JP6063643B2 - 半導体装置および通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置および通信装置に関し、例えば、高速通信経路上の信号を再駆動する半導体装置およびそれを含んだ通信装置に適用して有効な技術に関する。
例えば、特許文献1には、可変利得型アンプの差動入力電圧を同電位とした状態で差動出力電圧を検出し、それがゼロとなるように可変利得型アンプの差動入力端子間にオフセット電圧を加えるオフセット補正方式が示されている。
特開2005−110080号公報
例えば、差動増幅回路において、差動対を担う一対のMOSトランジスタの間などに製造バラツキが生じると、所謂差動オフセットが生じる。差動増幅回路等の半導体装置では、通常、製造プロセスの微細化(40nm、28nm、…)が進むにつれ、製造バラツキの影響がより顕著化してくるため、このような差動オフセットを補正することが益々重要となってきている。
こうした中、差動増幅回路等の半導体装置では、製造プロセスの微細化と共に、高速化が進んでいる。差動増幅回路は、例えば、数十Gbps以上といった高速通信システムにおけるインタフェース回路等として使用され、様々な目的により可変利得型が用いられる場合がある。このような可変利得型の差動増幅回路において差動オフセットを補正するためには、例えば特許文献1に示されるように、差動増幅回路の入力端子間に補正電圧を加えることが考えられる。しかしながら、この場合、差動増幅回路の入力側に設けられたオフセット補正回路の入力容量等に起因して、高速化が阻害される恐れがある。
本発明は、このようなことを鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、差動オフセットの補正と共に高速化を実現可能な半導体装置およびそれを備えた通信装置を提供することにある。本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的な実施の形態の概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本実施の形態による半導体装置は、利得設定信号を受け、これが表す利得で差動入力信号を増幅し、差動出力信号を出力する可変利得型の差動増幅回路と、当該差動増幅回路で生じるオフセット電圧を相殺する補正回路とを備える。ここで、補正回路は、前記利得設定信号を受け、その利得に応じて変動する補正電圧を生成し、当該補正電圧を前記差動出力信号に付加することでオフセット電圧を相殺する。
前記一つの実施の形態によれば、差動増幅回路を含む半導体装置およびそれを備えた通信装置において、差動オフセットの補正と共に高速化が実現可能になる。
本発明の実施の形態1による半導体装置において、その主要部の概略構成例を示す機能ブロック図である。 図1におけるオフセット補正回路部の動作例を説明する図である。 図1における可変利得型差動増幅回路の詳細な構成例を示す回路図である。 図1における可変利得型差動増幅回路の他の詳細な構成例を示す回路図である。 図1における可変利得型差動増幅回路の更に他の詳細な構成例を示す回路図である。 図1における可変利得型差動増幅回路の更に他の詳細な構成例を示す回路図である。 図1におけるオフセット補正回路部の詳細な構成例を示す回路図である。 図1におけるオフセット補正回路部の他の詳細な構成例を示す回路図である。 図1におけるオフセット補正回路部の更に他の詳細な構成例を示す回路図である。 図1におけるオフセット補正回路部の更に他の詳細な構成例を示す回路図である。 本発明の実施の形態1による通信装置において、その概略構成例を示す外形図である。 図5Aにおける再駆動回路(半導体装置)の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2による半導体装置において、その主要部の概略構成例を示す回路ブロック図である。 図6の半導体装置において、その詳細な構成例を示す回路図である。 図7の半導体装置において、そのオフセット補正に伴う初期設定方法の一例を示すフロー図である。 本発明の実施の形態3による半導体装置において、その主要部の概略構成例を示す機能ブロック図である。 図9における可変利得型差動増幅回路の詳細な構成例を示す回路図である。 本発明の実施の形態4による半導体装置において、その主要部の概略構成例を示す機能ブロック図である。 図11の半導体装置において、その詳細な構成例を示す回路図である。 図12の半導体装置において、そのオフセット補正に伴う初期設定方法の一例を示すフロー図である。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、実施の形態の各機能ブロックを構成する回路素子は、特に制限されないが、公知のCMOS(相補型MOSトランジスタ)等の集積回路技術によって、単結晶シリコンのような半導体基板上に形成される。なお、実施の形態では、MISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)の一例としてMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)(MOSトランジスタと略す)を用いるが、ゲート絶縁膜として非酸化膜を除外するものではない。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
《半導体装置(主要部)の概要》
図1は、本発明の実施の形態1による半導体装置において、その主要部の概略構成例を示す機能ブロック図である。図1に示す半導体装置は、可変利得型差動増幅回路VGA1と、その出力側に設けられたオフセット補正回路部OFCBK1を備える。VGA1は、差動入力信号INP,INNを受けて、ゲイン設定信号ASETに応じたゲインで増幅動作を行い、差動出力信号OUTP’,OUTN’を出力する。OFCBK1は、オフセット補正レベル生成回路OFGと、これによって生成したオフセット補正レベルをOUTP’,OUTN’に加算し、差動出力信号OUTP,OUTNを出力する加算部ADDp,ADDnを備える。
オフセット補正レベル生成回路OFGは、基準設定レベルRFSETに対してゲイン設定信号ASETに応じた重み付けを行う重み付け部(乗算部)WTと、その出力を反映させる極性を選択する極性選択部PNSELを備える。PNSELは、極性選択信号PNSETに応じて、WTの出力を加算部ADDpを介して差動出力信号OUTP’に加算するか、あるいは加算部ADDnを介して差動出力信号OUTN’に加算するかを選択する。
図2は、図1におけるオフセット補正回路部の動作例を説明する図である。図2に示すように、図1の可変利得型差動増幅回路VGA1において、例えば製造バラツキにより入力換算でVOFの入力オフセット電圧が生じた場合、当該VOFは、VGA1によってゲイン設定信号ASETが示すゲインAの倍数で増幅され、(A×VOF)の出力オフセット電圧VOFOとして差動出力信号OUTP’,OUTN’に現れる。そこで、図1のオフセット補正回路部OFCBK1は、オフセット補正レベル生成回路OFGによって当該VOFOと同等レベルのオフセット補正電圧を生成し、加算部ADDp,ADDnのいずれか一方を選択してOUTP’,OUTN’のいずれか一方に加算する。
例えば、差動出力信号OUTN’を基準としてOUTP’に正の出力オフセット電圧VOFOが生じた場合には、重み付け部(乗算部)WTから出力された正のオフセット補正電圧を加算部ADDnを介してOUTN’に加算(あるいはADDpを介してOUTP’から減算)する。逆に、OUTP’を基準としてOUTN’に正のVOFOが生じた場合には、WTから出力された正のオフセット補正電圧をADDpを介してOUTP’に加算(あるいはADDnを介してOUTN’から減算)する。これによって、VOFOとオフセット補正電圧が相殺され、差動出力信号OUTP,OUTNにおけるオフセット電圧はゼロとなる。
