JP2023041202A - 過渡電圧保護デバイス - Google Patents

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壮司 簗田
Soji Yanada
尚義 吉田
Hisayoshi Yoshida
匡人 早津
Masato Hayatsu
悠介 今井
Yusuke Imai
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Abstract

【課題】放電箇所を制御することができる過渡電圧保護デバイスを提供する。【解決手段】過渡電圧保護デバイス1は、空洞Sが内部に形成されている素体2と、第一方向D1に沿って延在し、空洞Sを介して互いに対向するように素体2内に設けられている内部電極5,6と、内部電極5,6に接続されている外部電極3,4と、内部電極5,6と接するように素体2内に設けられている放電補助部7と、を備える。内部電極5,6は、第一方向D1に直交する第二方向D2で互いに対向している主面及び主面5f,6fと、主面と主面5f,6fとを接続している先端面5b,6bと、をそれぞれ有する。主面は、放電補助部7と接している。主面5f,6fは、素体2と接している。先端面5b,6bは、素体2と接している。素体2は、主面5f,6f間から空洞S内に入り込み、先端面5b,6b間に位置している突出部を有している。【選択図】図3

Description

本開示は、過渡電圧保護デバイスに関する。
特許文献1には、空洞部が内部に形成されている磁性基材と、空洞部内において互いに対向して配置された一対の対向電極と、一対の対向電極と接続された一対の外部電極と、一対の対向電極と接している放電補助電極と、を備えるESD(Electro-Static Discharge)保護デバイスが記載されている。このESD保護デバイスでは、空洞部により放電が生じ易いので、高ESD耐量を実現することができる。
国際公開第2012/050073号
特許文献1に記載のESD保護デバイスでは、放電箇所を制御することができない。
本開示の一態様は、放電箇所を制御することができる過渡電圧保護デバイスを提供する。
本開示の一態様に係る過渡電圧保護デバイスは、空洞が内部に形成されている素体と、第一方向に沿って延在し、空洞を介して互いに対向するように素体内に設けられている一対の内部電極と、一対の内部電極のうち対応する内部電極にそれぞれ接続されている一対の外部電極と、一対の内部電極と接するように素体内に設けられている放電補助部と、を備え、一対の内部電極は、第一方向に直交する第二方向で互いに対向している第一面及び第二面と、第一面と第二面とを接続している第三面と、をそれぞれ有し、第一面は、放電補助部と接しており、第二面は、素体と接しており、第三面は、空洞に露出しており、素体は、一対の第二面間から空洞内に入り込み、一対の第三面間に位置している突出部を有している。
上記過渡電圧保護デバイスでは、一対の内部電極が空洞を介して互いに対向している。一対の内部電極は、放電補助部と接している第一面と、素体と接している第二面と、第一面と第二面とを接続し、空洞に露出している第三面とをそれぞれを有している。素体は、一対の第二面間から空洞内に入り込み、一対の第三面間に位置している突出部を有している。このため、第三面の第二面寄りの部分よりも、第三面の第一面寄りの部分で放電を生じさせることができる。
一対の内部電極は、第一方向で互いに対向していてもよい。この場合、第一方向に直交する方向において素体を小型化することができる。
一対の内部電極の第二方向における長さは、放電補助部の第二方向の長さよりも長くてもよい。この場合、内部電極が厚いので、放電時の内部電極の発熱を抑制することができる。よって、耐久性を向上させることができる。
突出部は、一対の第二面を互いに接続するように設けられていてもよい。この場合、第三面の第二面寄りの部分における放電を更に抑制することができる。
一対の内部電極の第二方向における長さは、突出部の第二方向における長さよりも長くてもよい。この場合、第三面の第一面寄りの部分における放電が突出部により妨げられることが抑制される。
