JP3546360B2 - 有機溶剤分離装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水に有機溶剤が混入している混合液をそれぞれの比重差を利用して両者を連続的に分離し、水及び有機溶剤それぞれを排出する有機溶剤分離装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、工場等で精密機械部品、電気部品等の機械加工が行われているが、機械加工後の製品には油分が付着しており、油分の付着した状態では製品として扱われないため、通常、機械加工の工程後に仕上げ工程を行っている。仕上げ工程では主に製品の洗浄が行われるが、洗浄剤としては有機溶剤が使用される。有機溶剤には炭化水素系溶剤、塩素系溶剤、フロン系溶剤が知られているが、特に、電子、電気及び機械部品の洗浄には、高洗浄性、不熱性の特性を持つ塩素系の溶剤例えばトリクロロエチレンが広く使用されている。
仕上げ工程では、有機溶剤が水と共に使用され、水に有機溶剤が混入した混合液が多量に発生しているが、この混合液は直接、外部に排出できないために、水と有機溶剤とを分離する処理が必要である。しかし、現状では、一般的に工場で発生した使用済みの有機溶剤は、水等を含む未処理のままの状態で、廃液処理業者に引取られ処理されているが、容量としては相当なものである。
【0003】
このように水に有機溶剤が混入した混合液からそれぞれ分離させる手段としては、蒸留処理や活性炭処理等の方法があり、分離処理が行われている。
さらに、特開2000−319206号公報には、水の存在下、水と相溶しない有機溶剤にキレート化剤を加えて攪拌して放置し、二相分離させた後、水層部と有機層部を分離する有機溶剤の精製法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、工場で発生する使用済みの有機溶剤は、多量の水等を含んだ状態で廃液処理業者に引取られるため、多量の水等の運搬や処理は無駄な作業であり効率的ではない。また、蒸留処理、活性炭処理により水と有機溶剤とを分離させて処理する方法では、かかる装置が複雑となり、製造もしくは購入する場合において多大な費用を要する虞がある。
また、特開2000−319206号公報の有機溶剤の精製法では、混合液にキレート化剤を加えて、攪拌する作業を要し、分離作業が煩雑になる虞があり、さらに、攪拌する時間及び放置する時間も要するため、水と有機溶剤を分離させるために多大な時間を必要とし、まだ改善する余地がある。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、簡易な構造で有機溶剤と水を連続的に分離させると共に、分離作業の簡素化等の作業効率を向上させる有機溶剤分離装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した有機溶剤分離装置の発明は、内部に、水に有機溶剤が混入している混合液が流入し、比重差を利用して水と有機溶剤に分離させる分離槽を設け、分離された有機溶剤及び水のそれぞれを外部に排出する有機溶剤分離装置において、前記分離槽内には、流入した混合液を前記分離槽の一方の短手側側壁に沿って流下させる混合液流路と、分離された有機溶剤と水をそれぞれ前記分離槽の他方の短手側側壁に沿って流して排出する排出流路とが設けられ、前記混合液流路は、前記分離槽の上壁から下方向に延びて且つ前記一方の短手側側壁に対面してこれ
とほぼ平行な板であると共に、下端部が前記分離槽の底壁から離れている一方の隔壁と、前記一方の短手側側壁とにより形成され、前記排出流路は、前記分離槽の上壁から下方向に延びて且つ前記他方の短手側側壁に対面してこれとほぼ平行な板であると共に、下端部が前記分離槽の底壁から離れている他方の隔壁と、前記他方の短手側側壁と、該他方の短手側側壁からほぼ水平方向に延びる混合防止板とから形成され、該混合防止板の上側の排出流路が分離された水を主とする液を排出する排水流路とされ、前記混合防止板の下側の排出流路が分離された有機溶剤を主とする液を排出する有機溶剤廃棄流路とされていることを特徴とする。
このように構成することにより、有機溶剤例えばトリクロロエチレンと水との混合液は、混合液流路に沿って流下して分離槽の底壁に衝突して、有機溶剤の分子と水分子とがそれぞれ凝集して粗分離の状態となる。そして、比重の大きい有機溶剤を多く含む液は分離槽の底壁に沿って排出流路側に流れ、有機溶剤廃棄流路から外部に排出されると共に、水を多く含む液は有機溶剤の上方に浮上しながら排出流路側に流れ、排水流路から外部に排出される。
