JP2023009080A - 車両内装部材の取付装置及び車両内装部材の取付装置用の取付部材 - Google Patents
車両内装部材の取付装置及び車両内装部材の取付装置用の取付部材 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】異なる板厚の取り付け対象に対応する。【解決手段】取付装置24は、板部の表裏方向に貫通する取付孔に、表裏方向へ貫通するよう形成された保持孔40を整合させて配置されるベース部材28を備えている。取付装置24は、一端部が保持孔40に配置してベース部材28に固定されると共に、他端部を取付孔に差し込んで板部に取り付けられる取付部材30と、取付部材30における対向する取付片52,52の間に差し込まれ、保持孔40に挿入してベース部材28に取り付けられる保持部材32とを備えている。【選択図】図4
Description
この発明は、車両内装部材を取り付けるための取付装置に関するものである。
自動車等の車両の車内において、アシストグリップは、U字状に形成された板バネ状のクリップと、このクリップの対向する平行部の間に差し込まれる脚部を有するキャップとを備えた取付装置によって、車体のパネルに対して着脱可能に取り付けられる(例えば、特許文献1参照)。取付装置は、アシストグリップに連結する基台に設けられた開口部に、クリップにおける平行部の開放端側を差し込んで、平行部に設けられた段部を、開口部の開口縁に引っ掛けて、クリップを基台に組み付けている。次に、クリップのU字状に屈曲された先端側をパネルの取付孔に差し込み、クリップに設けた抜け止め爪を取付孔の開口縁に引っ掛ける。そして、キャップの脚部をクリップの対向する平行部の間に挿入することで、平行部の変形が脚部で規制されて、クリップによるパネルへの掛止状態が保持される。
車体のパネルは、車種などによって板厚の寸法設定が異なる場合がある。前述したクリップは、特定の板厚のパネルに合わせて抜け止め爪が設定されており、特定の板厚よりも薄いパネルであると、抜け止め爪とパネルとの間の隙間が大きくなる。この場合、クリップがパネルに対してガタつき、アシストグリップをしっかりと固定できない。また、特定の板厚よりも厚いパネルであると、抜け止め爪がパネルに適切に引っ掛からず、この場合であってもアシストグリップをパネルにしっかりと固定できない。
本発明は、従来の技術に係る前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、板厚の寸法設定が異なる取付対象に対応し得る車両内装部材の取付装置を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本発明の車両内装部材の取付装置は、
車両内装部材を、車体の板部に取り付ける取付装置であって、
前記板部を該板部の厚み方向に沿う表裏方向へ貫通する取付孔に、該表裏方向へ貫通するよう形成された保持孔を整合させて該板部の表側に配置されるベース部材と、
対向配置された2つの取付片を有し、一端が繋がる両取付片の開放端側を前記保持孔に配置して前記ベース部材に固定されると共に、該取付片の連結端側を前記取付孔に差し込んで前記板部に取り付けられる取付部材と、
前記取付部材における両取付片の開放端側から両取付片の間に差し込まれ、前記保持孔に挿入して前記ベース部材に取り付けられる保持部材と、を備え、
前記取付部材は、前記取付片から分岐して設けられて、両取付片の対向方向における外方向および内方向へ弾性変形可能な規制片を有し、
前記保持部材は、該保持部材を前記ベース部材に取り付けた際に、前記規制片の受け部分に当たる支持部を有し、
前記規制片は、
裏側から表側に向かうにつれて内方向へ傾斜するように延びて、前記板部の板厚に応じて変位して前記取付孔の裏側開口縁に当たる係合部と、
前記係合部に連ねて該係合部から延びるように設けられると共に前記受け部分を有し、該係合部より内方向に位置する該受け部分と前記支持部との当接により変位して、該係合部を外方向へ押す延長部と、を有していることを要旨とする。
車両内装部材を、車体の板部に取り付ける取付装置であって、
前記板部を該板部の厚み方向に沿う表裏方向へ貫通する取付孔に、該表裏方向へ貫通するよう形成された保持孔を整合させて該板部の表側に配置されるベース部材と、
対向配置された2つの取付片を有し、一端が繋がる両取付片の開放端側を前記保持孔に配置して前記ベース部材に固定されると共に、該取付片の連結端側を前記取付孔に差し込んで前記板部に取り付けられる取付部材と、
前記取付部材における両取付片の開放端側から両取付片の間に差し込まれ、前記保持孔に挿入して前記ベース部材に取り付けられる保持部材と、を備え、
前記取付部材は、前記取付片から分岐して設けられて、両取付片の対向方向における外方向および内方向へ弾性変形可能な規制片を有し、
前記保持部材は、該保持部材を前記ベース部材に取り付けた際に、前記規制片の受け部分に当たる支持部を有し、
前記規制片は、
裏側から表側に向かうにつれて内方向へ傾斜するように延びて、前記板部の板厚に応じて変位して前記取付孔の裏側開口縁に当たる係合部と、
前記係合部に連ねて該係合部から延びるように設けられると共に前記受け部分を有し、該係合部より内方向に位置する該受け部分と前記支持部との当接により変位して、該係合部を外方向へ押す延長部と、を有していることを要旨とする。
