JP2023022733A - 表面処理装置 - Google Patents

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正人 村下
Masato Murashita
亮太 井出
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明久 志村
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【課題】処理液の底層における搬送方向と同一方向の流れの流速を増加させる。【解決手段】表面処理装置100は、貯留槽1と底層に被処理物Bの搬送方向Tと同一方向の流れを発生させる第1フロー生成部10と中層から上層に亘って搬送方向Tと逆方向の流れを発生させる第2フロー生成部20とを含む。入槽部2及び出槽部3は傾斜壁(2a,3a)を有する。第1フロー生成部10は噴射ユニット11と循環ユニット12とを有する。噴射ユニット11は底壁4aにおいて互いに搬送方向Tに離隔して設けられ処理液を出槽部3側に噴射する複数の第1噴射部(噴射部)111を有する。循環ユニット12は、入槽部2の傾斜壁2aの下端側部分にて貯留槽1内の領域に開口する吐出口12aと出槽部3の傾斜壁3aの下端側部分にて貯留槽1内の領域に開口する吸入口12bとを有し、吐出口12aから処理液を噴射すると共に吸入口12bから処理液を吸引する。【選択図】図2

Description

本発明は、塗装工場などに設けられ被処理物の表面に対して脱脂処理などの表面処理を施す浸漬型(ディップ型)の表面処理装置に関する。
特許文献1には、塗装前処理装置や電着塗装装置として用いられる浸漬型の表面処理装置が開示されている。この表面処理装置は、乗用車ボディの塗装工場に設けられ、処理液を貯留した処理槽と、処理槽内の処理液に流れを発生させる第1付勢手段及び第2付勢手段とを有している。第1付勢手段は入槽部から出槽部へ向かう乗用車ボディの搬送方向と逆方向の対向流を処理槽内の処理液の上層と中層に発生させており、第2付勢手段は搬送方向と同一方向の順行流を処理液の底層に発生させている。第2付勢手段は、処理槽の底部に配置された複数の噴射ノズルからなるものであり、これらの複数の噴射ノズルから処理液を噴射することによって順行流を発生させている。そして、この表面処理装置では、入槽した乗用車ボディなどによって処理槽内に持ち込まれて処理槽の底部に沈降した金属粉などの異物が第2付勢手段によって底層に発生させた順行流により槽外へ排出し得るようになっている。
特許第4849605号公報
しかしながら、特許文献1に記載された表面処理装置では、第2付勢手段は処理槽の底部に配置された複数の噴射ノズルからなるものであるため、順行流の流速を増加させるにもノズルに応じた限度があり、処理槽の底部に沈降した金属粉などの異物を槽外へ排出するために必要な流速を確保することが困難になるおそれがある。その結果、処理槽の底部に異物が蓄積するとともに、被処理物の表面に異物が付着し、塗装不良が発生する可能性があり、改善の余地がある。
そこで、本発明は、処理液の底層における被処理物の搬送方向と同一方向の流れ(順行流)の流速を容易に増加させることできる表面処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の一態様によると、入槽部、出槽部及び前記入槽部と前記出槽部の間に設けられた処理槽部を有し処理液を貯留する貯留槽と、前記処理槽部内の処理液の底層に前記貯留槽内を前記入槽部から前記出槽部に向かって搬送される被処理物の搬送方向と同一方向の流れを発生させる第1フロー生成部と、前記底層よりも上方の中層から上層に亘って前記搬送方向と逆方向の流れを発生させる第2フロー生成部と、を含む、表面処理装置が提供される。この表面処理装置において、前記入槽部及び前記出槽部は、それぞれ前記処理槽部側に向かうほど前記処理槽部の底壁に近づくように傾斜した傾斜壁を有し、前記第1フロー生成部は、噴射ユニットと、循環ユニットと、を有している。前記噴射ユニットは、前記底壁において互いに前記搬送方向に離隔して設けられ処理液を前記出槽部側に向けて噴射する複数の噴射部を有する。前記循環ユニットは、前記入槽部における前記傾斜壁の下端側部分にて前記貯留槽内の領域に開口する吐出口と前記出槽部における前記傾斜壁の下端側部分にて前記貯留槽内の領域に開口する吸入口とを有し、前記吐出口から処理液を噴射すると共に前記吸入口から処理液を吸引する。
