JP2023127431A - 口栓、及び、包装容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】バンド部の切り離し開始前に内容物が漏れる可能性を低減する。【解決手段】口栓は、スパウトと、キャップと、バンド部と、破断部と、を備える。スパウトは、側壁と、外ネジと、フランジと、外方に向けて突出するように形成されたノッチと、を有する。キャップは、天板と、周壁と、内ネジと、を有する。バンド部は、バンド本体と、バンド本体の内側において、ノッチの下面に当接することによってキャップがスパウトから離れることを規制するフラップと、を有する。破断部は、キャップをスパウトから取り外したときに、バンド部の少なくとも一部がキャップから切り離されるように、バンド本体とキャップとを接続する。フラップは、基端部と、天板に向かって延びるように形成された傾斜部とを含む。フラップの傾斜部の厚さが、0.5mm以上であり、フラップの先端とノッチの下面との間の距離が、0.25mm以下である。【選択図】図5

Description

本開示は、口栓、及び、包装容器に関する。
特許文献1には、タンパーエビデント機能を強化したボトルのノズル構造が開示されている。特許文献2には、蓋本体と金属薄板製内蓋と上蓋との組合せから構成される複合容器蓋が開示されている。
特開2005-112357号公報 実開平3-11649号公報
本開示は、バンド部の切り離し開始前に内容物が漏れる可能性を低減する口栓、及び、包装容器を提供する。
本開示の一側面に係る口栓は、スパウトと、キャップと、バンド部と、破断部と、を備える。スパウトは、円筒状の側壁と、側壁の外周面に設けられた外ネジと、側壁の一端側に設けられたフランジと、側壁から外方に向けて突出するように形成されたノッチと、を有する。キャップは、天板と、天板の外周縁に接続された周壁と、周壁の内周面に設けられ、外ネジと螺合する内ネジと、を有する。バンド部は、円筒状のバンド本体と、バンド本体の内側において、ノッチの下面に当接することによってキャップがスパウトから離れることを規制するフラップと、を有する。破断部は、キャップをスパウトから取り外したときに、バンド部の少なくとも一部がキャップから切り離されるように、バンド本体とキャップの周壁の一端とを接続する。フラップは、バンド本体の下端部に接続され、下方に向かって湾曲するように形成された基端部と、基端部に接続され、天板に向かって延びるように形成された傾斜部とを含む。フラップの傾斜部の厚さが、0.5mm以上であり、フラップの先端とノッチの下面との間の距離が、0.25mm以下である。
フランジのうちのバンド部の下端と対向する部分と、ノッチの下面との間の距離が、4mm以下であってもよい。
破断部は、キャップをスパウトから取り外したときにバンド部がキャップから分離されてスパウトに残るように、バンド本体と周壁の一端とを接続してもよい。バンド部の下端と、フランジのうちのバンド部の下端と対向する部分との間には、バンド部がキャップから分離されたときにバンド部がフランジに落下するように隙間が設けられてもよい。
フラップは、ノッチの下面との間、及び、スパウトの側壁との間にそれぞれ隙間が設けられるように配置されてもよい。
バンド部は、キャップの中心軸まわりの周方向において、フラップと並ぶ別のフラップと、フラップとを連結する連結部を更に有してもよい。連結部の先端の厚さは、フラップの先端の厚さよりも小さく、且つ、別のフラップの先端の厚さよりも小さくてもよい。
キャップは、シリコンを含有してもよい。
本開示の一側面に係る包装容器は、上記口栓と、口栓が取り付けられる容器本体と、を備える。
本開示によれば、バンド部の切り離し開始前に内容物が漏れる可能性を低減する口栓、及び、包装容器が提供される。
図1は、口栓を備える包装容器の一例を示す斜視図である。 図2(a)は、未開封状態の口栓の一例を示す側面図である。図2(b)は、開封後の口栓の一例を示す側面図である。 図3は、口栓の一例を示す断面図である。 図4は、バンド部の一例を示す下面図である。 図5は、図3におけるV線で示す部分を拡大した図である。 図6は、口栓の一例を示す断面図の一部である。 図7(a)は、比較例に係る口栓での開放角度と破断開始角度との関係を示す模式図である。図7(b)は、実施例に係る口栓での開放角度と破断開始角度との関係の一例を示す模式図である。 図8(a)は、比較例に係る口栓での評価結果を示すグラフである。図8(b)は、実施例に係る口栓での評価結果の一例を示すグラフである。
以下、図面を参照して、一実施形態について説明する。ただし、以下の実施形態は、本開示を説明するための例示であり、本開示を以下の内容に限定する趣旨ではない。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用い、場合により重複する説明は省略する。各要素の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。一部の図面には、X軸、Y軸、及びZ軸で規定される直交座標系が示されている。
図1には、一実施形態に係る包装容器の斜視図が示されている。包装容器1は、内容物を収容する容器である。包装容器1に収容される内容物は、液体状のものであってもよく、その具体例としては、酒類、飲料、及び調味料等が挙げられる。包装容器1は、容器本体2と、口栓4と、を備える。容器本体2は、液体等の内容物を収容する本体部分である。容器本体2の材質としては、紙、樹脂、及びガラスが挙げられる。容器本体2の材質は、紙と樹脂とがラミネートされたものであってもよい。容器本体2には、口栓4が取り付けられている。
(口栓)
