JP7283255B2 - スイッチの過電流検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スイッチの過電流検出装置に関する。
インバータを構成する上,下アームスイッチの過電流を検出する装置として、例えば特許文献1に見られるように、各アームスイッチの主端子間に発生する端子間電圧を検出する電圧検出部と、判定部とを備えるものが知られている。電圧検出部は、カソードが対応するアームスイッチの正極側主端子に接続されるダイオードを介して端子管電圧を検出する。判定部は、電圧検出部により検出された端子間電圧が閾値電圧を超えたと判定した場合、対応するアームスイッチに過電流が流れていると判定する。
国際公開第2014/115272号
例えば、インバータでは、インバータから出力される電流量が所定量以上となるように、各アームスイッチが、互いに並列接続された複数のスイッチで構成されることがある。特許文献1の技術では、複数のスイッチが互いに並列接続された場合の影響について十分に検討がされていない。
例えば、複数のスイッチにおいて、各スイッチの種類の違いや製造ばらつき等により端子間電圧が互いに異なることがある。また、複数のスイッチを複数の電気経路を用いて並列接続する場合に、配置上の制約や放熱等の理由により各電気経路の配線長が互いに異なることがある。これにより、電気経路に発生する経路電圧に差が生じると、端子間電圧が互いに異なることがある。互いに異なる端子間電圧に対して閾値電圧を設定する場合に、例えばこれらの端子間電圧の最大値に基づいて閾値電圧を設定すると、アームスイッチの過電流検出が遅れる問題が生じる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、互いに並列接続された複数のスイッチに過電流が流れていることを早期に検出できるスイッチの過電流検出装置を提供することにある。
上記課題を解決するための第1の手段は、互いに並列接続された複数のスイッチを備えるシステムに適用されるスイッチの過電流検出装置であって、複数の前記スイッチそれぞれの負極側主端子には、電気経路を介してグランド部が接続されており、複数の前記スイッチのうちの1つのスイッチは、複数の前記スイッチがオン状態にされている場合に、端子間電圧と、前記電気経路に発生する経路電圧とを加算した加算電圧が最小となる特定スイッチであり、複数の前記スイッチがオン状態にされている場合に、前記グランド部に対する前記特定スイッチの正極側主端子の電位差に応じた判定電圧を検出する電圧検出部と、検出された前記判定電圧が閾値電圧よりも大きい場合に、複数の前記スイッチのうちの少なくとも1つに過電流が流れていると判定する過電流判定部と、を備える。
互いに並列接続された複数のスイッチを備えるシステムでは、各スイッチの端子間電圧や経路電圧が互いに異なることがある。ここで、例えば全てのスイッチを用いて過電流を検出しようとする構成において、互いに異なる加算電圧に応じて互いに異なる判定電圧と比較する共通の閾値電圧を、これらの加算電圧のうち、最大の加算電圧に基づいて設定することも考えられる。しかし、この場合、過電流の検出が遅れる問題が生じる。この点、第1の手段では、複数のスイッチのうち、加算電圧が最小となる特定スイッチを用いて過電流が検出される。そのため、閾値電圧を特定スイッチの加算電圧に基づいて比較的小さく設定できる。その結果、複数のスイッチのうち、特定スイッチ以外のスイッチの加算電圧に基づいて閾値電圧が設定される場合に比べて、過電流が流れていることを早期に検出できる。
第2の手段では、前記電圧検出部は、前記特定スイッチの正極側主端子にカソードが接続されたダイオードと、前記ダイオードのアノードに第1電極が接続され、第2電極が前記グランド部に接続されたコンデンサと、を有し、前記コンデンサの端子間電圧を前記判定電圧として検出する。
第2の手段によれば、電圧検出部は、ダイオードを介して特定スイッチの判定電圧を検出するため、電気経路等で発生したノイズから電圧検出部を保護することができる。
第3の手段では、前記電圧検出部は、複数の前記スイッチのうち前記特定スイッチのみに対応して設けられている。
第3の手段では、電圧検出部は、複数のスイッチのうち特定スイッチのみに対応して設けられており、他のスイッチに対応して設けられていない。そのため、他のスイッチの判定電圧を検出する構成が不要となり、過電流検出装置の製品コストを削減できる。
第4の手段では、前記電圧検出部は、複数の前記スイッチがオン状態にされている場合に、複数の前記スイッチのうち、前記特定スイッチの前記判定電圧を検出するとともに、前記特定スイッチ以外の少なくとも1つのスイッチである非特定スイッチの前記判定電圧を検出し、検出された前記非特定スイッチの前記判定電圧に基づいて、前記特定スイッチの故障を判定する故障判定部を備える。
複数のスイッチの過電流を特定スイッチのみを用いて検出する場合、この特定スイッチが故障すると、過電流を検出できない問題が生じる。この点、第4の手段では、特定スイッチの判定電圧とともに、特定スイッチ以外の少なくとも1つのスイッチである非特定スイッチの判定電圧を検出し、この非特定スイッチの判定電圧に基づいて、特定スイッチの故障を判定する。そのため、特定スイッチの故障によりスイッチの過電流が看過されることを抑制できる。
第5の手段では、前記閾値電圧は、第1閾値電圧であり、前記故障判定部は、前記非特定スイッチの前記判定電圧が前記第1閾値電圧よりも大きい第2閾値電圧よりも大きい場合に、前記特定スイッチの故障を判定し、前記第1閾値電圧と前記第2閾値電圧との間の電圧差は、複数の前記スイッチが正常である場合における前記特定スイッチの前記判定電圧と前記非特定スイッチの前記判定電圧との間の電圧差よりも大きい。
特定スイッチが正常である場合、特定スイッチの判定電圧が第1閾値電圧よりも大きくなった場合に、スイッチの過電流が判定される。第5の手段では、第1閾値電圧と第2閾値電圧との間の電圧差が、特定スイッチの判定電圧と非特定スイッチの判定電圧との間の電圧差よりも大きく設定されているため、特定スイッチが正常である場合に、非特定スイッチの判定電圧が第2閾値電圧よりも大きくなることがない。一方、特定スイッチが故障している場合、特定スイッチの判定電圧が第1閾値電圧よりも大きくなっても、スイッチの過電流が判定されず、非特定スイッチの判定電圧が第2閾値電圧よりも大きくなる。そのため、非特定スイッチの判定電圧に基づいて、特定スイッチの故障を判定できる。
第6の手段では、前記過電流判定部により過電流が流れていると判定された場合に、複数の前記スイッチをオフ状態に切り替える切り替え部を備える。