ここで、具体的には、例えば次のような方法によってオフセット補正に伴う初期設定が行われる。まず、図1の差動入力信号INP,INNを同電位とし、ゲイン設定信号ASETによって所定のゲインAを設定する。この状態で、図1の基準設定レベルRFSETをゼロとすると、差動出力信号OUTP,OUTNにおいて入力オフセット電圧VOFの極性および電圧レベルに応じた出力オフセット電圧VOFO(=A×VOF)が観測される。そこで、このVOFOを相殺する側の極性を極性選択信号PNSETによって定め、この選択状態でRFSETのレベルを順次増大させていく。そうすると、いずれかの時点で差動出力信号OUTP,OUTNがゼロとなり(例えばOUTP,OUTNにて論理レベルの反転が観測され)、その結果、VOFO(=A×VOF)の値が判明する。
出力オフセット電圧VOFO(=A×VOF)の値が判明すると、ゲインAの値は予め判明しているため入力オフセット電圧VOFの値も判明し、図2に示したような特性に基づいて、様々なゲインAに対してVOFOを補正(相殺)することが可能になる。なお、実際には、前述した差動出力信号OUTP,OUTNがゼロとなった時点の基準設定レベルRFSETならびに極性選択信号PNSETの状態を保持しておけばよい。そうすると、ゲイン設定信号ASETによるゲインAが変わった場合でも、図1の重み付け部(乗算部)WTが当該RFSETに対してゲインAに連動した重み付けを自動的に行うため、ゲインAの変動に関わらずVOFOは自動的に補正(相殺)される。
《半導体装置(主要部)の主要な効果等》
図1および図2のようなオフセット補正方式を用いることで、例えば、次のような効果が得られる。第1に、可変利得型差動増幅回路VGA1の出力側にオフセット補正回路部OFCBK1を配置し、出力側でオフセット補正を行っているため、入力側でオフセット補正を行う場合と比較して高速化が図れる。すなわち、VGA1には、例えば、電圧レベルが小さくなった差動入力信号INP,INNを所定の電圧レベルまで増幅させるような役目を担わせることが多い。このような場合、入力側でオフセット補正を行うと、これに伴うVGA1の入力容量は、電圧レベルが小さいINP,INNに影響を及ぼすため、高速化を阻む主要因となり得る。一方、差動出力信号OUTP’,OUTN’の電圧レベルはある程度大きくなっているため、VGA1の出力容量は入力容量に比べると高速化に与える影響が小さい。その結果、出力側でオフセット補正を行うことで高速化が図れる。
第2に、出力側でオフセット補正を行うことで、入力側でオフセット補正を行う場合と比べてオフセット補正の高分解能(高精度)化が図れる。すなわち、例えば、入力側にオフセット電圧VOFが生じた場合、出力側には、ゲインAを用いて(A・VOF)のオフセット電圧が生じることになる。したがって、例えば、出力側においてΔV1の電圧刻み幅でオフセット補正を行った場合、等価的には、入力側において((1/A)・ΔV1)(ただしA>1)の電圧刻み幅でオフセット補正を行ったことになる。その結果、出力側でオフセット補正を行うと、入力側で行う場合と比べてより細かい電圧刻み幅でオフセット補正を行うことができるため、その分だけオフセット補正を高分解能化(高精度化)することができる。また、見方を変えると、仮に、入力側でオフセット電圧を打ち消すためにΔV2の電圧刻み幅が必要だった場合、出力側で打ち消すためには(A・ΔV2)(ただしA>1)の電圧刻み幅で足り、その分だけ、オフセット補正回路部OFCBK1を簡素化することができる。
ここで、この第2の効果から判るように、前述したオフセット補正に伴う初期設定を行う際には、可変利得型差動増幅回路VGA1のゲインを最大値Amaxに設定した状態で行うことが望ましい。この場合、基準設定レベルRFSETの探索動作に伴い、等価的には、入力オフセット電圧VOFの大きさが最小の電圧刻み幅((1/Amax)・ΔV1)(ただしA>1)で検出されるため、その結果、オフセット補正の更なる高分解能(高精度)化が図れる。
なお、ここでは、可変利得型差動増幅回路VGA1のゲインを所定のゲインA(望ましくは最大値Amax)に設定し、この状態で基準設定レベルRFSETの探索動作を1回行うことでオフセット補正に伴う初期設定を行った。これによって、当該初期設定に要する時間を短縮することが可能となる。ただし、この場合、図1の重み付け部(乗算部)WTによって図2の特性の傾き(線形性)がある程度の精度で確保できることが求められるため、例えばこの線形性が確保し難いような場合には、異なるゲインで複数回の探索動作を行い、線形性の補正を行うようなことも可能である。
《可変利得型差動増幅回路の詳細》
図3A、図3B、図3Cおよび図3Dは、図1における可変利得型差動増幅回路のそれぞれ異なる詳細な構成例を示す回路図である。図3A〜図3Dに示す各可変利得型差動増幅回路VGA11〜VGA14は、差動対トランジスタとなるNMOSトランジスタ(MN1(MNv1),MN2(MNv2))と、テール電流源(ISVg(NN3))と、2個の負荷抵抗(R1(Rv1),R2(Rv2))を備える。テール電流源は、一端が差動対トランジスタの共通ソースノードに結合され、他端が接地電源電圧GNDに結合される。2個の負荷抵抗は、一端が差動対トランジスタのドレインノードにそれぞれ結合され、他端が電源電圧VCCに結合される。差動入力信号INP,INNは、差動対トランジスタのゲートにそれぞれ入力され、差動出力信号OUTP’,OUTN’は、差動対トランジスタのドレインからそれぞれ出力される。
ここで、図3AのVGA11は、テール電流源が可変電流源ISVgとなっており、当該ISVgの電流値がゲイン設定信号ASETで設定されることで可変利得を実現している。図3BのVGA12は、差動対トランジスタとなるNMOSトランジスタMNv1,MNv2のトランジスタサイズが可変設定可能となっており、当該トランジスタサイズがASETで設定されることで可変利得を実現している。図3CのVGA13は、2個の負荷抵抗が可変抵抗Rv1,Rv2となっており、当該Rv1,Rv2の抵抗値がASETで設定されることで可変利得を実現している。図3DのVGA14は、NMOSトランジスタMN1,MN2のソースとテール電流源(NMOSトランジスタMN3)の一端との間にそれぞれ可変抵抗Rv3,Rv4が挿入されており、当該Rv3,Rv4の抵抗値がASETで設定されることで可変利得を実現している。
このような差動増幅回路の利得は、差動対トランジスタの相互コンダクタンス(gm)と負荷抵抗の抵抗値(R)との積(gm・R)でほぼ定められる。図3Aおよび図3Bではgmの値が制御され、図3CではRの値が制御され、図3Dでは、ソース抵抗を介して等価的にgmの値が制御される。
このような差動増幅回路において、製造バラツキ等が生じると、例えば、差動対トランジスタの一方(MN1)のトランジスタサイズと他方(MN2)のトランジスタサイズとが異なる事態や、あるいは負荷抵抗の一方(R1)の抵抗値と他方(R2)の抵抗値とが異なる事態が生じる。この場合、差動増幅回路の右半分回路の利得と左半分回路の利得が異なるため、図2等に示したように、差動入力信号INP,INNがゼロの場合であっても差動出力信号OUTP’,OUTN’に非ゼロの出力オフセット電圧VOFOが生じる。この出力オフセット電圧(VOFO)はINPとINN間に生じた入力オフセット電圧VOFに換算することができる。
このようなオフセット電圧(DCオフセット)の補正は、例えば、差動入力ノード(INP,INN)間に入力オフセット電圧VOFを相殺するような補正電圧を加えることで行うことも可能である。この場合、差動増幅回路のゲインに関わらず一定の補正電圧を加えればよいため、オフセット補正の容易化が図れるが、その一方で、前述したように入力容量に伴う速度低下等の問題が生じ得る。そこで、前述した本実施の形態によるオフセット補正方式を用いることが有益となる。