口栓4は、包装容器1(容器本体2)から内容物を注出するための注出口を形成する部材である。図2(a)及び図2(b)には、口栓4の側面図が示されている。図3には、図2(a)に示される口栓4の縦断面が示されている。図2(a)、図2(b)、及び図3に示されるように、口栓4は、キャップ10と、スパウト30と、バンド部40と、を備える。キャップ10は、スパウト30に固定されている(取り付けられている)。
キャップ10、スパウト30、及びバンド部40は、いずれも樹脂製であってもよい。例えば、キャップ10及びバンド部40は、ポリプロピレン樹脂製であってよい。スパウト30は、低密度ポリエチレン樹脂製であってよく、その中でも直鎖状低密度ポリエチレン樹脂製であってよい。キャップ10は、シリコンを含有してもよい。キャップ10の材料は、例えば、ブロックポリプロピレンと、着色材と、シリコンが含有されたシリコン材と、を含む。キャップ10におけるシリコンの濃度(質量%)は、0.5%~3.0%程度であってもよい。
以降の説明では、キャップ10の中心軸Ax(図3参照)を基準として、中心軸Axに向かう方向を「内」として、中心軸Axから離れる方向を「外」とする。中心軸Axに沿った方向を「上下方向」とし、キャップ10がスパウト30から離れる方向を「上方向」とし、キャップ10がスパウト30に近づく方向を「下方向」とする。一部の図面において、Z軸方向が上下方向を表し、X軸方向及びY軸方向が上下方向に垂直な方向を表す。以下、キャップ10、スパウト30、及びバンド部40それぞれについて説明する。
キャップ10は、天板12と、周壁14と、内ネジ15と、インナーリング16と、を有する。天板12は、円板状に形成されている。天板12の外周縁には、テーパー部18が形成されている。周壁14は、テーパー部18から下方に延びており、円筒形状を有する。周壁14の上端は、天板12の外周縁に接続されている。キャップ10の中心軸Axは、天板12の中心を通り、且つ、天板12の上面に対して直交していてもよい。周壁14の外周面には、ローレット20が形成されている。
ローレット20は、例えば、複数の突起部22と、複数の基部24とによって構成されている。複数の突起部22と、複数の基部24とは、キャップ10の中心軸Axを中心とした周方向に沿って、一つずつ交互に並んでいる。すなわち、上記周方向において、各突起部22は一対の基部24に挟まれており、各基部24は一対の突起部22に挟まれている。キャップ10の平面視(中心軸Axに沿って上から見た場合)において、突起部22の外縁は、鋸状であってもよい。
キャップ10の平面視において、基部24の外縁は、複数の突起部22それぞれの外縁の頂部を結ぶ仮想円よりも内側に位置していてもよい。基部24の外縁は、曲線であってもよく、直線であってもよく、鋸状であってもよい。ローレット20の形状は、図2(a)及び図2(b)に示される例に限定されず、キャップ10の操作性を向上させる観点から、ローレット20は、どのように形成されていてもよい。
周壁14は、ローレット20の下方に設けられたベース部28を含んでもよい。ベース部28は、円筒形状を有する。ベース部28の下端には、バンド部40が接続されている。ベース部28を設けることによって、キャップ10の成型及びバンド部40との接続を容易にすることができる。本開示において、一の部材に接続されている(取り付けられている)とは、その部材に直接接続されている場合だけでなく、固定用の他の部材を介して接続されている(取り付けられている)場合も含む。ローレット20は、テーパー部18の下端とベース部28の上端との間に形成されている。図2(a)及び図2(b)に示される例とは異なり、キャップ10は、テーパー部18を有しなくてもよく、ベース部28を有しなくてもよい。キャップ10の周壁14の全体にローレット20が形成されていてもよい。
内ネジ15は、図3に示されるように、周壁14の内周面に設けられている。インナーリング16は、天板12の内面(下面)に設けられている。インナーリング16は、天板12の内面から、中心軸Axに沿って延びており、円筒形状を有する。インナーリング16は、周壁14との間に隙間を設けた状態で、周壁14の内側に配置されている。
スパウト30は、側壁32と、外ネジ33と、フランジ34と、を有する。側壁32は、円筒形状を有する。側壁32の径は、キャップ10の周壁14の径よりも小さい。すなわち、側壁32と中心軸Axとの間の距離は、周壁14と中心軸Axとの間の距離よりも小さい。外ネジ33は、側壁32の外周面に設けられている。外ネジ33は、側壁32の上半分の外周面に設けられてもよい。キャップ10の周壁14に形成されている上記内ネジ15は、外ネジ33と螺合する。
側壁32の上端部(上端とその近傍部分)は、周壁14とインナーリング16との間に挿入されている。側壁32及び外ネジ33は、複数箇所において周壁14、内ネジ15及びインナーリング16と密着している。これにより、スパウト30とキャップ10との間から内容物が漏れること(例えば、液漏れ)が防止される。側壁32及び外ネジ33と、スパウト30の一部とが複数箇所で密着した状態が解除されることで、容器本体2内の内容物が、スパウト30とキャップ10との間から外に排出可能となる。
フランジ34は、側壁32の一端側に設けられている。フランジ34は、側壁32の下端部に接続されており、側壁32よりも外方に延びている。フランジ34は、環状に形成されている。フランジ34は、口栓4を容器本体2に取り付ける際の接合箇所である。フランジ34は、容器本体2の包装材が接合される上面34aを含んでもよい。上記包装材とフランジ34との接合は、超音波溶着又は接着等によって行われてもよい。フランジ34は、上記上面34aが形成された部分(以下、「フランジ部35」という。)と、フランジ部35と側壁32の下端部とを接続するリング部36と、を含む。リング部36はフランジ部35の内側に配置されており、例えば、側壁32の下端部の側面に接続されている。