第6の手段によれば、過電流の早期検出を利用して、複数のスイッチを早期にオフ状態に切り替えることができ、過電流による損失エネルギーを好適に抑制できる。
第1実施形態に係る制御システムの全体構成図。 第1実施形態に係る半導体モジュールを示す図。 第1実施形態に係る半導体モジュール及び各接続部を示す図。 第1実施形態に係る半導体モジュール及び各接続部を示す図。 第1実施形態に係る駆動回路を示す図。 第1実施形態に係る検出処理のフローチャート。 第1実施形態の検出処理における判定電圧の推移を示すタイムチャート。 第1実施形態の検出処理における判定電圧の推移を示すタイムチャート。 第2実施形態に係る制御システムの全体構成図。 第2実施形態に係る検出処理のフローチャート。 第2実施形態の検出処理における判定電圧の推移を示すタイムチャート。 第3実施形態に係る半導体モジュール及び各接続部を示す図。 第3実施形態に係る半導体モジュール及び各接続部を示す図。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る過電流検出装置を、車載の制御システム100に適用した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、制御システム100は、直流電源としてのバッテリ10と、インバータ20と、回転電機21と、制御装置22とを備えている。バッテリ10は、充放電可能な蓄電池であり、具体的には、複数のリチウムイオン蓄電池が直列接続された組電池である。なお、バッテリ10は、他の種類の蓄電池であってもよい。バッテリ10には、コンデンサ11が並列接続されている。
回転電機21は、回生発電及び力行駆動の機能を有し、具体的には、MG(Motor Generator)である。回転電機21は、バッテリ10との間で電力の入出力を行うものであり、力行時には、バッテリ10から供給される電力により車両に推進力を付与し、回生時には、車両の減速エネルギーを用いて発電を行い、バッテリ10に電力を出力する。本実施形態では、回転電機21として、3相のものを用いている。
インバータ20は、バッテリ10から入力される直流電力を交流電力に変換して回転電機21に出力する。本実施形態において、インバータ20は、3相のものである。インバータ20は、上アームスイッチ及び下アームスイッチの直列接続体を3相分備えている。インバータ20は、各相において、第1上アームスイッチSH1及び第1下アームスイッチSL1の直列接続体と、第2上アームスイッチSH2及び第2下アームスイッチSL2の直列接続体とを備えている。これらの直列接続体は互いに並列接続されている。本実施形態において、各スイッチSH1,SH2,SL1,SL2は、電圧制御型の半導体スイッチ素子であり、具体的にはIGBTである。このため、各スイッチにおいて、制御端子はゲートであり、正極側主端子はコレクタであり、負極側主端子はエミッタである。各スイッチSH1,SH2,SL1,SL2には、フリーホイールダイオードDAが逆並列にそれぞれ接続されている。
図2に示すように、第1上アームスイッチSH1、第1下アームスイッチSL1及びフリーホイールダイオードDAは、本体部BDに内蔵されて半導体モジュールMSとして一体化されている。また、第2上アームスイッチSH2、第2下アームスイッチSL2及びフリーホイールダイオードDAは、本体部BDに内蔵されて半導体モジュールMSとして一体化されている。本実施形態において、本体部BDは、扁平な直方体形状をなしている。
半導体モジュールMSは、スイッチ高圧端子TP、スイッチ低圧端子TN及び中間端子TOを備えている。スイッチ高圧端子TP、スイッチ低圧端子TN及び中間端子TOは、本体部BDから突出して設けられている。スイッチ高圧端子TPは、上アームスイッチのコレクタに接続されている。スイッチ低圧端子TNは、下アームスイッチのエミッタに接続されている。中間端子TOは、上アームスイッチのエミッタと、下アームスイッチのコレクタとに接続されている。
図3,4に示すように、各半導体モジュールMSのスイッチ高圧端子TPは、導電性の高圧接続部30pを介して高圧導電部材Bpに接続されている。高圧導電部材Bpは、バッテリ10の正極端子に接続されている。また、各半導体モジュールMSのスイッチ低圧端子TNは、導電性の低圧接続部30nを介して低圧導電部材Bnに接続されている。低圧導電部材Bnは、バッテリ10の負極端子に接続されている。
各相において、2つの半導体モジュールMSそれぞれの中間端子TOは、導電性の第1接続部Bm1によって接続されている。第1接続部Bm1には、導電性の第2接続部Bm2を介して回転電機21の巻線21Aの第1端が接続されている。各相の巻線21Aの第2端は、中性点で接続されている。なお、第1接続部Bm1及び第2接続部Bm2は、一体化されていてもよいし、別部材とされていてもよい。
なお、本実施形態において、制御システム100は、冷却装置40を備えている。冷却装置40は、図3に示すように、一対の冷却管41と、複数の冷却板42とを備えている。半導体モジュールMSは、冷却板42に挟まれた状態で設けられている。冷却管41及び冷却板42により、冷却流体が流れる冷却通路が構成されている。
インバータ20は、各相において、図5に示すように、第1上アームスイッチSH1及び第2上アームスイッチSH2を駆動対象とする上アーム駆動回路DrHと、第1下アームスイッチSL1及び第2下アームスイッチSL2を駆動対象とする下アーム駆動回路DrLと、を備えている。なお、本実施形態において、上,下アーム駆動回路DrH,DrLが「スイッチの過電流検出装置」に相当する。
制御装置22は、回転電機21の制御量をその指令値に制御すべく、インバータ20の各スイッチSH1,SH2,SL1,SL2をオンオフ駆動する。制御量は、例えばトルクである。制御装置22は、各相において、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2に対応する上アーム駆動信号GHを、上アーム駆動回路DrHに対して出力する。また、第1,第2下アームスイッチSL1,SL2に対応する下アーム駆動信号GLを、下アーム駆動回路DrLに対して出力する。制御装置22は、例えば、電気角で位相が120°ずれた3相指令電圧と三角波等のキャリア信号との大小比較に基づくPWM処理により、各駆動回路DrH,DrLに対応する各駆動信号GH,GLを生成する。
