JP2023096569A - ブレーキ制御装置及びこれを備えたクレーン - Google Patents
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Abstract
【課題】急ブレーキ操作が行われたときにブレーキ応答時間が長くなることを抑制することが可能なブレーキ制御装置及びクレーンを提供する。【解決手段】ブレーキ制御装置10は、ウインチドラム11に対するブレーキ力を大きくする方向の力を発生させるポジティブ室6bとブレーキ力を小さくする方向の力を発生させるネガティブ室6cとを有するブレーキユニット6と、ブレーキ操作が与えられる操作装置7と、ブレーキ操作の操作量に応じてポジティブ室6bに供給される作動油の圧力が調節されるように開閉する電磁比例減圧弁2と、ネガティブ室6cが油圧ポンプ22に接続されるポンプ接続状態とネガティブ室6cがタンク27に接続されるタンク接続状態とを切り替える切替弁3と、急ブレーキ操作が与えられたことを判定する判定条件が満たされた場合にポンプ接続状態がタンク接続状態に切り替わるように切替弁3の動作を制御するコントローラ4と、を備える。【選択図】図2
Description
本開示は、ブレーキ制御装置及びこれを備えたクレーンに関する。
一般に、クレーンは、自走可能な下部走行体と、下部走行体に旋回可能に支持された上部旋回体と、上部旋回体に起伏可能に取り付けられたブームを含む起伏部材と、起伏部材の先端からロープを介して吊り下げられたフックと、ロープの巻き取り及び繰り出しを行うウインチと、を備える。
特許文献1は、ウインチの作動を制御するウインチ制御装置を開示している。このウインチ制御装置は、ウインチと、状態切替弁(状態切替部)と、圧力制御弁と、ブレーキ力調整部と、を備える。圧力制御弁は、ブレーキ力調整部の指令を、油圧に変換する弁である。圧力制御弁は、ウインチがフリー状態のときに(状態切替弁の切替位置がフリー位置のときに)、ブレーキ力を制御(調整)する弁である。圧力制御弁は、例えば電磁比例減圧弁である。ウインチは、ウインチドラムと、モータと、減速機と、クラッチと、を備える。
クラッチは、モータとウインチドラムとの連結の状態(連結の度合い)を切り替える。クラッチは、ウインチドラムの回転に対してブレーキをかける。クラッチは、ハウジングと、クラッチ板と、クラッチシリンダと、スプリングと、を備える。クラッチシリンダは、クラッチ板を押圧可能なピストンと、圧接室と、離間室と、を備える。ブレーキ力調整部の指令に応じて、圧力制御弁の開度が変わり、圧接室の圧力が変わる。圧接室の圧力に応じて、ウインチの(クラッチの)ブレーキ力が変わる。
ところで、圧力制御弁が電磁比例減圧弁である場合、電磁比例減圧弁は、その構造上、静的な圧力の制御を得意とする一方で、大きな流量を供給するような動作には必ずしも向いていない場合がある。また、クラッチ(ブレーキユニット)において十分なブレーキ容量を確保するためには、圧接室(ポジティブ室)及び離間室(ネガティブ室)の受圧面積と、ピストンのストロークと、ピストン容積(受圧面積とストロークの積)と、が大きくなる。従って、オペレータにより急ブレーキ操作が行われたときには、ブレーキユニットにおいて必要とされる作動油の流量(ピストン容量をブレーキ応答時間で割った値)が大きくなる。しかし、電磁比例減圧弁により構成される圧力制御弁による流量制御では、急ブレーキ操作が行われたときにブレーキユニットにおいて必要とされる作動油の流量がブレーキユニットに迅速に供給されない場合がある。この場合、ブレーキ応答時間が長くなることがある。
本開示は、急ブレーキ操作が行われたときにブレーキ応答時間が長くなることを抑制することが可能なブレーキ制御装置及びこれを備えたクレーンを提供することを目的とする。
提供されるブレーキ制御装置は、作動油を貯留するタンクと、前記作動油を吐出する油圧ポンプと、前記作動油の圧力を受けることでウインチドラムに対するブレーキ力を大きくする方向の力を発生させるポジティブ室と前記作動油の圧力を受けることで前記ブレーキ力を小さくする方向の力を発生させるネガティブ室とを有するブレーキユニットと、前記ブレーキ力を調節するためのブレーキ操作が与えられる操作装置と、前記ブレーキ操作の操作量に応じて前記ポジティブ室に供給される前記作動油の圧力が調節されるように開閉する電磁比例減圧弁と、前記ネガティブ室が前記油圧ポンプに接続されるポンプ接続状態と前記ネガティブ室がタンクに接続されるタンク接続状態とを切り替える第1切替弁と、前記操作装置に急ブレーキ操作が与えられたことを判定するために予め設定された判定条件が満たされた場合に前記ポンプ接続状態が前記タンク接続状態に切り替わるように前記第1切替弁の動作を制御するコントローラと、を備える。
このブレーキ制御装置では、コントローラは、前記判定条件が満たされた場合に、ポンプ接続状態がタンク接続状態に切り替わるように第1切替弁の動作を制御するので、ブレーキユニットのネガティブ室の圧力は、油圧ポンプの2次圧に対応する圧力からタンクの圧力に対応する圧力まで迅速に低下する。従って、このブレーキ制御装置では、電磁比例減圧弁が急ブレーキ操作に応じて作動してブレーキ力を発生させる場合に比べて、ブレーキ力を迅速に発生させることができる。これにより、急ブレーキ操作が行われたときにブレーキ応答時間が長くなることが抑制される。
前記判定条件は、前記ブレーキ操作の前記操作量が予め設定された閾値である操作量閾値を超えたことを含むことが好ましい。急ブレーキ操作における操作量は、通常、操作装置に与えることが可能な最大操作量又はこれに近い大きな操作量になることが多い。従って、この構成では、コントローラは、操作装置に急ブレーキ操作が与えられたか否かを、ブレーキ操作の操作量と操作量閾値とを比較することにより判定することができる。
前記判定条件は、前記ブレーキ操作の操作速度が予め設定された閾値である操作速度閾値を超えたことを含むことが好ましい。急ブレーキ操作における操作速度は、通常、大きな操作速度になることが多い。従って、この構成では、コントローラは、操作装置に急ブレーキ操作が与えられたか否かを、ブレーキ操作の操作速度と操作速度閾値とを比較することにより判定することができる。
前記ブレーキ制御装置は、前記ポジティブ室が前記電磁比例減圧弁を介して前記油圧ポンプに接続される第1状態と前記ポジティブ室が前記電磁比例減圧弁を迂回して前記油圧ポンプに接続される第2状態とを切り替える第2切替弁をさらに備え、前記コントローラは、前記判定条件が満たされた場合に前記第1状態が前記第2状態に切り替わるように前記第2切替弁の動作を制御するように構成されていることが好ましい。前記判定条件が満たされた場合、ポンプ接続状態がタンク接続状態に切り替わることによりネガティブ室の圧力がタンクの圧力に対応する圧力まで迅速に低下することに伴って、ポジティブ室には作動油が流入する。このポジティブ室への作動油の流量を確保するために、コントローラは、前記判定条件が満たされた場合にポジティブ室が電磁比例減圧弁を介さずに油圧ポンプに接続されるように第2切替弁の動作を制御する。従って、大きな流量を供給するような動作には向いていない電磁比例減圧弁を介してポジティブ室に作動油が流入する場合に比べて、ポジティブ室への作動油の流量を確保しやすくなる。これにより、ポジティブ室への作動油の流入時にキャビテーションが発生する可能性を低下させることができる。
