JP2023040485A - 過渡電圧保護デバイス - Google Patents

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悠介 今井
Yusuke Imai
尚義 吉田
Hisayoshi Yoshida
壮司 簗田
Soji Yanada
匡人 早津
Masato Hayatsu
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Abstract

【課題】クランプ電圧の低減及び長寿命化を図ることが可能な過渡電圧保護デバイスを提供する。【解決手段】過渡電圧保護デバイス1は、第一方向D1で互いに対向している端面2a,2bを有する素体2と、端面2aに配置された外部電極3と、端面2bに配置された外部電極4と、外部電極3に接続された接続端5aと、素体2の内部に配置された先端部5bと、先端部5bから延在している側縁5cと、を有する内部電極5と、外部電極4に接続された接続端6aと、素体2内に配置された先端部6bと、先端部6bから延在している側縁6dと、を有する内部電極6と、を備える。側縁5c及び側縁6dは、第四方向で互いに対向している。先端部5b,6bのそれぞれは、第二方向から見て、先細り形状を呈している。先端部5bは、側縁6dと第一方向D1で対向している。先端部6bは、側縁5cと第一方向D1で対向している。【選択図】図3

Description

本開示は、過渡電圧保護デバイスに関する。
特許文献1には、磁性基材と、一対の外部電極と、一対の対向電極と、を備えるESD(Electro-Static Discharge)保護デバイスが記載されている。このESD保護デバイスでは、一対の対向電極が先端部同士を対向させて配置されているので、先端部間で放電を生じさせることができる。
国際公開第2012/050073号
本開示の一態様は、クランプ電圧の低減及び長寿命化を図ることが可能な過渡電圧保護デバイスを提供する。
本開示の一つの態様に係る過渡電圧保護デバイスは、第一方向で互いに対向している第一端面及び第二端面を有する素体と、第一端面に配置された第一外部電極と、第二端面に配置された第二外部電極と、第一外部電極に接続された第一接続端と、素体の内部に配置された第一先端部と、第一先端部から延在している第一側縁と、を有する第一内部電極と、第二外部電極に接続された第二接続端と、素体内に配置された第二先端部と、第二先端部から延在している第二側縁と、を有する第二内部電極と、を備え、第一側縁及び第二側縁は、第一方向に交差する第二方向で互いに対向し、第一先端部及び第二先端部のそれぞれは、第一方向及び第二方向のそれぞれに直交する第三方向から見て、先細り形状を呈しており、第一先端部は、第二側縁と第一方向で対向し、第二先端部は、第一側縁と第一方向で対向している。
上記一つの態様に係る過渡電圧保護デバイスでは、第一内部電極の第一側縁及び第二内部電極の第二側縁が互いに対向している。これにより、第一側縁と第二側縁との間で放電を生じさせることができる。第一内部電極の第一先端部及び第二内部電極の第二先端部のそれぞれが先細り形状を呈している。これにより、第一先端部及び第二先端部に電界が集中する。よって、クランプ電圧の低減を図ることができる。電界集中により第一先端部及び第二先端部が劣化しても、第一側縁と第二側縁との間の放電距離を一定に保つことができるので、放電特性が維持される。よって、長寿命化を図ることができる。第一先端部は、第二内部電極の第二側縁と対向しているので、第二内部電極の角部と対向している場合と比べて、第一先端部が劣化することが抑制される。第二先端部は、第一内部電極の第一側縁と対向しているので、第一内部電極の角部と対向している場合と比べて、第二先端部が劣化することが抑制される。
