JP4599926B2 - 電力スイッチング回路、電力変換装置、開放故障検出方法及びモジュール型半導体スイッチング素子の駆動方法 - Google Patents

電力スイッチング回路、電力変換装置、開放故障検出方法及びモジュール型半導体スイッチング素子の駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、電力スイッチング回路、電力変換装置、開放故障検出方法及びモジュール型半導体スイッチング素子の駆動方法に関する。
例えば特開2000−175435号公報には、汎用のモジュール型半導体スイッチング素子を用いた電力変換装置における開放故障に対し、当該開放故障に伴う二次的な絶縁破壊を防止する電力変換装置が開示されている。すなわち、電力変換装置用に特別に開発された半導体電力スイッチング素子を用いた場合、電力変換装置の故障モードは短絡故障のみとなるが、モジュール型半導体スイッチング素子を用いた場合には、例えば当該モジュール型半導体スイッチング素子内のボンディングワイヤが何らかの原因で断線すること等によって開放故障が発生することがある。
上記電力変換装置は、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を半導体電力スイッチング素子とするモジュール型半導体スイッチング素子において、IGBTのコレクタ−エミッタ間電圧の変化に基づいてIGBTの開放故障を検出するとIGBTのコレクタ−エミッタ間を永久短絡する短絡スイッチを並列接続したものである。このような構成の電力変換装置は、短絡スイッチが短絡することによりIGBTに過電圧が印加されることを防止し、以ってIGBTの二次的な絶縁破壊を防止するものである。
特開2000−175435号公報
ところで、上記特許文献1の電力変換装置では、短絡スイッチはIGBTのコレクタ−エミッタ間電圧の変化に基づいてIGBTの開放故障を検出する。しかしながら、IGBTの開放故障に起因するコレクタ−エミッタ間電圧の変化は比較的緩慢であり、IGBTの開放故障を高速に検出し得ないという欠点を有する。IGBTの2次的な絶縁破壊をより確実に防止するためには、開放故障をより高速に検出する必要がある。
一方、上記モジュール型半導体スイッチング素子には、電流定格を大きくするためにIGBT等の半導体電力スイッチング素子を複数並列接続した構成のものがある。このようにIGBTが複数並列接続された形態のモジュール型半導体スイッチング素子を用いて電力変換装置のスイッチアームを構成した場合においては、上記特許文献1の電力変換装置における開放故障の検出方法ではモジュール型半導体スイッチング素子内の初期的な開放故障を検出することができない。すなわち、例えばモジュール型半導体スイッチング素子において初期的に1つのIGBTが開放故障した場合、当該IGBTには正常に動作している他のIGBTが並列接続されているのでコレクタ−エミッタ間電圧は殆ど変化せず、よって初期的な開放故障の発生を検出することが困難である。
また、上記モジュール型半導体スイッチング素子を複数直列接続してスイッチアームを構成する電力変換装置の場合、複数のモジュール型半導体スイッチング素子(つまりIGBT)によって入力電圧が分圧されるので、1つのIGBTに開放故障が生じた場合のコレクタ−エミッタ間電圧の変化は、上述した1つのモジュール型半導体スイッチング素子でスイッチアームを構成した場合よりも小さい。