JP4773172B2 - 電力用スイッチング素子の電圧検出方法及びこれを用いた電力変換装置 - Google Patents

電力用スイッチング素子の電圧検出方法及びこれを用いた電力変換装置 Download PDF

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Description

本発明は、複数個並列接続して構成された電力用スイッチング素子の電圧検出方法及びこれを用いた電力変換装置に関する。
電力用スイッチング素子を応用した電力変換器は、スイッチング素子の大容量化・高速化に伴い、その応用範囲を広げている。また近年は、サイリスタやGTOのような電流駆動型ゲート素子から、制御性の高い電圧駆動型ゲート素子であるIGBTやMOSFETにスイッチング素子が移行してきている。
電圧駆動型ゲート素子は、ゲート制御によって素子のターンオフ・ターンオン時に発生するサージ電圧・サージ電流を抑制制御することが可能である。また、スイッチング過渡期の電圧・電流の傾きを自在に制御することも可能である。このゲート制御の例として、IGBTのターンオフ時の素子電圧を検出し、素子電圧が設定レベルを超えるとIGBTのゲートにオン方向のゲート電流を注入し、IGBTを再点弧してIGBTのサージ電圧を抑制す方法が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
上記と同様にゲート制御による短絡保護も行われている。この方法は、ゲートがオン状態期間中に素子電圧が短絡と判定されるレベルを超えたとき、IGBTには短絡電流が流れていると判断し、ゲート電圧値を通常オン時の電圧値より下げる。オンゲート電圧値を下げることによってIGBTの飽和電流値が下がるので、短絡電流をこの飽和電流値に制限できる。そして短絡電流を十分低い電流値に制限すれば、短絡発生時でもIGBTを破壊することなくターンオフすることが可能となる(例えば非特許文献1参照。)。
特開2005−33873号公報(第4−5頁、図1) "APPLICATION NOTES IGBTの短絡保護"、AN−984J、International Rectifier社、[平成17年8月9日検索]、インターネット<URL:http://www.irf-japan.com/technical-info/appnotes/an-984j.pdf>
特許文献1に示されているサージ電圧抑制、或いは非特許文献1に示されている短絡保護は、IGBTが並列接続されていない場合は問題なく行うことができる。しかしながら、IGBTが複数個並列接続されている場合は下記のような問題がある。
通常並列接続されているIGBT間は銅ブスなどの接続導体で接続されており、IGBT間にはその銅ブスのインダクタンス成分が存在する。このインダクタンス成分は微小であるが、IGBTのターンオフ時の高いdi/dtによりその銅ブスのインダクタンス成分に電圧が発生する。そして、電流経路によるインダクタンス成分差と、IGBTのスイッチング特性差によるdi/dtの差により、場合によっては並列接続されたIGBT間で大きい電圧差が生じる。従って、IGBTを多並列接続して用いる場合、任意の1つの素子の素子電圧の検出だけでは、前記ゲート制御によるサージ電圧抑制において、十分なサージ電圧の抑制ができない恐れがあった。
同様に、短絡発生時には短絡電流による高いdi/dtにより並列接続されたIGBT間の銅ブスのインダクタンス成分により、並列接続されたIGBT間で電圧差が生じる。例えば2並列接続されたIGBTの一方に短絡電流が直に流れ、他方のIGBTには銅ブスを介して短絡電流が流れるものとする。このときIGBTの飽和電流に達するまでは一定のdi/dtで短絡電流は上昇していき、IGBTの素子電圧も上昇して行くが、IGBTが飽和電流に達したとき、2個のIGBT素子電圧は一定値となる。di/dtが上昇期間中に短絡と判定されるレベルの素子電圧を検出できれば、IGBTへの短絡によるダメージを低減でき、前述のゲート制御による短絡保護の効果を高めることができる。しかしながら、その間の素子電圧は、短絡電流の経路によりインダクタンス成分を有する銅ブスにもdi/dtによる電圧が生じるため、2つのIGBT間の素子電圧には差が生じてしまう。
