JP7152971B2 - 電子回路装置 - Google Patents

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Description

この発明は、温度監視用の温度センサが実装された多層回路基板を有する電子回路装置に関する。
実装される電子部品の中にCPUやスイッチング素子等の発熱部品を含む場合に、温度監視を行うための温度センサが回路基板の上に実装されることがある。
一方、特許文献1には、パワーステアリング装置のモータユニット内に組み込む回路基板として、複数のリジッド基板部を該リジッド基板部よりも薄く可撓性を有する折曲部で連結することにより、略U字形に折り曲げた形で使用することができるようにした回路基板が開示されている。
特開2010-105640号公報
温度監視のための温度センサは、本来、回路基板が収容された外装部材の中の雰囲気温度を検出しようとするものであるが、同一の回路基板の上に発熱部品と温度センサとが実装されている場合、発熱部品から回路基板を伝わって温度センサに作用する熱の影響が大きく、好ましくない。
なお、特許文献1には、折曲部の中の帯状部に回路部品を実装し得ることが記載されているが、温度センサの実装に関しては開示がない。
本発明によれば、その一つの態様において、電子回路装置は、複数の配線層とこれら配線層の間を絶縁する絶縁層とを有する多層回路基板を備え、この多層回路基板が外装部材内に収容されている。上記多層回路基板は、発熱部品を含む複数の電子部品が実装された部品実装部と、温度センサが実装された温度センサ実装部と、上記部品実装部と上記温度センサ実装部との間に両者を区分するように位置し、これら2つの実装部よりも上記配線層の数が少なく基板厚さが相対的に薄く形成された薄肉部と、を備えている。
そして、上記部品実装部として第1部品実装部と第2部品実装部とを有し、
上記温度センサ実装部は、上記第1部品実装部と第2部品実装部との間に位置し、
上記温度センサ実装部と上記第1部品実装部との間、および、上記温度センサ実装部と上記第2部品実装部との間、にそれぞれ上記薄肉部を有し、
上記薄肉部は、上記第1,第2部品実装部および上記温度センサ実装部よりも高い可撓性を有し、
上記多層回路基板は、上記薄肉部の曲げ変形により上記第1部品実装部と上記第2部品実装部とが互いに対向するように折り曲げられている。
このような構成では、発熱部品が実装された部品実装部と温度センサが実装された温度センサ実装部との間の伝熱が、両者間に介在する薄肉部によって低減する。特に、回路基板の面に沿った方向の伝熱の多くは、金属箔からなる配線層によるものであり、薄肉部は、配線層の数が少ないことから、配線層を介した伝熱が抑制される。従って、雰囲気温度をより高精度に検出できる。
本発明の第1実施例であるパワーステアリング装置用電動アクチュエータ装置の分解斜視図。 電動アクチュエータ装置の断面図。 パワーステアリング装置の概略を示した説明図。 図3のA-A線に沿った概略の断面図。 折り曲げた状態の回路基板の断面図。 展開した状態の回路基板の断面図。 展開した状態の回路基板の第1面を示す平面図。 第2実施例の電子回路装置を示す断面図。
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
第1実施例は、例えば自動車の電動パワーステアリング装置の制御装置に本発明を適用したものである。図1は、電動パワーステアリング装置において図示せぬステアリング機構に操舵補助力を与える電動アクチュエータ装置101の分解斜視図であり、図2は、電動アクチュエータ装置101の断面図である。この電動アクチュエータ装置101は、円筒形状のモータ部1と、インバータ・パワーモジュール2と、本発明の一実施例となる折り曲げ可能な多層回路基板からなる回路基板3と、複数のコネクタを一体に集合させたコネクタ部材4と、これらのインバータ・パワーモジュール2、回路基板3、コネクタ部材4を覆うように、上記モータ部1の一端部に取り付けられるモータカバー5と、を備えている。