したがって、このような電力変換装置では、初期的な開放故障の発生を検出することがさらに困難となる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、開放故障が生じ得るモジュール型半導体スイッチング素子における開放故障をより高速かつ確実に検出し、以ってモジュール型半導体スイッチング素子における二次的な絶縁破壊を確実に防止することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明では、1つの半導体スイッチング素子あるいは並列接続された複数の半導体スイッチング素子から構成された、半導体スイッチング素子に開放故障が生じ得るモジュール型半導体スイッチング素子を備え、半導体スイッチング素子に開放故障が生じた場合には所定の短絡手段を作動させて前記モジュール型半導体スイッチング素子の主端子間を短絡させる電力スイッチング回路において、モジュール型半導体スイッチング素子の主端子間電圧を検出する電圧検出器と、モジュール型半導体スイッチング素子の主端子に流れる主端子電流を検出する電流検出器と、電圧検出器から入力された主端子間電圧と電流検出器から入力された主端子電流とからモジュール型半導体スイッチング素子の主端子間内部抵抗を求め、該主端子間内部抵抗に基づいて開放故障の発生を検出すると前記短絡手段を作動させて主端子間を短絡させる制御手段とを具備する、という解決手段を採用する。
本発明によれば、主端子間電圧及び開放故障に対して応答性の良い主端子電流から演算された主端子間内部抵抗に基づいて開放故障を検出するので、モジュール型半導体スイッチング素子における開放故障の発生を主端子間電圧を用いた従来の検出方法よりも高速かつ確実に検出することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電力スイッチング回路の回路図である。
この回路図において、符号Aはモジュール型半導体スイッチング素子、1はゲート信号発生回路、2はE/O変換器、3はO/E変換器、4はゲート電圧制御回路、5はアンプ、6は抵抗分圧器、7は電流検出器である。なお、これら構成要素のうち、ゲート電圧制御回路4は本実施形態における制御回路であり、抵抗分圧器6は本実施形態における電圧検出器である。
モジュール型半導体スイッチング素子Aは、図示するように3つのIGBTTr1〜Tr3(半導体スイッチング素子)が並列接続されたもの、つまりIGBTTr1〜Tr3のコレクタ端子同士が共通に接続され、エミッタ端子同士も共通に接続され、またゲート端子同士も共通に接続されたものである。各コレクタ端子は外部から電力が印加される一方の主端子T1に接続され、各エミッタ端子は外部から電力が印加される他方の主端子T2に接続され、また各ゲート端子は外部からゲート信号が印加される制御端子Tcに接続されている。また、各IGBTTr1〜Tr3には、コレクタ−エミッタ間に還流ダイオードD1〜D3が各々介挿されている。
このようなモジュール型半導体スイッチング素子Aは、短絡手段としても機能するものである。すなわち、モジュール型半導体スイッチング素子Aは、IGBTTr1〜Tr3(半導体スイッチング素子)が開放故障を生じ得るものであり、後述するようにIGBTTr1〜Tr3のいずれかが開放故障を生じると、開放故障を生じていないIGBTにはアンプ5から強制短絡電圧が入力されて内部接合が短絡破壊される。
なお、本実施形態におけるモジュール型半導体スイッチング素子Aは、このように3つのIGBTTr1〜Tr3つまり半導体スイッチング素子を並列接続したものであるが、本発明における半導体スイッチング素子の個数は、これに限定されるものではない。すなわち、半導体スイッチング素子の個数は、1つ以上であれば任意の個数であっても良い。また、半導体スイッチング素子はIGBTに限定されるものではなく、電力スイッチング用に開発された例えばMOSトランジスタやIEGT(Injection Enhanced Gate Transistor)等、他の半導体スイッチング素子であっても良い。
ゲート信号発生回路1は、上記モジュール型半導体スイッチング素子Aをスイッチング駆動するためのパルス状のゲート信号を生成してE/O変換器2に供給する。E/O変換器2は、例えばフォトトランジスタであり、上記ゲート信号を光電変換して光ゲート信号に変換してO/E変換器3に出力する。O/E変換器3は、例えばフォトダイオードであり、上記光ゲート信号を光電変換することにより上記ゲート信号を再生してゲート電圧制御回路4に出力する。ここで、E/O変換器2及びO/E変換器3は、ゲート信号発生回路1を含む回路系と、ゲート電圧制御回路4及びモジュール型半導体スイッチング素子A等を含む回路系とを電気的に絶縁するための絶縁手段である。