本発明に係る車両内装部材の取付装置によれば、板厚の寸法設定が異なる取付対象に対応して、該取付対象に取り付けることができる。
次に、本発明に係る車両内装部材の取付装置につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、実施例では、車両内装部材として、車両の車室に設置されるアシストグリップを挙げて説明している。
(第1実施形態)
図2および図3に示すように、第1実施形態に係るアシストグリップ20は、グリップ本体(車両内装部材本体)22と、このグリップ本体22の端部のそれぞれに設けられた取付装置24とを備えている。図3に示すように、アシストグリップ20は、取付装置24によって車体の板部(取付対象)10に対して、車室の壁面を構成する壁材14を挟んで取り付けられる。アシストグリップ20は、取付装置24に対してグリップ本体22が支持軸26で支持されて、板部10の表側に重ねて配置されて壁材14に沿う収納姿勢(図3の実線)と壁材14から立ち上がる使用姿勢(図3の二点鎖線)との間で、グリップ本体22が姿勢変位する。
図2および図3に示すように、第1実施形態に係るアシストグリップ20は、グリップ本体(車両内装部材本体)22と、このグリップ本体22の端部のそれぞれに設けられた取付装置24とを備えている。図3に示すように、アシストグリップ20は、取付装置24によって車体の板部(取付対象)10に対して、車室の壁面を構成する壁材14を挟んで取り付けられる。アシストグリップ20は、取付装置24に対してグリップ本体22が支持軸26で支持されて、板部10の表側に重ねて配置されて壁材14に沿う収納姿勢(図3の実線)と壁材14から立ち上がる使用姿勢(図3の二点鎖線)との間で、グリップ本体22が姿勢変位する。
以下の説明において、板部10の厚み方向に貫通して板部10に形成される取付孔12の貫通方向を表裏方向といい、当該表裏方向において車室へ向く側が表であり、車両外側へ向く側が裏である。アシストグリップ20は、板部10への取り付け状態を基準として方向を指称し、アシストグリップ20において、車両の前後に離間して配置されるグリップ本体22の両端の離間方向(支持軸26の軸方向)を左右方向といい、車室側から見て左右を指称する。アシストグリップ20は、左右方向に延在する支持軸26で取付装置24に支持されたグリップ本体22の把持部分が収納姿勢で取付装置24より上方に配置され、グリップ本体22を収納姿勢から下方へ姿勢変位して使用姿勢とされる。
図4および図5に示すように、取付装置24は、グリップ本体22を姿勢変位可能に支持するベース部材28と、一端部がベース部材28に固定されると共に板部10に設けられた取付孔12に他端部が取り付けられる取付部材30とを備えている。また、取付装置24は、ベース部材28に取り付けられて、取付部材30のベース部材28への組み付け状態を保持する保持部材32を備えている。グリップ本体22の左端部を支持する取付装置24とグリップ本体22との間には、グリップ本体22を収納姿勢に向けて付勢する付勢手段としてのトーションばね34が組み込まれている。また、グリップ本体22の右端部を支持する取付装置24とグリップ本体22との間には、収納姿勢と使用姿勢との間の姿勢変位を制動する制動手段としてのダンパー36が組み込まれている。なお、グリップ本体22の左右の端部に設けられる取付装置24の構成は、前述した付勢手段34と制動手段36との違いを除いて基本的に同じなので、片方のみを以下に説明する。
図6(a)および(b)に示すように、ベース部材28は、表裏方向に貫通する保持孔40を内側に有する筒状本体38と、筒状本体38から下方へ延出する一対の腕部42,42とを備えている。一対の腕部42,42は、左右に離して設けられ、左右方向に貫通する軸通孔42aがそれぞれ形成されている。ベース部材28は、軸通孔42aに嵌め合わされた支持軸26を介して、グリップ本体22を回動可能に支持している。なお、ベース部材28は、ガラス繊維を充填した6-ナイロン等の剛性の高い樹脂材料からなる樹脂成形品を用いることが好ましい。図9に示すように、ベース部材28は、板部10に表裏方向へ貫通する取付孔12に、表裏方向へ貫通するよう形成された保持孔40を整合させて、筒状本体38の裏面を板部10の表面に当てた状態で板部10の表側に配置される。
図6(a)および(b)に示すように、ベース部材28には、保持孔40が左右方向に長い略矩形状の開口形状に形成されている。ベース部材28は、保持孔40における上下に対向する壁面(保持孔40における一方の対向する壁面)のそれぞれから突出する保持凸部44を備えている。上下の保持凸部44,44は、保持孔40において左右方向中央部に対向して配置されている。保持凸部44は、四角柱状に形成されており、該保持凸部44の突端側から基部側へ向かうにつれて表裏方向の寸法が大きくなる先細り形状に形成することが好ましい(図6(c)参照)。保持凸部44は、表側を向く壁面および裏側を向く壁面の少なくとも一方が、表裏方向に対して交差するように傾けて形成される。なお、筒状本体38において、上下の保持凸部44は、保持孔40を挟んで対称な関係で設けられている。
