JP2010272919A - ドライバ回路 - Google Patents

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秀之 野坂
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Abstract

【課題】出力振幅を低減した際の出力波形品質の劣化を抑圧する。
【解決手段】ドライバ回路は、出力信号の振幅を調整可能な振幅可変増幅器VAと、少なくとも1つの増幅器DIFFaから構成される増幅回路とを備える。振幅可変増幅器VAは、入力信号DINP,DINNが入力される増幅用トランジスタを含む増幅部と、増幅用トランジスタとカスコード接続された振幅調整用トランジスタを含み、振幅調整用トランジスタに入力される振幅調整信号に応じて増幅用トランジスタの出力信号の振幅を調整する振幅調整部と、増幅部および振幅調整部に定電流を供給する電流源とから構成される。増幅器DIFFaは、振幅可変増幅器VAの出力信号を入力とする増幅用トランジスタを含む出力部と、この出力部に定電流を供給する電流源とから構成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば光変調器の駆動用に使用される高速動作の出力振幅可変なドライバ回路において、出力振幅を低減した際の出力波形品質を向上させる回路構成に関するものである。
従来より、データ信号に応じて光変調器を駆動する光変調器用ドライバ回路が知られており、高速動作の光変調器用ドライバ回路の例として、図9、図10に示す回路構成が知られている。図9は全体ブロック図、図10はドライバ回路中の差動増幅器の詳細回路図である。この図9、図10の回路構成は、非特許文献1に開示されている。
図9において、DINP,DINNはそれぞれ正相入力信号、逆相入力信号、CPW1P,CPW1Nは入力コプレナー線路、CPW2P,CPW2Nは出力コプレナー線路、R100P,R100Nは入力コプレナー線路CPW1P,CPW1Nの出力端を接地する抵抗、R101P,R101Nは出力コプレナー線路CPW2P,CPW2Nの入力端にバイアス電圧VCCを与える抵抗、DIFFは差動増幅器、DOUTP,DOUTNはそれぞれ差動出力の正相出力信号、逆相出力信号である。
入力コプレナー線路CPW1Pの入力端には、正相入力信号DINPと逆相入力信号DINNとからなる差動信号(データ信号)のうち正相入力信号DINPが入力され、入力コプレナー線路CPW1Nの入力端には、逆相入力信号DINNが入力される。そして、出力コプレナー線路CPW2Pの出力端からは正相出力信号DOUTPが出力され、出力コプレナー線路CPW2Nの出力端からは逆相出力信号DOUTNが出力される。この正相出力信号DOUTP、逆相出力信号DOUTNが図示しない光変調器に入力される。
図10において、Q100P,Q100N,Q101P,Q101N,Q102P,Q102N,Q103P,Q103N,Q104P,Q104N,Q105P,Q105N,Q106,Q107はトランジスタ、R102P,R102N,R103P,R103N,R104,R105,R106,R107,R108は抵抗、INPは差動増幅器DIFFの非反転入力端子に入力される正相入力信号、INNは差動増幅器DIFFの反転入力端子に入力される逆相入力信号、OUTPは差動増幅器DIFFの非反転出力端子から出力される正相出力信号、OUTNは差動増幅器DIFFの反転出力端子から出力される逆相出力信号、Vconは制御信号である。
光変調器用のドライバ回路においては、ユーザの要求に応じて出力振幅を任意に調整できる構成が必要される場合がある。出力振幅を調整する方法については非特許文献1に具体的に記述されていないものの、図9、図10に示したドライバ回路においては制御信号Vconを入力するようになっており、トランジスタQ104P,Q104N,Q105P,Q105N,Q106および抵抗R106からなる出力部の電流量を制御信号Vconで調整して、出力振幅を調整するものと類推される。
Yasuyuki Suzuki et al.,"An 80-Gb/s 2.7-Vpp Driver IC Based on Functional Distributed Circuits for Optical Transmission Systems",2005 IEEE Radio Frequency Integrated Circuits Symposium,p.325-328,2005
図9、図10に示した従来のドライバ回路のように、各段の差動増幅器の出力部の電流を調整することでドライバ回路の出力振幅を調整する場合、出力振幅を小さくしたときに出力波形品質が悪化するという問題点があった。
従来のドライバ回路の出力波形をシミュレーションした結果を図11(A)、図11(B)に示す。図11(A)は出力振幅が4Vppのときの出力波形を示し、図11(B)は出力振幅が2Vppのときの出力波形を示している。なお、図11(A)、図11(B)の出力波形(アイパタン)は、正相出力信号DOUTPの波形である。また、ドライバ回路の動作ビットレートを25Gbit/sとしている。
図11(A)に示すように、出力振幅が4Vppのときには、ローレベルからハイレベルへの立ち上がり時間trとハイレベルからローレベルへの立ち下がり時間tfとがほぼ等しく、立ち上がりの波形と立ち下がりの波形とが交わる点(いわゆるクロスポイント)がハイレベルとローレベルのほぼ中間点に有る。また、アイ開口は上下方向および左右方向に関して対称的な形である。