一対の第一面間の距離は、一対の第二面間の距離よりも短くてもよい。この場合、放電補助部が空洞に露出する面積が小さくなるので、放電補助部に含まれる金属成分の飛散を抑制することができる。この結果、ショートが発生する可能性を低減できる。
一対の第三面は、第二方向に対して傾斜していてもよい。この場合、第三面が傾斜することで、一対の第一面間の距離を一対の第二面間の距離よりも短くできる。よって、第三面と第一面との間の辺部に電界が集中するので、放電箇所を更に制御することができる。
本開示の一態様によれば、放電箇所を制御することができる。
図1は、実施形態に係る過渡電圧保護デバイスを示す斜視図である。 図2は、図1の過渡電圧保護デバイスの分解斜視図である。 図3は、図1の過渡電圧保護デバイスを積層方向から見た透視図である。 図4は、図3のIV-IV線に沿った断面図である。 図5は、変形例に係る過渡電圧保護デバイスの断面図である。
以下、添付図面を参照して、実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1~図4に示される本実施形態に係る過渡電圧保護デバイス1は、図示しない電子機器に実装され、ESDなどの過渡電圧から電子機器を保護する電子部品である。過渡電圧保護デバイス1が保護する電子機器は、例えば、回路基板又は電子部品を含む。過渡電圧保護デバイス1は、素体2と、一対の外部電極3,4と、一対の内部電極5,6と、放電補助部7とを備える。内部電極5,6は、放電するように構成された放電電極である。内部電極5,6は、放電補助部7と共に、過渡電圧サプレッサを構成している。過渡電圧サプレッサは、過渡電圧吸収性能を有する。
素体2は、直方体形状を呈している。直方体形状には、例えば、角部及び稜線部が面取りされている直方体の形状、及び、角部及び稜線部が丸められている直方体の形状が含まれる。素体2は、外表面として、互いに対向している一対の端面2a,2bと、互いに対向している一対の側面2c,2dと、互いに対向している一対の側面2e,2fと、を有している。四つの側面2c,2d,2e,2fは、それぞれ端面2a及び端面2bと隣り合うと共に、端面2aと端面2bとを接続するように、端面2a,2bの対向方向に延在している。四つの側面2c,2d,2e,2fのうちの一側面は、保護対象の電子機器と対向する実装面として規定されている。
本実施形態では、端面2a,2bの対向方向を第一方向D1、側面2c,2dの対向方向を第二方向D2、側面2e,2fの対向方向を第三方向D3とする。第一方向D1は、素体2の長さ方向であり、第二方向D2は、素体2の高さ方向であり、第三方向D3は、素体2の幅方向である。素体2の長さ(素体2の第一方向D1の長さ)は、例えば、0.4mm以上2.0mm以下である。素体2の高さ(素体2の第二方向D2の長さ)は、例えば、0.2mm以上1.2mm以下である。素体2の幅(素体2の第三方向D3の長さ)は、例えば、0.2mm以上1.2mm以下である。本実施形態では、素体2の長さは、1.6mmであり、素体2の高さは、0.8mmであり、素体2の幅は、0.8mmである。
素体2の内部には、空洞Sが形成されている。空洞Sは、素体2の外表面から離間して形成されている。空洞Sは、素体2において第一方向D1、第二方向D2、及び第三方向D3のそれぞれの略中央部に形成されている。空洞Sは、第一方向D1において内部電極5の先端面5bと内部電極6の先端面6bとの間に位置している。空洞Sの長さ(空洞Sの第一方向D1の長さ)は、例えば、0.01mm以上0.2mm以下である。空洞Sの高さ(空洞Sの第二方向D2の長さ)は、例えば、5μm以上50μm以下である。空洞Sの幅(空洞Sの第三方向D3の長さ)は、例えば、0.05mm以上0.6mm以下である。
空洞Sは、例えば、絶縁体グリーンシート上に付与された有機ラッカーを、絶縁体グリーンシートと共に焼成することにより形成される。空洞Sは、有機ラッカーの焼失により形成される。有機ラッカーは、有機溶剤及び有機バインダを含む。有機ラッカーは、例えば、印刷により、絶縁体グリーンシート上に付与される。
