JP2023106190A - 用紙搬送装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータなどの駆動源を用いることなく、用紙のスリップを防止するように搬送ローラの加圧力の調整が行える用紙搬送装置および画像形成装置を提供する。【解決手段】用紙搬送装置200は、駆動ローラ201および従動ローラ202からなる搬送ローラ対を有し、従動ローラ202を駆動ローラ201に向けて加圧することで搬送ローラ対のグリップ力を得る。用紙搬送装置200、搬送ローラ対に対して、用紙搬送方向の上流側または下流側に配置され、搬送される用紙に連れ回って回転する検知ローラ対203と、検知ローラ対203における一方の検知ローラ203Aの回転トルクを従動ローラ202の回転軸(第2ローラ軸205)に伝達するトルク伝達部206とを備えている。トルク伝達部206は、伝達する回転トルクによって従動ローラ202の駆動ローラ201への加圧力を調整可能である。【選択図】図3

Description

本発明は、搬送ローラによって用紙搬送を行う用紙搬送装置、およびこれを備えた画像形成装置に関する。
画像形成装置では、装置内部において搬送ローラによる用紙の搬送が行われる。搬送ローラが用紙を搬送する際には、用紙の硬さや搬送パスの曲率によって用紙がスリップしてしまい、想定通りの搬送ができない(例えば、搬送速度が規定速度よりも低下する)こともある。
用紙のスリップに対しては、従来、スリップが想定される搬送パスにおいて、搬送ローラのグリップ力を上げるために搬送ローラの加圧力を強めにしたり、搬送ローラの横幅(用紙搬送方向と直交する方向の幅)を増やしたりするなどの対策があった。しかしながら、搬送ローラの加圧力を強める対策は、用紙にローラマーク(ローラによる加圧跡)を付けたり、用紙にカールを与えてしまうといった問題があった。また、搬送ローラの加圧力を強めると、用紙の非搬送時などにも長期的に大きな加圧力が発生し、搬送ローラの劣化を促進させるといった問題もある。さらに、搬送ローラの横幅を増やす対策は、搬送ローラのコストが上がってしまうといった問題があった。これらの問題に対し、特許文献1には、搬送ローラの加圧力を可変調整できる構成が開示されている。
特開2011-136808号公報
特許文献1の構成は、操作部から入力される用紙種類に応じて加圧力調整用のモータを駆動し、搬送ローラの加圧力を調整するといったものである。しかしながら、特許文献1の構成は、加圧力を調整するための駆動源(すなわち、モータ)を必要とするものであり、装置の大型化やコストアップの問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、モータなどの駆動源を用いることなく、用紙搬送状態に応じて搬送ローラの加圧力の調整が行える用紙搬送装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の第1の態様である用紙搬送装置は、駆動ローラおよび従動ローラからなる搬送ローラ対を有する用紙搬送装置であって、前記搬送ローラ対に対して、用紙搬送方向の上流側または下流側に配置され、搬送される用紙に連れ回って回転する検知ローラ対と、前記検知ローラ対における一方の検知ローラの回転トルクを前記従動ローラの回転軸に伝達するトルク伝達部とを備え、前記トルク伝達部は、伝達する前記回転トルクによって前記従動ローラの前記駆動ローラへの加圧力を調整可能であることを特徴としている。
上記の構成によれば、用紙搬送装置において用紙搬送が行われているとき、検知ローラの回転トルクをトルク伝達部によって従動ローラの回転軸に伝達し、従動ローラの駆動ローラへの加圧力を調整することができる。これにより、モータなどの駆動源を用いることなく、用紙搬送状態に応じて搬送ローラの加圧力の調整が行える。