従って、IGBTを多並列接続して電力変換装置に適用する場合、1つの素子の素子電圧の検出だけでは、迅速な短絡検出ができない場合があり、短絡保護の効果を期待できない恐れがあった。
本発明は上記の問題に鑑みて為されたもので、サージ電圧抑制及び短絡保護のためのより信頼性の高い並列接続された電力用スイッチング素子の電圧検出方法及びこれを用いた電力変換装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の発明である電力用スイッチング素子の電圧検出方法は、高圧側端子と低圧側端子を有する複数個の電力用スイッチング素子を並列接続して構成した電力変換装置の電力用スイッチング素子の電圧検出方法であって、各々の前記電力用スイッチング素子の前記高圧側端子と前記低圧側端子の間に複数個の抵抗を直列接続して成る電圧検出回路を設け、各々の前記電圧検出回路により検出された電圧検出値のうち最大値となる電圧検出値を、並列接続された前記複数個の電力用スイッチング素子の検出電圧値とすることを特徴としている。
また、本発明の第2の発明である電力変換装置は、高圧側端子と低圧側端子を有する複数個の電力用スイッチング素子を並列接続して成る電力変換器と、前記電力用スイッチング素子の制御極を制御する制御手段と、各々の前記電力用スイッチング素子の前記高圧側端子と前記低圧側端子の間に設けられた複数個の抵抗を直列接続して成る電圧検出回路と
を具備し、各々の前記電圧検出回路により検出された電圧検出値のうち最大値となる電圧検出値を、並列接続された前記複数個の電力用スイッチング素子の検出電圧値とし、前記制御手段は、前記検出電圧値に応じて前記電力用スイッチング素子の制御極を制御するようにしたことを特徴としている。
本発明によれば、サージ電圧抑制及び短絡保護のためのより信頼性の高い並列接続された電力用スイッチング素子の電圧検出方法及びこれを用いた電力変換装置を提供すること
が可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は本発明の実施例1に係る電力用スイッチング素子の電圧検出方法を示す回路構成図である。
IGBT1A、1B及び1Cには夫々フライホイールダイオード2A、2B及び2Cが逆並列に接続されIGBTモジュールを構成している。IGBT1A、IGBT1B及びIGBT1Cの夫々のコレクタ端子4A、4B及び4Cが正側の接続導体3Pに、IGBT1A、IGBT1B及びIGBT1Cの夫々のエミッタ端子5A、5B及び5Cが負側の接続導体3Nに接続され、IGBT1A、1B及び1Cは並列回路を形成している。
IGBT1A、IGBT1B及びIGBT1Cのコレクタ−エミッタ間には分圧抵抗6A及び7A、分圧抵抗6B及び7B並びに分圧抵抗6C及び7Cの直列回路が夫々接続されており、これらの直列回路の中点はIGBT1A、1B及び1Cのコレクタ−エミッタ間の電圧検出信号として、最大値選択回路20に入力されている。そして最大値選択回路20は、IGBT1A、1B及び1Cの各コレクタ−エミッタ電圧の最大値を並列接続されたIGBT1A、1B及び1Cのコレクタ−エミッタ電圧Vceとして選択する。
図示したようにIGBTモジュールの並列接続用の接続導体3P及び3Nにはインダクタンス成分が存在する。このインダクタンス成分は各IGBTのターンオフ時、または短絡が発生したときその短絡電流のdi/dtにより電圧を発生する。そして電流経路によるインダクタンス成分差と各IGBTのスイッチング特性差によるdi/dtの差により各IGBTのコレクタ−エミッタ電圧には電圧差が生じる。
ゲート制御によるサージ電圧抑制またはゲート制御による短絡保護を行なう場合、並列接続されたIGBTのうち最も高い素子電圧による制御が必要である。