図12に示すように、ベース部材28は、保持孔40における左右に対向する壁面(保持孔40において保持凸部44が設けられた壁面と直交する壁面)のそれぞれに、該壁面から突出する抜止受部48を備えている。抜止受部48は、保持孔40の裏側開口縁に位置して、保持孔40の上下方向中央部に配置されている。筒状本体38において、抜止受部48は、保持孔40を挟んで左右対称な関係で設けられている。
図7に示すように、取付部材30は、上下に対向配置された一対の取付片52,52を有し、両取付片52,52の一端(裏側の端)が繋がって側面視で略U字状に形成されている。取付部材30は、両取付片52,52が繋がる連結端を支点として、両取付片52,52が相対的に近づくように弾性変形可能に構成されており、開放端側の端部(開放端部(他端部))の操作により両取付片52,52の間隔を縮小可能である(図6(c)の二点鎖線)。取付部材30は、一端(連結端)が繋がる両取付片52,52の開放端側を保持孔40に配置(収納)してベース部材28に組み合わせられ、このとき、両取付片52,52の連結端側が保持孔40の裏側開口から裏側へ突出するようになっている(図9参照)。そして、取付部材30は、筒状本体38から裏側へ突出する両取付片52,52の連結端側を、取付孔12に表側から差し込んで板部10に取り付けられる。なお、取付部材30は、所定形状で打ち抜き加工された1枚の金属板を折り曲げて、各部分が形成されている。
図10(a)に示すように、取付部材30は、対向配置された一対の取付片52,52の間隔が、外力が加わっていない自然状態で、対向する保持凸部44,44の間隔よりも大きくなるように設定されている。取付部材30は、両取付片52,52を相対的に近づけることで、対向する保持凸部44,44の間隔よりも小さくし得る(図6(c)の二点鎖線参照)。取付部材30は、各取付片52の左右幅を保持孔40の左右幅と同じまたは略同じに設定してあり、取付片52を保持孔40に差し込んだ際に、取付片52が保持孔40の左右の壁面に当たることで位置決めされる。
図9に示すように、取付片52は、該取付片52の開放端側に設けられ、ベース部材28の保持孔40に設けられた保持凸部44を受け入れ可能な保持開口部54を備えている。保持開口部54は、保持凸部44の外形形状に合わせた略矩形の開口形状で、取付片52を上下に貫通するように形成されている。より具体的には、保持開口部54は、保持凸部44の突端の表裏寸法よりも表裏方向の開口寸法が大きく、保持凸部44の中間部分に整合する表裏方向の開口寸法になっている。取付部材30は、保持凸部44に保持開口部54を嵌め合わせると、ベース部材28に対して位置決めされて、表裏方向へ移動規制される。取付部材30は、板部10が第1板厚(例えば1.0mm)であるときであっても(図11参照)、板部10が第1板厚よりも厚い第2板厚(例えば1.6mm)であるときであっても(図10参照)、ベース部材28に対して、表裏方向への相対的な位置が変化しない関係で組み付けられている。
図7に示すように、取付部材30は、取付片52から分岐して設けられて、両取付片52,52の対向方向における外方向および内方向へ弾性変形可能な規制片56を有している。なお、特に断りがない場合、外方向とは、両取付片52,52の対向方向(上下方向)において一方の取付片52が他方の取付片52より離れる向きをいい、内方向とは、両取付片52,52の対向方向(上下方向)において一方の取付片52が他方の取付片52に近づく向きをいう。規制片56は、根元部分が取付片52に連なり、取付片52の連結端側(裏側)から開放端側(表側)に向かうにつれて他方の取付片52から離れるように延在する掛止部56aを備えている(図7(b)参照)。掛止部56aは、取付片52において左右方向中央部に設けられている。掛止部56aは、取付片52の連結端側に設けられ、取付片52から外方へ張り出すように斜めに延出している。上下の掛止部56a,56aは、裏側から表側へ向かうにつれて、互いに離れるように延在し、上下の掛止部56a,56aの先端の間隔が、取付孔12の上下寸法よりも大きくなるように設定されている(図9参照)。掛止部56aは、取付片52の連結端側に連なる根元を支点として、上下方向(両取付片52,52の対向方向)に弾性変形可能になっている。上下の掛止部56a,56aは、相対的に近づくように変位することで取付孔12を通過し(図10(b)参照)、取付孔12を通過した後に弾性復帰することで先端が取付孔12の開口縁に相対して、板部10の裏側に配置される(図10(c)および図11(a)参照)。掛止部56aは、板部10に取り付けた際に、表側に指向する先端がわずかなクリアランスをあけて板部10の裏面に臨むようになっている(図9参照)。