本開示の別の態様に係る過渡電圧保護デバイスは、第一方向で互いに対向している第一端面及び第二端面を有する素体と、第一端面に配置された第一外部電極と、第二端面に配置された第二外部電極と、第一外部電極に接続された第一接続端と、素体の内部に配置された第一先端部と、第一先端部から延在している第一側縁と、を有する第一内部電極と、第二外部電極に接続された第二接続端と、素体内に配置された第二先端部と、第二先端部から延在している第二側縁と、を有する第二内部電極と、を備え、第一側縁及び第二側縁は、第一方向に交差する第二方向で互いに対向し、第一先端部及び第二先端部のそれぞれは、第一方向及び第二方向のそれぞれに直交する第三方向から見て、先細り形状を呈しており、素体の内部には、空洞が形成されており、第一先端部及び第二先端部のそれぞれは、空洞の内部に配置され、空洞を画定している素体の内面と第一方向で対向している。
上記別の態様に係る過渡電圧保護デバイスでは、第一内部電極の第一側縁及び第二内部電極の第二側縁が互いに対向している。これにより、第一側縁と第二側縁との間で放電を生じさせることができる。第一内部電極の第一先端部及び第二内部電極の第二先端部のそれぞれが先細り形状を呈している。これにより、第一先端部及び第二先端部に電界が集中する。よって、クランプ電圧の低減を図ることができる。第一先端部及び第二先端部のそれぞれは、空洞の内部に配置されている。これにより、第一先端部及び第二先端部における放電が促進されるので、クランプ電圧の更なる低減を図ることができる。電界集中により第一先端部及び第二先端部が劣化しても、第一側縁と第二側縁との間の放電距離を一定に保つことができるので、放電特性が維持される。よって、長寿命化を図ることができる。第一先端部及び第二先端部のそれぞれは、空洞を画定している素体の内面と第一方向で対向している。第一先端部は、空洞の内部で第二内部電極と第一方向で対向していない。第二先端部は、空洞の内部で第一内部電極と第一方向で対向していない。これにより、放電箇所を制御することができるので、放電が安定する。このことからも、長寿命化を図ることができる。
上記一つの態様に係る過渡電圧保護デバイスでは、素体の内部には空洞が形成されており、第一先端部及び第二先端部のそれぞれは、空洞に露出していてもよい。この場合、放電が促進され、クランプ電圧の更なる低減を図ることができる。
第一側縁及び第二側縁は、空洞に露出していてもよい。この場合、第一側縁及び第二側縁における放電が促進されるので、放電特性を向上させることができる。
第三方向から見て、第一先端部及び第二先端部のそれぞれは、鋭角形状を呈していてもよい。この場合、第一先端部及び第二先端部における電界集中が促進されるので、クランプ電圧を確実に低減することができる。
第三方向から見て、第一内部電極及び第二内部電極のそれぞれは、三角形状を呈していてもよい。この場合、第一先端部及び第二先端部を容易に先細り形状とすることができる。
上記過渡電圧保護デバイスは、第一先端部及び第二先端部のそれぞれと接している放電補助部を更に備えてもよい。この場合、第一先端部及び第二先端部における放電が促進されるので、クランプ電圧の更なる低減を図ることができる。
放電補助部は、第一側縁及び第二側縁を互いに接続するように配置されていてもよい。この場合、第一側縁及び第二側縁における放電が促進されるので、放電特性を向上させることができる。
第三方向から見て、第一先端部及び第二先端部のそれぞれは、丸められた形状を呈していてもよい。この場合、例えば、印刷により第一先端部及び第二先端部を安定して形成することができるので、放電特性が安定する。
上記別の態様に係る過渡電圧保護デバイスでは、第一先端部は、第二側縁と第一方向で対向し、第二先端部は、第一側縁と第一方向で対向していてもよい。この場合、第一先端部は、第二内部電極の第二側縁と対向しているので、第二内部電極の角部と対向している場合と比べて、第一先端部が劣化することが抑制される。第二先端部は、第一内部電極の第一側縁と対向しているので、第一内部電極の角部と対向している場合と比べて、第二先端部が劣化することが抑制される。
第一側縁と第二側縁との間の第二方向での距離は、第一先端部と第二側縁との間の第一方向での距離よりも短く、第二先端部と第一側縁との間の第一方向での距離よりも短くてもよい。この場合、第一側縁と第二側縁との間で優先して放電が生じる。
本開示によれば、クランプ電圧の低減及び長寿命化を図ることができる。
図1は、実施形態に係る過渡電圧保護デバイスを示す斜視図である。 図2は、図1の過渡電圧保護デバイスの分解斜視図である。 図3は、図1の過渡電圧保護デバイスを積層方向から見た透視図である。 図4は、図3の一部拡大図である。 図5は、図4のV-V線に沿った端面図断面図である。