《オフセット補正回路部の詳細》
図4A、図4B、図4Cおよび図4Dは、図1におけるオフセット補正回路部のそれぞれ異なる詳細な構成例を示す回路図である。図4Aに示すオフセット補正回路部OFCBK11は、可変利得型差動増幅回路VGA1における差動出力ノードの正極側(OUTP’)と接地電源電圧GNDの間に結合される可変電流源ISVopと、差動出力ノードの負極側(OUTN’)とGNDの間に結合される可変電流源ISVonを備える。ISVop,ISVonは、いずれか一方が極性選択信号PNSETによって有効化され、その電流値は、ゲイン設定信号ASETと基準設定レベルRFSETの乗算結果を反映して設定される。このような構成を用いると、ISVop,ISVonのいずれか一方による電流がVGA1の出力抵抗を介して電圧に変換され、当該電圧が差動出力信号OUTP’,OUTN’のいずれか一方にオフセット補正電圧として加算される。その結果、オフセット電圧が相殺された差動出力信号OUTP,OUTNが得られる。
一方、図4B〜図4Dに示す各オフセット補正回路部OFCBK12〜OFCBK14は、差動対トランジスタとなるNMOSトランジスタ(MN11(MNv11),MN12)と、テール電流源(NMOSトランジスタMN13)と、2個の負荷抵抗(R11(Rv11),R12)を備える。テール電流源は、一端が差動対トランジスタの共通ソースノードに結合され、他端が接地電源電圧GNDに結合される。2個の負荷抵抗は、一端が差動対トランジスタのドレインノードにそれぞれ結合され、他端が電源電圧VCCに結合される。差動出力信号OUTP’,OUTN’は、差動対トランジスタのゲートにそれぞれ入力され、差動出力信号OUTP,OUTNは、差動対トランジスタのドレインからそれぞれ出力される。
図4B〜図4Dは、オフセットアンプ方式となっており、差動増幅回路の右半分回路と左半分回路との間に意図的な非対称性を持たせ、この非対称性の程度を調整可能とすることによりオフセット電圧を補正する方式となっている。図4BのOFCBK12では、差動対トランジスタの一方(NMOSトランジスタMNv11)のトランジスタサイズがゲイン設定信号ASETと基準設定レベルRFSETの乗算結果ならびに極性選択信号PNSETを反映して調整可能となっている。具体的には、例えば、差動対トランジスタの他方側(NMOSトランジスタMN12)がx個の単位トランジスタで構成され、一方側(MNv11)がy(>x)個の単位トランジスタで構成され、MNv11側の単位トランジスタの有効数がx個を中心として±(y−x)個の範囲で可変設定可能に構成される。
図4CのOFCBK13では、2個の負荷抵抗の一方(可変抵抗Rv11)の抵抗値がゲイン設定信号ASETと基準設定レベルRFSETの乗算結果ならびに極性選択信号PNSETを反映して調整可能となっている。この場合も、例えば、図4Bの場合と同様に、負荷抵抗の他方側(抵抗R12)がx個の単位抵抗で構成され、一方側(Rv11)がy(>x)個の単位抵抗で構成され、Rv11側の単位抵抗の有効数が可変設定可能に構成される。一方、図4DのOFCBK14では、NMOSトランジスタMN11,MN12のソースとテール電流源の一端との間にそれぞれ抵抗Rv13,R14が挿入されており、図4Cの場合と同様に、可変抵抗Rv13側の単位抵抗の有効数が可変設定可能に構成される。
このように、例えば図4A〜図4Dに示されるような回路方式をオフセット補正回路部として適用することが可能である。ただし、図4Aに示すような方式に比べて図4B〜図4Dに示すような方式は、差動対トランジスタのトランジスタサイズや可変抵抗の抵抗値をゲイン設定信号ASETに連動して制御する方法や、当該制御に対応する当該トランジスタサイズや抵抗値の作り込み方法が複雑化する場合がある。したがって、この観点では、図4Aに示すような方式を用いることが望ましい。また、図4Aでは、電流源を用いた回路方式によってオフセット補正を行っているが、電圧源を用いた回路方式によってオフセット補正を行うことも可能である。ただし、この場合、通常、電圧源からの補正電圧を差動出力信号OUTP’,OUTN’に反映させる際に、図4Aに示すような単純接続ではなく、別途加算回路が必要とされるため、この観点では図4Aに示すような方式を用いることが望ましい。
《通信装置の概要》
図5Aは、本発明の実施の形態1による通信装置において、その概略構成例を示す外形図であり、図5Bは、図5Aにおける再駆動回路(半導体装置)の構成例を示すブロック図である。図5Aに示す通信装置は、例えばルータ装置等であり、複数のカードコネクタCNTが実装されるバックプレーンBKPと、当該CNTに適宜挿入されるインタフェースカード(配線基板)IFCD[1],IFCD[2],…や、スイッチカード(配線基板)SWCD等を備えている。各インタフェースカードIFCDは、外部通信ケーブル(例えばイーサネットケーブルや光ファイバケーブル等)LNin,LNoutに接続するための端子や、所定の通信プロトコル処理等を行う処理デバイスASICなどを備えている。また、SWCDは、複数の入力端子と複数の出力端子の間で経路の選択や分配等を行うスイッチデバイスSWLSIなどを備えている。
バックプレーンBKPは、カードコネクタCNTを介して各カードに電源を供給すると共に、各カード間の通信経路を備える。例えば、各インタフェースカードIFCDは、BKPを介してスイッチカードSWCDに接続され、これによって各IFCD間でSWCDを介した通信(すなわちルーティング)が可能となる。ここで、BKPのサイズは、例えば1mを超えるような場合があり、これにより、各IFCDとSWCDとの間の通信経路の長さは様々に異なる。そこで、この通信経路長の相違に伴う信号レベルの変動を補償するため、各カードには、再駆動回路(シグナルコンディショナ)SCを搭載した半導体デバイス(半導体装置)が実装される。
再駆動回路(シグナルコンディショナ)SCは、図5Bに示すように、例えば、可変利得型差動増幅回路VGAと、オフセット補正回路部OFCBKと、固定利得増幅部LABKと、クロック・データ再生回路CDR等を備える。この内、VGAおよびOFCBKには、前述したような構成例が適用される。VGAは、例えば、入力端子INの初段に設けられ、図5AにおけるバックプレーンBKP上の通信経路を介して減少した信号レベルを増幅する。ただし、増幅回路は一般的に高速化が進むほど利得が減少するため、ここでは、VGA(OFCBK)の後段に固定利得型差動増幅回路LA1,LA2およびオフセットアンプOAを含む固定利得増幅部LABKを設け、十分な利得を確保している。LABKの出力信号は、例えば、出力端子OUT1に向けてバイパス出力されたり、あるいはCDRを介してクロック信号とデータ信号が再生された上で出力端子OUT2に向けて出力される。
このような再駆動回路(シグナルコンディショナ)SCにおいて、オフセット補正に伴う初期設定を行う際には、例えば、まず、固定利得型差動増幅回路LA1の差動入力を短絡し、クロック・データ再生回路CDRからの再生データ信号を監視しながらその論理レベルが反転するまでオフセットアンプOAの調整を行う。オフセットアンプOAは、例えば、前述した図4B〜図4Dのいずれかと同様の構成を備えており、その可変パラメータの調整を行うことで固定利得増幅部LABK全体のオフセット補正が行われる。次いで、このオフセット補正が行われたLABKを介して、CDRからの再生データ信号を監視しながらその論理レベルが反転するまでオフセット補正回路部OFCBKの調整を行う。この際の具体的な調整方法は、図1、図2等で述べた通りである。
特に、このような通信装置においては、バックプレーンBKP上の通信経路が長くなる(例えば1m超に達する)場合があるため、当該通信経路上に余分な容量が付加されると、高速化(数十Gbps以上)が阻害される恐れがある。そこで、可変利得型差動増幅回路VGAの入力側でなく、出力側にオフセット補正回路部OFCBKを備える本実施の形態のオフセット補正方式を用いることが有益となる。
