JP2023044249A - 半導体モジュールの過電流検出装置及びそれを用いた半導体モジュール、半導体モジュールの過電流検出方法 - Google Patents

半導体モジュールの過電流検出装置及びそれを用いた半導体モジュール、半導体モジュールの過電流検出方法 Download PDF

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Akira Mima
寛 景山
Hiroshi Kageyama
大夏 新井
Taika Arai
克明 齊藤
Katsuaki Saito
大助 川瀬
Daisuke Kawase
崇 和田
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Abstract

【課題】パワー半導体素子の短絡電流を高精度に検出可能な過電流検出装置、方法及び半導体モジュールを提供する。【解決手段】第1のインバータ回路10aと、並列接続された第2のインバータ回路10bと、を有する半導体モジュールの過電流検出装置1であって、第1のインバータ回路は、第1の上アームのエミッタと第1の下アームのコレクタの間に第1の出力端子を有すし、第2のインバータ回路は、第2の上アームのエミッタと第2の下アームのコレクタの間に第2の出力端子を有し、出力端子間を配線で接続するとともに、出力端子の中点cにおいて外部への出力配線が取り付けられる。1の出力端子と中点間の配線インダクタンス3aと、第2の出力端子と中点間の配線インダクタンス3bとが略等しく、第1の出力端子と第2の出力端子との間の電位差を検出し、当該検出した電位差が所定のしきい値を超える場合に、過電流が発生していると判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体モジュールの構成と過電流検出方法に係り、特に、複数の半導体モジュールを並列接続して構成する大容量の半導体モジュールに適用して有効な技術に関する。
近年、電力変換装置としてのインバータ装置の高出力化が求められている。高出力化の手段としては複数個のパワー半導体素子を並列接続して動作させ、大電流を出力することが考えられる。
電力変換装置は、直流電源から供給された直流電力を回転電機などの交流電気負荷に供給するための交流電力に変換する機能、あるいは回転電機により発電された交流電力を直流電源に供給するための直流電力に変換する機能を備えている。
電力変換機能を果すため、電力変換装置は、複数個のパワー半導体素子を有するインバータ回路が並列接続された構成を有しており、パワー半導体素子が導通動作や遮断動作を繰り返すことにより直流電力から交流電力へあるいは交流電力から直流電力への電力変換を行う。
インバータ回路を構成する半導体モジュールは、高出力化を得るために、搭載するパワー半導体素子を複数個並列接続して構成される。例えば、複数個のパワー半導体素子を共通バスバー配線で接続して構成する。
パワー半導体素子の一例として、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(以下では、IGBTと称す、IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)が挙げられる。
インバータ回路では、パワー半導体素子としてのIGBTを2つ直列接続して、直流電源に接続する。直流電源の正極側に接続されたIGBTを上アーム、直流電源の負極側に接続されたIGBTを下アームと称す。また、上アームIGBTと下アームIGBTの接続端子を出力端子と称す。
上アームおよび下アームのIGBTが交互にON/OFFを繰り返すことにより、出力端子から交流電力を取り出すことが可能である。このような上下アームにIGBTを搭載したインバータ回路を複数個並列接続することにより、より大きい出力パワーで直流電力から交流電力へ、あるいは交流電力から直流電力へ電力変換を行うことが可能である。
並列接続されたパワー半導体素子によって構成されたインバータ回路において、並列接続のうち1個のパワー半導体素子が運転動作中にゲートノイズもしくは素子寿命で破壊された場合、直流電源の正極から破壊した素子に向かって過大な短絡電流が流れる。この短絡電流が流れることにより、正常なパワー半導体素子までも破壊に至たり、インバータ回路システム全体が破壊される可能性がある。これを防ぐために、この短絡電流を検出し、正常なパワー半導体素子をオフ動作とする保護信号を生成する短絡検知回路を設ける。