以下、添付図面を参照して、実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1~図5に示される本実施形態に係る過渡電圧保護デバイス1は、図示しない電子機器に実装され、ESDなどの過渡電圧から電子機器を保護する電子部品である。過渡電圧保護デバイス1が保護する電子機器は、例えば、回路基板又は電子部品を含む。過渡電圧保護デバイス1は、素体2と、一対の外部電極3,4と、一対の内部電極5,6と、放電補助部7とを備える。内部電極5,6は、放電するように構成された放電電極である。内部電極5,6は、放電補助部7と共に、過渡電圧サプレッサを構成している。過渡電圧サプレッサは、過渡電圧吸収性能を有する。
素体2は、直方体形状を呈している。直方体形状には、例えば、角部及び稜線部が面取りされている直方体の形状、及び、角部及び稜線部が丸められている直方体の形状が含まれる。素体2は、外表面として、互いに対向している一対の端面2a,2bと、互いに対向している一対の側面2c,2dと、互いに対向している一対の側面2e,2fと、を有している。四つの側面2c,2d,2e,2fは、それぞれ端面2a及び端面2bと隣り合うと共に、端面2aと端面2bとを接続するように、端面2a,2bの対向方向に延在している。四つの側面2c,2d,2e,2fのうちの一側面は、保護対象の電子機器と対向する実装面として規定されている。
本実施形態では、端面2a,2bの対向方向を第一方向D1、側面2c,2dの対向方向を第二方向D2、側面2e,2fの対向方向を第三方向D3とする。第一方向D1は、素体2の長さ方向であり、第二方向D2は、素体2の高さ方向であり、第三方向D3は、素体2の幅方向である。素体2の長さ(素体2の第一方向D1の長さ)は、例えば、0.4mm以上2.0mm以下である。素体2の高さ(素体2の第二方向D2の長さ)は、例えば、0.2mm以上1.2mm以下である。素体2の幅(素体2の第三方向D3の長さ)は、例えば、0.2mm以上1.2mm以下である。本実施形態では、素体2の長さは1.6mmであり、素体2の高さは0.4mmであり、素体2の幅は0.8mmである。
素体2の内部には、空洞Sが形成されている。空洞Sは、素体2の外表面から離間して形成されている。空洞Sは、素体2において第一方向D1、第二方向D2、及び第三方向D3のそれぞれの略中央部に形成されている。素体2は、空洞Sを画定している内面2gを有している。内面2gは、空洞Sに露出している。
空洞Sは、平面視で(すなわち、第二方向D2から見て)、矩形状を呈している。空洞Sの長さ(空洞Sの第一方向D1の長さ)は、例えば、0.01mm以上2.0mm未満である。空洞Sの高さ(空洞Sの第二方向D2の長さ)は、例えば、5μm以上50μm以下である。空洞Sの幅(空洞Sの第三方向D3の長さ)は、例えば、0.01mm以上1.2mm未満である。本実施形態では、空洞Sの長さは0.3mmであり、空洞Sの高さは30μmであり、空洞Sの幅は0.21mmである。
空洞Sは、例えば、絶縁体グリーンシート上に付与された有機ラッカーを、絶縁体グリーンシートと共に焼成することにより形成される。空洞Sは、有機ラッカーの焼失により形成される。有機ラッカーは、有機溶剤及び有機バインダを含む。有機ラッカーは、例えば、印刷により、絶縁体グリーンシート上に付与される。
図2に示されるように、素体2は、第二方向D2において積層された複数の絶縁体層10を有している。本実施形態では、素体2は、複数の絶縁体層10が積層されて構成されている。各絶縁体層10は、矩形板状を呈している。各絶縁体層10は、電気絶縁性を有する絶縁体であり、絶縁体グリーンシートの焼結体から構成される。実際の素体2では、各絶縁体層10は、その間の境界が視認できない程度に一体化されている。
絶縁体層10は、Fe、NiO、CuO、ZnO、MgO、SiO、TiO、MnCO、SrCO、CaCO、BaCO、Al、ZrO、Bなどのセラミック材料によって構成される。絶縁体層10は、単独のセラミック材料によって構成されてもよいし、二種類以上のセラミック材料を混合させることによって構成されてもよい。絶縁体層10は、ガラスを含有していてもよい。絶縁体層10は、低温焼結を可能とするために酸化銅(CuO、CuO)を含有していてもよい。