本発明の一態様による前記表面処理装置では、処理液の底層に被処理物の搬送方向と同一方向の流れを発生させる第1フロー生成部は、処理槽部の底壁において互いに搬送方向に離隔して設けられた複数の噴射部を有する噴射ユニットとは別に、循環ユニットを有しており、この循環ユニットによって、入槽部における傾斜壁の下端側部分にて貯留槽内の領域に開口する吐出口から処理液を吐出すると共に出槽部における傾斜壁の下端側部分にて貯留槽内の領域に開口する吸入口から処理液を吸引している。したがって、処理槽部における処理液の底層において、循環ユニットによって入槽部側の端部から出槽部側の端部の全体に亘る被処理物の搬送方向と同一方向の主流を形成することができると共に、噴射ユニットによって前記主流の途中において当該主流と同一方向の流れを発生させることができ、循環ユニットと噴射ユニットとが協働して、底層における搬送方向と同一方向の流れの流速を容易に増加させることができる。
このようにして、本発明は、処理液の底層における被処理物の搬送方向と同一方向の流れの流速を容易に増加させることできる表面処理装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る表面処理装置の平面図である。 前記表面処理装置の概略の断面図である。 図2に示すA-A線における部分断面図である。 図1に示すB方向から視た前記表面処理装置の部分拡大図である。 図1に示すC方向から視た前記表面処理装置の部分拡大図である。 前記表面処理装置の循環ユニットの吐出管を含む部分の上面図である。 前記循環ユニットの吐出管を含む部分の側面図である。 前記循環ユニットの吐出管の変形例を説明するための部分側断面である。 前記循環ユニットの吐出管の変形例を説明するための部分斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係る表面処理装置100を上方から視た平面図であり、図2は表面処理装置100の概略の側断面図である。本実施形態では、表面処理装置100は、乗用車の金属製のボディの塗装工場に設けられ、塗装工程の前処理工程である脱脂工程用の装置として用いられる場合を一例に挙げて説明する。
[表面処理装置の概要]
図1に示すように、表面処理装置100は、処理液を貯留する貯留槽1と、貯留槽1内の処理液に流れを発生させる第1フロー生成部10及び第2フロー生成部20と、を含む、浸漬型(ディップ型)の表面処理装置である。ここでは、表面処理装置100の被処理物Bは塗装前の乗用車ボディ(いわゆるホワイトボディ)であり、処理液は脱脂用の薬液であり、表面処理は被処理物Bの表面の脱脂洗浄であるものとする。
本実施形態では、表面処理装置100は、貯留槽1、第1フロー生成部10及び第2フロー生成部20に加えて、第3フロー生成部30及び第4フロー生成部40を含む。
貯留槽1は、処理液を貯留し、表面処理の際のディッピング槽として用いられる。つまり、被処理物Bが貯留槽1の処理液内に浸漬されることによって、表面処理が被処理物Bの表面に施される。具体的には、貯留槽1は、被処理物Bの脱脂洗浄用の脱脂槽として用いられる。
貯留槽1は一方向に長い概ね船形に形成され、貯留槽1内に処理液が満たされている。被処理物B(乗用車ボディ)は、ハンガHに懸架された状態で、表面処理装置100の上方に設けられたオーバーヘッドコンベアCによって、貯留槽1の長手方向の一端側から他端側に向かって搬送される。オーバーヘッドコンベアCにおける前記一端側のレールは被処理物Bの搬送方向Tに向かって下向きに傾斜し、オーバーヘッドコンベアCにおける前記他端側のレールは搬送方向Tに向かって上向きに傾斜している。オーバーヘッドコンベアCにより搬送された被処理物Bは、貯留槽1の長手方向の一端側から斜めに傾斜した姿勢で徐々に貯留槽1内に入槽し、その後、処理液内に全没した状態で貯留槽1の後述する底壁4aに平行な水平姿勢で搬送方向Tに沿って搬送される。そして、被処理物Bは、貯留槽1の長手方向の他端側から斜めに傾斜した姿勢で徐々に貯留槽1外に出槽する。
貯留槽1は、入槽部2と、出槽部3と、入槽部2と出槽部3の間に設けられた処理槽部4とを有する。入槽部2は貯留槽1の前記一端側の部分(つまり、貯留槽1における被処理物Bの入槽側の部分)であり、出槽部3は貯留槽1の前記他端側の部分(つまり、貯留槽1における被処理物Bの出槽側の部分)である。したがって、被処理物Bは、オーバーヘッドコンベアCによって、貯留槽1内を入槽部2から出槽部3に向かって搬送される。
貯留槽1の長手方向の両端には、それぞれ、オーバーフロー槽1a,1bが設けられている。入槽側のオーバーフロー槽1aの容量は出槽側のオーバーフロー槽1bの容量より大きい。貯留槽1の側壁1c,1cは、搬送方向Tと直交する槽幅方向に離隔して互いに平行に相対し、それぞれ搬送方向T及び槽深さ方向に延びている。貯留槽1の入槽側の終端壁1dは入槽側のオーバーフロー槽1aと貯留槽1との間の堰を構成し、貯留槽1の出槽側の終端壁1eは出槽側のオーバーフロー槽1bと貯留槽1との間の堰を構成している。貯留槽1内の処理液の一部が堰(1d,1e)を越流することにより、貯留槽1内の処理液の一部がオーバーフロー槽1a,1bに排出されるようになっている。