この短絡検知回路には、パワー半導体素子としてのIGBTのゲート信号とIGBTのコレクタ電圧を比較して検知する方法がある。IGBTのゲート電圧がオンとなっているとき、通常動作ではコレクタ電圧がIGBTのオン電圧まで低下するが、短絡時ではコレクタ電圧が電源電圧まで上昇する。コレクタ電圧による方法では、このコレクタ電圧が所定電圧まで上昇したことを検知して、IGBTが短絡したと判断して、保護信号を出力する。
しかしながら、並列接続されたIGBTにおいて、1個のIGBTが破壊された場合に、その対アーム側の並列接続されたIGBTにより短絡電流が分担され、コレクタ電圧がすぐに上昇して来ず、短絡検知に失敗することがある。
また、他の短絡検知方法として、並列接続されたIGBTのそれぞれに対して、シャント抵抗もしくは寄生インダクタンスの両端電圧を検出して、電圧値が所定電圧以上になったら短絡と判断して保護信号を生成する方法がある。
しかしながら、並列接続されたIGBTにおいて、それぞれのIGBTに個別に検知回路を設ける必要があり、保護回路の構成が複雑となる。
並列接続されたパワー半導体素子の短絡検知方法の従来技術としては、例えば特許文献1が知られている。特許文献1によれば、駆動回路と各半導体スイッチ素子との間に駆動信号を流す各配線に別個の電流検出回路を設置し、この電流検出回路が検出する各電流の極性を極性検出回路で別個に検出する。この検出電流極性が不一致のとき、あるいは、いずれかの電流が所定値を越え且つ各電流の検出極性が不一致のときに、並列半導体スイッチ素子のいずれかに過電流が生じたと判定するものとすると記載されている。
特開平10-42546号公報
しかしながら、上記特許文献1による検出方法では、検出電流は駆動信号の配線インピーダンスに依存する。駆動信号の配線インピーダンスが大きい場合には、検出電流が小さくなり、検出信号が微弱となり、検出されない可能性がある。
そこで、本発明の目的は、複数のインバータ回路を並列接続して構成する半導体モジュールにおいて、比較的シンプルな回路構成で、パワー半導体素子の短絡電流を高精度に検出可能な半導体モジュールの過電流検出装置とそれを用いた半導体モジュール、及び半導体モジュールの過電流検出方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、第1の上アームと第1の下アームを搭載した第1のインバータ回路と、前記第1のインバータ回路と並列接続され、第2の上アームと第2の下アームを搭載した第2のインバータ回路と、を有する並列接続構成の半導体モジュールの過電流を検出する半導体モジュールの過電流検出装置であって、前記第1のインバータ回路は、前記第1の上アームのエミッタと前記第1の下アームのコレクタの間に第1の出力端子を有し、前記第2のインバータ回路は、前記第2の上アームのエミッタと前記第2の下アームのコレクタの間に第2の出力端子を有し、前記第1の出力端子と前記第2の出力端子とを配線で接続するとともに、前記第1の出力端子と前記第2の出力端子との中点において外部への出力配線が取り付けられ、前記第1の出力端子と前記中点間の配線インダクタンスと、前記第2の出力端子と前記中点間の配線インダクタンスとが略等しく、前記第1の出力端子と前記第2の出力端子との間の電位差を検出し、当該検出した電位差が所定のしきい値を超える場合に、過電流が発生していると判定することを特徴とする。
また、本発明は、複数のインバータ回路が並列接続され、各インバータ回路の出力端子を共通の外部出力端子に接続して構成された半導体モジュールの過電流を検出する半導体モジュールの過電流検出方法であって、前記各インバータ回路の出力端子と前記共通の外部出力端子とを接続する各配線の配線インダクタンスは略等しく、前記各インバータ回路の出力端子間の電位差を検出し、当該検出した電位差が所定のしきい値を超える場合に、過電流が発生していると判定することを特徴とする。
本発明によれば、複数のインバータ回路を並列接続して構成する半導体モジュールにおいて、比較的シンプルな回路構成で、パワー半導体素子の短絡電流を高精度に検出可能な半導体モジュールの過電流検出装置とそれを用いた半導体モジュール、及び半導体モジュールの過電流検出方法を実現することができる。