また、上記用紙搬送装置では、前記従動ローラは、前記駆動ローラに対して加圧される方向に一定の大きさの付勢力を受けており、前記トルク伝達部は、伝達する前記回転トルクによって前記従動ローラを前記駆動ローラから離す方向の離間力を作用させるものであり、前記検知ローラ対の回転速度が低下するに従って、前記離間力が低下する構成とすることができる。
上記の構成によれば、搬送ローラの加圧力は、従動ローラを駆動ローラに対して加圧する方向の付勢力と、従動ローラを駆動ローラから離す方向の離間力との合力によって与えられる。また、離間力は検知ローラ対の回転速度が低下するに従って低下する。このため、搬送ローラ対においてスリップが生じて用紙の搬送速度が低下すると、離間力が低下することで自動的に搬送ローラの加圧力が増加し、搬送ローラ対のグリップ力を回復させてスリップを防止することができる。
また、上記用紙搬送装置では、前記従動ローラは、前記検知ローラ対が回転していない場合は前記駆動ローラに対して圧接されておらず、前記トルク伝達部は、前記検知ローラ対が回転している場合に、伝達する前記回転トルクによって前記従動ローラを前記駆動ローラに加圧する方向の圧接力を作用させる構成とすることができる。
上記の構成によれば、用紙搬送が行われていない状態では、従動ローラが駆動ローラに圧接せず、用紙搬送が行われている状態でのみ、従動ローラが駆動ローラに圧接する。これにより、従動ローラおよび駆動ローラの圧接による劣化を大幅に抑制することができる。
また、上記用紙搬送装置では、前記従動ローラは、当該従動ローラの回転軸と共に前記駆動ローラに対して離接方向に変位可能とされており、前記トルク伝達部は、ギアまたはベルトによって前記回転トルクを伝達するものであり、前記トルク伝達部は、伝達する前記回転トルクにより前記従動ローラの回転軸に公転回転を生じさせることによって、前記従動ローラの前記駆動ローラへの加圧力を調整可能である構成とすることができる。
上記の構成によれば、トルク伝達部をギアまたはベルトによって構成することで、検知ローラ対の回転トルク伝達によって従動ローラの回転軸に公転回転を生じさせることができ、従動ローラの駆動ローラへの加圧力を容易に調整することができる。
また、上記用紙搬送装置では、前記従動ローラの回転軸には、当該回転軸の自転回転を抑制するブレーキが設けられている成とすることができる。
上記の構成によれば、トルク伝達部をギアまたはベルトによって構成される場合に、ブレーキによって従動ローラの回転軸の自転回転を抑制することにより、従動ローラの回転軸の公転回転を効率的に発生させることができる。
また、上記の課題を解決するために、本発明の第2の態様である画像形成装置は、上記記載の用紙搬送装置を備えることを特徴としている。
本発明の用紙搬送装置および画像形成装置は、用紙の搬送状態を検知ローラによって自動的に検知し、かつ、トルク伝達部のメカ的機構によって自動的に搬送ローラの加圧力が調整できるといった効果を奏する。
本発明の一実施の形態を示すものであり、画像形成装置の概略断面図である。 実施の形態1の用紙搬送装置の構造を示す模式的に示す斜視図である。 実施の形態1の用紙搬送装置における搬送ローラの加圧力の調整原理を説明する模式図であり、搬送される用紙に対して搬送ローラ対でのスリップが生じていない状態を示す。 実施の形態1の用紙搬送装置における搬送ローラの加圧力の調整原理を説明する模式図であり、搬送される用紙に対して搬送ローラ対でのスリップが生じている状態を示す。 実施の形態1の用紙搬送装置の具体的な構成例を示す斜視図である。 実施の形態2の用紙搬送装置における搬送ローラの加圧力の調整原理を説明する模式図であり、用紙搬送が行われていない状態を示す。 実施の形態2の用紙搬送装置における搬送ローラの加圧力の調整原理を説明する模式図であり、用紙搬送が行われている状態を示す。
〔実施の形態1〕