入槽部2及び出槽部3は、それぞれ処理槽部4側に向かうほど処理槽部4の底壁4aに近づくように傾斜した傾斜壁2a,3aを有する。つまり、入槽部2の傾斜壁2aは搬送方向Tに向かって下向きに傾斜し、出槽部3の傾斜壁3aは搬送方向Tに向かって上向きに傾斜している。入槽部2は被処理物Bを貯留槽1内に徐々に入槽させるための部分(領域)であり、オーバーヘッドコンベアCのレールの傾斜角度に応じた角度で傾斜しており、被処理物Bは入槽部2の範囲では処理液内に完全に沈んでいない。同様に、出槽部3は被処理物Bを貯留槽1外に徐々に出槽させるための部分(領域)であり、オーバーヘッドコンベアCのレールの傾斜角度に応じた角度で傾斜しており、被処理物Bは出槽部3の範囲でも処理液内に完全に沈んでいない。
処理槽部4は、入槽部2(被処理物Bを入槽させるための領域)と出槽部3(被処理物Bを出槽させるための領域)との間を接続する部分(領域)であり、入槽部2及び出槽部3と一体に形成されている。貯留槽1における処理槽部4の範囲では、被処理物Bの全体が処理液内に完全に沈んでおり(全没しており)、処理槽部4は貯留槽1における表面処理についての有効範囲(有効領域)として設定される。
各フロー生成部(10,20,30,40)は、貯留槽1内に処理液の流れを強制的に発生させるものである。第1フロー生成部10及び第2フロー生成部20は主に処理槽部4の領域に流れを発生させ、第3フロー生成部30は主に入槽部2の領域に流れを発生させ、第4フロー生成部40は主に出槽部3の領域に流れを発生させる。
具体的には、第1フロー生成部10は、処理槽部4内の処理液の底層に被処理物Bの搬送方向Tと同一方向の流れ(つまり、順行流)を発生させる。この順行流は、底層に生成され、処理槽部4の底壁4a(底面)に沈降し得る比較的に比重の高い金属粉などの異物を槽外へ排出するための流れである。図2では、順行流の流れ方向が黒塗り矢印で模式的に示されている。
第2フロー生成部20は、処理槽部4内の処理液の底層よりも上方の中層から上層に亘って搬送方向Tと逆方向の流れ(つまり、対向流)を発生させる。この対向流は、被処理物Bが全没する貯留槽1における表面処理についての有効範囲(有効領域)の中層から上層(表層を含む)に亘る深度範囲の全体に生成される。そして、この対向流は被処理物Bに対する表面処理を迅速且つ確実に施すための流れである。ここでは、対向流により、被処理物Bの表面の脱脂及び異物除去がなされ、被処理物Bの表面が浄化される。図2では、対向流の流れ方向が白抜き矢印で模式的に示されている。
第3フロー生成部30は、入槽部2の表層に浮遊し得る比較的に比重の低い異物(浮遊物)や泡などを入槽側のオーバーフロー槽1aに排出させるための流れ(以下では、適宜に、入槽側の排出流という)を入槽部2内に発生させる。図2では、入槽側の排出流の流れ方向が破線矢印で模式的に示されている。なお、図示を省略するが、表面処理装置100は入槽部2の上方から被処理物Bに処理液を直接噴射する入槽側スプレーユニットを有している。
第4フロー生成部40は、出槽部3の表層に浮遊し得る異物(浮遊物)や泡などを出槽側のオーバーフロー槽1bに排出させるための流れ(以下では、適宜に、出槽側の排出流という)を出槽部3内に発生させる。図2では、出槽側の排出流の流れ方向が破線矢印で模式的に示されている。なお、図示を省略するが、表面処理装置100は、入槽部2の上方や出槽部3の上方から、入槽中の被処理物Bや出槽中の被処理物Bに、処理液を直接噴射するスプレーユニットを有している。
[フロー生成部]
以下では、各フロー生成部(10,20,30,40)の構成について詳述する。
まず、第1フロー生成部10について詳述する。第1フロー生成部10は、噴射ユニット11と、循環ユニット12とを有し、処理槽部4の底壁4aに沿って順行流を発生させるものである。
噴射ユニット11は、底壁4aにおいて互いに搬送方向Tに離隔して設けられ処理液を出槽部3側に向けて噴射する複数の第1噴射部111を有している。なお、本実施形態では、第1噴射部111が本発明に係る「噴射部」に相当する。
具体的には、噴射ユニット11は、処理槽部4の底壁4aにおける搬送方向Tに間隔をあけた複数の箇所(図では、5箇所)において、それぞれ底壁4aに沿って槽幅方向の概ね全体に亘って延在した底部ライザー管112を有している。複数(図では5個)の第1噴射部111が、噴射口を出槽部3側に向けた姿勢で各底部ライザー管112において槽幅方向に間隔をあけて設けられている。第1噴射部111は、例えば、管状ノズルからなる。そして、処理槽部4の底壁4aの下方には、入槽側のオーバーフロー槽1a内の処理液を各第1噴射部111などに導くための、配管からなる供給流路L1が設けられている。各底部ライザー管112は、供給流路L1に分岐流路を通じて接続されている。供給流路L1の一端は入槽側のオーバーフロー槽1aの側壁に接続され、供給流路L1には、前記一端側から順に、供給ポンプ113、バグフィルタ114、処理液加熱用の熱交換器115が設けられている。供給流路L1の他端は、出槽部3の下方まで延びている。なお、ここでは、供給流路L1、供給ポンプ113、バグフィルタ114及び熱交換器115は、他のフロー生成部(20,30,40)用の供給系の機器として兼用されている。
