JP2023011102A - 電子装置 - Google Patents

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成俊 山田
Narutoshi Yamada
有一 柳澤
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Abstract

【課題】ランド露出部310の外縁310aがスルーホール11の開口縁11aに近い部位で生じやすいソルダレジスト32のクラックを抑制する。【解決手段】ソルダレジスト32がスルーホール11周囲のランド露出部310を残してランド部31の周縁部に重ねて形成されており、オーバレジスト領域320となっている。ランド露出部310は、レーザはんだ付け工程の作業性のために楕円形に構成される。ランド部31の外縁31aは、ランド露出部310の外縁310aの楕円よりも扁平率が小さな楕円形をなしており、両者は相似形ではない。オーバレジスト領域320の幅寸法Lは、ランド露出部310の外縁310aがスルーホール11の開口縁11aに近い楕円の短径に沿った部位で相対的に大きく、これによりクラックが抑制される。【選択図】図3

Description

この発明は、複数の電子部品が実装された回路基板を備え、この回路基板のスルーホールを貫通した端子が該スルーホールを囲む環状のランド部にはんだ付けされてなる電子装置の改良に関する。
種々の電子装置の回路基板において、回路基板のスルーホールを貫通した端子が該スルーホールを囲む環状のランド部にはんだ付けされることがある。このような場合、はんだ付けの際の加熱等によってランド部が基板表面から剥離ないし浮き上がることが懸念される。
特許文献1には、このようなランド部の剥離ないし浮き上がりを抑制するために、ランド部の周縁に一定幅(例えば0.15mm幅)でソルダレジストを重ねて設けることが開示されている。つまり、特許文献1では、ランド部にソルダレジストが重なったいわゆるオーバレジスト領域が、ランド部の全周に一定幅で形成される。
特開2006-332434号公報
上記のようにソルダレジストがランド部に重なったオーバレジスト領域を有する構成では、端子をはんだ付けすることでスルーホールの周囲の基板に応力が生じるため、オーバレジスト領域のソルダレジストにクラックが生じることがある。特に、金属からなるランド部とソルダレジスト材料との界面となるランド部外縁がスルーホールの開口縁に近いほど、クラックが生じやすい。
本発明は、その一つの態様において、複数の電子部品が実装されるとともに、ソルダレジストが表面に設けられてなる回路基板を備え、この回路基板のスルーホールを貫通した端子が該スルーホールを囲む環状のランド部にはんだ付けされる、電子装置であって、上記ランド部は、少なくとも上記ランド部の周縁部を含んで上記ソルダレジストが重ねられたオーバレジスト領域と、該オーバレジスト領域よりもスルーホール側に位置し、該スルーホールの周囲のランド面が露出するランド露出部と、を有し、上記ランド露出部の外縁形状が、上記オーバレジスト領域によって上記ランド部の外縁形状とは相似形にならないように形成されている。
この発明によれば、実際にはんだ付けされるランド露出部の形状を任意に確保しつつランド部外縁をスルーホール開口縁から離して、オーバレジスト領域でのソルダレジストのクラック発生を抑制することができる。
一実施例のパワーステアリング装置用電動アクチュエータ装置の分解斜視図。 回路基板の平面図。 第1実施例のランド部の構成を示す平面図。 第1実施例の各部の寸法関係を示す説明図。 第2実施例のランド部の構成を示す平面図。 第3実施例のランド部の構成を示す平面図。 第4実施例のランド部の構成を示す平面図。
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
初めに、この発明の一実施例となる電子装置の全体的構成を簡単に説明する。一実施例においては、図1に示す自動車の電動パワーステアリング装置の電動アクチュエータ装置101に本発明が適用される。なお、この電動アクチュエータ装置101の基本的な構成は、例えば特開2020-148639号公報に開示されているので、ここでは必要最小限の説明に留める。