図1及び図3に示されるように、外部電極3,4は、素体2の外表面に設けられている。外部電極3,4は、第一方向D1において互いに対向するように素体2に配置されている。外部電極3,4は、素体2の第一方向D1の両端部に設けられている。外部電極3,4は、第一方向D1において互いに離間している。図2では、外部電極3,4の図示が省略されている。
外部電極3は、端面2aに配置され、内部電極5に接続されている。外部電極3は、端面2aを覆うと共に、その一部が側面2c,2d,2e,2f上に回り込むように形成されている。外部電極3は、端面2aの全面と、側面2c,2d,2e,2fの端面2a側の端部とに設けられている。
外部電極4は、端面2bに設けられ、内部電極6に接続されている。外部電極4は、端面2bを覆うと共に、その一部が側面2c,2d,2e,2f上に回り込むように形成されている。外部電極4は、端面2bの全面と、側面2c,2d,2e,2fの端面2b側の端部とに設けられている。
図2~図4に示されるように、内部電極5,6は、互いに離間して素体2内に設けられている。内部電極5,6は、第一方向D1に沿って延在している。内部電極5,6は、第二方向D2において同じ高さ位置(すなわち、同じ積層位置)に配置されている。内部電極5,6は、互いに同じ絶縁体層10上に配置されている。内部電極5,6は、積層方向(第二方向D2)の略中央に設けられている。
内部電極5,6は、平面視で(第二方向D2から見て)、互いに同形状を呈している。本実施形態では、内部電極5,6は、平面視で三角形状を呈している。より具体的には、内部電極5,6は、平面視で二等辺三角形状を呈している。内部電極5,6は、素体2の第三方向D3の略中央に設けられている。第一方向D1から見て、内部電極5,6は、少なくとも一部が互いに重なっている。
内部電極5は、接続端5aと、先端部5bと、側縁5cと、側縁5dと、主面5eと、主面5fと、を有している。内部電極5を平面視したときに、接続端5a、側縁5c、及び側縁5dは、それぞれ三角形の各辺をなす部分である。より具体的には、接続端5aは二等辺三角形の底辺をなす部分であり、側縁5c及び側縁5dは二等辺三角形の等辺をなす部分である。第二方向D2から見て、側縁5c及び側縁5dは、互いに同じ長さを有している。先端部5bは、三角形の一つの角をなす部分であり、より具体的には、二等辺三角形の頂点をなす部分である。
接続端5aは、端面2aに露出し、第三方向D3に延在している。接続端5aは、外部電極3に接続されている。先端部5bは、素体2の内部に配置されている。先端部5bは、第一方向D1から見て、接続端5aと重なっている。先端部5bは、端面2bから離間している。先端部5bは、第一方向D1において接続端5aと対向している。先端部5bは、側縁5c及び側縁5dを互いに接続している。先端部5bは、空洞Sの内部に配置されている。先端部5bは、空洞Sに露出している。先端部5bは、内面2gと第一方向D1で対向している。先端部5bは、空洞Sの内部では内部電極6と第一方向D1で対向していない。
第二方向D2から見て、先端部5bは、先細り形状を呈している。第二方向D2から見て、先端部5bは、尖った形状を呈している。第二方向D2から見て、先端部5bは、鋭角形状を呈している。すなわち、第二方向D2から見て、側縁5c及び側縁5dは鋭角(90度未満)をなしている。第二方向D2から見て、先端部5bは、実際には図4に示されるように、丸められた形状を呈していてもよい。先端部5bは、製造時に予め丸められた形状に形成されてもよい。この場合、印刷等により先端部5bを安定して形成することができるので、放電特性が安定する。また、放電による先端部5bの形状変化が生じ難いので、放電特性が更に安定する。また、放電により先端が溶融し、金属成分が空洞Sの内部に飛散することが抑制されるので、ショートの発生が抑制される。