従ってこの実施例1に示した方法によれば、並列接続されたIGBTに各々分圧抵抗を接続してIGBTの素子電圧を各々検出し、これらの素子電圧値を比較して最大値を選択してゲート制御のための素子電圧値とするので、並列接続用の接続導体および各IGBTの特性差の影響がなくなり、ゲート制御によるサージ電圧抑制および短絡保護の性能が大幅に向上する。
尚、以上の説明においては、IGBTの並列接続数が3の場合について説明したが、この並列接続数は2以上の任意の数でも良いことは明らかである。これは以下の実施例2以降についても同様である。
図2は本発明の実施例2に係る電力用スイッチング素子の電圧検出方法を示す回路構成図である。この実施例2の各部について、図1の実施例1に係る電力用スイッチング素子の電圧検出方法を示す回路構成図の各部と同一部分は同一符号で示し、その説明は省略する。この実施例2が実施例1と異なる点は、電圧検出用分圧抵抗6A及び7A、6B及び7B並びに6C及び7Cの夫々に並列にコンデンサ8A及び9A、8B及び9B並びに8C及び9Cを接続した点である。
この実施例2で示した方法によれば、各々の分圧抵抗に並列にコンデンサを接続することによって、検出された素子電圧値が入力される図示しないゲート制御回路内のストレージキャパシタンス分を補償することが可能となる。従って、IGBTのスイッチング時における素子電圧の速い変化に追従することができ、ゲート制御によるサージ電圧抑制および短絡保護の性能を更に向上させることが可能となる。
図3は本発明の実施例3に係る電力用スイッチング素子の電圧検出方法を示す回路構成図である。この実施例3の各部について、図1の実施例1に係る電力用スイッチング素子の電圧検出方法を示す回路構成図の各部と同一部分は同一符号で示し、その説明は省略する。この実施例3が実施例1と異なる点は、IGBT1A、1B及び1Cの高圧側の電圧検出点を、夫々のIGBTモジュールの主端子であるコレクタ端子4A、4B及び4Cに代え、夫々のIGBTモジュールのコレクタ電圧検出用端子10A、10B及び10Cとした点である。
この実施例3の方法によれば、分圧抵抗をIGBTのコレクタ端子−エミッタ端子間ではなく、コレクタ電圧検出用端子−エミッタ端子間に接続することによって、IGBTモジュール内の導体ブスおよびワイヤーボンディングのインダクタンス成分の影響を除去することが可能となる。従ってゲート制御によるサージ電圧抑制および短絡保護の性能が更に向上する。
図4は本発明の実施例4に係る電力用スイッチング素子の電圧検出方法を示す回路構成図である。この実施例4の各部について、図1の実施例1に係る電力用スイッチング素子の電圧検出方法を示す回路構成図の各部と同一部分は同一符号で示し、その説明は省略する。この実施例4が実施例1と異なる点は、IGBT1A、1B及び1Cの低圧側の電圧検出点を、夫々のIGBTモジュールの主端子であるエミッタ端子5A、5B及び5Cに代え、夫々のIGBTモジュールのゲート制御用の補助エミッタ端子11A、11B及び10Cとした点である。
ゲート制御用の補助エミッタ端子とは、ゲート用負側端子のことであり、主回路のエミッタ端子とは異なり、エミッタ側のIGBTチップ近傍から直接配線を取り出す内部配線構造となっている。
この実施例4の電圧検出方法によれば、分圧抵抗をIGBTのコレクタ端子−エミッタ端子間ではなく、コレクタ端子−補助エミッタ端子間に接続することによって、IGBTモジュール内の配線のインダクタンス成分の影響を除去することが可能となる。従って実施例3の方法と同様に、ゲート制御によるサージ電圧抑制および短絡保護の性能が更に向上する。
図5は本発明の実施例5に係る電力用スイッチング素子の電圧検出方法を示す回路構成図である。この図5においては、並列接続されたIGBTのうちの1素子であるIGBT1Aの電圧検出部についての回路構成が示されており、他の部分については図示を省略している。
IGBT1Aには、フライホイールダイオード2Aが逆並列接続され、IGBTモジュールのコレクタ端子4A、エミッタ端子5Aは図示しない他のIGBTと並列接続されている。コレクタ端子4Aとエミッタ端子5A間には、分圧抵抗6A1及び7A1の直列回路が接続され、分圧抵抗6A1及び7A1の中点からコレクタ−エミッタ電圧Vce検出値1が検出され、図示しない最大値選択回路1に与えられる。