モータ部1は、ステータ1Bおよびロータ1Cからなる電動アクチュエータに相当するモータ1A(図2)が円筒状のハウジング7の内部に収容されたものであり、ハウジング7の先端面から突出した回転軸6の先端にギヤないしスプライン等の連結部6aを有し、この連結部6aを介して後述するステアリング機構に連結される。モータ1Aは、三相の永久磁石型ブラシレスモータであり、ステータ1Bが三相のコイルを備え、ロータ1Cの外周面に永久磁石が配置されている。ここで、モータ1Aは、冗長性を与えるために、2系統のコイルおよび対応する永久磁石を備えている。
連結部6aとは反対側となるハウジング7の一端部は、外周縁の一部が半径方向へ延びた馬蹄型の輪郭を有する底壁部7aとして構成されており、この底壁部7aを覆うように、該底壁部7aに対応した馬蹄型の輪郭を有するモータカバー5が取り付けられる。そして、底壁部7aとモータカバー5との間に構成される空間内に、インバータ・パワーモジュール2と回路基板3とコネクタ部材4とが回転軸6の軸方向に重ねて収容されている。従って、ハウジング7およびモータカバー5が「外装部材」に相当する。
インバータ・パワーモジュール2は、モータ1Aを駆動する2つのインバータモジュール2Aと、コイルの中性点リレーとなるリレーモジュール2Bと、を含み、これら三者が回転軸6を囲む略U字形をなすように配置されている。そして、これらのインバータモジュール2Aおよびリレーモジュール2Bが、押さえ部材2Cを介してモータ部1の端面に固定されている。
コネクタ部材4は、回転軸6の軸方向に沿った同じ方向を指向する3つのコネクタを備えている。詳しくは、中央に位置する電源用コネクタ4aと、ステアリング機構側に配置されるセンサ類(例えば舵角センサやトルクセンサなど)からの信号が入力されるセンサ入力用コネクタ4bと、車内の他の制御機器との間で通信(例えばCAN通信)を行うための通信用コネクタ4cと、を備えている。これらのコネクタ4a,4b,4cは、モータカバー5の開口部8を通して外部へ突出している。
この実施例の電動アクチュエータ装置101においては、インバータ・パワーモジュール2と回路基板3とコネクタ部材4とモータカバー5とによって、制御装置が構成される。そして、この制御装置とモータ部1とが一体化されており、これにより、装置全体の小型化が図られている。
図5は、略U字形に折り曲げた状態における回路基板3の概略を示す断面図である。回路基板3は、図1,図2,図5に示すように、略U字形に折り曲げた形でもって電動アクチュエータ装置101に組み込まれている。
すなわち、回路基板3は、インバータ・パワーモジュール2を介したモータ1Aの駆動のために相対的に大きな電流が流れる電子部品群を実装したパワー系基板となる第1リジッド部11と、相対的に小さな電流が流れる制御系電子部品を実装した制御系基板となる第2リジッド部12と、両者間のフレキシブル部13と、を備えている。第1リジッド部11は「第1部品実装部」に相当し、第2リジッド部12は「第2部品実装部」に相当する。そして、回路基板3は、これらの第1リジッド部11と第2リジッド部12とが回転軸6の軸方向に互いに重なり合った形となるようにフレキシブル部13が撓み変形した状態でもって、ケースとなるハウジング7とモータカバー5との間に収容されている。具体的な実施例においては、折り曲げ状態となった第1リジッド部11と第2リジッド部12とは、各々に実装された電子部品が互いに接触しない程度の距離だけ離れているとともに、各々平面状態を保ちつつ互いに平行にかつ対向した状態でもって電動アクチュエータ装置101に固定支持されている。
図6は、回路基板3を展開した状態つまり折り曲げる前の状態でもって示した断面図である。1枚の多層回路基板からなる回路基板3は、折り曲げ状態において内側となる第1面3Aと折り曲げ状態において外側となる第2面3Bとを備えている。図7は、回路基板3を展開した状態における第1面3Aの構成を示す平面図である。回路基板3は、この図7に示すような展開した状態で、第1リジッド部11および第2リジッド部12とフレキシブル部13とが一つの平面に沿った1枚の回路基板として形成されたものであり、部品実装後に最終的に略U字形に折り曲げられる。