図2に示されるように、素体2は、第二方向D2において積層された複数の絶縁体層10と、複数の絶縁体層11と、複数の絶縁体層12とを有している。素体2の積層方向(第二方向D2)の両端部には、複数の絶縁体層10がそれぞれ配置されている。積層方向の一端に配置された絶縁体層10は、側面2cを有している。積層方向の他端に配置された絶縁体層10は、側面2dを有している。
素体2の積層方向の中央部には、複数の絶縁体層11及び複数の絶縁体層12が内部電極5,6及び放電補助部7と共に配置されている。複数の絶縁体層11は、放電補助部7の積層により生じる段差を解消するためのパターンである。各絶縁体層11には、放電補助部7の形状に対応する貫通孔が形成されている。複数の絶縁体層11は、放電補助部7と組み合わされ積層されている。複数の絶縁体層12は、内部電極5,6の積層により生じる段差を解消するためのパターンである。各絶縁体層12には、内部電極5,6及び空洞Sの第三方向D3の両側に配置される二つのパターンを含む。複数の絶縁体層12は、内部電極5,6及び空洞Sと組み合わされて積層されている。絶縁体層11の積層数は、絶縁体層12の積層数よりも少なく、本実施形態では2であるが、1であってもよいし、3以上であってもよい。
各絶縁体層10,11,12は、電気絶縁性を有する絶縁体であり、絶縁体グリーンシートの焼結体から構成される。実際の素体2では、各絶縁体層10,11,12は、その間の境界が視認できない程度に一体化されている。各絶縁体層10,11,12の厚さ(第二方向D2の長さ)は、例えば互いに同等である。
絶縁体層10,11,12は、例えば、互いに同じ材料により形成されている。各絶縁体層10,11,12は、Fe、NiO、CuO、ZnO、MgO、SiO、TiO、MnCO、SrCO、CaCO、BaCO、Al、ZrO、Bなどのセラミック材料によって構成される。絶縁体層10は、単独のセラミック材料によって構成されてもよいし、二種類以上のセラミック材料を混合させることによって構成されてもよい。絶縁体層10,11,12は、ガラスを含有していてもよい。絶縁体層10,11,12は、低温焼結を可能とするために酸化銅(CuO、CuO)を含有していてもよい。
図1及び図3に示されるように、外部電極3,4は、素体2の外表面に設けられている。外部電極3,4は、第一方向D1において互いに対向するように素体2に配置されている。外部電極3,4は、素体2の第一方向D1の両端部に設けられている。外部電極3,4は、第一方向D1において互いに離間している。図2では、外部電極3,4の図示が省略されている。
外部電極3は、端面2aに設けられ、内部電極5に接続されている。外部電極3は、端面2aを覆うと共に、その一部が側面2c,2d,2e,2f上に回り込むように形成されている。外部電極3は、端面2aの全面と、側面2c,2d,2e,2fの端面2a側の端部とに設けられている。
外部電極4は、端面2bに設けられ、内部電極6に接続されている。外部電極4は、端面2bを覆うと共に、その一部が側面2c,2d,2e,2f上に回り込むように形成されている。外部電極4は、端面2bの全面と、側面2c,2d,2e,2fの端面2b側の端部とに設けられている。
図2~図4に示されるように、内部電極5,6は、互いに離間して素体2内に設けられている。内部電極5,6は、第一方向D1に沿って延在している。内部電極5,6は、空洞Sを介して第一方向D1において互いに対向している。内部電極5,6は、第二方向D2において同じ高さ位置(すなわち、同じ積層位置)に配置されている。内部電極5,6は、互いに同じ絶縁体層11上に配置されている。内部電極5,6は、積層方向(第二方向D2)の略中央に設けられている。
内部電極5,6は、素体2の第三方向D3の略中央に設けられている。内部電極5,6は、第三方向D3の中心位置が互いに一致するように配置されている。内部電極5の第三方向D3の中心位置とは、内部電極5において最も第三方向D3の一方側に位置する点と、内部電極5において最も第三方向D3の他方側に位置する点との中間位置である。内部電極6の第三方向D3の中心位置とは、内部電極6において最も第三方向D3の一方側に位置する点と、内部電極6において最も第三方向D3の他方側に位置する点との中間位置である。第二方向D2から見て、内部電極5の第三方向D3の中心線と、内部電極6の第三方向D3の中心線とは、互いに一致している。第一方向D1から見て、内部電極5,6は、互いに完全に重なっている。