【0007】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した発明において、前記一方の隔壁の下端部は、前記一方の短手側側壁から離れる方向に且つ略水平方向に延びるように屈曲する屈曲部に形成されていることを特徴とする。
このように構成することにより、比重の大きい有機溶剤を多く含む液は、一方の隔壁の下端部に設けた屈曲部に沿って、分離槽の底部を水平方向に流動して、水を多く含む液は有機溶剤の上方に浮上するように流動する。
【0008】
請求項3に記載した発明は、請求項1または2に記載した発明において、前記有機溶剤廃棄流路が形成される領域における前記分離槽の底壁は、地面側に突出する凸部形状に形成されていることを特徴とする。
このように構成することにより、分離槽の底部を水平方向に流動する有機溶剤を多く含む液は、比重が大きいため分離槽の底部より更に下方に位置する有機溶剤廃棄流路に導かれて容易に外部に排出される。
【0009】
請求項4に記載した発明は、請求項1〜3のいずれかに記載した発明において、前記排水流路の外部と近接する位置に、吸着材を前記分離槽の短手方向に延在して配設することを特徴とする。
外部に近接する排水流路内に吸着材を配設したので、この吸着材が分離した水を多く含む液に付着した異物や分離されなかった有機溶剤等を吸着し、取り除くことができる。
【0010】
請求項5に記載した発明は、請求項1〜4のいずれかに記載した発明において、前記混合液が流入する流入口の近傍に、前記混合液を濾過するフィルタを前記分離槽の短手方向に延在して配設することを特徴とする。
このように構成することにより、混合液に混入した金属くず等の固形物を排除することができる。
【0011】
請求項6に記載した発明は、請求項1〜5のいずれかに記載した発明において、前記分離槽の下部に移動可能手段を装着したことを特徴とする。
このように構成することにより、この有機溶剤分離装置の移動を容易に行うことができ、取り扱いが簡便となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る有機溶剤分離装置を図1〜図3に基いて詳細に説明する。
図1〜図3に示すように、有機溶剤分離装置1は、内部に、有機溶剤例えばトリクロロ
エチレンと水の混合液(以下混合液と記す)を流入させ、それぞれの比重差により分離させる分離槽2を設けて構成されており、この分離槽2内には、その前壁2dに沿って混合液が流下する混合液流路3と、後壁2fに沿って分離された有機溶剤を主とする液と水を主とする液のそれぞれを流して排出させる排出流路15とが設けられている。この排出流路15は、分離した水を外部に排出する排水流路4と、分離した有機溶剤を外部に排出する有機溶剤廃棄流路5とから構成されている。
【0013】
まず、分離槽2は、ステンレスからなる金属製の箱状で、前後方向、上下方向及び幅方向の長さをそれぞれ所定の長さ(幅長<上下長<前後長)で形成し、内部に所定の容量の混合液を分離させて一時的に貯留させるものである。また、分離槽2に形成された上壁2bの前方寄りには、略矩形状の開口である混合液の流入口2aを形成しており、流入口2aの外周縁部には上方に突出する突出部2cが形成されている。
【0014】
また、分離整流板(一方の隔壁)6は、板状であって所定の高さの分離整流下行部6aと、下方端部に屈曲部6bとを有し、分離槽2の幅方向に延在するように配設されている。この分離整流下行部6aは、短手側一端部を分離槽2の上壁2bの幅方向の裏面で、流入口2aの後方側の突出部2cから連続する位置に固着すると共に、直下方に指向して配設されている。また、分離整流板6の下方端部に形成された屈曲部6bは、分離整流下行部6aから連続して分離槽2の内方(分離槽2の前壁2dから離れる方向)に屈曲して形成されると共に、屈曲部6bの端部6cは水平方向に指向するように形成されている。さらに、この屈曲部6bの湾曲形状は、混合液が分離整流下行部6aに沿って流下して分離槽2に形成された底壁2eに衝突して、混合液の有機溶剤が分離槽2の底壁2eに沿うように流動して、水は有機溶剤の上方に浮上するような形状に形成されている。
また、この分離整流下行部6aと分離槽2に形成された前壁2dとの間には、液面11と略面一の位置に、板状で複数の小孔を有したフィルタ10が分離槽2の幅方向に横設され、長手側両端部を前壁2d及び分離整流下行部6aに固着している。
このように、分離槽2の前壁2dと分離整流下行部6aとの間に分離槽2の幅方向に延在する混合液流路3が形成される。
【0015】