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明が適用される画像形成装置100の一例を示す概略構成図である。尚、図1に示す画像形成装置100は、複数のプロセスユニットを有するカラー画像形成装置であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、単一のプロセスユニットを有するモノクロ画像形成装置に適用することもできる。
画像形成装置100は、図1に示すように、本体部101、原稿読取部102、原稿搬送装置103および給紙装置104を具備して構成されている。本体部101は、記録用紙に画像を印字するための画像形成部を内部に有している。原稿読取部102は、本体部101の上方に配置され、原稿のコピーを行う際に原稿の読取を行う。原稿搬送装置103は、自動読み取りモードにおいて、原稿セットトレイ上に載置された原稿を原稿読取部102の原稿載置台上に向かって順次搬送する。給紙装置104は、記録用紙をストックする少なくとも1つの給紙カセットを備えており、選択された給紙カセットから記録用紙を1枚ずつ分離し、本体部101に向けて搬送する。本体部101では、給紙装置104から送られてきた記録用紙に対して画像形成を行う。
画像形成装置100において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像に応じたもの、または単色(例えばブラック)を用いたモノクロ画像に応じたものである。このため、画像形成装置100は、ブラック、シアン、マゼンタ、およびイエローに対応付けられた4つのプロセスユニット(画像形成ユニット)Pa~Pdを有している。各プロセスユニットPa~Pdは、公知の電子写真技術を用いて画像データに応じたトナー像を形成する。
各プロセスユニットPa~Pdで形成された各トナー像は、中間転写ベルト105に順次転写して重ねられる。これにより、中間転写ベルト105上にカラーのトナー像が形成される。中間転写ベルト105上のカラーのトナー像は記録用紙上に転写され、定着装置106にて記録用紙を加熱および加圧し、記録用紙上のカラーのトナー像を定着させる。
図1に示すように、画像形成装置100は、用紙搬送装置として複数の搬送ローラ対を備えている。これらの搬送ローラ対は、用紙のスリップを生じないように適切なグリップ力を有している必要がある。通常の搬送ローラ対は、一方のローラを駆動ローラ、他方のローラを従動ローラとしており、従動ローラを駆動ローラに圧接する(従動ローラを駆動ローラに向けて加圧する)ことでグリップ力を得ている。すなわち、搬送ローラの加圧力(詳細には駆動ローラに対する従動ローラの加圧力)を上げることで、搬送ローラ対のグリップ力を上げることができる。
但し、搬送ローラの加圧力を上げすぎると用紙にローラマークが付いたりカールが生じたりするため、加圧力を上げすぎることは好ましくない。このため、本実施の形態1では、搬送ローラの加圧力を上げすぎることなく、用紙のスリップを防止できる程度に加圧力の調整が行える用紙搬送装置について説明する。尚、実施の形態1に係る用紙搬送装置は、画像形成装置100が備える何れの搬送ローラ対にも適用できるものであるが、特に、搬送速度が画質に影響を及ぼすレジストローラ110に対しての適用が好適である。
これより、本実施の形態1に係る用紙搬送装置200について、図面を参照して詳細に説明する。図2は、用紙搬送装置200の構造を示す模式的に示す斜視図である。図3および図4は、用紙搬送装置200における搬送ローラの加圧力の調整原理を説明する模式図である。
図2に示すように、用紙搬送装置200は、駆動ローラ201および従動ローラ202からなる搬送ローラ対を備えている。さらに、用紙搬送装置200は、搬送ローラ対に対する用紙搬送方向の上流側に検知ローラ対203を備えている。検知ローラ対203は、搬送される用紙に対して従動ローラ202と同じ側に配置される検知ローラ203Aと、駆動ローラ201と同じ側に配置される検知ローラ203Bとによって構成されている。検知ローラ203Aおよび203Bは、何れも駆動ローラではなく、これらのローラ間を用紙が搬送されるときに、この搬送用紙に連れ回って回転する。
