JP2023045108A - 可変遅延回路及び可変遅延方法と信号発生装置及び信号発生方法 - Google Patents

可変遅延回路及び可変遅延方法と信号発生装置及び信号発生方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2023045108000001
【課題】高周波におけるバイアス電圧依存による出力振幅の変化を抑制する。
【解決手段】分岐合成部4は、カレントモードロジック回路11aからなる最小遅延側経路r1の第1のアンプ回路11と、1段目のカレントモードロジック回路12a、エミッタフォロワ回路12b、2段目のカレントモードロジック回路12cからなる最大遅延側経路r2の第2のアンプ回路12とから構成される。最大遅延側経路r2の1段目と2段目のカレントモードロジック回路12a,12cのエミッタ間の抵抗R3,R4と並列にコンデンサCを接続して最大遅延側経路r2の周波数特性を補償し、最大遅延側経路r2のエミッタフォロワ回路12bの出力と2段目のカレントモードロジック回路12cの入力間に伝送線路Zを接続して遅延量を補う。
【選択図】図3

Description

本発明は、入力信号の遅延量を可変する可変遅延回路及び可変遅延方法と信号発生装置及び信号発生方法に関する。
入力信号の遅延量を可変する可変遅延回路として、例えば下記特許文献1に開示されるものが知られている。図14に示すように、特許文献1の可変遅延回路31は、入力端子と出力端子との間に並列に接続され、それぞれ単独動作させたときに入力端子の入力信号を遅延時間Ta,Tb(Ta>Tb)で出力端子に出力する遅延部Aおよび遅延部Bと、アナログ制御信号X,Yを入力し、その差分(X-Y)に応じて遅延部Aおよび遅延部Bに流れる電流を変化させ、遅延時間Ta,Tb間で差分(X-Y)に応じて連続的に変化する遅延時間を設定する電流制御部32と、を備えて構成される。
また、特許文献1の可変遅延回路31では、遅延時間Ta,TbがTa>Tbとなるように、遅延部Aに負荷容量33を接続したり、遅延部Bにピーキング容量34やピーキングコイルを接続している。これにより、特許文献1の可変遅延回路31では、遅延部Aの遅延時間が負荷容量33により遅れ、遅延部Bの遅延時間がピーキング容量34やピーキングコイルにより進むことで遅延部Aと遅延部Bとの間に遅延差が生じ、遅延部Aと遅延部Bの回路の電流比率(合成比率)を制御することで可変遅延を行っている。
特開2009-253366号公報
しかしながら、上述した特許文献1に開示される従来の可変遅延回路31は、遅延部Aと遅延部Bのアンプ回路の段数が同じであり、遅延部Aと遅延部Bとの間の遅延差をアンプ回路の段数差で作り出すものではなく、遅延部Aに接続される負荷容量33、遅延部Bに接続されるピーキング容量34やピーキングコイルによって遅延部Aと遅延部Bとの間の遅延差を作り出しており、この負荷容量33、ピーキング容量34やピーキングコイルの追加によって周波数特性が変化してしまい、遅延部A側と遅延部B側の周波数特性に差が生じ、回路の電流比率(合成比率)によって、合成後出力の振幅が変化してしまう問題があった。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、高周波におけるバイアス電圧依存による出力振幅の変化を抑制することができる可変遅延回路及び可変遅延方法と信号発生装置及び信号発生方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載された可変遅延回路は、カレントモードロジック回路のアンプ段数が異なる第1のアンプ回路11と第2のアンプ回路12を有する分岐合成部4を備え、
信号が分岐して入力される前記分岐合成部の2つの経路のうち、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の少ない方の経路を最小遅延側経路r1、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の多い方の経路を最大遅延側経路r2とし、
前記最大遅延側経路の少なくとも一つのカレントモードロジック回路のエミッタ間の抵抗と並列にコンデンサCが接続され、
前記第1のアンプ回路と前記第2のアンプ回路それぞれに設けられるバイアス端子A,Bの駆動電流の和が一定となるように印加電圧を変化させ、前記最小遅延側経路と前記最大遅延側経路の出力振幅の比率を変えて信号を合成出力することを特徴とする。
本発明の請求項2に記載された可変遅延回路は、カレントモードロジック回路のアンプ段数が異なる第1のアンプ回路11と第2のアンプ回路12を有する分岐合成部4を備え、
信号が分岐して入力される前記分岐合成部の2つの経路のうち、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の少ない方の経路を最小遅延側経路r1、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の多い方の経路を最大遅延側経路r2とし、
前記最大遅延側経路の少なくとも一つのカレントモードロジック回路の出力負荷の抵抗と直列にコイルLが接続され、
前記第1のアンプ回路と前記第2のアンプ回路それぞれに設けられるバイアス端子A,Bの駆動電流の和が一定となるように印加電圧を変化させ、前記最小遅延側経路と前記最大遅延側経路の出力振幅の比率を変えて信号を合成出力することを特徴とする。
本発明の請求項3に記載された可変遅延回路は、請求項1または2の可変遅延回路において、
前記最大遅延側経路のカレントモードロジック回路間に接続されるエミッタフォロワ回路の少なくとも一つの出力と、その後段のカレントモードロジック回路の入力との間に伝送線路Zが接続されることを特徴とする。
本発明の請求項4に記載された可変遅延回路は、カレントモードロジック回路のアンプ段数が異なる第1のアンプ回路11と第2のアンプ回路12を有する分岐合成部4を備え、
信号が分岐して入力される前記分岐合成部の2つの経路のうち、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の少ない方の経路を最小遅延側経路r1、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の多い方の経路を最大遅延側経路r2とし、
前記最小遅延側経路の少なくとも一つのカレントモードロジック回路のエミッタ間の抵抗と並列にコンデンサCが接続され、
前記第1のアンプ回路と前記第2のアンプ回路それぞれに設けられるバイアス端子A,Bの駆動電流の和が一定となるように印加電圧を変化させ、前記最小遅延側経路と前記最大遅延側経路の出力振幅の比率を変えて信号を合成出力することを特徴とする。
本発明の請求項5に記載された可変遅延回路は、カレントモードロジック回路のアンプ段数が異なる第1のアンプ回路11と第2のアンプ回路12を有する分岐合成部4を備え、
信号が分岐して入力される前記分岐合成部の2つの経路のうち、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の少ない方の経路を最小遅延側経路r1、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の多い方の経路を最大遅延側経路r2とし、
前記最小遅延側経路の少なくとも一つのカレントモードロジック回路の出力負荷の抵抗と直列にコイルLが接続され、