図1は、電動パワーステアリング装置において図示せぬステアリング機構に操舵補助力を与える電動アクチュエータ装置101の分解斜視図である。この電動アクチュエータ装置101は、円筒形状のモータ部1と、インバータ・パワーモジュール2と、略U字形に折り曲げられた多層回路基板からなる回路基板3と、複数のコネクタを一体に集合させたコネクタ部材4と、これらのインバータ・パワーモジュール2、回路基板3、コネクタ部材4を覆うように、上記モータ部1の一端部に取り付けられるモータカバー5と、を備えている。
モータ部1は、三相交流モータが円筒状のハウジング7の内部に収容されたものであり、ハウジング7の先端面から突出した回転軸6の先端にギヤないしスプライン等の連結部6aを有し、この連結部6aを介してステアリング機構に連結される。モータは、三相の永久磁石型ブラシレスモータであり、ステータが三相のコイルを備え、ロータの外周面に永久磁石が配置されている。またモータは、冗長性を与えるために、2系統のコイルおよび対応する永久磁石を備えている。
連結部6aとは反対側となるハウジング7の一端部は、外周縁の一部が半径方向へ延びた馬蹄型の輪郭を有する底壁部7aとして構成されており、この底壁部7aを覆うように、該底壁部7aに対応した馬蹄型の輪郭を有するモータカバー5が取り付けられる。そして、底壁部7aとモータカバー5との間に構成される空間内に、インバータ・パワーモジュール2と回路基板3とコネクタ部材4とが回転軸6の軸方向に重ねて収容されている。ここで、モータの各コイルの両端部は、それぞれコイル端子部9として底壁部7aを貫通してモータカバー5側へ突出しており、それぞれインバータ・パワーモジュール2の対応する端子にTIG溶接等で接続される。
インバータ・パワーモジュール2は、モータを駆動する2つのインバータモジュール2Aと、コイルの中性点リレーとなるリレーモジュール2Bと、を含み、これら三者が回転軸6を囲む略U字形をなすように配置されている。そして、これらのインバータモジュール2Aおよびリレーモジュール2Bが、押さえ部材2Cを介してモータ部1の端面に固定されている。また、これらのインバータモジュール2Aおよびリレーモジュール2Bは、複数のピン状のモータ駆動端子10を備えている。モータ駆動端子10は、回転軸6の軸方向に沿って回路基板3へ向かって延びており、後述するように、回路基板3のスルーホール11を貫通した上でレーザはんだ付けによって回路基板3の配線に導通接続される。
コネクタ部材4は、回転軸6の軸方向に沿った同じ方向を指向する3つのコネクタを備えている。詳しくは、中央に位置する電源用コネクタ4aと、ステアリング機構側に配置されるセンサ類(例えば舵角センサやトルクセンサなど)からの信号が入力されるセンサ入力用コネクタ4bと、車内の他の制御機器との間で通信(例えばCAN通信)を行うための通信用コネクタ4cと、を備えている。これらのコネクタ4a,4b,4cは、モータカバー5の開口部8を通して外部へ突出している。
回路基板3は、多層のプリント配線基板、例えば8層の金属箔層(例えば銅箔層)を備えたいわゆる8層構造のプリント配線基板から構成されている。この多層プリント配線基板は、片面もしくは両面に金属箔層を備えた例えばガラスエポキシからなる何層かの基材をプリプレグ(接着剤層)を介して積層し、かつ加熱加圧して一体化することにより構成されている。そして、所望の回路パターンが、各金属箔層のエッチングならびに積層方向に延びるビアの形成によって構成されている。