各駆動信号GH,GLは、スイッチのオン状態への切り替えを指示するオン駆動指令と、オフ状態への切り替えを指示するオフ駆動指令とのいずれかをとる。各相において、上アーム駆動信号GHと下アーム駆動信号GLとは、互いに相補的な信号となっている。このため各相において、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2と、第1,第2下アームスイッチSL1,SL2とは、デッドタイムを挟みつつ交互にオン状態とされる。
続いて図5を用いて、上,下アーム駆動回路DrH,DrLについて説明する。なお図5では、第1上,下アームスイッチSH1,SL1を含む第1半導体モジュールMS1のスイッチ高圧端子TPと、第2上,下アームスイッチSH2,SL2を含む第2半導体モジュールMS2のスイッチ高圧端子TPとが、高圧導電部材Bpを介して接続されている。また、第1半導体モジュールMS1のスイッチ低圧端子TNと、第2半導体モジュールMS2のスイッチ低圧端子TNとが、低圧導電部材Bnを介して接続されている。また、第1半導体モジュールMS1の中間端子TOと、第2半導体モジュールMS2の中間端子TOとが、第1接続部Bm1を介して接続されている。
上アーム駆動回路DrHは、高圧導電部材Bpと第1接続部Bm1との間に互いに並列接続された第1,第2上アームスイッチSH1,SH2のオンオフ状態を切り替える。上アーム駆動回路DrHは、定電流源50、コンデンサ51、ダイオード52、コンパレータ53、定圧電源54及び制御部55を備えている。定電流源50は、コンデンサ51の第1電極に接続されている。コンデンサ51の第2電極には、上アーム駆動回路DrHのグランドGNDHが接続されている。グランドGNDHは、第1接続部Bm1に接続されている。なお、本実施形態の第1,第2上アームスイッチSH1,SH2において、第1接続部Bm1が「電気経路」に相当し、グランドGNDHが「グランド部」に相当する。
コンデンサ51の第1電極には、ダイオード52のアノードが接続されている。ダイオード52のカソードは、第1上アームスイッチSH1のコレクタに接続されている。つまり、コンデンサ51から第1上アームスイッチSH1のコレクタに向かう方向が順方向となるように、ダイオード52が接続されている。そのため、コンデンサ51には、(式1)に示すように、グランドGNDH(上アーム側グランド)に対する第1上アームスイッチSH1のコレクタの電位差を示す第1上アームスイッチSH1の入力電圧VCに、ダイオード52の順方向電圧Vfを加算した電圧である判定電圧Vjdが端子間電圧として印加される。なお、本実施形態において、入力電圧VCが「加算電圧」に相当する。
Vjd=VC+Vf・・・(式1)
コンデンサ51の第1電極は、コンパレータ53の非反転入力端子53Aに接続されている。コンパレータ53の反転入力端子53Bは、定圧電源54の正極端子に接続されている。定圧電源54の負極端子は、グランドGNDHに接続されている。定圧電源54は、グランドGNDHに対して閾値電圧Vthだけ大きい電圧を、コンパレータ53の反転入力端子53Bに出力する。コンパレータ53は、一対の入力端子53A,53Bから入力される判定電圧Vjdと閾値電圧Vthとを検出し、これらの大小関係を示す信号を出力端子53Cから出力する。
制御部55は、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2のゲートに接続されており、制御装置22から取得した上アーム駆動信号GH等に基づいて、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2のオンオフ状態を切り替える。また、制御部55は、コンパレータ53の出力端子53Cに接続されており、出力端子53Cから出力される信号に基づいて、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2の過電流を検出する。
具体的には、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2に過電流が流れていない場合、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2がオン状態に切り替えられると、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2の一対の主端子間に発生する端子間電圧Vceは、所定の飽和電圧Vtgまで減少した状態で保持される(図7(A)参照)。ここで、「飽和電圧Vtg」とは、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2に流れるコレクタ電流Iceを増加させていった場合に、端子間電圧Vceが減少しなくなったときの電圧をいう。第1,第2上アームスイッチSH1,SH2に過電流が流れていない場合、端子間電圧Vceが飽和電圧Vtgで保持されるため、判定電圧Vjdは閾値電圧Vthよりも小さい値に保持される。
一方、上下アームの短絡等により第1,第2上アームスイッチSH1,SH2に閾値電流Itg以上の過電流が流れると、端子間電圧Vceは、飽和電圧Vtgまで減少しない(図7(B)参照)。そのため、判定電圧Vjdが閾値電圧Vthよりも大きくなり、制御部55は、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2の過電流を検出する。
次に、下アーム駆動回路DrLについて説明する。下アーム駆動回路DrLは、第1接続部Bm1と低圧導電部材Bnとの間に互いに並列接続された第1,第2下アームスイッチSL1,SL2のオンオフ状態を切り替える。下アーム駆動回路DrLは、定電流源60、コンデンサ61、ダイオード62、オペアンプ63、定圧電源64及び制御部65を備えている。なお、下アーム駆動回路DrLの構成は、コンデンサ51の第2電極が下アーム駆動回路DrLのグランドGNDL(下アーム側グランド)に接続されており、グランドGNDLが低圧導電部材Bnに接続されている点を除いて、上アーム駆動回路DrHの構成と略同じであるため、説明を省略する。本実施形態の第1,第2下アームスイッチSL1,SL2において、低圧導電部材Bnが「電気経路」に相当し、グランドGNDLが「グランド部」に相当する。
ところで、本実施形態のインバータ20では、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2が互いに並列接続されている。この場合、各上アームスイッチSH1,SH2において入力電圧VCが異なり、これにより各上アームスイッチSH1,SH2の判定電圧Vjdが互いに異なることがある。