循環ユニット12は、図2に示すように、入槽部2における傾斜壁2aの下端側部分にて貯留槽1内の領域に開口する吐出口12aと出槽部3における傾斜壁3aの下端側部分にて貯留槽1内の領域に開口する吸入口12bとを有し、吐出口12aから処理液を噴射すると共に吸入口12bから処理液を吸引するように構成されている。
本実施形態では、循環ユニット12は、吐出口12aを有する吐出管121と、吸入口12bを有する捕集部122と、捕集部122と吐出管121との間を槽外で接続して処理液を吐出口12aに導く循環流路L2と、循環流路L2に設けられ処理液を吸引して吐出口12a側に向けて吐出する吐出ポンプ123と、を含む。つまり、循環ユニット12における処理液の供給系の機器(121,122,123,L2等)は、噴射ユニット11における処理液の供給系の機器(113,114,115,L1等)とは別に設けられている。
吐出管121は、槽外から入槽部2に接続する配管であり、槽外から処理槽部4内の処理液の底層における入槽側の領域に処理液を導く機能を有している。吐出口12aは、吐出管121における入槽部2側の開口端としての孔である。
捕集部122は、貯留槽1の槽外から出槽部3に接続する配管であり、処理槽部4内の処理液の底層における出槽側の領域の処理液を金属粉などの異物と一緒に捕集して排出する(換言すると、一旦受け入れて排出する)ホッパーとしての機能を有している。吸入口12bは、捕集部122における出槽部3側の開口端としての孔である。
図3~図7は、第1フロー生成部10の構成を説明するための図である。図3は図2に示すA-A線における部分断面図であり、図4は図1に示すB方向から視た部分拡大図であり、図5は図1に示すC方向から視た部分拡大図である。図6及び図7は循環ユニット12の吐出管121を含む部分の組立体を説明するための図であり、図6は上面図、図7は側面図である。
図3及び図4に示すように、本実施形態では、吐出口12aは、搬送方向Tと直交する槽幅方向に間隔をあけた複数の箇所に設けられている。ここでは、3個の吐出口12aが槽幅方向に並列に設けられている。したがって、吐出口12aを有した吐出管121は槽幅方向に間隔をあけた複数の箇所に設けられており、3個の吐出管121が槽幅方向に並列に配置されている。吐出口12aは、例えば、槽幅方向に長い矩形孔(換言すると横長スリット)として設けられている。
本実施形態では、入槽部2における傾斜壁2aの下端側の部分には、槽深さ方向に延びる段差壁2bが設けられている。ここでは、入槽部2の傾斜壁2aは段差壁2bの下方にも僅かに延在しており、傾斜壁2aのうちの段差壁2bより上方の部分の下端と傾斜壁2aのうちの段差壁2bより下方の部分の上端が段差壁2bによって接続されている。したがって、傾斜壁2aの下端側の部分において上下にずれた段差が設けられている。そして、本実施形態では、吐出口12aは、段差壁2bに形成(開口)されている。
本実施形態では、吐出管121は、吐出口12aに向かうほど槽幅方向に拡幅した矩形筒状断面を有したディフューザーからなる。つまり、吐出管121は、自身における流れ方向上流側(後述する接続管部121b側)から下流側(吐出口12a側)に向けて緩やかに槽幅方向に拡幅するように形成され、速度ヘッドの一部を圧力ヘッドに効率的に変換し、吐出口12aから槽幅方向に概ね均一な圧力(全圧)及び流速で処理液を吐出できるようになっている。したがって、吐出管121内では、よどみの発生や渦流の発生が確実に抑制されており、吐出管121において生じ得る圧力損失は効果的に低減されている。
具体的には、吐出管121は、吐出口12aを有したテーパー管部121aと、接続管部121bとからなる。テーパー管部121aはディフューザー機能を有しており、その一端に接続管部121bが接続されており、その他端の開口が吐出口12aを構成している。テーパー管部121aは、前記一端から前記他端に向かうほど槽幅方向に拡幅した矩形筒状断面を有している。そして、ここでは、テーパー管部121aは、前記一端から前記他端に向かうほど槽深さ方向について先細りに形成されている。詳しくは、テーパー管部121aは、筒底壁121a1と、筒上壁121a2と、互いに相対する一対の筒側壁121a3,121a3とからなる。一対の筒側壁121a3,121a3が槽幅方向に拡幅している。例えば、筒底壁121a1は底壁4aに対して平行に延びており、筒上壁121a2は前記一端から前記他端に向かうほど筒底壁121a1に近づくように傾斜しており、これにより、吐出管121は槽深さ方向について先細りの形状を有している。接続管部121bは円筒断面を有して直線的に延びており、その一端に接続用のフランジが接合されている。このフランジには、例えば、流路開度を調整するゲートバルブ124が接続されている。
図3及び図5に示すように、本実施形態では、吸入口12bを有した捕集部122も槽幅方向に間隔をあけた複数の箇所(例えば3箇所)に設けられている。吸入口12bは、例えば、矩形孔として設けられている。