さらに、分離した有機溶剤を外部に排出する有機溶剤廃棄流路5は、後で詳述する排水流路4の前後長とほぼ同等の前後長を有し、その前後方向の範囲における有機溶剤廃棄流路5の底壁5aは、分離槽2の幅方向中央の位置に所定の曲率で地面側に凸して形成されている。また、この有機溶剤廃棄流路5を形成する湾曲底壁5aは、分離槽2の底壁2eから連続するように形成され、有機溶剤廃棄流路5の後壁5bは、湾曲底壁5aの後方側端部から連続して上方に立設して形成されている。そして、この有機溶剤廃棄流路5は、この後壁5bを介して外部に有機溶剤を排出する排出管20に連通している。
【0016】
また、隔壁(他方の隔壁)7は、板状であって、立設するように分離槽2の幅方向に配設されて、長手側一端部が分離槽2の上壁2bの後方端部に固着されると共に、長手側他端部7aは有機溶剤廃棄流路5の湾曲底壁5aと所定の間隔を設けるように配設されている。
そして、排水流路4は、隔壁7と分離槽2の後壁2fとの間で分離槽2の幅方向に延在することになる。また、分離槽2の後壁2fの下方端部を有機溶剤廃棄流路5の後壁5bの上方端部と分離槽2の底壁2eの後方端部それぞれに固着している。
【0017】
さらに、混合防止板8は、板状であって排水流路4の前後長とほぼ同等の長さの前後長を有し、排水流路4と有機溶剤廃棄流路5とを仕切るように有機溶剤廃棄流路5の湾曲底壁5aから所定の高さの位置に、分離槽2の幅方向に横設され、長手側一端部を分離槽2の後壁2fに固着している。そこで、混合防止板8の先端8aの上方には、隔壁7が位置して、混合防止板8の先端8aと隔壁7の下端7aとの間には、分離した水が排水流路4
に流入するための所定の間隔が設けられている。
また、排水流路4の上方には、板状で複数の小孔を有したフィルタ13が分離槽2の幅方向に横設され、長手側両端部を隔壁7及び後壁2fに固着している。また、断面略矩形状の吸着材9例えばグラスウールは、上面が液面11と略面一となるようにフィルタ13に載置されている。
【0018】
さらにまた、分離槽2の後壁2fの外後方には、排水流路40が分離槽2の幅方向に延在し配設されている。また、排水流路4、40が連通するように、後壁2fの上方には連通隙間4bが形成されており、排水流路40は、一側壁40aに形成した連通孔40bを介して外部に水を排出する排出管21と連通している。
さらに、排水流路4の上方には、排水流路4を閉塞するように、板状の蓋体22が分離槽2の幅方向に横設され、上壁2b及び排水流路40の上壁40cに載置されている。
また、分離槽2の底壁2eには、移動可能手段のキャスター12が所定の間隔で4個固定され、この有機溶剤分離装置1の移動を可能にしている。
【0019】
次に、このように構成された有機溶剤分離装置において、混合液の流入から、有機溶剤及び水それぞれの排出までの流れを図2に基いて説明する。
最初に、分離槽2内に、混合液流路3に配設されたフィルタ10の高さまで、水を貯留させておく。次に、所定の容量の混合液を流入口2aに流入すると、矢印50に示すように、混合液は、混合液流路3内のフィルタ10で異物が濾過され、分離整流板6に沿って下方に流下する。流下した混合液は、分離槽2の底壁2eに衝突して、分離整流板6の屈曲部6bに沿って分離槽2の底壁2eの近傍に到達して、排出流路15側に流れ始める。
【0020】
そして、矢印51、52に示すように、比重の大きい有機溶剤と比重の小さい水とに分かれ、比重の大きい有機溶剤を多く含む液は、矢印52に示すように分離槽2の底壁2eに沿うように排出流路15側に流れ始め、有機溶剤廃棄流路5に流入にする。そして、有機溶剤廃棄流路5に流入した有機溶剤を多く含む液は、有機溶剤廃棄流路5に連通する排出管20から外部に排出される。
また、矢印51に示すように、混合液から分離した水を多く含む液は、分離した有機溶剤の上方に浮上しながら排出流路15側に流れ始め、排水流路4に流入する。さらに、分離した水を多く含む液は、排水流路4内に配設されたフィルタ13で再度異物を濾過され、吸着材9を介して分離されなかった有機溶剤の大部分を吸着し、連通隙間4bを介して排出流路40へ流れ、排出流路40に連通孔40bを介して連通する排出管21から外部に排出される。
上記のように、有機溶剤と水の混合液をそれぞれの比重差によって分離処理して、分離された水をフィルタ13や吸着材9で再度分離処理することにより、有機溶剤の含有率を更に低下させることができる。
【0021】
なお、分離整流板6の屈曲部6bの形状は、所定の曲率を有した湾曲形状に形成してもよいし、傾斜角度の違う複数の直線と、所定の曲率を有した湾曲とを組み合わせて形成してもよい。
さらにここでは、排水流路4に配設する吸着材9の数は1個で説明したが、排水流路4内で分離した水に含まれる有機溶剤の含有率によって、適宜数の吸着材を設定してもよい。