図3に示されるように、側縁5cは、接続端5aと先端部5bの第三方向D3の一端とに接続されている。側縁5cは、接続端5aと先端部5bの第三方向D3の一端とを接続している。側縁5cは、先端部5bから延在し、先端部5bの第三方向D3の一端まで至っている。側縁5cは、第三方向D3において、側面2eと対向している。側縁5cは、空洞Sに露出している部分を有している。側縁5cの先端部5b寄りの部分が、空洞Sに露出している。
側縁5dは、接続端5aと先端部5bの第三方向D3の他端とに接続されている。側縁5dは、接続端5aと先端部5bの第三方向D3の他端とを接続している。側縁5dは、先端部5bから延在し、先端部5bの第三方向D3の他端まで至っている。側縁5dは、第三方向D3において、側面2fと対向している。側縁5dは、空洞Sに露出している部分を有している。側縁5dの先端部5b寄りの部分が、空洞Sに露出している。
主面5e,5fは、第二方向D2において互いに対向している。主面5eは、第二方向D2において側面2c(図1参照)と対向している。主面5fは、第二方向D2において側面2d(図1参照)と対向している。主面5fは、空洞Sに露出している部分を含んでいる。各主面5e,5fは、接続端5a、側縁5c、及び側縁5dのそれぞれと隣り合っている。
内部電極6は、接続端6aと、先端部6bと、側縁6cと、側縁6dと、主面6eと、主面6fと、を有している。内部電極6を平面視したときに、接続端6a、側縁6c、及び側縁6dは、それぞれ三角形の各辺をなす部分である。より具体的には、接続端6aは二等辺三角形の底辺をなす部分であり、側縁6c及び側縁6dは二等辺三角形の等辺をなす部分である。第二方向D2から見て、側縁6c及び側縁6dは、互いに同じ長さを有している。先端部6bは、三角形の一つの角をなす部分であり、より具体的には、二等辺三角形の頂点をなす部分である。
接続端6aは、端面2bに露出し、第三方向D3に延在している。接続端6aは、外部電極4に接続されている。先端部6bは、素体2の内部に配置されている。先端部6bは、第一方向D1から見て、接続端6aと重なっている。先端部6bは、端面2aから離間している。先端部6bは、第一方向D1において接続端6aと対向している。先端部6bは、側縁6c及び側縁6dを互いに接続している。先端部6bは、空洞Sの内部に配置されている。先端部6bは、空洞Sに露出している。先端部6bは、内面2gと第一方向D1で対向している。先端部6bは、空洞Sの内部では内部電極5と第一方向D1で対向していない。
第二方向D2から見て、先端部6bは、先細り形状を呈している。第二方向D2から見て、先端部6bは、尖った形状を呈している。第二方向D2から見て、先端部6bは、鋭角形状を呈している。すなわち、第二方向D2から見て、側縁6c及び側縁6dは鋭角をなしている。第二方向D2から見て、先端部6bは、実際には図4に示されるように、丸められた形状を呈していてもよい。先端部6bは、製造時に予め丸められた形状に形成されてもよい。この場合、印刷等により先端部6bを安定して形成することができるので、放電特性が安定する。また、放電による先端部6bの形状変化が生じ難いので、放電特性が更に安定する。また、放電により先端が溶融し、金属成分が空洞Sの内部に飛散することが抑制されるので、ショートの発生が抑制される。
側縁6cは、接続端6aと先端部6bの第三方向D3の一端とに接続されている。側縁6cは、接続端6aと先端部6bの第三方向D3の一端とを接続している。側縁6cは、先端部6bから延在し、先端部6bの第三方向D3の一端まで至っている。側縁6cは、第三方向D3において、側面2eと対向している。側縁6cは、空洞Sに露出している部分を有している。側縁6cの先端部6b寄りの部分が、空洞Sに露出している。
側縁6dは、接続端6aと先端部6bの第三方向D3の他端とに接続されている。側縁6dは、接続端6aと先端部6bの第三方向D3の他端とを接続している。側縁6dは、先端部6bから延在し、先端部6bの第三方向D3の他端まで至っている。側縁6dは、第三方向D3において、側面2fと対向している。側縁6dは、空洞Sに露出している部分を有している。側縁6dの先端部6b寄りの部分が、空洞Sに露出している。
主面6e,6fは、第二方向D2において互いに対向している。主面6eは、第二方向D2において側面2c(図1参照)と対向している。主面6fは、第二方向D2において側面2d(図1参照)と対向している。主面6fは、空洞Sに露出している部分を含んでいる。各主面6e,6fは、接続端6a、側縁6c、及び側縁6dのそれぞれと隣り合っている。