前記第1のアンプ回路と前記第2のアンプ回路それぞれに設けられるバイアス端子A,Bの駆動電流の和が一定となるように印加電圧を変化させ、前記最小遅延側経路と前記最大遅延側経路の出力振幅の比率を変えて信号を合成出力することを特徴とする。
本発明の請求項6に記載された可変遅延回路は、請求項4または5の可変遅延回路において、
前記最小遅延側経路の少なくとも一つのカレントモードロジック回路の入力に伝送線路Zが接続されることを特徴とする。
本発明の請求項7に記載された可変遅延回路は、アンプ段数が異なる複数段のカレントモードロジック回路を含む第1のアンプ回路11と第2のアンプ回路12を有する分岐合成部4を備え、
信号が分岐して入力される前記分岐合成部の2つの経路のうち、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の少ない方の経路を最小遅延側経路r1、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の多い方の経路を最大遅延側経路r2とし、
前記最小遅延側経路の入力段のカレントモードロジック回路の出力とプラス電源VCCとの間にコンデンサCが接続され、
前記第1のアンプ回路と前記第2のアンプ回路それぞれに設けられるバイアス端子A,Bの駆動電流の和が一定となるように印加電圧を変化させ、前記最小遅延側経路と前記最大遅延側経路の出力振幅の比率を変えて信号を合成出力することを特徴とする。
本発明の請求項8に記載された可変遅延回路は、請求項7の可変遅延回路において、
前記最大遅延側経路のカレントモードロジック回路間に接続されるエミッタフォロワ回路の少なくとも一つの出力と、その後段のカレントモードロジック回路の入力との間に伝送線路Zが接続されることを特徴とする。
本発明の請求項9に記載された可変遅延回路は、請求項3,6,8の何れかの可変遅延回路において、
動作周波数の逆数を1周期としたときに、前記第1のアンプ回路11と前記第2のアンプ回路12のアンプ段数差と前記伝送線路Zの線路長を、前記最小遅延側経路r1と前記最大遅延側経路r2の遅延差が1/5周期よりも小さくなるように設定することを特徴とする。
本発明の請求項10に記載された可変遅延方法は、カレントモードロジック回路のアンプ段数が異なる第1のアンプ回路11と第2のアンプ回路12を有する分岐合成部4を用い、
信号が分岐して入力される前記分岐合成部の2つの経路のうち、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の少ない方の経路を最小遅延側経路r1、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の多い方の経路を最大遅延側経路r2とし、
前記最大遅延側経路の少なくとも一つのカレントモードロジック回路のエミッタ間の抵抗と並列にコンデンサCを接続するステップと、
前記第1のアンプ回路と前記第2のアンプ回路それぞれに設けられるバイアス端子A,Bの駆動電流の和が一定となるように印加電圧を変化させ、前記最小遅延側経路と前記最大遅延側経路の出力振幅の比率を変えて信号を合成出力するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の請求項11に記載された可変遅延方法は、カレントモードロジック回路のアンプ段数が異なる第1のアンプ回路11と第2のアンプ回路12を有する分岐合成部4を用い、
信号が分岐して入力される前記分岐合成部の2つの経路のうち、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の少ない方の経路を最小遅延側経路r1、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の多い方の経路を最大遅延側経路r2とし、
前記最大遅延側経路の少なくとも一つのカレントモードロジック回路の出力負荷の抵抗と直列にコイルLを接続するステップと、
前記第1のアンプ回路と前記第2のアンプ回路それぞれに設けられるバイアス端子A,Bの駆動電流の和が一定となるように印加電圧を変化させ、前記最小遅延側経路と前記最大遅延側経路の出力振幅の比率を変えて信号を合成出力するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の請求項12に記載された可変遅延方法は、請求項10または11の可変遅延方法において、
前記最大遅延側経路のカレントモードロジック回路間に接続されるエミッタフォロワ回路の少なくとも一つの出力と、その後段のカレントモードロジック回路の入力との間に伝送線路Zを接続するステップを含むことを特徴とする。
本発明の請求項13に記載された可変遅延方法は、カレントモードロジック回路のアンプ段数が異なる第1のアンプ回路11と第2のアンプ回路12を有する分岐合成部4を用い、
信号が分岐して入力される前記分岐合成部の2つの経路のうち、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の少ない方の経路を最小遅延側経路r1、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の多い方の経路を最大遅延側経路r2とし、
前記最小遅延側経路の少なくとも一つのカレントモードロジック回路のエミッタ間の抵抗と並列にコンデンサCを接続するステップと、
前記第1のアンプ回路と前記第2のアンプ回路それぞれに設けられるバイアス端子A,Bの駆動電流の和が一定となるように印加電圧を変化させ、前記最小遅延側経路と前記最大遅延側経路の出力振幅の比率を変えて信号を合成出力するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の請求項14に記載された可変遅延方法は、カレントモードロジック回路のアンプ段数が異なる第1のアンプ回路11と第2のアンプ回路12を有する分岐合成部4を用い、
信号が分岐して入力される前記分岐合成部の2つの経路のうち、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の少ない方の経路を最小遅延側経路r1、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の多い方の経路を最大遅延側経路r2とし、
前記最小遅延側経路の少なくとも一つのカレントモードロジック回路の出力負荷の抵抗と直列にコイルLを接続するステップと、
前記第1のアンプ回路と前記第2のアンプ回路それぞれに設けられるバイアス端子A,Bの駆動電流の和が一定となるように印加電圧を変化させ、前記最小遅延側経路と前記最大遅延側経路の出力振幅の比率を変えて信号を合成出力するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の請求項15に記載された可変遅延方法は、請求項13または14の可変遅延方法において、
前記最小遅延側経路の少なくとも一つのカレントモードロジック回路の入力に伝送線路Zを接続するステップを含むことを特徴とする。
本発明の請求項16に記載された可変遅延方法は、アンプ段数が異なる複数段のカレントモードロジック回路を含む第1のアンプ回路11と第2のアンプ回路12を有する分岐合成部4を用い、