第1リジッド部11および第2リジッド部12は、それぞれ四隅に取付孔10を備えた四角形に近似した形状をなしている。そして、互いに隣接した第1リジッド部11の1辺の中央部と第2リジッド部12の1辺の中央部とが、一定幅の帯状をなすフレキシブル部13でもって互いに連結されている。つまり、フレキシブル部13は、第1リジッド部11および第2リジッド部12の幅(曲げ方向に直交する方向の寸法)に比較して、その幅が狭くなっている。従って、回路基板3は、全体としてI字状ないし8の字状をなしている。このように第1,第2リジッド部11,12の幅が相対的に広くかつフレキシブル部13の幅が相対的に狭い構成とすることで、部品実装面積を大きく確保できる一方で、フレキシブル部13における撓み変形が容易となる。
回路基板3は、多層のプリント配線基板、具体的には6層の金属箔層を備えたいわゆる6層構造のプリント配線基板から構成されている。この多層プリント配線基板は、片面もしくは両面に金属箔層を備えた例えばガラスエポキシからなる何層かの基材をプリプレグ(接着剤層)を介して積層し、かつ加熱加圧して一体化することにより構成されている。従って、第1面3Aおよび第2面3Bのそれぞれの表層の金属箔層と、4つの内層の金属箔層と、によって配線層となる6層の金属箔層が構成されている。金属箔層の間には、これら金属箔層の間を絶縁する絶縁層としての基材が介在する。そして、第1リジッド部11および第2リジッド部12においては、これらの6層の金属箔層のエッチングならびに積層方向に延びるビアの形成によって、所望の回路パターンが形成されている。
フレキシブル部13は、中央の帯状をなすセンサ実装部15と、このセンサ実装部15の両側に位置する一対の薄肉部17と、を含んでいる。そして、図5および図6に示すように、6層構造を有する第1,第2リジッド部11,12およびセンサ実装部15の基板の厚さ(積層方向の寸法)に比較して薄肉部17の厚さを相対的に薄く形成することによって、一対の薄肉部17が第1,第2リジッド部11,12およびセンサ実装部15よりも高い可撓性を有するように構成されている。一実施例においては、第1リジッド部11,第2リジッド部12およびフレキシブル部13を包含する例えば矩形状に6層構造の回路基板3を形成した後に、二次的な機械加工によって、薄肉部17となる2箇所で折り曲げ時に内側となる第1面3A側の4層分を削り取り、薄肉化してある。従って、第1,第2リジッド部11,12の基材とフレキシブル部13(センサ実装部15および薄肉部17)の基材とは同じ材質であり、かつ薄肉部17において残存する2層の金属箔層は、第1,第2リジッド部11,12およびフレキシブル部13の三者に亘って連続している。
つまり、一対の薄肉部17においては、6層の金属箔層の中で、折り曲げ時に外側面となる第2面3B側の表層の金属箔層とこれに隣接する内層(つまり第2面3B側から見て2層目)の金属箔層とが残存している。なお、一対の薄肉部17に挟まれたセンサ実装部15は、第1,第2リジッド部11,12と同じく6層の金属箔層を具備するが、第2面3B側の4層は、第1,第2リジッド部11,12の金属箔層とは不連続である。
このように、一対の薄肉部17は、多層回路基板の第1面3A側に一対の凹溝16を設けることによってそれぞれ形成されている。一対の凹溝16は互いに平行に延びており、各々の凹溝16は一定幅を有する。図6に示すように、凹溝16は、回路基板3の第1面3Aにおいて溝状に窪んでいる。第2面3Bにおいては、センサ実装部15と薄肉部17を含むフレキシブル部13は、第1,第2リジッド部11,12と連続した面を有している。
従って、この実施例では、第1リジッド部11と第2リジッド部12との間に帯状をなすセンサ実装部15が位置し、温度センサ実装部15と第1リジッド部11との間ならびに温度センサ実装部15と第2リジッド部12との間にそれぞれ薄肉部17が介在している。換言すれば、第1リジッド部11と中央のセンサ実装部15と第2リジッド部12との三者が、2つの薄肉部17によって区分されている。