一方、図11(B)に示すように、出力振幅が2Vppのときには、立ち上がり時間trが立ち下がり時間tfよりも大幅に長く、その結果クロスポイントがハイレベル側に寄ってしまっている。このため、アイ開口も対称的な形ではなく、アイ開口の右下側が欠けたような形となっている。以上の劣化に留まらず、2Vppのときにはローレベル側に大きなリンギング(2.2V付近の平坦なレベルを下回る大きなうねりの波形)が発生している。
一般に良好な波形品質とは、クロスポイントがハイレベルとローレベルの中間点にあり、アイ開口は対称的な形を有し、リンギングが少ないことである。したがって、図11(B)の2Vpp時の波形は、図11(A)の4Vpp時の波形と比べて波形品質が劣化していると言わざるを得ない。
この波形品質が劣化した要因としては、ドライバ回路の出力振幅を小さくするために、図10に示した差動増幅器の出力部の電流を減らしたことにより、出力部のトランジスタの応答速度が劣化したことが挙げられる。図9、図10に示したドライバ回路では、各トランジスタにバイポーラトランジスタが使用されている。バイポーラトランジスタは、通常の動作範囲ではトランジスタ単体に流れる電流量が多くなると応答速度が上昇し、電流量が少なくなると応答速度が低下する。つまり、差動増幅器の出力部の電流を減らすと、出力部のトランジスタに流れる電流も減るので、トランジスタの応答速度が劣化し、結果としてドライバ回路の出力波形品質が劣化したと考えられる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、出力振幅を低減した際の出力波形品質の劣化を抑圧することができるドライバ回路を提供することを目的とする。
本発明のドライバ回路は、出力信号の振幅を調整可能な振幅可変増幅器と、この振幅可変増幅器の出力信号を入力とする少なくとも1つの増幅器から構成される増幅回路とを備え、前記振幅可変増幅器は、入力信号が入力される増幅用トランジスタを含む増幅部と、前記増幅用トランジスタとカスコード接続された振幅調整用トランジスタを含み、この振幅調整用トランジスタに入力される振幅調整信号に応じて前記増幅用トランジスタの出力信号の振幅を調整する振幅調整部と、前記増幅部および振幅調整部に定電流を供給する第1の電流源とから構成され、前記増幅回路中の増幅器は、前記振幅可変増幅器の出力信号を入力とする増幅用トランジスタを含む出力部と、この出力部に定電流を供給する第2の電流源とから構成されることを特徴とするものである。
また、本発明のドライバ回路の1構成例において、前記振幅可変増幅器の振幅調整部は、前記増幅部の増幅用トランジスタのコレクタ電流が流れる経路に対して直列に挿入され、前記振幅調整信号GCT,GCCが入力される差動構成の第1、第2の振幅調整用トランジスタを備え、前記入力信号に応じて前記増幅部の増幅用トランジスタで生成された電流を、前記振幅調整信号GCT,GCCの大小関係で決定される分配比で前記第1、第2の振幅調整用トランジスタに分配し、一方の振幅調整用トランジスタの出力を振幅可変増幅器の出力とすることを特徴とするものである。
また、本発明のドライバ回路の1構成例において、前記振幅可変増幅器の増幅部は、利得の異なる第1、第2の増幅部を備え、前記振幅可変増幅器の振幅調整部は、前記第1の増幅部の増幅用トランジスタのコレクタ電流が流れる経路に対して直列に挿入され、前記振幅調整信号GCT,GCCのうちの一方が入力される第1の振幅調整用トランジスタと、前記第2の増幅部の増幅用トランジスタのコレクタ電流が流れる経路に対して直列に挿入され、前記振幅調整信号GCT,GCCのうちの他方が入力される第2の振幅調整用トランジスタとを備え、前記振幅調整信号GCT,GCCに応じて、前記第1、第2の増幅部の利得を前記第1、第2の振幅調整用トランジスタからなる差動対により連続的に切り替え、前記第1、第2の増幅部の増幅用トランジスタの共通接続された出力を振幅可変増幅器の出力とすることを特徴とするものである。
また、本発明のドライバ回路の1構成例において、前記振幅可変増幅器の増幅部は、ベースに前記入力信号が入力され、エミッタが前記電流源に接続された前記増幅用トランジスタを備え、前記振幅可変増幅器の振幅調整部は、ベースに前記振幅調整信号GCT,GCCのうちの一方が入力され、エミッタが前記増幅部の増幅用トランジスタのコレクタに接続され、コレクタに直接またはコレクタ抵抗を介して電源電圧が供給される前記第1の振幅調整用トランジスタと、ベースに前記振幅調整信号GCT,GCCのうちの他方が入力され、エミッタが前記増幅部の増幅用トランジスタのコレクタに接続され、コレクタに直接またはコレクタ抵抗を介して電源電圧が供給される前記第2の振幅調整用トランジスタとを備え、一方の振幅調整用トランジスタのコレクタから信号を出力することを特徴とするものである。
また、本発明のドライバ回路の1構成例において、前記振幅可変増幅器の第1の増幅部は、ベースに前記入力信号が入力され、コレクタにコレクタ抵抗を介して電源電圧が供給される第1の増幅用トランジスタを備え、前記振幅可変増幅器の第2の増幅部は、ベースに前記入力信号が入力され、エミッタにエミッタ抵抗の一端が接続され、コレクタが前記第1の増幅用トランジスタのコレクタに接続された第2の増幅用トランジスタを備え、前記振幅可変増幅器の振幅調整部は、ベースに前記振幅調整信号GCT,GCCのうちの一方が入力され、エミッタが前記電流源に接続され、コレクタが前記第1の増幅用トランジスタのエミッタに接続された前記第1の振幅調整用トランジスタと、ベースに前記振幅調整信号GCT,GCCのうちの他方が入力され、エミッタが前記電流源に接続され、コレクタが前記エミッタ抵抗の他端に接続された前記第2の振幅調整用トランジスタとを備え、前記第1、第2の増幅用トランジスタのコレクタから信号を出力することを特徴とするものである。