以上、本実施の形態1の半導体装置および通信装置を用いることで、代表的には、差動オフセットの補正と共に高速化が実現可能となる。
(実施の形態2)
《半導体装置(主要部)の概略回路構成》
図6は、本発明の実施の形態2による半導体装置において、その主要部の概略構成例を示す回路ブロック図である。図6に示す半導体装置は、実施の形態1で述べた図1のオフセット補正回路部に対して図4Aの回路方式を適用し、更に回路の改良を図ったものとなっている。
図6に示すオフセット補正回路部OFCBK11aは、オフセット補正レベル生成回路OFG内に1個の可変電流源ISVoと極性選択部PNSELを備えている。ISVoの電流は、ゲイン設定信号ASETと基準設定レベルRFSETの乗算結果を反映して設定され、PNSELは、極性選択信号PNSETに基づいてISVoの電流を可変利得型差動増幅回路VGA1の差動出力ノード(差動出力信号OUTP’,OUTN’)における片方の極性に結合させる。例えば、図4Aのように2個の可変電流源ISVop,ISVonを設けた場合には、当該2個の可変電流源の間の特性バラツキによって精度面に影響が生じる可能性があるが、図6のように1個の可変電流源ISVoとすることで、このような可能性を排除することができる。また、回路面積の低減も図れる。
《半導体装置(主要部)の詳細回路構成》
図7は、図6の半導体装置において、その詳細な構成例を示す回路図である。図7に示す可変利得型差動増幅回路VGA1は、実施の形態1の図3Aで述べた回路方式を適用しており、差動対トランジスタ(NMOSトランジスタMN1,MN2)と、負荷抵抗R1,R2と、可変電流源としてのゲイン制御部GCTLmおよび基準電流生成部IRGvを備える。電源電圧VCCは、特に限定はされないが、例えば1V等である。
ゲイン制御部GCTLmは、NMOSトランジスタMN1,MN2の共通ソースノードと接地電源電圧GNDの間にソース・ドレイン間が並列に接続された複数((k+1)個)のNMOSトランジスタMNm[0]〜MNm[k]と、一端が当該MNm[1]〜MNm[k]のゲートにそれぞれ接続され、他端が共通に接続された複数(k個)のスイッチSWm[1]〜SWm[k]を備える。IRGvは、ソースがGNDに接続され、ゲートとドレインが共通に接続(すなわちダイオード接続)されたNMOSトランジスタMNrと、MNrに所定の基準電流を供給する電流源ISrを備える。MNrのゲート(ドレイン)は、MNm[0]のゲートと共にSWm[1]〜SWm[k]の共通接続ノードにそれぞれ接続される。
ここで、特に限定はされないが、例えば、NMOSトランジスタMNm[1]〜MNm[k]のトランジスタサイズは、2のべき乗倍の比率でそれぞれ異なっている。例えば、MNm[1]のトランジスタサイズを基準として、MNm[2]は2(2−1)倍のサイズを備え、…、MNm[k]は2(k−1)倍のサイズを備える。NMOSトランジスタMNrは、NMOSトランジスタMNm[0]との間でカレントミラー回路を構成すると共に、スイッチSWm[1]〜SWm[k]がオンとなった際に、当該オンとなったスイッチに対応するMNm[1]〜MNm[k]との間でカレントミラー回路を構成する。
したがって、ゲイン設定信号ASET1をスイッチSWm[1]〜SWm[k]のオン・オフを設定するkビットのディジタル信号とすることで、ゲイン制御部GCTLmを可変電流源として機能させることができる。例えば、MNm[1]に流れる電流をI1とし、k=4とすると、MNm[1]〜MNm[4]によって、最小0から最大(15・I1)(=(1+2+4+8)I1)までの電流をI1の刻み(すなわち16段階)で設定することができる。可変電流源の電流は、MNm[0]に流れる電流に、このMNm[1]〜MNm[k]による可変電流分を加算した値に設定される。特に限定はされないが、例えばMNm[0]のみが有効の際にVGA1のゲインは1倍となり、これを基準として、MNm[0]とMNm[1]のトランジスタサイズ比、ならびにMNm[1]〜MNm[k]のオン・オフに応じてゲイン設定信号ASET1に対するゲインの変動比率が定められる。
また、図7に示すオフセット補正回路部OFCBK11aは、オフセット補正レベル生成回路OFGと、基準電流生成部IRGoと、オフセット補正レベル制御部OFCTL1を備える。IRGoは、ソースが接地電源電圧GNDに接続されたダイオード接続のNMOSトランジスタMNroと、MNroに基準電流を供給する可変電流源ISVroを備える。OFGは、ソースがGNDに接続され、MNroとの間でそれぞれカレントミラー回路を構成する複数((k+1)個)のNMOSトランジスタMNo[0]〜MNo[k]と、複数(((k+1)×2)個)のスイッチSWon[0],SWop[0],SWon[1],SWop[1],…,SWon[k],SWop[k]を備える。
スイッチSWon[0],SWop[0]は、一端がMNo[0]のドレインに共通に接続され、SWon[0]の他端は可変利得型差動増幅回路VGA1の差動出力ノードの一方(OUTN’)に接続され、SWop[0]の他端は当該差動出力ノードの他方(OUTP’)に接続される。以降も同様にして、例えば、SWon[k],SWop[k]は、一端がMNo[k]のドレインに共通に接続され、SWon[k]の他端は当該差動出力ノードの一方(OUTN’)に接続され、SWop[k]の他端は当該差動出力ノードの他方(OUTP’)に接続される。
ここで、必ずしも限定はされないが、例えば、NMOSトランジスタMNo[1]〜MNo[k]のトランジスタサイズは、前述したゲイン制御部GCTLm内のMNm[1]〜MNm[k]の場合と同様に、2のべき乗倍の比率でそれぞれ異なっている。例えば、MNo[1]のトランジスタサイズを基準として、MNo[2]は2(2−1)倍のサイズを備え、…、MNo[k]は2(k−1)倍のサイズを備える。これにより、MNo[1]〜MNo[k]は、可変電流源として機能する。例えば、MNo[1]に流れる電流をI2とし、k=4とすると、前述したGCTLm内のMNm[1]〜MNm[4]の場合と同様にMNo[1]〜MNo[4]によって、最小0から最大(15・I2)(=(1+2+4+8)I2)までの電流をI2の刻み(すなわち16段階)で設定することができる。
また、NMOSトランジスタMNo[0]とMNo[1]のトランジスタサイズ比は、前述した可変利得型差動増幅回路VGA1におけるゲイン設定信号ASET1に対するゲインの変動比率に対応するように定められる。例えば、GCTLmにおいてMNm[0]のみを有効化した際にゲイン1倍となり、MNm[0]〜MNm[k]全てを有効化した際にゲイン2倍となる場合、OFGにおいて同様に、MNo[0]〜MNo[k]全てを有効化した際にMNo[0]のみを有効化した際と比べて2倍の電流が得られるようにトランジスタサイズ比が調整される。VGA1の出力抵抗が一定の場合、電流が2倍になるとオフセット補正電圧も2倍となる。
オフセット補正レベル制御部OFCTL1は、極性選択信号PNSETに基づいてスイッチ制御信号SSETp,SSETnのいずれか一方の系統を活性化し、前述したMNo[0]〜MNo[k]によって生成された電流を差動出力ノード(OUTP’,OUTN’)の片方の極性に結合する。SSETnはSWon[0]〜SWon[k]のオン・オフを制御し、SSETpはSWop[0]〜SWop[k]のオン・オフを制御する。また、この際に、OFCTL1は、ゲイン設定信号ASET1に基づいて、前述したGCTLm内のSWm[1]〜SWm[k]のオン・オフ制御と連動するようにSWon[1]〜SWon[k](又はSWop[1]〜SWop[k])のオン・オフ制御を行う。
《オフセット補正に伴う初期設定方法》
