JP4399067B2 - 浸漬式の塗装前処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗装前の被塗物を処理槽内の処理液に浸漬させた状態で槽内移動させて、被塗物の洗浄や脱脂などの塗装前処理を行なう浸漬式の塗装前処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の塗装前処理装置では、処理対象の被塗物に付着していた鉄粉や砥ぎ粉などの微細異物が処理槽内の処理液中に含まれる状態となるが、これら液中の微細異物が被塗物に再付着することによる塗装品質の低下を防止するのに、従来は、図5に示す如く、一定量の処理液Lを処理槽2から取り出して、その取り出し処理液Lを再び処理槽2に戻す浄化用の循環路9Cを設け、この浄化用の循環路9Cに液体サイクロンや磁石式鉄粉除去装置などの分離装置Xを介装して、この分離装置Xにより処理液中の微細異物を分離除去するようにしていた。
【0003】
なお、9Aは、処理液温度調整用の熱交換器11を介装した主循環路、9Bは出槽位置で処理液Lから引き上げた被塗物1に対しノズル10cにより処理液Lを散布するスプレー用の循環路である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来装置では、分離装置Xに通過させる処理液Lが処理槽2に対する全循環流量(前記した3本の循環路9A〜9Cによる総循環流量であって、微細異物の沈降防止や被塗物の効率的処理のために必要な流量)のうちの一部流量にすぎない為、処理槽2における処理液L中の微細異物濃度を低下させる能力が低く、この点、微細異物の再付着による塗装品質の低下をより確実に防止して塗装品質の一層の向上を図る上で未だ改善の余地があった。
【0005】
つまり、分離装置Xに通過させて異物除去を施す処理液流量を大きくすれば、槽内処理液L中の微細異物濃度をより大きく低下させ得るが、その場合、液体サイクロンや磁石式鉄粉除去装置などの分離装置Xに要求される処理能力も大きくなって、それら分離装置Xの大型化や複数台設置が必要になる為、装置コストが大きく増大するとともに装置設置に要するスペースが大きく増大し、これらコスト面やスペース面の制約から、従来装置では前記の如く循環処理液Lのうちの一部流量のみを分離装置Xで処理する部分処理形式を採っていた。
【0006】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、装置コスト面及び設置スペース面での問題を回避しながら、被塗物に対する微細異物の再付着を効果的に防止できる浸漬式の塗装前処理装置を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
〔1〕請求項1に係る発明では、塗装前の被塗物を処理槽内の処理液に浸漬させた状態で槽内移動させて処理する浸漬式の塗装前処理装置において、
前記処理槽を、補助槽部と被塗物の槽内移動を行なう本槽部とに隔壁部により区画するとともに、この隔壁部の下端縁と槽底との間に、前記補助槽部を前記本槽部の底部に連通させて前記処理槽における処理液循環流量の全流量を通過させる底部連通路を形成し、
前記補助槽部と前記本槽部における被塗物の入槽位置と出槽位置との3者を、それらがその順に直線的に並ぶ配置にし、
前記補助槽部の槽上部から処理液を取り出してその処理液を前記本槽部に送る処理液循環を行うとともに、その処理液循環において前記出槽位置から前記入槽位置に向かう液流を本槽部内に生じさせる循環手段を設け、
前記隔壁部により前記本槽部と区画した前記補助槽部における前記底部連通路と槽上部との間の上昇流路域を、傾斜隔壁により互いに区画された多数の傾斜上昇流路に細分する。
【0008】