図7に示すように、規制片56は、掛止部56aの先端部に該掛止部56aから分岐して設けられ、裏側から表側に向かうにつれて内方向へ傾斜するように延びる係合部56bを備えている。係合部56bは、取付孔12の開口外側から開口内側にかけて斜めに延在し、取付部材30を板部10に取り付けた際に、取付孔12の裏側開口縁に当たるようになっている(図9参照)。ここで、規制片56は、板部10の表面にベース部材28を当てた際に、板部10の板厚に応じて、掛止部56aおよび係合部56bの一方または両方が変位して、係合部56bが取付孔12の裏側開口縁に当たる(図10(c)および(d)、図11参照)。換言すると、規制片56は、板部10が薄い第1板厚のとき(図11参照)、係合部56bが取付孔12の裏側開口縁に当たるように設定され、板部10が厚い第2板厚のとき(図10参照)、係合部56bが第1板厚よりも内方向へ変位して、板部10の板厚差を吸収する。このように、係合部56bは、板部10の板厚の寸法設定が変わっても、取付孔12の裏側開口縁に当接可能になっている。取付部材30は、板部10に取り付けた際に、係合部56bが取付孔12の裏側開口縁との引っ掛かりにより表側への移動が規制され、更に強い力が加わると、掛止部56aの先端が板部10に引っ掛かって抜け止めされる。
図7に示すように、規制片56は、係合部56bに連ねて該係合部56bから延びるように設けられた延長部56cを有している。延長部56cは、後述する保持部材32の支持部66に当たる受け部分57を先端部に有している。延長部56cは、係合部56bより内方向に位置する受け部分57と支持部66との当接により、外方向へ向けて変位するようになっている(図9、図10(d)および図11(b)参照)。規制片56は、係合部56bと延長部56cとの間で屈曲し、延長部56cが係合部56bから延びるにつれて内方向へ傾くように形成されている。延長部56cは、係合部56bから表側へ向けて延びるように形成され、係合部56bよりも表裏方向に近い角度で延在している。規制片56は、係合部56bと延長部56cの間の屈曲部分および/または延長部56c自体が弾性変形可能に構成されて、延長部56cの外方向への変位に伴って係合部56bが外方向へ付勢される。また、規制片56は、掛止部56aおよび係合部56bの内方向への変位に伴って延長部56cが内方向へ変位する。規制片56は、係合部56bの内方向への変位が大きいと、受け部分57と支持部66との当接による延長部56cの外方向への変位が大きくなり、係合部56bの内方向への変位が小さいと、受け部分57と支持部66との当接による延長部56cの外方向への変位が小さくなる。このように、規制片56は、係合部56bおよび延長部56cの変位により、板部10の板厚の寸法設定が異なっても対応可能になっている。図10(b)に示すように、取付部材30は、両取付片52,52および両規制片56,56が互いに近づいて掛止部56aが取付孔12を通過可能な姿勢において、対向する規制片56,56の受け部分57,57の間が、保持部材32の支持部66を挿入不能な間隔になるように構成されている。
図8に示すように、保持部材32は、取付部材30における上下の取付片52,52の間に差し込まれる差込部62と、ベース部材28における保持孔40の表側開口を塞ぐ被覆部64とを備えている。保持部材32には、被覆部64の裏面から裏側へ向けて延出する差込部62が左右に離して2つ設けられ、一対の差込部62,62の間に、被覆部64の裏面から裏側へ向けて延出する支持部66が設けられている。なお、実施形態の保持部材32は、ポリプロピレン(PP)等からなる樹脂成形品である。
図9に示すように、保持部材32は、差込部62を対向する取付片52,52の間に差し込んで、取付片52における左右の縁部分を左右の差込部62,62によって内側から支持する。支持部66は、左右の差込部62,62の間に設けられ、差込部62より上下寸法が小さく、被覆部64からの突出寸法が小さく形成されている。支持部66は、ベース部材28に固定された取付部材30の両取付片52,52間に差し込む初期段階において、規制片56に重ならず、取付孔12の通過に伴う規制片56の内方向への変形を許容する。支持部66は、掛止部56aが取付孔12を通過可能な取付部材30の挿入姿勢において、互いに近づいた規制片56の受け部分57の間隔よりも、両取付片52,52の連結端側に臨む端部(先端部)の上下寸法が大きく形成されている。これにより、保持部材32は、取付部材30の前記挿入姿勢において、上下の延長部56c,56cの先端に支持部66を当てて、取付部材30を裏側へ向けて押し込むことが可能である。支持部66は、取付部材30の両取付片52,52間に差し込んで保持部材32をベース部材28に取り付けた段階において、上下の延長部56c,56cの間に差し込まれて延長部56cの受け部分57に外方向へ押すように当たる。そして、支持部66は、受け部分57との当接下に、規制片56(延長部56c)の内方向への変位を規制するように支持する。支持部66の先端部には、裏側から表側へ向かうにつれて外方向へ傾く案内面66aが上下両面に設けられ、保持部材32をベース部材28に取り付ける際に、案内面66aで規制片56の受け部分57を案内する。このように、支持部66は、先端部が薄くなる先細り形状である。
図8に示すように、保持部材32は、両取付片52,52の間に差し込んだ支持部66と規制片56の受け部分57が当たる前に、ベース部材28における保持孔40の内面に干渉し、保持部材32がベース部材28に取り付いた際に潰れる潰しリブ68を備えている。潰しリブ68は、支持部66から立ち上がる薄肉の突片であり、支持部66の上面および下面のそれぞれの左右方向中央部に表裏方向へ延在するように配置されている。第1実施形態の潰しリブ68は、保持凸部44の突端面に干渉する大きさで形成されている。保持部材32は、潰しリブ68と保持凸部44との干渉により、ベース部材28への取り付け途中の状態で保持可能である。