信号が分岐して入力される前記分岐合成部の2つの経路のうち、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の少ない方の経路を最小遅延側経路r1、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の多い方の経路を最大遅延側経路r2とし、
前記最小遅延側経路の入力段のカレントモードロジック回路の出力とプラス電源VCCとの間にコンデンサCを接続するステップと、
前記第1のアンプ回路と前記第2のアンプ回路それぞれに設けられるバイアス端子A,Bの駆動電流の和が一定となるように印加電圧を変化させ、前記最小遅延側経路と前記最大遅延側経路の出力振幅の比率を変えて信号を合成出力するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の請求項17に記載された可変遅延方法は、請求項16の可変遅延方法において、
前記最大遅延側経路のカレントモードロジック回路間に接続されるエミッタフォロワ回路の少なくとも一つの出力と、その後段のカレントモードロジック回路の入力との間に伝送線路Zを接続するステップを含むことを特徴とする。
本発明の請求項18に記載された可変遅延方法は、請求項12,15,17の何れかの可変遅延方法において、
動作周波数の逆数を1周期としたときに、前記第1のアンプ回路11と前記第2のアンプ回路12のアンプ段数差と前記伝送線路Zの線路長を、前記最小遅延側経路r1と前記最大遅延側経路r2の遅延差が1/5周期よりも小さくなるように設定するステップを含むことを特徴とする。
本発明の請求項19に記載された信号発生装置は、請求項1~9の何れかの可変遅延回路により時間軸方向に微調整したクロック信号を基準として、パターン信号を発生することを特徴とする。
本発明の請求項20に記載された信号発生方法は、請求項9~18の何れかの可変遅延方法により時間軸方向に微調整したクロック信号を基準として、パターン信号を発生することを特徴とする。
本発明によれば、可変遅延量を維持した状態で高周波におけるバイアス電圧依存による出力振幅の変化を抑制することができる。
本発明に係る可変遅延回路の分岐合成1段の基本構成を示す図である。 本発明に係る可変遅延回路の分岐合成2段の基本構成を示す図である。 本発明に係る可変遅延回路における分岐合成部の第1実施の形態を示す回路図である。 本発明に係る可変遅延回路における分岐合成部の第2実施の形態を示す回路図である。 本発明に係る可変遅延回路における分岐合成部の第3実施の形態を示す回路図である。 本発明に係る可変遅延回路における分岐合成部の第4実施の形態を示す回路図である。 本発明に係る可変遅延回路における分岐合成部の第5実施の形態を示す回路図である。 本発明に係る可変遅延回路における分岐合成部の第6実施の形態を示す回路図である。 本発明に係る可変遅延回路において最終的な合成後出力(64GHz)のバイアス電圧に対する振幅の変化を示す図である。 本発明に係る可変遅延回路の改良前後のバイアス電圧-出力振幅特性を示す図である。 本発明に係る可変遅延回路の改良前後のバイアス電圧-可変遅延量特性を示す図である。 本発明に係る可変遅延回路を採用した信号発生装置を含むビット誤り測定装置の概略構成を示す図である。 シミュレーション用の可変遅延回路において最終的な合成後出力(64GHz)のバイアス電圧に対する振幅の変化を示す図である。 従来の可変遅延回路の一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
[可変遅延回路の基本構成]
図1や図2に示すように、可変遅延回路1(1A,1B)は、トランジスタを用いた差動回路であり、プラス入力2aとマイナス入力2bからなる入力端子2、入力段アンプ部3、分岐合成部4、出力段アンプ部5、プラス出力6aとマイナス出力6bからなる出力端子6を備えて概略構成され、入力端子2に入力される信号の遅延量を可変して出力端子6から出力する。
入力段アンプ部3と出力段アンプ部5は、任意のアンプ段数のカレントモードロジック回路やCherry-Hooperアンプ回路で構成され、バッファの役割を持ち、出力信号の電位を規定するリミティングアンプとして動作する。
分岐合成部4は、任意の分岐・合成数で組まれ、入力段アンプ部3からの信号を分岐し、分岐した信号を合成して出力段アンプ部5に入力する。図1は分岐合成1段の場合、図2は分岐合成2段の場合の可変遅延回路1の基本構成を示している。
分岐合成部4は、アンプ段数の異なる第1のアンプ回路11と第2のアンプ回路12を備える。なお、本発明では、アンプ段数の少ない方(図1および図2では第1のアンプ回路11)の経路を最小遅延側経路r1と定義し、アンプ段数の多い方(図1および図2では第2のアンプ回路12)の経路を最大遅延側経路r2と定義する。
図1の可変遅延回路1Aにおける第1のアンプ回路11(最小遅延側経路r1)のアンプ11Aには、遅延制御用のバイアス端子Aを介して外部電源7が接続され、外部電源7によりバイアス端子Aの印加電圧が可変制御される。また、第2のアンプ回路12(最大遅延側経路r2)の出力側のアンプ12Aには、遅延制御用のバイアス端子Bを介して外部電源8が接続され、外部電源8によりバイアス端子Bの印加電圧が可変制御される。
図2の可変遅延回路1Bにおける第1のアンプ回路4A(最小遅延側経路r1)の各段のアンプ11Aには、バイアス端子Aを介して外部電源7が接続され、外部電源7によりバイアス端子Aの印加電圧が可変制御される。また、第2のアンプ回路4B(最大遅延側経路r2)の各段の出力側のアンプ12Aには、バイアス端子Bを介して外部電源8が接続され、外部電源8によりバイアス端子Bの印加電圧が可変制御される。
上記構成による可変遅延回路1(1A,1B)では、入力端子2から入力段アンプ部3に信号が入力されると、分岐合成部4による分岐後、各経路r1,r2のアンプ回路11,12のアンプ11A,12Aに接続されたバイアス端子A,Bの印加電圧を変化させ、アンプ11A,12Aの駆動電流量を変化させ、第1のアンプ回路11と第2のアンプ回路12の出力振幅の比率を変える。最小遅延側経路r1と最大遅延側経路r2は、経路による遅延差があるため、第1のアンプ回路11と第2のアンプ回路12の出力振幅の比率が変わると、合成後出力の遅延時間が変わっているように見える。可変遅延回路1(1A,1B)は、この仕組みを利用して、入力に対する出力の遅延時間を可変する回路である。
[可変遅延回路のシミュレーションデータ]
発明者等は、上記構成による可変遅延回路1の課題を見つけるため、図2の可変遅延回路1Bにおいてバイアス電圧を±2Vの範囲で可変してシミュレーションを行った。
このシミュレーションでバイアス電圧を±2Vの範囲で可変する際のバイアス電圧の振り方は、バイアス端子A,Bがバランスの関係にあり、バイアス電圧±0V時にバイアス端子Aとバイアス端子Bの駆動電流が等しくなるように設計した。そして、±0Vを基点として正負反転関係の電圧で振っていくと、バイアス端子Aとバイアス端子Bの駆動電流の和をほぼ一定に保ち、合成後出力振幅がほとんど変わらないまま、遅延量だけが可変できる。
なお、バイアス端子Aとバイアス端子Bの絶対値が異なった電圧で振ることもできる。その場合、バイアス端子Aとバイアス端子Bの駆動電流のバランスが崩れ、バイアス依存で合成後出力振幅が変化してしまう。そのため、バイアス端子Aとバイアス端子Bのバイアス電圧は、±0Vを基点として正負反転関係の電圧で振っていくことが、最良条件である。但し、バイアス電圧の振り方の定義は、正負反転関係の電圧で振っていくことに限定されるものではない。