例えば、各上アームスイッチSH1,SH2において、製造ばらつき等により端子間電圧Vceが互いに異なることがある。また、各上アームスイッチSH1,SH2のエミッタから第1接続部Bm1までの電気経路に発生する経路電圧Vrtが互いに異なることがある。入力電圧VCは、端子間電圧Vceと経路電圧Vrtとを用いて、(式2)のように表される。
VC=Vce+Vrt・・・(式2)
経路電圧Vrtは、以下の場合に異なることがある。例えば各半導体モジュールMS1,MS2では、半導体モジュールMSの配置上の制約や冷却装置40の冷却効率等の理由により、半導体モジュールMSを構成する各端子TP,TN,TOの長さや断面積が異なることがあり、これらの端子TP,TN,TOのインダクタンス成分が異なることがある。
図5では、第1,第2半導体モジュールMS1のスイッチ高圧端子TPのインダクタンス成分が、LP1,LP2として示されている。同様に、第1,第2半導体モジュールMS1のスイッチ低圧端子TNのインダクタンス成分が、LN1,LN2として示されており、中間端子TOのインダクタンス成分が、LO1,LO2として示されている。
そして、各上アームスイッチSH1,SH2において、スイッチ高圧端子TPと中間端子TOとのインダクタンス成分の比(LP1:LO1),(LP2:LO2)が互いに異なる場合には、経路電圧Vrtが互いに異なることがある。各上アームスイッチSH1,SH2において、端子間電圧Vceや経路電圧Vrtが互いに異なると、端子間電圧Vceと経路電圧Vrtとを加算した入力電圧VCが互いに異なることがある。
互いに異なる入力電圧VCに対して閾値電圧Vthを設定する場合において、例えば第1,第2上アームスイッチSH1,SH2に対して共通の閾値電圧Vthを設定し、過電流を検出する場合を想定する。この場合、互いに異なる入力電圧VCのうち、最大の入力電圧VCに基づいて閾値電圧Vthを比較的大きく設定する必要がある。そのため、判定電圧Vjdが閾値電圧Vthよりも大きくなるまでの期間が長期化し、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2の過電流判定が遅れる。
そこで、本実施形態では、インバータ20の製造時など、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2が正常である場合において、オン状態にされている第1,第2上アームスイッチSH1,SH2の入力電圧VCを比較し、入力電圧VCが最小となる特定スイッチを選出する。そして、選出された特定スイッチを用いて、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2の過電流を判定する。
具体的には、制御部55は、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2がオン状態にされている場合における特定スイッチの判定電圧Vjdを検出する。そして、検出された特定スイッチの判定電圧Vjdが閾値電圧Vthよりも大きい場合に、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2の少なくとも一方に、過電流が流れていると検出する検出処理を実施する。特定スイッチの判定電圧Vjdと閾値電圧Vthとを比較するため、閾値電圧Vthを特定スイッチの入力電圧VCに基づいて比較的小さく設定でき、他のスイッチの入力電圧VCに基づいて閾値電圧Vthを設定する場合に比べて、過電流を早期に検出できる。なお、第1,第2下アームスイッチSL1,SL2についても、同様である。
本実施形態では、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2のうち、第1上アームスイッチSH1が特定スイッチとして選出されている。つまり、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2をオン状態に切り替えた場合に、第1上アームスイッチSH1の入力電圧VCが、第2上アームスイッチSH2の入力電圧VCよりも小さい。同様に、本実施形態では、第1,第2下アームスイッチSL1,SL2のうち、第1下アームスイッチSL1が特定スイッチとして選出されている。
また、本実施形態では、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2のうち、第1上アームスイッチSH1のみの判定電圧Vjdが検出される。具体的には、ダイオード52のカソードは、第1上アームスイッチSH1のコレクタと、第1半導体モジュールMS1のスイッチ高圧端子TPとの間に接続されており、第1上アームスイッチSH1の入力電圧VCとダイオード52の順方向電圧Vfとが加算された第1上アームスイッチSH1の判定電圧Vjdのみが検出される。そのため、本実施形態では、第2上アームスイッチSH2の判定電圧Vjdを検出する構成が省略されている。同様に、本実施形態では、第1,第2下アームスイッチSL1,SL2のうち、第1下アームスイッチSL1のみの判定電圧Vjdが検出される。
図6に、本実施形態の検出処理のフローチャートを示す。本実施形態では、回転電機21の力行時に、上アーム駆動回路DrHの制御部55により実施される検出処理を説明する。制御部55は、回転電機21の力行動作中、所定期間毎に検出処理を繰り返し実施する。
制御部55は、検出処理を開始すると、まずステップS10において、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2をオン状態に切り替える。続くステップS12において、コンパレータ53を用いて、第1上アームスイッチSH1の判定電圧(以下、単に判定電圧)Vjdを検出する。なお、本実施形態において、ステップS12の処理が「電圧検出部」に相当する。
ステップS14において、ステップS12で検出された判定電圧Vjdが閾値電圧Vthよりも大きいかを判定する。具体的には、制御部55は、コンパレータ53の出力端子53Cから出力される信号に基づいて、判定電圧Vjdが閾値電圧Vthよりも大きいかを判定する。なお、本実施形態において、ステップS14の処理が「過電流判定部」に相当する。