図8および図12に示すように、保持部材32は、各差込部62の外面から左右方向へ突出するよう形成され、保持部材32をベース部材28に取り付けた際に保持孔40の左右の壁面に当たる位置決め部70を備えている。左右の差込部62,62に設けられた位置決め部70は、右側の差込部62であれば右面から右方へ突出するように形成され、左側の差込部62であれば左面から左方へ突出するように形成され、互いに反対向きに突出している。保持部材32は、左右の位置決め部70,70の先端間が保持孔40の左右の開口寸法と同じまたは略同じに設定されている。位置決め部70は、差込部62における被覆部64側に配置されている。
図8および図12に示すように、保持部材32は、差込部62の先端側に位置して、差込部62の外面から左右方向へ突出するよう形成された抜止部72を備えている。左右の差込部62,62に設けられた抜止部72は、右側の差込部62であれば右面から右方へ突出するように形成され、左側の差込部62であれば左面から左方へ突出するように形成され、互いに反対向きに突出している。保持部材32は、保持孔40に差し込んでベース部材28に組み付けた際に、保持孔40に設けられた抜止受部48に抜止部72が引っ掛かって、ベース部材28に対する表側への移動が規制される。保持部材32は、ベース部材28に組み付けた際に、被覆部64が保持孔40の表側の開口縁に当たると共に、抜止部72が抜止受部48に引っ掛かって、表裏方向に相対的に変位しないようになっている。
次に、本実施形態に係る取付装置24の組み立てについて説明する。まず、ベース部材28の保持孔40の裏側開口から、取付部材30における両取付片52,52の開放端部を挿入する。両取付片52,52の開放端部を互いに近づけるように変形させて、該開放端部を上下の保持凸部44,44の間に差し込み、取付部材30を表側へ押し込む。保持開口部54に保持凸部44が整合すると、弾性変形していた取付片52が元に戻り、保持開口部54に保持凸部44が嵌まり、取付部材30がベース部材28に固定される(図6(c)参照)。
次に、ベース部材28の保持孔40の表側開口から、保持部材32の差込部62を両取付片52,52の間に途中まで挿入し、仮止め状態とする(図10(a)参照)。保持部材32の仮止め状態で、取付部材30を板部10の取付孔12に差し込む。取付片52に設けられた規制片56が、取付孔12の開口縁に当たって掛止部56aの傾斜に案内されて内方向へ変位する(図10(b)参照)。上下の規制片56,56が内側へ変位することで、上下の受け部分57,57の間隔が支持部66よりも狭まり、保持部材32を介して取付部材30を裏側へ押すことが可能になる。取付部材30を、掛止部56aが取付孔12を通過するまで挿入すると、弾性変形していた規制片56が元に戻り、上下の受け部分57,57の間隔が、支持部66を受け入れ可能な程度に開く(図10(c)および図11(a)参照)。
次に、ベース部材28に対して仮止めしていた保持部材32を更に裏側へ向けて押し込む。これにより、支持部66が取付部材30における上下の受け部分57,57の間に差し込まれ(図10(d)および図11(b)参照)、規制片56を外方向へ向けて付勢する。そして、差込部62に設けられた抜止部72がベース部材28における保持孔40の裏側開口縁に設けられた抜止受部48を乗り越えるまで差込部62を保持孔40に挿入することで、保持部材32の被覆部64が保持孔40の表側開口を塞ぐ(図10(d)および図11(b)参照)。取付装置24は、抜止部72が抜止受部48に引っ掛かることで、保持部材32がベース部材28から抜けることを規制し、被覆部64で保持孔40が塞がれることで、取付部材30の取付片52を表側から操作できない。また、両取付片52,52の間隔よりも大きい差込部62を両取付片52,52間に差し込むことで、取付片52が保持孔40の壁面に向けて押されて、保持開口部54が保持凸部44の根元側で引っ掛かるようになる。
取付装置24は、板部10の表面に当てて配置されるベース部材28に取付部材30が固定されているが、取付孔12の裏側開口縁に当たった係合部56bが板部10の板厚に応じて変位するので、寸法設定が異なる板厚の板部10であっても、ベース部材28と係合部56bとの間に板部10を挟むことができる。掛止部56aの先端と板部10の裏面との間は、板部10が薄くなると隙間が大きくなるが、寸法設定が異なる板厚の板部10であっても、係合部56bが取付孔12の裏側開口縁に当たった状態になるので、板部10の板厚差に起因するガタつきを防止できる。取付装置24は、表側へ引っ張られたとき、係合部56bを内方向へ変位させるように力が加わる。取付装置24は、係合部56bに連なる延長部56cが、保持部材32の支持部66によって内方向への変位が規制されているので、係合部56bの取付孔12の裏側開口縁への引っ掛かりが保たれ、表側へ引っ張った際のガタつきを防止できる。しかも、取付装置24は、表側へ非常に強い力が加わると、掛止部56aの先端が板部10の裏側に引っ掛かって抜け止めするので、耐荷重に優れている。