前記ブレーキ制御装置は、前記ポジティブ室が前記電磁比例減圧弁を介して前記油圧ポンプに接続される第1状態と前記ポジティブ室が前記電磁比例減圧弁を迂回して前記タンクに接続される第2状態とを切り替える第2切替弁をさらに備え、前記コントローラは、前記判定条件が満たされた場合に前記第1状態が前記第2状態に切り替わるように前記第2切替弁の動作を制御するように構成されていてもよい。前記判定条件が満たされた場合、ポンプ接続状態がタンク接続状態に切り替わることによりネガティブ室の圧力がタンクの圧力に対応する圧力まで迅速に低下することに伴って、ポジティブ室には作動油が流入する。このポジティブ室への作動油の流量を確保するために、コントローラは、前記判定条件が満たされた場合にポジティブ室が電磁比例減圧弁を介さずにタンクに接続されるように第2切替弁の動作を制御する。従って、大きな流量を供給するような動作には向いていない電磁比例減圧弁を介してポジティブ室に作動油が流入する場合に比べて、ポジティブ室への作動油の流量を確保しやすくなる。これにより、ポジティブ室への作動油の流入時にキャビテーションが発生する可能性を低下させることができる。
提供されるクレーンは、機体と、前記機体に起伏可能に取り付けられた起伏部材と、前記起伏部材から垂れ下がるロープの巻き取り及び繰り出しを行うための前記ウインチドラムと、前記ウインチドラムに対するブレーキ力を調節することが可能な上述したブレーキ制御装置と、を備える。このクレーンでは、急ブレーキ操作が行われたときにブレーキ応答時間が長くなることを抑制することができる。
本開示によれば、急ブレーキ操作が行われたときにブレーキ応答時間が長くなることを抑制することが可能なブレーキ制御装置及びこれを備えたクレーンが提供される。
以下、図面に基づいて、本開示の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本開示の実施形態に係るクレーン100を示す側面図である。図1に示すように、クレーン100は、自走可能な下部走行体101と、下部走行体101上に軸回りに旋回可能に支持された上部旋回体103と、上部旋回体103に起伏可能に取り付けられた起伏部材と、起伏部材の先端からロープRを介して吊り下げられたフック105と、上部旋回体103に取り付けられたガントリ107と、ウインチドラム11と、を備える。下部走行体101及び上部旋回体103は、機体の一例である。図1に示すクレーン100では起伏部材がブーム104により構成されるが、起伏部材は、ブーム104の先端に取り付けられる図略のジブをさらに含んでいてもよい。また、クレーン100は、ガントリ107に代えてマストを備えたものであってもよい。
ウインチドラム11は、フック105に繋がるロープRを巻き取り又は繰り出すことにより、フック105に吊り荷作業のための昇降動作を行わせる。ロープRは、ウインチドラム11から繰り出されて起伏部材の先端を経由し、その起伏部材の先端から垂れ下がるように配置されてフック105を吊り下げている。フック105には吊り荷106が吊り下げられる。ウインチドラム11は、その回転軸と上部旋回体103の幅方向とが一致するように配置されている。本実施形態では、ウインチドラム11は、上部旋回体103に支持されているが、ブーム104に支持されていてもよい。
図2に示すように、クレーン100は、メインポンプ21と、ウインチモータ23と、ウインチ制御弁24と、ウインチ操作装置25と、減速機28と、をさらに備える。
メインポンプ21は、例えばエンジンなどの駆動源(図示省略)により駆動されることにより作動油を吐出する。
ウインチモータ23は、ウインチドラム11を回転駆動させるための油圧モータである。本実施形態では、ウインチモータ23は、メインポンプ21から作動油の供給を受けて回転する出力軸23aを有する。ウインチモータ23は、第1ポート及び第2ポートを有し、これらの一方のポートへの作動油の供給を受けることにより当該一方のポートに対応する方向に出力軸23aが回転するとともに他方のポートから作動油を排出するように作動する。
ウインチ制御弁24は、メインポンプ21とウインチモータ23との間に介在し、ウインチモータ23を駆動するための作動油をメインポンプ21からウインチモータ23の第1ポート及び第2ポートの一方に択一的に導いて当該ウインチモータ23に供給される作動油の方向を制御するとともに、ウインチモータ23に供給される作動油の流量を制御する。ウインチ制御弁24は、第1パイロットポート及び第2パイロットポートを有する。
ウインチ操作装置25は、ウインチ操作レバー25aと、パイロット弁25b(リモコン弁)と、を有する。ウインチ操作レバー25aは、当該ウインチ操作レバー25aに対してオペレータからウインチ操作が与えられることによりその向きに回動する。パイロット弁25bは、図示されていないパイロットポンプに接続される入口ポートと、一対の出口ポートと、を有する。当該一対の出口ポートは、パイロットラインを介してウインチ制御弁24の第1パイロットポート及び第2パイロットポートにそれぞれ接続されている。パイロット弁25bは、第1,第2パイロットポートのうち、ウインチ操作レバー25aに与えられるウインチ操作の向きに対応するパイロットポートに対してウインチ操作の大きさに対応したパイロット圧が前記パイロットポンプから供給されることを許容するように開弁する。なお、前記パイロットポンプは、後述するコントロールポンプ22であってもよく、コントロールポンプ22とは別のポンプであってもよい。
ウインチ制御弁24は、第1,第2パイロットポートの何れにもパイロット圧が入力されないときは中立位置(図2の中央位置)に保持される。この中立位置では、メインポンプ21とウインチモータ23との間が遮断されてセンターバイパスラインが開通することによりメインポンプ21からの作動油がセンターバイパスラインを通じてそのままタンク27に戻る。
ウインチ制御弁24は、第1パイロットポートに一定以上のパイロット圧が供給されるとそのパイロット圧の大きさに対応したストロークで前記中立位置から第1駆動位置(図2の上側位置)にシフトする。この第1駆動位置では、メインポンプ21からの作動油が前記ストロークに対応した流量でウインチモータ23の第1ポートに供給されるとともに、第2ポートから作動油が排出される。これにより、ウインチモータ23の出力軸23aが第1方向に回転する。排出された作動油はタンク27に戻る。