これにより、半導体モジュール及びそれを搭載するインバータ装置の信頼性向上が図れる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施例1に係る半導体モジュール及び過電流検出回路の回路構成を示す図である。 本発明の実施例2に係る短絡電流が発生した場合の電流及び電圧波形例を示す図である。 本発明の実施例3に係る並列接続されたインバータ回路の上面図である。 本発明の実施例4に係る半導体モジュール及び過電流検出回路の回路構成を示す図である。 本発明の実施例5に係る半導体モジュールの上面図である。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。なお、各図面において同一の構成については同一の符号を付し、重複する部分についてはその詳細な説明は省略する。
図1を参照して、本発明の実施例1に係る半導体モジュールの過電流検出回路、及び過電流検出方法について説明する。図1は、本実施例の半導体モジュールと過電流検出回路の回路構成を示す図である。
図1に示すように、本実施例の半導体モジュールは、上アーム及び下アームを有する第1のインバータ回路10aと、同じく上アーム及び下アームを有する第2のインバータ回路10bとを備えている。第1のインバータ回路10a及び第2のインバータ回路10bは、直流電源2に対して並列に接続されている。
第1のインバータ回路10aの上アームには、パワー半導体素子としてIGBT素子Q1が配置されており、下アームには、パワー半導体素子としてIGBT素子Q2が配置されている。
また、第2のインバータ回路10bの上アームには、パワー半導体素子としてIGBT素子Q3が配置されており、下アームには、パワー半導体素子としてIGBT素子Q4が配置されている。
第1のインバータ回路10aと第2のインバータ回路10bのそれぞれの上アームのIGBT素子Q1,Q3のコレクタ(C)側は直流電源2の正極端子Pに接続されており、第1のインバータ回路10aと第2のインバータ回路10bのそれぞれの下アームのIGBT素子Q2,Q4のエミッタ(E)側は直流電源2の負極端子Nに接続されている。
また、第1のインバータ回路10aの上アームIGBT素子Q1のエミッタ(E)と下アームIGBT素子Q2のコレクタ(C)は節点a(第1の出力端子)において、第1の配線インダクタンス3aに接続されており、第2のインバータ回路10bの上アームIGBT素子Q3のエミッタ(E)と下アームIGBT素子Q4のコレクタ(C)は節点b(第2の出力端子)において、第2の配線インダクタンス3bに接続されている。
さらに、第1の配線インダクタンス3aと第2の配線インダクタンス3bは、節点aと節点bの中点cにおいて接続されており、中点cは並列接続されたインバータ回路の外部への出力配線を介して外部への出力端子ACに接続されている。ここで、第1の配線インダクタンス3aと第2の配線インダクタンス3bは、略等しくなるように構成されている。なお、第1の配線インダクタンス3aと第2の配線インダクタンス3bは、例えば導体板(バスバー)等の配線を用いて構成されている。
第1のインバータ回路10aと、第2のインバータ回路10bは並列接続されており、共通の制御回路20からの駆動指令に応じて動作する。制御回路20からの駆動指令はそれぞれ上アーム駆動指令と下アーム駆動指令に分けられ、上アーム駆動指令は上アーム駆動回路21に伝えられ、下アーム駆動指令は下アーム駆動回路22に伝えられる。
上アーム駆動回路21は上アーム駆動指令に応じて、並列接続された上アームIGBT素子Q1とQ3を、上アームIGBT素子Q1、Q3のゲートGに接続された上アーム正極ゲート制御端子30と上アームIGBT素子Q1、Q3のエミッタEに接続された上アーム負極ゲート制御端子31を介して制御する。
また、下アーム駆動回路22は下アーム駆動指令に応じて、並列接続された下アームIGBT素子Q2とQ4を、下アームIGBT素子Q2、Q4のゲートGに接続された下アーム正極ゲート制御端子32と下アームIGBT素子Q2、Q4のエミッタEに接続された下アーム負極ゲート制御端子33を介して制御する。
通常動作において、上アーム駆動指令と下アーム駆動指令には、同時にオンとならないようにデッドタイムが設けられており、並列接続されたインバータ回路10a,10bの上アームと下アームが同時にオンとなることはない。
しかしながら、ゲートノイズや素子寿命などにより、上アームを構成するIGBT素子がオンとなっている期間において、下アームを構成するIGBT素子がオンとなることがまれに生じる。