内部電極5は、接続端面5aと、先端面5bと、側面5cと、側面5dと、主面5eと、主面5fと、を有している。接続端面5aは、端面2aに露出し、外部電極3と接続されている。先端面5bは、外部電極3と反対側に位置している。先端面5bは、端面2bから離間している。接続端面5aと先端面5bとは、第一方向D1において互いに対向している。接続端面5a及び先端面5bは、それぞれ矩形状を呈している。接続端面5a及び先端面5bは、それぞれ主面5eと主面5fとを接続していると共に、側面5cと側面5dとを接続している。
先端面5bは、第一方向D1及び第二方向D2に対して傾斜している。先端面5bは、第三方向D3に対して平行である。先端面5bは、主面5eから主面5fに向かうにつれて、接続端面5aに近づくように傾斜している。
各側面5c,5dは、接続端面5aと先端面5bとを接続するように第一方向D1において延在している。側面5c,5dは、第三方向D3において互いに対向している。側面5cは、第三方向D3において側面2eと対向している。側面5dは、第三方向D3において側面2fと対向している。第二方向D2から見て、側面5c及び側面5dは、互いに平行である。側面5c,5dは、互いに同形状を呈している。側面5c,5dの全体が、素体2と接している。
主面5e,5fは、接続端面5aと先端面5bとを接続するように第一方向D1において延在している。主面5e,5fは、第二方向D2において互いに対向している。主面5eは、第二方向D2において側面2c(図1参照)と対向している。主面5eは、放電補助部7と接している部分を含んでいる。主面5fは、第二方向D2において側面2d(図1参照)と対向している。主面5fの全体が、素体2と接している。各主面5e,5fは、接続端面5a、側面5c、及び側面5dのそれぞれと隣り合っている。主面5eの第一方向D1の長さは、主面5fの第一方向D1の長さよりも長い。
内部電極6は、接続端面6aと、先端面6bと、側面6cと、側面6dと、主面6eと、主面6fと、を有している。接続端面6aは、端面2bに露出し、外部電極4と接続されている。先端面6bは、外部電極4と反対側に位置している。先端面6bは、端面2aから離間している。接続端面6aと先端面6bとは、第一方向D1において互いに対向している。接続端面6a及び先端面6bは、それぞれ矩形状を呈している。接続端面6a及び先端面6bは、それぞれ主面6eと主面6fとを接続していると共に、側面6cと側面6dとを接続している。
先端面6bは、第一方向D1及び第二方向D2に対して傾斜している。先端面6bは、第三方向D3に対して平行である。先端面6bは、先端面5bと非平行である。先端面6bは、主面6eから主面6fに向かうにつれて、接続端面6aに近づくように傾斜している。
各側面6c,6dは、接続端面6aと先端面6bとを接続するように第一方向D1において延在している。側面6c,6dは、第三方向D3において互いに対向している。側面6cは、第三方向D3において側面2eと対向している。側面6dは、第三方向D3において側面2fと対向している。第二方向D2から見て、側面6c及び側面6dは、互いに平行である。側面6c,6dは、互いに同形状を呈している。側面6c,6dの全体が、素体2と接している。
主面6e,6fは、接続端面6aと先端面6bとを接続するように第一方向D1において延在している。主面6e,6fは、第二方向D2において互いに対向している。主面6eは、第二方向D2において側面2c(図1参照)と対向している。主面6eは、放電補助部7と接している部分を含んでいる。主面6fは、第二方向D2において側面2d(図1参照)と対向している。主面6fの全体が、素体2と接している。各主面6e,6fは、接続端面6a、側面6c、及び側面6dのそれぞれと隣り合っている。主面6eの第一方向D1の長さは、主面6fの第一方向D1の長さよりも長い。