ウインチ制御弁24は、第2パイロットポートに一定以上のパイロット圧が供給されるとそのパイロット圧の大きさに対応したストロークで前記中立位置から第2駆動位置(図2の下側位置)にシフトする。この第2駆動位置では、メインポンプ21からの作動油が前記ストロークに対応した流量でウインチモータ23の第2ポートに供給されるとともに、第1ポートから作動油が排出される。これにより、ウインチモータ23の出力軸23aが第2方向に回転する。排出された作動油はタンク27に戻る。
減速機28は、ウインチモータ23の出力軸23aとウインチドラム11との間に介在してウインチモータ23の動力をウインチドラム11に伝達するためのものである。減速機28は、例えば遊星歯車機構によって構成されている。減速機28のキャリア軸には、後述するブレーキユニット6におけるプレート6eが接続されている。
クレーン100は、ブレーキ制御装置10を備える。図2に示すように、ブレーキ制御装置10は、前記タンク27と、コントロールポンプ22と、ブレーキユニット6と、ブレーキ操作装置7と、操作量センサ5と、モード切替弁1と、電磁比例減圧弁2と、緊急ブレーキ切替弁3と、リリーフ弁9と、コントローラ4と、を備える。緊急ブレーキ切替弁3は、本開示における第1切替弁の一例であり、モード切替弁1は、本開示における第2切替弁の一例である。タンク27は、作動油を貯留する。
コントロールポンプ22は、例えばエンジンなどの駆動源(図示省略)により駆動されることにより作動油を吐出する。コントロールポンプ22は、本開示における油圧ポンプの一例である。
ブレーキユニット6は、コントロールポンプ22から吐出される作動油の供給を受けてウインチドラム11に対するブレーキ力を発生させることが可能なように構成される。
ブレーキユニット6は、ウインチモータ23の動力がウインチドラム11に伝達されるクラッチオン状態と、ウインチドラム11がウインチモータ23から切り離されてウインチドラム11の自由回転を許容するクラッチオフ状態との間で切り替え動作可能に構成されている。
ブレーキユニット6は、ピストン6aと、バネ6dと、インナープレート及びアウタープレートを含む複数のプレート6eと、これらを収容するユニットケース6fと、を有する。ユニットケース6f内は、ポジティブクラッチ室6bと、ネガティブクラッチ室6cと、複数のプレート6eが配置されたプレート室と、に区画されている。ピストン6aは、その軸方向にユニットケース6fに対して変位することが可能である。前記軸方向は、ピストン6aが複数のプレート6eに近づく方向又はピストン6aが複数のプレート6eから遠ざかる方向である。
ポジティブクラッチ室6bは、コントロールポンプ22からの作動油の圧力を受けることにより、ウインチドラム11に対するブレーキ力を大きくする方向の力、すなわちピストン6aが複数のプレート6eに近づく方向の力、を発生させる。ポジティブクラッチ室6bは、本開示におけるポジティブ室の一例である。ネガティブクラッチ室6cは、コントロールポンプ22からの作動油の圧力を受けることにより、ウインチドラム11に対するブレーキ力を小さくする方向の力、すなわちピストン6aが複数のプレート6eから遠ざかる方向の力、を発生させる。ネガティブクラッチ室6cは、本開示におけるネガティブ室の一例である。
ピストン6aが前記軸方向に移動することにより、ブレーキユニット6の状態が、前記クラッチオン状態(ブレーキがかかる状態)と、前記クラッチオフ状態(ブレーキが解除される状態)と、の間で切り替わる。具体的には、ピストン6aは、複数のプレート6eに近づく方向に移動することにより、複数のプレート6eにおけるインナープレートとアウタープレートが接するように複数のプレート6eに押圧力を加える。その結果、ブレーキユニット6の状態がクラッチオン状態となる。一方、ピストン6aが複数のプレート6eから遠ざかる方向に移動することにより、インナープレートとアウタープレートが離間する。その結果、ブレーキユニット6の状態がクラッチオフ状態となる。バネ6dは、ブレーキユニット6の状態がクラッチオン状態になる方向、すなわちピストン6aが複数のプレート6eに近づく方向にピストン6aを付勢する。
本実施形態では、ポジティブクラッチ室6bの圧力とネガティブクラッチ室6cの圧力とが同じ場合には、バネ6dの付勢力によりブレーキユニット6の状態がクラッチオン状態になる。一方、ネガティブクラッチ室6cの圧力がポジティブクラッチ室6bの圧力よりも大きくなり、かつ、これらの差圧に起因して発生する力(すなわちピストン6aを複数のプレート6eから遠ざける方向の力)がバネ6dの付勢力よりも大きくなると、ブレーキユニット6の状態がクラッチオフ状態になる。
ブレーキ操作装置7は、ウインチドラム11に対するブレーキ力を調節するためのブレーキ操作がオペレータによって与えられる。ブレーキ操作装置7は、本開示における操作装置の一例である。ブレーキ操作装置7は、操作部材としてのブレーキペダル7a(フットペダル)を有する。
操作量センサ5は、ブレーキ操作装置7のブレーキペダル7aに対してオペレータによるブレーキ操作(ペダル操作)が与えられると、当該ペダル操作の操作量を検出し、検出した操作量に応じた検出信号であるブレーキ検出信号をコントローラ4に入力する。
モード切替弁1は、コントロールポンプ22とブレーキユニット6との間に介在する。モード切替弁1は、コントロールポンプ22とブレーキユニット6が電磁比例減圧弁2を介して接続される第1状態(図2の右側位置)と、コントロールポンプ22とブレーキユニット6が電磁比例減圧弁2を迂回して(電磁比例減圧弁2を介さずに)接続される第2状態(図2の左側位置)とを切り替える。具体的には、前記第1状態は、ブレーキユニット6のポジティブクラッチ室6bが電磁比例減圧弁2を介してコントロールポンプ22に接続される状態である。前記第2状態は、ブレーキユニット6のポジティブクラッチ室6bが電磁比例減圧弁2を迂回してコントロールポンプ22に接続される状態である。本実施形態では、モード切替弁1の状態が第1状態であるときには、コントロールポンプ22、電磁比例減圧弁2、モード切替弁1、及びブレーキユニット6のポジティブクラッチ室6bがこの順に接続される。モード切替弁1の状態が第2状態であるときには、コントロールポンプ22、モード切替弁1、及びブレーキユニット6のポジティブクラッチ室6bがこの順に接続され、コントロールポンプ22とモード切替弁1との間に電磁比例減圧弁2が介在しない。
モード切替弁1は、コントローラ4からのモード指令信号に応じて、第1状態と第2状態とを切り替える電磁切替弁である。具体的には、本実施形態では、モード切替弁1のソレノイドが非励磁状態であるときには、モード切替弁1の状態は第2状態(図2の左側位置)となり、モード切替弁1のソレノイドが励磁状態であるときには、モード切替弁1の状態は第1状態(図2の右側位置)となる。