図8は、図7の半導体装置において、そのオフセット補正に伴う初期設定方法の一例を示すフロー図である。図8において、まず、可変利得型差動増幅回路VGA1のゲインが最大値Amaxに設定される(S101)。すなわち、図7のゲイン設定信号ASET1によってゲイン制御部GCTLmにおけるスイッチSWm[1]〜SWm[k]が全てオンに制御される。次いで、VGA1の入力レベルが設定される(S102)。すなわち、図7の差動入力信号INP,INNが同電位とされ、かつNMOSトランジスタMN1,MN2がオンとなる電圧レベル(例えば0.6V等)に設定される。
続いて、図7のオフセット補正回路部OFCBK11aの極性が設定され、この状態で基準電流生成部IRGo内の可変電流源ISVroの値が順次探索される(S103)。すなわち、例えば、ISVroの電流値をゼロとすると、差動出力ノード(OUTP’(OUTP),OUTN’(OUTN))には所定の極性を持つ出力オフセット電圧が出力されるため、この極性を相殺するための極性が極性選択信号PNSETによって定められる。また、このPNSETと前述したゲイン設定信号ASET1の最大値Amax設定によって、スイッチSWon[1]〜SWon[k](又はSWop[1]〜SWop[k])が全てオンに制御され、加えて、PNSETに応じてSWon[0](又はSWop[0])もオンに制御される。そして、この状態でISVroの電流値を調整ビット(図6および図7の基準設定レベルRFSETに対応)を介して段階的に増加させていく。
そうすると、いずれかの段階で差動出力ノード(OUTP’(OUTP),OUTN’(OUTN))の極性反転が検出される(S104)。そこで、この極性反転が検出された際の極性選択信号PNSETの値ならびに可変電流源ISVroの調整ビット(基準設定レベルRFSET)の値を保存する(S105)ことで、初期設定を完了することができる。以降は、この保存された値を用いれば、ゲイン設定信号ASET1の変化に追従してオフセット補正レベル生成回路OFGで生成されるオフセット補正電流も適切に変化し、オフセット補正を自動的に行うことが可能となる。更に、当該初期設定は、可変利得型差動増幅回路VGA1のゲインが最大値Amaxの状態で行われているため、実施の形態1で述べたような有益な効果が得られる。
以上、本実施の形態2の半導体装置を用いることで、実施の形態1の場合と同様の効果が得られ、代表的には、差動オフセットの補正と共に高速化が実現可能となる。また、実施の形態1で述べたオフセット補正方式を、効率的な回路方式によって実現することが可能になる。
(実施の形態3)
《半導体装置(主要部)の概要(応用例[1])》
図9は、本発明の実施の形態3による半導体装置において、その主要部の概略構成例を示す機能ブロック図である。図9に示す半導体装置は、実施の形態1の図1で述べた半導体装置の応用例となっており、図1と比較して、可変利得型差動増幅回路VGA2が2個の可変利得型差動増幅回路VGAm,VGAsで構成される点が異なっている。さらに、これに応じて、オフセット補正回路部OFCBK2が、2個のオフセット補正レベル生成回路OFGm,OFGsと、2組の加算部ADDp1,ADDn1,ADDp2,ADDn2を備える点が異なっている。
図9において、VGAmと、OFGmと、ADDp1,ADDn1は、メイン側回路部であり、プラス側の増幅動作とこれに伴うオフセット補正を実現するものである。一方、VGAsと、OFGsと、ADDp2,ADDn2は、サブ側回路部であり、マイナス側の増幅動作(すなわち減衰動作)とこれに伴うオフセット補正を実現するものである。ここでは、共通の差動出力ノードに対して(差動出力信号OUTP’,OUTN’の出力極性が同一の状態に対して)、VGAmは、正極側の入力極性で差動入力信号INP,INNを受け、VGAsは、負極側の入力極性でINP,INNを受ける。
その結果、差動出力信号OUTP’,OUTN’には、差動入力信号INP,INNをVGAmのゲインで増幅した信号から、INP,INNをVGAsのゲインで増幅した信号を減算した結果が得られる。VGAmのゲインはゲイン設定信号ASETの一部となるメイン側のゲイン設定信号ASETmで定められ、VGAsのゲインもASETの一部となるサブ側のゲイン設定信号ASETsで定められる。なお、ここでは、出力極性を基準に入力極性が異なる構成としたが、勿論、入力極性を基準に出力極性が異なる構成であってもよい。
このような構成を用いると、VGAmのゲインとVGAsのゲインを適宜組み合わせることで、増幅動作と減衰動作が実現可能となる。特に限定はされないが、例えばVGAsをオフにした状態でVGAmを用いて0[dB]から+X[dB]の間の増幅動作が行われ、VGAmを0[dB]に設定した状態でVGAsを用いて0[dB]から−Y[dB]の間の減衰動作が行われる。例えば、図5のような通信装置においては、前述したようなバックプレーンBKP上の通信経路の長さに応じて、増幅動作のみならず、減衰動作が必要とされる場合がある。このような場合に、図9のような構成例を用いることが有益となる。
メイン側回路部およびサブ側回路部のそれぞれに関する構成および動作に関しては、図1の場合と同様である。すなわち、メイン側回路部において、オフセット補正レベル生成回路OFGmは、VGAmのオフセット電圧を相殺する補正レベルを生成し、当該補正レベルを加算部ADDp1,ADDn1を介して共通の差動出力ノード(OUTP’,OUTN’)に付加する。これによって、VGAmのオフセット電圧が補正される。この際に、OFGm内の重み付け部(乗算部)WTmは、VGAm用のゲイン設定信号ASETmならびに基準設定レベルRFSETmを受けて補正レベルを生成し、VGAm用の極性選択部PNSELm(極性選択信号PNSETm)を介してADDp1,ADDn1に向けた出力を行う。
サブ側回路部においても同様に、オフセット補正レベル生成回路OFGsは、VGAsのオフセット電圧を相殺する補正レベルを生成し、当該補正レベルを加算部ADDp2,ADDn2を介して共通の差動出力ノード(OUTP’,OUTN’)に付加する。これによって、VGAsのオフセット電圧が補正される。この際に、OFGs内の重み付け部(乗算部)WTsは、VGAs用のゲイン設定信号ASETsならびに基準設定レベルRFSETsを受けて補正レベルを生成し、VGAs用の極性選択部PNSELs(極性選択信号PNSETs)を介してADDp2,ADDn2に向けた出力を行う。
この際には、実施の形態1で述べたようなオフセット補正に伴う初期設定において、例えばVGAmを活性化(VGAsを非活性化(すなわちゲインをゼロに固定))させた状態でVGAm用の基準設定レベルRFSETmおよび極性選択信号PNSETmを定めることができる。同様に、例えば、VGAsを活性化(VGAmを非活性化(すなわちゲインをゼロに固定))させた状態でVGAs用の基準設定レベルRFSETsおよび極性選択信号PNSETsを定めることができる。これにより、実動作上でVGAmのゲインとVGAsのゲインをどのように組み合わせても、当該ゲインに応じたオフセット補正を自動的に行うことが可能となる。
《可変利得型差動増幅回路の詳細(応用例[1])》
図10は、図9における可変利得型差動増幅回路の詳細な構成例を示す回路図である。図10の可変利得型差動増幅回路VGA2は、ミキサ型の可変利得型差動増幅回路となっており、メイン側の可変利得型差動増幅回路VGAmと、サブ側の可変利得型差動増幅回路VGAsを備えている。VGAmは、図3Aの場合と同様に、差動対トランジスタ(NMOSトランジスタMN1,MN2)と、負荷抵抗R1,R2と、テール電流源(可変電流源ISVm)を備える。MN1は、ゲートに正極側の差動入力信号INPを受けて、ドレインから負極側の差動出力信号OUTN’を出力し、MN2は、ゲートに負極側の差動入力信号INNを受けて、ドレインから正極側の差動出力信号OUTP’を出力する。なお、ISVmの電流値は、VGAm用のゲイン設定信号ASETmで定められる。