内部電極5,6は、例えば、互いに同じ形状を呈している。内部電極5,6の第二方向の長さ(最大長さ)L1は、素体2の第二方向D2の長さの1/100以上1/10以下である。長さL1は、例えば、5μm以上50μm以下である。主面5e,6eの第一方向D1の長さは、例えば、0.2mm以上1mm以下である。主面5f,6fの第一方向D1の長さは、例えば、0.2mm以上1mm以下である。内部電極5,6の第三方向D3の長さは、例えば、0.05mm以上0.5mm以下である。
主面5eと主面6eとの間の第一方向D1における距離d1は、主面5fと主面6fとの間の第一方向D1における距離d2よりも短い。距離d1は、例えば、0.01mm以上0.1mm以下である。距離d2は、例えば、0.01mm以上0.2mm以下である。先端面5b,6bは、第一方向D1において空洞Sを介して互いに対向している。先端面5b,6bは、主面5e,6eから主面5f,6fに向かうにつれて、先端面5b,6b間の第一方向D1における距離dが長くなるように第二方向D2に対して傾斜している。距離dは、距離d1から距離d2の間で変化する。先端面5b,6bは、第二方向D2において放電補助部7から遠ざかるにつれて、距離dが長くなるように第二方向D2に対して傾斜している。空洞Sの第一方向D1の長さは、距離dと等しく、第二方向D2において放電補助部7から遠ざかるにつれて、長くなる。
外部電極3,4及び内部電極5,6は、例えば、Ag、Pd、Au、Pt、Cu、Ni、Al、Mo、又は、Wを含有する導体材料によって構成される。外部電極3,4及び内部電極5,6は、例えば、Ag/Pd合金、Ag/Cu合金、Ag/Au合金、又は、Ag/Pt合金によって構成されていてもよい。外部電極3,4及び内部電極5,6は、互いに同じ材料によって構成されていてもよいし、互いに異なる材料によって構成されていてもよい。
外部電極3,4は、例えば、上記導電材料を含む導体ペーストを素体2の外表面に付与した後、導体ペーストを焼き付けることにより形成される。外部電極3,4は、めっき層を有していてもよい。内部電極5,6は、例えば、上記導電材料を含む導体ペーストを印刷により絶縁体グリーンシート上に付与した後、絶縁体グリーンシートと共に導体ペーストを焼成することにより形成される。
放電補助部7は、内部電極5,6の主面5e,6eと接するように素体2内に設けられている。放電補助部7は、素体2の外表面から離間して設けられている。放電補助部7は、内部電極5,6を互いに接続している。放電補助部7は、内部電極5,6から露出している。放電補助部7は、空洞Sに露出している。
図3に示されるように、放電補助部7は、平面視で(すなわち、第二方向D2から見て)、矩形状を呈している。第二方向D2から見て、放電補助部7は、空洞S及び先端面5b,6bと重なっている。第二方向D2から見て、放電補助部7は、空洞S及び先端面5b,6bの全体と重なっている。放電補助部7の第一方向D1の長さは、例えば、0.01mm以上0.2mm以下である。放電補助部7の第三方向D3の長さは、例えば、0.05mm以上0.6mm以下である。図4に示されるように、内部電極5,6の第二方向D2の長さL1は、放電補助部7の第二方向D2の長さL2よりも長い(L1>L2)。放電補助部7の第二方向D2の長さL2は、例えば、1μm以上10μm以下である。
放電補助部7は、絶縁体及び金属粒子を含んでいる。絶縁体は、例えば、セラミック材料により構成されている。セラミック材料としては、例えば、Fe、NiO、CuO、ZnO、MgO、SiO、TiO、MnCO、SrCO、CaCO、BaCO、AL、ZrO、又はBが挙げられる。放電補助部7は、これらのセラミック材料のうちの一種類のみを含んでもよいし、二種類以上を混合させて含んでもよい。金属粒子は、例えば、Ag、Pd、Au、Pt、Ag/Pd合金、Ag/Cu合金、Ag/Au合金、又は、Ag/Pt合金により構成されている。放電補助部7は、RuOなどの半導体粒子を含んでもよい。放電補助部7は、ガラスを含んでもよい。