電磁比例減圧弁2は、後述するフリーモードにおいて、ブレーキ操作(ペダル操作)の操作量に応じてブレーキユニット6に供給される作動油の圧力が調節されるように開閉する。具体的には、本実施形態では、コントローラ4は、ブレーキ操作(ペダル操作)の操作量に応じて電磁比例減圧弁2にブレーキ指令信号を出力し、電磁比例減圧弁2は、コントローラ4からのブレーキ指令信号に応じて、ブレーキユニット6のポジティブクラッチ室6bに供給される作動油の圧力が調節されるように開閉する。
電磁比例減圧弁2は、その構造上、大きな流量を供給するような動作には必ずしも向いていない。その理由の一つとしては、例えば、電磁比例減圧弁2において作動油が流れる流路の断面積が、モード切替弁1において作動油が流れる流路の断面積及び緊急ブレーキ切替弁3において作動油が流れる流路の断面積よりも小さいことが挙げられる。
緊急ブレーキ切替弁3は、コントロールポンプ22からの作動油がネガティブクラッチ室6cに供給されることを許容する供給位置(図2の左側位置)と、ネガティブクラッチ室6c内の作動油がネガティブクラッチ室6cからタンク27に排出されることを許容する排出位置(図2の右側位置)とに切り替え可能に構成されている。言い換えると、緊急ブレーキ切替弁3は、ネガティブクラッチ室6cがコントロールポンプ22に接続されるポンプ接続状態と、ネガティブクラッチ室6cがタンク27に接続されるタンク接続状態と、を切り替える。ポンプ接続状態では、コントロールポンプ22からの作動油の圧力がネガティブクラッチ室6cに供給される。本実施形態では、緊急ブレーキ切替弁3は、電磁弁(電磁切替弁)によって構成されている。
本実施形態では、緊急ブレーキ切替弁3のソレノイドは通常時には図2に示すように非励磁状態であり、緊急ブレーキ切替弁3のスプールは供給位置にセットされ、緊急ブレーキ切替弁3の状態はポンプ接続状態にセットされている。モード切替弁1の状態が第1状態(ソレノイドが励磁状態)のときに、例えば断線などの故障が発生して電磁比例減圧弁2の2次圧が低下した場合、コントローラ4は、緊急ブレーキ切替弁3のソレノイドを励磁状態に切り替える。これにより、緊急ブレーキ切替弁3のスプールは、供給位置から排出位置に切り替わる。すなわち、緊急ブレーキ切替弁3の状態は、ポンプ接続状態からタンク接続状態に切り替わり、ネガティブクラッチ室6cはタンク27に接続される。これにより、ウインチドラム11に対するブレーキ力が発生した状態、すなわちウインチドラム11に対するブレーキがかかった状態となる。
ブレーキ制御装置10は、電磁比例減圧弁2の2次圧を検出する図略の圧力センサをさらに備えていてもよい。コントローラ4は、当該圧力センサから入力される圧力検出信号と、前記ブレーキ検出信号と、に基づいて、断線などの故障が発生したか否かを判定してもよい。
モード切替弁1の状態が第2状態(ソレノイドが非励磁状態)であるときには、ポジティブクラッチ室6b及びネガティブクラッチ室6cの両方にコントロールポンプ22の2次圧に対応する圧力が供給されるので、バネ6dの付勢力によりブレーキユニット6の状態がクラッチオン状態になる。以下では、モード切替弁1の状態が第2状態(ソレノイドが非励磁状態)であるときのブレーキ制御装置10のモードをブレーキモードと称することがある。
このブレーキモードでは、ウインチドラム11に対するブレーキ力が常に発生した状態、すなわちウインチドラム11に対するブレーキがかかった状態(クラッチオン状態)となる。このクラッチオン状態では、ウインチモータ23の動力がウインチドラム11に伝達される。従って、ウインチ操作レバー25aに与えられるオペレータによるウインチ操作に応じて、ウインチドラム11がウインチモータ23の動力により回転し、ロープRの巻き取り又は繰り出しが行われる。
モード切替弁1の状態が第1状態(ソレノイドが励磁状態)であるときには、電磁比例減圧弁2の2次圧がポジティブクラッチ室6bに印加される。以下では、モード切替弁1の状態が第1状態(ソレノイドが励磁状態)であるときのブレーキ制御装置10のモードをフリーモードと称することがある。
このフリーモードでは、電磁比例減圧弁2からの出力に応じてポジティブクラッチ室6bの圧力とネガティブクラッチ室6cの圧力とのバランスが変化し、ピストン6aがその軸方向にユニットケース6fに対して変位する。ブレーキ操作の操作量に応じたブレーキ検出信号が操作量センサ5からコントローラ4に入力されると、コントローラ4は、ブレーキ検出信号に応じたブレーキ指令信号を電磁比例減圧弁2に出力し、電磁比例減圧弁2は、コントローラ4から入力されるブレーキ指令信号に応じた2次圧を出力する。すなわち、電磁比例減圧弁2は、ブレーキ操作の操作量に応じた2次圧を出力する。具体的には、電磁比例減圧弁2は、ブレーキ操作の操作量が大きくなるほど大きな2次圧を出力する。電磁比例減圧弁2の出力(2次圧)が大きくなると、ウインチドラム11に対するブレーキ力も大きくなり、ウインチドラム11に対するブレーキがかかった状態となる。電磁比例減圧弁2の出力(2次圧)が小さくなるとウインチドラム11に対するブレーキ力も小さくなり、ウインチドラム11に対するブレーキが解除された状態となる。従って、オペレータは、フリーモードにおいて、ブレーキ操作の操作量を調節することにより、ウインチドラム11に対してブレーキをかけた状態とブレーキを解除した状態とを切り替えることができる。フリーモードにおいてブレーキが解除された状態では、吊り荷106は自重によって自由落下することが可能になる。この自由落下の速度はブレーキペダル7aの操作量に応じて増減可能である。
クレーン100は、モード切替スイッチ30をさらに備えていてもよい。モード切替スイッチ30は、ブレーキ制御装置10のモードをブレーキモードとフリーモードとの間で切り替えるためのスイッチである。モード切替スイッチ30は、例えばクレーンのキャブ内に設けられることによりオペレータによって操作可能に構成されている。
モード切替スイッチ30は、オペレータによるフリーモード操作を受けると、フリーモード信号をコントローラ4に入力し、コントローラ4は、モード切替弁1の状態が第1状態(図2の右側位置)になるようにモード切替弁1の動作を制御する。これにより、ブレーキ制御装置10のモードがフリーモードに切り替えられる。一方、モード切替スイッチ30は、オペレータによるブレーキモード操作を受けると、ブレーキモード信号をコントローラ4に入力し、コントローラ4は、モード切替弁1の状態が第2状態(図2の左側位置)になるようにモード切替弁1の動作を制御する。これにより、ブレーキ制御装置10のモードがブレーキモードに切り替えられる。
リリーフ弁9は、コントロールポンプ22に接続された吐出ライン(コントロールポンプ22から作動油が吐出される吐出ライン)の圧力が所定の値を超えると、作動油の少なくとも一部をタンク27に流すように開弁する。
インナープレートとアウタープレートとの間に生じる摩擦に起因する複数のプレート6eの焼き付きを防止するために、図2に示すように、ブレーキユニット6は、冷却油がプレート室に供給されるように構成されている。