ここで、検知ローラ203Aのローラ軸を第1ローラ軸204、従動ローラ202のローラ軸を第2ローラ軸205とする。検知ローラ203Aは第1ローラ軸204に連結されており、検知ローラ203Aと第1ローラ軸204とは一体的に回転する。一方、従動ローラ202は第2ローラ軸205に連結されておらず、従動ローラ202は第2ローラ軸205に対して空回りするようになっている。また、第1ローラ軸204および第2ローラ軸205は、軸方向の一方の端部でトルク伝達部206によって接続されている。図2の例では、第1ローラ軸204に設けられた第1ギア206Aと、第2ローラ軸205に設けられた第2ギア206Bとによってトルク伝達部206が構成されている。また、第2ローラ軸205においては、第2ギア206Bと従動ローラ202との間にトルクリミッタ207が設けられている。尚、トルク伝達部206は、ギアに代えて、ベルトおよびプーリが使用されてもよい。
続いて、用紙搬送装置200における搬送ローラの加圧力の調整原理を説明する。図3は、搬送される用紙Pに対して搬送ローラ対(駆動ローラ201および従動ローラ202)でのスリップが生じておらず、用紙Pが規定速度で搬送を受けている状態を示している。図4は、搬送される用紙Pに対して搬送ローラ対でのスリップが生じ、用紙Pが規定速度よりも遅い速度で搬送を受けている状態を示している。
まず、従動ローラ202は、第2ローラ軸205と共に駆動ローラ201に対して離接方向に変位可能とされており、従動ローラ202は駆動ローラ201に向けての付勢力F1(図3および図4参照)を常に受けている。付勢力F1は、第2ローラ軸205の両端部においてバネなどの弾性部材(図示せず)によって与えられるものであり、常に一定の力として従動ローラ202に作用する。
また、用紙Pが搬送ローラ対によって搬送を受けているとき、用紙Pは検知ローラ対203のローラ間を通過する際に、検知ローラ203Aおよび検知ローラ203Bを回転させる。このとき、検知ローラ203Aの回転方向は、図3および図4における矢印R1方向である。検知ローラ203Aの回転は、第1ローラ軸204、第1ギア206Aおよび第2ギア206Bを介して第2ローラ軸205に伝えられる。
検知ローラ203Aの回転を伝えられた第2ローラ軸205は、自転回転を生じるだけでなく、第1ローラ軸204を中心とした公転回転も併せて生じる。このとき、第2ローラ軸205の公転回転方向は、図3および図4における矢印R2方向である。すなわち、第2ローラ軸205の公転回転により、従動ローラ202は駆動ローラ201から離れる方向の離間力F2を受けることになる。尚、第2ローラ軸205に設けられるトルクリミッタ207は、第2ローラ軸205の自転回転を抑制するブレーキとしての機能を有するものである。すなわち、トルクリミッタ207は、後述する公転補助部材210(図5参照)において固定されることで、第2ローラ軸205に対してブレーキをかけることが可能となっている。トルクリミッタ207によって第2ローラ軸205の自転回転を抑制することにより、第2ギア206Bの回転力は、ブレーキを抱えている公転補助部材210毎回転させるように作用し、第2ローラ軸205の公転回転を効率的に発生させることができる。
搬送ローラの加圧力をFとすると、図3および図4から明らかなように、加圧力Fは付勢力F1から離間力F2を減算したものとなる(F=F1-F2)。ここで、付勢力F1は常に一定であるのに対し、離間力F2は用紙Pの搬送速度に応じて変化する(但し、常にF2<F1である)。具体的には、用紙Pの搬送速度が低下すると、これに伴って、検知ローラ203Aの回転速度が低下し、その結果、従動ローラ202が受ける離間力F2も低下する。これにより、用紙Pのスリップが生じて規定速度よりも遅い速度で搬送される場合、スリップが生じずに規定速度で搬送される場合に比べ、離間力F2が低下する分、搬送ローラの加圧力Fが増加する。