これにより、上記シミュレーション結果では、バイアス電圧±2Vの範囲で32GHz動作時にΔ6.6ps、64GHz動作時にΔ6.0psの可変遅延量が得られている事を確認した。
[可変遅延回路の課題点]
可変遅延回路1は、バイアス電圧を変えても、出力振幅が一定であることが理想であるが、上述したシミュレーションの結果によれば、バイアス端子A,Bへの印加電圧により、図13の波形に示すように、合成後出力の振幅(Voh,Vol)が変化してしまうという課題が見つかった。
なお、図13は最終的な合成後出力(64GHz)のバイアス電圧に対する振幅の変化を示す図であって、差動のうちPositive側の波形を示している。図13において、点線はバイアス端子Aに+2V、バイアス端子Bに-2V印加時(最小遅延時)の波形、実線はバイアス端子A,Bに±0V印加時(バランス時)の波形、一点鎖線はバイアス端子Aに-2V、バイアス端子Bに+2V印加時(最大遅延時)の波形を示す。
さらに、バイアス電圧によって合成後出力の振幅が変化してしまう課題の原因を調べた結果、分岐合成部4における最小遅延側経路r1と最大遅延側経路R2を比較すると、最小遅延側経路r1と最大遅延側経路r2では周波数特性に差があることが分かった。
また、可変遅延回路1の適用先として、例えば信号発生装置にて発生したパターン信号を被測定物に入力し、この入力に伴って被測定物から折り返される信号をエラー検出器にて受信し、エラーを検出するビット誤り測定装置の外部から入力される基準クロック信号を、入力クロック処理部にて分配や分周/逓倍処理を行い、可変遅延回路31にて基準クロック信号のタイミングを微調整し、この時間軸方向に微調整した基準クロック信号を、デジタル信号処理部にて例えば複数レーンの信号を生成する際に、レーン間に生じるスキューを取り除き、信号波形のアイが最も開くタイミングに調整するような場合に、動作周波数の全範囲で2つの経路r1,r2の周波数特性の差があると、安定的に遅延したクロック信号を出力する事ができず、デジタル信号処理部やD/A変換部からエラーを含んだデータ信号を被測定物に送信してしまい、被測定物の測定結果に誤差を生じる問題があった。
そこで、本発明では、分岐合成部4における最小遅延側経路r1と最大遅延側経路r2の周波数特性の差を縮めることにより、バイアス電圧に対する出力振幅の変化を抑制している。
また、本発明は、測定器向けに使用することを想定しており、例えば1GHzから64GHzなど広帯域の動作周波数範囲に対応していることが求められる。そのため、任意の1周波数条件のみにおいて、出力振幅を調整するのでは不十分であり、動作周波数の全範囲において、バイアス電圧に対する出力振幅の変化を抑制している。
以下、上述した課題を解決するための本発明の要部として図1や図2の入力段アンプ部3と出力段アンプ部5との間に設けられる分岐合成部4の各実施の形態の構成について図面を参照しながら説明する。
[第1実施の形態]
第1実施の形態の分岐合成部4(4A)の構成について図3を参照しながら説明する。なお、図3の第1のアンプ回路11と第2のアンプ回路12において、同一の構成要素には同一番号を付している。
まず、分岐合成部4Aの基本構成について説明する。図3に示すように、分岐合成部4Aは、基本構成として、最小遅延側経路r1の第1のアンプ回路11が1段のカレントモードロジック回路11aで構成され、最大遅延側経路r2の第2のアンプ回路12が1段目のカレントモードロジック回路12a、エミッタフォロワ回路12b、2段目のカレントモードロジック回路12cで構成され、第2のアンプ回路12の方が第1のアンプ回路11よりもカレントモードロジック回路の段数が多い構成である。
第1のアンプ回路11のカレントモードロジック回路11aは、Port1:In(+)とPort3:In(-)を介してnpn型トランジスタTr1,Tr2のベースに入力段アンプ部3からの信号が入力し、トランジスタTr1,Tr2のコレクタからPort2:Out(+)とPort4:Out(-)を介して出力段アンプ部5に信号を出力する。
カレントモードロジック回路11aは、トランジスタTr1のコレクタが出力負荷としての抵抗R1を介してVCC(プラス電源)に接続される。同様に、トランジスタTr2のコレクタが出力負荷としての抵抗R2を介してVCCに接続される。また、トランジスタTr1,Tr2のエミッタ間には抵抗R3,R4が直列接続され、その中点とVEE(マイナス電源)との間にはnpn型トランジスタTr3が接続される。さらに、トランジスタTr3は、エミッタが抵抗R5を介してVEEに接続され、ベースが抵抗R6、バイアス回路13を介してバイアス端子Aに接続される。
バイアス回路13は、カレントミラー回路で構成され、npn型トランジスタTr4のコレクタ-ベース間がショートしており、トランジスタTr4のコレクタが抵抗R7を介してバイアス端子Aに接続され、トランジスタTr4のエミッタが抵抗R8を介してVEEに接続され、コレクタ-ベース側をアノード、エミッタ側をカソードとしてダイオード的な接続となっている。バイアス回路13は、トランジスタTr4のベースとVEEとの間で、トランジスタTr4のスレッショルド(ON)電圧以上の電位差が生じると、トランジスタTr4がONとなり、電流が流れる。これに対し、トランジスタTr4のスレッショルド(ON)電圧未満の電位差の場合は、トランジスタTr4がOFFとなり、電流が流れない。また、トランジスタTr3とトランジスタTr4のベース間は、ダンピング抵抗R6を介してショートしている。そのため、トランジスタTr4に電流が流れると、トランジスタTr3にも電流が流れる。これに対し、トランジスタTr4に電流が流れない場合は、トランジスタTr3にも電流が流れない。
第2のアンプ回路12の1段目のカレントモードロジック回路12aは、Port1:In(+)とPort3:In(-)を介してnpn型トランジスタTr1,Tr2のベースに入力段アンプ部3からの信号が入力し、エミッタフォロワ回路12bを介して2段目のカレントモードロジック回路12cのコレクタからPort2:Out(+)とPort4:Out(-)を介して出力段アンプ部5に信号を出力する。
1段目と2段目のカレントモードロジック回路12a,12cは、トランジスタTr1のコレクタが出力負荷としての抵抗R1を介してVCCに接続される。同様に、トランジスタTr2のコレクタが出力負荷としての抵抗R2を介してVCCに接続される。また、トランジスタTr1,Tr2のエミッタ間には抵抗R3,R4が直列接続され、その中点が抵抗R5を介してVEEに接続される。
2段目のカレントモードロジック回路12cにおいて、抵抗R3,R4の中点と抵抗R5との間にはnpn型トランジスタTr3が接続される。トランジスタTr3は、エミッタが抵抗R5を介してVEEに接続され、ベースが抵抗R6、バイアス回路13を介してバイアス端子Bに接続される。