取付装置24は、板部10の板厚が厚くなるほど係合部56bが内方向へ変位して、板部10の板厚差を吸収する。ここで、規制片56は、受け部分57と支持部66との当接により延長部56cが変位するから、前述した板部10の板厚に応じた係合部56bの変位を吸収することができる。しかも、受け部分57と支持部66との当接により延長部56cが外方向へ押されることに伴って、係合部56bは取付孔12の裏側開口縁に押し付けられる。また、掛止部56aを外方向へ付勢することになり、取付部材30を抜け難くすることができる。
前述した取付装置24によれば、板部10の板厚毎に、ベース部材28、取付部材30および保持部材32の構成を複数用意する必要はなく、1組のベース部材28、取付部材30および保持部材32の構成によって、板厚の寸法設定が異なる板部10に対応することができる。これにより、異なる板厚に対応する部品を組み合わせてしまうことを回避でき、部品の管理が容易になり、部品の共通化によりコストダウンが可能になる。また、異なる車型の車両間で、取付装置24を共用することができる。係合部56bを、延長部56cを介して支持部66で支持する構成とすることで、規制片56の板厚で剛性を担保する必要がなくなり、取付部材30の板厚を薄くすることができる。これにより、取付部材30を連結端側から取付孔12へ挿入する際の挿入荷重を小さくすることができるので、アシストグリップ20の装着作業を楽にすることができる。
規制片56は、係合部56bと延長部56cとの間に屈曲部分を有しているので、受け部分57が支持部66に当たったとき、屈曲部分で変形を生じさせて、延長部56cを変位させることができる。このように、規制片56において変形を生じさせ易くする屈曲部分を設けておくことで、延長部56cを安定して変位させることができる。また、上下の延長部56c,56cの間に、支持部66を差し込むときの荷重を低減することができる。規制片56は、係合部56bから表側へ向けて延長部56cが延びているので、支持部66を上下の延長部56c,56c間に差し込むときのストロークを短くすることができる。
取付部材30は、両規制片56,56が互いに近づいて取付孔12を通過可能な姿勢において、対向する規制片56,56の受け部分57,57の間が、支持部66を挿入不能な間隔になる。これにより、取付装置24を板部10に取り付ける際に、支持部66が上下の受け部分57,57の間に入って、上下の規制片56,56の内方向への変位を阻むことを防止でき、取付部材30を取付孔12に円滑に挿入することができる。また、保持部材32を押すと、上下の延長部56c,56cに支持部66を当てて取付部材30を押すことができ、取付装置24の板部10への取り付け作業を容易にすることができる。しかも、取付装置24は、保持部材32を押すだけで、取付部材30の取付孔12への嵌め込みから、保持部材32をベース部材28に組み付けるまでの工程を1つのアクションで行うことが可能である。
支持部66は、両取付片52,52の連結端側に臨む先端部に、裏側から表側へ向かうにつれて外方向へ傾く案内面66aを上下に有し、支持部66の先端部が先細り形状になっている。これにより、上下の延長部56c,56cの間に、支持部66を円滑に差し込むことができる。また、受け部分57との当接下に、延長部56cを外方向へ変位するように案内することができ、屈曲部分で変形した規制片56の反発により係合部56bおよび掛止部56aを外方向へ向けて付勢することができる。
取付装置24は、ベース部材28が板部10の表面に当たって、板部10に対して位置決めされる。取付部材30は、ベース部材28における保持孔40の対向する壁面から内側へ突出するよう形成された保持凸部44に、取付片52の開放端側に設けられた保持開口部54を嵌め合わせて、表裏方向への移動が規制される。取付装置24は、取付部材30が表裏方向にずれると、係合部56bが取付孔12の裏側開口縁に当たらなかったり、掛止部56aが取付孔12に引っ掛かったりするなど、係合不良が生じるおそれがある。取付装置24は、保持凸部44が、該保持凸部44の突端側から基部側へ向かうにつれて表裏方向の寸法が大きくなる形状であるので、保持開口部54が自身の開口寸法に応じた位置で保持凸部44に嵌まり、取付部材30を表裏方向へガタつきなく移動規制できる。これにより、前述した板部10への係合不良を防止することができ、取付装置24をガタつきなく板部10に取り付けることができる。また、保持凸部44の突端が保持開口部54よりも小さいので、保持開口部54を保持凸部44に嵌め合わせ易く、組み付け作業性を向上できる。
保持部材32は、両取付片52,52の間に差し込んだ支持部66と規制片56の受け部分57が当たる前に、ベース部材28における保持孔40の内面に干渉し、保持部材32がベース部材28に取り付いた際に潰れる潰しリブ68を備えている。保持部材32をベース部材28の保持孔40に途中まで差し込んだ仮止め状態において、潰しリブ68が保持孔40の内面に干渉することによって、当該状態を保つことができる。すなわち、仮止め状態まで組み立てて搬送するなどの、板部10への取り付け作業前の取り扱い易くすることができる。そして、保持部材32をベース部材28に取り付けた際に、潰れた潰しリブ68が保持孔40の内面に押し当てられるので、保持部材32をベース部材28にガタつきなく固定することができる。