出槽部3における傾斜壁3aの下端側の部分にも、槽深さ方向に延びる段差壁3bが設けられている。例えば、出槽部3の傾斜壁3aは段差壁3bの部分で終端しており、傾斜壁3aの下端と出槽部3の底壁3cが段差壁3bによって接続されている。出槽部3の段差壁3bと入槽部2の段差壁2bは互いに相対している。出槽部3の底壁3cは処理槽部4の底壁4aに連続しており、底壁4aと一体に形成されている。そして、本実施形態では、吸入口12bは、段差壁3bに形成(開口)されている。
本実施形態では、捕集部122は、吸入口12bに向かうほど槽幅方向に拡幅した矩形筒状断面を有したホッパーからなる。捕集部122は、吸入口12bを有したホッパー本体部122aと、排出管部122bとからなる。ホッパー本体部122aは流体及び異物を効率よく受け入れる捕集機能を有しており、その一端に排出管部122bが接続されており、その他端の開口が吸入口12bを構成している。ホッパー本体部122aは、前記一端から前記他端に向かうほど槽幅方向に拡幅した矩形筒状断面を有している。そして、ここでは、ホッパー本体部122aは、前記一端から前記他端に向かうほど槽深さ方向について先細りに形成されている。詳しくは、ホッパー本体部122aは、ホッパー底壁122a1と、ホッパー上壁122a2と、互いに相対する一対のホッパー側壁122a3,122a3とからなる。一対のホッパー側壁122a3,122a3が槽幅方向に拡幅している。ホッパー底壁122a1は、ここでは、出槽部3の底壁3cの一部により構成されている。ホッパー上壁122a2は、前記一端から前記他端に向かうほどホッパー底壁122a1(底壁3c)に近づくように傾斜している。ホッパー上壁122a2は出槽部3の傾斜壁3aの一部により構成されている。また、排出管部122bは円筒断面を有して直線的に延びており、その一端部に後述する回収管125が接続される。
循環流路L2は、前述したように、捕集部122と吐出管121との間を槽外で接続して処理液を吐出口12aに導くための配管からなる流路である。循環流路L2の一端部には回収管125が設けられ、回収管125に各捕集部122の排出管部122bが接続される。循環流路L2の他端部にはヘッダー管126が設けられ、ヘッダー管126には各吐出管121に対応するゲートバルブ124に接続する分岐管126aが設けられる。
吐出ポンプ123は、前述したように、循環流路L2に設けられ処理液を吸引して吐出口12a側に向けて吐出する。具体的には、吐出ポンプ123は、循環流路L2における回収管125とヘッダー管126との間に設けられる。循環流路L2における回収管125と吐出ポンプ123との間には、金属粉除去用フィルタ127が設けられる。
次に、他のフロー生成部(20,30,40)について詳述する。
第2フロー生成部20は、貯留槽1の各側壁1cの内側面における搬送方向Tに間隔をあけた複数の箇所(図では、片方の側壁1cに6箇所、合計12箇所)において、それぞれ槽深さ方向に延びたサイドライザー管21を有している。各サイドライザー管21は、処理液の中層から表層の上方まで延在している。例えば、サイドライザー管21の下端は、吸入口12bの上縁近傍に相当する高さに位置している。そして、各サイドライザー管21には、複数(図では、3個)の第2噴射部211が噴射口を入槽部2側に向けた姿勢で槽深さ方向に互いに間隔をあけて設けられている。各第2噴射部211は、入槽部2側に向かうほど側壁1cから離れるように、槽幅方向内向きに傾く姿勢(例えば、側壁1cに対して20°程度の傾斜角度の姿勢)で、サイドライザー管21に設けられている。
第3フロー生成部30は、入槽側表面流ライザー管31と、入槽側傾斜部ライザー管32とを有している。入槽側表面流ライザー管31は、各側壁1cのうちの入槽部2に対応する部分において、側壁1cの内側面の上縁近傍に沿って入槽部2の長手方向の概ね全体に亘って搬送方向Tに延在している。そして、各入槽側表面流ライザー管31には、複数(図では、7個)の第3噴射部311が噴射口を入槽側のオーバーフロー槽1aに向けた姿勢で搬送方向Tに互いに間隔をあけて設けられている。各第3噴射部311は、第2噴射部211と同様に、例えば、側壁1cに対して20°程度の傾斜角度の姿勢で、入槽側表面流ライザー管31に設けられている。入槽側傾斜部ライザー管32は、入槽部2の傾斜壁2aにおける搬送方向Tに間隔をあけた複数の箇所(図では、2箇所)において、それぞれ傾斜壁2aに沿って槽幅方向の概ね全体に亘って延在している。そして、各入槽側傾斜部ライザー管32には、複数(図では5個)の第4噴射部321が噴射口を出槽部3側に向けた姿勢(詳しくは、傾斜壁2aの傾斜に合わせて傾けた姿勢)で槽幅方向に間隔をあけて設けられている。