ゲート電圧制御回路4は、O/E変換器3から入力されたゲート信号をアンプ5に出力する。また、このゲート電圧制御回路4は、抵抗分圧器6から入力された主端子間電圧及び電流検出器7から入力された主端子電流に基づいてモジュール型半導体スイッチング素子Aの主端子T1,T2間の内部抵抗(主端子間内部抵抗r)を演算し、この主端子間内部抵抗rを所定の判定しきい値Rfと比較することによりモジュール型半導体スイッチング素子A内のIGBTTr1〜Tr3のいずれかに開放故障が発生したと判定すると、IGBTTr1〜Tr3の内部接合を短絡破壊させ得る過大な電圧(強制短絡電圧)を生成してアンプ5に出力する。ゲート電圧制御回路4は、例えば上記主端子間内部抵抗rを演算するためにアナログ演算回路を備えている。
アンプ5は、出力端が上記制御端子Tcに接続されており、ゲート電圧制御回路4から入力されたゲート信号あるいは強制短絡電圧を所定の増幅度で増幅して制御端子Tcに出力する。抵抗分圧器6は、上記2つの主端子T1,T2間の電圧つまりIGBTTr1〜Tr3のコレクタ−エミッタ間電圧を直列接続された2つの抵抗器R1,R2で分圧し検出電圧としてゲート電圧制御回路4に出力する。この検出電圧は、コレクタ−エミッタ間電圧の変化に依存して変化する電圧である。電流検出器7は、図示するように主端子T2を流れる電流(主端子電流)を検出してゲート電圧制御回路4に出力する。
次に、このように構成された電力スイッチング回路の動作について詳しく説明する。
まず最初に、通常のスイッチング動作について説明すると、モジュール型半導体スイッチング素子Aは、アンプ5を介してゲート電圧制御回路4から入力されたパルス状のゲート信号によってスイッチング動作を行う。
すなわち、ゲート電圧制御回路4は、O/E変換器3から入力されたゲート信号をアンプ5に出力し、この結果、モジュール型半導体スイッチング素子A内の各IGBTTr1〜Tr3は、アンプ5及び制御端子Tcを介してゲート端子に入力されたゲート信号によってON/OFF動作を繰り返して主端子T1,T2間に外部から印加された電力をゲート信号の繰返し周期に同期してスイッチングする。
ゲート電圧制御回路4は、ゲート信号をアンプ5に出力する一方、抵抗分圧器6から連続的に入力される主端子間電圧、電流検出器7から連続的に入力される主端子電流及びゲート信号に基づいて各IGBTTr1〜Tr3がONした状態における主端子間内部抵抗rを演算する。すなわち、ゲート電圧制御回路4は、ゲート信号に基づいて各IGBTTr1〜Tr3がON状態にある期間を判断し、当該期間における主端子間電圧と主端子電流とに基づいて各IGBTTr1〜Tr3がONした状態における主端子間内部抵抗rを演算する。そして、ゲート電圧制御回路4は、当該主端子間内部抵抗rを判定しきい値Rfと比較することによって3つのIGBTTr1〜Tr3のいずれかに開放故障が発生したか否かを監視する。
図2は、上記開放故障の発生による主端子間内部抵抗rの変化を示す説明図である。
互いに並列接続された3つのIGBTTr1〜Tr3のうち、例えば1つのIGBTTr1が開放故障した場合、主端子電流が減少する一方で、開放故障していないIGBTTr2,Tr3の電流分担は増加し動作点が変化するため主端子間電圧は増加する。このため、図2に示すように、ゲート電圧制御回路4で演算される主端子間内部抵抗rは正常時の内部抵抗(正常主端子間内部抵抗r0)によりも増加してr1となる。この主端子間内部抵抗r1は、半導体スイッチング素子の種類や、本電力スイッチング回路によって構成される電力変換器の構成、また当該電力変換器の使用状況等から想定することができる.
