを確認しますか?」といった、S101で記憶部360内の読取バッファに格納された読取データの確認を問い合わせるメッセージが表示される。OKボタン602が押下されると、図6(B)の画面610が表示され、キャンセルボタン603が押下されると、画面601の表示は終了し、S110に進む。その場合、リトライ処理は行われないので、S110でリトライ処理の指定を受け付けていないと判定され、S114で所定時間が経過したと判定され、S113に進むことになる。
図6(B)の画面610の表示612は、読取データに基づく、縮小されたプレビュー画像である。詳細ボタン613が押下されると、パネル制御部350は、表示612を拡大したプレビュー画像を表示する。表示611には、S101で読取処理が行われた日時が表示される。ボタン614は、リトライ処理の選択の受付けが可能なプルダウンメニューを表示するボタンである。なお、プレビュー画面の他に、読取データの編集画面を表示するようにしても良い。例えば、読取データの拡大・縮小、回転、トリミングといった編集が可能な画面を表示するようにしても良い。そのような構成により、読取データを編集した後にリトライ処理を実行することができる。
図6(C)は、ボタン614が押下された状態を示している。図6(C)に示すように、ボタン614が押下されると、リトライ処理のプルダウンメニューが表示される。図6(C)は、リトライ処理の候補の一例として、「印刷」、「USBメモリ保存」、「フォルダ保存」、「メール送信」、「データ消去」のメニューが選択可能に表示される選択画面である。「印刷」は、実行する出力処理としてコピー処理を選択するための領域である。「USBメモリ保存」は、実行する出力処理としてメモリ保存処理を選択するための領域である。「フォルダ保存」は、実行する出力処理としてフォルダ保存処理を選択するための領域である。「フォルダ保存」が選択された場合にはさらに、読取データの保存先を指定するための画面(不図示)が表示される。読取データの保存先としては、複写機100内のフォルダ、ネットワーク上のフォルダの指定が可能である。「メール送信」は、実行する出力処理としてメール処理を選択するための領域である。「メール送信」が選択された場合にはさらに、メール送信先を指定するための画面(不図示)が表示される。「データ消去」は、読取データの消去を行うためのメニューである。即ち、「データ消去」が選択された場合には、出力処理は行われず、読取データが消去される。図6(C)でメニューが選択され、OKボタン614が押下されると、選択されたリトライ処理が実行される。キャンセルボタン615が押下されると、図6(A)の画面600の表示に戻る。「データ消去」が選択されてOKボタン614が押下されると、読取データは、日時情報とともに記憶部360内の読取バッファから削除される。なお、読取データの管理に関するメニューとして、読取データの保存期間や、リトライ処理が行われた後の読取データ保存の有効/無効の設定など、他の項目があっても良い。
図6(D)は、図6(C)で「印刷」が選択されてOKボタン614が押下された場合に表示される画面を示す。画面620には、部数、印刷品位、給紙方法といった設定項目631がプルダウンメニューとして表示される。設定項目631で設定された後、印刷ボタン632が押下されると、S110でリトライ処理の指定を受け付けたと判定され、S111で、設定項目631で選択された項目により印刷処理が実行される。キャンセルボタン633が押下されると、図6(B)の画面610の表示に戻る。なお、リトライの設定が無く、S108の判定が省略されてS109に進む形態であっても良い。すなわち、リトライ設定が手動のみであるようにして動作する形態であっても良い。
S110において、複写機制御部340は、パネル制御部350により、パネル3を介してユーザにより出力処理の選択(指定)を受け付けたか否かを判定する。出力処理の選択を受け付けたと判定された場合、S111において、複写機制御部340は、S110で選択された出力処理を実施する。なお、このとき実行される出力処理は、読取バッファに保存されている読取データに基づいて実行される。すなわち、S101で実行されたスキャンにより得られた読取データであり、エラーが生じた出力処理において使用していた読取データに基づいて実行される。結果として本実施形態では、エラー発生後に再度スキャンを実行することなく、出力処理を実行可能である。
S112において、複写機制御部340は、出力処理が成功したか否かを判定する。ここでの出力処理は、読取処理の設定画面上で「自動」に設定されていた出力処理の場合と、S110でユーザにより選択された出力処理の場合がある。S112で出力処理に成功したと判定された場合、S113において、複写機制御部340は、抑制処理を終了する。S113の処理により、他のジョブの出力処理の実行が可能となる。そして、S115において、複写機制御部340は、パネル制御部350により、パネル3にホーム画面を表示させ、その後、図5の処理を終了する。一方、S112で出力処理が失敗した、例えばジャムエラーが発生した場合、S105からの処理を繰り返す。
S110で出力処理の選択を受け付けていないと判定された場合、S114において、複写機制御部340は、S109で「前回スキャンデータメニュー」の画面を表示してから所定時間が経過したか(タイムアウト)否かを判定する。所定時間が経過したと判定された場合、S113に進み、所定時間が経過していないと判定された場合、S110からの処理を繰り返す。
S114で所定時間が経過したと判定された場合、エラー発生後の出力処理は未実施となる。その場合、ホーム画面から「前回スキャンデータメニュー」画面を表示可能としても良い。そのような構成により、ユーザは、何らかの理由で所定時間が経過したとしても、出力処理を実行することができる。その場合、複写機制御部340は、抑制処理を開始した上で、S111からの処理を繰り返す。なお、S114で用いられる所定時間は、パネル3を介してユーザにより事前に設定可能にしても良い。