また、本発明のドライバ回路の1構成例において、前記振幅可変増幅器は、正相入力信号と逆相入力信号とからなる差動入力信号を入力として差動出力信号を出力し、前記増幅回路は、前記差動出力信号を入力とする少なくとも1つの差動増幅器を備えるものであり、前記振幅可変増幅器の増幅部は、ベースに前記正相入力信号が入力され、エミッタが前記電流源に接続された正相入力側の前記増幅用トランジスタと、ベースに前記逆相入力信号が入力され、エミッタが前記電流源に接続された逆相入力側の前記増幅用トランジスタとを備え、前記振幅可変増幅器の振幅調整部は、ベースに前記振幅調整信号GCCが入力され、エミッタが前記逆相入力側の増幅用トランジスタのコレクタに接続され、コレクタに正相出力側のコレクタ抵抗を介して電源電圧が供給される正相出力用の前記第1の振幅調整用トランジスタと、ベースに前記振幅調整信号GCCが入力され、エミッタが前記正相入力側の増幅用トランジスタのコレクタに接続され、コレクタに逆相出力側のコレクタ抵抗を介して電源電圧が供給される逆相出力用の前記第1の振幅調整用トランジスタと、ベースに前記振幅調整信号GCTが入力され、エミッタが前記逆相入力側の増幅用トランジスタのコレクタに接続され、コレクタが前記逆相出力用の第1の振幅調整用トランジスタのコレクタに接続された正相出力用の前記第2の振幅調整用トランジスタと、ベースに前記振幅調整信号GCTが入力され、エミッタが前記正相入力側の増幅用トランジスタのコレクタに接続され、コレクタが前記正相出力用の第1の振幅調整用トランジスタのコレクタに接続された逆相出力用の前記第2の振幅調整用トランジスタとを備え、前記正相出力用の第1の振幅調整用トランジスタのコレクタおよび前記逆相出力用の第2の振幅調整用トランジスタのコレクタと前記正相出力側のコレクタ抵抗との接続点から正相出力信号を出力し、前記逆相出力用の第1の振幅調整用トランジスタのコレクタおよび前記正相出力用の第2の振幅調整用トランジスタのコレクタと前記逆相出力側のコレクタ抵抗との接続点から逆相出力信号を出力することを特徴とするものである。
本発明によれば、ドライバ回路を、振幅可変増幅器と、この振幅可変増幅器の出力信号を入力とする増幅回路とから構成し、振幅可変増幅器を、入力信号が入力される増幅用トランジスタを含む増幅部と、増幅用トランジスタとカスコード接続された振幅調整用トランジスタを含み、振幅調整用トランジスタに入力される振幅調整信号に応じて増幅用トランジスタの出力信号の振幅を調整する振幅調整部と、増幅部および振幅調整部に定電流を供給する第1の電流源とから構成し、増幅回路中の増幅器を、振幅可変増幅器の出力信号を入力とする増幅用トランジスタを含む出力部と、出力部に定電流を供給する第2の電流源とから構成することにより、増幅部、振幅調整部および出力部の電流量を一定とすることができるので、ドライバ回路の出力振幅を低減した際の出力波形品質の劣化を抑圧することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るドライバ回路の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係るドライバ回路の振幅可変増幅器の構成を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係るドライバ回路の差動増幅器の構成を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係るドライバ回路の振幅可変増幅器の動作を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態に係るドライバ回路の出力波形を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るドライバ回路の振幅可変増幅器の構成を示す回路図である。 本発明の第3の実施の形態に係るドライバ回路の振幅可変増幅器の構成を示す回路図である。 本発明の第3の実施の形態に係るドライバ回路の振幅可変増幅器の動作を説明する図である。 従来のドライバ回路の構成を示すブロック図である。 従来のドライバ回路の差動増幅器の構成を示す回路図である。 従来のドライバ回路の出力波形を示す図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係るドライバ回路の構成を示すブロック図、図2はドライバ回路中の振幅可変増幅器VAの詳細回路図、図3はドライバ回路中の差動増幅器DIFFaの詳細回路図である。
本実施の形態のドライバ回路は、正相入力信号DINPと逆相入力信号DINNとからなる差動信号を増幅する出力振幅可変な振幅可変増幅器VAと、入力端に振幅可変増幅器VAからの正相出力信号が入力される入力伝送線路である入力コプレナー線路CPW1Pと、入力端に振幅可変増幅器VAからの逆相出力信号が入力される入力伝送線路である入力コプレナー線路CPW1Nと、出力端から正相出力信号DOUTPを出力する出力伝送線路である出力コプレナー線路CPW2Pと、出力端から逆相出力信号DOUTNを出力する出力伝送線路である出力コプレナー線路CPW2Nと、入力コプレナー線路CPW1P,CPW1Nおよび出力コプレナー線路CPW2P,CPW2Nに沿って配置され、非反転入力端子が入力コプレナー線路CPW1Pに接続され、反転入力端子が入力コプレナー線路CPW1Nに接続され、非反転出力端子が出力コプレナー線路CPW2Pに接続され、反転出力端子が出力コプレナー線路CPW2Nに接続された複数の差動増幅器DIFFaと、入力コプレナー線路CPW1P,CPW1Nの出力端を接地する抵抗R1P,R1Nと、出力コプレナー線路CPW2P,CPW2Nの入力端にバイアス電圧VCCを与える抵抗R2P,R2Nとから構成される。