すなわち、図示するように判定しきい値Rfを例えば正常主端子間内部抵抗r0よりも大きく、かつ1つのIGBTTr1が開放故障した場合に想定される主端子間内部抵抗r1よりも若干小さめな大きな値に設定することにより、主端子間内部抵抗rと判定しきい値Rfとの大小関係は、1つのIGBTTr1が開放故障する前後で変化する。
ゲート電圧制御回路4は、この主端子間内部抵抗rと判定しきい値Rfとの大小関係の変化に基づいて開放故障の発生を判定する。そして、ゲート電圧制御回路4は、開放故障が発生したと判定した場合、ゲート信号に代えて強制短絡電圧をアンプ5に出力してIGBTTr1〜Tr3のうち開放故障していないIGBTの内部接合を短絡破壊させる。
ここで、本電力スイッチング回路では、上述したように主端子間電圧及び主端子電流から演算された主端子間内部抵抗rの変化に基づいてIGBTTr1〜Tr3の開放故障の発生を判定するが、このような開放故障の検出方法は従来の主端子間電圧の変化に基づく手法よりも高速かつ確実な検出方法である。
すなわち、開放故障発生時の主端子間電圧の変化は、外部回路の静電容量や本電力スイッチング回路自身の寄生静電容量の影響により応答性が悪いが、主端子電流の変化は主端子間電圧の変化よりも応答性が良く、よって主端子間電圧及び主端子電流から演算された主端子間内部抵抗rの変化は主端子間電圧の変化よりも応答性が良い。したがって、本電力スイッチング回路における開放故障の検出方法は従来方法よりも高速な検出方法である。なお、応答性の良い主端子電流の変化に基づいて開放故障を検出することも考えられるが、主端子電流は正常動作時に大きく変化するので実際には極めて困難であり現実的ではない。
また、本電力スイッチング回路のようにモジュール型半導体スイッチング素子Aが複数(3つの)のIGBTTr1〜Tr3(半導体スイッチング素子)を並列接続した形態のものである場合には、1つのIGBTTr1が開放故障した場合の主端子間電圧の変化は小さい。しかも、この主端子間電圧の変化は半導体スイッチング素子の並列接続数が増える程小さくなる。したがって、半導体スイッチング素子を複数並列接続したモジュール型半導体スイッチング素子について初期的な1つあるいは数個の半導体スイッチング素子の開放故障を検出するための方法として、本実施形態における主端子間内部抵抗rの変化に基づく検出方法が有効である。
さらに、後述するように、電力スイッチング回路を組み合わせて構成される電力変換装置には、電力スイッチング回路を複数直列接続することによりスイッチアームを構成するものがある。このような電力変換装置では、直列接続された複数の電力スイッチング回路によって入力電力の電圧が分圧されるので、半導体スイッチング素子が開放故障した場合における主端子間電圧の変化は単独の電力スイッチング回路の場合よりも小さくなるので開放故障を確実に検出することができない。しかしながら、本実施形態では電力スイッチング回路の主端子間内部抵抗の変化を利用するので、半導体スイッチング素子の開放故障を確実に検出することができる。
したがって、本電力スイッチング回路によれば、開放故障を高速かつ確実に検出してモジュール型半導体スイッチング素子Aの主端子T1,T2間を短絡させるので、モジュール型半導体スイッチング素子A及びこれに直列接続された他のモジュール型半導体スイッチング素子の二次的な絶縁破壊をより確実に防止することができるとともに、電流の経路が確保され電力変換器の運転を継続することができる。
一方、本電力スイッチング回路では短絡手段の機能をモジュール型半導体スイッチング素子Aに持たせているが、これによって別途専用に短絡手段の機能を有する部品を必要としないので、部品点数の削減が可能であり、よってコスト削減を実現することが可能となる。
次に、本発明の第2実施形態に係る電力スイッチング回路について図3を参照して説明する。
なお、上記第1実施形態に係る電力スイッチング回路はモジュール型半導体スイッチング素子A自身が短絡手段としての機能をも有するものであるが、本第2実施形態に係る電力スイッチング回路は、図3に示すように短絡手段として機能するサイリスタ8(非自己消弧形半導体スイッチング素子)をモジュール型半導体スイッチング素子Aの主端子間に介挿したものである。
すなわち、本電力スイッチング回路におけるゲート電圧制御回路4’は、主端子間内部抵抗rの変化に基づいて開放故障の発生を判定すると、サイリスタ8をONするための制御信号をサイリスタ8に出力する。この結果、非自己消弧形半導体スイッチング素子であるサイリスタ8がOFF状態からON状態に状態変化してモジュール型半導体スイッチング素子Aの主端子T1,T2間は短絡されると共に当該短絡状態を維持する。
このような本電力スイッチング回路によっても、上記第1実施形態に係る電力スイッチング回路と同様に開放故障を高速かつ確実に検出することができるので、他のモジュール型半導体スイッチング素子の二次的な絶縁破壊をより確実に防止することができるとともに、電流の経路が確保され電力変換器の運転を継続することができる。