第1,第2上アームスイッチSH1,SH2に過電流が流れていない場合、判定電圧Vjdは閾値電圧Vthよりも小さくなる。この場合、ステップS14で否定判定され、検出処理を終了する。一方、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2の少なくとも一方に過電流が流れている場合、判定電圧Vjdは閾値電圧Vthよりも大きくなる。この場合、ステップS14で肯定判定され、続くステップS16において、過電流と判定する。続くステップS18において、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2をオフ状態に切り替え、検出処理を終了する。なお、本実施形態において、ステップS18の処理が「切り替え部」に相当する。
続いて、図7,8に、検出処理の一例を示す。図7,8には、回転電機21の力行時において、上アーム駆動回路DrHの制御部55により実施される検出処理における判定電圧Vjdの推移が示されている。
ここで、図7は、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2に過電流が流れていない場合における判定電圧Vjdの推移を示し、図8は、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2の少なくとも一方に、過電流が流れている場合における判定電圧Vjdの推移を示す。図7,8において、(a)は、端子間電圧Vceの推移を示し、(b)は、コレクタ電流Iceの推移を示し、(c)は、判定電圧Vjdの推移を示す。
また、図8では、閾値電圧Vthが、特定スイッチである第1上アームスイッチSH1の入力電圧VCに基づいて設定されている場合における各値の推移が、実線F1で示されている。また、閾値電圧が、特定スイッチではない第2上アームスイッチSH2の入力電圧VCに基づいて設定されている場合における各値の推移が、破線F2で示されている。以下、第2上アームスイッチSH2の入力電圧VCに基づいて設定された閾値電圧を、比較電圧Vcpという。比較電圧Vcpは、閾値電圧Vthよりも大きい電圧に設定されている。
図7に示すように、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2に過電流が流れていない場合、時刻t1において第1,第2上アームスイッチSH1,SH2がオン状態に切り替えられると、端子間電圧Vceが初期電圧Vst(例えば、バッテリ10の電圧)から減少し始める。また、コレクタ電流Iceがゼロから増加し始め、コレクタ電流Iceの増加に伴って、判定電圧Vjdが増加し始める。
その後、時刻t2において端子間電圧Vceが飽和電圧Vtgまで減少すると、端子間電圧Vceは飽和電圧Vtgで保持される。また、時刻t2においてコレクタ電流Iceが閾値電流Itgまで増加し、閾値電流Itgで保持される。
一方、コンデンサ51の電圧増加速度は、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2のスイッチング速度よりも低いため、時刻t2が経過しても、判定電圧Vjdは増加し続ける。その後、時刻t3において判定電圧Vjdが基準電圧Vkまで増加すると、判定電圧Vjdは基準電圧Vkで保持される。
ここで、基準電圧Vkは、閾値電圧Vthよりも小さく、閾値電圧Vthは、この基準電圧Vkに基づいて設定されている。具体的には、閾値電圧Vthは、基準電圧Vkに、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2の温度上昇による影響を考慮した差分電圧ΔVを加えた電圧値に設定されている。
第1,第2上アームスイッチSH1,SH2に過電流が流れていない場合、判定電圧Vjdは閾値電圧Vthに到達しない。そのため、閾値電圧として、閾値電圧Vthの代わりに比較電圧Vcpが用いられても、各値の推移に変化はない。
一方、図8に示すように、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2の少なくとも一方に過電流が流れている場合、時刻t11において第1,第2上アームスイッチSH1,SH2がオン状態に切り替えられると、端子間電圧Vceは一端減少した後に再び初期電圧Vstまで増加する。つまり、端子間電圧Vceは、飽和電圧Vtgまで減少しない。その後、端子間電圧Vceは、初期電圧Vstで保持される。
時刻t11において、コレクタ電流Iceは増加し始める。その後、時刻t12においてコレクタ電流Iceが閾値電流Itgまで増加しても、コレクタ電流Iceは増加し続ける。その後、時刻t13において、閾値電流Itgよりも大きい超過電流Iexまで増加すると、超過電流Iexで保持される。
また、時刻t11において、判定電圧Vjdは増加し始める。その後、時刻t13よりも後の時刻t14において判定電圧Vjdが基準電圧Vkまで増加しても、判定電圧Vjdは増加し続ける。その後、時刻t15において、判定電圧Vjdが閾値電圧Vthよりも大きくなると、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2の少なくとも一方に過電流が流れていると判定され、この時刻t15において第1,第2上アームスイッチSH1,SH2がオフ状態に切り替えられる。これにより、端子間電圧Vceは一端増加した後に再び初期電圧Vstにまで減少し、コレクタ電流Iceがゼロまで減少する。
図8に破線F2で示すように、閾値電圧として、閾値電圧Vthの代わりに比較電圧Vcpが用いられると、時刻t15よりも後の時刻t16において、判定電圧Vjdが比較電圧Vcpよりも大きくなる。そのため、この時刻t16において、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2の少なくとも一方に過電流が流れていると判定され、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2がオフ状態に切り替えられる。つまり、閾値電圧として閾値電圧Vthが用いられる場合に比べて、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2がオフ状態に切り替えられるタイミングが遅れる。これにより、過電流時において第1,第2上アームスイッチSH1,SH2に流れるコレクタ電流Iceの合計量が増加し、過電流による損失エネルギーが増大する。
本実施形態では、図8に実線F1で示すように、閾値電圧として閾値電圧Vthが用いられる。これにより、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2がオフ状態に切り替えられるタイミングを早めることができ、過電流による損失エネルギーを抑制できる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