フレキシブル部13に必要な可撓性を与える一対の凹溝16(つまり薄肉部17)は、第1リジッド部11および第2リジッド部12の一つの辺に沿って形成されており、これにより、第1,第2リジッド部11,12とフレキシブル部13との境界18が画定される。換言すれば、薄肉化した凹溝16の外側の縁によって一対の境界18が画定され、図5のように折り曲げると、この一対の境界18の間でフレキシブル部13が撓み変形する。詳しくは、一対の薄肉部17がほぼ対称に、かつそれぞれ90°ずつ撓み変形する。回路基板3の幅(曲げ方向に直交する方向の寸法)は、第1,第2リジッド部11,12からフレキシブル部13へと移行する境界18において減少する。そして、センサ実装部15と薄肉部17を含むフレキシブル部13は、容易に撓み変形するように一定幅の帯状に形成されている。
次に、回路基板3における種々の部品のレイアウトについて説明する。なお、以下では、理解を容易にするために、展開状態での回路基板3の長手方向を図7に示すようにL方向とし、これに直交する幅方向をW方向とする。前述したフレキシブル部13の一対の境界18は、W方向に延びた直線となる。仮にL方向に沿った直線を展開状態の回路基板3上に描いたとすると、回路基板3を略U字形に折り曲げた状態では、第1リジッド部11上の直線と第2リジッド部12上の直線とによって一つの平面(境界18に直交する平面)が規定される。さらに、説明の便宜のために、図7に示すように、組立時にモータ1Aの回転中心軸と交差しかつL方向と平行に延びる線を基板中心線Mとする。
この実施例の回路基板3は、モータ1Aの2系統のコイルに対応して互いに独立した2つの制御系統を具備している。基本的に個々の1つの制御系統は、回路基板3にその長手方向であるL方向に沿って部品を配列して構成されており、2つの制御系統は、基本的に回路基板3の幅方向であるW方向に並んで構成されている。細部の差異を除くと、2つの制御系統は、基板中心線Mを中心として対称に構成されている。つまり、第1の制御系統を構成する電子部品群と第2の制御系統を構成する電子部品群とが基板中心線Mを挟んで並列に配置されている。
図7に示すように、第1リジッド部11の第1面3Aにおいては、該第1リジッド部11のL方向の中央部付近に、ノイズ除去のための2つのフィルタ部31が配置されており、これらフィルタ部31よりもフレキシブル部13とは反対側となる位置に、2つの電源コンデンサ部34が配置されている。すなわち、1つの制御系統に1つのフィルタ部31と1つの電源コンデンサ部34とが含まれている。フィルタ部31は、矩形状のケースを備えたコイル32と、同じく矩形状のケースを備えたコンデンサ33と、から構成される。また、電源コンデンサ部34は複数例えば3つの矩形状のケースを備えたコンデンサ34A,34B,34Cを含んで構成される。1つの制御系統を構成する電子部品群つまりコンデンサ33、コイル32およびコンデンサ34A,34B,34Cは、完全な一直線上ではないもののL方向に順に並んで概ね一列に配列されている。そして、1つの制御系統を構成するコンデンサ33、コイル32、コンデンサ34A,34B,34Cと、他の1つの制御系統を構成するコンデンサ33、コイル32、コンデンサ34A,34B,34Cとは、基板中心線Mを中心としてそれぞれ対称に配置されている。
また、フィルタ部31のコンデンサ33とフレキシブル部13との間には、各制御系統に2つずつ計4つの電源遮断用スイッチング素子35が実装されている。各制御系統の2つの電源遮断用スイッチング素子35はコンデンサ33に隣接して配置されている。また、計4つの電源遮断用スイッチング素子35は、W方向に沿ってほぼ一直線上に並んでいる。
第1リジッド部11の第1面3Aにおいて、2つの制御系統の電子部品群の間、具体的には2つのフィルタ部31の間には、モータ1Aの作動状態を検出する検出素子として第2回転センサ38が実装されている。この第2回転センサ38は、モータ1Aの回転軸6の端部に設けられた磁極と組み合わされて該回転軸6の回転を検出するアナログ式の回転センサであり、組立時に回転軸6の中心軸線上となる位置に配置されている。この第2回転センサ38は、2つの制御系統に共用されるものであり、第1リジッド部11上で2つの信号回路に分岐されて、各々の制御系統で利用される。