図2に示すように、振幅可変増幅器VAは、ベースに入力される振幅調整信号GCT,GCCに応じて出力振幅調整を行う上部差動対(振幅調整部)を構成する振幅調整用トランジスタQ1P,Q1Nと、同じく上部差動対(振幅調整部)を構成する振幅調整用トランジスタQ2P,Q2Nと、ベースに正相入力信号DINP、逆相入力信号DINNが入力される下部差動対(増幅部)を構成する増幅用トランジスタQ3P,Q3Nと、ベースにバイアス電圧VCSが供給され、コレクタが増幅用トランジスタQ3P,Q3Nのエミッタに接続された電流源トランジスタQ4P,Q4Nと、一端に電源電圧VCCが供給され、他端が振幅調整用トランジスタQ1N,Q2Pのコレクタに接続されたコレクタ抵抗R3P,R3Nと、増幅用トランジスタQ3P,Q3Nのエミッタ同士を接続する抵抗R4と、一端に電流源トランジスタQ4P,Q4Nのエミッタが接続され、他端に電源電圧VEEが供給される抵抗R5P,R5Nとから構成される。
振幅調整用トランジスタQ1P,Q2Nのコレクタには、電源電圧VCCが供給される。増幅用トランジスタQ3Pのコレクタは、振幅調整用トランジスタQ1P,Q1Nのエミッタと接続され、増幅用トランジスタQ3Nのコレクタは、振幅調整用トランジスタQ2P,Q2Nのエミッタと接続される。
図3に示すように、差動増幅器DIFFaは、正相入力信号INP、逆相入力信号INNが入力されるエミッタフォロワを構成するトランジスタQ10P,Q10N,Q11P,Q11Nと、エミッタフォロワの電流源を構成する電流源トランジスタQ12P,Q12Nと、カスコード接続された差動出力部を構成する増幅用トランジスタQ13P,Q13N,Q14P,Q14Nと、差動出力部の電流源を構成する電流源トランジスタQ15P,Q15Nと、電流源トランジスタQ12P,Q12Nと共にエミッタフォロワの電流源を構成する抵抗R10P,R10Nと、一端がトランジスタQ14P,Q14Nのエミッタに接続されたエミッタ抵抗R11P,R11Nと、電流源トランジスタQ15P,Q15Nと共に差動出力部の電流源を構成する抵抗R12P,R12Nとから構成される。
正相入力信号INP、逆相入力信号INNは、それぞれ入力コプレナー線路CPW1P,CPW1Nから入力される。また、正相出力信号OUTP、逆相出力信号OUTNは、それぞれ出力コプレナー線路CPW2P,CPW2Nに出力される。
本実施の形態は、振幅可変増幅器VAを、入力コプレナー線路CPW1P,CPW1Nと出力コプレナー線路CPW2P,CPW2Nと差動増幅器DIFFaとからなる分布定数構成の差動増幅回路の前に配置し、出力振幅の調整を振幅可変増幅器VAで行う点が図9に示した従来のドライバ回路と異なる。このため、従来のドライバ回路において出力波形品質劣化の主要因であった差動増幅器の出力部の電流調整が不要となる。本実施の形態では、差動増幅器DIFFaの出力部の電流量は如何なる出力振幅でも一定であることから、出力部のトランジスタの速度劣化は発生せず、出力波形品質を向上させることができる。
また、本実施の形態では、図2に示した回路構成の振幅可変増幅器VAを使用している。この回路構成は、文献「R.G.Meyer et al.,“A DC to 1-GHz Differential Monolithic Variable-Gain Amplifier”,IEEE Journal of Solid-State Circuits,vol.26,no.11,p.1673-1681,1991」に開示されている。図4はこの振幅可変増幅器VAの動作を説明する図である。
振幅可変増幅器VAにおいては、下部差動対を構成する増幅用トランジスタQ3P,Q3Nに正相入力信号DINP、逆相入力信号DINNが入力され、上部差動対を構成する振幅調整用トランジスタQ1N,Q1Pに振幅調整信号GCT,GCCが入力され、同じく上部差動対を構成する振幅調整用トランジスタQ2P,Q2Nにも振幅調整信号GCT,GCCが入力される。そして、振幅調整用トランジスタQ2Pのコレクタとコレクタ抵抗R3Nとの接続点から正相出力信号QPが出力され、振幅調整用トランジスタQ1Nのコレクタとコレクタ抵抗R3Pとの接続点から逆相出力信号QNが出力される。
図4に示すように、増幅用トランジスタQ3Pを流れるコレクタ電流を+Icとすると、増幅用トランジスタQ3Nを流れるコレクタ電流は−Icである。
この下部差動対で生成された差動電流(Ic,−Ic)を、上部差動対を構成する2つの振幅調整用トランジスタに分配比αで分配する。つまり、増幅用トランジスタQ3Pを流れるコレクタ電流+Icのうち振幅調整用トランジスタQ1Pには(1−α)Icの電流が分配され、振幅調整用トランジスタQ1NにはαIcの電流が分配される。また、増幅用トランジスタQ3Nを流れるコレクタ電流(−Ic)のうち振幅調整用トランジスタQ2Pには−αIcの電流が分配され、振幅調整用トランジスタQ2Nには−(1−α)Icの電流が分配される。この結果、コレクタ抵抗R3PにはαIcの電流が流れ、コレクタ抵抗R3Nには−αIcの電流が流れる。
分配比αは、振幅調整信号GCT,GCCの電圧値の大小関係で決定される。例えば、GCT≫GCCならばα=1、GCT=GCCならばα=0.5、GCT≪GCCならばα=0である。なお、αは1,0.5,0のみでなく、GCT>GCCの領域で1〜0.5の間、GCT<GCCの領域で0.5〜0の連続値をとることが可能である。
ここで、電位上昇を正、電位降下を負とし、コレクタ抵抗R3P,R3Nの抵抗値をRLとすれば、振幅可変増幅器VAから出力される正相出力信号QPの振幅はαIcRL、逆相出力信号QNの振幅は−αIcRLとなり、差動出力振幅は2αIcRLと表される。