・互いに並列接続された第1,第2上アームスイッチSH1,SH2を備える制御システム100では、端子間電圧Vceや経路電圧Vrtが互いに異なることがあり、これにより端子間電圧Vceと経路電圧Vrtとを加算した入力電圧VCが互いに異なることがある。この場合、例えば第1,第2上アームスイッチSH1,SH2の両方を用いて過電流を検出しようとすると、入力電圧VCを用いて算出される判定電圧Vjdと比較する閾値電圧Vthを、これらの入力電圧VCのうち、最大の入力電圧VCに基づいて設定する必要があり、過電流の検出が遅れる問題が生じる。
この点、本実施形態では、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2のうち、入力電圧VCが最小となる特定スイッチ、つまり第1上アームスイッチSH1を用いて過電流を検出する。そのため、閾値電圧Vthを第1上アームスイッチSH1の入力電圧VCに基づいて比較的小さく設定でき、特定スイッチと異なる第2上アームスイッチSH2の入力電圧VCに基づいて閾値電圧を設定する場合、つまり比較電圧Vcpを用いる場合に比べて、過電流を早期に検出できる。
・特に、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2を並列接続する場合、インバータ20の構造上の理由によりこれらを接続する電気経路の経路電圧Vrtが互いに異なり、これにより入力電圧VCが互いに異なることがある。本実施形態では、この点に着目し、端子間電圧Vceだけでなく、経路電圧Vrtを考慮して入力電圧VCを算出し、この入力電圧VCに基づいて特定スイッチを選択する。経路電圧Vrtを考慮することで、インバータ20の構造を考慮して閾値電圧Vthを適切に設定でき、過電流を早期に検出できる。
・本実施形態では、上アーム駆動回路DrHは、第1上アームスイッチSH1のコレクタにカソードが接続されたダイオード52と、このダイオード52のアノードに第1電極が接続され、第2電極がグランドGNDHに接続されたコンデンサ51と、を有し、コンデンサ51の端子管電圧を判定電圧Vjdとして検出する。上アーム駆動回路DrHは、ダイオード52を介して判定電圧Vjdを検出するため、電気経路等で発生したノイズから上アーム駆動回路DrHを保護することができる。
・本実施形態では、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2の少なくとも一方に過電流が流れていると判定された場合に、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2がオフ状態に切り替えられる。そのため、過電流が早期に検出できることを利用して、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2を早期にオフ状態に切り替えることができ、過電流による損失エネルギーを好適に抑制できる。
・本実施形態では、第1上アームスイッチSH1の判定電圧Vjdのみが検出され、第2上アームスイッチSH2の判定電圧Vjdが検出されない。具体的には、上アーム駆動回路DrHは、第1上アームスイッチSH1の判定電圧Vjdを検出する構成のみが備えられ、第2上アームスイッチSH2の判定電圧Vjdを検出する構成が備えられていない。そのため、上アーム駆動回路DrHの構成を簡略化でき、上アーム駆動回路DrHの製品コストを削減できる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図9~図11を参照しつつ説明する。図9において、先の図5に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、第1上アームスイッチSH1の判定電圧Vjdだけでなく、第2上アームスイッチSH2の判定電圧Vjdを検出する点で、第1実施形態と異なる。なお、本実施形態において、第2上アームスイッチSH2が「非特定スイッチ」に相当する。
図9に、本実施形態に係る上,下アーム駆動回路DrH,DrLを示す。本実施形態の上アーム駆動回路DrHは、定電流源70、コンデンサ71、ダイオード72、オペアンプ73、定圧電源74及び制御部75を備えている。また、本実施形態の下アーム駆動回路DrLは、定電流源80、コンデンサ81、ダイオード82、オペアンプ83、定圧電源84及び制御部85を備えている。なお、上,下アーム駆動回路DrH,DrLの上記構成は、第1実施形態において説明した上アーム駆動回路DrHの構成、つまり定電流源50、コンデンサ51、ダイオード52、コンパレータ53、定圧電源54及び制御部55の構成と略同じであるため、説明を省略する。
例えば、上アーム駆動回路DrHにおいて、ダイオード72のカソードは、第2上アームスイッチSH2のコレクタと、第2半導体モジュールMS2のスイッチ高圧端子TPとの間に接続されている。制御部75は、オペアンプ73を用いて、第2上アームスイッチSH2の入力電圧VCと、ダイオード52の順方向電圧Vfとを加算した第2上アームスイッチSH2の判定電圧Vjdを検出する。なお、第2上アームスイッチSH2の入力電圧VCは、第2上アームスイッチSH2の一対の主端子間に発生する端子間電圧Vceと、第2上アームスイッチSH2から中間端子TOまでの電気経路に発生する経路電圧Vrtと、を加算した電圧である。下アーム駆動回路DrLについても同様である。
以下では、区別のために、制御部55を、第1上側制御部55と呼び、制御部65を、第1下側制御部65と呼び、制御部75を、第2上側制御部75と呼び、制御部85を、第2下側制御部85と呼ぶ。また、第1上アームスイッチSH1の入力電圧VC、判定電圧Vjd、閾値電圧Vth、端子間電圧Vce及び経路電圧Vrtを、第1入力電圧VC1、第1判定電圧Vjd1、第1閾値電圧Vth1、第1端子間電圧Vce1及び第1経路電圧Vrt1と呼ぶ。また、第2上アームスイッチSH2の入力電圧VC、判定電圧Vjd、閾値電圧Vth、端子間電圧Vce及び経路電圧Vrtを、第2入力電圧VC2、第2判定電圧Vjd2、第2閾値電圧Vth2、第2端子間電圧Vce2及び第2経路電圧Vrt2と呼ぶ。なお、第2閾値電圧Vth2は、第1実施形態における比較電圧Vcpに相当し、第1閾値電圧Vth1よりも大きい電圧に設定されている。