第1リジッド部11の一対の側縁部11aには、それぞれ第1電源端子40が取り付けられている。各々の第1電源端子40は、正負の端子を含んでいる。電動アクチュエータ装置として最終的に組み立てられた状態では、第1電源端子40は、上述したコネクタ部材4の電源用コネクタ4aの端子片に接続される。
第1リジッド部11は、さらに、インバータ・パワーモジュール2の各アームのスイッチング素子に接続されるゲート信号ポート41と、インバータ・パワーモジュール2に電源電圧を供給するためのインバータ電源ポート42と、を備えている。これらは、いずれもスルーホール状の端子として形成されている。
第2リジッド部12の第1面3Aにおいては、該第2リジッド部12のL方向の中央部付近に、2つの制御系統にそれぞれ対応する2つのCPU21が実装されている。CPU21は、略正方形の偏平なパッケージを有する集積回路からなる。2つのCPU21は、基板中心線Mを中心として対称に配置されている。2つのCPU21よりもフレキシブル部13寄りの位置には、プリドライバ回路素子22がそれぞれ実装されている。プリドライバ回路素子22は、CPU21よりも小さな略正方形の偏平なパッケージを有する集積回路からなる。2つのプリドライバ回路素子22は、2つの制御系統にそれぞれ対応し、基板中心線Mを中心として対称に配置されている。個々のプリドライバ回路素子22は、対応する制御系統のCPU21とL方向に沿って並んで配置されている。
少なくとも、上記のCPU21、プリドライバ回路素子22およびコイル32は、動作中に熱を生じる発熱部品である。
第2リジッド部12のW方向に向かう一対の側縁部12aには、折り曲げた状態における前述した第1リジッド部11の第1電源端子40との干渉を避けるための切欠部24がそれぞれ形成されている。また、各々の切欠部24に沿った位置に、正負2つのスルーホールからなる第2電源端子25が設けられている。これら2組の第2電源端子25は、それぞれの制御系統に対応している。電動アクチュエータ装置として最終的に組み立てられた状態では、スルーホール状の第2電源端子25に、上述したコネクタ部材4の電源用コネクタ4aのピン状の端子片が挿入され、電気的に接続される。
第2リジッド部12のフレキシブル部13寄りの端部領域には、複数のスルーホール状の端子からなる外部センサ入力部27が設けられている。複数のスルーホール状の端子は、W方向に沿った一直線上に並んで配置されている。電動アクチュエータ装置として最終的に組み立てられた状態では、コネクタ部材4のセンサ入力用コネクタ4bのピン状の端子片が外部センサ入力部27に挿入され、舵角センサやトルクセンサ等の外部センサの信号が外部センサ入力部27を介して各制御系統に入力される。
また、第2リジッド部12のフレキシブル部13とは反対側となる端部領域には、複数のスルーホール状の端子からなる通信用ポート28が設けられている。複数のスルーホール状の端子は、W方向に沿った一直線上に並んで配置されている。電動アクチュエータ装置として最終的に組み立てられた状態では、コネクタ部材4の通信用コネクタ4cのピン状の端子片が通信用ポート28に挿入され、外部の他の制御機器との間で通信が行われる。
図6に示すように、第1リジッド部11の第2面3Bにおいては、中央部に、モータ1Aの作動状態を検出する検出素子として第1回転センサ37が実装されている。この第1回転センサ37は、モータ1Aの回転軸6の端部に設けられた磁極と組み合わされて該回転軸6の回転を検出するデジタル式の回転センサであり、組立時に回転軸6の中心軸線上となる位置に配置されている。この第1回転センサ37は、第2回転センサ38と同様に2つの制御系統に共用されるものであり、第1リジッド部11上で2つの信号回路に分岐されて、各々の制御系統で利用される。
第2面3Bに配置された第1回転センサ37と第1面3Aに配置された第2回転センサ38は、回路基板3を投影して見たときに、互いに重なる位置にある。電動アクチュエータ装置として最終的に組み立てられた状態では、略U字形をなす回路基板3の外側面に第1回転センサ37があり、回転軸6の端面に対向する。第2回転センサ38は、略U字形をなす回路基板3の内側となる。一実施例においては、第1回転センサ37が主たる回転センサであり、第2回転センサ38は例えば第1回転センサ37の異常時に利用される予備的な回転センサである。