コントローラ4は、MPUなどの演算処理装置と、メモリと、を含むコンピュータを備える。コントローラ4は、ブレーキ操作装置7に急ブレーキ操作が与えられたことを判定するために予め設定された判定条件が満たされた場合にポンプ接続状態がタンク接続状態に切り替わるように緊急ブレーキ切替弁3の動作を制御する。
本実施形態では、判定条件は、ブレーキ操作の操作量が予め設定された閾値である操作量閾値を超えたという条件(第1判定条件)である。急ブレーキ操作における操作量は、通常、ブレーキ操作装置7のブレーキペダル7aに与えることが可能な最大操作量又はこれに近い大きな操作量になることが多い。従って、本実施形態では、コントローラ4は、ブレーキペダル7aに急ブレーキ操作が与えられたか否かを、ブレーキ操作の操作量と操作量閾値とを比較することにより判定することができる。
図3は、本実施形態に係るブレーキ制御装置10において、ブレーキ操作の操作量(ペダル操作量)と圧力(クラッチ圧)との関係の一例を示すグラフである。図3では、横軸は、最大操作量を100としたときにブレーキペダル7aに対して与えられるブレーキ操作の操作量(ペダル操作量)の割合(単位:%)であり、縦軸は、圧力(単位:MPa)である。図3において、実線は、ブレーキユニット6のポジティブクラッチ室6bに供給される圧力(ポジクラッチ圧)を示している。破線は、ブレーキユニット6のネガティブクラッチ室6cに供給される圧力(ネガクラッチ圧)を示している。一点鎖線は、ネガティブクラッチ室6cに供給される圧力からポジティブクラッチ室6bに供給される圧力を引き算した値である差圧(ネガクラッチ圧-ポジクラッチ圧)である。図3において、二点鎖線で示される縦向きの直線は、操作量閾値を示している。
ブレーキ操作装置7のブレーキペダル7aに与えられるブレーキ操作に応じてウインチドラム11に対するブレーキ力を調節するフリーモードでは、モード切替弁1の状態が第1状態にセットされ、緊急ブレーキ切替弁3の状態がポンプ接続状態にセットされる。
このフリーモードにおいて、図3に示す具体例では、ポジクラッチ圧は次のような挙動を示す。ポジクラッチ圧の最小値は、ペダル操作量がゼロのときのポジクラッチ圧であり、タンク27の圧力に対応する圧力である。ポジクラッチ圧の最大値は、コントロールポンプ22の2次圧に対応する圧力である。図3に示すように、ペダル操作量がゼロから大きくなるにつれて電磁比例減圧弁2の開口面積も大きくなる。従って、図3に示すようにペダル操作量が大きくなるにつれてポジクラッチ圧も大きくなる。ペダル操作量がある値(ポンプ圧対応値)まで大きくなるとポジクラッチ圧はコントロールポンプ22の2次圧に対応する圧力に到達する。従って、ペダル操作量がポンプ圧対応値よりもさらに大きくなってもポジクラッチ圧はコントロールポンプ22の2次圧に対応する圧力のまま一定である。図3の具体例では、前記ポンプ圧対応値は、操作量閾値よりも小さい値であり、ペダル操作量が操作量閾値よりもさらに大きくなってもポジクラッチ圧はコントロールポンプ22の2次圧に対応する圧力のまま一定である。
一方、ネガクラッチ圧は次のような挙動を示す。ペダル操作量がゼロから操作量閾値までの領域(ポンプ接続領域)では、緊急ブレーキ切替弁3のスプールは供給位置に保持され、緊急ブレーキ切替弁3の状態はポンプ接続状態に維持されるので、ネガクラッチ圧は、コントロールポンプ22の2次圧に対応する圧力に保持される。従って、このポンプ接続領域では、ネガクラッチ圧とポジクラッチ圧の差圧(ネガクラッチ圧-ポジクラッチ圧)は、ペダル操作量がゼロから大きくなるにつれて次第に小さくなり、ペダル操作量が前記ポンプ圧対応値になるとほぼ0MPaになる。前記差圧は、ペダル操作量が前記ポンプ圧対応値から操作量閾値までの間の領域では一定値(ほぼ0MPa)に保持される。この差圧が一定値(ほぼ0MPa)の領域では、バネ6dの付勢力によってウインチドラム11の回転を停止させるのに十分なブレーキ力(吊り荷が下降しないように停止させることができるブレーキ力)を発生させることができる。従って、ペダル操作量が操作量閾値に達する前にウインチドラム11の回転を停止させるのに十分なブレーキ力を発生させることができる。
本実施形態では、ペダル操作量が操作量閾値を超えると、コントローラ4は、ポンプ接続状態がタンク接続状態に切り替わるように緊急ブレーキ切替弁3の動作を制御する。これにより、ネガティブクラッチ室6cがタンク27に接続されるので、図3に示すようにネガクラッチ圧は、コントロールポンプ22の2次圧に対応する圧力からタンク27の圧力に対応する圧力(0MPa付近の圧力)に瞬時に低下する。このとき、ポジクラッチ圧は、コントロールポンプ22の2次圧に対応する圧力のまま維持されているので、前記差圧(ネガクラッチ圧-ポジクラッチ圧)は、マイナスの値となる。前記差圧がマイナスの値になると、前記差圧が一定値(ほぼ0MPa)の領域に比べて、さらに大きなブレーキ力が発生する。ペダル操作量が操作量閾値よりも大きな領域では、ネガティブクラッチ室6cがタンク27に接続された状態が維持されるので、前記差圧はマイナスの値のまま保持される。
ペダル操作量が緩やかに増加するような場合、前記差圧は、図3に示すように十分なブレーキ力が発生する一定値(ほぼ0MPa)に達した状態からマイナスの値に低下する。この場合、差圧がマイナスの値に低下する時点ではウインチドラム11は既に停止していることが想定される。
一方、オペレータがブレーキペダル7aを速く深く踏み込むような急ブレーキ操作を行う場合、ペダル操作の開始とほぼ同時にペダル操作量は操作量閾値を超え、緊急ブレーキ切替弁3の状態はポンプ接続状態からタンク接続状態に切り替わる。すなわち、ブレーキ操作装置7のブレーキペダル7aに急ブレーキ操作が与えられると、ネガクラッチ圧は、コントロールポンプ22の2次圧に対応する圧力からタンク27の圧力に対応する圧力に瞬時に低下する。従って、急ブレーキ操作が行われたときに電磁比例減圧弁2に起因する時間的な影響を受けずに十分なブレーキ力を迅速に発生させることができる。これにより、急ブレーキ操作が行われたときにブレーキ応答時間が長くなることが抑制される。
次に、図4を参照しながら、本実施形態に係るブレーキ制御装置10の動作について説明する。図4は、コントローラ4による演算処理の一例を示すフローチャートである。
ブレーキ制御装置10のモードがブレーキモードに設定されているとき、すなわちモード切替弁1の状態が第2状態であるときに、コントローラ4は、モード切替スイッチ30に対してオペレータによる操作が与えられたか否かを判定する(ステップS1)。モード切替スイッチ30からフリーモード信号が入力されると(ステップS1においてYES)、コントローラ4は、モード切替弁1が第2状態から第1状態に切り替わるように(すなわちモード切替弁1のソレノイドが励磁状態となるように)、モード切替弁1の動作を制御してブレーキ制御装置10のモードをフリーモードに切り替える(ステップS2)。