つまり、この構成では、隔壁部により本槽部と区画した補助槽部の槽上部から処理液を取り出してその処理液を本槽部へ送る上記の処理液循環において、補助槽部における上記底部連通路(すなわち、本槽部から補助槽部への処理液返り路)と槽上部との間の部分に、処理液が層流状に上昇する上昇流路域(即ち、底部連通路による連通により補助槽部の液面高さが本槽部の液面高さとほぼ同じ高さとなることで補助槽部に形成される上昇流路域)を形成し、この上昇流路域を傾斜隔壁により互いに区画された多数の傾斜上昇流路に細分化した構造(いわゆる傾斜板式沈降装置)にすることにより、底部連通路を通過する処理槽における処理液循環流量の全流量について、これら多数の傾斜上昇流路の通過過程で、処理液中における沈降性の微細異物を速やかに各傾斜上昇流路の底壁(すなわち底側の傾斜隔壁)へ沈降着底させる。すなわち、このことにより、本槽部と補助槽部との間で循環させる処理槽における処理液循環流量の全流量の処理液から鉄粉や砥ぎ粉などの沈降性の微細異物を効率良く分離できる。
【0009】
また、補助槽部と本槽部における被塗物の入槽位置と出槽位置との3者を、それらがその順に直線的に並ぶ配置にするとともに、補助槽部と本槽部との間での上記処理液循環において出槽位置から入槽位置に向かう液流を本槽部内に生じさせることにより、本槽部における流動過程で充分に整流された処理槽における処理液循環流量の全流量の処理液を、その整流状態を保ったままで底部連通路を通じて補助槽部における上記の上昇流路域へ流入させることができ、これにより、通過液の液流状態によって分離効率が大きく影響される多数の傾斜上昇流路での微細異物分離において高い分離効率を安定的に確保することができる。
【0010】
しかも、微細異物が分離除去されて補助槽部の槽上部から本槽部に送られた処理液が被塗物の出槽位置から入槽位置に向かって流れることにより、被塗物はその槽内移動で微細異物濃度の低い側に向かって移動する形態になり、これにより、多数の傾斜上昇流路において処理液中の微細異物を上記の如く効率良く分離できて本槽部における処理液中の微細異物濃度を効果的に低減できることと相俟って、被塗物に対する微細異物の再付着を効果的に防止することができる。
【0011】
そして、上記の傾斜板式沈降装置については、補助槽部における上昇流路域(即ち、本槽部とほぼ同じ液面高さとなる補助槽部の液面高さを利用した上昇流路域)を多数の傾斜上昇流路に細分するだけの極めて簡単な構造で、付帯的な構造部分がなく占有容積のほぼ全てを異物分離のための流路とする構造であることから、処理槽で必要な処理液循環流量(すなわち、本槽部での微細異物沈降を防止し、また、被塗物を効率的に処理するのに必要な流量)の全流量を通過させるようにしながらも、先述の如く液体サイクロンや磁石式鉄粉除去装置といった分離装置の大型化や複数台設置をもって同等の大きな流量の処理液を処理するに比べ、装置コストを大きく低減できるとともに装置設置に要するスペースを効果的に小さくすることができる。
【0012】
ちなみに、傾斜板式沈降装置を用いて循環処理液から微細異物を分離するのに、図4に示す如く、処理槽2から取り出した処理液Lを再び処理槽2に戻す外部循環路9Aの途中に傾斜板式沈降装置PSを介在させる形式も考えられるが、この場合、処理液Lを整流状態で傾斜板式沈降装置PSに流入させるための大型な整流部Yを付加的に設ける必要がある。
【0013】
これに対し、請求項1に係る発明の上記構成であれば、前記の如く本槽部そのものを整流部に利用して処理槽における処理液循環流量の全流量の処理液を整流状態で補助槽部における傾斜板式沈降装置(細分化した上昇流路域)に流入させるから、専用の大型な整流部を別に設けずとも高い沈降分離効率を得ることができ、省スペース化及び装置コストの低減を一層効果的に達成できる。
【0014】
なお、補助槽部の上昇流路域において各傾斜上昇流路の底壁に沈降着底させた微細異物は、それら傾斜姿勢の底壁に沿わせ下降させて補助槽部に底部に沈降集積させ、その上で適当な回収法をもって回収することができる。
【0015】
〔2〕請求項2に係る発明では、請求項1に係る発明の実施において、
前記補助槽部の底部における沈降物を処理液とともに抜出路を通じ補助槽部から抜き出して、その抜き出し物に固液分離処理を施す後処理手段を設ける。
【0016】
つまり、この構成によれば、補助槽部の底部における沈降物を処理液とともに抜出路を通じ補助槽部から抜き出すことで、例えば、沈降物を掻き出しにより補助槽部の底部から取り出すなどに比べ、沈降物を能率良く容易に補助槽部の底部から取り出して、後処理としての固液分離処理にかけることができ、これにより、補助槽部の底部における沈降物の回収(すなわち、各傾斜上昇流路の傾斜底壁に沈降着底した後、降下して補助槽部の底部に沈降集積した微細異物の回収、及び、底部連通路を通じ補助槽部に入ってそのまま補助槽部の底部に沈降集積した沈降性の大きい異物の回収)を能率良く容易に行なうことができる。