スパウト30は、ノッチ38を有する。ノッチ38は、側壁32の外周面に形成されており、側壁32から外方に向けて突出するように形成されている。ノッチ38は、環状に形成されており、例えば、側壁32の外周面に中心軸Axまわりの周方向に沿って連続して設けられている。ノッチ38は、外ネジ33の下方に位置しており、側壁32の上下方向における中央と下端との間に設けられてもよい。ノッチ38は、バンド部40の移動を規制する機能を有する。
バンド部40は、キャップ10の周壁14の下端に取り付けられている。バンド部40は、例えば、周壁14に含まれるベース部28の下端に接続されている。バンド部40は、円筒形状を有する。バンド部40の外径は、キャップ10の周壁14の外径と略一致する。バンド部40は、周壁14とスパウト30(例えば、リング部36)との間に配置されており、キャップ10がスパウト30から離れることを規制する。
未開封状態(キャップ10を一度も取り外していない初期状態)のキャップ10をスパウト30から取り外したときにバンド部40の少なくとも一部がキャップ10から切り離されるように、バンド部40が周壁14に接続されている。例えば、未開封状態のキャップ10をスパウト30から取り外したときに、バンド部40の全体がキャップ10と分離(分断)されるように、バンド部40が周壁14に接続されている。
図2(a)に示されるように、バンド部40の下端と、スパウト30のフランジ34のうちのバンド部40の下端と対向する部分との間には、隙間gが形成されていてもよい。例えば、バンド部40の下端と、フランジ34のリング部36との間に、隙間gが設けられている。隙間gは、改ざん防止の目的で形成されている。バンド部40の全体とキャップ10とが分離すると(バンド部40の全体がキャップ10から切り離されると)、バンド部40とキャップ10とが互いに接続されていない状態となる。この場合、キャップ10をスパウト30から取り外して開封すると、バンド部40がスパウト30に残る。
キャップ10から分断されたバンド部40は、その下端がフランジ34のリング部36に当接するように下方に移動する。上記隙間gは、バンド部40の全体がキャップ10から分離されたときに(バンド部40がキャップ10に接続されていない状態となったときに)、バンド部40がフランジ34に落下するように設けられている。一度開封したキャップ10がスパウト30に再度取り付けられた場合、図2(b)に示されるように、キャップ10の下端と、スパウト30に残ったバンド部40の上端との間に隙間g1が形成されてもよい。隙間g1の大きさ(幅)は、未開封状態での上記隙間gの大きさ(幅)に略一致する。一度開封した後では、キャップ10の下端とバンド部40の上端との間に隙間が形成されることで、キャップ10が既に開封されていることを目視により確認することができる。
隙間gの大きさ(隙間g1の大きさ)は、0.5mm以上であってもよい。隙間gの大きさは、バンド部40の下端とリング部36の上端との間の最短距離で定義される。視認性(より詳細には、開封後の隙間の視認性)の観点から、隙間gの大きさは、0.7mm以上、0.8mm以上、0.9mm以上、又は1.0mm以上であってもよい。キャップ10の大きさ(中心軸Axに沿った長さ)を確保する観点から、隙間gの大きさは、2.0mm以下、1.8mm以下、1.6mm以下、又は1.4mm以下であってもよい。
図4は、中心軸Axに沿った方向からバンド部40の下を見た場合の下面図を示しており、図4では、キャップ10及びスパウト30の図示が省略されている。図3には、図4におけるIII-III線での断面が示されている。バンド部40は、バンド本体41と、複数のフラップ42と、複数の連結部48と、を有してもよい。バンド本体41は、キャップ10の周壁14の下方に配置されており、円筒形状を有する。バンド本体41の外径は、周壁14(周壁14のベース部28)の外径と略一致していてもよい。
複数のフラップ42は、バンド本体41の内側において、ノッチ38の下面38aに当接することによってキャップ10がスパウト30から離れることを規制する。フラップ42は、バンド本体41の下端部に接続されており、その大部分がキャップ10の天板12に向かうように延びるように形成されている。フラップ42(より詳細には、後述の傾斜部)は、中心軸Ax及び中心軸Axに直交するX-Y平面に対して傾斜している。フラップ42は、天板12に近づくにつれて中心軸Axとフラップ42との間の距離が小さくなるように形成されている。
フラップ42の先端42a(上端面)の少なくとも一部は、スパウト30のノッチ38の下面38aに対向している。キャップ10を取り外そうとした際に、各フラップ42が、ノッチ38の下面38aに当接することによって、キャップ10がスパウト30に対して相対的に離れることが規制される。
フラップ42は、ノッチ38の下面38aとの間、及び、スパウト30の側壁32との間にそれぞれ隙間が設けられるように配置されていてもよい。フラップ42は、スパウト30と離れた状態で、ノッチ38の下面38aに対向するように配置されていてもよい。フラップ42のいずれの箇所も、側壁32及びノッチ38に接触しないように、フラップ42が形成されていてもよい。
フラップ42の先端42a(上端面)は、スパウト30と離れていてもよい。フラップ42の先端42aがスパウト30と離れた状態では、フラップ42の先端42aが、スパウト30の側壁32及びノッチ38と接触していない。フラップ42の先端42aは、スパウト30に加えて、バンド本体41の内周面にも接触していなくてもよい(バンド本体41の内周面とも離れていてもよい)。
複数のフラップ42は、図4に示されるように、中心軸Axまわりの周方向に沿って並んでいる。複数のフラップ42は、中心軸Axまわりの周方向において互いに間隔を空けて配置されている(所定の間隔で設けられている)。複数のフラップ42は、中心軸Axまわりの周方向において、等間隔に並んでいてもよい。フラップ42は、中心軸Axまわりの周方向に沿って延在するように板状に形成されてもよい。複数のフラップ42は、互いに略同一の形状を有してもよい。フラップ42の先端の厚さTh1(図5参照)は、0.8mm~1.0mmであってもよく、0.82mm~0.98mmであってもよく、0.85mm~0.95mmであってもよい。