よって、差動出力振幅は、GCT≫GCCのとき2IcRL、GCT=GCCのときIcRL、GCT≪GCCのとき0となる。このように、本実施の形態の振幅可変増幅器VAによれば、差動出力振幅を2IcRL〜0の範囲で可変可能である。
正相入力信号DINP、逆相入力信号DINNに対して、振幅調整信号GCT,GCCは十分に低速であることから、本実施の形態の振幅可変増幅器VAは上部差動対と下部差動対とをカスコード接続した回路となっている。カスコード接続では、正相入力信号DINP、逆相入力信号DINNが入力される端子(増幅用トランジスタQ3P,Q3Nのベース)のミラー容量が低減される。このため、本実施の形態の振幅可変増幅器VAは、高速化に有利であり、高速動作を志向した技術分野にとって好適な構成である。
なお、本実施の形態では、電流源トランジスタQ4P,Q4Nに入力されるバイアス電圧VCSが常に一定であるので、信号DINP,DINNが入力される下部差動対のバイアス電流値も一定であり、出力振幅を変化させたとしても、増幅用トランジスタQ3P,Q3Nの応答速度が大きく劣化して出力波形品質が劣化することは無い。
また、本実施の形態の差動増幅器DIFFaにおいては、トランジスタQ10P,Q10N,Q11P,Q11Nからなるエミッタフォロワに正相入力信号INP、逆相入力信号INNが入力され、増幅用トランジスタQ13P,Q13N,Q14P,Q14Nからなる、カスコード接続された差動出力部から正相出力信号OUTP、逆相出力信号OUTNが出力される。
本実施の形態の差動増幅器DIFFaでは、エミッタフォロワが図10に示した差動増幅器DIFFのエミッタフォロワの構成と異なるものの、エミッタフォロワの後段にカスコード接続された差動出力部を接続したという構成は差動増幅器DIFFの構成とほぼ同様である。
振幅可変増幅器VAと同様に、電流源トランジスタQ12P,Q12N,Q15P,Q15Nに入力されるバイアス電圧VCSは常に一定であるので、差動出力部の電流量も一定であり、差動出力部の増幅用トランジスタQ13P,Q13N,Q14P,Q14Nの応答速度が劣化して出力波形品質が劣化することは無い。
本実施の形態のドライバ回路の出力波形をシミュレーションした結果を図5(A)、図5(B)に示す。図5(A)は出力振幅が4Vppのときの出力波形を示し、図5(B)は出力振幅が2Vppのときの出力波形を示している。なお、図5(A)、図5(B)の出力波形(アイパタン)は、正相出力信号DOUTPの波形である。また、ドライバ回路の動作ビットレートを25Gbit/sとしている。
図5(A)に示す出力振幅4Vppのときの波形は、図11(A)に示した従来の出力波形と同様の品質である。一方、図5(B)に示す出力振幅2Vppのときの波形については図11(B)と比較して、クロスポイントがハイレベルとローレベルの中間点近傍へ移動し、アイ開口が上下方向および左右方向に関してより対称的な形に変化し、リンギング量が減少しており、出力波形品質が改善されていることが確認できる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、振幅可変増幅器VAとして図2に示した構成を用いたが、これに限るものではなく、別の構成を用いてもよい。図6は本発明の第2の実施の形態に係るドライバ回路の振幅可変増幅器VAの詳細回路図である。この回路構成は、特開2008−135909号公報に開示されている。
図6に示すように、本実施の形態の振幅可変増幅器VAは、ベースに正相入力信号DINP、逆相入力信号DINNが入力される上部差動対(増幅部)を構成する増幅用トランジスタQ20P,Q20Nと、同じく上部差動対(増幅部)を構成する増幅用トランジスタQ21P,Q21Nと、ベースに入力される振幅調整信号GCT,GCCに応じて出力振幅調整を行う下部差動対(振幅調整部)を構成する振幅調整用トランジスタQ22P,Q22Nと、ベースにバイアス電圧VCSが供給され、コレクタが振幅調整用トランジスタQ22P,Q22Nのエミッタに接続された電流源トランジスタQ23と、一端に電源電圧VCCが供給され、他端が増幅用トランジスタQ20P,Q21Pのコレクタに接続されたコレクタ抵抗R20Pと、一端に電源電圧VCCが供給され、他端が増幅用トランジスタQ20N,Q21Nのコレクタに接続されたコレクタ抵抗R20Nと、一端が増幅用トランジスタQ21P,Q21Nのエミッタに接続され、他端が振幅調整用トランジスタQ22Nのコレクタに接続されたエミッタ抵抗R21P,R21Nと、一端が増幅用トランジスタQ20P,Q20Nのエミッタに接続され、他端が振幅調整用トランジスタQ22Pのコレクタに接続された電位調整用抵抗R22と、一端に電流源トランジスタQ23のエミッタが接続され、他端に電源電圧VEEが供給される抵抗R23とから構成される。
エミッタが共通接続された増幅用トランジスタQ20P,Q20Nは第1の上部差動対(第1の増幅部)を構成し、またエミッタが抵抗R21P,R21Nを介して共通接続された増幅用トランジスタQ21P,Q21Nは第2の上部差動対(第2の増幅部)を構成している。増幅用トランジスタQ20P,Q21Pには正相入力信号DINPが入力され、増幅用トランジスタQ20N,Q21Nには逆相入力信号DINNが入力される。そして、増幅用トランジスタQ20N,Q21Nのコレクタとコレクタ抵抗R20Nとの接続点から正相出力信号QPが出力され、増幅用トランジスタQ20P,Q21Pのコレクタとコレクタ抵抗R20Pとの接続点から逆相出力信号QNが出力される。