【0017】
なお、上記後処理手段での固液分離処理は、補助槽部の底部へ沈降集積した沈降物を補助槽部からの抜き出しに伴う液分と分離するだけのものであるから、その固液分離処理に用いる装置は、処理槽における大流量の循環処理液から液中における低濃度の微細異物を分離するものに比べ、はるかに処理容量の小さいもので済み、装置コストや装置設置スーぺスの大きな増大要因となることはない。
【0018】
補助槽部の底部における沈降物を処理液とともに補助槽部から抜き出すのに、その抜き出しは、補助槽部と本槽部との間での処理液循環に併行して連続的に行なう形式、間歇的に行なう形式、あるいは、適当時期を見計らって行なう形式のいずれを採ってもよい。
【0019】
前記底部連通路は、処理槽における処理液循環流量の全流量の処理液を極力円滑な整流状態に保って本槽部から補助槽部へ流入させる上で、また、沈降性の高い異物も本槽部から回収部である補助槽部へ処理液とともに円滑に流入させる上で、槽幅とほぼ等しい開口幅を有する広幅の流路とするのが望ましく、さらに、沈降性の高い異物を出槽位置から入槽位置ヘ向かう液流のもとで本槽部から補助槽部へ速やかに流入させる上で、本槽部の槽底は底部連通路の側ほど低位となる傾斜底にするのが望ましい。
【0020】
〔3〕請求項3に係る発明では、請求項1又は2に係る発明の実施において、前記隔壁部を、前記補助槽部の槽上部から処理液を受け入れる取液槽で形成し、前記循環手段を、この取液槽から前記本槽部へ処理液をポンプ輸送する構成にする。
【0021】
つまり、開放系において液をポンプ輸送する場合、ポンプ運転を安定的に継続する上で液の汲み出し側には一定容量の槽が必要となるが、上記構成によれば、その汲み出し側の槽とする取液槽をもって前記隔壁部を形成するから、これら取液槽と隔壁部とを各別に設ける構成を採るに比べ、装置の全体構成を一層コンパクトにして、装置設置に要するスペースをさらに小さくすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は塗装前の被塗物1を洗浄又は脱脂処理する浸漬式の塗装前処理装置を示し、2は処理液L(洗浄の場合は洗浄液、脱脂の場合は脱脂液)を貯留する処理槽、3は被塗物1(本例では自動車ボディー)を搬送する吊下げ式のコンベアであり、このコンベア3による被塗物搬送において、被塗物1を処理槽2の処理液Lに浸漬させた状態で槽内移動させることにより、被塗物1を洗浄又は脱脂処理する。
【0023】
処理槽2は、被塗物1の搬送方向において槽の一端寄りに配置した隔壁部4により、被塗物1を槽内移動させる本槽部2Aと槽の一端部に位置する補助槽部2Bとに区画し、補助槽部2Bと本槽部2Aにおける被塗物1の入槽位置Iと出槽位置Oとの3者が、平面視において、その順に直線的に並ぶ配置にしてある。
【0024】
隔壁部4の下端縁と槽底5との間には、補助槽部2Bを本槽部2Aの底部に連通させて処理槽2における処理液循環流量の全流量を通過させる底部連通路6を形成してあり、この底部連通路6は槽2の全幅にわたって開口する広幅の流路にし、また、補助槽部2Bには底部連通路6よりも低い(深い)逆錐状の底部7を形成してある。
【0025】
隔壁部4は、槽2の全幅にわたって補助槽部2Bの槽上部からオーバーフロー形式で処理液Lを受け入れる取液槽8で形成してあり、本槽部2Aと補助槽部2Bとの間での処理液循環として、この取液槽8から処理液Lを取り出して、その処理液Lを本槽部2Aへポンプ輸送する主循環用及びスプレー用の2系統の外部循環路9A,9Bを設けてある。
【0026】
本槽部2Aには、主循環用ポンプP1により主循環用の外部循環路9Aを通じて供給される処理液Lを被塗物移動経路の両横側で入槽位置I側に向けて噴出する上中層用の液中ノズル10a、及び、同じく主循環用の外部循環路9Aを通じて供給される処理液Lを槽底5に沿わせる状態で入槽位置I側に向けて噴出する底層用の液中ノズル10bを夫々、出槽位置Oから入槽位置Iにかけて多数並設し、また、本槽部2Aの出槽位置Oには、スプレー用ポンプP2によりスプレー用の外部循環路9Bを通じて供給される処理液Lを槽内処理液Lから引き上げられた被塗物1に対し吹き付けるすすぎ用スプレーノズル10cのノズル群を設けてある。