(第2実施形態)
図13~図15を参照して、第2実施形態の取付装置24を説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態と同様の構成には、第1実施形態と同じ符号を付している。
図13~図15を参照して、第2実施形態の取付装置24を説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態と同様の構成には、第1実施形態と同じ符号を付している。
図13に示すように、規制片56は、掛止部56aの先端部に該掛止部56aから分岐して設けられ、裏側から表側に向かうにつれて内方向へ傾斜するように延びる係合部56bを備えている。係合部56bは、取付孔12の開口外側から開口内側にかけて斜めに延在し、取付部材30を板部10に取り付けた際に、取付孔12の裏側開口縁に当たるようになっている(図14(c)および(d)、図15参照)。ここで、規制片56は、板部10の表面にベース部材28を当てた際に、掛止部56aおよび係合部56bの一方または両方が弾性変形して、板部10の板厚に応じて係合部56bが変位して取付孔12の裏側開口縁に当たる。換言すると、規制片56は、板部10が薄い第1板厚のとき、係合部56bが取付孔12の裏側開口縁に当たるように設定され(図15(a)参照)、板部10が厚い第2板厚のとき、係合部56bが第1板厚よりも内方向へ変位して、板部10の板厚差を吸収する(図14(c)参照)。このように、係合部56bは、板部10の板厚の寸法設定が変わっても、取付孔12の裏側開口縁に当接可能になっている。取付部材30は、板部10に取り付けた際に、係合部56bが取付孔12の裏側開口縁との引っ掛かりにより表側への移動が規制され、更に強い力が加わると、掛止部56aの先端が板部10に引っ掛かって抜け止めされる。
図13(b)に示すように、規制片56は、係合部56bに連ねて該係合部56bから延びるように設けられた延長部56cを有している。延長部56cは、保持部材32の支持部66に当たる受け部分57を先端部に有しており、係合部56bより内方向に位置する受け部分57と支持部66との当接により外方向へ向けて変位するようになっている(図14(d)および図15(b)参照)。規制片56は、係合部56bと延長部56cとの間で屈曲し、延長部56cが係合部56bから延びるにつれて内方向へ傾くように形成されている。延長部56cは、係合部56bから裏側へ向けて折り返して裏側に延びるように形成され、係合部56bよりも表裏方向に近い角度で延在している。規制片56は、係合部56bと延長部56cの間の屈曲部分および/または延長部56cが弾性変形可能に構成されて、延長部56cの外方向への変位に伴って係合部56bが外方向へ付勢される。また、規制片56は、掛止部56aおよび係合部56bの内方向への変位に伴って延長部56cが内方向へ変位する。規制片56は、係合部56bの内方向への変位が大きいと、受け部分57と支持部66との当接による延長部56cの外方向への変位が大きくなり、係合部56bの内方向への変位が小さいと、受け部分57と支持部66との当接による延長部56cの外方向への変位が小さくなる。このように、規制片56は、係合部56bおよび延長部56cの変位により、板部10の板厚の寸法設定が異なっても対応可能になっている。図14(b)に示すように、取付部材30は、両規制片56,56が互いに近づいて掛止部56aが取付孔12を通過可能な姿勢において、対向する規制片56,56の受け部分57,57の間が、保持部材32の支持部66を挿入不能な間隔になるように構成されている。第2実施形態の支持部66は、裏側へ向けて延在する延長部56cに対応して、第1実施形態よりも被覆部64からの突出寸法が大きくなっている。
第2実施形態の取付装置24によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。第2実施形態の規制片56は、延長部56cが係合部56bから折り返して形成されているので、受け部分57から掛止部56aにおける取付片52に連なる根元までの距離が小さくなり、延長部56cの変位許容量を大きくすることができる。これにより、保持部材32の支持部66を上下の受け部分57,57に差し込んだときに、係合部56bが板部10の取付孔12の開口縁を押す付勢力を大きく設定することができる。
(変更例)
前述した構成に限らず、例えば以下のように構成してもよい。
(1)前述の実施形態では、車両内装部材としてアシストグリップを挙げたが、サンバイザーやルームランプなどの取り付けに用いる取付装置にも適用可能である。
(2)潰れリブは、支持部に設ける構成に限らず、例えば図16に示す変更例の保持部材のように差込部における取付片に対向する面(上下の面)や、差込部における抜止部が設けられた面(左右の面)に設けてもよい。
(3)前述の実施形態では、取付部材30の延長部56cを係合部56bから延びるにつれて内方向へ傾くように形成したが、これに限らない。例えば、図17に示す取付部材30の変更例のように、延長部56cの先端に受け部分57を内方向へ膨らむ凸形状に形成することで該受け部分57を係合部56bよりも内方向に配置し、延長部56cを表裏方向へ平行に延在する構成としてもよい。また、図13(b)に示す第2実施形態の取付部材30のように、延長部56cの先端に受け部分57を内方向へ膨らむ凸形状に形成することで、図7(b)に示す第1実施形態の取付部材30よりも、表裏方向に対する延長部56cの内方向への傾斜を緩く設定することができる。