同様に、コレクタ電圧検出用端子10Aと補助エミッタ端子11A間には分圧抵抗6A1及び7A1の直列回路が接続され、分圧抵抗6A2及び7A2の中点からコレクタ−エミッタ電圧Vce検出値2が検出され、図示しない最大値選択回路2の入力となる。
前述したように、IGBTモジュールのコレクタ端子4Aと電圧検出用コレクタ端子10A即ちモジュール内IGBTチップのコレクタ間には、接続導体やワイヤーボンディングがあり、インダクタンス成分が存在する。このインダクタンス成分はdi/dtにより電圧を発生するので、コレクタ端子4Aの検出電圧は電圧検出用コレクタ端子10Aの検出電圧とは異なる値となる。ゲート制御によるサージ電圧抑制は、主にターンオフ時の電圧サージを検出する必要があるが、この時の電流は減少方向となるので、di/dtによるこのインダクタンス成分に発生する電圧は、IGBTチップのコレクタ電圧に対しモジュールのコレクタ端子4Aの電圧を下げる方向に作用する。これはエミッタ側についても同様である。従って、サージ電圧抑制時には、IGBTチップのコレクタ電圧測定用であるコレクタ電圧検出用端子10A及び補助エミッタ11A間の電圧を検出すれば検出精度の向上を図ることができる。
逆に、ゲート制御による短絡保護は、短絡電流が増加方向となるので、di/dtによってインダクタンス成分に発生する電圧は、IGBTチップのコレクタ電圧に対しモジュールのコレクタ端子4Aの電圧を上げる方向に作用する。これはエミッタ側についても同様である。従って、短絡保護時には、モジュールのコレクタ端子4A及びエミッタ5A間の電圧を検出すればより検出感度が高く速い保護動作を行うことが可能となる。
以上説明したように、本発明の実施例5においては、ゲート制御によるサージ電圧抑制のための分圧抵抗をIGBTのコレクタ電圧検出用端子−補助エミッタ端子間に接続し、短絡保護のための分圧抵抗をコレクタ端子−エミッタ端子間に接続し、夫々の制御に適した素子電圧検出方法をとることによって、サージ電圧抑制に関してはIGBTモジュール内の導体ブスおよびワイヤーボンディングのインダクタンス成分の影響を除くことができ、短絡保護に関してはIGBTモジュール内の導体ブスおよびワイヤーボンディングのインダクタンス成分に発生する電圧を積極的に利用することが可能となる。従って、ゲート制御によるサージ電圧抑制および短絡保護の性能が大幅に向上する。
実施例2で述べたように、検出された素子電圧値が入力される図示しないゲート制御回路内のストレージキャパシタンス分を補償するため、分圧抵抗6A1及び7A1に並列にコンデンサを接続しても良い。これは、分圧抵抗6A2及び7A2についても同様である。
尚、IGBTモジュール内部のコレクタ側のインダクタンス成分に比べて、エミッタ側のインダクタンス成分は小さいので、コレクタ−エミッタ電圧Vce検出値2用の低圧側の検出端子としては補助エミッタ端子11Aに代えてエミッタ端子5Aを用いても良い。
図6は本発明の実施例6に係る電力用スイッチング素子の電圧検出方法を示す回路構成図である。
IGBT1A、1B及び1Cには夫々フライホイールダイオード2A、2B及び2Cが逆並列に接続されIGBTモジュールを構成している。IGBT1A、IGBT1B及びIGBT1Cの夫々のコレクタ端子4A、4B及び4Cが正側の接続導体3Pに、IGBT1A、IGBT1B及びIGBT1Cの夫々のエミッタ端子5A、5B及び5Cが負側の接続導体3Nに接続され、IGBT1A、1B及び1Cは並列回路を形成している。そして、上記のフライホイールダイオード2A、2B及び2Cを夫々逆並列に接続したIGBT1A、1B及び1C並びに正側及び負側の接続導体3P、3Nは構造的に一体化されIGBTユニット30を形成している。