側縁5c及び側縁6dは、第四方向D4で互いに対向している。第四方向D4は、第一方向D1に交差し、第二方向D2に直交している。第四方向D4は、側縁5c及び側縁6dに直交している。本実施形態では、第四方向D4は、第三方向D3に対して傾斜している。側縁5c及び側縁6dは、互いに平行をなすように配置されている。先端部5bは、空洞Sの外部において側縁6dと第一方向D1で対向している。先端部6bは、空洞Sの外部において側縁5cと第一方向D1で対向している。第一方向D1から見て、先端部5bは内部電極6と重なっており、先端部6bは内部電極5と重なっている。第三方向D3において、先端部5bは先端部6bよりも側面2f寄りに配置されている。
側縁5c及び側縁6dとの間の第四方向D4での距離L1は、先端部5bと側縁6dとの間の第一方向D1での距離L2よりも短く、先端部6bと側縁5cとの間の第一方向D1での距離L3よりも短い。これにより、側縁5c及び側縁6dとの間で優先して放電が生じる。距離L1は、例えば、1μm以上50μm以下である。距離L2,L3は、例えば、互いに同等であり、0.05mmよりも長く、かつ、0.5mm以下である。本実施形態では、距離L1は20μmであり、距離L2,L3は0.16mmである。距離L2,L3は、距離L1の2倍以上であってもよい。
内部電極5,6の長さ(内部電極5,6の第一方向D1の最大長さ)は、素体2の第一方向D1の長さの1/2よりも長く、例えば、0.2mm以上2.0mm以下である。内部電極5,6の幅(内部電極5,6の第三方向D3の最大長さ)は、接続端5a,6aの第三方向D3の長さであり、例えば、0.05mm以上1.2mm以下である。内部電極5,6の厚さ(内部電極5,6の第二方向D2の長さ)は、例えば、3μm以上20μm以下である。本実施形態では、内部電極5,6の長さは0.8mmであり、内部電極5,6の幅は0.21mmであり、内部電極5,6の厚さは8.5μmである。
外部電極3,4及び内部電極5,6は、例えば、Ag、Pd、Au、Pt、Cu、Ni、Al、Mo、又は、Wを含有する導体材料によって構成される。外部電極3,4及び内部電極5,6は、例えば、Ag/Pd合金、Ag/Cu合金、Ag/Au合金、又は、Ag/Pt合金によって構成されていてもよい。外部電極3,4及び内部電極5,6は、互いに同じ材料によって構成されていてもよいし、互いに異なる材料によって構成されていてもよい。
外部電極3,4は、例えば、上記導電材料を含む導体ペーストを素体2の外表面に付与した後、導体ペーストを焼き付けることにより形成される。外部電極3,4は、めっき層を有していてもよい。内部電極5,6は、例えば、上記導電材料を含む導体ペーストを印刷により絶縁体グリーンシート上に付与した後、絶縁体グリーンシートと共に導体ペーストを焼成することにより形成される。
放電補助部7は、素体2の内部に配置され、素体2の外表面から離間して設けられている。放電補助部7は、空洞Sの内部に配置されている。放電補助部7は、空洞Sに露出している。放電補助部7は、先端部5b,6bと接している。放電補助部7は、主面5e,6eの先端部5b,6b寄りの部分と接している。放電補助部7は、側縁5c及び側縁6dを互いに接続するように配置されている。第二方向D2から見て、放電補助部7は、側縁5c及び側縁6dと重なっている。
図3及び図4に示されるように、放電補助部7は、平面視で(すなわち、第二方向D2から見て)、矩形状を呈している。第二方向D2から見て、放電補助部7の全体が空洞Sと重なっている。放電補助部7の長さ(放電補助部7の第一方向D1の長さ)は、空洞Sの第一方向D1の長さよりも短く、例えば、1μm以上2.0mm未満である。放電補助部7の幅(放電補助部7の第三方向D3の長さ)は、空洞Sの第一方向D1の長さよりも短く、例えば、1μm以上1.2mm未満である。放電補助部7の厚さ(放電補助部7の第二方向D2の長さ)は、例えば、1μm以上20μm以下である。本実施形態では、放電補助部7の長さは0.26mmであり、放電補助部7の幅は0.19mmであり、放電補助部7の厚さは5μmである。