第4フロー生成部40は、出槽側表面流ライザー管41と、出槽側傾斜部ライザー管42とを有している。出槽側表面流ライザー管41は、各側壁1cのうちの出槽部3に対応する部分において、側壁1cの内側面の上縁近傍に沿って出槽部3の長手方向の概ね全体に亘って搬送方向Tに延在している。傾斜壁3aは段差壁3bの部分で終端している(途切れている)ため、出槽側表面流ライザー管41の入槽部2側の端部は、段差壁3bよりも入槽部2側に突出している。そして、各出槽側表面流ライザー管41には、複数(図では、7個)の第5噴射部411が噴射口を出槽側のオーバーフロー槽1bに向けた姿勢で搬送方向Tに互いに間隔をあけて設けられている。各第5噴射部411は、第3噴射部311と同様に側壁1cに対して20°程度の傾斜角度の姿勢で、出槽側表面流ライザー管41に設けられている。出槽側傾斜部ライザー管42は、出槽部3の傾斜壁3aにおける搬送方向Tに間隔をあけた複数の箇所(図では、2箇所)において、それぞれ傾斜壁3aに沿って槽幅方向の概ね全体に亘って延在している。そして、各出槽側傾斜部ライザー管42には、複数(図では5個)の第6噴射部421が噴射口を入槽部2側に向けた姿勢(詳しくは、傾斜壁3aの傾斜に合わせて傾けた姿勢)で槽幅方向に間隔をあけて設けられている。
第1フロー生成部10以外のフロー生成部(20,30,40)の各噴射部(211,311,321,411,421)は、第1噴射部111と同様に、管状ノズルからなる。そして、各ライザー管(21,31,32,41,42)は、それぞれ、第1フロー生成部10の噴射ユニット11用の供給流路L1から分岐した分岐流路を通じて供給流路L1に接続されている。したがって、本実施形態では、第1フロー生成部10の第1噴射部111用の流路及び機器が、第1フロー生成部10以外のフロー生成部(20,30,40)用の処理液の供給系の流路及び機器として兼用されている。
次に、表面処理装置100の動作及び貯留槽1内の処理液の流れなどについて、図2を参照して説明する。
処理槽部4の処理液の底層では、第1フロー生成部10の循環ユニット12は、入槽部2における傾斜壁2aの下端側部分にて貯留槽1内の領域に開口する吐出口12aから処理液を吐出すると共に出槽部3における傾斜壁3aの下端側部分にて貯留槽1内の領域に開口する吸入口12bから処理液を吸引する。これにより、第1フロー生成部10は、処理槽部4における処理液の底層において、循環ユニット12によって入槽部2側の端部から出槽部3側の端部の全体に亘る被処理物Bの搬送方向Tと同一方向の主流を形成する。これと同時に、第1フロー生成部10は、噴射ユニット11によって、前記主流の途中において当該主流と同一方向の流れを発生させる。これにより、第1フロー生成部10は、循環ユニット12と噴射ユニット11が協働して、処理液の底層における搬送方向Tと同一方向の流れ(順行流)の流速を容易に増加させることができるようになっている。そして、吸入口12bから処理液と一緒に吸入された金属粉などの異物は各捕集部122のホッパー本体部122a内に受け入れられて捕集された後、排出管部122bを通じて回収管125へ排出される。回収管125に排出された金属粉などの異物は、その後、金属粉除去用フィルタ127により処理液内から除去される。そして、異物が除去された処理液が、再び吐出口12aから底層に吐出される。
また、処理液の底層における吐出口12aから吸入口12bまでの全体に亘って比較的に高い圧力(全圧)及び流速で流れる順行流が第1フロー生成部10によって容易に生成されるようになっている。特に、第1フロー生成部10によれば、底層における吐出口12a側の領域における圧力(全圧)を容易に従来よりも高くすることができ、その結果、異物が捕集部122により確実に捕集される。
処理槽部4の処理液の中層から上層に亘る領域では、第2フロー生成部20は、各サイドライザー管21の複数の第2噴射部211から処理液を入槽部2側に向けて噴射することによって、処理槽部4内の処理液の底層よりも上方の中層から上層に亘って搬送方向Tと逆方向の流れ(対向流)を発生させる。対向流は処理槽部4に全没した被処理物Bの外表面及び内表面に沿って流れる。この対向流は被処理物Bの搬送方向Tと逆向きに流れているため、被処理物Bの表面に対する相対速度が比較的に高く、被処理物Bの表面の脱脂及び異物除去が効果的になされている。また、処理槽部4において、第1フロー生成部10によって処理液の底層に順行流を確実に発生させ、第2フロー生成部20によって処理液の中層から上層に亘る対向流を確実に発生させているため、処理槽部4の長手方向(搬送方向T)の中央部で発生し易いよどみの発生が効果的に低減されている。