【0027】
つまり、上記構成において、取液槽8、外部循環路9A,9B、ポンプP1,P2、及び、各ノズル10a〜10cは、補助槽部2Bの槽上部から処理液Lを取り出してその処理液Lを本槽部2Bに送る処理液循環を行うとともに、その処理液循環において被塗物1の出槽位置Oから入槽位置Iに向かう液流を本槽部2A内に生じさせる循環手段を構成する。
【0028】
なお、11は主循環用の外部循環路9Aに介装した熱交換器であり、この熱交換器11により通過処理液Lを加熱(ないし冷却)することで、槽内処理液Lの温度を被塗物1の処理に適した温度に調整する。
【0029】
上記の処理液循環において、補助槽部2Bにおける底部連通路6と槽上部との間の部分に底部連通路6を通過した処理槽2における処理液循環流量の全流量の処理液Lが層流状に上昇する上昇流路域12(即ち、同図1に示す如く底部連通路6による連通により本槽部2Aとほぼ同じ液面高さとなる補助槽部2Bの液面高さを利用した上昇流路域)が形成されるのに対し、この補助槽部2Bにおける上昇流路域12は、図3に示す如く、平行姿勢の平板状の傾斜隔壁13により互いに区画される多数の傾斜上昇流路14に細分化した構造(いわゆる傾斜板式沈降装置PS)にしてあり、これにより、被塗物1に付着して槽内に持ち込まれる鉄粉や砥ぎ粉などの沈降性の微細異物を、多数の傾斜上昇流路14における処理液通過過程で速やかに各傾斜上昇流路14の底壁(底側の傾斜隔壁13)に沈降着底させて、本槽部2Aへ送る処理液Lから沈降性の微細異物を効率良く分離除去する。
【0030】
また、前記の如く、補助槽部2Bと本槽部2Aにおける被塗物1の入槽位置Iと出槽位置Oとの3者がその順に直線的に並ぶ配置にするとともに、補助槽部2Bと本槽部2Aとの間での処理液循環において、被塗物1の出槽位置Oから入槽位置Iに向かう液流を本槽部2A内に生じさせることにより、本槽部2Aにおける流動過程で充分に整流された処理槽2における処理液循環流量の全流量の処理液Lが、その整流状態を保ったままで底部連通路6を通じ補助槽部2Bにおける上昇流路域12へ流入するようにし、これにより、多数の傾斜上昇流路14での微細異物分離において高い分離効率を安定的に確保する。
【0031】
そしてまた、微細異物を分離除去した処理液Lを本槽部2Aにおいて被塗物1の出槽位置Oから入槽位置Iに向けて流すことにより、被塗物1がその槽内移動で微細異物濃度の低い側に向かって移動する形態にし、これらのことで、被塗物1に対する微細異物の再付着を効果的に防止して、次の塗装工程で高い塗装品質を安定的に得られるようにしてある。
【0032】
15は液体サイクロンであり、補助槽部2Bの底部7における沈降物(すなわち、各傾斜上昇流路14の傾斜底壁13に沈降着底した後、降下して補助槽部2Bの底部7に沈降集積した微細異物、及び、底部連通路6を通じ補助槽部2Bに入ってそのまま補助槽部2Bの底部7に沈降集積した沈降性の大きい異物)を、抜出ポンプP3により補助槽部2Bの底部7から処理液Lとともに抜き出し、この抜き出し物を抜出路16を通じて液体サイクロン15へ送るようにしてある。
【0033】
液体サイクロン15は、上記抜出ポンプP3による液供給により器内に縦軸心周りの旋回流を形成して、その旋回流による遠心分離作用で抜き出し物(沈降物と処理液との混合物)を濃縮するものであり、この濃縮処理において液体サイクロン15の上部送出口15aからは希釈液L(濃縮処理で沈降物が分離された処理液)が送出され、下部送出口15bからは濃縮物が送出される。
【0034】
液体サイクロン15の上部送出口15aから送出される希釈液は、補助槽部2Aからの沈降物の抜き出しに併行して、返送路17を通じ補助槽部2Bへ戻すようにしてあり、一方、液体サイクロン15の下部送出口15bから送出される濃縮物はコンベアフィルタ18へ送って更に濾過処理し、これにより、補助槽部2Bにおける沈降物を固液分離した固形状態で回収する。
【0035】