ここで、振幅調整用トランジスタQ22P,Q22Nのベースに入力される振幅調整信号GCT,GCCの値に応じて、2つの差動対が切り替えられたり、電流源からの電流が2つの差動対に分かれて流れたりすることにより、異なる利得(増幅率)で動作して、増幅した正相出力信号QP、逆相出力信号QNを出力する。
本実施の形態の振幅可変増幅器VAの動作について説明する。第1の増幅部を構成する増幅用トランジスタQ20P,Q20Nのエミッタは共通接続され、且つ、その先に、抵抗R22と振幅調整用トランジスタQ22Pとを経由して、電流源トランジスタQ23と抵抗R23とからなる電流源に接続される構成となっているので、共通接続されたエミッタはほぼ電圧変動が無いことから、交流的に見ると、仮想的な接地とみなすことができる。つまり、増幅用トランジスタQ20P,Q20Nは、差動増幅回路、すなわちエミッタ結合型差動対を形成している。同様に、第2の増幅部を構成する増幅用トランジスタQ21PとQ21Nのエミッタは抵抗R21P,R21Nを介して共通接続されているので、増幅用トランジスタQ21PとQ21Nは、エミッタ結合型差動対を形成している。
ここで、第1の増幅部を構成する増幅用トランジスタQ20P,Q20N側にはエミッタ抵抗がなく、第2の増幅部を構成する増幅用トランジスタQ21P,Q21N側にはエミッタ抵抗R21P,R21Nがある。このため、第1の増幅部と第2の増幅部では利得が異なり、第2の増幅部よりも第1の増幅部の方が利得が大きいことになる。この利得の異なる2つの増幅部は、その下部に接続された振幅調整用トランジスタQ22P,Q22Nから構成される下部差動対により連続的に切り替えられる。
この結果、本実施の形態の振幅可変増幅器VAの利得は、振幅調整信号GCT,GCCに応じて、異なる2つの利得の間の値を連続的にとることになる。利得を調整できるということは、出力振幅を調整できるということに他ならない。こうして、本実施の形態では、振幅可変増幅器VAの出力振幅を調整することができる。
なお、増幅用トランジスタQ20P,Q20Nのエミッタと振幅調整用トランジスタQ22Pのコレクタとの間に挿入された抵抗R22は、振幅調整用トランジスタQ22P,Q22Nからなる下部差動対に印加される振幅調整信号GCT,GCCの利得に対する変化率を和らげ、感度低下を図るための抵抗である。
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に最終出力段であるDIFFaの差動出力部の電流値を変えることはないことから、出力波形品質の劣化を抑えることができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図7は本発明の第3の実施の形態に係るドライバ回路の振幅可変増幅器VAの詳細回路図である。この回路構成は、いわゆるギルバートセルと呼ばれるものであり、文献「P.R.グレイ,P.J.フルスト,S.H.レビス,R.G.メイヤー著,浅田邦博、永田穣 監訳,“システムLSIのためのアナログ集積設計技術(下)”,第四版,培風館,p.263−264,2003」に開示されている。
図7に示すように、本実施の形態の振幅可変増幅器VAは、ベースに入力される振幅調整信号GCT,GCCに応じて出力振幅調整を行う上部差動対(振幅調整部)を構成する振幅調整用トランジスタQ30P,Q30Nと、同じく上部差動対(振幅調整部)を構成する振幅調整用トランジスタQ31P,Q31Nと、ベースに正相入力信号DINP、逆相入力信号DINNが入力される下部差動対(増幅部)を構成する増幅用トランジスタQ32P,Q32Nと、一端が増幅用トランジスタQ32P,Q32Nのエミッタに接続され、他端に電源電圧VEEが供給される電流源ISと、一端に電源電圧VCCが供給され、他端が振幅調整用トランジスタQ30P,Q31Pのコレクタに接続されたコレクタ抵抗R30Pと、一端に電源電圧VCCが供給され、他端が振幅調整用トランジスタQ30N,Q31Nのコレクタに接続されたコレクタR30Nとから構成される。増幅用トランジスタQ32Pのコレクタは、振幅調整用トランジスタQ30P,Q30Nのエミッタと接続され、増幅用トランジスタQ32Nのコレクタは、振幅調整用トランジスタQ31P,Q31Nのエミッタと接続される。
図8は本実施の形態の振幅可変増幅器VAの動作を説明する図である。振幅可変増幅器VAにおいては、下部差動対を構成する増幅用トランジスタQ32P,Q32Nに正相入力信号DINP、逆相入力信号DINNが入力され、上部差動対を構成する振幅調整用トランジスタQ30N,Q30Pに振幅調整信号GCT,GCCが入力され、同じく上部差動対を構成する振幅調整用トランジスタQ31P,Q31Nにも振幅調整信号GCT,GCCが入力される。そして、振幅調整用トランジスタQ30N,Q31Nのコレクタとコレクタ抵抗R30Nとの接続点から正相出力信号QPが出力され、振幅調整用トランジスタQ30P,Q31Pのコレクタとコレクタ抵抗R30Pとの接続点から逆相出力信号QNが出力される。
図8に示すように、増幅用トランジスタQ32Pを流れるコレクタ電流を+Icとすると、増幅用トランジスタQ32Nを流れるコレクタ電流は−Icである。
この下部差動対で生成された差動電流(Ic,−Ic)を、上部差動対を構成する2つの振幅調整用トランジスタに分配比αで分配する。つまり、増幅用トランジスタQ32Pを流れるコレクタ電流+Icのうち振幅調整用トランジスタQ30PにはαIcの電流が分配され、振幅調整用トランジスタQ30Nには(1−α)Icの電流が分配される。また、増幅用トランジスタQ32Nを流れるコレクタ電流(−Ic)のうち振幅調整用トランジスタQ31Pには−(1−α)Icの電流が分配され、振幅調整用トランジスタQ31Nには−αIcの電流が分配される。