放電補助部7は、例えば、上記セラミック材料及び金属粒子などを含むスラリーを印刷により絶縁体グリーンシート上に付与した後、絶縁体グリーンシートと共にスラリーを焼成することにより形成される。
素体2は、主面5fと主面6fとの間から空洞S内に入り込み、先端面5bと先端面6bとの間に位置している突出部2gを有している。突出部2gは、第二方向D2において主面5f,6fよりも放電補助部7側に突出している。突出部2gは、第二方向D2において空洞Sを介して放電補助部7と対向している。第二方向D2から見て、突出部2gは、第一方向D1において主面5fと主面6fとを互いに接続するように設けられている。第二方向D2から見て、突出部2gは、第一方向D1において主面5fと主面6fとの間に位置する領域R(図3参照)の全体に設けられている。突出部2gの表面は、空洞Sに露出している。突出部2gの表面は、放電補助部7に向けて湾曲した曲面である。
内部電極5,6の第二方向D2の長さL1は、突出部2gの第二方向D2の長さL3よりも長い(L1>L3)。長さL3は、主面5f,6fを基準面としたときに、突出部2gが基準面から第二方向D2において突出する最大長さである。
以上説明したように、過渡電圧保護デバイス1では、一対の内部電極5,6が空洞Sを介して互いに対向している。一対の内部電極5,6は、放電補助部7と接している主面5e,6eと、素体2と接している主面5f,6fとを有している。素体2は、主面5fと主面6fとの間から空洞S内に入り込んでいる突出部2gを有している。突出部2gによれば、先端面5b,6bの主面5f,6f寄りの部分では、沿面距離が長くなる。このため、先端面5b,6bの主面5f,6f寄りの部分よりも、主面5e,6e寄りの部分で放電を生じさせることができる。
一対の内部電極5,6は、延在方向(第一方向D1)で互いに対向している。このため、一対の内部電極5,6の延在方向の先端に位置する先端面5b,6b同士が対向する。よって、一対の内部電極5,6が延在方向に直交する方向(例えば、第二方向D2又は第三方向D3)で互いに対向する場合に比べて、延在方向に直交する方向において素体2を小型化することができる。
一対の内部電極5,6の第二方向D2における長さL1は、放電補助部7の第二方向D2の長さL2よりも長い(L1>L2)。このように内部電極5,6が厚いので、放電時の内部電極5,6の発熱を抑制することができる。よって、過渡電圧保護デバイス1の耐久性を向上させることができる。また、内部電極5,6の発熱を抑制することで、放電補助部7の金属成分の飛散を抑制することができる。この結果、ショートが発生する可能性を低減できる。
突出部2gは、主面5fと主面6fとを互いに接続するように設けられている。このため、先端面5b,6bの主面5f,6f寄りの部分における放電を更に抑制することができる。
一対の内部電極5,6の第二方向D2における長さL1は、突出部2gの第二方向D2における長さL3よりも長い(L1>L3)。このため、先端面5b,6bの主面5e,6e寄りの部分における放電が突出部2gにより妨げられることが抑制される。
主面5eと主面6eとの間の距離d1は、主面5fと主面6fとの間の距離d2よりも短い。このため、放電補助部7が空洞Sに露出する面積が小さくなる。よって、放電補助部7に含まれる金属成分の飛散を抑制することができる。この結果、ショートが発生する可能性を低減できる。また、距離d2が距離d1よりも長いので、先端面5b,6bの主面5f,6f寄りの部分における放電を更に抑制することができる。
先端面5b,6bは、第二方向D2に対して傾斜している。このため、放電補助部7が空洞Sに露出する面積が小さくなる構成が容易に実現できる。また、先端面5b,6bが傾斜していることにより、先端面5b,6bと主面5e,6eとの間の辺部に電界が集中し易くなる。よって、放電箇所を更に制御することができると共に、放電を誘発し易くなる。
本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