IGBTコレクタ側の正側接続導体3AのIGBTユニット30内における長手方向の中間点を点Pとし、この点Pと点Pに物理的に最も近いIGBT1B(図7ではIGBT1Bが最も近い素子としている)のエミッタ端子5Bの間には、IGBTユニット30のコレクタ−エミッタ電圧検出用の分圧抵抗6U及び7Uの直列回路が接続されている。そして、分圧抵抗6U及び7Uの中点で検出されたIGBTユニット30のコレクタ−エミッタ電圧をVce検出値として図示しないゲート制御部へ出力する。
短絡保護時の電圧検出は、精度より寧ろ如何に早く短絡による電圧が検出できるかが問題となる。IGBTが複数台並列接続して構成されたIGBTユニットの場合、各IGBTのコレクタ−エミッタ電圧を検出する必要はなく、短絡時にユニット全体でコレクタ−エミッタ電圧ができるだけ高くなる1点で検出できれば良い。また、前述したように、短絡電流のdi/dtによってIGBTモジュール内の導体ブスおよびワイヤーボンディングのインダクタンス成分に発生する電圧を利用することにより、より効果的に電圧検出ができる。
以上により、並列接続されたIGBTモジュールの短絡時の共通のコレクタ電圧としては、IGBTモジュールコレクタ端子接続用の接続導体の電圧を検出し、これをIGBTユニット全体の短絡時のコレクタ電圧とすることが可能となる。ただし、短絡経路により接続導体のインダクタンス成分に発生する電圧の方向および大きさが変わってくるため、誤差を最小化するため接続導体の中間点をコレクタ電圧検出点とする。エミッタ側は、接続導体の中間点に最も近いIGBTモジュールのエミッタ端子をエミッタ電圧検出点とする。
この本発明の実施例6においては、IGBTモジュールが並列接続されてなるIGBTユニットの短絡保護のためのコレクタ−エミッタ電圧検出は、分圧抵抗をIGBTコレクタ端子接続用接続導体の中間点と、この中間点に最も近いIGBTモジュールのエミッタ端子間に1回路のみ接続することによって、短絡保護の性能を寧ろ向上させ、また主回路およびゲート回路の小型化を図ることができる。
この実施例6の場合も、実施例2で述べたように、検出された素子電圧値が入力される図示しないゲート制御回路内のストレージキャパシタンス分を補償するため、分圧抵抗6B及び7Bに並列にコンデンサを接続しても良い。
尚、上記において正側の接続導体の中間点を点Pとしたが、逆に負側の接続導体の中間点を点Pとし、点Pに最も近いIGBTのコレクタ端子と点P間の電圧を検出するようにしても良い。
図7は本発明の実施例7に係る電力用スイッチング素子の電圧検出方法を用いた電力変換装置のブロック構成図である。電力変換器40は変換回路にIGBT等の電力用スイッチング素子を並列接続して適用し、例えば直流電源からの直流を交流に変換して電源系統と連系するように構成されている。
この電力変換器40内部のIGBTの並列接続部の素子電圧は、図5の実施例5で説明したような方法によって、最大値選択回路で最大値が選択されたあとのVce検出値1及びVce検出値2が得られる。
Vce検出値1は、短絡判定回路41でIGBTがオン状態のとき所定値以上かどうか判定され、これが所定値以上であれば、短絡状態と判断し、短絡保護ゲート制御回路42でゲート電圧を絞ったあと、保護のためのオフ動作を行う。
また、Vce検出値2は、サージ判定回路43でIGBTがオフ動作を始めたとき所定値以上かどうか判定され、これが所定値以上であれば、サージ電圧過大と判断し、サージ抑制ゲート制御回路44によって再度ゲート電流を流してサージ電圧を抑制する。
以上説明したように本発明の実施例2の電圧検出方法を用いて短絡保護及びサージ電圧抑制制御を行うことが可能な電力変換装置を提供することができる。
尚、本発明の実施例1、実施例2、実施例3、実施例4及び実施例6の電圧検出方法を用いても同様に短絡保護及びサージ電圧抑制制御を行うことが可能な電力変換装置を提供することができることは明らかである。これらの場合はVce検出値1とVce検出値2が等しいので、短絡判定回路41とサージ判定回路43の入力のVce検出値は同一となる。