分配された電流は、互いに逆相の関係となる組合せで合成される。つまり、αIcと−(1−α)Icとが合成され、−αIcと(1−α)Icとが合成される。この結果、コレクタ抵抗R30Pには(2α−1)Icの電流が流れ、コレクタ抵抗R30Nには−(2α−1)Icの電流が流れる。
第1の実施の形態と同様に、分配比αは、振幅調整信号GCT,GCCの電圧値の大小関係で決定される。例えば、GCT≫GCCならばα=1、GCT=GCCならばα=0.5、GCT≪GCCならばα=0である。なお、αは1,0.5,0のみでなく、GCT>GCCの領域で1〜0.5の間、GCT<GCCの領域で0.5〜0の連続値をとることが可能である。
ここで、電位上昇を正、電位降下を負とし、コレクタ抵抗R30P,R30Nの抵抗値をRLとすれば、振幅可変増幅器VAから出力される正相出力信号QPの振幅は(2α−1)IcRL、逆相出力信号QNの振幅は−(2α−1)IcRLとなり、差動出力振幅は2(2α−1)IcRLと表される。
よって、差動出力振幅は、GCT≫GCCのとき2IcRL、GCT=GCCのとき0、GCT≪GCCのとき−2IcRL(振幅の負符号は位相反転を示す)となる。このように、本実施の形態の振幅可変増幅器VAによれば、差動出力振幅を2IcRL〜0〜−2IcRLの範囲で可変可能である。
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、電流源ISから下部差動対に供給される電流量は一定であり、出力振幅を変化させたとしても、増幅用トランジスタQ32P,Q32Nの応答速度が大きく劣化して出力波形品質が劣化することは無い。また最終出力段であるDIFFaの差動出力部の電流値を変えることはないことから、この点でも出力波形品質の劣化を抑えることができる。
なお、本実施の形態の振幅可変増幅器VAは、下部差動対で生成された電流を、上部差動対を構成する2つの振幅調整用トランジスタに分配にするという点では、第1の実施の形態の振幅可変増幅器VAと同様であるが、このような分配機能に加えて、正相信号と逆相信号を合成するという合成機能を備えている。すなわち、振幅調整用トランジスタQ31Nのコレクタから出力される正相信号と振幅調整用トランジスタQ30Nのコレクタから出力される逆相信号との合成結果を正相出力信号QPとして出力し、振幅調整用トランジスタQ30Pのコレクタから出力される逆相信号と振幅調整用トランジスタQ31Pのコレクタから出力される正相信号との合成結果を逆相出力信号QNとして出力する。このように、本実施の形態の振幅可変増幅器VAは、分配機能と合成機能により出力振幅を変化させるものとなっている。
なお、第1〜第3の実施の形態では、振幅可変増幅器VAの後段に接続する最終出力段として入力コプレナー線路CPW1P,CPW1Nと出力コプレナー線路CPW2P,CPW2Nと差動増幅器DIFFaとからなる分布定数構成の差動増幅回路を用いているが、この差動増幅回路を集中定数構成に置き換えても、最終出力段の電流量を一定にするという構成を保つことができる。したがって、振幅可変増幅器VAの後段に接続する最終出力段として集中定数構成の差動増幅回路を用いてもよい。
また、第1〜第3の実施の形態のドライバ回路は、入出力が差動信号である差動型ドライバ回路であるが、入出力が単相信号である単相型ドライバ回路でも本発明を適用可能である。
また、第1〜第3の実施の形態では、光変調器用のドライバ回路について説明しているが、本発明は光変調器用のドライバ回路に限るものではなく、他の用途のドライバ回路にも適用することができる。
本発明は、高速動作の出力振幅可変なドライバ回路に適用することができる。
CPW1P,CPW1N…入力コプレナー線路、CPW2P,CPW2N…出力コプレナー線路、VA…振幅可変増幅器、DIFFa…差動増幅器、DINP,INP…正相入力信号、DINN,INN…逆相入力信号、DOUTP,OUTP…正相出力信号、DOUTN,OUTN…逆相出力信号、GCT,GCC…振幅調整信号、Q1P,Q1N,Q2P,Q2N,Q22P,Q22N,Q30P,Q30N,Q31P,Q31N…振幅調整用トランジスタ、Q3P,Q3N,Q13P,Q13N,Q14P,Q14N,Q20P,Q20N,Q21P,Q21N,Q32P,Q32N…増幅用トランジスタ、Q4P,Q4N,Q12P,Q12N,Q15P,Q15N,Q23…電流源トランジスタ、Q10P,Q10N,Q11P,Q11N…エミッタフォロワ用トランジスタ、R1P,R1N,R2P,R2N,R3P,R3N,R4,R5P,R5N,R10P,R10N,R11P,R11N,R12P,R12N,R20P,R20N,R21P,R21N,R22,R23,R30P,R30N…抵抗、IS…電流源。

Claims (6)

  1. 出力信号の振幅を調整可能な振幅可変増幅器と、
    この振幅可変増幅器の出力信号を入力とする少なくとも1つの増幅器から構成される増幅回路とを備え、
    前記振幅可変増幅器は、
    入力信号が入力される増幅用トランジスタを含む増幅部と、
    前記増幅用トランジスタとカスコード接続された振幅調整用トランジスタを含み、この振幅調整用トランジスタに入力される振幅調整信号に応じて前記増幅用トランジスタの出力信号の振幅を調整する振幅調整部と、
    前記増幅部および振幅調整部に定電流を供給する第1の電流源とから構成され、
    前記増幅回路中の増幅器は、
    前記振幅可変増幅器の出力信号を入力とする増幅用トランジスタを含む出力部と、
    この出力部に定電流を供給する第2の電流源とから構成されることを特徴とするドライバ回路。
  2. 請求項1記載のドライバ回路において、
    前記振幅可変増幅器の振幅調整部は、