以上のように、本実施の形態1に係る用紙搬送装置200では、搬送される用紙Pに対して搬送ローラでのスリップが生じて搬送速度が低下すると、この搬送速度低下が検知ローラ対203によって自動的に検知され、かつ、トルク伝達部206のメカ的機構によって自動的に搬送ローラの加圧力Fが増加させられる。そして、搬送ローラの加圧力Fが増加することで搬送ローラのグリップ力が上昇し、搬送ローラでのスリップが防止できるようになる。用紙搬送装置200は、搬送ローラのグリップ力を上昇させるためにモータなどの駆動源を用いることなく、簡易で低コストの機構を用いて用紙のスリップを防止することができる。
また、上述の用紙搬送装置200は、用紙搬送時における搬送ローラでのスリップを防止できるだけでなく、用紙Pの搬送ジャムが生じた場合に、ジャム用紙の引き抜き作業を行いやすくなるといったメリットもある。すなわち、搬送ローラに挟持された状態で停止した用紙Pを用紙搬送方向と同方向に引き抜こうとするとき、引き抜かれる用紙Pによって検知ローラ対203が回転し、従動ローラ202に離間力F2が作用する。ここで、ジャム用紙の引き抜き速度が用紙搬送時の規定速度よりも大きければ、離間力F2が用紙搬送時よりも大きくなり、搬送ローラの加圧力(すなわち用紙の引き抜き負荷)が大幅に低減されるため、ジャム用紙の引き抜き作業が行いやすくなる。
図2~図4は用紙搬送装置200の基本構造を模式的に示した図であるが、図5は実用性を考慮した用紙搬送装置200の具体的な構成例を示す斜視図である。
図2~図4の模式図では、トルク伝達部206は第1ギア206Aおよび第2ギア206Bの2つのギアからなり、第1ギア206Aと第2ギア206Bとが直接噛合している。これに対し、図5の用紙搬送装置200では、トルク伝達部206は、第1ギア206Aおよび第2ギア206B以外に、2つの減速ギア206Cおよび206Dを有している。減速ギア206Cおよび206Dは共に2段ギアであり、第1ギア206Aと第2ギア206Bとの間に配置されている。すなわち、トルク伝達部206では、第1ギア206A、減速ギア206C、減速ギア206D、第2ギア206Bの順で回転トルクが伝達される。また、減速ギア206Cは回転軸208に軸支されており、減速ギア206Dは回転軸209に軸支されている。
用紙Pの搬送に伴って第1ローラ軸204に発生する回転トルクは極めて小さいものであり、第1ギア206Aと第2ギア206Bとを直接噛合させる図2~図4の構成では、第1ローラ軸204の回転トルクを第2ローラ軸205に伝達することは、原理上は可能であっても実際には困難である。
これに対し、図5の構成では、第1ギア206Aと第2ギア206Bとの間に減速ギア206Cおよび206Dを配置することで、第1ローラ軸204の回転トルクを減速ギア206Cおよび206Dによって増大させ、第2ローラ軸205に伝達することができる。尚、第1ギア206Aと第2ギア206Bとの間に減速ギアを配置する場合、検知ローラ203Aの回転方向R1に対して従動ローラ202の公転回転方向R2を得るためには(第1ギア206Aと減速ギア206Dとの回転方向を揃えるためには)、減速ギアの数は偶数個とする必要がある。
また、図2~図4の構成では、第2ローラ軸205は第1ローラ軸204を中心とした公転回転をしていたが、図5の構成では、第2ローラ軸205は、第2ギア206Bと直接噛合するギア(すなわち減速ギア206D)の回転軸(すなわち回転軸209)を中心とした公転回転をすることになる。このとき、第2ローラ軸205の公転回転は、公転補助部材210によって補助される。公転補助部材210は、第2ローラ軸205の公転時に、第2ローラ軸205と回転軸209とのローラ軸間距離を保持することで、第2ローラ軸205の公転回転を補助できる。
〔実施の形態2〕
続いて、本実施の形態2に係る用紙搬送装置200における搬送ローラの加圧力の調整原理を説明する。図6および図7は、用紙搬送装置200における搬送ローラの加圧力の調整原理を説明する模式図である。図6は、用紙搬送装置200が用紙Pの搬送を行っていない状態を示している。図7は、用紙搬送装置200が用紙Pの搬送を行っている状態を示している。