回路基板3は、略U字形に折り曲げた形でもってハウジング7の底壁部7aとコネクタ部材4との間に配置される。図2は、回路基板3を展開した状態で示している。回路基板3は、インバータ・パワーモジュール2を介したモータの駆動のために相対的に大きな電流が流れる電子部品群を実装したパワー系基板となる第1リジッド部21と、相対的に小さな電流が流れる制御系電子部品を実装した制御系基板となる第2リジッド部22と、両者間の基材の層数を削減したフレキシブル部23と、を備えている。そして、回路基板3は、これらの第1リジッド部21と第2リジッド部22とが回転軸6の軸方向に互いに重なり合った形となるようにフレキシブル部23が撓み変形した状態でもって、筐体となるハウジング7とモータカバー5との間に収容されている。折り曲げ状態となった第1リジッド部21と第2リジッド部22とは、各々に実装された電子部品が互いに接触しない程度の距離だけ離れているとともに、各々平面状態を保ちつつ互いに平行となった状態でもって支持されている。
図2に示すように回路基板3に配置される多数の電子部品24は、主に折り曲げ状態で内側となる回路基板3の第1面3Aに、リフローはんだ付けによって表面実装されている。すなわち、多層印刷基板からなる回路基板3の表層の金属箔層に各々の電子部品24を接続するためのランド部を形成しておき、後述するソルダレジストの塗布を行った後に、これらのランド部に、マスキングを用いた印刷技術によりクリームはんだを印刷する。そして、電子部品24をそれぞれ所定箇所に搭載した後、炉内で回路基板3を加熱し、はんだを溶融させることで、はんだ付けする。なお、一部の電子部品は第1面3Aとは反対側となる第2面に搭載されているが、これらも同時にリフローはんだ付けされる。
回路基板3の第1リジッド部21には、前述したインバータ・パワーモジュール2から延びたピン状のモータ駆動端子10が貫通する円形のスルーホール11が形成されており、各々のスルーホール11の周囲には環状のランド部31が設けられている。モータ駆動端子10は、リフローはんだ付けではなく、ランド部31に個々にレーザはんだ付けされる。レーザはんだ付け工程では、ランド部31の上に送り出されるワイヤ状のはんだ材料の先端部をレーザ光の照射によって加熱・溶融し、端子10とともにランド部31を覆うフィレットを形成する。
次に、図3および図4を参照して、本発明の要部であるランド部31の構成を説明する。図3および図4は、第1実施例のランド部31を示す。ランド部31は、多層回路基板の表層の金属箔層をエッチングすることによって形成されている。回路基板3の金属箔層の上には、さらに、はんだが不要箇所に付着するのを防止するとともに回路パターンを保護するために、絶縁被膜となるソルダレジスト32が設けられている。ソルダレジスト32は、いわゆるソルダレジストインクからなり、スクリーン印刷等の印刷技法を用いて、はんだ付けが必要なランド部31等のランド部および回路基板3の外周縁を残して、回路基板3の実質的に全面に塗布されている。すなわち、エッチングされた金属箔層の上にソルダレジスト32が層状に積層されており、回路基板3の基材表面と回路パターン(回路配線)がソルダレジスト32によって覆われている。
ここで、スルーホール11を囲む環状のランド部31の周縁部においては、ランド部31の剥離ないし浮き上がりを抑制するために、ソルダレジスト32がランド部31に重ねて設けられている。本発明においては、ランド部31に重なっているソルダレジスト32の範囲をオーバレジスト領域320と呼び、ソルダレジスト32に覆われることなく露出(但し、最終的にははんだフィレットで覆われる)しているランド部31の中心部分をランド露出部310と呼ぶ。ランド露出部310の外縁310aは、同時に、オーバレジスト領域320の内縁でもある。またランド部31の外縁を符号31aの破線で示す。この破線で示すランド部31の外縁31aは、ソルダレジスト32に覆われている。