図5は、変形例に係る過渡電圧保護デバイスの断面図である。図5に示されるように、変形例に係る過渡電圧保護デバイス1Aでは、先端面5b,6bが第二方向D2に対して傾斜していない点で、過渡電圧保護デバイス1と相違している。過渡電圧保護デバイス1Aにおいても、素体2が突出部2gを有しているので、放電を先端面5b,6bの主面5f,6f寄りの部分ではなく主面5e,6e寄りの部分で生じさせることができる。
過渡電圧保護デバイス1,1Aでは、先端面5b,6bは、それぞれ一平面により構成されているが、曲面であってもよいし、複数の平面により構成され、段差部を有していてもよい。
過渡電圧保護デバイス1,1Aでは、突出部2gは、主面5fと主面6fとを互いに接続するように設けられていなくてもよい。例えば、突出部2gは、第二方向D2から見て領域Rの一部のみに設けられていてもよい。また、複数の突出部2gが設けられていてもよい。このような場合でも、突出部2gによれば、先端面5b,6bの主面5f,6f寄りの部分では、沿面距離が長くなる。よって、先端面5b,6bの主面5f,6f寄りの部分よりも、主面5e,6e寄りの部分で放電を生じさせることができる。
過渡電圧保護デバイス1,1Aでは、内部電極5,6の第二方向D2の長さL1は、互いに同等であるが、互いに異なっていてもよい。この場合、主面5f,6fの第二方向D2における高さ位置が異なる。突出部2gの第二方向D2の長さL3の基準面は、主面5f,6fのうち側面2cに近い方に設定することができる。絶縁体層12の形状は、内部電極5,6の形状に合わせて適宜設定される。
過渡電圧保護デバイス1,1Aでは、内部電極5,6が第一方向D1において互いに対向しているが、第三方向D3において互いに対向していてもよい。この場合、例えば、側面5d,6dが空洞Sを介して対向する。
1,1A…過渡電圧保護デバイス、2…素体、2g…突出部、3,4…外部電極、5,6…内部電極、5b,6b…先端面、5e,6e…主面、5f,6f…主面、7…放電補助部、D1…第一方向、D2…第二方向、S…空洞。

Claims (7)

  1. 空洞が内部に形成されている素体と、
    第一方向に沿って延在し、前記空洞を介して互いに対向するように前記素体内に設けられている一対の内部電極と、
    前記一対の内部電極のうち対応する内部電極にそれぞれ接続されている一対の外部電極と、
    前記一対の内部電極と接するように前記素体内に設けられている放電補助部と、
    を備え、
    前記一対の内部電極は、前記第一方向に直交する第二方向で互いに対向している第一面及び第二面と、前記第一面と前記第二面とを接続している第三面と、をそれぞれ有し、
    前記第一面は、前記放電補助部と接しており、
    前記第二面は、前記素体と接しており、
    前記第三面は、前記空洞に露出しており、
    前記素体は、一対の前記第二面間から前記空洞内に入り込み、一対の前記第三面間に位置している突出部を有している、
    過渡電圧保護デバイス。
  2. 前記一対の内部電極は、前記第一方向で互いに対向している、
    請求項1に記載の過渡電圧保護デバイス。
  3. 前記一対の内部電極の前記第二方向における長さは、前記放電補助部の前記第二方向の長さよりも長い、
    請求項1又は2に記載の過渡電圧保護デバイス。
  4. 前記突出部は、前記一対の第二面を互いに接続するように設けられている、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の過渡電圧保護デバイス。
  5. 前記一対の内部電極の前記第二方向における長さは、前記突出部の前記第二方向における長さよりも長い、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の過渡電圧保護デバイス。
  6. 一対の前記第一面間の距離は、前記一対の第二面間の距離よりも短い、
    請求項1~5のいずれか一項に記載の過渡電圧保護デバイス。
  7. 前記一対の第三面は、前記第二方向に対して傾斜している、
    請求項5に記載の過渡電圧保護デバイス。
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