図1には、上アームを構成するIGBT素子Q1とQ3がオンして電流4aと電流4bが流れているときに、下アームのIGBT素子Q2が破壊して短絡した場合を示している。
この場合において、上アームに流れていた電流4aと電流4bは急激に増加し、電流4aは直接節点aを経由してIGBT素子Q2に流れ、電流4bは節点bと節点aを経由して、第2の配線インダクタンス3bから第1の配線インダクタンス3aの順に電流が流れ、最終的に電流4aと合流してIGBT素子Q2に流れる。
電流4bが第2の配線インダクタンス3bから第1の配線インダクタンス3aの順に流れる際に、節点aと節点bの間に電位差Vbaが生じる。
そこで、本実施例では、この電位差Vbaに基づいて、過電流検出回路1により過電流を検出し、全てのIGBT素子を制御する。過電流検出回路1は、差電圧計測部5と、絶対値計算部6と、しきい値比較部7と、遮断信号生成部8を備えている。
過電流検出回路1は、差電圧計測部5で上記の電位差Vbaを計測し、絶対値計算部6でその絶対値を算出し、しきい値比較部7で電位差Vbaが所定のしきい値電圧を超えた場合において、インバータ回路に過電流が流れたと判定し、遮断信号生成部8において遮断信号指令を生成し、上アーム駆動回路21及び下アーム駆動回路22に遮断指令を送り、上アーム駆動回路21及び下アーム駆動回路22は全てのIGBT素子をオフするように制御を行う。
なお、短絡が発生していない場合は、接点aから中点cに向かう電流の大きさと接点bから中点cに向かう電流の大きさは等しくなる。ここで、第1の配線インダクタンス3aと第2の配線インダクタンス3bは、略等しくなるように構成されているので、短絡が発生していない場合は節点aと節点bの電位は等しくなり、電位差Vbaはほぼ0となる。
また、短絡の検出を電位差Vbaを検出することにより行っているため、第1の配線インダクタンス3aと第2の配線インダクタンス3bが大きい場合でも検出が可能となる。
上記のように、過電流検出回路1により、半導体モジュール内に発生した短絡を検出し、速やかに全てのIGBT素子の動作を遮断することで、正常なパワー半導体素子まで破壊されるのを防止し、半導体モジュール全体の破損とそれを搭載するインバータ装置の誤動作を防止することができる。
なお、過電流検出回路1は、第1のインバータ回路10a及び第2のインバータ回路10bと同じ1つのモジュール筐体内に収納されていても良く、第1のインバータ回路10a及び第2のインバータ回路10bとは別に外付けで設けても良い。
図2を参照して、本発明の実施例2に係る半導体モジュールの過電流検出方法について説明する。図2は、短絡電流が発生した場合の電流及び電圧波形例を示す図である。図2中の各グラフの横軸は時間tを示し、縦軸のIab,Vabはそれぞれ節点a,b間の電流,節点a,b間の電圧を示している。また、SCは短絡発生を示している。
図2の(a-1)は、図1に示す並列接続されたインバータ回路のIGBT素子Q2、もしくはQ3が破壊されて短絡した場合の短絡電流を示し、図2の(b-1)は、そのときの電圧変化を示している。また、図2の(a-2)は、図1に示す並列接続されたインバータ回路のIGBT素子Q1、もしくはQ4が破壊されて短絡した場合の短絡電流を示し、図2の(b-2)は、そのときの電圧変化を示している。
図1に示す通り、並列接続されたインバータ回路10aのIGBT素子Q2が破壊して短絡した場合、実施例1において説明した通り、節点bから節点aに向かって電流が流れ、節点bと節点aの間の電位差Vbaが発生する。節点bから節点aに向かって流れる電流の向きを正とすると、電位差Vbaは正の値となる。
実施例1(図1)は、IGBT素子Q2が短絡した場合であるが、IGBT素子Q3が破壊して短絡した場合でも、同様に節点bから節点aに向かって短絡電流が流れる。この場合でも同様に電位差Vbaは正となる。
一方、図1のIGBT素子Q1、あるいはIGBT素子Q4が破壊し短絡電流が発生した場合には、節点a,b間の電流は図2の(a-2)に示すように向きが逆(負)となり、節点a,b間の電位差Vbaも負の値となる。
したがって、例えば、過電流検出回路1のしきい値比較部7で電位差Vbaが所定の検出しきい値電圧(Vth)を超えたか否かを判定する際に、電位差Vbaの値が正か負かを検出することで、短絡したIGBT素子はどれかを推定することが可能である。
図3を参照して、本発明の実施例3に係る半導体モジュールの過電流検出回路について説明する。図3は、本実施例の並列接続されたインバータ回路の上面図である。