複数の連結部48それぞれは、複数のフラップ42のうちの中心軸Axまわりの周方向において互いに隣り合うフラップ42同士を連結(接続)する。1つのフラップ42と1つの連結部48とが、中心軸Axまわりの周方向において交互に配置されている。連結部48は、いずれかのフラップ42と、そのフラップ42と中心軸Axまわりの周方向において並ぶ別のフラップ42と、を連結する。1つの連結部48は、中心軸Axまわりの周方向において自身を挟む一対のフラップ42同士を連結(接続)する。
連結部48は、中心軸Axまわりの周方向に沿って延在するように板状に形成されている。複数の連結部48は、互いに略同一の形状を有していてもよい。連結部48の先端の厚さTh2(図6参照)は、フラップ42の先端の厚さTh1よりも小さくてもよい。厚さTh2に対する厚さTh1の比は、1.5~5.0であってもよく、2.0~4.5であってもよく、2.5~4.0であってもよい。厚さTh2に対する厚さTh1の比が1.5以上であることで、フラップ42の加工が容易である。厚さTh2に対する厚さTh1の比が5.0以下であることで、フラップ42の復元力を抑制するのに有用である。
複数のフラップ42それぞれは、先端(中心軸Axに近い端部)からバンド本体41の下端部に向かうにつれて幅が小さくなるように形成されていてもよい。図4に示されるように、中心軸Axに沿った下方向から見て、フラップ42の中心軸Axまわりの周方向に沿った幅は、内から外に向かうにつれて小さくなる。中心軸Axに沿って下方向から見て、フラップ42の内周縁47aの両端を結ぶ線分の長さは、フラップ42の外周縁47bの両端を結ぶ線分の長さよりも小さい。外周縁47bの両端を結ぶ線分の長さは、内周縁47aの両端を結ぶ線分の長さの1/5倍~4/5倍であってもよい。内周縁47aと外周縁47bとを接続する一対の側縁47cの中心軸Axまわりの円周における互いの距離は、中心軸Axから離れるにつれて小さくなる。
連結部48は、フラップ42の先端(内周縁47a)に接続されていなくてもよい。中心軸Axに沿った下方向から見て、フラップ42のバンド本体41の内周面からの突出量y1は、連結部48のバンド本体41の内周面からの突出量y2に比べて大きい。突出量y2は、突出量y1の0.7倍~0.95倍であってもよい。突出量y2が突出量y1の0.7倍以上であることで、フラップ42の加工が容易である。突出量y2が突出量y1の0.95倍以下であることで、フラップ42の復元力を抑制するのに有用である。
図5には、図3におけるV線で囲まれる領域を拡大した断面図が示されている。図3及び図5は、中心軸Axを含み、且つ、いずれかのフラップ42を通る面で口栓4を切断した際の縦断面を示している。図5を参照しながら、ノッチ38及びフラップ42の詳細について説明する。以下では、中心軸Axを含み、且つ、フラップ42を通る縦断面を「観察断面」と称する。観察断面は、中心軸Axを含み、且つ、フラップ42の中心軸Axまわりの円周の中央を通るように設定されてもよい。観察断面において、中心軸Axに直交する方向を「横方向」と定義する。図5に示される例では、観察断面がX-Z平面に相当し、横方向がX軸方向に相当する。
ノッチ38は、突出部分39aと、傾斜部分39bと、傾斜部分39cとを含んでもよい。突出部分39aは、中心軸Axに沿って延びる側面37aを形成する部分であり、側面37aは、バンド本体41の内周面と対向する。突出部分39aの下面が、ノッチ38の下面38aに相当する。傾斜部分39bは、突出部分39aの上方において、側面37aに傾斜した傾斜面37bを形成する部分である。傾斜面37bは、側面37aの上端から斜め上方に向かって延びている。
傾斜部分39cは、突出部分39aの下方において、側面37aに傾斜した傾斜面37cを形成する部分である。傾斜面37cは、突出部分39aの下面(下面38a)の横方向における端部から、斜め下方に向かって延びている。下面38aと傾斜面37cとの接続箇所は、横方向において、フラップ42の先端の最も上方に位置する箇所よりも内側に位置してもよい。ノッチ38は、傾斜部分39cを含まずに、突出部分39a及び傾斜部分39bを含んでもよい。
フラップ42は、基端部43と、傾斜部44と、を含む。基端部43は、バンド本体41の下端部に接続され、下方に向かって湾曲した部分である。基端部43が下方に向かって湾曲することで、基端部43は下方に凸となる形状を有する。傾斜部44は、基端部43に接続され、天板12に向かって延びるように形成された部分である。傾斜部44の先端(基端部43と接続される端面とは反対側の端面)が、フラップ42の先端42aに相当する。
基端部43の上面43aは、下方に向かって凹むように湾曲している。傾斜部44は、基端部43の上面43aに接続された傾斜面44aを含む。傾斜面44aは、傾斜部44のうちのバンド本体41を向く(外を向く)面である。観察断面において、傾斜面44aは、直線状に形成されている。
フラップ42の傾斜部44の厚さTsは、0.5mm以上である。フラップ42の撓みを抑制する観点から、厚さTsは、0.52mm以上、0.54mm以上、0.56mm以上、又は、0.58mm以上であってもよい。厚さTsは、フラップ42の形成の容易さの観点から、1.2mm以下であってもよく、1.1mm以下であってもよく、1.0mm以下であってもよい。