バイアス回路13は、カレントミラー回路で構成され、npn型トランジスタTr4のコレクタ-ベース間がショートしており、トランジスタTr4のコレクタが抵抗R7を介してバイアス端子Bに接続され、トランジスタTr4のエミッタが抵抗R8を介してVEEに接続され、コレクタ-ベース側をアノード、エミッタ側をカソードとしてダイオード的な接続となっている。バイアス回路13は、トランジスタTr4のベースとVEEとの間で、トランジスタTr4のスレッショルド(ON)電圧以上の電位差が生じると、トランジスタTr4がONとなり、電流が流れる。これに対し、トランジスタTr4のスレッショルド(ON)電圧未満の電位差の場合は、トランジスタTr4がOFFとなり、電流が流れない。また、トランジスタTr3とトランジスタTr4のベース間は、ダンピング抵抗R6を介してショートしている。そのため、トランジスタTr4に電流が流れると、トランジスタTr3にも電流が流れる。これに対し、トランジスタTr4に電流が流れない場合は、トランジスタTr3にも電流が流れない。
第2のアンプ回路12のエミッタフォロワ回路12bは、1段目のカレントモードロジック回路12aのトランジスタTr1のコレクタにnpn型トランジスタTr5のベースが接続され、1段目のカレントモードロジック回路12aのトランジスタTr2のコレクタにnpn型トランジスタTr6のベースが接続される。
エミッタフォロワ回路12bにおけるトランジスタTr5は、コレクタがVCCに接続され、エミッタが抵抗R9を介してVEEに接続されるとともに2段目のカレントモードロジック回路12cのトランジスタTr2のベースに接続される。同様に、トランジスタTr6は、コレクタがVCCに接続され、エミッタが抵抗R10を介してVEEに接続されるとともに2段目のカレントモードロジック回路12cのトランジスタTr1のベースに接続される。
そして、第1実施の形態の分岐合成部4Aでは、上述した基本構成において、最大遅延側経路r2の1段目のカレントモードロジック回路12aと2段目のカレントモードロジック回路12cそれぞれのトランジスタTr1,Tr2のエミッタ間の抵抗R3,R4と並列にコンデンサCを接続している。コンデンサCと抵抗R3,R4はハイパスフィルタを構成し、コンデンサCは低周波成分を通さずに高周波成分を通す。これにより、最大遅延側経路r2の周波数特性を補償し、最小遅延側経路r1と最大遅延側経路r2の周波数特性の差を縮め、バイアス電圧に対する出力振幅の変化を抑制することができる。
なお、図3の例では、最大遅延側経路r2の1段目と2段目のカレントモードロジック回路12a,12c両方のトランジスタTr1,Tr2のエミッタ間の抵抗R3,R4と並列にコンデンサCを接続する構成としたが、1段目と2段目のカレントモードロジック回路12a,12cのどちらか一方のトランジスタTr1,Tr2のエミッタ間の抵抗R3,R4と並列にコンデンサCを接続する構成としてもよい。
ところで、抵抗R3,R4と並列にコンデンサCを追加接続すると、最大遅延側経路r2の遅延量が小さくなり、最小遅延側経路r1との遅延差=可変遅延量が稼げなくなるという問題が生じる。
この問題を解決するため、第1実施の形態の分岐合成部4Aでは、上述した基本構成において、最大遅延側経路r2のエミッタフォロワ回路12bの出力と2段目のカレントモードロジック回路12cの入力間に伝送線路Zを接続している。これにより、遅延量を稼いで可変遅延量の減りを補うことができる。
具体的に、第1実施の形態の分岐合成部4Aを採用した可変遅延回路1において、バイアス電圧に対する振幅の変化を抑制できるように、コンデンサCと抵抗Rの定数の調整を行うことにより、改良後の最終的な合成後出力(64GHz)として、図9に示す波形をシミュレーション上で得ることができた。なお、図9の64GHz出力において、点線はバイアス端子Aに+2V、バイアス端子Bに-2V印加時(最小遅延時)の波形を示し、実線はバイアス端子A,Bに±0V印加時(バランス時)の波形を示し、一点鎖線はバイアス端子Aに-2V、バイアス端子Bに+2V印加時(最大遅延時)の波形を示す。
そして、図10に示すように、改良後(図9の64GHz出力の波形)では、改良前(図13の64GHz出力の波形)と比較して、バイアス電圧依存による振幅変化を62.5%程度抑制することができた。また、図11に示すように、改良前と比較して、改良後の可変遅延量を同程度に維持することができた。なお、バイアス端子Aのバイアス電圧は、バイアス端子Bのバイアス電圧の±(正負)を反転させた値に設定した。例えばバイアス端子Bのバイアス電圧が+1.5Vであれば、バイアス端子Aのバイアス電圧は-1.5Vとなる。
[第2実施の形態]
第2実施の形態の分岐合成部4(4B)の構成について図4を参照しながら説明する。なお、図4において、上述した第1実施の形態の分岐合成部4Aと同一の基本構成については同一番号を付し、その説明を省略する。
第2実施の形態の分岐合成部4Bでは、上述した基本構成において、最大遅延側経路r2の1段目のカレントモードロジック回路12aと2段目のカレントモードロジック回路12cそれぞれのトランジスタTr1,Tr2の出力負荷としての抵抗R1,R2と直列にコイルLを接続している。これにより、最大遅延側経路r2の周波数特性を補償し、最小遅延側経路r1と最大遅延側経路r2の周波数特性の差を縮め、バイアス電圧に対する出力振幅の変化を抑制することができる。
なお、図4の例では、最大遅延側経路r2の1段目と2段目のカレントモードロジック回路12a,12c両方の出力負荷としての抵抗R1,R2と直列にコイルLを接続する構成としたが、1段目と2段目のカレントモードロジック回路12a,12cのどちらか一方の出力負荷としての抵抗R1,R2と直列にコイルLを接続する構成としてもよい。
また、第2実施の形態の分岐合成部4Bでは、コイルLの追加接続によって最大遅延側経路r2の遅延量が小さくなる問題を解決するため、上述した基本構成において、最大遅延側経路r2のエミッタフォロワ回路12bの出力と2段目のカレントモードロジック回路12cの入力間に伝送線路Zを接続している。これにより、遅延量を稼いで可変遅延量の減りを補うことができる。
[第3実施の形態]
第3実施の形態の分岐合成部4(4C)の構成について図5を参照しながら説明する。なお、図5において、上述した第1実施の形態の分岐合成部4Aと同一の基本構成については同一番号を付し、その説明を省略する。
第3実施の形態の分岐合成部4Cでは、上述した基本構成において、最小遅延側経路r1のカレントモードロジック回路11aのトランジスタTr1,Tr2のエミッタ間の抵抗R3,R4と並列にコンデンサCを接続している。コンデンサCと抵抗R3,R4はハイパスフィルタを構成し、コンデンサCは低周波成分を通さずに高周波成分を通す。これにより、最小遅延側経路r1の周波数特性を補償し、最小遅延側経路r1と最大遅延側経路r2の周波数特性の差を縮め、バイアス電圧に対する出力振幅の変化を抑制することができる。
また、第3実施の形態の分岐合成部4Cでは、コンデンサCの追加接続により波形の遅延差が開き過ぎてバランス(±0V印加)時の波形振幅が小さくなる問題が生じる。前記の問題を解決するため、上述した基本構成において、最小遅延側経路r1のカレントモードロジック回路11aの入力に伝送線路Zを接続している。これにより、遅延量を稼いで可変遅延量の減りを補うことができる。
[第4実施の形態]
第4実施の形態の分岐合成部4(4D)の構成について図6を参照しながら説明する。なお、図6において、上述した第1実施の形態の分岐合成部4Aと同一の基本構成については同一番号を付し、その説明を省略する。
第4実施の形態の分岐合成部4Dでは、上述した基本構成において、最小遅延側経路r1のカレントモードロジック回路11aのトランジスタTr1,Tr2の出力負荷としての抵抗R1,R2と直列にコイルLを接続している。これにより、最小遅延側経路r1の周波数特性を補償し、最小遅延側経路r1と最大遅延側経路r2の周波数特性の差を縮め、バイアス電圧に対する出力振幅の変化を抑制することができる。