さらに、分離槽2の前後、幅及び上下方向の外形寸法は、処理する混合液の容量との関係から適宜設定される。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載した発明によれば、有機溶剤例えばトリクロロエチレンと水との混合液から比重差を利用して水と有機溶剤を分離する分離槽を設けて、こ
の分離槽内に、その一方の短手側側壁に沿って混合液を流下させる混合液流路と、他方の短手側側壁に沿って分離された有機溶剤と水のそれぞれを流して排出する排出流路とが設けられ、混合液流路は、分離槽の上壁から下方に延びて且つ一方の短手側側壁に対面してこれと平行な板であると共に、下端部が分離槽の底壁と離れている一方の隔壁と、分離槽の一方の短手側側壁とにより形成されているので、混合液は、混合液流路に沿って下方に流下して分離槽の底面に衝突し、有機溶剤の粒子と水粒子とがそれぞれ凝集して粗分離の状態となる。また、排出流路は、分離槽の上壁から下方向に延びて且つ分離槽の他方の短手側側壁に対面してこれとほぼ平行な板であると共に、下端部が分離槽の底壁から離れている他方の隔壁と、分離槽の他方の短手側側壁と、他方の短手側側壁からほぼ水平方向に延びる混合防止板とから形成され、混合防止板の上側の排出流路が分離された水を主とする液を排出する排水流路とされ、混合防止板の下側の排出流路が分離された有機溶剤を主とする液を排出する有機溶剤廃棄流路とされているので、粗分離の状態の比重の大きい有機溶剤を主とする液は、分離槽の底壁に沿って排出流路側に流れ、有機溶剤廃棄流路から外部に排出されると共に、水を主とする液は有機溶剤の上方に浮上しながら排出流路側に流れ、排水流路から外部に排出される。
【0023】
請求項2に記載した発明によれば、一方の隔壁の下端部は、一方の短手側側壁から離れる方向に且つ略水平方向に延びるように屈曲する屈曲部に形成されているので、比重の大きい有機溶剤を主とする液は、この屈曲部に沿うようにして分離槽の底部を水平方向に流動して、水を主とする液は有機溶剤の上方に浮上するように流動する。
【0024】
請求項3に記載した発明によれば、有機溶剤廃棄流路が形成される領域における分離槽の底壁は、地面側に突出する凸部形状に形成されているので、比重の大きい有機溶剤を主とする液は、分離槽の底部より更に下方に位置する有機溶剤廃棄流路に導かれて容易に外部に排出される。
【0025】
請求項4に記載した発明によれば、外部に近接する排水流路内に吸着材を配設したので、この吸着材が分離した水を主とする液に付着した異物や分離されなかった有機溶剤等を吸着し、取り除くことができる。
【0026】
請求項5に記載した発明によれば、混合液が流入する流入口の近傍に、混合液を濾過するフィルタを配設したので、混合液に混入した金属くず等の固形物を排除することができる。
【0027】
請求項6に記載した発明によれば、分離槽の下部に移動可能手段を装着したので、有機溶剤分離装置の移動を容易に行うことができ、取り扱いが簡便となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る有機溶剤分離装置の平面図である。
【図2】図2は、図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態に係る有機溶剤分離装置の側面図である。
【符号の説明】
1 有機溶剤分離装置
2 分離槽
3 混合液流路
4 排水流路
5 有機溶剤廃棄流路
6 分離整流板(一方の隔壁)
6b 屈曲部
7 隔壁(他方の隔壁)
8 混合防止板
9 吸着材
12 キャスター
10、13 フィルタ
15 排出流路
【発明の属する技術分野】
本発明は、水に有機溶剤が混入している混合液をそれぞれの比重差を利用して両者を連続的に分離し、水及び有機溶剤それぞれを排出する有機溶剤分離装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、工場等で精密機械部品、電気部品等の機械加工が行われているが、機械加工後の製品には油分が付着しており、油分の付着した状態では製品として扱われないため、通常、機械加工の工程後に仕上げ工程を行っている。仕上げ工程では主に製品の洗浄が行われるが、洗浄剤としては有機溶剤が使用される。有機溶剤には炭化水素系溶剤、塩素系溶剤、フロン系溶剤が知られているが、特に、電子、電気及び機械部品の洗浄には、高洗浄性、不熱性の特性を持つ塩素系の溶剤例えばトリクロロエチレンが広く使用されている。
仕上げ工程では、有機溶剤が水と共に使用され、水に有機溶剤が混入した混合液が多量に発生しているが、この混合液は直接、外部に排出できないために、水と有機溶剤とを分離する処理が必要である。しかし、現状では、一般的に工場で発生した使用済みの有機溶剤は、水等を含む未処理のままの状態で、廃液処理業者に引取られ処理されているが、容量としては相当なものである。