ランド露出部310は、レーザはんだ付けによって形成される所望のはんだフィレットの大きさに対応して寸法が設定されており、特に、レーザはんだ付け工程における作業性を考慮してスルーホール11を中心とした楕円形をなしている。レーザはんだ付け工程においては、図4に符号33を付した円で示す受熱位置へ向かってレーザ光が楕円の長径方向に沿って照射され、ワイヤ状のはんだ材料の先端部がこのレーザ光を受けるように同じく受熱位置33付近に送り出される。受熱位置33は、図4に示すように、楕円の長径とスルーホール11開口縁とが交差する位置付近に設定される。ランド露出部310が楕円形に形成されているのは、レーザはんだ付け工程において製品誤差や設備誤差があってもランド露出部310へのはんだ材料の供給が確実に行われるようにするためである。なお、本発明において「楕円形」とは、数学上の厳密な定義に基づく狭義の楕円形に限られず、いわゆる長円形やラグビーボール形状等を広く含む広義の楕円形を意味する。図示例は、むしろ、数学上の狭義の楕円形ではなく、一対の半円を2本の平行な直線で接続した広義の楕円形に含まれる形状(しばしば長円形と呼ばれる形状)をなしている。
ランド部31は、ランド露出部310と長径ならびに短径の方向が一致し、かつランド露出部310よりも大きな楕円形をなしている。従って、ランド部31の外縁31aとランド露出部310の外縁310aとの間に、全周に亘って環状に連続したオーバレジスト領域320が存在する。ここで、ランド露出部310の外縁310aは扁平率が相対的に大きい楕円形をなし、ランド部31の外縁31aは扁平率が相対的に小さい楕円形をなす。扁平率は、「(長径-短径)/長径」として定義され、真円では0となる。図示例では、ランド部31の外縁31aは、一対の半円を2本の平行な直線で接続した広義の楕円形をなす。このように、ランド部31の外縁31aとランド露出部310の外縁310aとは互いに相似形ではなく、従って、環状に延びるオーバレジスト領域320の幅寸法Lは、一定ではない。本発明においてオーバレジスト領域320の「幅寸法L」とは、ランド露出部310の外縁310aの各部において接線に直交する方向に測定した寸法をいうものとする。
第1実施例においては、オーバレジスト領域320の幅寸法Lは、ランド露出部310の楕円の長径に沿った部位で最小となり、短径に沿った部位で最大となる。
図4は、第1実施例における各部の寸法関係を示した説明図であり、ランド露出部310の楕円の長径に沿ったオーバレジスト領域320の最小の幅寸法LがL1として示されており、短径に沿ったオーバレジスト領域320の最大の幅寸法LがL2として示されている。ランド部31の外縁31aが直線をなす部分では、幅寸法Lは一定(最大L2)である。ランド部31の外縁31aが円弧をなす部分では、幅寸法Lは徐々に変化している。
ランド部31の外縁31aが円弧をなす部分の当該外縁31aの曲率半径R1に比較して、ランド露出部310の外縁310aの円弧をなす部分の曲率半径R2は、相対的に小さい。従って、半円の中央となる楕円の長径に沿った部位から半円の両端部(直線部との接続部)に近付くにつれて幅寸法Lが拡大していく。
一方、スルーホール11の開口縁11aとランド露出部310の外縁310aとの間の距離D(スルーホール11の中心から放射状に測った半径方向の距離)に着目すると、ランド露出部310の楕円の長径に沿った位置で距離Dが最大D1となり、楕円の短径に沿った位置で距離Dが最小D2となる。そして、距離Dが最大D1となる方向でオーバレジスト領域320の幅寸法Lが最小L1となり、距離Dが最小D2となる方向でオーバレジスト領域320の幅寸法Lが最大L2となる。
換言すれば、ランド露出部310は、図4に示すように、スルーホール11の開口縁11aからランド露出部310の外縁310aまでの距離Dが相対的に大きい一対の第1の領域310bと、スルーホール11の開口縁11aからランド露出部310の外縁310aまでの距離Dが相対的に小さい一対の第2の領域310cと、を有する。そして、第1の領域310bの外周側においてはオーバレジスト領域320の幅寸法Lが相対的に小さく、第2の領域310cの外周側においてはオーバレジスト領域320の幅寸法Lが相対的に大きい。
はんだ付け工程を経ると、スルーホール11の開口縁11a付近で回路基板3の基材に応力が生じる。そのため、第2の領域310cのようにオーバレジスト領域320の内縁となるランド露出部310の外縁310aがスルーホール11の開口縁11aに近いと、オーバレジスト領域320となるソルダレジスト32への応力の作用が懸念される。しかし、上記実施例では、ランド露出部310の外縁310aがスルーホール11の開口縁11aに近い箇所ではオーバレジスト領域320の幅寸法Lが大きい(例えばL2)ので、オーバレジスト領域320でのソルダレジスト32のクラック発生が抑制される。つまり、クラック発生の起点となりやすいランド部31とソルダレジスト32との界面(つまりランド部31の外縁31a)の位置がスルーホール11の開口縁11aから離れることとなり、クラックが生じにくくなる。