一方、VGAsは、差動対トランジスタ(NMOSトランジスタMN3,MN4)と、テール電流源(可変電流源ISVs)を備え、VGAmとの間で負荷抵抗R1,R2を共有した構成となっている。MN3において、ドレインはMN1のドレイン(負極側の差動出力ノード(OUTN’))と共通に接続されるが、ゲートにはMN1と異なり負極側の差動入力信号INNが入力される。同様に、MN4において、ドレインはMN2のドレイン(正極側の差動出力ノード(OUTP’))と共通に接続されるが、ゲートにはMN2と異なり正極側の差動入力信号INPが入力される。なお、ISVsの電流値は、VGAs用のゲイン設定信号ASETsで定められる。
ここで、例えば、MN1において、INPのレベル(+Δv)とISVmに応じた相互コンダクタンス(gm1)とに基づいて+方向のAC電流(+Δi1)が流れた場合、MN3ではINNのレベル(−Δv)とISVsに応じた相互コンダクタンス(gm3)とに基づいて−方向のAC電流(−Δi3)が流れる。その結果、R1には(Δi1−Δi3)のAC電流が流れて電圧に変換されるため、出力極性が変わらない範囲(例えば、Δi1>Δi3の範囲)でΔi1およびΔi3の大きさをISVm(ASETm)およびISVs(ASETs)を用いて適宜調整することで、増幅動作と減衰動作が実現可能となる。
以上、本実施の形態3の半導体装置を用いることで、実施の形態1の場合と同様の効果が得られ、代表的には、差動オフセットの補正と共に高速化が実現可能となる。さらに、増幅動作と減衰動作の双方において、このような効果が得られる。なお、図10では、可変利得型差動増幅回路VGAm,VGAsとして、図3Aの回路方式を適用したが、勿論、図3B〜図3Dのような回路方式を適用することも可能である。
(実施の形態4)
《半導体装置(主要部)の概要(応用例[1’])》
図11は、本発明の実施の形態4による半導体装置において、その主要部の概略構成例を示す機能ブロック図である。図11に示す半導体装置は、実施の形態3の図9で述べた半導体装置の変形例となっている。図11の半導体装置は、図9と比較して、オフセット補正回路部OFCBK3内に、1個のオフセット補正レベル生成回路OFGと1組の加算部ADDp,ADDnが備わる点と、新たに、基準設定レベル選択部MSSELと制御部CTLが加わった点が異なっている。図11の可変利得型差動増幅回路VGA2は、図9の場合と同様であり、メイン側の可変利得型差動増幅回路VGAmとサブ側の可変利得型差動増幅回路VGAsを備える。
例えば、VGA2において、増幅動作を行う場合にはVGAmのみを動作させ、減衰動作を行う場合にはVGAmのゲインを固定した状態でVGAsを動作させるような場合、ゲイン設定信号ASETの変動に追従してVGAmの出力オフセット電圧かVGAsの出力オフセット電圧のいずれか一方のみが変動することになる。したがって、オフセット補正レベル生成回路OFGは、必ずしもメイン側とサブ側に対応して2個必要という訳ではなく、1個で共用することが可能である。これによって、回路面積の低減が可能となる。また、2個のオフセット補正レベル生成回路を設けた場合では当該2個の間の特性バラツキによって精度面に影響が生じる可能性があるが、1個で共用することで、このような可能性を排除することができる。
ただし、1個で共用する場合、増幅動作の際にはASETに追従してVGAm側の出力オフセット電圧を補正し、減衰動作の際にはASETに追従してVGAs側の出力オフセット電圧を補正する必要がある。そこで、ここでは、この2種類の補正対象を基準設定レベル選択部MSSELで切り替えている。MSSELは、制御部CTLからの基準設定レベル選択信号MSSETに応じてメイン用の基準設定レベルRFSETmかサブ用の基準設定レベルRFSETsを選択し、それをOFG内の重み付け部(乗算部)WTに出力する。この際に、CTLは、MSSETと共にこれに対応する極性選択信号PNSETを出力することで、RFSETmに対応する極性とRFSETsに対応する極性とを極性選択部PNSELを介して設定する。なお、CTLは、ゲイン設定信号ASETを受けて増幅動作か減衰動作かを判断することで、このようなMSSET,PNSETを出力する。
《半導体装置(主要部)の詳細回路構成(応用例[1’])》
図12は、図11の半導体装置において、その詳細な構成例を示す回路図である。図12において、可変利得型差動増幅回路VGA2内のメイン側の可変利得型差動増幅回路VGAmは、前述した図7のVGA1と同様の回路構成となっている。一方、VGA2内のサブ側の可変利得型差動増幅回路VGAsは、図10で述べたように、VGAm内の差動対トランジスタ(NMOSトランジスタMN1,MN2)とドレインノードをそれぞれ共用する差動対トランジスタ(NMOSトランジスタMN3,MN4)と、その共通ソースノードに接続されたゲイン制御部GCTLsを備える。
ゲイン制御部GCTLsは、VGAm内(図7のVGA1内)のゲイン制御部GCTLmと同様に、MN3,MN4の共通ソースノードとGNDの間にソース・ドレイン間が並列に接続された複数(k個)のNMOSトランジスタMNs[1]〜MNs[k]と、その各ゲートに一端が接続されたスイッチSWs[1]〜SWs[k]を備える。MNs[1]〜MNs[k]のトランジスタサイズは、例えばGCTLm内のMNm[1]〜MNm[k]の場合と同様に、2のべき乗倍の比率でそれぞれ異なっている。SWs[1]〜SWs[k]の他端は、図7で説明した基準電流生成部IRGvにおけるNMOSトランジスタMNrのゲート(ドレイン)に共通に接続される。ただし、GCTLsは、GCTLmと異なり、NMOSトランジスタMNm[0]に相当するトランジスタを備えていない。
ここで、増幅動作が行われる際には、例えば、GCTLs内の各スイッチSWs[1]〜SWs[k]がゲイン設定信号ASET2によって全てオフに制御されると共に、GCTLm内の各スイッチSWm[1]〜SWm[k]のオン・オフがゲイン(増幅量)に応じてASET2によって制御される。一方、減衰動作が行われる際には、例えば、GCTLm内の各スイッチSWm[1]〜SWm[k]がASET2によって全てオフに制御されると共に、GCTLs内の各スイッチSWs[1]〜SWs[k]のオン・オフがゲイン(減衰量)に応じてASET2によって制御される。すなわち、例えば、VGAmのゲインがGCTLm内のMNm[0]によって0[dB](1倍)に設定され、このMNm[0]の電流を基準として、GCTLs内の電流(減算電流となる)を適宜制御することで減衰動作が行われる。
また、図12のオフセット補正回路部OFCBK3は、オフセット補正レベル生成回路OFGと、基準設定レベル選択部MSSELと、基準電流生成部IRGm,IRGsと、オフセット補正レベル制御部OFCTL2を備える。OFGは、図7の構成と同様に、複数((k+1)個)のNMOSトランジスタMNo[0]〜MNo[k]と、複数(((k+1)×2)個)のスイッチSWon[0],SWop[0],SWon[1],SWop[1],…,SWon[k],SWop[k]を備える。
IRGmは、メイン(VGAm)用であり、図7のIRGoと同様に、ダイオード接続のNMOSトランジスタMNro1と、これに電流を供給する可変電流源ISVro1を備える。同様に、IRGsは、サブ(VGAs)用であり、ダイオード接続のNMOSトランジスタMNro2と、可変電流源ISVro2を備える。MSSELは、基準設定レベル選択信号MSSETによってオン・オフが制御されるスイッチSWom,SWosを備える。OFG内のMNo[1]〜MNo[k]は、SWomがオンに制御された際にはIRGm内のMNro1とカレントミラー回路を構成し、SWosがオンに制御された際にはIRGs内のMNro2とカレントミラー回路を構成する。また、OFG内のMNo[0]は、SWom,SWosの状態に関わらず、IRGm内のMNro1とカレントミラー回路を構成する。