第2リジッド部12の第2面3Bにおいては、比較的小型のコンデンサ29などが、やはり2つの制御系統に対応して一対ずつ実装されている(図6参照)。
フレキシブル部13におけるセンサ実装部15の第1面3Aにおいては、回路基板3付近の雰囲気温度を検出するための温度センサ51がセンサ実装部15の中心部に実装されている。この温度センサ51は、詳しくは2つの温度センサ51A,51Bを近接して配置したものであり、各々の温度センサ51A,51Bはサーミスタと固定抵抗とを含んで構成されている。第1の温度センサ51Aは第1の制御系統に対応し、第2の温度センサ51Bは第2の制御系統に対応している。2つの温度センサ51A,51Bは、基板中心線Mを挟んで対称に配置されている。つまり、基板中心線Mを挟んで第1の制御系統の電子部品群が配置されている一方の側に第1の温度センサ51Aが位置し、第2の制御系統の電子部品群が配置されている他方の側に第2の温度センサ51Bが位置する。2つの温度センサ51A,51Bは互いに独立しているので、仮に一方が断線等で不能となっても、他方の制御系統によるモータ1Aの駆動制御が可能である。
前述したように、回路基板3は第1面3Aが内側となるように略U字形に折り曲げられるので、第1面3Aに実装された温度センサ51は、略U字形をなす回路基板3の内側の空間に面している。また、発熱部品であるCPU21、プリドライバ回路素子22およびコイル32も略U字形をなす回路基板3の内側に位置している。
図3は、上記のように構成された電動アクチュエータ装置101を含む電動パワーステアリング装置の構成を概略的に示しており、車両を上方から見た図に相当する。図示するように、図示例の電動パワーステアリング装置は、車両の幅方向に延びるラック軸103がラックケース102に収容されているとともに、このラックケース102の外側面に減速機104を介して電動アクチュエータ装置101が取り付けられている。運転者がステアリングホイール105を回転操作すると、図示しない舵角センサおよびトルクセンサの検出信号に基づいて電動アクチュエータ装置101が動作し、減速機104を介してラック軸103が軸方向に移動する。これにより、操舵輪(前輪)106が転舵する構成となっている。
ここで、電動アクチュエータ装置101は、モータ1Aの回転軸6がラック軸103と平行となるような姿勢で電動パワーステアリング装置に組み付けられており、従って、回路基板3は、第1,第2リジッド部11,12が直立した状態となるようにして車両に搭載されている。特に、図3のA-A線に沿った断面に相当する図4に示すように、温度センサ実装部15が鉛直方向上方となる姿勢でもって車両に搭載されており、従って、温度センサ51を備えた温度センサ実装部15は、略U字形をなす回路基板3の中で最上部となっている。
上記のように構成された電動アクチュエータ装置101においては、略U字形をなす回路基板3で囲まれた空間内部の雰囲気温度を温度センサ51が検出し、例えばCPU21等の保護のための温度監視を行う。特に、温度センサ51は、略U字形をなす回路基板3の内側に実装されており、かつ、回路基板3の内側空間の最上部に位置しているので、発熱部品の熱により加熱される内部空間の温度を確実に検出できる。
一方、温度センサ51が実装される温度センサ実装部15は、薄肉部17によって第1,第2リジッド部11,12から熱的に分離される。つまりCPU21等の発熱部品が実装されている第1,第2リジッド部11,12と温度センサ実装部15との間には薄肉部17が介在するので、回路基板3自体を媒体として温度センサ51へ伝熱される熱量が少なくなる。特に、回路基板3の面に沿った方向の伝熱の多くは、金属箔からなる配線層によるものであり、薄肉部17は、配線層の数が少ないことから、金属製の配線層を介した伝熱が抑制される。しかも、図示例では、温度センサ51と多数の発熱部品が回路基板3の同じ面つまり第1面3Aに配置されているが、両者間に凹溝16として薄肉部17が存在するので、発熱部品から温度センサ51への伝熱がより抑制される。W方向に沿った薄肉部17(フレキシブル部13)の幅寸法が小さいことも、温度センサ51への伝熱抑制の上で有利となる。