入槽部2の領域では、第3フロー生成部30は、各入槽側表面流ライザー管31の第3噴射部311から処理液を入槽側のオーバーフロー槽1a側に向けて噴射するとともに、各入槽側傾斜部ライザー管32の第4噴射部321から処理液を傾斜壁2aに沿って出槽部3側に向けて噴射することによって、入槽側の排出流を発生させる。具体的には、入槽部2の表層を含む上層には、入槽側のオーバーフロー槽1aに向かう表面流が生成され、入槽部2の傾斜壁2aに沿う底層には、この表面流と逆方向の流れが生成される。この時、入槽部2の領域全体で視ると、図2に示す側面視において、時計回りに大きく旋回する流れ(排出流)が生成される。そして、入槽部2の表面流によって、処理液の上層の一部が入槽側のオーバーフロー槽1aに排出され、入槽部2の底層の流れによって、入槽部2の処理液の上層の残余部が傾斜壁2aに沿って流れるように導かれる。その結果、入槽部2の表層の浮遊物や泡などのオーバーフロー槽1aへの排出が入槽側の排出流によって確実になされる。
出槽部3の領域では、入槽部2と同様に、第4フロー生成部40によって、出槽側の排出流を発生させる。具体的には、出槽部3の表層を含む上層には、出槽側のオーバーフロー槽1bに向かう表面流が生成され、出槽部3の傾斜壁3aに沿う底層には、この表面流と逆方向の流れが生成される。この時、出槽部3の領域全体で視ると、図2に示す側面視において、反時計回りに大きく旋回する流れ(排出流)が生成される。そして、出槽部3の表面流によって、処理液の上層の一部が出槽側のオーバーフロー槽1bに排出され、出槽部3の底層の流れによって、出槽部3の処理液の上層の残余部が傾斜壁3aに沿って流れるように導かれる。その結果、出槽部3の表層の浮遊物や泡などのオーバーフロー槽1bへの排出が出槽側の排出流によって確実になされる。
ここで、底層の順行流(図2に示す黒塗り矢印参照)の大半は吸入口12bに吸入されるが、底層の順行流の残余部は出槽部3の段差壁3bへの衝突や出槽部3における反時計回りの排出流(図2に示す破線矢印参照)のうちの傾斜壁3aに沿う流れとの衝突によって上昇流(図2示す点線矢印参照)として底層から表層に向かって流れる場合がある。この場合、底層の順行流の残余部は上昇流によって表層へ上昇するため、異物が表層に浮上し得る。ただし、本実施形態では、上昇流が生じ得る段差部3bの付近の領域の直上の表層にも、出槽側のオーバーフロー槽1bに向かう表面流が生成されるように、第4フロー生成部40(出槽側表面流ライザー管41、第5噴射部411)が設けられている(図2参照)。その結果、異物が上昇流によって表層に浮上したとしても、浮上した異物は第4フロー生成部40によって生成された表面流によってオーバーフロー槽1bに効率的且つ確実に排出される。なお、出槽部3の傾斜壁3aに沿う底層の流れの流速等を調整することによって、上昇流の発生領域(発生ポイント)を段差部3b近傍に設定したり段差部3bから遠ざけたりすること(つまり、上昇流の発生領域を意図した位置に設定すること)ができる。したがって、出槽側表面流ライザー管41の入槽部2側の端部の段差壁3bに対する入槽部2側への突出長は、設定した上昇流の発生領域の位置に応じて設定されればよく、例えば、上昇流の発生領域が段差部3b近傍に設定された場合には、出槽側表面流ライザー管41の前記突出長は比較的に短く設定される。
以上のようにして、処理液の底層における被処理物Bの搬送方向Tと同一方向の流れの流速を容易に増加させることできる表面処理装置100を提供することができる。
本実施形態では、循環ユニット12における処理液の供給系の機器(121,122,123,L2等)が噴射ユニット11における処理液の供給系の機器(113,114,115,L1等)とは別に設けられている。これにより、処理槽部4における処理液の底層の順行流の流速及び圧力をより容易に目標の流速及び圧力に設定することができる。
本実施形態では、吐出管121はディフューザーからなるものであるため、第1フロー生成部10は、吐出口12aから槽幅方向に概ね均一な圧力及び流速で処理液を吐出できるとともに吐出管121内のよどみの発生や渦流の発生を確実に抑制できる。したがって、吐出管121において生じ得る圧力損失が効果的に低減され、ポンプ動力の低減やエネルギー効率の向上を図ることができる。
本実施形態では、入槽部2における傾斜壁2aの下端側の部分には槽深さ方向に延びる段差壁2bが設けられており、吐出口12aは段差壁2bに形成されている。これにより、傾斜壁2aの下方のスペースの有効利用を図りつつ、処理槽部4内の処理液の底層における入槽側の端部の近傍から順行流発生用の処理液を吐出させることができ、ポンプ動力の低減やエネルギー効率の向上をより効果的に図ることができる。また、処理槽部4内の処理液の底層における入槽側の端部においても、よどみが生じることなく順行流が生成されるため、底壁4aと傾斜壁2aとの境界付近においても金属粉などの異物が沈殿することが防止される。
本実施形態では、吐出口12aは槽幅方向に間隔をあけた複数の箇所に設けられている。これにより、底層の順行流の流速や圧力の槽幅方向についてのばらつきが低減される。特に、本実施形態のように、槽幅方向に長い矩形孔としての吐出口12aが槽幅方向に並列させるとよい。これにより、槽幅方向の全体に亘って、概ね均一な流速及び圧力の順行流が処理槽部4の底層に生成される。