放電補助部7は、絶縁体及び金属粒子を含んでいる。絶縁体は、例えば、セラミック材料により構成されている。セラミック材料としては、例えば、Fe、NiO、CuO、ZnO、MgO、SiO、TiO、MnCO、SrCO、CaCO、BaCO、AL、ZrO、又はBが挙げられる。放電補助部7は、これらのセラミック材料のうちの一種類のみを含んでもよいし、二種類以上を混合させて含んでもよい。金属粒子は、例えば、Ag、Pd、Au、Pt、Ag/Pd合金、Ag/Cu合金、Ag/Au合金、又は、Ag/Pt合金により構成されている。放電補助部7は、RuOなどの半導体粒子を含んでもよい。放電補助部7は、ガラスを含んでもよい。
放電補助部7は、例えば、上記セラミック材料及び金属粒子などを含むスラリーを印刷により絶縁体グリーンシート上に付与した後、絶縁体グリーンシートと共にスラリーを焼成することにより形成される。
以上説明したように、過渡電圧保護デバイス1では、側縁5c,6dが互いに対向している。これにより、側縁5cと側縁6dとの間で放電を生じさせることができる。先端部5b,6bは、先細り形状を呈している。これにより、先端部5b,6bに電界が集中する。よって、クランプ電圧の低減を図ることができる。先端部5b,6bは、空洞Sの内部に配置されている。これにより、先端部5b,6bにおける放電が促進される。よって、クランプ電圧の更なる低減を図ることができる。
過渡電圧保護デバイス1では、電界集中により先端部5b,6bが溶融及び縮退して劣化しても、側縁5cと側縁6dとの間の放電距離を一定に保つことができる。これにより、放電特性が維持されるので、長寿命化を図ることができる。先端部5bは、第一方向D1で側縁6dと対向しているので、内部電極6の角部と対向している場合と比べて、電界集中により先端部5bが溶融及び縮退して劣化することが抑制される。先端部6bは、第一方向D1で側縁5cと対向しているので、内部電極5の角部と対向している場合と比べて、電界集中により先端部6bが溶融及び縮退して劣化することが抑制される。先端部5b,6bは、内面2gと対向している。つまり、先端部5bは、空洞Sの内部で内部電極6と第一方向D1で対向していない。先端部6bは、空洞Sの内部で内部電極5と第一方向D1で対向していない。これにより、放電箇所を制御することができる。よって、放電が安定する。このことからも、長寿命化を図ることができる。
側縁5c,6dは、空洞Sに露出している。このため、側縁5c,6dにおける放電が促進される。よって、放電特性を向上させることができる。
第二方向D2から見て、先端部5b,6bは、鋭角形状を呈している。このため、先端部5b,6bにおける電界集中が促進される。よって、クランプ電圧を確実に低減することができる。第二方向D2から見て、内部電極5,6は、三角形状を呈している。このため、先端部5b,6bを容易に先細り形状とすることができる。
放電補助部7は、先端部5b,6bと接している。これにより、先端部5b,6bにおける放電が促進されるので、クランプ電圧の更なる低減を図ることができる。放電補助部7は、側縁5c及び側縁6dを互いに接続するように配置されている。このため、側縁5c,6dにおける放電が促進される。よって、放電特性を向上させることができる。
本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
上記実施形態では、放電補助部7と空洞Sとは、平面視で同形状を呈しているが、異なる形状を呈していてもよい。過渡電圧保護デバイス1は、放電補助部7を備えていなくてもよい。内部電極5は少なくとも接続端5a、先端部5b及び側縁5cを有していてればよく、第二方向D2から見て、三角形状以外の形状を呈していてもよい。また、側縁5cは先端部5bから延在していればよく、接続端5aと接続されていなくてもよい。内部電極6は少なくとも接続端6a、先端部6b及び側縁6dを有していてればよく、第二方向D2から見て、三角形状以外の形状を呈していてもよい。また、側縁6cは先端部6bから延在していればよく、接続端6aと接続されていなくてもよい。
1…過渡電圧保護デバイス、2…素体、2a,2b…端面、2g…内面、3,4…外部電極、5,6…内部電極、5a,6a…接続端、5b,6b…先端部、5c,5d,6c,6d…側縁、7…放電補助部、S…空洞。