一方、本電力スイッチング回路では、上述した第1実施形態のように短絡手段の機能をモジュール型半導体スイッチング素子Aに持たせるのではなく、当該モジュール型半導体スイッチング素子Aとは別部品であるサイリスタ8を短絡手段として用いる。第1実施形態の電力スイッチング回路では、例えば制御端子TcからIGBTTr1〜Tr3のゲート端子までの経路にボンディングワイヤが存在し、当該ボンディングワイヤが断線することによってIGBTTr1〜Tr3が開放故障を生じた場合に強制短絡電圧をゲート端子に印加することができず、よってIGBTTr1〜Tr3のうち開放故障していないIGBTを短絡破壊させることができないという事態が生じ得るが、本電力スイッチング回路では、モジュール型半導体スイッチング素子Aとは別部品であるサイリスタ8を短絡手段として用いるのでこのような事態を回避して主端子T1,T2間を確実に短絡させることが可能である。なお、上記サイリスタ8に代えてトライアックを用いても良いことは勿論である。
最後に、一例として上記第1実施形態に係る電力スイッチング回路を用いた電力変換装置について図4を参照して説明する。
この電力変換装置は、例えば60Hzの三相交流電力(つまり交流系統Aの交流電力)を50Hzの三相交流電力(つまり交流系統Bの交流電力)に変換するものであり、60Hzの三相交流電力を直流電力に変換する合計10台のコンバータ回路K1〜K10とこの直流電力を50Hzの三相交流電力に変換する合計10台のインバータ回路M1〜M10とから構成されている。すなわち、この電力変換装置では、同一性能を有する合計10台のコンバータ回路K1〜K10を並列接続すると共に、同じく同一性能を有する合計10台のインバータ回路M1〜M10を並列接続することによって電力変換容量を例えば300MW程度に向上させている。
1つのコンバータ回路K1あるいはインバータ回路M1に着目すると、コンバータ回路K1及びインバータ回路M1は、図示するように三相交流の各相に対応スイッチアームつまり合計6個のスイッチアームを備えている。各スイッチアームは、IGBTを半導体スイッチング素子とすると共に開放故障に対して上述した各実施形態における電力スイッチング回路と同様の機能を有する合計100個のモジュール型半導体スイッチング素子を直列接続することによって構成されている。なお、各モジュール型半導体スイッチング素子は、1つのIGBTを備えるものであるが、上述したモジュール型半導体スイッチング素子Aのように複数のIGBTを並列接続したものとしても良い。
このように構成された電力変換装置によれば、開放故障に対して上述した第1、第2実施形態の電力スイッチング回路と同様の機能を有する電力スイッチング回路を用いているので、何れかのIGBTつまりモジュール型半導体スイッチング素子の開放故障を高速かつ確実に検出するので、他のモジュール型半導体スイッチング素子の二次的な絶縁破壊をより確実に防止することができるとともに、電流の経路が確保され電力変換器の運転を継続することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形が考えられる。
(1)上記説明では、半導体スイッチング素子としてIGBTを用いる場合について説明したが、本発明は、半導体スイッチング素子が開放故障を生じ得るモジュール型半導体スイッチング素子であれば、IGBTに限定されることなく適用可能である。
(2)上述した電力スイッチング回路は、上述した交流電力を他の交流電力に変換する電力変換装置、交流電力を直流電力に変換するコンバータ回路及び直流電力を交流電力に変換するインバータ回路の他に、直流電力を他の直流電力に変換するチョッパ回路にも適用可能である。
(3)上述した電力スイッチング回路は、モジュール型半導体スイッチング素子自身あるいはサイリスタを短絡手段として用いるものであるが、還流ダイオードに代えて半導体スイッチング素子の主端子間に並列接続された定電圧ダイオードを短絡手段として用いても良い。この場合、定電圧ダイオードは、モジュール型半導体スイッチング素子が開放故障して半導体スイッチング素子の主端子間電圧が所定値を超えると自ら短絡して半導体スイッチング素子の主端子間を短絡状態とする。このように定電圧ダイオードを短絡手段として用いることにより、主端子間電圧や主端子電流を検出する手段を別途設けることなく、他のモジュール型半導体スイッチング素子の二次的な絶縁破壊をより確実に防止することができるとともに、電流の経路が確保され電力変換器の運転を継続することができる。
本発明の第1実施形態に係わる電力スイッチング回路の構成を示す回路図である。 本発明の第1実施形態において開放故障の発生による主端子間内部抵抗Rsの変化を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係わる電力スイッチング回路の構成を示す回路図である。 本発明の一実施形態に係わる電力変換装置の構成を示す回路図である。