    前記増幅部の増幅用トランジスタのコレクタ電流が流れる経路に対して直列に挿入され、前記振幅調整信号GCT,GCCが入力される差動構成の第1、第2の振幅調整用トランジスタを備え、
    前記入力信号に応じて前記増幅部の増幅用トランジスタで生成された電流を、前記振幅調整信号GCT,GCCの大小関係で決定される分配比で前記第1、第2の振幅調整用トランジスタに分配し、一方の振幅調整用トランジスタの出力を振幅可変増幅器の出力とすることを特徴とするドライバ回路。
  3. 請求項1記載のドライバ回路において、
    前記振幅可変増幅器の増幅部は、利得の異なる第1、第2の増幅部を備え、
    前記振幅可変増幅器の振幅調整部は、
    前記第1の増幅部の増幅用トランジスタのコレクタ電流が流れる経路に対して直列に挿入され、前記振幅調整信号GCT,GCCのうちの一方が入力される第1の振幅調整用トランジスタと、
    前記第2の増幅部の増幅用トランジスタのコレクタ電流が流れる経路に対して直列に挿入され、前記振幅調整信号GCT,GCCのうちの他方が入力される第2の振幅調整用トランジスタとを備え、
    前記振幅調整信号GCT,GCCに応じて、前記第1、第2の増幅部の利得を前記第1、第2の振幅調整用トランジスタからなる差動対により連続的に切り替え、前記第1、第2の増幅部の増幅用トランジスタの共通接続された出力を振幅可変増幅器の出力とすることを特徴とするドライバ回路。
  4. 請求項2記載のドライバ回路において、
    前記振幅可変増幅器の増幅部は、
    ベースに前記入力信号が入力され、エミッタが前記電流源に接続された前記増幅用トランジスタを備え、
    前記振幅可変増幅器の振幅調整部は、
    ベースに前記振幅調整信号GCT,GCCのうちの一方が入力され、エミッタが前記増幅部の増幅用トランジスタのコレクタに接続され、コレクタに直接またはコレクタ抵抗を介して電源電圧が供給される前記第1の振幅調整用トランジスタと、
    ベースに前記振幅調整信号GCT,GCCのうちの他方が入力され、エミッタが前記増幅部の増幅用トランジスタのコレクタに接続され、コレクタに直接またはコレクタ抵抗を介して電源電圧が供給される前記第2の振幅調整用トランジスタとを備え、
    一方の振幅調整用トランジスタのコレクタから信号を出力することを特徴とするドライバ回路。
  5. 請求項3記載のドライバ回路において、
    前記振幅可変増幅器の第1の増幅部は、ベースに前記入力信号が入力され、コレクタにコレクタ抵抗を介して電源電圧が供給される第1の増幅用トランジスタを備え、
    前記振幅可変増幅器の第2の増幅部は、ベースに前記入力信号が入力され、エミッタにエミッタ抵抗の一端が接続され、コレクタが前記第1の増幅用トランジスタのコレクタに接続された第2の増幅用トランジスタを備え、
    前記振幅可変増幅器の振幅調整部は、
    ベースに前記振幅調整信号GCT,GCCのうちの一方が入力され、エミッタが前記電流源に接続され、コレクタが前記第1の増幅用トランジスタのエミッタに接続された前記第1の振幅調整用トランジスタと、
    ベースに前記振幅調整信号GCT,GCCのうちの他方が入力され、エミッタが前記電流源に接続され、コレクタが前記エミッタ抵抗の他端に接続された前記第2の振幅調整用トランジスタとを備え、
    前記第1、第2の増幅用トランジスタのコレクタから信号を出力することを特徴とするドライバ回路。
  6. 請求項4記載のドライバ回路において、
    前記振幅可変増幅器は、正相入力信号と逆相入力信号とからなる差動入力信号を入力として差動出力信号を出力し、
    前記増幅回路は、前記差動出力信号を入力とする少なくとも1つの差動増幅器を備えるものであり、
    前記振幅可変増幅器の増幅部は、
    ベースに前記正相入力信号が入力され、エミッタが前記電流源に接続された正相入力側の前記増幅用トランジスタと、ベースに前記逆相入力信号が入力され、エミッタが前記電流源に接続された逆相入力側の前記増幅用トランジスタとを備え、
    前記振幅可変増幅器の振幅調整部は、
    ベースに前記振幅調整信号GCCが入力され、エミッタが前記逆相入力側の増幅用トランジスタのコレクタに接続され、コレクタに正相出力側のコレクタ抵抗を介して電源電圧が供給される正相出力用の前記第1の振幅調整用トランジスタと、
    ベースに前記振幅調整信号GCCが入力され、エミッタが前記正相入力側の増幅用トランジスタのコレクタに接続され、コレクタに逆相出力側のコレクタ抵抗を介して電源電圧が供給される逆相出力用の前記第1の振幅調整用トランジスタと、
    ベースに前記振幅調整信号GCTが入力され、エミッタが前記逆相入力側の増幅用トランジスタのコレクタに接続され、コレクタが前記逆相出力用の第1の振幅調整用トランジスタのコレクタに接続された正相出力用の前記第2の振幅調整用トランジスタと、
    ベースに前記振幅調整信号GCTが入力され、エミッタが前記正相入力側の増幅用トランジスタのコレクタに接続され、コレクタが前記正相出力用の第1の振幅調整用トランジスタのコレクタに接続された逆相出力用の前記第2の振幅調整用トランジスタとを備え、
    前記正相出力用の第1の振幅調整用トランジスタのコレクタおよび前記逆相出力用の第2の振幅調整用トランジスタのコレクタと前記正相出力側のコレクタ抵抗との接続点から正相出力信号を出力し、前記逆相出力用の第1の振幅調整用トランジスタのコレクタおよび前記正相出力用の第2の振幅調整用トランジスタのコレクタと前記逆相出力側のコレクタ抵抗との接続点から逆相出力信号を出力することを特徴とするドライバ回路。
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