Claims (11)

  1. 第一方向で互いに対向している第一端面及び第二端面を有する素体と、
    前記第一端面に配置された第一外部電極と、
    前記第二端面に配置された第二外部電極と、
    前記第一外部電極に接続された第一接続端と、前記素体の内部に配置された第一先端部と、前記第一先端部から延在している第一側縁と、を有する第一内部電極と、
    前記第二外部電極に接続された第二接続端と、前記素体内に配置された第二先端部と、前記第二先端部から延在している第二側縁と、を有する第二内部電極と、
    を備え、
    前記第一側縁及び前記第二側縁は、前記第一方向に交差する第二方向で互いに対向し、
    前記第一先端部及び前記第二先端部のそれぞれは、前記第一方向及び前記第二方向のそれぞれに直交する第三方向から見て、先細り形状を呈しており、
    前記第一先端部は、前記第二側縁と前記第一方向で対向し、
    前記第二先端部は、前記第一側縁と前記第一方向で対向している、
    過渡電圧保護デバイス。
  2. 第一方向で互いに対向している第一端面及び第二端面を有する素体と、
    前記第一端面に配置された第一外部電極と、
    前記第二端面に配置された第二外部電極と、
    前記第一外部電極に接続された第一接続端と、前記素体の内部に配置された第一先端部と、前記第一先端部から延在している第一側縁と、を有する第一内部電極と、
    前記第二外部電極に接続された第二接続端と、前記素体内に配置された第二先端部と、前記第二先端部から延在している第二側縁と、を有する第二内部電極と、
    を備え、
    前記第一側縁及び前記第二側縁は、前記第一方向に交差する第二方向で互いに対向し、
    前記第一先端部及び前記第二先端部のそれぞれは、前記第一方向及び前記第二方向のそれぞれに直交する第三方向から見て、先細り形状を呈しており、
    前記素体の内部には、空洞が形成されており、
    前記第一先端部及び前記第二先端部のそれぞれは、前記空洞の内部に配置され、前記空洞を画定している前記素体の内面と前記第一方向で対向している、
    過渡電圧保護デバイス。
  3. 前記素体の内部には空洞が形成されており、
    前記第一先端部及び前記第二先端部のそれぞれは、前記空洞に露出している、
    請求項1に記載の過渡電圧保護デバイス。
  4. 前記第一側縁及び前記第二側縁は、前記空洞に露出している、
    請求項2又は3に記載の過渡電圧保護デバイス。
  5. 前記第三方向から見て、前記第一先端部及び前記第二先端部のそれぞれは、鋭角形状を呈している、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の過渡電圧保護デバイス。
  6. 前記第三方向から見て、前記第一内部電極及び前記第二内部電極のそれぞれは、三角形状を呈している、
    請求項1~5のいずれか一項に記載の過渡電圧保護デバイス。
  7. 前記第一先端部及び前記第二先端部のそれぞれと接している放電補助部を更に備える、
    請求項1~6のいずれか一項に記載の過渡電圧保護デバイス。
  8. 前記放電補助部は、前記第一側縁及び前記第二側縁を互いに接続するように配置されている、
    請求項7に記載の過渡電圧保護デバイス。
  9. 前記第三方向から見て、前記第一先端部及び前記第二先端部のそれぞれは、丸められた形状を呈している、
    請求項1~8のいずれか一項に記載の過渡電圧保護デバイス。
  10. 前記第一先端部は、前記第二側縁と前記第一方向で対向し、
    前記第二先端部は、前記第一側縁と前記第一方向で対向している、
    請求項2に記載の過渡電圧保護デバイス。
  11. 前記第一側縁と前記第二側縁との間の前記第二方向での距離は、前記第一先端部と前記第二側縁との間の前記第一方向での距離よりも短く、前記第二先端部と前記第一側縁との間の前記第一方向での距離よりも短い、
    請求項1又は10に記載の過渡電圧保護デバイス。
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