第1の領域310bでは、オーバレジスト領域320の幅寸法Lが小さい(例えばL1)が、この第1の領域310bではオーバレジスト領域320の内縁となるランド露出部310の外縁310aがスルーホール11の開口縁11aから大きく離れている。そのため、オーバレジスト領域320の幅寸法Lが小さくてもクラックが生じにくい。
また第1の領域310bが受熱位置33となるため、仮に受熱位置33において熱膨張・収縮に伴う回路基板3の基材の応力が大きくなったとしても、ランド露出部310の外縁310aがスルーホール11から十分に離れていることで、クラック抑制が図れる。受熱位置33となる方向でのオーバレジスト領域320の幅寸法Lは、ランド露出部310の外縁310aがスルーホール11の開口縁11aから離れることから、周方向の中で相対的に小さくなり、例えば最小L1となる。
従って、この第1実施例においては、環状に連続したオーバレジスト領域320の周方向の各部において当該オーバレジスト領域320におけるソルダレジスト32のクラック発生を効果的に抑制できる。
なお、仮に、ランド露出部310の外縁310aとランド部31の外縁31aとが互いに相似形の楕円形をなすように構成して一定幅のオーバレジスト領域320とした場合には、ランド露出部310の外縁310aがスルーホール11に近い楕円の短径に沿った部位でオーバレジスト領域320におけるソルダレジスト32にクラックが生じやすい。
次に、図5は、第2実施例のランド部31の構成を示している。この第2実施例においては、ランド部31は基本的に第1実施例のランド部31と同様の形状であり、外縁31aがスルーホール11を中心とした楕円形、詳しくは一対の半円を2本の平行な直線で接続した楕円形をなしている。この楕円の扁平率は比較的小さい。ランド部31の周縁部は、ランド露出部310を残してオーバレジスト領域320としてソルダレジスト32が重ねられている。
ここで、第2実施例においては、ランド露出部310は、その外縁310aがスルーホール11に対して長径方向の一方へ偏った楕円形をなしている。詳しくは、一対の半円を2本の平行な直線で接続した形状をなしており、一方の半円がスルーホール11の開口縁11aに相対的に近い位置にある。このようにランド露出部310がスルーホール11に対して長径方向の一方へ偏っている結果、ランド露出部310は、受熱位置33となる一方向のみがスルーホール11の開口縁11aから半径方向へ大きく拡大していることとなる。スルーホール11を挟んで受熱位置33とは反対側となる領域ではランド露出部310は相対的に小さい。
また、ランド部31の外縁31aが円弧をなす部分の当該外縁31aの曲率半径R1に比較して、ランド露出部310の外縁310aの円弧をなす部分の曲率半径R2は、相対的に小さく設定されている。ここで、第2実施例では、受熱位置33とは反対側となる側では、ランド部31の半円とランド露出部310の半円とが同心円ないし同心円に近い相対関係を有する。
従って、オーバレジスト領域320の幅寸法Lは、同心円状の半円部分とランド部31の一対の直線部分との区間では相対的に大きい(例えば最大L2)略一定の寸法となり、受熱位置33側の長径方向で相対的に小さい(最小L1)ものとなる。
従って、この第2実施例においても、ランド露出部310の外縁310aがスルーホール11の開口縁11aに近い箇所ではオーバレジスト領域320の幅寸法Lが大きく設定されており、オーバレジスト領域320の幅寸法Lが小さい箇所では、ランド露出部310の外縁310aがスルーホール11の開口縁11aから離れたものとなっている。これにより、周方向の各部でオーバレジスト領域320となるソルダレジスト32のクラック発生が抑制される。