オフセット補正レベル制御部OFCTL2は、図7のOFCTL1の場合と同様に、ゲイン設定信号ASET2および極性選択信号PNSETを受けて、スイッチ制御信号SSETp,SSETnを出力する。ただし、PNSETは、図7の場合と異なり、VGAm側のオフセット極性とVGAs側のオフセット極性が独立に存在するため、2種類の信号(PNSETm,PNSETs)を内包する。さらに、OFCTL2は、図11で述べたように、ASET2を受けて増幅動作か減衰動作かを判断し、PNSETm,PNSETsの情報を用いてスイッチSWon[0]〜SWon[k],SWop[0]〜SWop[k]の極性を適宜設定すると共に、基準設定レベル選択信号MSSETを出力する。
例えば、VGA2に対して増幅動作が設定される際、OFCTL2は、VGAmの出力オフセット電圧の極性を相殺する極性をPNSETmから入手し、これに応じてSSETp,SSETnのいずれか一方を用いてSWon[1]〜SWon[k](又はSWop[1]〜SWop[k])のオン・オフを制御する。このオン・オフの制御は、ASET2によるGCTLm内のSWm[1]〜SWm[k]の制御に連動して行われる。また、OFCTL2は、MSSETを介してSWomをオンに制御する。一方、VGA2に対して減衰動作が設定される際、OFCTL2は、VGAsの出力オフセット電圧の極性を相殺する極性をPNSETsから入手し、これに応じてSSETp,SSETnのいずれか一方を用いてSWon[1]〜SWon[k](又はSWop[1]〜SWop[k])のオン・オフを制御する。このオン・オフの制御は、ASET2によるGCTLs内のSWs[1]〜SWs[k]の制御に連動して行われる。また、OFCTL2は、MSSETを介してSWosをオンに制御する。
また、OFCTL2は、例えば、この増幅動作と減衰動作に共通して、PNSETmで定められる極性をSSETn,SSETpを介してSWon[0],SWop[0]に設定する。すなわち、ここでは、OFG内のMNo[0]およびSWon[0],SWop[0]は、GCTLm内のMNm[0]に対応するものであり、当該MNm[0]を用いたVGAmの動作は、増幅動作と減衰動作で共通して行われる。そこで、OFCTL2は、MNo[0]およびSWon[0],SWop[0]を用いて、このVGAmの動作に伴う出力オフセット電圧を補正する。
《オフセット補正に伴う初期設定方法(応用例[1’])》
図13は、図12の半導体装置において、そのオフセット補正に伴う初期設定方法の一例を示すフロー図である。図13において、ステップS201a〜S205aは、メイン側(VGAm)を対象とした初期設定方法であり、ステップS201b〜S205bは、サブ側(VGAs)を対象とした初期設定方法である。ただし、それぞれの初期設定方法は、前述した図8のステップS101〜S105とほぼ同様であるため、ここでは、図8との相違点に着目して簡単に説明を行う。
まず、ステップS201aにおいては、図8の場合と同様にVGA2のゲインが最大値Amaxに設定される。この場合、図12において、GCTLm内のスイッチSWm[1]〜SWm[k]が全てオンに制御され、GCTLs内のスイッチSWs[1]〜SWs[k]が全てオフに制御される。その結果、VGAmが最大ゲインで活性化され、VGAsは非活性(すなわちゲインがゼロに固定)となる。また、Amaxの設定に応じてMSSEL内のスイッチSWomがオンに、SWosがオフにそれぞれ制御される。この状態で、図8の場合と同様にしてS202a〜S204a(図8のS102〜S104に対応)の処理を行うことで、メイン側の極性選択信号PNSETmが定められ、IRGm内の可変電流源ISVro1の電流値(基準設定レベルRFSETmに対応)が定められる。その後、ステップS205aにおいて、当該PNSETm,RFSETmが保存されることで、メイン側の初期設定が完了する。
次いで、ステップS201bにおいては、VGA2のゲインが最小値Aminに設定される。この場合、図12において、GCTLm内のスイッチSWm[1]〜SWm[k]が全てオフに制御され、GCTLs内のスイッチSWs[1]〜SWs[k]が全てオンに制御される。その結果、VGAmはGCTLm内のMNm[0]のみを介して活性化され、VGAsは最大ゲイン(VGA2としては最小ゲイン)で活性化される。また、Aminの設定に応じてMSSEL内のスイッチSWomがオフに、SWosがオンにそれぞれ制御される。ここで、VGAmによって生じる出力オフセット電圧は、前述したステップS205aによる保存処理に伴い、MNo[0]およびSWon[0],SWop[0]を介して既に補正された状態となっている。
この状態で、図8の場合と同様にしてS202b〜S204b(図8のS102〜S104に対応)の処理を行うことで、サブ側の極性選択信号PNSETsが定められ、IRGs内の可変電流源ISVro2の電流値(基準設定レベルRFSETsに対応)が定められる。その後、ステップS205bにおいて、当該PNSETs,RFSETsが保存されることで、サブ側の初期設定が完了し、全ての初期設定が完了する。
このような初期設定により、実動作上は、この保存されたPNSETm,RFSETm,PNSETs,RFSETsを用いることで、増幅動作および減衰動作に関わらず、そのゲインに応じて自動的にオフセット補正が実現可能となる。また、ゲインを最大値あるいは最小値に設定した状態で初期設定を行うことで、前述したように各種有益な効果が得られる。なお、ここでは、VGAs側の初期設定に際し、実動作に沿って、VGAmを活性化させた状態で行ったが、場合によっては、VGAm側を非活性とし、MNo[0]を介した補正電流が流れない状態を構築し、この状態でVGAs側の初期設定を行うことも可能である。ただし、この場合、当該初期設定の環境を構築するために別途初期設定用の動作モードを設ける必要性が生じたり、あるいは、実動作との相違に伴う誤差が生じる恐れもあるため、この観点からは図13のような方法を用いることが望ましい。
以上、本実施の形態4の半導体装置を用いることで、これまでの各実施の形態の場合と同様の効果が得られ、代表的には、差動オフセットの補正と共に高速化が実現可能となる。さらに、増幅動作と減衰動作の双方において、このような効果を効率的な回路方式を用いて得ることが可能になる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、前述した実施の形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
ADD 加算部
ASET ゲイン設定信号
ASIC 処理デバイス
BKP バックプレーン
CDR クロック・データ再生回路
CNT カードコネクタ
CTL 制御部
GCTL ゲイン制御部
GND 接地電源電圧
IFCD インタフェースカード
IN 入力端子
INP,INN 差動入力信号
IRG 基準電流生成部
ISV 可変電流源
LA 固定利得型差動増幅回路
LABK 固定利得増幅部
LN 外部通信ケーブル
MN NMOSトランジスタ
MSSEL 基準設定レベル選択部
MSSET 基準設定レベル選択信号
OA オフセットアンプ
OFCBK オフセット補正回路部
OFCTL オフセット補正レベル制御部
OFG オフセット補正レベル生成回路
OUT 出力端子
OUTP’,OUTN’,OUTP,OUTN 差動出力信号
PNSEL 極性選択部
PNSET 極性選択信号
R 抵抗
RFSET 基準設定レベル
SSET スイッチ制御信号
SW スイッチ
SWCD スイッチカード
SWLSI スイッチデバイス
VCC 電源電圧
VGA 可変利得型差動増幅回路
WT 重み付け部(乗算部)

Claims (8)

  1. 利得設定信号を受け、前記利得設定信号が表す利得で差動入力信号を増幅し、差動出力信号を出力する可変利得型の差動増幅回路と、