本発明の実施例1に係る電力用スイッチング素子の電圧検出方法を示す回路構成図。 本発明の実施例2に係る電力用スイッチング素子の電圧検出方法を示す回路構成図。 本発明の実施例3に係る電力用スイッチング素子の電圧検出方法を示す回路構成図。 本発明の実施例4に係る電力用スイッチング素子の電圧検出方法を示す回路構成図。 本発明の実施例5に係る電力用スイッチング素子の電圧検出方法を示す回路構成図。 本発明の実施例6に係る電力用スイッチング素子の電圧検出方法を示す回路構成図。 本発明の実施例7に係る電力用スイッチング素子の電圧検出方法を用いた電力変換装置のブロック構成図。
符号の説明
1A、1B、1C IGBT
2A、2B、2C フライホイールダイオード
3P、3N 接続導体
4A、4B、4C コレクタ端子
5A、5B、5C エミッタ端子
6A、6B、6C、6U,7A、7B、7C、7U 分圧抵抗
8A、8B、8C、9A、9B、9C コンデンサ
10A、10B、10C 電圧検出用エミッタ端子
11A、11B、11C 補助エミッタ端子
20 最大値選択回路
30 IGBTユニット
40 電力変換器
41 短絡判定回路
42 短絡保護ゲート制御回路
43 サージ判定回路
44 サージ抑制ゲート制御回路

Claims (12)

  1. 高圧側端子と低圧側端子を有する複数個の電力用スイッチング素子を並列接続して構成した電力変換装置の電力用スイッチング素子の電圧検出方法であって、
    各々の前記電力用スイッチング素子の前記高圧側端子と前記低圧側端子の間に複数個の抵抗を直列接続して成る電圧検出回路を設け、
    各々の前記電圧検出回路により検出された電圧検出値のうち最大値となる電圧検出値を、並列接続された前記複数個の電力用スイッチング素子の検出電圧値とすることを特徴とする電力用スイッチング素子の電圧検出方法。
  2. 前記高圧側端子は、
    前記電力用スイッチング素子用のモジュールに設けられた前記電力用スイッチング素子用の高圧側電圧検出用端子であることを特徴とする請求項1に記載の電力用スイッチング素子の電圧検出方法。
  3. 前記低圧側端子は、
    前記電力用スイッチング素子用のモジュールに設けられた前記電力用スイッチング素子用の低圧側制御用端子であることを特徴とする請求項1に記載の電力用スイッチング素子の電圧検出方法。
  4. 複数個の高圧側端子と少なくとも1個の低圧側端子を有する複数個の電力用スイッチング素子を並列接続して構成した電力変換装置の電力用スイッチング素子の電圧検出方法であって、
    各々の前記電力用スイッチング素子の第1の前記高圧側端子と前記低圧側端子との間に複数個の抵抗を直列接続して成る第1の電圧検出回路と、
    各々の前記電力用スイッチング素子の第2の前記高圧側端子と前記低圧側端子との間に複数個の抵抗を直列接続して成る第2の電圧検出回路を設け、
    各々の前記第1の電圧検出回路により検出された電圧検出値のうち最大値となる電圧検出値を、複数個の前記電力用スイッチング素子が並列接続してなる該電力用スイッチング素子ユニットの短絡保護用検出電圧値とし、
    各々の前記第2の電圧検出回路により検出された電圧検出値のうち最大値となる電圧検出値を、複数個の前記電力用スイッチング素子が並列接続してなる該電力用スイッチング素子ユニットのサージ電圧抑制制御用検出電圧値
    することを特徴とする電力用スイッチング素子の電圧検出方法。
  5. 前記高圧側端子は前記電力用スイッチング素子用のモジュールに設けられた前記電力用スイッチング素子用の高圧側電圧検出用端子及び高圧側主端子を備え、
    前記第1の電圧検出回路用の前記高圧側端子は前記高圧側主端子とし、
    前記第2の電圧検出回路用の前記高圧側端子は前記高圧側電圧検出用端子としたことを特徴とする請求項4に記載の電力用スイッチング素子の電圧検出方法。
  6. 前記低圧側端子は前記電力用スイッチング素子用のモジュールに設けられた前記電力用スイッチング素子用の低圧側制御用端子及び低圧側主端子を備え、
    前記第1の電圧検出回路用の前記圧側端子は前記低圧側主端子とし、
    前記第2の電圧検出回路用の前記低圧側端子は前記低圧側制御用端子としたことを特徴とする請求項4に記載の電力用スイッチング素子の電圧検出方法。