また、第4実施の形態の分岐合成部4Cでは、コイルLの追加接続により波形の遅延差が開き過ぎてバランス(±0V印加)時の波形振幅が小さくなる問題が生じる。前記の問題を解決するため、上述した基本構成において、最小遅延側経路r1のカレントモードロジック回路11aの入力に伝送線路Zを接続している。これにより、遅延量を稼いで可変遅延量の減りを補うことができる。
[第5実施の形態]
第5実施の形態の分岐合成部4(4E)の構成について図7を参照しながら説明する。なお、図7において、上述した第1実施の形態の分岐合成部4Aと同一の基本構成については同一番号を付し、その説明を省略する。
第5実施の形態の分岐合成部4Eでは、上述した基本構成において、最大遅延側経路r2の1段目のカレントモードロジック回路12aのトランジスタTr1,Tr2の出力に対し、対VCCのコンデンサCを接続している。すなわち、1段目のカレントモードロジック回路12aのトランジスタTr1,Tr2のコレクタとVCCとの間にコンデンサCを接続している。これにより、最大遅延側経路r2の高周波における損失量を増やし、最小遅延側経路r1と最大遅延側経路r2の周波数特性の差を縮め、バイアス電圧に対する出力振幅の変化を抑制することができる。
また、第5実施の形態の分岐合成部4Eでは、上述した基本構成において、最小遅延側経路r1のカレントモードロジック回路11aの入力に伝送線路Zを接続している。これにより、遅延量を稼いで可変遅延量の減りを補うことができる。
[第6実施の形態]
第6実施の形態の分岐合成部4(4F)の構成について図8を参照しながら説明する。なお、図8において、上述した第1実施の形態の分岐合成部4Aと同一の基本構成については同一番号を付し、その説明を省略する。
分岐合成部4Fは、基本構成として、最小遅延側経路r1の第1のアンプ回路11が1段目のカレントモードロジック回路11a、エミッタフォロワ回路11b、2段目のカレントモードロジック回路11cで構成され、最大遅延側経路r2の第2のアンプ回路12が1段目のカレントモードロジック回路12a、1段目のエミッタフォロワ回路12b、2段目のカレントモードロジック回路12c、2段目のエミッタフォロワ回路12d、3段目のカレントモードロジック回路12eで構成される。
第6実施の形態の分岐合成部4Fでは、上述した基本構成において、最小遅延側経路r1の1段目のカレントモードロジック回路11aの出力に対し、対VCCのコンデンサCを接続している。すなわち、1段目のカレントモードロジック回路11aのトランジスタTr1,Tr2のコレクタとVCCとの間にコンデンサCを接続している。この箇所は、最小遅延側経路r1と最大遅延側経路r2の分岐・合成箇所に直結していないため、最大遅延側経路r2のアンプ回路12に影響を及ぼさず、最大遅延側経路r2の高周波における損失量を増やすことができる。これにより、最小遅延側経路r1の周波数特性を補償し、最小遅延側経路r1と最大遅延側経路r2の周波数特性の差を縮め、バイアス電圧に対する出力振幅の変化を抑制することができる。
なお、図3の基本構成において、最小遅延側経路r1のカレントモードロジック回路11aの入力または出力に対し、対VCCのコンデンサCを追加することで高周波における損失量を増やすことが可能である。しかしながら、最小遅延側経路r1のカレントモードロジック回路11aは分岐または合成箇所を介して最大遅延側経路r2と直結されている。そのため、最小遅延側経路r1のカレントモードロジック回路11aの入力または出力にコンデンサを追加すると、最大遅延側経路r2の損失も増やすことになってしまう。その結果、最小遅延側経路r1と最大遅延側経路r2の周波数特性の差を縮めることはできず、前述した課題を解決することができない。
また、第6実施の形態の分岐合成部4Fでは、上述した基本構成において、最大遅延側経路r2の1段目のエミッタフォロワ回路12bの出力と2段目のカレントモードロジック回路12cの入力間、2段目のエミッタフォロワ回路12dと3段目のカレントモードロジック回路12eの入力間に伝送線路Zを接続している。これにより、遅延量を稼いで可変遅延量の減りを補うことができる。
なお、図8の例では、最大遅延側経路r2の1段目のエミッタフォロワ回路12bの出力と2段目のカレントモードロジック回路12cの入力間、2段目のエミッタフォロワ回路12dの出力と3段目のカレントモードロジック回路12eの入力間に伝送線路Zを接続する構成としたが、最大遅延側経路r2の1段目のエミッタフォロワ回路12bの出力と2段目のカレントモードロジック回路12cの入力間、2段目のエミッタフォロワ回路12dの出力と3段目のカレントモードロジック回路12eの入力間のどちらか一方に伝送線路Zを接続する構成としてもよい。
ところで、上述した各実施の形態の分岐合成部4A~4Fでは、第1のアンプ回路11と第2のアンプ回路12のアンプ段数差を1段としているが、これに限定されるものではなく、動作周波数に応じて設定することができる。具体的に、第1のアンプ回路11と第2のアンプ回路12のアンプ段数差および伝送線路Zの線路長は、動作周波数の逆数を1周期としたときに、最小遅延側経路r1と最大遅延側経路r2の遅延差が1/5周期よりも小さくなるように設定される。
[応用例]
上述した構成の分岐合成部4(4A~4Fの何れか)を備えた可変遅延回路1は、図12に示すように、信号発生装置21にて発生したパターン信号を被測定物Wに入力し、この入力に伴って被測定物Wから折り返される信号をエラー検出器22にて受信してエラーを検出するビット誤り測定装置23において、信号発生装置21の内部回路に使用することができる。本発明の可変遅延回路1を適用した図12の信号発生装置21は、例えば2Gbaudなどの低速から100Gbaud以上の高速NRZ・PAM信号の伝送に対応しており、外部から入力される基準クロック信号を入力クロック処理部21aにて分配や分周/逓倍処理を行い、可変遅延回路1にて基準クロック信号のタイミングを微調整し、この微調整された基準クロック信号を用いてデジタル信号処理部21bにてパターン信号を発生し、発生したパターン信号をD/A変換部21cにてアナログ信号に変換して被測定物Wに入力する。さらに説明すると、図12の信号発生装置21における可変遅延回路1は、入力クロック処理部21aから基準クロック信号が入力されると、時間軸方向に微調整した基準クロック信号をデジタル信号処理部21bに出力する。この時間軸方向に微調整した基準クロック信号は、デジタル信号処理部21bにて例えば複数レーンの信号を生成する際に、レーン間に生じるスキューを取り除き、信号波形のアイが最も開くタイミングに調整する。
なお、上述した構成の分岐合成部4は、図12の信号発生装置21の基準クロック信号の微調整だけでなく、データ信号の可変遅延回路及び可変遅延方法としても応用可能である。
このように、本実施の形態によれば、第1のアンプ回路11のバイアス端子Aと第2のアンプ回路12のバイアス端子Bの印加電圧を変化させ、第1のアンプ回路11と第2のアンプ回路12の出力振幅の比率を変えて遅延量を可変する際に、分岐合成部4における物理的な遅延差を第1のアンプ回路11と第2のアンプ回路12のアンプ段数差によって作り出し、図3~図8の何れかの分岐合成部4(4A~4F)を採用し、コンデンサCやコイルLの追加により、最小遅延側経路r1と最大遅延側経路r2の周波数特性の差を縮め、バイアス電圧に対する出力振幅の変化を抑制することができる。