【0003】
このように水に有機溶剤が混入した混合液からそれぞれ分離させる手段としては、蒸留処理や活性炭処理等の方法があり、分離処理が行われている。
さらに、特開2000−319206号公報には、水の存在下、水と相溶しない有機溶剤にキレート化剤を加えて攪拌して放置し、二相分離させた後、水層部と有機層部を分離する有機溶剤の精製法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、工場で発生する使用済みの有機溶剤は、多量の水等を含んだ状態で廃液処理業者に引取られるため、多量の水等の運搬や処理は無駄な作業であり効率的ではない。また、蒸留処理、活性炭処理により水と有機溶剤とを分離させて処理する方法では、かかる装置が複雑となり、製造もしくは購入する場合において多大な費用を要する虞がある。
また、特開2000−319206号公報の有機溶剤の精製法では、混合液にキレート化剤を加えて、攪拌する作業を要し、分離作業が煩雑になる虞があり、さらに、攪拌する時間及び放置する時間も要するため、水と有機溶剤を分離させるために多大な時間を必要とし、まだ改善する余地がある。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、簡易な構造で有機溶剤と水を連続的に分離させると共に、分離作業の簡素化等の作業効率を向上させる有機溶剤分離装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した有機溶剤分離装置の発明は、内部に、水に有機溶剤が混入している混合液が流入し、比重差を利用して水と有機溶剤に分離させる分離槽を設け、分離された有機溶剤及び水のそれぞれを外部に排出する有機溶剤分離装置において、前記分離槽内には、流入した混合液を前記分離槽の一方の短手側側壁に沿って流下させる混合液流路と、分離された有機溶剤と水をそれぞれ前記分離槽の他方の短手側側壁に沿って流して排出する排出流路とが設けられ、前記混合液流路は、前記分離槽の上壁から下方向に延びて且つ前記一方の短手側側壁に対面してこれ
とほぼ平行な板であると共に、下端部が前記分離槽の底壁から離れている一方の隔壁と、前記一方の短手側側壁とにより形成され、前記排出流路は、前記分離槽の上壁から下方向に延びて且つ前記他方の短手側側壁に対面してこれとほぼ平行な板であると共に、下端部が前記分離槽の底壁から離れている他方の隔壁と、前記他方の短手側側壁と、該他方の短手側側壁からほぼ水平方向に延びる混合防止板とから形成され、該混合防止板の上側の排出流路が分離された水を主とする液を排出する排水流路とされ、前記混合防止板の下側の排出流路が分離された有機溶剤を主とする液を排出する有機溶剤廃棄流路とされていることを特徴とする。
このように構成することにより、有機溶剤例えばトリクロロエチレンと水との混合液は、混合液流路に沿って流下して分離槽の底壁に衝突して、有機溶剤の分子と水分子とがそれぞれ凝集して粗分離の状態となる。そして、比重の大きい有機溶剤を多く含む液は分離槽の底壁に沿って排出流路側に流れ、有機溶剤廃棄流路から外部に排出されると共に、水を多く含む液は有機溶剤の上方に浮上しながら排出流路側に流れ、排水流路から外部に排出される。
【0007】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した発明において、前記一方の隔壁の下端部は、前記一方の短手側側壁から離れる方向に且つ略水平方向に延びるように屈曲する屈曲部に形成されていることを特徴とする。
このように構成することにより、比重の大きい有機溶剤を多く含む液は、一方の隔壁の下端部に設けた屈曲部に沿って、分離槽の底部を水平方向に流動して、水を多く含む液は有機溶剤の上方に浮上するように流動する。
【0008】
請求項3に記載した発明は、請求項1または2に記載した発明において、前記有機溶剤廃棄流路が形成される領域における前記分離槽の底壁は、地面側に突出する凸部形状に形成されていることを特徴とする。
このように構成することにより、分離槽の底部を水平方向に流動する有機溶剤を多く含む液は、比重が大きいため分離槽の底部より更に下方に位置する有機溶剤廃棄流路に導かれて容易に外部に排出される。
【0009】
請求項4に記載した発明は、請求項1〜3のいずれかに記載した発明において、前記排水流路の外部と近接する位置に、吸着材を前記分離槽の短手方向に延在して配設することを特徴とする。
外部に近接する排水流路内に吸着材を配設したので、この吸着材が分離した水を多く含む液に付着した異物や分離されなかった有機溶剤等を吸着し、取り除くことができる。
【0010】