図3では、実施例1(図1)で説明した第1のインバータ回路10aと、第2のインバータ回路10bは、それぞれ別々のパッケージ(モジュール筐体内)に収納されている例を示している。なお、第1のインバータ回路10aの上下アームのIGBT素子は、同じパッケージ内に収納されている。第2のインバータ回路10bについても同様である。
図3に示す第1のインバータ回路10aと、第2のインバータ回路10bは、それぞれ正極端子Pと、負極端子Nと、出力端子ACが搭載されており、共通配線バスバーで接続されている。
出力端子ACは、第1のインバータ回路10aと、第2のインバータ回路10bの出力配線インダクタンスの均等化を図るため、中点cで引き出されている。
本実施例の過電流検出回路1は、第1のインバータ回路10aの節点aと、第2のインバータ回路10bの節点bの電位差Vbaを検出する。
実施例1及び実施例2と同様に、検出した電位差Vbaに基づいて、所定の検出しきい値電圧(Vth)に応じて過電流か否かを判断する。
図4を参照して、本発明の実施例4に係る半導体モジュールの過電流検出回路、及び過電流検出方法について説明する。図4は、本実施例の半導体モジュールと過電流検出回路の回路構成を示す図であり、インバータ回路が4並列接続されている場合の例を示している。
本実施例の半導体モジュールは、図4に示すように、第1のインバータ回路10aと、第2のインバータ回路10bと、第3のインバータ回路10cと、第4のインバータ回路10dが並列接続されて構成されている。
第1のインバータ回路10aの上アームと下アームの接続部の節点をa、第2のインバータ回路10bの上アームと下アーム接続部の節点をb、第3のインバータ回路10cの上アームと下アームの接続部をc、第4のインバータ回路10dの上アームと下アームの接続部の節点をdとする。各節点a,b,c,dは、節点eにおいて共通の外部への出力端子ACと接続する。
第1のインバータ回路10aの上アームにはIGBT素子Q1、下アームにはIGBT素子Q2が搭載されている。第2のインバータ回路10bの上アームにはIGBT素子Q3、下アームにはIGBT素子Q4が搭載されている。第3のインバータ回路10cの上アームにはIGBT素子Q5、下アームにはIGBT素子Q6が搭載されている。第4のインバータ回路10dの上アームにはIGBT素子Q7、下アームにはIGBT素子Q8が搭載されている。
本実施例の過電流検出回路1は、各インバータ回路の上下アーム間節点a,b,c,dに対してそれぞれの電圧Vba,Vcb,Vdcを計測するための配線端子を有する。
図4に示す実施例において、第1のインバータ回路10aの下アームIGBT素子Q2が破壊して短絡した場合について考える。IGBT素子Q2が破壊して短絡した場合、並列接続された上アームのIGBT素子Q1,Q3,Q5,Q7からIGBT素子Q2に向かって短絡電流4a,4b,4c,4dがそれぞれ流れる。
インバータ回路の各節点a,b,c,dから出力端子ACとの接点eの間には、配線インダクタンス3a,3b,3c,3dを有する。
短絡電流4aは、節点aを介して直接IGBT素子Q2に流れる。一方、短絡電流4b,4c,4dは配線インダクタンス3b,3c,3dをそれぞれ介して流れた後、配線インダクタンス3aに合流して、最終的にはIGBT素子Q2に流れる。
過電流検出回路1は、各節点a,b,c,dの電圧をモニタしており、図4に示す差分電圧Vba,Vcb,Vdcを計測する。短絡電流4b,4c,4dが配線インダクタンス3a,3b,3c,3d流れることにより、差分電圧が上昇する。差分電圧Vba,Vcb,Vdcのうち少なくとも1つが所定の検出しきい値電圧(Vth)を超過した場合、過電流検出回路1は、並列接続されたインバータ回路に短絡が発生したと判断し、各IGBT素子をオフする信号指令を出力する。
配線インダクタンス3a,3b,3c,3dは、等長配線やトーナメント配線により、各インダクタンス値が略均等となるようにすることが好適である。
なお、本実施例では、インバータ回路を4並列接続する場合の例について説明したが、3並列接続する場合や5並列以上接続する場合でも、本発明は適用可能である。
並列接続数Nが2並列以上の並列インバータ回路構成において、それぞれのインバータ回路の上下アーム間の節点はN個であり、出力端子ACと接続する配線インダクタンスもN個となる。過電流検出回路1の電圧モニタ端子はN個となり、(N-1)個の差分電圧について検出を行う。