またこの第2実施例では、ランド露出部310はレーザ光の照射やはんだ材料の供給がなされる一方の側のみが半径方向に大きくなっているので、第1実施例に比較してランド露出部310の総面積が小さい。従って、第1実施例に比較してはんだフィレットを小型化でき、かつはんだ付け工程において必要な熱量が小さくなる。
次に、図6は、第3実施例のランド部31の構成を示している。この第3実施例においては、ランド露出部310の外縁310aは、第1実施例と同様に、スルーホール11を中心とした楕円形をなしている。詳しくは、一対の半円を2本の平行な直線で接続した形状をなしており、その長径方向の一方の側に受熱位置33が設定される。
このようなランド露出部310の形状に対し、ランド部31は、その外縁31aがスルーホール11を中心とした真円形をなすように構成されている。従って、オーバレジスト領域320の幅寸法Lは、ランド露出部310の楕円の長径に沿った部位では最小L1であり、ランド露出部310の楕円の短径に沿った部位とりわけスルーホール11の中心を通る半径線に沿った部位(つまりスルーホール11の開口縁11aとランド露出部310の外縁310aとの間の距離Dが最小となる部位)で最大L3となる。なお、この第3実施例の真円形のランド部31は、第1実施例の楕円形のランド部31の扁平率を0としたものに相当し、従って、ランド露出部310の楕円の短径方向に沿った各部におけるオーバレジスト領域320の幅寸法Lは、第1実施例の場合の幅寸法Lよりも大となる。
このような第3実施例においても、周方向の各部において、オーバレジスト領域320におけるソルダレジスト32のクラックが確実に抑制される。
なお、図6から明らかなように、ランド露出部310の外縁310aの円弧をなす部分の曲率半径に比較して、真円形をなすランド部31の半径は大となる。
図5に示した第2実施例の非対称形状のランド露出部310を図6に示す第3実施例の真円形のランド部31と組み合わせてもよい。
ランド部31は、上述した第1~第3実施例のような形状のほか、適当な任意の形状とすることができる。図7は、一例としてランド部31を四角形とした第4実施例を示している。ランド露出部310の外縁310aは、第1、第3実施例と同様に、スルーホール11を中心とした楕円形をなしている。ランド部31はスルーホール11が中心に位置する正方形をなしており、正方形の各辺はランド露出部310の長径および短径の方向と平行となっている。
このような第4実施例においても、スルーホール11の開口縁11aとランド露出部310との間の距離Dが小さい部位(楕円の短径に沿った部位)ではオーバレジスト領域320の幅寸法Lが大となり、オーバレジスト領域320の幅寸法Lが小さい部位(楕円の長径に沿った部位)ではスルーホール11の開口縁11aとランド露出部310の外縁310aとの間の距離Dが大きい。従って、周方向の各部において、オーバレジスト領域320におけるソルダレジスト32のクラックが確実に抑制される。
以上、この発明のいくつかの実施例を説明したが、この発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。ランド露出部310として上記各実施例では楕円形の例を示したが、これに限らず、スルーホール11を貫通した端子とのはんだ付けに適した任意の形状とすることができる。ランド露出部310の外縁310aがスルーホール11の開口縁11aからの距離が不均等となる異形である場合、上述した各実施例のように、ランド露出部310の外縁310aがスルーホール11の開口縁11aに近い部位においてオーバレジスト領域320の幅寸法Lを相対的に広くすることで、当該部位でのクラック発生が抑制される。
また、仮にランド露出部310がスルーホール11と同心の真円形である場合においても、はんだ付け工程によって応力が高くなる所定の方向においてオーバレジスト領域320の幅寸法Lが部分的に大きくなるようにランド部31の形状を設定することで、オーバレジスト領域320におけるソルダレジスト32のクラック発生を抑制することができる。