厚さTsは、観察断面において、傾斜面44aに対して垂直な仮想線を描き、その仮想線上での傾斜部44の幅を計測した値である。上面43aと傾斜面44aとの接続箇所において傾斜面44aに対して垂直に延びる仮想線によって、基端部43と傾斜部44との境界が形成される。基端部43との接続部分からフラップ42の先端42aに向かうにつれて、厚さTsの値が大きくなってもよい。傾斜面44aの上端を通る上記仮想線において計測される幅(厚さTs)は、先端42aの厚さTh1に略一致してもよい。先端42aの傾斜面44aに対する角度によって、厚さTsが計測されない箇所が生じ得るが、傾斜部44の厚さTsは、計測可能な範囲での計測値によって定義される。
図6には、フラップ42ではなく連結部48を通る位置(図4におけるVI-VI線)での縦断面の一部が示されている。口栓4は、破断部50を備える。破断部50は、キャップ10をスパウト30から取り外したときに、バンド部40の少なくとも一部がキャップ10から切り離されるように、バンド本体41とキャップ10の周壁14の一端とを接続する。破断部50は、キャップ10をスパウト30から取り外したときにバンド部40(バンド部40の全体)がキャップ10から分離されてスパウト30に残るように、バンド本体41と周壁14の一端(下端)とを接続してもよい。
破断部50は、例えば、複数のリブ52を有する。複数のリブ52は、バンド本体41の内周面と、周壁14のベース部28の内周面とに設けられており、それらの内周面から内側(中心軸Ax)に向かって突出している(図4も参照)。複数のリブ52は、中心軸Axまわりの周方向に沿って、所定の間隔で設けられている。複数のリブ52それぞれは、中心軸Axまわりの周方向において隣り合うフラップ42同士の間に配置されてもよい。
複数のリブ52それぞれは、連結部48の上方に位置する。リブ52の厚さ(バンド本体41の内周面からの突出量)は、フラップ42のバンド本体41の内周面からの突出量よりも小さくてもよい。キャップ10の周壁14におけるベース部28の下端と、バンド本体41の上端との境界には、リブ52の内部(例えば、略中央)まで延びる切込み54が形成されていてもよい。キャップ10とバンド部40とは、切込み54によって区画されている。
切込み54は、中心軸Axまわりの周方向に沿って連続して形成されている。切込み54が形成されることで、キャップ10とバンド部40とが形成され、周壁14(ベース部28)とバンド本体41とが、薄肉部56を介して接続された状態となる。薄肉部56は、リブ52のうちの切込み54の高さ位置において切込み54が形成されていない部分である。切込み54は、ノッチ38の側面37aを形成する突出部分39a(側面37a)の上端よりも上方に位置する。
消費者等のユーザは、未開封状態の包装容器1から内容物を抽出する際に、スパウト30に対してキャップ10を相対的に回転させる。キャップ10の相対的な回転に伴って、キャップ10の周壁14に形成された内ネジ15と、スパウト30の側壁32に形成された外ネジ33との螺合が徐々に解除される。内ネジ15と外ネジ33との螺合が解除されていくと、キャップ10及びバンド部40が、スパウト30のフランジ34から徐々に遠ざかるように上方に移動する。
キャップ10及びバンド部40が上方に移動し始めた後、ほどなくバンド部40の複数のフラップ42が、スパウト30のノッチ38の下面38aに当接する(当たる)。フラップ42がノッチ38の下面38aに当接することで、キャップ10とバンド部40との間(破断部50の薄肉部56)に引っ張り応力が生じ、キャップ10及びバンド部40がスパウト30のフランジ34から離れることが規制される。キャップ10の相対的な回転が継続され、引っ張り応力が所定値に達すると、薄肉部56が破断する。
複数のリブ52それぞれの薄肉部56の少なくとも一部は、引っ張り応力が所定値に達すると破断する程度の強度を有するように形成されている。例えば、全ての薄肉部56が破断することによって、キャップ10とバンド部40の全体とが物理的に分離され、キャップ10の移動の規制が解除される。キャップ10から分離されたバンド部40は、スパウト30のリング部36と接触する位置まで下方に移動する。
薄肉部56の破断後、キャップ10の相対的な回転が継続されることで、キャップ10がスパウト30から取り外される。キャップ10がスパウト30から取り外された後において、バンド部40はスパウト30に残る。破断部50は、リブ52に薄肉部56が形成されている構成に限られず、キャップ10をスパウト30から取り外した際に、キャップ10とバンド本体41の少なくとも一部とが切り離されるように破断すれば、どのように形成されていてもよい。
破断部50は、キャップ10をスパウト30から取り外し際に、キャップ10とバンド本体41が完全に分離しないように、キャップ10とバンド部40とを接続してもよい。この場合、キャップ10をスパウト30から取り外したときに、バンド部40がキャップ10と共に、スパウト30から外れてもよい。
図5に戻り、フラップ42の先端42aとノッチ38の下面38aとの間の距離D1は、0.25mm以下である。距離D1は、ユーザによってキャップ10が全く回転されていない初期状態において、計測される距離である。距離D1は、先端42aと下面38aとの間の最短距離であり、観察断面において、中心軸Axに沿う上下方向での距離に相当する。キャップ10を開封しようすると際に、フラップ42がノッチ38に当たるタイミングを早める観点から、距離D1は、0.24mm以下、0.22mm以下、又は、0.20mm以下であってもよい。
スパウト30のフランジ34のうちのバンド部40の下端と対向する部分(例えば、リング部36)と、ノッチ38の下面38aとの間の距離D2は、4.0mm以下であってもよい。距離D2は、距離D1と同様に、ユーザによってキャップ10が全く回転されていない初期状態において、計測される距離である。距離D2は、フランジ34のうちのバンド部40の下端と対向する部分(例えば、リング部36)の上面と、ノッチ38の下面38aとの間の最短距離(観察断面での上下方向における距離)である。距離D1を小さくする場合に、フラップ42の形成を容易にする観点から、距離D2は、3.8mm以下、3.7mm以下、3.6mm以下、又は、3.5mm以下であってもよい。