本実施の形態2の用紙搬送装置200では、駆動ローラ201および従動ローラ202からなる搬送ローラ対に対し、用紙搬送方向の下流側に検知ローラ対203(検知ローラ203Aおよび検知ローラ203B)が配置されている。
従動ローラ202は、第2ローラ軸205と共に駆動ローラ201に対して離接方向に変位可能とされており、従動ローラ202は駆動ローラ201から離間する方向への付勢力F1’(図6および図7参照)を常に受けている。付勢力F1’は、第2ローラ軸205の両端部においてバネなどの弾性部材(図示せず)によって与えられるものであり、常に一定の力として従動ローラ202に作用する。
用紙搬送装置200が用紙Pの搬送を行っていないとき、検知ローラ対203は回転せず、トルク伝達部206(第1ギア206Aおよび第2ギア206B)を介して第1ローラ軸204から第2ローラ軸205へ回転トルクが伝達されることはない。この場合、第2ローラ軸205には付勢力F1’のみが作用し、従動ローラ202は駆動ローラ201から離間している。すなわち、用紙Pの搬送を行っていないときは、搬送ローラの加圧力F’は0となる。尚、上述の付勢力F1’は、用紙搬送装置200が用紙Pの搬送を行っていないときに、従動ローラ202を駆動ローラ201から確実に離間させるために与えられているものであるが、本発明において付勢力F1’は必須ではない。すなわち、第2ローラ軸205に付勢力F1’が作用していなくても、第2ローラ軸205がフリーの状態であれば、搬送ローラの加圧力F’はほぼ0とすることができる。
一方、用紙搬送装置200が用紙Pの搬送を行っているとき、用紙Pは検知ローラ対203のローラ間を通過する際に、検知ローラ203Aおよび検知ローラ203Bを回転させる。このとき、検知ローラ203Aの回転方向は、図7における矢印R1’方向である。検知ローラ203Aの回転は、第1ローラ軸204、第1ギア206Aおよび第2ギア206Bを介して第2ローラ軸205に伝えられる。
検知ローラ203Aの回転を伝えられた第2ローラ軸205は、自転回転を生じるだけでなく、第1ローラ軸204を中心とした公転回転も併せて生じる。このとき、第2ローラ軸205の公転回転方向は、図7における矢印R2’方向である。すなわち、第2ローラ軸205の公転回転により、従動ローラ202は駆動ローラ201に向かう方向の圧接力F2’を受けることになる。
図7から明らかなように、搬送ローラの加圧力をF’とすると、加圧力F’は圧接力F2’から付勢力F1’を減算したものとなる(F’=F2’-F1’)。但し、このときの圧接力F2’は付勢力F1’よりも大きな力となるように設計される。尚、第2ローラ軸205に付勢力F1’が作用させていない場合には、用紙搬送時における搬送ローラの加圧力F’は、F’=F2’となる。
以上のように、本実施の形態2の用紙搬送装置200では、用紙Pの搬送が行われていない状態では、従動ローラ202が駆動ローラ201に圧接されることはない。そして、用紙Pの搬送が行われている状態でのみ、従動ローラ202が駆動ローラ201に圧接される。これにより、従動ローラ202および駆動ローラ201の圧接による劣化を大幅に抑制することができる。
尚、本実施の形態2の用紙搬送装置200では、検知ローラ対203を用紙が追加するまで、搬送ローラ対にグリップ力が発生しない(搬送ローラ対が用紙搬送を行えない)。このため、この用紙搬送装置200は、画像形成装置100における最上流の搬送ローラ対、すなわち給紙ローラ120(図1参照)へは適用できない。但し、画像形成装置100が備える給紙ローラ120以外の搬送ローラ対であれば何れにも適用できるものであり、特に、レジストローラ110に対しての適用が好適である。