請求項5に記載した発明は、請求項1〜4のいずれかに記載した発明において、前記混合液が流入する流入口の近傍に、前記混合液を濾過するフィルタを前記分離槽の短手方向に延在して配設することを特徴とする。
このように構成することにより、混合液に混入した金属くず等の固形物を排除することができる。
【0011】
請求項6に記載した発明は、請求項1〜5のいずれかに記載した発明において、前記分離槽の下部に移動可能手段を装着したことを特徴とする。
このように構成することにより、この有機溶剤分離装置の移動を容易に行うことができ、取り扱いが簡便となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る有機溶剤分離装置を図1〜図3に基いて詳細に説明する。
図1〜図3に示すように、有機溶剤分離装置1は、内部に、有機溶剤例えばトリクロロ
エチレンと水の混合液(以下混合液と記す)を流入させ、それぞれの比重差により分離させる分離槽2を設けて構成されており、この分離槽2内には、その前壁2dに沿って混合液が流下する混合液流路3と、後壁2fに沿って分離された有機溶剤を主とする液と水を主とする液のそれぞれを流して排出させる排出流路15とが設けられている。この排出流路15は、分離した水を外部に排出する排水流路4と、分離した有機溶剤を外部に排出する有機溶剤廃棄流路5とから構成されている。
【0013】
まず、分離槽2は、ステンレスからなる金属製の箱状で、前後方向、上下方向及び幅方向の長さをそれぞれ所定の長さ(幅長<上下長<前後長)で形成し、内部に所定の容量の混合液を分離させて一時的に貯留させるものである。また、分離槽2に形成された上壁2bの前方寄りには、略矩形状の開口である混合液の流入口2aを形成しており、流入口2aの外周縁部には上方に突出する突出部2cが形成されている。
【0014】
また、分離整流板(一方の隔壁)6は、板状であって所定の高さの分離整流下行部6aと、下方端部に屈曲部6bとを有し、分離槽2の幅方向に延在するように配設されている。この分離整流下行部6aは、短手側一端部を分離槽2の上壁2bの幅方向の裏面で、流入口2aの後方側の突出部2cから連続する位置に固着すると共に、直下方に指向して配設されている。また、分離整流板6の下方端部に形成された屈曲部6bは、分離整流下行部6aから連続して分離槽2の内方(分離槽2の前壁2dから離れる方向)に屈曲して形成されると共に、屈曲部6bの端部6cは水平方向に指向するように形成されている。さらに、この屈曲部6bの湾曲形状は、混合液が分離整流下行部6aに沿って流下して分離槽2に形成された底壁2eに衝突して、混合液の有機溶剤が分離槽2の底壁2eに沿うように流動して、水は有機溶剤の上方に浮上するような形状に形成されている。
また、この分離整流下行部6aと分離槽2に形成された前壁2dとの間には、液面11と略面一の位置に、板状で複数の小孔を有したフィルタ10が分離槽2の幅方向に横設され、長手側両端部を前壁2d及び分離整流下行部6aに固着している。
このように、分離槽2の前壁2dと分離整流下行部6aとの間に分離槽2の幅方向に延在する混合液流路3が形成される。
【0015】
さらに、分離した有機溶剤を外部に排出する有機溶剤廃棄流路5は、後で詳述する排水流路4の前後長とほぼ同等の前後長を有し、その前後方向の範囲における有機溶剤廃棄流路5の底壁5aは、分離槽2の幅方向中央の位置に所定の曲率で地面側に凸して形成されている。また、この有機溶剤廃棄流路5を形成する湾曲底壁5aは、分離槽2の底壁2eから連続するように形成され、有機溶剤廃棄流路5の後壁5bは、湾曲底壁5aの後方側端部から連続して上方に立設して形成されている。そして、この有機溶剤廃棄流路5は、この後壁5bを介して外部に有機溶剤を排出する排出管20に連通している。
【0016】
また、隔壁(他方の隔壁)7は、板状であって、立設するように分離槽2の幅方向に配設されて、長手側一端部が分離槽2の上壁2bの後方端部に固着されると共に、長手側他端部7aは有機溶剤廃棄流路5の湾曲底壁5aと所定の間隔を設けるように配設されている。
そして、排水流路4は、隔壁7と分離槽2の後壁2fとの間で分離槽2の幅方向に延在することになる。また、分離槽2の後壁2fの下方端部を有機溶剤廃棄流路5の後壁5bの上方端部と分離槽2の底壁2eの後方端部それぞれに固着している。
【0017】
さらに、混合防止板8は、板状であって排水流路4の前後長とほぼ同等の長さの前後長を有し、排水流路4と有機溶剤廃棄流路5とを仕切るように有機溶剤廃棄流路5の湾曲底壁5aから所定の高さの位置に、分離槽2の幅方向に横設され、長手側一端部を分離槽2の後壁2fに固着している。そこで、混合防止板8の先端8aの上方には、隔壁7が位置して、混合防止板8の先端8aと隔壁7の下端7aとの間には、分離した水が排水流路4