(口栓の製造方法)
続いて、口栓4の製造方法の一例を以下に説明する。口栓4の製造方法は、少なくとも、スパウト30を準備する工程と、キャップ部材を準備する工程と、外ネジ33に内ネジ15を螺合させて、スパウト30にキャップ部材を取り付ける工程と、切込み54を形成する工程と、を含む。
スパウト30を準備する工程では、例えば、樹脂成型によってスパウト30を作製する。キャップ部材を準備する工程では、キャップ10に対応する部分、バンド部40に対応する部分、及び複数のリブ52が一体化されたキャップ部材を、例えば、樹脂成型によって作製する。キャップ部材は、薄肉部56を有しないこと(切込み54が形成されていないこと)以外は、キャップ10、バンド部40及び複数のリブ52と同様の形状を有する。したがって、キャップ10及びバンド部40の構成部材の名称を用いて以下にキャップ部材を説明する。キャップ部材の周壁は、互いに分離される前のキャップ10の周壁14とバンド部40のバンド本体41とに対応する。
樹脂成型の直後においては、複数のフラップ42及び複数の連結部48は、キャップ部材の内部空間の外に突出している。樹脂成型後に、互いに連結された状態の複数のフラップ42及び複数の連結部48を治具等によってキャップ部材の内部空間に折り曲げる(折り込む)。治具等により折り曲げることによって、フラップ42に基端部43と傾斜部44とが形成される。フラップ42の折り曲げに伴って、湾曲した状態の基端部43が形成され、フラップ42に元に戻ろうとする復元力(中心軸Axに向かって倒れようとする復元力)が生じ得る。フラップ42の先端42aがスパウト30及びバンド本体41の内周面に接触しない位置まで、フラップ42はキャップ部材の内部空間に折り込まれる。
次に、キャップ部材の周壁の内部にスパウト30の側壁32の上端部を挿入する。スパウト30に対してキャップ部材を中心軸Axまわりの一方向に回転させると、周壁14の内ネジ15と側壁32の外ネジ33とが螺合し、キャップ部材がスパウト30のフランジ34に近づく方向に移動する。そして、複数のフラップ42が、ノッチ38(傾斜部分39b)に当接した後に、ノッチ38に乗り上げ始める。また、側壁32の上端部がキャップ部材の周壁14とインナーリング16との間に挿入され始める。
キャップ部材をスパウト30に対して更に回転させると、各フラップ42がノッチ38を乗り越えるとともに、スパウト30の側壁32の上端部がキャップ部材の周壁とインナーリング16との間に挿入された状態となる。これによって、スパウト30が、キャップ部材によってキャッピングされた状態(スパウト30にキャップ部材が取り付けられた状態)となる。
次に、キャップ部材に切込み54(薄肉部56)を形成する工程が行われる。例えば、スコアカッターを用いてキャップ部材の周壁の全周に切り込みを入れて、切込み54を形成する。一例では、後に周壁14のベース部28とバンド部40との境界となる部分と、各リブ52の上記境界となる部分に対応する位置とに、周壁14の外周からスコアカッターの刃を当てる。複数のリブ52それぞれでは、リブ52の中心軸Axに直交する横方向における略中央部分までスコアカッターの刃が挿入される。
そして、スコアカッターがキャップ部材及びリブの内部に当てられた状態で、キャップ部材及びスパウト30を中心軸Axまわりに回転させることで、切込み54を形成する。これにより、リブ52に薄肉部56が形成される。薄肉部56の形成によって、キャップ部材において、キャップ10とバンド部40とが分断され、これらの部材が、リブ52(薄肉部56)を介して接続された状態となって、口栓4が得られる。切込み54のサイズを調整して、薄肉部56の大きさ及び厚さを変えることで、破断させるために必要な力を調整することができる。その後、口栓4を容器本体2に取り付ける工程が行われ、包装容器1が製造される。
(評価結果1)
続いて、図7(a)及び図7(b)を参照して、距離D1及び厚さTsを上記で説明した範囲に設定した場合の評価結果について説明する。この評価では、距離D1及び厚さTsが上記で説明した範囲外であるサンプル品(比較例に係るサンプル品)と、距離D1及び厚さTsが上記で説明した範囲内であるサンプル品(実施例に係るサンプル品)と、を準備した。キャップ10の密閉状態が開放されるシール開放角度θ1と、破断部50の一部が破断し始める(バンド部40が切り離され始める)バンド切れ角度θ2とを計測した。
比較例に係るサンプル品では、距離D1が3.0mmであり、厚さTsが4.5mm以上であった。実施例に係るサンプル品では、距離D1が0.15mmであり、厚さTsが6.0mm以上であった。シール開放角度θ1の計測では、初期状態からキャップ10を10°ずつ回転させ、10°回転させる度に、キャップ10とスパウト30との間から液漏れが生じるか否かを判定し、液漏れが生じた角度を計測した。バンド切れ角度θ2の計測では、初期状態からキャップ10を10°ずつ回転させ、10°回転させる度に、破断部50において破断が生じていないかを判定し、少なくとも一部において破断が生じた角度を計測した。
比較例及び実施例それぞれにおいて5個のサンプル品を用意し、計測値の算術平均値をシール開放角度θ1及びバンド切れ角度θ2として取得した。比較例に係るサンプル品での評価結果では、図7(a)に示されるように、シール開放角度θ1に対してバンド切れ角度θ2が大きかった。具体的には、シール開放角度θ1の計測値が80°であり、バンド切れ角度θ2の計測値が200°であった。実施例に係るサンプル品の評価結果では、図7(b)に示されるように、シール開放角度θ1に対してバンド切れ角度θ2が小さかった。具体的には、シール開放角度θ1の計測値が95°であり、バンド切れ角度θ2の計測値が92°であった。比較例では、破断部50が破断を開始する前に液漏れが生じたのに対して、実施例では、破断部50が破断を開始する前に、液漏れが生じなかった。