前述した構成に限らず、例えば以下のように構成してもよい。
(1)前述の実施形態では、車両内装部材としてアシストグリップを挙げたが、サンバイザーやルームランプなどの取り付けに用いる取付装置にも適用可能である。
(2)潰れリブは、支持部に設ける構成に限らず、例えば図16に示す変更例の保持部材のように差込部における取付片に対向する面(上下の面)や、差込部における抜止部が設けられた面(左右の面)に設けてもよい。
(3)前述の実施形態では、取付部材30の延長部56cを係合部56bから延びるにつれて内方向へ傾くように形成したが、これに限らない。例えば、図17に示す取付部材30の変更例のように、延長部56cの先端に受け部分57を内方向へ膨らむ凸形状に形成することで該受け部分57を係合部56bよりも内方向に配置し、延長部56cを表裏方向へ平行に延在する構成としてもよい。また、図13(b)に示す第2実施形態の取付部材30のように、延長部56cの先端に受け部分57を内方向へ膨らむ凸形状に形成することで、図7(b)に示す第1実施形態の取付部材30よりも、表裏方向に対する延長部56cの内方向への傾斜を緩く設定することができる。
10 板部,12 取付孔,20 アシストグリップ(車両内装部材),24 取付装置,
28 ベース部材,30 取付部材,32 保持部材,40 保持孔,44 保持凸部,
52 取付片,54 保持開口部,56 規制片,56b 係合部,56c 延長部,
57 受け部分,66 支持部,66a 案内面,68 潰しリブ
28 ベース部材,30 取付部材,32 保持部材,40 保持孔,44 保持凸部,
52 取付片,54 保持開口部,56 規制片,56b 係合部,56c 延長部,
57 受け部分,66 支持部,66a 案内面,68 潰しリブ
Claims (8)
- 車両内装部材を、車体の板部に取り付ける取付装置であって、
前記板部を該板部の厚み方向に沿う表裏方向へ貫通する取付孔に、該表裏方向へ貫通するよう形成された保持孔を整合させて該板部の表側に配置されるベース部材と、
対向配置された2つの取付片を有し、一端が繋がる両取付片の開放端側を前記保持孔に配置して前記ベース部材に固定されると共に、該取付片の連結端側を前記取付孔に差し込んで前記板部に取り付けられる取付部材と、
前記取付部材における両取付片の開放端側から両取付片の間に差し込まれ、前記保持孔に挿入して前記ベース部材に取り付けられる保持部材と、を備え、
前記取付部材は、前記取付片から分岐して設けられて、両取付片の対向方向における外方向および内方向へ弾性変形可能な規制片を有し、
前記保持部材は、該保持部材を前記ベース部材に取り付けた際に、前記規制片の受け部分に当たる支持部を有し、
前記規制片は、
裏側から表側に向かうにつれて内方向へ傾斜するように延びて、前記板部の板厚に応じて変位して前記取付孔の裏側開口縁に当たる係合部と、
前記係合部に連ねて該係合部から延びるように設けられると共に前記受け部分を有し、該係合部より内方向に位置する該受け部分と前記支持部との当接により変位して、該係合部を外方向へ押す延長部と、を有している
ことを特徴とする車両内装部材の取付装置。 - 前記規制片は、前記係合部と前記延長部との間で屈曲するように形成されている請求項1記載の車両内装部材の取付装置。
- 前記取付部材は、前記両規制片が互いに近づいて前記取付孔を通過可能な姿勢において、対向する規制片の前記受け部分の間が、前記支持部を挿入不能な間隔になるように構成されている請求項1または2記載の車両内装部材の取付装置。
- 前記支持部は、両取付片の連結端側に臨む端部に、裏側から表側へ向かうにつれて外方向へ傾く案内面を有し、該保持部材を前記ベース部材に取り付ける際に、該案内面で前記受け部分を案内する請求項1~3の何れか一項に記載の車両内装部材の取付装置。
- 前記取付部材は、前記ベース部材における前記保持孔の対向する壁面から内側へ突出するよう形成された保持凸部に、前記取付片の開放端側に設けられた保持開口部を嵌め合わせて、表裏方向へ移動規制され、
前記保持凸部は、該保持凸部の突端側から基部側へ向かうにつれて表裏方向の寸法が大きくなる形状に形成されている請求項1~4の何れか一項に記載の車両内装部材の取付装置。 - 前記保持部材は、両取付片の間に差し込んだ前記支持部と前記規制片の受け部分が当たる前に、前記ベース部材における前記保持孔の内面に干渉し、該保持部材が該ベース部材に取り付いた際に潰れる潰しリブを備えている請求項1~5の何れか一項に記載の車両内装部材の取付装置。
- 前記延長部は、前記係合部から表側へ向けて延びるように形成されている請求項1~6の何れか一項に記載の車両内装部材の取付装置。
- 前記延長部は、前記係合部から折り返して裏側へ向けて延びるように形成されている請求項1~6の何れか一項に記載の車両内装部材の取付装置。
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