図5を参照して、本発明の実施例5に係る半導体モジュールについて説明する。図5は、本実施例の半導体モジュールの上面図である。
図5に示す半導体モジュールでは、ベース基板100の上にIGBT素子を搭載した絶縁基板が複数個搭載されている。
第1の絶縁基板60aと、第2の絶縁基板60bとは、電気的に並列接続されており上アームを構成する。第3の絶縁基板70aと、第4の絶縁基板70bとは、電気的に並列接続されており下アームを構成する。
本実施例における半導体モジュールの等価回路図を描くと図1に示すものと等価に考えることができ、ここで、第1の絶縁基板60aに搭載するIGBT素子をQ1、第2の絶縁基板60bに搭載するIGBT素子をQ3、第3の絶縁基板70aに搭載するIGBT素子をQ2、第4の絶縁基板70bに搭載するIGBT素子をQ4に置き換えて考えることが可能である。したがって、図5に示す半導体モジュールは、第1のインバータ回路10aおよび第2のインバータ回路10bが、1つの同じモジュール筐体内に収納されている構成であるとも言える。
上アームの絶縁基板60a,60bのコレクタ側に正極端子Pが接続されており、下アームの絶縁基板70a,70bのエミッタ側に負極端子Nが接続されている。上アームの絶縁基板60a,60bのエミッタ側と下アームの絶縁基板70a,70bコレクタ側の間に外部への出力端子ACが接続されている。
上アームの第1の絶縁基板60aのエミッタ側と、下アームの第3の絶縁基板70aのコレクタ側を接続する節点aと、上アームの第2の絶縁基板60bのエミッタ側と下アームの第4の絶縁基板70bのコレクタ側を接続する節点bとの中点cにおいて、出力端子ACと接続されている。
本実施例の過電流検出回路1は、図1と同様に、節点aと節点bの電圧差分を計測しており、電圧差分が所定の検出しきい値電圧(Vth)を超える場合には、本半導体モジュールに搭載する絶縁基板上のIGBT素子が短絡したと判断し、IGBT素子の遮断指令を出力する。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…過電流検出回路
2…直流電源
3a,3b,3c,3d…(出力端子の)配線インダクタンス
4a,4b,4c,4d…(短絡)電流
5…差電圧計測部
6…絶対値計算部
7…しきい値比較部
8…遮断信号生成部
10a,10b,10c,10d…インバータ回路
20…制御回路
21…上アーム駆動回路
22…下アーム駆動回路
30…上アーム正極ゲート制御端子
31…上アーム負極ゲート制御端子
32…下アーム正極ゲート制御端子
33…下アーム負極ゲート制御端子
60a,60b…(上アーム)絶縁基板
70a,70b…(下アーム)絶縁基板
100…ベース基板
Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6,Q7,Q8…IGBT素子
C…コレクタ
E…エミッタ
G…ゲート
P…正極端子
N…負極端子
AC…(外部)出力端子
SC…短絡発生
Iab(Iba)…節点a,b間の電流
Vab(Vba)…節点a,b間の電圧
Vth…検出しきい値電圧

Claims (10)

  1. 第1の上アームと第1の下アームを搭載した第1のインバータ回路と、
    前記第1のインバータ回路と並列接続され、第2の上アームと第2の下アームを搭載した第2のインバータ回路と、を有する並列接続構成の半導体モジュールの過電流を検出する半導体モジュールの過電流検出装置であって、
    前記第1のインバータ回路は、前記第1の上アームのエミッタと前記第1の下アームのコレクタの間に第1の出力端子を有し、
    前記第2のインバータ回路は、前記第2の上アームのエミッタと前記第2の下アームのコレクタの間に第2の出力端子を有し、
    前記第1の出力端子と前記第2の出力端子とを配線で接続するとともに、前記第1の出力端子と前記第2の出力端子との中点において外部への出力配線が取り付けられ、
    前記第1の出力端子と前記中点間の配線インダクタンスと、前記第2の出力端子と前記中点間の配線インダクタンスとが略等しく、
    前記第1の出力端子と前記第2の出力端子との間の電位差を検出し、当該検出した電位差が所定のしきい値を超える場合に、過電流が発生していると判定することを特徴とする半導体モジュールの過電流検出装置。
  2. 請求項1に記載の半導体モジュールの過電流検出装置であって、