図6および図7は本実施の形態2に係る用紙搬送装置200の基本構造を模式的に示した図であるが、実際の用紙搬送装置200でも図5の例と同様に、第1ギア206Aと第2ギア206Bとの間に減速ギアを配置することが好ましい。このとき、駆動ローラ201および従動ローラ202からなる搬送ローラ対に対し、検知ローラ対203を用紙搬送方向下流側に配置するのであれば、減速ギアの数は偶数個とされる。但し、減速ギアの数を奇数個とすることで、検知ローラ対203を搬送ローラ対の用紙搬送方向上流側に配置することも可能である。同様に、実施の形態1に係る用紙搬送装置200でも、減速ギアの数を奇数個とすれば、検知ローラ対203を搬送ローラ対の用紙搬送方向下流側に配置することも可能である。
また、本実施の形態2に係る用紙搬送装置200においても、第2ローラ軸205には、第2ローラ軸205の自転回転を抑制するブレーキとしてトルクリミッタ207を設けることが好ましい。
今回開示した実施形態は全ての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれる。
100 画像形成装置
110 レジストローラ
200 用紙搬送装置
201 駆動ローラ(搬送ローラ対)
202 従動ローラ(搬送ローラ対)
203 検知ローラ対
203A,203B 検知ローラ
204 第1ローラ軸
205 第2ローラ軸
206 トルク伝達部
206A 第1ギア
206B 第2ギア
206C,206D 減速ギア
207 トルクリミッタ
208,209 回転軸
210 公転補助部材
P 用紙

Claims (6)

  1. 駆動ローラおよび従動ローラからなる搬送ローラ対を有する用紙搬送装置であって、
    前記搬送ローラ対に対して、用紙搬送方向の上流側または下流側に配置され、搬送される用紙に連れ回って回転する検知ローラ対と、
    前記検知ローラ対における一方の検知ローラの回転トルクを前記従動ローラの回転軸に伝達するトルク伝達部とを備え、
    前記トルク伝達部は、伝達する前記回転トルクによって前記従動ローラの前記駆動ローラへの加圧力を調整可能であることを特徴とする用紙搬送装置。
  2. 請求項1に記載の用紙搬送装置であって、
    前記従動ローラは、前記駆動ローラに対して加圧される方向に一定の大きさの付勢力を受けており、
    前記トルク伝達部は、伝達する前記回転トルクによって前記従動ローラを前記駆動ローラから離す方向の離間力を作用させるものであり、
    前記検知ローラ対の回転速度が低下するに従って、前記離間力が低下することを特徴とする用紙搬送装置。
  3. 請求項1に記載の用紙搬送装置であって、
    前記従動ローラは、前記検知ローラ対が回転していない場合は前記駆動ローラに対して圧接されておらず、
    前記トルク伝達部は、前記検知ローラ対が回転している場合に、伝達する前記回転トルクによって前記従動ローラを前記駆動ローラに加圧する方向の圧接力を作用させることを特徴とする用紙搬送装置。
  4. 請求項1から3の何れか1項に記載の用紙搬送装置であって、
    前記従動ローラは、当該従動ローラの回転軸と共に前記駆動ローラに対して離接方向に変位可能とされており、
    前記トルク伝達部は、ギアまたはベルトによって前記回転トルクを伝達するものであり、
    前記トルク伝達部は、伝達する前記回転トルクにより前記従動ローラの回転軸に公転回転を生じさせることによって、前記従動ローラの前記駆動ローラへの加圧力を調整可能であることを特徴とする用紙搬送装置。
  5. 請求項4に記載の用紙搬送装置であって、
    前記従動ローラの回転軸には、当該回転軸の自転回転を抑制するブレーキが設けられていることを特徴とする用紙搬送装置。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載の用紙搬送装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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