なお、吐出管121は、ディフューザーからなるものとしたが、これに限らず、適宜の形状の吐出管を適用することができる。例えば、図8及び図9に示すように、吐出管121は、円筒形状に形成されてもよい。図8及び図9では、循環ユニット12における吐出管121以外の要素については図示省略されている。具体的には、円筒形状の吐出管121は吐出口12a側ほど拡径されたテーパー筒状に形成されている。これにより、槽幅方向に拡幅された吐出管121(図6等参照)と比較すると、処理液の底層の順行流の流速を流れ方向の全体に亘って確実に増速させることができる。この場合、図8及び図9に示すように、例えば、傾斜壁2aは底壁4aまで延在しており、吐出口12aは傾斜壁2aに形成(開口)されるとよい。具体的には、吐出管121の開口端は、図9に示す側面視で、傾斜壁2aの傾斜角度に合わせた角度で鋭角に傾斜しており、吐出管121の開口端面が傾斜壁2aの上面と一致するように面合わせされている。傾斜壁2aが底壁4aまで延長されることにより、入槽部2に第3フロー生成部30により生成された排出流のうちの傾斜壁2aに沿う流れが処理槽部4の底層の順行流に滑らかに合流することになる。これにより、順行流の圧力及び流速をより効果的に高めることができる。また、吐出口12aが傾斜壁2aに形成されることにより、段差壁2bを設けることなく順行流を生成することができる。さらに、順行流と搬送方向Tについて同方向の流れが生じている傾斜壁2aの底層に、吐出口12aから処理液を吐出させることができるためにより、順行流の圧力及び流速をさらに効果的に高めることができる。
また、表面処理装置100は、脱脂工程用の装置として用いられたが、これに限らず、塗装工程用の例えば電着塗装用の装置として用いてもよい。この場合、処理液は塗料であり、表面処理は被処理物Bの表面に対する例えば電着塗装処理である。また、被処理物Bは乗用車ボディに限らず、適宜の製品等を適用できる。また、表面処理装置100は、塗装や脱脂に限らず、メッキなどの適宜の表面処理用の装置として用いることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて更なる変形や変更が可能である。
1…貯留槽、2…入槽部、2a…傾斜壁、2b…段差壁、3…出槽部、3a…傾斜壁、4…処理槽部、4a…底壁、10…第1フロー生成部、11…噴射ユニット、111…第1噴射部(噴射部)、12…循環ユニット、12a…吐出口、12b…吸入口、121…吐出管、122…捕集部、123…吐出ポンプ、20…第2フロー生成部、100…表面処理装置、B…被処理物、L2…循環流路、T…搬送方向

Claims (7)

  1. 入槽部、出槽部及び前記入槽部と前記出槽部の間に設けられた処理槽部を有し処理液を貯留する貯留槽と、前記処理槽部内の処理液の底層に前記貯留槽内を前記入槽部から前記出槽部に向かって搬送される被処理物の搬送方向と同一方向の流れを発生させる第1フロー生成部と、前記底層よりも上方の中層から上層に亘って前記搬送方向と逆方向の流れを発生させる第2フロー生成部と、を含む、表面処理装置であって、
    前記入槽部及び前記出槽部は、それぞれ前記処理槽部側に向かうほど前記処理槽部の底壁に近づくように傾斜した傾斜壁を有し、
    前記第1フロー生成部は、
    前記底壁において互いに前記搬送方向に離隔して設けられ処理液を前記出槽部側に向けて噴射する複数の噴射部を有する噴射ユニットと、
    前記入槽部における前記傾斜壁の下端側部分にて前記貯留槽内の領域に開口する吐出口と前記出槽部における前記傾斜壁の下端側部分にて前記貯留槽内の領域に開口する吸入口とを有し、前記吐出口から処理液を噴射すると共に前記吸入口から処理液を吸引する循環ユニットと、
    を有していることを特徴とする表面処理装置。
  2. 前記循環ユニットは、
    前記吐出口を有する吐出管と、
    前記吸入口を有する捕集部と、
    前記捕集部と前記吐出管との間を槽外で接続して処理液を前記吐出口に導く循環流路と、
    前記循環流路に設けられ処理液を吸引して前記吐出口側に向けて吐出する吐出ポンプと、
    を含む、請求項1に記載の表面処理装置。
  3. 前記吐出管は、前記吐出口に向かうほど前記搬送方向と直交する槽幅方向に拡幅した矩形筒状断面を有したディフューザーからなる、請求項2に記載の表面処理装置。
  4. 前記吐出管は、円筒形状に形成されている、請求項2に記載の表面処理装置。
  5. 前記入槽部における前記傾斜壁の下端側の部分には、槽深さ方向に延びる段差壁が設けられており、
    前記吐出口は、前記段差壁に形成されている、請求項1~4のいずれか一つに記載の表面処理装置。
  6. 前記吐出口は、前記傾斜壁に形成されている、請求項1~4のいずれか一つに記載の表面処理装置。
  7. 前記吐出口は、前記搬送方向と直交する槽幅方向に間隔をあけた複数の箇所に設けられている、請求項1~6のいずれか一つに記載の表面処理装置。
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