また、上記の回路基板3においては、本来は剛性を有する1枚の多層回路基板の一部に薄肉化加工をすることで可撓性を有するフレキシブル部13(薄肉部17)を形成しているので、温度センサ51を含めて多数の電子部品のマウントやハンダ付け処理(例えばリフローハンダ付け)を、一般的な剛性を有する1枚の多層回路基板に対する処理と全く同様に行うことができる。
なお、上記実施例では温度センサ実装部15および一対の薄肉部17を含むフレキシブル部13が一定幅の帯状の構成となっているが、フレキシブル部13がこのような単純形状でない場合でも、本発明は適用可能である。また、上記実施例では、6層構造の回路基板のうちの4層分を除去することで薄肉部17を構成しているが、本発明はこのような構成に限られない。
次に、図8は、平坦な回路基板201を備えた第2実施例の電子回路装置を示している。回路基板201は、ベース202とカバー203とからなる偏平な外装部材の中に収容されている。回路基板201は、前述した第1実施例の回路基板3と同様に、例えば6層の金属配線層を有する多層回路基板からなり、カバー203に覆われる第1面201Aと、ベース202に面する第2面201Bと、を有する。回路基板201は、第1面201A側に凹溝204を二次的に機械加工することによって薄肉部205が形成されており、この薄肉部205によって、相対的に大きな領域を占める部品実装部206と、相対的に小さな温度センサ実装部207と、に区分されている。凹溝204は、例えば回路基板201を横切るように直線的に形成されている。例えば6層の金属配線層の中の4層分の厚さが凹溝204として削り取られている。
部品実装部206の第1面201Aには、発熱部品であるCPU210やプリドライバ回路素子211を含む複数の電子部品が実装されている。温度センサ実装部207の第1面201Aには、サーミスタおよび固定抵抗を含む温度センサ212が実装されている。
このような第2実施例の構成においても、回路基板201自体を媒体とした熱伝達が薄肉部205(換言すれば凹溝204)によって低減するため、温度センサ212が外装部材内部の雰囲気温度を精度よく検出することができる。特に、熱伝達に大きく寄与する金属配線層が薄肉部205において分断されることから、CPU210等の発熱部品から温度センサ212へ回路基板201自体を介して伝達される熱量が少なくなる。
以上のように、本発明は、
複数の配線層とこれら配線層の間を絶縁する絶縁層とを有する多層回路基板が外装部材内に収容された電子回路装置であって、
上記多層回路基板は、
発熱部品を含む複数の電子部品が実装された部品実装部と、
温度センサが実装された温度センサ実装部と、
上記部品実装部と上記温度センサ実装部との間に両者を区分するように位置し、これら2つの実装部よりも上記配線層の数が少なく基板厚さが相対的に薄く形成された薄肉部と、
を備える。
好ましい一つの態様では、
上記多層回路基板は、第1面と第2面とを有し、
上記薄肉部は、上記第1面において溝状に窪んでいるとともに、上記第2面においては上記部品実装部と連続した面を有しており、
上記温度センサは、上記温度センサ実装部の上記第1面に実装されている。
好ましい一つの態様では、
上記部品実装部として第1部品実装部と第2部品実装部とを有し、
上記温度センサ実装部は、上記第1部品実装部と第2部品実装部との間に位置し、
上記温度センサ実装部と上記第1部品実装部との間、および、上記温度センサ実装部と上記第2部品実装部との間、にそれぞれ上記薄肉部を有し、
上記薄肉部は、上記第1,第2部品実装部および上記温度センサ実装部よりも高い可撓性を有し、
上記多層回路基板は、上記薄肉部の曲げ変形により上記第1部品実装部と上記第2部品実装部とが互いに対向するように折り曲げられている。
好ましくは、上記温度センサは、上記多層回路基板の折り曲げ状態で内側となる面に実装されている。