また、採用した図3~図8の何れかの分岐合成部4(4A~4F)において、伝送線路Zを追加して調整することにより、上述したコンデンサCやコイルLの追加によって変わってしまった遅延差を補うことができる。その結果、例えば1から64GHzなどの広帯域による動作周波数の全範囲において、バイアス電圧の変化に対し、安定した出力振幅の可変遅延回路を実現することができる。
以上、本発明に係る可変遅延回路及び可変遅延方法と信号発生装置及び信号発生方法の最良の形態について説明したが、この形態による記述および図面により本発明が限定されることはない。すなわち、この形態に基づいて当業者等によりなされる他の形態、実施例および運用技術などはすべて本発明の範疇に含まれることは勿論である。
1(1A,1B) 可変遅延回路
2 入力端子
2a プラス入力
2b マイナス入力
3 入力段アンプ部
4(4A~4F) 分岐合成部
5 出力段アンプ部
6 出力端子
6a プラス出力
6b マイナス出力
7,8 外部電源
A,B バイアス端子
r1 最小遅延側経路
r2 最大遅延側経路
11 第1のアンプ回路
11A アンプ
11a,11c カレントモードロジック回路
11b エミッタフォロワ回路
12 第2のアンプ回路
12A アンプ
12a,12c,12e カレントモードロジック回路
12b,12d エミッタフォロワ回路
13 バイアス回路
21 信号発生装置
21a 入力クロック処理部
21b デジタル信号処理部
21c D/A変換部
22 エラー検出器
23 ビット誤り測定装置
Tr1~Tr6 トランジスタ
R1~R10 抵抗
C コンデンサ
L コイル
Z 伝送線路

Claims (20)

  1. カレントモードロジック回路のアンプ段数が異なる第1のアンプ回路(11)と第2のアンプ回路(12)を有する分岐合成部(4)を備え、
    信号が分岐して入力される前記分岐合成部の2つの経路のうち、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の少ない方の経路を最小遅延側経路(r1)、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の多い方の経路を最大遅延側経路(r2)とし、
    前記最大遅延側経路の少なくとも一つのカレントモードロジック回路のエミッタ間の抵抗と並列にコンデンサ(C)が接続され、
    前記第1のアンプ回路と前記第2のアンプ回路それぞれに設けられるバイアス端子(A,B)の駆動電流の和が一定となるように印加電圧を変化させ、前記最小遅延側経路と前記最大遅延側経路の出力振幅の比率を変えて信号を合成出力することを特徴とする可変遅延回路。
  2. カレントモードロジック回路のアンプ段数が異なる第1のアンプ回路(11)と第2のアンプ回路(12)を有する分岐合成部(4)を備え、
    信号が分岐して入力される前記分岐合成部の2つの経路のうち、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の少ない方の経路を最小遅延側経路(r1)、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の多い方の経路を最大遅延側経路(r2)とし、
    前記最大遅延側経路の少なくとも一つのカレントモードロジック回路の出力負荷の抵抗と直列にコイル(L)が接続され、
    前記第1のアンプ回路と前記第2のアンプ回路それぞれに設けられるバイアス端子(A,B)の駆動電流の和が一定となるように印加電圧を変化させ、前記最小遅延側経路と前記最大遅延側経路の出力振幅の比率を変えて信号を合成出力することを特徴とする可変遅延回路。
  3. 前記最大遅延側経路のカレントモードロジック回路間に接続されるエミッタフォロワ回路の少なくとも一つの出力と、その後段のカレントモードロジック回路の入力との間に伝送線路(Z)が接続されることを特徴とする請求項1または2に記載の可変遅延回路。
  4. カレントモードロジック回路のアンプ段数が異なる第1のアンプ回路(11)と第2のアンプ回路(12)を有する分岐合成部(4)を備え、
    信号が分岐して入力される前記分岐合成部の2つの経路のうち、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の少ない方の経路を最小遅延側経路(r1)、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の多い方の経路を最大遅延側経路(r2)とし、
    前記最小遅延側経路の少なくとも一つのカレントモードロジック回路のエミッタ間の抵抗と並列にコンデンサ(C)が接続され、
    前記第1のアンプ回路と前記第2のアンプ回路それぞれに設けられるバイアス端子(A,B)の駆動電流の和が一定となるように印加電圧を変化させ、前記最小遅延側経路と前記最大遅延側経路の出力振幅の比率を変えて信号を合成出力することを特徴とする可変遅延回路。
  5. カレントモードロジック回路のアンプ段数が異なる第1のアンプ回路(11)と第2のアンプ回路(12)を有する分岐合成部(4)を備え、
    信号が分岐して入力される前記分岐合成部の2つの経路のうち、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の少ない方の経路を最小遅延側経路(r1)、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の多い方の経路を最大遅延側経路(r2)とし、
    前記最小遅延側経路の少なくとも一つのカレントモードロジック回路の出力負荷の抵抗と直列にコイル(L)が接続され、
    前記第1のアンプ回路と前記第2のアンプ回路それぞれに設けられるバイアス端子(A,B)の駆動電流の和が一定となるように印加電圧を変化させ、前記最小遅延側経路と前記最大遅延側経路の出力振幅の比率を変えて信号を合成出力することを特徴とする可変遅延回路。
  6. 前記最小遅延側経路の少なくとも一つのカレントモードロジック回路の入力に伝送線路(Z)が接続されることを特徴とする請求項4または5に記載の可変遅延回路。
  7. アンプ段数が異なる複数段のカレントモードロジック回路を含む第1のアンプ回路(11)と第2のアンプ回路(12)を有する分岐合成部(4)を備え、
    信号が分岐して入力される前記分岐合成部の2つの経路のうち、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の少ない方の経路を最小遅延側経路(r1)、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の多い方の経路を最大遅延側経路(r2)とし、
    前記最小遅延側経路の入力段のカレントモードロジック回路の出力とプラス電源(VCC)との間にコンデンサ(C)が接続され、
    前記第1のアンプ回路と前記第2のアンプ回路それぞれに設けられるバイアス端子(A,B)の駆動電流の和が一定となるように印加電圧を変化させ、前記最小遅延側経路と前記最大遅延側経路の出力振幅の比率を変えて信号を合成出力することを特徴とする可変遅延回路。