以上のように、本実施形態によれば、読取データに基づく出力処理においてエラーが発生した場合であっても、読取処理から繰り返さなくても良い。これにより、大判インクジェット印刷装置に用いられるような大きなサイズの原稿や長尺原稿についてのリトライに係る利便性をより向上させることができる。
本実施形態では、読取データに基づく印刷処理を出力処理の一例として説明したが、本実施形態の動作を読取データに基づく他の出力処理について適用することが可能である。例えば、読取データに基づく、USBメモリへの保存処理やフォルダへの保存処理、メール送信処理を行う場合にも、本実施形態の動作を適用可能である。例えば、読取データをUSBメモリに保存する際に途中でUSBメモリが抜かれた場合、S103でエラーが発生したと判定される。その場合、S104で「リトライ処理以外の出力処理」の抑制が開始され、リトライ処理が可能であり、リトライ処理の設定が「手動」であれば、S109で図6(A)~(D)の画面が表示され、リトライ処理の選択を受け付ける。そのような構成により、ユーザは、読取処理から繰り返さなくてもよい。また、リトライ処理においても、印刷に失敗したのであれば、USBメモリやネットワーク上に保存するといったように、他の種類の出力処理を実行することが可能である。そのような構成により、印刷に失敗したプリンタ以外のプリンタで印刷を再開するといったことが容易となる。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
1 印刷装置機構: 2 読取装置機構: 100 複写機: 320 読取制御部: 330 印刷制御部: 340 複写機制御部

Claims (10)

  1. 原稿画像を光学的に読み取る読取手段により読み取られた読取データを用いて第1の出力処理を実行する第1実行手段と、
    前記第1の出力処理の実行中にエラーが発生した場合、前記第1の出力処理と異なる第2の出力処理を選択可能な選択画面を表示する表示手段と、
    前記第2の出力処理が選択された場合、前記第1の出力処理に用いていた前記読取データを用いて前記第2の出力処理を実行する第2実行手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記選択画面は、前記第1の出力処理及び前記第2の出力処理を含む複数の出力処理のうちいずれかを選択可能な画面であり、
    前記複数の出力処理のうち選択された出力処理が、前記第1の出力処理に用いていた前記読取データを用いられて実行される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第1実行手段による前記第1の出力処理の実行中にエラーが発生した後、前記読取手段による前記原稿画像の読み取りを実行することなく、前記第1の出力処理に用いていた前記読取データを用いて前記第2の出力処理が実行されることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記第1の出力処理は、前記読取データを用いて印刷を実行するコピー処理、前記読取データを外部装置に送信する送信処理、前記読取データを外付けメモリに保存するメモリ保存処理、前記読取データをネットワーク上、又は画像処理装置の内部の所定のフォルダに保存するフォルダ保存処理、前記読取データを所定のメールアドレスに送信するメール処理のうちいずれかであり、
    前記第2の出力処理は、前記コピー処理、前記送信処理、前記メモリ保存処理、前記フォルダ保存処理、前記メール処理のうち、前記第1の出力処理と異なるいずれかである、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記第1の出力処理の実行中にエラーが発生した場合、前記第2の出力処理のための設定を実行可能な画面が表示されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記第1の出力処理の実行中にエラーが発生した場合に前記第1の出力処理を自動でリトライする第1の設定、又は前記第1の出力処理の実行中にエラーが発生した場合に前記選択画面を表示するための第2の設定を、ユーザ操作に基づいて実行する設定手段、をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 印刷を実行可能な印刷手段、をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記印刷手段は、ロール紙に対して印刷を実行することを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 原稿画像を光学的に読み取る読取手段により読み取られた読取データを用いて第1の出力処理を実行する第1実行ステップと、
    前記第1の出力処理の実行中にエラーが発生した場合、前記第1の出力処理と異なる第2の出力処理を選択可能な選択画面を表示する表示ステップと、
    前記第2の出力処理が選択された場合、前記第1の出力処理に用いていた前記読取データを用いて前記第2の出力処理を実行する第2実行ステップと、
    を有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  10. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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