(評価結果2)
続いて、図8(a)及び図8(b)を参照して、キャップ10がシリコンを含有する場合の評価結果について説明する。この評価では、キャップ10がシリコンを含有しないサンプル品(比較例に係るサンプル品)と、キャップ10がシリコンを含有するサンプル品(実施例に係るサンプル品)と、を準備した。トルクの測定装置を用いて、スパウト30からキャップ10を取り外す際のトルク[cN・m]を測定した。トルクの測定装置として、東日製作所株式会社製のデジタルトルクメータ(商品名:TME2)を用いた。
比較例のサンプル品のN数(評価した個数)は、502であり、実施例のサンプル品のN数は、240である。各サンプル品について、スパウト30に対してキャップ10を相対的に回転させ、スパウト30からキャップ10が取り外れるまでのトルクを継続して測定した。継続して測定されるトルクの時間変化のうち、最大値が大きいほど、キャップ10を開ける際に、より大きな力が必要であることを示し、最大値が小さいほど、キャップ10を開ける際に、より小さな力で開けることが可能であることを示す。トルクの測定は、スパウト30にキャップ10を取り付けた後、1日間常温で保管して行った。各サンプル品での測定においてトルクの最大値を求めた。図8(a)に示されるグラフは、比較例のサンプル品でのトルクの最大値の計測結果を表す。図8(b)に示されるグラフは、実施例のサンプル品でのトルクの最大値の計測結果を表す。
図8(a)及び図8(b)それぞれに示されるグラフにおいて、横軸は、トルクの最大値を表しており、縦軸は、サンプル品の個数、及び、全サンプル数に対する割合(%)を表す。例えば、図8(a)に示されるグラフでは、トルクの最大値の計測結果が50cN・m~54cN・mであったサンプル品の数が、150個(割合が約30%)であることが示されている。図8(a)及び図8(b)それぞれにおいて、「ST」は、予め設定された規格範囲であり、比較例及び実施例のいずれの場合でも、トルクの最大値は規格範囲内であった。
比較例での評価結果では、平均μが53.7cN・mであり、標準偏差σが6.4であり、ばらつきの指標を表す「μ±3σ」が、34.5cN・m~72.9cN・mであった。実施例での評価結果では、平均μが45.6cN・mであり、標準偏差σが6.1であり、ばらつきの指標を表す「μ±3σ」が、27.3cN・m~63.9cN・mであった。比較例に比べて、実施例では、平均μが小さくなった。トルクの最大値(トルクの最大値がどの程度小さいか)は、キャップ10の開け易さの指標の1つであり、実施例では、開け易さが向上した。また、比較例に比べて、実施例では、ばらつきが低減された。
[実施形態の効果]
以上に説明した口栓4は、スパウト30と、キャップ10と、バンド部40と、破断部50と、を備える。スパウト30は、円筒状の側壁32と、側壁32の外周面に設けられた外ネジ33と、側壁32の一端側に設けられたフランジ34と、側壁32から外方に向けて突出するように形成されたノッチ38と、を有する。キャップ10は、天板12と、天板12の外周縁に接続された周壁14と、周壁14の内周面に設けられ、外ネジ33と螺合する内ネジ15と、を有する。バンド部40は、円筒状のバンド本体41と、バンド本体41の内側において、ノッチ38の下面38aに当接することによってキャップ10がスパウト30から離れることを規制するフラップ42と、を有する。破断部50は、キャップ10をスパウト30から取り外したときに、バンド部40の少なくとも一部がキャップ10から切り離されるように、バンド本体41とキャップ10の周壁14の一端とを接続する。フラップ42は、バンド本体41の下端部に接続され、下方に向かって湾曲するように形成された基端部43と、基端部43に接続され、天板12に向かって延びるように形成された傾斜部44とを含む。フラップ42の傾斜部44の厚さTsが、0.5mm以上であり、フラップ42の先端42aとノッチ38の下面38aとの間の距離D1が、0.25mm以下である。
フラップの厚さが薄い場合、キャップをスパウトから取り外す際に、ノッチの下面に当たった後にフラップが撓む(変形する)おそれがある。フラップが撓むと、破断部における破断が開始されるタイミングが、遅くなってしまう。また、フラップの先端とノッチの下面との間の距離が大きいと、スパウトに対してキャップを相対的に回転させ始めてから、フラップがスパウトの下面に当たるまでのタイミングが遅くなり、破断部における破断が開始されるタイミングが、遅くなってしまう。これらの結果から、スパウトからキャップを外そうとする際に、バンド部の切り離しが始まる前に、スパウトとキャップとの間に、内容物が外に排出される程度に隙間が生じてしまう場合がある。
一方、上記口栓4では、傾斜部44の厚さTsが、0.5mm以上であることによって、キャップ10をスパウト30から取り外す際に、フラップ42がノッチ38の下面38aに当たった後において、フラップ42が撓み難い。また、上記距離D1が0.25mm以下であることによって、スパウト30に対してキャップ10を相対的に回転させ始めてから、早いタイミングでフラップ42がノッチ38の下面38aに当たる。これらの結果、破断部50において破断が開始するタイミングが遅くならない。そのため、スパウトとキャップとの間に、内容物が外に排出される程度に隙間が形成される前に、バンド部の切り離しが始まりやすい。従って、バンド部40の切り離し開始前に内容物が漏れる可能性が低減される。