次に、コントローラ4は、操作量センサ5から入力される検出信号に基づいて、ブレーキ操作装置7のブレーキペダル7aに与えられるブレーキ操作の操作量が操作量閾値を超えたか否かを判定する(ステップS3)。ブレーキ操作の操作量が操作量閾値以下である場合(ステップS3においてNO)、緊急ブレーキ切替弁3の状態はポンプ接続状態に維持される(ステップS5)。なお、ステップS3及びステップS5の処理が繰り返し行われているときに、フリーモードがブレーキモードに切り替わると、コントローラ4は、図4に示す処理を終了する。
一方、ブレーキ操作の操作量が操作量閾値を超えた場合(ステップS3においてYES)、コントローラ4は、緊急ブレーキ切替弁3の状態がポンプ接続状態からタンク接続状態に切り替わるように(すなわち緊急ブレーキ切替弁3のソレノイドが励磁状態となるように)、緊急ブレーキ切替弁3の動作を制御する(ステップS4)。これにより、ネガティブクラッチ室6cはタンク27に接続され、ネガクラッチ圧は、コントロールポンプ22の2次圧に対応する圧力(ポンプ圧)からタンク27の圧力に対応する圧力(タンク圧)まで瞬時に低下する。このとき、ポジティブクラッチ室6bはコントロールポンプ22に接続された状態が維持されているので、ポジクラッチ圧は、コントロールポンプ22の2次圧に対応する圧力(ポンプ圧)に保持されている。従って、前記差圧(ネガクラッチ圧-ポジクラッチ圧)がマイナスの値となり、大きなブレーキ圧が迅速に発生する。これにより、急ブレーキ操作が行われたときにブレーキ応答時間が長くなることが抑制される。
また、本実施形態に係るコントローラ4は、前記判定条件が満たされた場合に、ポンプ接続状態がタンク接続状態に切り替わるように緊急ブレーキ切替弁3の動作を制御するとともに、キャビテーションの発生を抑制するために第1状態が第2状態に切り替わるようにモード切替弁1の動作を制御することがより好ましい。具体的には以下の通りである。
前記判定条件が満たされた場合、ポンプ接続状態がタンク接続状態に切り替わることによりネガティブクラッチ室6cの圧力がタンク圧まで瞬時に低下することに伴って、ネガティブクラッチ室6c内の作動油の少なくとも一部はネガティブクラッチ室6cの外に排出され、ポジティブクラッチ室6bには作動油が流入する。このポジティブクラッチ室6bへの作動油の流量を確保するために、コントローラ4は、前記判定条件が満たされた場合に第1状態(図2の右側位置)が第2状態(図2の左側位置)に切り替わるようにモード切替弁1の動作を制御する。これにより、ポジティブクラッチ室6bは、電磁比例減圧弁2を迂回して(電磁比例減圧弁2を介さずに)コントロールポンプ22に接続される。このことは、大きな流量を供給するような動作には向いていない電磁比例減圧弁2を介してポジティブクラッチ室6bに作動油が流入する場合に比べて、ポジティブクラッチ室6bへの作動油の流量を確保しやすくなる。これにより、ポジティブクラッチ室6bへの作動油の流入時にキャビテーションが発生する可能性を低下させることができる。
図5は、本実施形態の変形例1に係るブレーキ制御装置10において、ブレーキ操作の操作速度と圧力との関係の一例を示すグラフである。この変形例1に係るブレーキ制御装置10では、判定条件が図3に示すブレーキ制御装置10の判定条件と異なる。変形例1に係るブレーキ制御装置10のその他の構成は、図2に示すブレーキ制御装置10と同様である。以下、変形例1について図2及び図5を参照して説明する。
変形例1では、判定条件は、ブレーキ操作の操作速度が予め設定された閾値である操作速度閾値を超えたという条件(第2判定条件)である。急ブレーキ操作における操作速度(すなわち急ブレーキ操作においてブレーキペダル7aを踏み込むペダル操作スピード)は、通常、大きな操作速度になることが多い。従って、この変形例1では、コントローラ4は、ブレーキ操作装置7のブレーキペダル7aに急ブレーキ操作が与えられたか否かを、ブレーキ操作の操作速度と操作速度閾値とを比較することにより判定することができる。
この変形例1では、コントローラ4は、第2判定条件が満たされた場合に緊急ブレーキ切替弁3の状態がポンプ接続状態からタンク接続状態に切り替わるように緊急ブレーキ切替弁3の動作を制御する。
図5では、横軸は、ブレーキ操作の操作速度(ペダル操作スピード)を示し、縦軸は、圧力(単位:MPa)を示している。図5において、実線は、ブレーキユニット6のポジティブクラッチ室6bに供給される圧力(ポジクラッチ圧)を示している。破線は、ネガティブクラッチ室6cに供給される圧力(ネガクラッチ圧)を示している。一点鎖線は、緊急ブレーキ切替弁3の状態を示し、「緊急ブレーキ弁OFF」という表記は、緊急ブレーキ切替弁3の状態がポンプ接続状態であることを示し、「緊急ブレーキ弁ON」という表記は、緊急ブレーキ切替弁3の状態がタンク接続状態であることを示している。二点鎖線で示される縦向きの直線は、操作速度閾値を示している。
図5に示す変形例1においても、図3に示す前記実施形態と同様に、フリーモードでは、モード切替弁1の状態が第1状態にセットされ、緊急ブレーキ切替弁3の状態がポンプ接続状態にセットされる。
図5に示すように、フリーモードにおいて、ポジクラッチ圧は、ペダル操作速度にかかわらず、電磁比例減圧弁2の2次圧に対応する値、すなわちペダル操作量に応じた値になる。
一方、ネガクラッチ圧は次のような挙動を示す。フリーモードにおいて、ペダル操作速度がゼロから操作速度閾値までの領域(ポンプ接続領域)では、緊急ブレーキ切替弁3のスプールは供給位置に保持され、緊急ブレーキ切替弁3の状態はポンプ接続状態に維持されるので、ネガクラッチ圧は、コントロールポンプ22の2次圧に対応する圧力(ポンプ圧)に保持される。
この変形例1では、ペダル操作速度が操作速度閾値を超えた場合、すなわち第2判定条件が満たされた場合、コントローラ4は、緊急ブレーキ切替弁3の状態がポンプ接続状態からタンク接続状態に切り替わるように緊急ブレーキ切替弁3の動作を制御する。これにより、ネガティブクラッチ室6cがタンク27に接続されるので、図5に示すようにネガクラッチ圧は、ポンプ圧からタンク27の圧力に対応する圧力(タンク圧)に瞬時に低下する。このとき、ポジクラッチ圧は、電磁比例減圧弁2の2次圧に対応する圧力(ペダル操作の操作量に応じた圧力)である。従って、ネガクラッチ圧とポジクラッチ圧の差圧(ネガクラッチ圧-ポジクラッチ圧)がマイナスの値となり、大きなブレーキ力が発生する。
前記判定条件が第1判定条件(操作量閾値を用いた条件)である場合、オペレータは操作量閾値を超えるようなブレーキ操作を行ったつもりでも、実際にはブレーキペダル7aに対して十分な踏み込みがなされていない場合、緊急ブレーキ切替弁3の状態がポンプ接続状態のまま維持される。一方、上記の変形例1では、操作量が操作量閾値を超えていなくても、ペダル操作速度が操作速度閾値を超えれば、緊急ブレーキ切替弁3の状態がポンプ接続状態からタンク接続状態に切り替わる。従って、変形例1における第2判定条件は、オペレータが瞬時にブレーキをきかせたい場面でオペレータが行うことが多いブレーキ操作(速いペダル操作)に、より対応した条件となる。よって、変形例1では急ブレーキ操作が与えられたか否かをより適切に判定することができる。