に流入するための所定の間隔が設けられている。
また、排水流路4の上方には、板状で複数の小孔を有したフィルタ13が分離槽2の幅方向に横設され、長手側両端部を隔壁7及び後壁2fに固着している。また、断面略矩形状の吸着材9例えばグラスウールは、上面が液面11と略面一となるようにフィルタ13に載置されている。
【0018】
さらにまた、分離槽2の後壁2fの外後方には、排水流路40が分離槽2の幅方向に延在し配設されている。また、排水流路4、40が連通するように、後壁2fの上方には連通隙間4bが形成されており、排水流路40は、一側壁40aに形成した連通孔40bを介して外部に水を排出する排出管21と連通している。
さらに、排水流路4の上方には、排水流路4を閉塞するように、板状の蓋体22が分離槽2の幅方向に横設され、上壁2b及び排水流路40の上壁40cに載置されている。
また、分離槽2の底壁2eには、移動可能手段のキャスター12が所定の間隔で4個固定され、この有機溶剤分離装置1の移動を可能にしている。
【0019】
次に、このように構成された有機溶剤分離装置において、混合液の流入から、有機溶剤及び水それぞれの排出までの流れを図2に基いて説明する。
最初に、分離槽2内に、混合液流路3に配設されたフィルタ10の高さまで、水を貯留させておく。次に、所定の容量の混合液を流入口2aに流入すると、矢印50に示すように、混合液は、混合液流路3内のフィルタ10で異物が濾過され、分離整流板6に沿って下方に流下する。流下した混合液は、分離槽2の底壁2eに衝突して、分離整流板6の屈曲部6bに沿って分離槽2の底壁2eの近傍に到達して、排出流路15側に流れ始める。
【0020】
そして、矢印51、52に示すように、比重の大きい有機溶剤と比重の小さい水とに分かれ、比重の大きい有機溶剤を多く含む液は、矢印52に示すように分離槽2の底壁2eに沿うように排出流路15側に流れ始め、有機溶剤廃棄流路5に流入にする。そして、有機溶剤廃棄流路5に流入した有機溶剤を多く含む液は、有機溶剤廃棄流路5に連通する排出管20から外部に排出される。
また、矢印51に示すように、混合液から分離した水を多く含む液は、分離した有機溶剤の上方に浮上しながら排出流路15側に流れ始め、排水流路4に流入する。さらに、分離した水を多く含む液は、排水流路4内に配設されたフィルタ13で再度異物を濾過され、吸着材9を介して分離されなかった有機溶剤の大部分を吸着し、連通隙間4bを介して排出流路40へ流れ、排出流路40に連通孔40bを介して連通する排出管21から外部に排出される。
上記のように、有機溶剤と水の混合液をそれぞれの比重差によって分離処理して、分離された水をフィルタ13や吸着材9で再度分離処理することにより、有機溶剤の含有率を更に低下させることができる。
【0021】
なお、分離整流板6の屈曲部6bの形状は、所定の曲率を有した湾曲形状に形成してもよいし、傾斜角度の違う複数の直線と、所定の曲率を有した湾曲とを組み合わせて形成してもよい。
さらにここでは、排水流路4に配設する吸着材9の数は1個で説明したが、排水流路4内で分離した水に含まれる有機溶剤の含有率によって、適宜数の吸着材を設定してもよい。
さらに、分離槽2の前後、幅及び上下方向の外形寸法は、処理する混合液の容量との関係から適宜設定される。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載した発明によれば、有機溶剤例えばトリクロロエチレンと水との混合液から比重差を利用して水と有機溶剤を分離する分離槽を設けて、こ
の分離槽内に、その一方の短手側側壁に沿って混合液を流下させる混合液流路と、他方の短手側側壁に沿って分離された有機溶剤と水のそれぞれを流して排出する排出流路とが設けられ、混合液流路は、分離槽の上壁から下方に延びて且つ一方の短手側側壁に対面してこれと平行な板であると共に、下端部が分離槽の底壁と離れている一方の隔壁と、分離槽の一方の短手側側壁とにより形成されているので、混合液は、混合液流路に沿って下方に流下して分離槽の底面に衝突し、有機溶剤の粒子と水粒子とがそれぞれ凝集して粗分離の状態となる。また、排出流路は、分離槽の上壁から下方向に延びて且つ分離槽の他方の短手側側壁に対面してこれとほぼ平行な板であると共に、下端部が分離槽の底壁から離れている他方の隔壁と、分離槽の他方の短手側側壁と、他方の短手側側壁からほぼ水平方向に延びる混合防止板とから形成され、混合防止板の上側の排出流路が分離された水を主とする液を排出する排水流路とされ、混合防止板の下側の排出流路が分離された有機溶剤を主とする液を排出する有機溶剤廃棄流路とされているので、粗分離の状態の比重の大きい有機溶剤を主とする液は、分離槽の底壁に沿って排出流路側に流れ、有機溶剤廃棄流路から外部に排出されると共に、水を主とする液は有機溶剤の上方に浮上しながら排出流路側に流れ、排水流路から外部に排出される。