    前記利得設定信号を受け、前記利得に比例して変動する補正電圧を生成し、前記補正電圧を前記差動出力信号のいずれか一方に付加することで前記差動増幅回路で生じるオフセット電圧を相殺する補正回路と、
    を備え、
    前記補正回路は、前記差動出力信号が出力される差動出力ノードに結合される補正用可変電流源を備え、
    前記補正用可変電流源は、所定の基準電流を基準として前記利得に比例して変動する補正電流を生成することで、前記補正電圧に対応する前記補正電流を生成し、
    前記補正回路は、さらに、前記基準電流の電流値を設定する基準用可変電流源を備え、
    前記基準用可変電流源の電流設定値は、前記差動入力信号が同電位に、前記利得が最大利得にそれぞれ設定された状態で探索され、前記差動出力信号がゼロとなる際の値に定められる、
    半導体装置。
  2. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記差動増幅回路は、
    前記差動入力信号が入力され、一端が共通に結合される差動対トランジスタと、
    前記差動対トランジスタの共通結合ノードに一端が結合されるテール電流源とを備え、
    前記テール電流源の電流は、前記利得に比例して変動する半導体装置。
  3. 請求項2記載の半導体装置において、
    前記補正回路は、さらに、
    前記基準用可変電流源からの電流が供給される第1基準トランジスタと、
    前記補正用可変電流源に含まれる第1および第2トランジスタ、第1および第2正極スイッチ、ならびに第1および第2負極スイッチと、
    制御回路とを備え、
    前記第1トランジスタは、前記第1基準トランジスタとの間でカレントミラー回路を構成することで第1電流を生成し、
    前記第2トランジスタは、前記第1基準トランジスタとの間でカレントミラー回路を構成することで第2電流を生成し、
    前記第1および第2正極スイッチは、前記第1および第2電流を前記差動出力ノードの正極にそれぞれ結合し、
    前記第1および第2負極スイッチは、前記第1および第2電流を前記差動出力ノードの負極にそれぞれ結合し、
    前記制御回路は、前記利得設定信号の変化に応じて、前記第1および第2負極スイッチを共にオフに制御した状態で前記第1および前記第2正極スイッチのオン・オフ状態を変化させるか、あるいは、前記第1および第2正極スイッチを共にオフに制御した状態で前記第1および第2負極スイッチのオン・オフ状態を変化させる半導体装置。
  4. 請求項3記載の半導体装置において、
    前記第2トランジスタは、前記第1トランジスタの2倍のトランジスタサイズを有する半導体装置。
  5. 第1差動入力信号と第1利得設定信号が入力され、前記第1差動入力信号を前記第1利得設定信号が表す第1利得で増幅し、差動出力ノードに第1差動出力信号を出力する可変利得型の第1差動増幅回路と、
    前記第1差動入力信号と同一レベルで逆極性となる第2差動入力信号と第2利得設定信号が入力され、前記第2差動入力信号を前記第2利得設定信号が表す第2利得で増幅し、当該増幅結果となる第2差動増幅信号を前記差動出力ノードにおいて前記第1差動出力信号に対して加算する可変利得型の第2差動増幅回路と、
    前記第1利得設定信号を受け、前記第1利得に比例して変動する第1補正電圧を生成し、前記第1補正電圧を前記第1差動出力信号のいずれか一方に付加することで第1オフセット電圧を相殺し、さらに、前記第2利得設定信号を受け、前記第2利得に比例して変動する第2補正電圧を生成し、前記第2補正電圧を前記第1差動出力信号のいずれか一方に付加することで第2オフセット電圧を相殺する補正回路と、
    を備え、
    前記第1差動増幅回路は、前記第2利得を変化させる際には固定利得で使用され、
    前記第2差動増幅回路は、前記第1利得を変化させる際には固定利得で使用され、
    前記補正回路は、
    前記差動出力ノードに結合される補正用可変電流源と、
    第1基準電流を生成する第1基準電流源と、
    第2基準電流を生成する第2基準電流源と、
    を備え、
    前記補正用可変電流源は、前記第1利得を変化させる際には前記第1基準電流を基準として前記第1利得に比例して変動する第1補正電流を生成することで前記第1補正電圧に対応する前記第1補正電流を生成し、前記第2利得を変化させる際には前記第2基準電流を基準として前記第2利得に比例して変動する第2補正電流を生成することで前記第2補正電圧に対応する前記第2補正電流を生成し、
    前記第1および第2基準電流源のそれぞれは、可変電流源であり、
    前記第1基準電流源の第1電流設定値は、前記第1差動入力信号が同電位に、前記第1利得が最大利得にそれぞれ設定された状態で前記第1電流設定値の探索動作を行うことで定められ、
    前記第2基準電流源の第2電流設定値は、前記第2差動入力信号が同電位に、前記第2利得が最大利得にそれぞれ設定された状態で前記第2電流設定値の探索動作を行うことで定められる、
    半導体装置。
  6. 請求項5記載の半導体装置において、
    前記第1差動増幅回路は、
    前記第1差動入力信号が入力され、一端が共通に結合される第1差動対トランジスタと、
    前記第1差動対トランジスタの他端に結合される増幅用負荷回路と、
    前記第1差動対トランジスタの共通結合ノードに一端が結合される第1テール電流源とを備え、
    前記第2差動増幅回路は、
    前記第2差動入力信号が入力され、一端が共通に結合され、他端が前記増幅用負荷回路に結合される第2差動対トランジスタと、
    前記第2差動対トランジスタの共通結合ノードに一端が結合される第2テール電流源とを備え、
    前記第1テール電流源の電流は、前記第1利得に比例して変動し、
    前記第2テール電流源の電流は、前記第2利得に比例して変動する半導体装置。
  7. 差動信号を送信する第1半導体装置と、
    前記第1半導体装置が実装される第1配線基板と、
    前記差動信号を受信する第2半導体装置と、
    前記第2半導体装置が実装される第2配線基板と、
    前記第1配線基板から前記第2配線基板に向けて前記差動信号を伝送する通信経路とを備え、
    前記第2半導体装置は、
    入力初段に配置され、利得設定信号を受けて前記利得設定信号が表す利得で前記受信した前記差動信号を増幅し、差動出力信号を出力する可変利得型の差動増幅回路と、
    前記利得設定信号を受け、前記利得に比例して変動する補正電圧を生成し、前記補正電圧を前記差動出力信号のいずれか一方に付加することでオフセット電圧を相殺する補正回路と、
    を備え、
    前記補正回路は、前記差動出力信号が出力される差動出力ノードに結合される補正用可変電流源を備え、
    前記補正用可変電流源は、所定の基準電流を基準として前記利得に比例して変動する補正電流を生成することで、前記補正電圧に対応する前記補正電流を生成し、
    前記補正回路は、さらに、前記基準電流の電流値を設定する基準用可変電流源を備え、
    前記基準用可変電流源の電流設定値は、前記差動増幅回路の差動入力信号が同電位に、前記利得が最大利得にそれぞれ設定された状態で探索され、前記差動出力信号がゼロとなる際の値に定められる、
    通信装置。
  8. 請求項7記載の通信装置において、
    前記差動増幅回路は、
    前記受信した前記差動信号が入力され、一端が共通に結合される差動対トランジスタと、
    前記差動対トランジスタの共通結合ノードに一端が結合されるテール電流源とを備え、
    前記テール電流源の電流は、前記利得に比例して変動する通信装置。
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