符号の説明
A…モジュール型半導体スイッチング素子、1…ゲート信号発生回路、2…E/O変換器、3…3はO/E変換器、4…ゲート電圧制御回路、5…抵抗分圧器、6…電流検出器

Claims (14)

  1. 1つの半導体スイッチング素子あるいは並列接続された複数の半導体スイッチング素子から構成された、半導体スイッチング素子に開放故障が生じ得るモジュール型半導体スイッチング素子を備え、前記半導体スイッチング素子に開放故障が生じた場合には所定の短絡手段を作動させて前記モジュール型半導体スイッチング素子の主端子間を短絡させる電力スイッチング回路であって、
    前記モジュール型半導体スイッチング素子の主端子間電圧を検出する電圧検出器と、
    前記モジュール型半導体スイッチング素子の主端子に流れる主端子電流を検出する電流検出器と、
    前記電圧検出器から入力された主端子間電圧と前記電流検出器から入力された主端子電流とからモジュール型半導体スイッチング素子の主端子間内部抵抗を求め、該主端子間内部抵抗に基づいて前記開放故障の発生を検出すると前記短絡手段を作動させて主端子間を短絡させる制御手段と
    を具備することを特徴とする電力スイッチング回路。
  2. 短絡手段は半導体スイッチング素子であり、制御手段は、該半導体スイッチング素子に過大な駆動信号を印加することにより当該半導体スイッチング素子の内部を短絡破壊させることを特徴とする請求項1記載の電力スイッチング回路。
  3. 短絡手段は、モジュール型半導体スイッチング素子の主端子間に介挿された非自己消弧形半導体スイッチング素子であることを特徴とする請求項1記載の電力スイッチング回路。
  4. 半導体スイッチング素子はIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)であることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の電力スイッチング回路。
  5. 請求項1〜4いずれかの電力スイッチング回路を1あるいは複数直列接続して1つのスイッチアームを構成し、このスイッチアームを複数組み合わせることにより構成されることを特徴とする電力変換装置。
  6. 直流電力を交流電力に変換するインバータ回路であることを特徴とする請求項5記載の電力変換装置。
  7. 交流電力を直流電力に変換するコンバータ回路であることを特徴とする請求項5記載の電力変換装置。
  8. 直流電力を他の直流電力に変換するチョッパ回路であることを特徴とする請求項5記載の電力変換装置。
  9. コンバータ回路とインバータ回路とによって構成され、交流電力を他の交流電力に変換する交流変換回路であることを特徴とする請求項5記載の電力変換装置。
  10. 1つの半導体スイッチング素子あるいは並列接続された複数の半導体スイッチング素子を備え、主端子間に印加された電力をスイッチングすると共に前記半導体スイッチング素子が開放故障を生じ得るモジュール型半導体スイッチング素子について、前記半導体スイッチング素子の開放故障を検出する方法であって、
    前記主端子間に印加される主端子間電圧及び主端子に流れる主端子電流とからモジュール型半導体スイッチング素子の主端子間内部抵抗を求め、該主端子間内部抵抗に基づいて前記開放故障の発生を判定することを特徴とする開放故障検出方法。
  11. 1つの半導体スイッチング素子あるいは並列接続された複数の半導体スイッチング素子を備え、主端子間に印加された電力をスイッチングすると共に前記半導体スイッチング素子が開放故障を生じ得るモジュール型半導体スイッチング素子の駆動方法であって、
    主端子間に印加される主端子間電圧及び主端子に流れる主端子電流とから主端子間内部抵抗を求め、
    該主端子間内部抵抗に基づいて前記主端子間の開放故障の発生を判定し、
    当該開放故障の発生を判定すると、前記主端子間を短絡させる
    ことを特徴とするモジュール型半導体スイッチング素子の駆動方法。
  12. 半導体スイッチング素子に過大な駆動電流を流して内部を破壊することにより主端子間を短絡させることを特徴とする請求項11記載のモジュール型半導体スイッチング素子の駆動方法。
  13. モジュール型半導体スイッチング素子の主端子間に非自己消弧形半導体スイッチング素子を介挿し、該非自己消弧形半導体スイッチング素子によって主端子間を短絡させることを特徴とする請求項11記載のモジュール型半導体スイッチング素子の駆動方法。
  14. 半導体スイッチング素子がIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)であることを特徴とする請求項11〜13いずれかに記載のモジュール型半導体スイッチング素子の駆動方法。
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