図6は、本実施形態の変形例2に係るブレーキ制御装置10の油圧回路及びコントローラ4を示す図である。この変形例2に係るブレーキ制御装置10は、前記判定条件が満たされた場合にポジティブクラッチ室6b及びネガティブクラッチ室6cの両方がタンク27に接続されるように構成される点で、図2に示すブレーキ制御装置10と相違する。変形例2に係るブレーキ制御装置10のその他の構成は、図2に示すブレーキ制御装置10と同様である。
図6に示すように、モード切替弁1は、ポジティブクラッチ室6bが電磁比例減圧弁2を介してコントロールポンプ22又はタンク27に接続される第1状態(図6の右側位置)と、ポジティブクラッチ室6bが電磁比例減圧弁2を迂回してコントロールポンプ22又はタンク27に接続される第2状態(図6の左側位置)と、を切り替える。
モード切替弁1の状態が第1状態(図6の右側位置)であり、緊急ブレーキ切替弁3の状態がポンプ接続状態(図6の左側位置)である場合には、ポジティブクラッチ室6bは、電磁比例減圧弁2を介してコントロールポンプ22及びタンク27の少なくとも一方に接続される。モード切替弁1の状態が第1状態(図6の右側位置)であり、緊急ブレーキ切替弁3の状態がタンク接続状態(図6の右側位置)である場合には、ポジティブクラッチ室6bは、電磁比例減圧弁2を介してコントロールポンプ22及びタンク27の少なくとも一方に接続される。
モード切替弁1の状態が第2状態(図6の左側位置)であり、緊急ブレーキ切替弁3の状態がポンプ接続状態(図6の左側位置)である場合には、ポジティブクラッチ室6bは、電磁比例減圧弁2を迂回して(電磁比例減圧弁2を介さずに)コントロールポンプ22に接続される。モード切替弁1の状態が第2状態(図6の左側位置)であり、緊急ブレーキ切替弁3の状態がタンク接続状態(図6の右側位置)である場合には、ポジティブクラッチ室6bは、電磁比例減圧弁2を迂回して(電磁比例減圧弁2を介さずに)タンク27に接続される。
図6に示す変形例2においても、図3に示す前記実施形態と同様に、フリーモードでは、モード切替弁1の状態が第1状態(図6の右側位置)にセットされ、緊急ブレーキ切替弁3の状態がポンプ接続状態(図6の左側位置)にセットされる。従って、フリーモードでは、ポジティブクラッチ室6bに供給される圧力(ポジクラッチ圧)は、電磁比例減圧弁2の2次圧に対応する値、すなわちペダル操作量に応じた値になる。
フリーモードにおいて、前記判定条件(第1判定条件又は第2判定条件)が満たされていない場合、すなわち、ペダル操作量がゼロから操作量閾値までの領域(ポンプ接続領域)又はペダル操作速度がゼロから操作速度閾値までの領域(ポンプ接続領域)では、緊急ブレーキ切替弁3のスプールは供給位置に保持され、緊急ブレーキ切替弁3の状態はポンプ接続状態に維持される。従って、ネガティブクラッチ室6cに供給される圧力(ネガクラッチ圧)は、コントロールポンプ22の2次圧に対応する圧力(ポンプ圧)に保持される。
前記判定条件が満たされると、コントローラ4は、緊急ブレーキ切替弁3の状態がポンプ接続状態(図6の左側位置)からタンク接続状態(図6の右側位置)に切り替わるように、緊急ブレーキ切替弁3の動作を制御するとともに、モード切替弁1の状態が第1状態(図6の右側位置)から第2状態(図6の左側位置)に切り替わるように、モード切替弁1の動作を制御する。これにより、ポジティブクラッチ室6b及びネガティブクラッチ室6cはともにタンク27に接続される。その結果、ポジティブクラッチ室6bの圧力は、電磁比例減圧弁2の2次圧に対応する値(すなわちペダル操作量に応じた値)からタンク27の圧力に対応する圧力(タンク圧)まで瞬時に低下し、ネガティブクラッチ室6cの圧力は、ポンプ圧からタンク27の圧力に対応する圧力(タンク圧)まで瞬時に低下する。その結果、バネ6dの付勢力によってピストン6aが複数のプレート6eに近づく方向に移動し、ウインチドラム11の回転を停止させるのに十分なブレーキ力を迅速に発生させることができる。これにより、急ブレーキ操作が行われたときにブレーキ応答時間が長くなることが抑制される。
ピストン6aが複数のプレート6eに近づく方向に移動するのに伴って、ネガティブクラッチ室6c内の作動油の少なくとも一部がネガティブクラッチ室6cの外に排出され、ポジティブクラッチ室6bには作動油が流入する。この変形例2では、前記判定条件が満たされた場合に、ネガティブクラッチ室6cがタンク27に接続されるだけでなく、ポジティブクラッチ室6bが電磁比例減圧弁2を介さずにタンク27に接続される。このことは、電磁比例減圧弁2を介してポジティブクラッチ室6bに作動油が流入する場合に比べて、ポジティブクラッチ室6bへの作動油の流量を確保しやすくなる。これにより、ポジティブクラッチ室6bへの作動油の流入時にキャビテーションが発生する可能性を低下させることができる。
[変形例]
本開示は、以上説明した実施形態に限定されない。本開示は、例えば次のような形態を含む。
本開示は、以上説明した実施形態に限定されない。本開示は、例えば次のような形態を含む。
(A)判定条件について
前記実施形態では、判定条件は、ブレーキ操作の操作量が操作量閾値を超えたこと(第1判定条件)であり、前記実施形態の変形例1では、判定条件は、ブレーキ操作の操作速度が操作速度閾値を超えたこと(第2判定条件)であるが、本開示に係る判定条件は、第1判定条件と第2判定条件の両方を含み、コントローラは、第1判定条件が満たされ、かつ、第2判定条件が満たされた場合に、前記ポンプ接続状態が前記タンク接続状態に切り替わるように緊急ブレーキ切替弁(第1切替弁)の動作を制御してもよい。このように判定条件が第1判定条件と第2判定条件の両方を含む場合には、判定条件が第2判定条件である場合に比べて、急ブレーキ操作が与えられたか否かをより適切に判定することができる。具体的には、例えば吊り荷106が自重によって自由落下しているときに、吊り荷106の落下動作を停止させるための急ブレーキ操作ではなく吊り荷106の落下速度を減少させるためのブレーキ操作をオペレータが行う場合がある。このような場合において、例えば、ブレーキ操作の操作量が操作量閾値を超えていなくても(第1判定条件が満たされていなくても)、ブレーキ操作の操作速度が操作速度閾値を超えたとき(第2判定条件が満たされたとき)には、緊急ブレーキ切替弁3の状態がポンプ接続状態からタンク接続状態に切り替わる。この場合、吊り荷106の落下動作を停止させるための急ブレーキがかかり、この急ブレーキは、オペレータの感覚に合わないことがある。一方、判定条件が第1判定条件と第2判定条件の両方を含む場合、第1判定条件及び第2判定条件の両方が満たされた場合にのみ緊急ブレーキ切替弁3の状態がポンプ接続状態からタンク接続状態に切り替わる。これにより、急ブレーキ操作が与えられたか否かの判定がオペレータの感覚により近いものとなる。