また上記実施例ではソルダレジストインクの印刷によるソルダレジスト32の形成を例に説明したが、本発明は、写真法など他の方法によりソルダレジスト32を形成する場合にも同様に適用が可能である。
1…モータ部、2…インバータ・パワーモジュール、3…回路基板、4…コネクタ部材、5…モータカバー、7…ハウジング、10…モータ駆動端子、11…スルーホール、11a…開口縁、31…ランド部、31a…外縁、310…ランド露出部、310a…外縁、320…オーバレジスト領域。

Claims (9)

  1. 複数の電子部品が実装されるとともに、ソルダレジストが表面に設けられてなる回路基板を備え、この回路基板のスルーホールを貫通した端子が該スルーホールを囲む環状のランド部にはんだ付けされる、電子装置であって、
    上記ランド部は、少なくとも上記ランド部の周縁部を含んで上記ソルダレジストが重ねられたオーバレジスト領域と、該オーバレジスト領域よりもスルーホール側に位置し、該スルーホールの周囲のランド面が露出するランド露出部と、を有し、
    上記ランド露出部の外縁形状が、上記オーバレジスト領域によって上記ランド部の外縁形状とは相似形にならないように形成されている、電子装置。
  2. 上記ランド露出部は、上記スルーホールの開口縁から該ランド露出部の外縁までの距離が相対的に大きい第1の領域と、上記スルーホールの開口縁から該ランド露出部の外縁までの距離が相対的に小さい第2の領域と、を有し、
    上記第1の領域の外周側においては上記オーバレジスト領域の幅寸法が相対的に小さく、上記第2の領域の外周側においては上記オーバレジスト領域の幅寸法が相対的に大きい、
    請求項1に記載の電子装置。
  3. 上記第1の領域が、はんだ付け工程における受熱位置として設定されている、
    請求項2に記載の電子装置。
  4. 上記ランド露出部の周方向の一部がはんだ付け工程における受熱位置となり、
    上記オーバレジスト領域の幅寸法は、上記の受熱位置となる方向と他の方向とで異なっている、
    請求項1に記載の電子装置。
  5. 上記受熱位置となる方向で上記オーバレジスト領域の幅寸法が小さく、他の方向ではオーバレジスト領域の幅寸法が相対的に大きい、
    請求項4に記載の電子装置。
  6. 上記オーバレジスト領域の幅寸法が変化するように周方向の一部で上記ランド部の曲率半径よりも上記ランド露出部の曲率半径が小さく設定されている、
    請求項1に記載の電子装置。
  7. 上記ランド露出部は、はんだ付け工程における受熱位置となる周方向の一箇所で半径方向外側へ拡大しており、
    当該箇所におけるオーバレジスト領域の幅寸法に比較して当該箇所とスルーホールを挟んで反対側の周方向位置におけるオーバレジスト領域の幅寸法が相対的に大きい、
    請求項1に記載の電子装置。
  8. 複数の電子部品が実装された回路基板を備え、この回路基板のスルーホールを貫通した端子が該スルーホールを囲む環状のランド部にはんだ付けされてなる電子装置であって、
    上記回路基板の表面に設けられるソルダレジストが、上記スルーホール周囲のランド露出部を残して上記ランド部の周縁部に重ねて形成されており、
    上記ランド露出部の外縁から上記ランド部の外縁の間に形成される環状に連続したオーバレジスト領域の幅寸法が、周方向の一部で大きくなっている、電子装置。
  9. 複数の電子部品が実装された回路基板を備え、この回路基板のスルーホールを貫通した端子が該スルーホールを囲む環状のランド部にはんだ付けされてなる電子装置であって、
    上記回路基板の表面に設けられるソルダレジストが、上記スルーホール周囲のランド露出部を残して上記ランド部の周縁部に重ねて形成されており、
    上記ランド露出部の外縁は、扁平率が相対的に大きい楕円形をなし、
    上記ランド部の外縁は、扁平率が相対的に小さい楕円形ないし真円形をなす、
    電子装置。
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