  7. 複数個の電力用スイッチング素子を正側及び負側の接続導体を介し、この接続導体の長手方向に配列して並列接続した電力用スイッチング素子ユニットの電圧検出方法において、
    前記正側の接続導体の中間点と、この中間点に最も近い前記電力用スイッチング素子の低圧側端子の間、若しくは
    前記負側の接続導体の中間点と、この中間点に最も近い前記電力用スイッチング素子の高圧側端子の間に複数個の抵抗を直列接続して成る電圧検出回路を設け、
    この電圧検出回路の電圧検出値を、並列接続された前記複数個の電力用スイッチング素子の検出電圧値とすることを特徴とする電力用スイッチング素子の電圧検出方法。
  8. 前記電圧検出回路の各々の抵抗にコンデンサを並列接続したことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の電力用スイッチング素子の電圧検出方法。
  9. 高圧側端子と低圧側端子を有する複数個の電力用スイッチング素子を並列接続して成る電力変換器と、
    前記電力用スイッチング素子の制御極を制御する制御手段と、
    各々の前記電力用スイッチング素子の前記高圧側端子と前記低圧側端子の間に設けられた複数個の抵抗を直列接続して成る電圧検出回路と
    を具備し、
    各々の前記電圧検出回路により検出された電圧検出値のうち最大値となる電圧検出値を、並列接続された前記複数個の電力用スイッチング素子の検出電圧値とし、
    前記制御手段は、
    前記検出電圧値に応じて前記電力用スイッチング素子の制御極を制御するようにしたことを特徴とする電力変換装置。
  10. 高圧側主端子、高圧側電圧検出用端子、低圧側主端子及び低圧制御極端子を有する複数個の電力用スイッチング素子を並列接続して成る電力変換器と、
    前記電力用スイッチング素子の制御極を制御する制御手段と、
    各々の前記電力用スイッチング素子の前記高圧側主端子と前記低圧側端子又は前記低圧制御極端子の間に設けられた複数個の抵抗を直列接続して成る第1の電圧検出回路と、
    各々の前記電力用スイッチング素子の前記高圧側電圧検出用端子と前記低圧側端子又は前記低圧制御極端子の間に設けられた複数個の抵抗を直列接続して成る第2の電圧検出回路と
    を具備し、
    各々の前記第1の電圧検出回路により検出された電圧検出値のうち最大値となる電圧検出値を、並列接続された前記複数個の電力用スイッチング素子の第1の検出電圧値とし、
    各々の前記第2の電圧検出回路により検出された電圧検出値のうち最大値となる電圧検出値を、並列接続された前記複数個の電力用スイッチング素子の第2の検出電圧値とし、
    前記制御手段は、
    前記第1の検出電圧値に応じて短絡保護動作を行うように前記電力用スイッチング素子の制御極を制御し、
    前記第2の検出電圧値に応じてサージ電圧抑制動作を行うように前記電力用スイッチング素子の制御極を制御するようにしたことを特徴とする電力変換装置。
  11. 複数個の電力用スイッチング素子を正側及び負側の接続導体を介し、この接続導体の長手方向に配列して並列接続した電力用スイッチング素子ユニットと、
    前記電力用スイッチング素子の制御極を制御する制御手段と、
    前記正側の接続導体の中間点と、前記側の接続導体の中間点に最も近い前記電力用スイッチング素子の低圧側端子の間、若しくは
    前記負側の接続導体の中間点と、前記側の接続導体の中間点に最も近い前記電力用スイッチング素子の高圧側端子の間に設けられた複数個の抵抗を直列接続して成る電圧検出回路と
    を具備し、
    前記制御手段は、
    前記電圧検出回路の検出電圧値に応じて前記電力用スイッチング素子の制御極を制御するようにしたことを特徴とする電力変換装置。
  12. 前記電圧検出回路の各々の抵抗にコンデンサを並列接続したことを特徴とする請求項9乃至請求項11の何れか1項に記載の電力変換装置。
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