前記実施形態では、判定条件は、ブレーキ操作の操作量が操作量閾値を超えたこと(第1判定条件)であり、前記実施形態の変形例1では、判定条件は、ブレーキ操作の操作速度が操作速度閾値を超えたこと(第2判定条件)であるが、本開示に係る判定条件は、第1判定条件と第2判定条件の両方を含み、コントローラは、第1判定条件が満たされ、かつ、第2判定条件が満たされた場合に、前記ポンプ接続状態が前記タンク接続状態に切り替わるように緊急ブレーキ切替弁(第1切替弁)の動作を制御してもよい。このように判定条件が第1判定条件と第2判定条件の両方を含む場合には、判定条件が第2判定条件である場合に比べて、急ブレーキ操作が与えられたか否かをより適切に判定することができる。具体的には、例えば吊り荷106が自重によって自由落下しているときに、吊り荷106の落下動作を停止させるための急ブレーキ操作ではなく吊り荷106の落下速度を減少させるためのブレーキ操作をオペレータが行う場合がある。このような場合において、例えば、ブレーキ操作の操作量が操作量閾値を超えていなくても(第1判定条件が満たされていなくても)、ブレーキ操作の操作速度が操作速度閾値を超えたとき(第2判定条件が満たされたとき)には、緊急ブレーキ切替弁3の状態がポンプ接続状態からタンク接続状態に切り替わる。この場合、吊り荷106の落下動作を停止させるための急ブレーキがかかり、この急ブレーキは、オペレータの感覚に合わないことがある。一方、判定条件が第1判定条件と第2判定条件の両方を含む場合、第1判定条件及び第2判定条件の両方が満たされた場合にのみ緊急ブレーキ切替弁3の状態がポンプ接続状態からタンク接続状態に切り替わる。これにより、急ブレーキ操作が与えられたか否かの判定がオペレータの感覚により近いものとなる。
(B)切替弁について
上述した具体例では、緊急ブレーキ切替弁3は、ソレノイドが非励磁状態であるときに当該切替弁3の状態が前記ポンプ接続状態となり、ソレノイドが励磁状態であるときに当該切替弁3の状態が前記タンク接続状態となるように構成されているが、緊急ブレーキ切替弁3は、ソレノイドが非励磁状態であるときに当該切替弁3の状態が前記タンク接続状態となり、ソレノイドが励磁状態であるときに当該切替弁3の状態が前記ポンプ接続状態となるように構成されていてもよい。
上述した具体例では、緊急ブレーキ切替弁3は、ソレノイドが非励磁状態であるときに当該切替弁3の状態が前記ポンプ接続状態となり、ソレノイドが励磁状態であるときに当該切替弁3の状態が前記タンク接続状態となるように構成されているが、緊急ブレーキ切替弁3は、ソレノイドが非励磁状態であるときに当該切替弁3の状態が前記タンク接続状態となり、ソレノイドが励磁状態であるときに当該切替弁3の状態が前記ポンプ接続状態となるように構成されていてもよい。
また、モード切替弁1は、ソレノイドが非励磁状態であるときに当該切替弁の状態が前記第2状態となり、ソレノイドが励磁状態であるときに当該切替弁の状態が第1状態となるように構成されているが、モード切替弁1は、ソレノイドが非励磁状態であるときに当該切替弁の状態が前記第1状態となり、ソレノイドが励磁状態であるときに当該切替弁の状態が第2状態となるように構成されていてもよい。
1 :モード切替弁(第2切替弁の一例)
2 :電磁比例減圧弁
3 :緊急ブレーキ切替弁(第1切替弁の一例)
4 :コントローラ
5 :操作量センサ
6 :ブレーキユニット
6b :ポジティブクラッチ室
6c :ネガティブクラッチ室
7 :ブレーキ操作装置(操作装置の一例)
10 :ブレーキ制御装置
11 :ウインチドラム
22 :コントロールポンプ(油圧ポンプの一例)
27 :タンク
100 :クレーン
101 :下部走行体(機体の一例)
103 :上部旋回体(機体の一例)
104 :ブーム(起伏部材の一例)
R :ロープ
2 :電磁比例減圧弁
3 :緊急ブレーキ切替弁(第1切替弁の一例)
4 :コントローラ
5 :操作量センサ
6 :ブレーキユニット
6b :ポジティブクラッチ室
6c :ネガティブクラッチ室
7 :ブレーキ操作装置(操作装置の一例)
10 :ブレーキ制御装置
11 :ウインチドラム
22 :コントロールポンプ(油圧ポンプの一例)
27 :タンク
100 :クレーン
101 :下部走行体(機体の一例)
103 :上部旋回体(機体の一例)
104 :ブーム(起伏部材の一例)
R :ロープ
Claims (6)
- 作動油を貯留するタンクと、
前記作動油を吐出する油圧ポンプと、
前記作動油の圧力を受けることでウインチドラムに対するブレーキ力を大きくする方向の力を発生させるポジティブ室と前記作動油の圧力を受けることで前記ブレーキ力を小さくする方向の力を発生させるネガティブ室とを有するブレーキユニットと、
前記ブレーキ力を調節するためのブレーキ操作が与えられる操作装置と、
前記ブレーキ操作の操作量に応じて前記ポジティブ室に供給される前記作動油の圧力が調節されるように開閉する電磁比例減圧弁と、
前記ネガティブ室が前記油圧ポンプに接続されるポンプ接続状態と前記ネガティブ室がタンクに接続されるタンク接続状態とを切り替える第1切替弁と、
前記操作装置に急ブレーキ操作が与えられたことを判定するために予め設定された判定条件が満たされた場合に前記ポンプ接続状態が前記タンク接続状態に切り替わるように前記第1切替弁の動作を制御するコントローラと、を備えるブレーキ制御装置。 - 前記判定条件は、前記ブレーキ操作の前記操作量が予め設定された閾値である操作量閾値を超えたことを含む、請求項1に記載のブレーキ制御装置。
- 前記判定条件は、前記ブレーキ操作の操作速度が予め設定された閾値である操作速度閾値を超えたことを含む、請求項1又は2に記載のブレーキ制御装置。
- 前記ポジティブ室が前記電磁比例減圧弁を介して前記油圧ポンプに接続される第1状態と前記ポジティブ室が前記電磁比例減圧弁を迂回して前記油圧ポンプに接続される第2状態とを切り替える第2切替弁をさらに備え、
前記コントローラは、前記判定条件が満たされた場合に前記第1状態が前記第2状態に切り替わるように前記第2切替弁の動作を制御する、請求項1~3の何れか1項に記載のブレーキ制御装置。 - 前記ポジティブ室が前記電磁比例減圧弁を介して前記油圧ポンプに接続される第1状態と前記ポジティブ室が前記電磁比例減圧弁を迂回して前記タンクに接続される第2状態とを切り替える第2切替弁をさらに備え、
前記コントローラは、前記判定条件が満たされた場合に前記第1状態が前記第2状態に切り替わるように前記第2切替弁の動作を制御する、請求項1~3の何れか1項に記載のブレーキ制御装置。 - 機体と、
前記機体に起伏可能に取り付けられた起伏部材と、
前記起伏部材から垂れ下がるロープの巻き取り及び繰り出しを行うための前記ウインチドラムと、
前記ウインチドラムに対するブレーキ力を調節することが可能な請求項1~5の何れか1項に記載のブレーキ制御装置と、を備えるクレーン。
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