上記口栓4において、フランジ34のうちのバンド部40の下端と対向する部分と、ノッチ38の下面38aとの間の距離D2が、4mm以下であってもよい。距離D2が大きいと、バンド本体41の下面とフランジ34との隙間を所定値にし、上記距離D1が0.25mm以下であるという条件を満たすには、フラップ42を長くする必要がある。上記構成では、距離D2が4mm以下であるので、フラップ42を長くする必要がない。従って、フラップ42の形状を簡素化することが可能となる。
上記口栓4において、破断部50は、キャップ10をスパウト30から取り外したときにバンド部40がキャップ10から分離されてスパウト30に残るように、バンド部40と周壁14の一端とを接続してもよい。バンド部40の下端と、フランジ34のうちのバンド部40の下端と対向する部分との間には、バンド部40がキャップ10から分離されたときにバンド部40がフランジ34に落下するように隙間gが設けられてもよい。この場合、一度開封したキャップ10をスパウト30に取り付けたときに、キャップ10の下面と、スパウト30に残ったバンド部40との間に隙間が生じる。これにより、ユーザ等は、口栓4のキャップ10が一度開封されたことを、把握することが可能となる。
上記口栓4において、フラップ42は、ノッチ38の下面38aとの間、及び、スパウト30の側壁32との間にそれぞれ隙間が設けられるように配置されてもよい。この場合、バンド部40がキャップ10から分離した後に、バンド部40が円滑に落下し得る。そのため、キャップ10の開封後に、バンド部40が落下しない可能性を低減できる。
上記口栓4において、バンド部40は、キャップ10の中心軸Axまわりの周方向において、フラップ42と並ぶ別のフラップ42と、フラップ42とを連結する連結部48、を更に有してもよい。連結部48の先端の厚さTh2は、フラップ42の先端42aの厚さTh1よりも小さく、且つ、別のフラップ42の先端の厚さTh1よりも小さくてもよい。この場合、複数のフラップ42が連結部48により連結されているので、フラップ42が復元力により、内側に向かって倒れ難い。そのため、バンド部40がキャップ10から分離した後に、バンド部40がスパウト30に接触して、バンド部40の落下が阻害される可能性が低い。従って、キャップ10の開封後に、バンド部40が落下しない可能性を低減できる。
上記口栓4において、キャップ10は、シリコンを含有してもよい。この場合、シリコンを含有しない場合に比べて、キャップ10を開封する際に必要となるトルクの値が小さくなる傾向がある。そのため、キャップ10の開け易さを向上させることが可能となる。
以上に説明した包装容器1は、口栓4と、口栓4が取り付けられる容器本体2と、を備える。包装容器1は口栓4を備えるので、包装容器1においても、バンド部40の切り離し開始前に内容物が漏れる可能性が低減される。
1…包装容器、2…容器本体、4…口栓、10…キャップ、12…天板、14…周壁、15…内ネジ、30…スパウト、32…側壁、33…外ネジ、34…フランジ、38…ノッチ、38a…下面、40…バンド部、41…バンド本体、42…フラップ、43…基端部、44…傾斜部、48…連結部、Ts,Th1,Th2…厚さ、D1,D2…距離。

Claims (7)

  1. 円筒状の側壁と、前記側壁の外周面に設けられた外ネジと、前記側壁の一端側に設けられたフランジと、前記側壁から外方に向けて突出するように形成されたノッチと、を有するスパウトと、
    天板と、前記天板の外周縁に接続された周壁と、前記周壁の内周面に設けられ、前記外ネジと螺合する内ネジと、を有するキャップと、
    円筒状のバンド本体と、前記バンド本体の内側において、前記ノッチの下面に当接することによって前記キャップが前記スパウトから離れることを規制するフラップと、を有するバンド部と、
    前記キャップを前記スパウトから取り外したときに、前記バンド部の少なくとも一部が前記キャップから切り離されるように、前記バンド本体と前記キャップの前記周壁の一端とを接続する破断部と、を備え、
    前記フラップは、前記バンド本体の下端部に接続され、下方に向かって湾曲するように形成された基端部と、前記基端部に接続され、前記天板に向かって延びるように形成された傾斜部とを含み、
    前記フラップの前記傾斜部の厚さが、0.5mm以上であり、前記フラップの先端と前記ノッチの下面との間の距離が、0.25mm以下である、口栓。
  2. 前記フランジのうちの前記バンド部の下端と対向する部分と、前記ノッチの下面との間の距離が、4mm以下である、請求項1に記載の口栓。
  3. 前記破断部は、前記キャップを前記スパウトから取り外したときに前記バンド部が前記キャップから分離されて前記スパウトに残るように、前記バンド本体と前記周壁の一端とを接続し、
    前記バンド部の下端と、前記フランジのうちの前記バンド部の下端と対向する部分との間には、前記バンド部が前記キャップから分離されたときに前記バンド部が前記フランジに落下するように隙間が設けられている、請求項1又は2に記載の口栓。
  4. 前記フラップは、前記ノッチの下面との間、及び、前記スパウトの前記側壁との間にそれぞれ隙間が設けられるように配置されている、請求項3に記載の口栓。
  5. 前記バンド部は、前記キャップの中心軸まわりの周方向において、前記フラップと並ぶ別のフラップと、前記フラップとを連結する連結部を更に有し、
    前記連結部の先端の厚さは、前記フラップの先端の厚さよりも小さく、且つ、前記別のフラップの先端の厚さよりも小さい、請求項3又は4に記載の口栓。
  6. 前記キャップは、シリコンを含有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の口栓。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載の口栓と、
    前記口栓が取り付けられる容器本体と、を備える包装容器。
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