また好ましくは、本発明の電子回路装置は、上記温度センサ実装部が上記多層回路基板の中で最上部となる姿勢でもって車両に搭載される。
好ましい一つの態様では、
上記多層回路基板は、アクチュエータの動作を制御する2つの制御系統を含んでおり、
第1の制御系統を構成する電子部品群と第2の制御系統を構成する電子部品群とが、上記温度センサ実装部を横切って上記第1部品実装部から上記第2部品実装部へと延びる仮想の中心線を挟んで並列に配置されており、
上記温度センサは、上記第1の制御系統に対応する第1温度センサと上記第2の制御系統に対応する第2温度センサとを含んでいる。
1…モータ部、2…インバータ・パワーモジュール、3…回路基板、3A…第1面、3B…第2面、4…コネクタ部材、5…モータカバー、7…ハウジング、11…第1リジッド部、12…第2リジッド部、13…フレキシブル部、15…温度センサ実装部、16…凹溝、17…薄肉部、21…CPU、22…プリドライバ回路素子、32…コイル、33…コンデンサ、34…電源コンデンサ部、51…温度センサ、101…電動アクチュエータ装置、201…回路基板、202…ベース、203…カバー、204…凹溝、205…薄肉部、206…部品実装部、207…温度センサ実装部、210…CPU、212…温度センサ。

Claims (5)

  1. 複数の配線層とこれら配線層の間を絶縁する絶縁層とを有する多層回路基板が外装部材内に収容された電子回路装置であって、
    上記多層回路基板は、
    発熱部品を含む複数の電子部品が実装された部品実装部と、
    温度センサが実装された温度センサ実装部と、
    上記部品実装部と上記温度センサ実装部との間に両者を区分するように位置し、これら2つの実装部よりも上記配線層の数が少なく基板厚さが相対的に薄く形成された薄肉部と、
    を備えており、
    上記部品実装部として第1部品実装部と第2部品実装部とを有し、
    上記温度センサ実装部は、上記第1部品実装部と第2部品実装部との間に位置し、
    上記温度センサ実装部と上記第1部品実装部との間、および、上記温度センサ実装部と上記第2部品実装部との間、にそれぞれ上記薄肉部を有し、
    上記薄肉部は、上記第1,第2部品実装部および上記温度センサ実装部よりも高い可撓性を有し、
    上記多層回路基板は、上記薄肉部の曲げ変形により上記第1部品実装部と上記第2部品実装部とが互いに対向するように折り曲げられている、
    ことを特徴とする電子回路装置。
  2. 上記多層回路基板は、第1面と第2面とを有し、
    上記薄肉部は、上記第1面において溝状に窪んでいるとともに、上記第2面においては上記部品実装部と連続した面を有しており、
    上記温度センサは、上記温度センサ実装部の上記第1面に実装されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子回路装置。
  3. 上記温度センサは、上記多層回路基板の折り曲げ状態で内側となる面に実装されている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の電子回路装置。
  4. 上記温度センサ実装部が上記多層回路基板の中で最上部となる姿勢でもって車両に搭載される、ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の電子回路装置。
  5. 上記多層回路基板は、アクチュエータの動作を制御する2つの制御系統を含んでおり、
    第1の制御系統を構成する電子部品群と第2の制御系統を構成する電子部品群とが、上記温度センサ実装部を横切って上記第1部品実装部から上記第2部品実装部へと延びる仮想の中心線を挟んで並列に配置されており、
    上記温度センサは、上記第1の制御系統に対応する第1温度センサと上記第2の制御系統に対応する第2温度センサとを含んでいる、
    ことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の電子回路装置。
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