本実施形態では、検出された第2判定電圧Vjd2に基づいて、第1上アームスイッチSH1の故障を判定する点で、第1実施形態と異なる。図10に、本実施形態に係る制御処理のフローチャートを示す。図10において、先の図6に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一のステップ番号を付して説明を省略する。
本実施形態の制御処理では、ステップS10で第1,第2上アームスイッチSH1,SH2をオン状態に切り替えると、ステップS20において、第1,第2判定電圧Vjd1,Vjd2を検出し、ステップS14に進む。そして、ステップS14で否定判定すると、ステップS22において、ステップS12で検出された第2判定電圧Vjd2が第2閾値電圧Vth2よりも大きいかを判定する。なお、本実施形態において、ステップS20の処理が「電圧検出部」に相当し、ステップS22の処理が「故障判定部」に相当する。
本実施形態では、第1閾値電圧Vth1と第2閾値電圧Vth2との間の閾値電圧差ΔVthが、インバータ20の製造時など、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2が正常である場合における第1判定電圧Vjd1と第2判定電圧Vjd2との判定電圧差ΔVjdよりも大きく設定されている。そのため、特定スイッチである第1上アームスイッチSH1が正常である場合には、第2判定電圧Vjd2が第2閾値電圧Vth2よりも大きくなる前に第1判定電圧Vjd1が第1閾値電圧Vth1よりも大きくなり、過電流が判定される。そのため、過電流が判定される前に、第2判定電圧Vjd2が第2閾値電圧Vth2よりも大きくなることはない。この場合、ステップS22で否定判定され、検出処理を終了する。
一方、第1上アームスイッチSH1が故障している場合には、第1判定電圧Vjd1が第1閾値電圧Vth1よりも大きくなっても、過電流が判定されない。そのため、第2判定電圧Vjd2が第2閾値電圧Vth2よりも大きくなる。この場合、ステップS22で肯定判定され、続くステップS24において、第1上アームスイッチSH1の故障を判定し、ステップS18に進む。
図11に、本実施形態における検出処理の一例を示す。図11は、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2の少なくとも一方に、過電流が流れている場合における判定電圧Vjdの推移を示す。図11において、(a)は、第1判定電圧Vjd1の推移を示し、(b)は、第2判定電圧Vjd2の推移を示す。
図11に示すように、本実施形態では、時刻t21において第1,第2上アームスイッチSH1,SH2がオン状態に切り替えられると、第1,第2判定電圧Vjd1,Vjd2が増加し始める。その後、時刻t22において第1判定電圧Vjd1が第1閾値電圧Vth1まで増加する。第1上アームスイッチSH1が正常である場合には、この時刻t22において、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2の少なくとも一方に過電流が流れていると判定され、時刻t22において第1,第2上アームスイッチSH1,SH2がオフ状態に切り替えられる。
この際、第2判定電圧Vjd2は、第1閾値電圧Vth1よりも判定電圧差ΔVjdだけ大きい電圧となっている。本実施形態では、第1閾値電圧Vth1と第2閾値電圧Vth2との間の閾値電圧差ΔVthが、判定電圧差ΔVjdよりも大きく設定されている。そのため、時刻t22までに、つまり、過電流が流れていると判定されるまでに、第2判定電圧Vjd2が第2閾値電圧Vth2まで増加し、第1上アームスイッチSH1が故障していると判定されることがない。
一方、第1上アームスイッチSH1が故障している場合には、過電流が流れていると判定されず、時刻t22において第1,第2上アームスイッチSH1,SH2がオフ状態に切り替えられない。そのため、時刻t22を経過しても、第1,第2判定電圧Vjd1,Vjd2は増加し続ける。その後、時刻t23において第2判定電圧Vjd2が第2閾値電圧Vth2まで増加すると、第1上アームスイッチSH1が故障していると判定され、時刻t23において第1,第2上アームスイッチSH1,SH2がオフ状態に切り替えられる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
・第1,第2上アームスイッチSH1,SH2の過電流を、第1上アームスイッチSH1のみを用いて検出する場合、第1上アームスイッチSH1が故障すると、過電流を検出できない問題が生じる。この点、本実施形態によれば、第1上アームスイッチSH1の第1判定電圧Vjd1を検出するとともに、第2上アームスイッチSH2の第2判定電圧Vjd2を検出し、この第2判定電圧Vjd2に基づいて、第1上アームスイッチSH1の故障を判定する。そのため、第1上アームスイッチSH1の故障により、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2の過電流が看過されることを抑制できる。
・具体的には、第1上アームスイッチSH1が正常である場合、第1判定電圧Vjd1が第1閾値電圧Vth1よりも大きくなった場合に、過電流が判定される。本実施形態では、第1閾値電圧Vth1と第2閾値電圧Vth2との間の閾値電圧差ΔVthが、第1判定電圧Vjd1と第2判定電圧Vjd2との判定電圧差ΔVjdよりも大きく設定されている。そのため、第1上アームスイッチSH1が正常である場合に、第2判定電圧Vjd2が第2閾値電圧Vth2よりも大きくなることがない。一方、第1上アームスイッチSH1が故障している場合、第1判定電圧Vjd1が第1閾値電圧Vth1よりも大きくなっても、過電流が判定されず、第2判定電圧Vjd2が第2閾値電圧Vth2よりも大きくなる。そのため、第2判定電圧Vjd2に基づいて、第1上アームスイッチSH1の故障を判定できる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図12,13を参照しつつ説明する。本実施形態では、図12,13に示すように、半導体モジュールMS及び各導電部材Bp,Bn等の構成を変更する。なお図12,13において、先の図2,3に示した構成と対応する構成については、便宜上、同一の符号を付して説明を省略する。なお図13において、高圧導電部材Bp及び低圧導電部材Bnの間には、例えば、電気的絶縁性を有するシートが介在されている。
以上詳述した本実施形態によれば、上記第1実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記実施形態において、上アーム駆動回路DrHの制御部55により実施される検出処理を説明したが、下アーム駆動回路DrLの制御部55により実施される検出処理も同様である。また、上記実施形態において、回転電機21の力行時における検出処理を説明したが、回転電機21の回生時における検出処理も同様である。