  8. 前記最大遅延側経路のカレントモードロジック回路間に接続されるエミッタフォロワ回路の少なくとも一つの出力と、その後段のカレントモードロジック回路の入力との間に伝送線路(Z)が接続されることを特徴とする請求項7に記載の可変遅延回路。
  9. 動作周波数の逆数を1周期としたときに、前記第1のアンプ回路(11)と前記第2のアンプ回路(12)のアンプ段数差と前記伝送線路(Z)の線路長を、前記最小遅延側経路(r1)と前記最大遅延側経路(r2)の遅延差が1/5周期よりも小さくなるように設定することを特徴とする請求項3,6,8の何れかに記載の可変遅延回路。
  10. カレントモードロジック回路のアンプ段数が異なる第1のアンプ回路(11)と第2のアンプ回路(12)を有する分岐合成部(4)を用い、
    信号が分岐して入力される前記分岐合成部の2つの経路のうち、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の少ない方の経路を最小遅延側経路(r1)、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の多い方の経路を最大遅延側経路(r2)とし、
    前記最大遅延側経路の少なくとも一つのカレントモードロジック回路のエミッタ間の抵抗と並列にコンデンサ(C)を接続するステップと、
    前記第1のアンプ回路と前記第2のアンプ回路それぞれに設けられるバイアス端子(A,B)の駆動電流の和が一定となるように印加電圧を変化させ、前記最小遅延側経路と前記最大遅延側経路の出力振幅の比率を変えて信号を合成出力するステップと、を含むことを特徴とする可変遅延方法。
  11. カレントモードロジック回路のアンプ段数が異なる第1のアンプ回路(11)と第2のアンプ回路(12)を有する分岐合成部(4)を用い、
    信号が分岐して入力される前記分岐合成部の2つの経路のうち、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の少ない方の経路を最小遅延側経路(r1)、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の多い方の経路を最大遅延側経路(r2)とし、
    前記最大遅延側経路の少なくとも一つのカレントモードロジック回路の出力負荷の抵抗と直列にコイル(L)を接続するステップと、
    前記第1のアンプ回路と前記第2のアンプ回路それぞれに設けられるバイアス端子(A,B)の駆動電流の和が一定となるように印加電圧を変化させ、前記最小遅延側経路と前記最大遅延側経路の出力振幅の比率を変えて信号を合成出力するステップと、を含むことを特徴とする可変遅延方法。
  12. 前記最大遅延側経路のカレントモードロジック回路間に接続されるエミッタフォロワ回路の少なくとも一つの出力と、その後段のカレントモードロジック回路の入力との間に伝送線路(Z)を接続するステップを含むことを特徴とする請求項10または11に記載の可変遅延方法。
  13. カレントモードロジック回路のアンプ段数が異なる第1のアンプ回路(11)と第2のアンプ回路(12)を有する分岐合成部(4)を用い、
    信号が分岐して入力される前記分岐合成部の2つの経路のうち、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の少ない方の経路を最小遅延側経路(r1)、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の多い方の経路を最大遅延側経路(r2)とし、
    前記最小遅延側経路の少なくとも一つのカレントモードロジック回路のエミッタ間の抵抗と並列にコンデンサ(C)を接続するステップと、
    前記第1のアンプ回路と前記第2のアンプ回路それぞれに設けられるバイアス端子(A,B)の駆動電流の和が一定となるように印加電圧を変化させ、前記最小遅延側経路と前記最大遅延側経路の出力振幅の比率を変えて信号を合成出力するステップと、を含むことを特徴とする可変遅延方法。
  14. カレントモードロジック回路のアンプ段数が異なる第1のアンプ回路(11)と第2のアンプ回路(12)を有する分岐合成部(4)を用い、
    信号が分岐して入力される前記分岐合成部の2つの経路のうち、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の少ない方の経路を最小遅延側経路(r1)、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の多い方の経路を最大遅延側経路(r2)とし、
    前記最小遅延側経路の少なくとも一つのカレントモードロジック回路の出力負荷の抵抗と直列にコイル(L)を接続するステップと、
    前記第1のアンプ回路と前記第2のアンプ回路それぞれに設けられるバイアス端子(A,B)の駆動電流の和が一定となるように印加電圧を変化させ、前記最小遅延側経路と前記最大遅延側経路の出力振幅の比率を変えて信号を合成出力するステップと、を含むことを特徴とする可変遅延方法。
  15. 前記最小遅延側経路の少なくとも一つのカレントモードロジック回路の入力に伝送線路(Z)を接続するステップを含むことを特徴とする請求項13または14に記載の可変遅延方法。
  16. アンプ段数が異なる複数段のカレントモードロジック回路を含む第1のアンプ回路(11)と第2のアンプ回路(12)を有する分岐合成部(4)を用い、
    信号が分岐して入力される前記分岐合成部の2つの経路のうち、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の少ない方の経路を最小遅延側経路(r1)、前記カレントモードロジック回路のアンプ段数の多い方の経路を最大遅延側経路(r2)とし、
    前記最小遅延側経路の入力段のカレントモードロジック回路の出力とプラス電源(VCC)との間にコンデンサ(C)を接続するステップと、
    前記第1のアンプ回路と前記第2のアンプ回路それぞれに設けられるバイアス端子(A,B)の駆動電流の和が一定となるように印加電圧を変化させ、前記最小遅延側経路と前記最大遅延側経路の出力振幅の比率を変えて信号を合成出力するステップと、を含むことを特徴とする可変遅延方法。
  17. 前記最大遅延側経路のカレントモードロジック回路間に接続されるエミッタフォロワ回路の少なくとも一つの出力と、その後段のカレントモードロジック回路の入力との間に伝送線路(Z)を接続するステップを含むことを特徴とする請求項16に記載の可変遅延方法。
  18. 動作周波数の逆数を1周期としたときに、前記第1のアンプ回路(11)と前記第2のアンプ回路(12)のアンプ段数差と前記伝送線路(Z)の線路長を、前記最小遅延側経路(r1)と前記最大遅延側経路(r2)の遅延差が1/5周期よりも小さくなるように設定するステップを含むことを特徴とする請求項12,15,17の何れかに記載の可変遅延方法。
  19. 請求項1~9の何れかの可変遅延回路により時間軸方向に微調整したクロック信号を基準として、パターン信号を発生することを特徴とする信号発生装置。
  20. 請求項9~18の何れかの可変遅延方法により時間軸方向に微調整したクロック信号を基準として、パターン信号を発生することを特徴とする信号発生方法。
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