つまり、上記の構成において、抜出路16、抜出ポンプP3、液体サイクロン15、返送路17、及び、コンベアフィルタ18は、補助槽部2Bの底部7における沈降物を処理液Lとともに補助槽部2Bから抜き出して、その抜き出し物に固液分離処理を施す後処理手段19を構成する。
【0036】
なお、本槽部2Aの槽底5は、沈降性の高い異物を被塗物1の出槽位置Oから入槽位置Iヘ向かう液流のもとで本槽部2Aから補助槽部2Bへ速やかに流入させるように底部連通路6の側ほど低位となる傾斜底にしてある。
【0037】
〔別実施形態〕
次に別の実施形態を列記する。
【0038】
被塗物1は自動車ボディー以外のものであってもよく、また、被塗物1を処理液Lに浸漬させての塗装前処理は洗浄や脱脂に限定されるものではなく、その他の塗装前処理であってもよい。
【0039】
前述の実施形態では、補助槽部2Bの上昇流路域12における各傾斜上昇流路14を平板状の流路にしたが、これに代え、各傾斜上昇流路14を角管状の流路にしてもよく、各傾斜上昇流路14の断面形状は種々の変更が可能である。
【0040】
補助槽部2Bと本槽部2Aとの間での処理液循環において、被塗物1の出槽位置Oから入槽位置Iに向かう液流(換言すれば、被塗物1の出槽位置Oから補助槽部2Bへ向かう液流)を本槽部2A内に生じさせるための構成は種々の構成変更が可能であり、例えば、補助槽部2Bから取り出した処理液Lを本槽部2Aにおける被塗物1の出槽位置Oの側へ単純に戻すだけの構成にしてもよい。
【0041】
補助槽部2Bの底部7における沈降物を処理液Lとともに抜出路16を通じ補助槽部2Bから抜き出して、その抜き出し物に固液分離処理を施す後処理手段を構成するのに、前述の実施形態の如く、液体サイクロン15やコンベアフィルタ18を用いて固液分離処理を行なうのに代え、その他の固液分離装置を用いるようにしてもよく、また場合によっては、沈降物を処理液Lとともに補助槽部2Bから抜き出して回収するのに代え、沈降物を補助槽部2Bから掻き出して回収するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】装置の全体構成を示す側面図
【図2】処理槽の平面図
【図3】補助槽部の正面図
【図4】比較例を示す側面図
【図5】従来例を示す側面図
【符号の説明】
1 被塗物
2 処理槽
2A 本槽部
2B 補助槽部
4 隔壁部
5 槽底
6 底部連通路
8 循環手段,取液槽
9A,9B 循環手段(外部循環路)
10a〜10c 循環手段(ノズル)
12 上昇流路域
13 傾斜隔壁
14 傾斜上昇流路
16 抜出路
19 後処理手段
I 入槽位置
L 処理液
O 出槽位置
P1,P2 循環手段(ポンプ)

Claims (3)

  1. 塗装前の被塗物を処理槽内の処理液に浸漬させた状態で槽内移動させて処理する浸漬式の塗装前処理装置であって、
    前記処理槽を、補助槽部と被塗物の槽内移動を行なう本槽部とに隔壁部により区画するとともに、この隔壁部の下端縁と槽底との間に、前記補助槽部を前記本槽部の底部に連通させて前記処理槽における処理液循環流量の全流量を通過させる底部連通路を形成し、
    前記補助槽部と前記本槽部における被塗物の入槽位置と出槽位置との3者を、それらがその順に直線的に並ぶ配置にし、
    前記補助槽部の槽上部から処理液を取り出してその処理液を前記本槽部に送る処理液循環を行うとともに、その処理液循環において前記出槽位置から前記入槽位置に向かう液流を本槽部内に生じさせる循環手段を設け、
    前記隔壁部により前記本槽部と区画した前記補助槽部における前記底部連通路と槽上部との間の上昇流路域を、傾斜隔壁により互いに区画された多数の傾斜上昇流路に細分してある浸漬式の塗装前処理装置。
  2. 前記補助槽部の底部における沈降物を処理液とともに抜出路を通じ補助槽部から抜き出して、その抜き出し物に固液分離処理を施す後処理手段を設けてある請求項1記載の浸漬式の塗装前処理装置。
  3. 前記隔壁部を、前記補助槽部の槽上部から処理液を受け入れる取液槽で形成し、前記循環手段を、この取液槽から前記本槽部へ処理液をポンプ輸送する構成にしてある請求項1又は2記載の浸漬式の塗装前処理装置。
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