    前記第1のインバータ回路および前記第2のインバータ回路は、1つの同じモジュール筐体内に収納されていることを特徴とする半導体モジュールの過電流検出装置。
  3. 請求項1に記載の半導体モジュールの過電流検出装置であって、
    前記第1のインバータ回路および前記第2のインバータ回路は、それぞれ別々のモジュール筐体内に収納されていることを特徴とする半導体モジュールの過電流検出装置。
  4. 請求項1に記載の半導体モジュールの過電流検出装置であって、
    前記第1の出力端子と前記第2の出力端子との間の電位差の正負極性に基づいて、前記第1のインバータ回路および前記第2のインバータ回路の短絡箇所を特定することを特徴とする半導体モジュールの過電流検出装置。
  5. 請求項1に記載の半導体モジュールの過電流検出装置であって、
    前記第1の出力端子と前記第2の出力端子との間の電位差が所定のしきい値電圧を超える場合、前記第1のインバータ回路および前記第2のインバータ回路のすべてのパワー半導体素子をオフする遮断信号指令を出力することを特徴とする半導体モジュールの過電流検出装置。
  6. 請求項1に記載の半導体モジュールの過電流検出装置であって、
    前記半導体モジュールは、前記第1のインバータ回路および前記第2のインバータ回路と並列接続され、第3の上アームと第3の下アームを搭載した第3のインバータ回路と、
    前記第3のインバータ回路と並列接続され、第4の上アームと第4の下アームを搭載した第4のインバータ回路と、をさらに備え、
    前記第3のインバータ回路は、前記第3の上アームのエミッタと前記第3の下アームのコレクタの間に第3の出力端子を有し、
    前記第4のインバータ回路は、前記第4の上アームのエミッタと前記第4の下アームのコレクタの間に第4の出力端子を有し、
    前記第1の出力端子と前記第2の出力端子と前記第3の出力端子と前記第4の出力端子とを配線で接続するとともに、前記第1の出力端子と前記第2の出力端子と前記第3の出力端子と前記第4の出力端子との中点において外部への出力配線が取り付けられ、
    前記第1の出力端子と前記中点間の配線インダクタンスと、前記第2の出力端子と前記中点間の配線インダクタンスと、前記第3の出力端子と前記中点間の配線インダクタンスと、前記第4の出力端子と前記中点間の配線インダクタンスとが略等しく、
    前記第1の出力端子と前記第2の出力端子との間の電位差、前記第2の出力端子と前記第3の出力端子との間の電位差、前記第3の出力端子と前記第4の出力端子との間の電位差を検出し、当該検出した電位差の少なくともいずれかが所定のしきい値を超える場合に、過電流が発生していると判定することを特徴とする半導体モジュールの過電流検出装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の半導体モジュールの過電流検出装置を備えた半導体モジュール。
  8. 複数のインバータ回路が並列接続され、各インバータ回路の出力端子を共通の外部出力端子に接続して構成された半導体モジュールの過電流を検出する半導体モジュールの過電流検出方法であって、
    前記各インバータ回路の出力端子と前記共通の外部出力端子とを接続する各配線の配線インダクタンスは略等しく、
    前記各インバータ回路の出力端子間の電位差を検出し、
    当該検出した電位差が所定のしきい値を超える場合に、過電流が発生していると判定することを特徴とする半導体モジュールの過電流検出方法。
  9. 請求項8に記載の半導体モジュールの過電流検出方法であって、
    前記各インバータ回路の出力端子間の電位差または前記各インバータ回路の出力端子と前記共通の外部出力端子との電位差の正負極性に基づいて、前記複数のインバータ回路の短絡箇所を特定することを特徴とする半導体モジュールの過電流検出方法。
  10. 請求項8に記載の半導体モジュールの過電流検出方法であって、
    前記各インバータ回路の出力端子間の電位差または前記各インバータ回路の出力端子と前記共通の外部出力端子との電位差が所定のしきい値電圧を超える場合、前記複数のインバータ回路のすべてのパワー半導体素子をオフする遮断信号指令を出力することを特徴とする半導体モジュールの過電流検出方法。
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