・上記実施形態において、上,下アームスイッチSH,SLにそれぞれ3つ以上のスイッチが互いに並列接続されていてもよい。
・上記実施形態において、上,下アームスイッチSH,SLを構成するスイッチとしては、IGBTに限らず、例えばNチャネルMOSFETであってもよい。この場合、フリーホイールダイオードDAの代わりに、NチャネルMOSFETの寄生ダイオードを用いてもよい。
・上記実施形態において、互いに並列接続される複数のスイッチの種類が互いに異なっていてもよい。この場合、スイッチの種類の違いにより端子間電圧Vceが異なり、これにより入力電圧VCが異なることがある。本実施形態では、スイッチの種類の違いにより入力電圧VCが異なる場合でも、閾値電圧Vthを適切に設定でき、過電流を早期に検出できる。
・上記実施形態では、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2の経路電圧Vrtが互いに異なる例として、スイッチ高圧端子TPと中間端子TOとのインダクタンス成分の比が異なる例を示したが、これに限られない。例えば、第1,第2上アームスイッチSH1,SH2では、中間端子TOのインダクタンス成分LO1,LO2が互いに異なることで、中間端子TOに発生する電圧が互いに異なり、これにより経路電圧Vrtの差が直接的に生じてもよい。また、第1,第2下アームスイッチSL1,SL2では、スイッチ低圧端子TNのインダクタンス成分LN1,LN2が互いに異なることで、スイッチ低圧端子TNに発生する電圧が互いに異なり、これにより経路電圧Vrtの差が直接的に生じてもよい。
100…制御システム、DrH…上アーム駆動回路、DrL…下アーム駆動回路、SH1…第1上アームスイッチ、SH2…第2上アームスイッチ、SL1…第1下アームスイッチ、SL2…第2下アームスイッチ、TN…スイッチ低圧端子、TO…中間端子、TP…スイッチ高圧端子。

Claims (5)

  1. 互いに並列接続された複数のスイッチ(SH1,SH2,SL1,SL2)を備えるシステム(100)に適用されるスイッチの過電流検出装置(DrH,DrL)であって、
    複数の前記スイッチそれぞれの負極側主端子には、第1電気経路(TO,TN)を介してグランド部(GNDH,GNDL)が接続されており、
    複数の前記スイッチそれぞれの正極側主端子は、第2電気経路(TP,TO)を介して接続されており、
    複数の前記スイッチそれぞれについて、前記第1電気経路のインダクタンス成分と前記第2電気経路のインダクタンス成分との比は互いに異なっており、
    複数の前記スイッチのうちの1つのスイッチは、複数の前記スイッチがオン状態にされている場合に、端子間電圧(Vce)と、前記第1電気経路に発生する経路電圧(Vrt)とを加算した加算電圧(VC)が最小となる特定スイッチであり、
    複数の前記スイッチがオン状態にされている場合に、前記グランド部に対する前記特定スイッチの正極側主端子の電位差に応じた判定電圧を検出する電圧検出部と、
    検出された前記判定電圧が閾値電圧(Vth)よりも大きい場合に、複数の前記スイッチのうちの少なくとも1つに過電流が流れていると判定する過電流判定部と、を備え、
    前記電圧検出部の一端は、複数の前記スイッチのうち前記特定スイッチのみの前記正極側主端子に接続され、前記電圧検出部の他端は、前記グランド部に接続されているスイッチの過電流検出装置。
  2. 互いに並列接続された複数のスイッチ(SH1,SH2,SL1,SL2)を備えるシステム(100)に適用されるスイッチの過電流検出装置(DrH,DrL)であって、
    複数の前記スイッチそれぞれの負極側主端子には、電気経路(TO,TN)を介してグランド部(GNDH,GNDL)が接続されており、
    複数の前記スイッチそれぞれの負極側主端子に接続された前記電気経路のインダクタンス成分は互いに異なっており、
    複数の前記スイッチのうちの1つのスイッチは、複数の前記スイッチがオン状態にされている場合に、端子間電圧(Vce)と、前記電気経路に発生する経路電圧(Vrt)とを加算した加算電圧(VC)が最小となる特定スイッチであり、
    複数の前記スイッチがオン状態にされている場合に、前記グランド部に対する前記特定スイッチの正極側主端子の電位差に応じた判定電圧を検出する電圧検出部と、
    検出された前記判定電圧が閾値電圧(Vth)よりも大きい場合に、複数の前記スイッチのうちの少なくとも1つに過電流が流れていると判定する過電流判定部と、を備え
    前記電圧検出部は、複数の前記スイッチがオン状態にされている場合に、複数の前記スイッチのうち、前記特定スイッチの前記判定電圧を検出するとともに、前記特定スイッチ以外の少なくとも1つのスイッチである非特定スイッチの前記判定電圧を検出し、
    検出された前記非特定スイッチの前記判定電圧に基づいて、前記特定スイッチの故障を判定する故障判定部を備えるスイッチの過電流検出装置。
  3. 前記閾値電圧は、第1閾値電圧(Vth1)であり、
    前記故障判定部は、前記非特定スイッチの前記判定電圧が前記第1閾値電圧よりも大きい第2閾値電圧(Vth2)よりも大きい場合に、前記特定スイッチの故障を判定し、
    前記第1閾値電圧と前記第2閾値電圧との間の電圧差(ΔVth)は、複数の前記スイッチが正常である場合における前記特定スイッチの前記判定電圧と前記非特定スイッチの前記判定電圧との間の電圧差(ΔVjd)よりも大きい請求項に記載のスイッチの過電流検出装置。
  4. 前記電圧検出部は、
    前記特定スイッチの正極側主端子にカソードが接続されたダイオード(52,62,72,82)と、
    前記ダイオードのアノードに第1電極が接続され、第2電極が前記グランド部に接続されたコンデンサ(51,61,71,81)と、を有し、
    前記コンデンサの端子間電圧を前記判定電圧として検出する請求項2又は請求項3に記載のスイッチの過電流検出装置。
  5. 前記過電流判定部により過電流が流れていると判定された場合に、複数の前記スイッチをオフ状態に切り替える切り替え部を備える請求項1から請求項までのいずれか一項に記載のスイッチの過電流検出装置。
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