【0023】
請求項2に記載した発明によれば、一方の隔壁の下端部は、一方の短手側側壁から離れる方向に且つ略水平方向に延びるように屈曲する屈曲部に形成されているので、比重の大きい有機溶剤を主とする液は、この屈曲部に沿うようにして分離槽の底部を水平方向に流動して、水を主とする液は有機溶剤の上方に浮上するように流動する。
【0024】
請求項3に記載した発明によれば、有機溶剤廃棄流路が形成される領域における分離槽の底壁は、地面側に突出する凸部形状に形成されているので、比重の大きい有機溶剤を主とする液は、分離槽の底部より更に下方に位置する有機溶剤廃棄流路に導かれて容易に外部に排出される。
【0025】
請求項4に記載した発明によれば、外部に近接する排水流路内に吸着材を配設したので、この吸着材が分離した水を主とする液に付着した異物や分離されなかった有機溶剤等を吸着し、取り除くことができる。
【0026】
請求項5に記載した発明によれば、混合液が流入する流入口の近傍に、混合液を濾過するフィルタを配設したので、混合液に混入した金属くず等の固形物を排除することができる。
【0027】
請求項6に記載した発明によれば、分離槽の下部に移動可能手段を装着したので、有機溶剤分離装置の移動を容易に行うことができ、取り扱いが簡便となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る有機溶剤分離装置の平面図である。
【図2】図2は、図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態に係る有機溶剤分離装置の側面図である。
【符号の説明】
1 有機溶剤分離装置
2 分離槽
3 混合液流路
4 排水流路
5 有機溶剤廃棄流路
6 分離整流板(一方の隔壁)
6b 屈曲部
7 隔壁(他方の隔壁)
8 混合防止板
9 吸着材
12 キャスター
10、13 フィルタ
15 排出流路
Claims (6)
- 内部に、水に有機溶剤が混入している混合液が流入し、比重差を利用して水と有機溶剤に分離させる分離槽を設け、分離された有機溶剤及び水のそれぞれを外部に排出する有機溶剤分離装置において、
前記分離槽内には、流入した混合液を前記分離槽の一方の短手側側壁に沿って流下させる混合液流路と、分離された有機溶剤と水をそれぞれ前記分離槽の他方の短手側側壁に沿って流して排出する排出流路とが設けられ、前記混合液流路は、前記分離槽の上壁から下方向に延びて且つ前記一方の短手側側壁に対面してこれとほぼ平行な板であると共に、下端部が前記分離槽の底壁から離れている一方の隔壁と、前記一方の短手側側壁とにより形成され、前記排出流路は、前記分離槽の上壁から下方向に延びて且つ前記他方の短手側側壁に対面してこれとほぼ平行な板であると共に、下端部が前記分離槽の底壁から離れている他方の隔壁と、前記他方の短手側側壁と、該他方の短手側側壁からほぼ水平方向に延びる混合防止板とから形成され、該混合防止板の上側の排出流路が分離された水を主とする液を排出する排水流路とされ、前記混合防止板の下側の排出流路が分離された有機溶剤を主とする液を排出する有機溶剤廃棄流路とされていることを特徴とする有機溶剤分離装置。 - 前記一方の隔壁の下端部は、前記一方の短手側側壁から離れる方向に且つ略水平方向に延びるように屈曲する屈曲部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の有機溶剤分離装置。
- 前記有機溶剤廃棄流路が形成される領域における前記分離槽の底壁は、地面側に突出する凸部形状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の有機溶剤分離装置。
- 前記排水流路の外部と近接する位置に、吸着材を前記分離槽の短手方向に延在して配設することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の有機溶剤分離装置。
- 前記混合液が流入する流入口の近傍に、前記混合液を濾過するフィルタを前記分離槽の短手方向に延在して配設することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の有機溶剤分離装置。
- 前記分離槽の下部に移動可能手段を装着したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の有機溶剤分離装置。
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