JP7081072B2 - 取付具 - Google Patents

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Description

本発明は、所定部材に設けられた取付孔に取付けられる取付具に関する。
例えば、自動車の車体パネル等の所定部材には取付孔が設けられており、この取付孔に挿入されて取付けられる取付具を介して、車体パネル等にトリムボード等を取付けることが行われている。また、前記取付孔を閉塞するために、いわゆるホールプラグとして、取付孔を取付けることもある。
従来のこの種のものとして、頭部と、該頭部から垂設した脚部とを有し、脚部の外周からは、円環状リブが脚部の軸方向に沿って複数突出した構造をなした、固着用クリップが記載されている。各円環状リブは、その外面が、脚部の軸方向先端側が突出量が小さく、頭部側に向けて次第に突出量が大きくなるように傾斜した形状となっている。そして、パネルに形成された穿孔に脚部を挿入すると、穿孔の表側周縁に頭部が当接すると共に、所定位置にある円環状リブの外面が、穿孔の内周に圧接することで、パネルの穿孔に固着用クリップが取付けられるようになっている。
実開昭61-7606号公報
上記特許文献1の固着用クリップは、所定の円環状リブの外面が、穿孔の内周に圧接するようになっているが、円環状リブの外面は比較的傷が付きやすい。円環状リブの外面に傷が付くと、穿孔の内周と円環状リブの外面との密着性が低下して、固着用クリップがガタついたり、ぐらついたりして、穿孔に固着用クリップを安定して取付けることができないことがあった。
したがって、本発明の目的は、所定部材に設けられた取付孔に、安定して取付けることができる、取付具を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、所定部材に設けられた取付孔に取付けられる取付具であって、前記取付孔に挿入される本体部と、前記取付孔に係止する撓み変形可能な係止部とを有しており、前記係止部は、前記本体部を前記取付孔に挿入する前の自由状態において、前記本体部の外面から、同本体部の前記取付孔への挿入方向側に向けて拡開するように延出しており、前記本体部が前記取付孔に挿入された取付状態において、前記係止部の、前記自由状態における内面が反転して外面となり、反転した状態での外面が前記取付孔の内周に圧接されるように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、取付状態において、係止部の、自由状態における内面が反転して外面となり、反転した状態での外面が取付孔の内周に圧接するようになっているので、取付具の取付作業時や搬送時等において、比較的損傷しにくい係止部の自由状態における内面を、取付孔の内周に圧接する外面として利用することができるため、取付孔に取付具を安定して取付けることができる。
本発明に係る取付具の一実施形態を示す斜視図である。 同取付具を、図1とは異なる方向から見た場合の斜視図である。 同取付具の正面図である。 同取付具の取付孔への取付工程を示しており、(a)は第1工程の説明図、(b)は第2工程の説明図である。 同取付具の取付孔への取付工程を示しており、(a)は第3工程の説明図、(b)は第4工程の説明図である。 同取付具の取付孔への取付工程を示しており、第5工程の説明図である。 同取付具を、取付孔に取付けた状態の説明図である。 同取付具を、図7よりも薄い所定部材の取付孔に、取付けた状態の説明図である。 同取付具を、筒状部が取付孔をなした所定部材の取付孔に、取付けた状態の説明図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る取付具の一実施形態について説明する。
図1や図7に示すように、この取付具10は、例えば、自動車の車体パネル等の、板状をなした所定部材1に設けられた取付孔5に取付けられるものである。前記所定部材としては、板状の車体パネルでなくとも、例えば、自動車の荷室のデッキボードの下方に配置される工具入れや、トランクリッド、ドア、フェンダー等であってもよく、特に限定はされない。また、この実施形態の場合、取付孔5は円形状をなしているが、矩形孔や、楕円形や小判状の長孔等であってもよい。
また、取付具としては、所定部材に固定部材を固定するために用いてもよい。例えば、所定部材を車体パネルや車体フレーム等とし、トリムボードやカバー、ガーニッシュ等を固定部材として、該固定部材に挿通孔を設け、所定部材に固定部材を重ね合わせて、取付孔及び挿通孔に取付具を挿入して、取付孔に取付具を取付けることで、所定部材に固定部材を固定してもよい。更に、取付具は、取付孔の閉塞用等(いわゆるホールプラグ)として用いてもよい。
なお、図7における所定部材1は、一定厚さの板状をなしているが、取付具10としては、図8に示すような、所定部材1よりも薄い所定部材1Aに、形成された取付孔5に取付けるようにしてもよく、図9に示すような、所定部材1の取付孔5よりも、軸方向長さが大きい取付孔5取付けるようにしてもよい。
なお、図9に示す所定部材1は工具入れとなっており、その下面側(図9では、便宜上、紙面上部を下面側としている)からは、円筒状をなした筒状部3が突設されている。図9に示す所定部材1の場合、この筒状部3の内側が取付孔5をなしている。また、取付孔5をなす筒状部3に取付けられた取付具10は、筒状部3を下向きして、リアトランクの床面パネル等に載置されることとなり、取付具10の後述する頭部31が、床面パネル等に当接する受座となって、取付具10が緩衝材(ダンパー)として機能するようになっている。
そして、図1~3に示すように、この実施形態における取付具10は、所定部材1に設けられた取付孔5に挿入される本体部20と、取付孔5に係止する撓み変形可能な係止部50とを有している。
図2や図4に示すように、取付孔5に挿入される本体部20は、この実施形態の場合、略円筒状をなした軸部21を有している。そして、本体部20を取付孔5に挿入する際に、前記軸部21の先端側から取付孔5へ挿入されるようになっている(図4(a)参照)。なお、本体部20の、取付孔5への挿入方向F1を、以下の説明において、単に「挿入方向F1」ともいう。また、軸部21の先端部(挿入方向F1側の端部)の外周には、同軸部21の最先端に向けて次第に縮径する、ガイド面22が形成されており、取付孔5への軸部21の挿入ガイドとなる。
また、取付孔5に係止する撓み変形可能な係止部50は、本体部20を取付孔5に挿入する前の自由状態(すなわち、本体部が取付孔に挿入されずに、係止部が撓み変形してない状態を意味する。以下、単に「自由状態」ともいう)において、本体部20の外面から、前記挿入方向F1側に向けて拡開するように延出している。また、この実施形態における係止部50は、上記の自由状態において、その延出方向の先端部53が取付孔5の表側周縁に当接可能に形成されている。
なお、上記の取付孔5の表側とは、本体部20の後述する頭部31(図1参照)との対向面側を意味し、取付孔5の裏側とは、その反対側を意味する。
この実施形態における係止部50は、周方向に連続しており、かつ、前記自由状態において、その外面55Aが曲面状をなすように湾曲した形状をなしている。
なお、以下の説明において、係止部50の自由状態における外面55Aとは、係止部50の自由状態において、本体部20の取付孔5への挿入方向F1とは反対側に向く面を意味する。一方、係止部50の自由状態における内面57Aとは、係止部50の自由状態において、本体部20の取付孔5への挿入方向F1側に向く面を意味する。
より具体的には、この実施形態における係止部50は、図4に示すように、基端部51が、本体部20を構成する軸部21の、前記挿入方向F1とは反対側の端部外周に連結しており、該基端部51から前記挿入方向F1側に向けて、斜め外方に次第に拡開していて、自由状態での外面55Aが凸状曲面となり、自由状態での内面57Aが凹状曲面となるように湾曲した、略半球形のカップ状をなしている。
また、図3に示すように、係止部50は、その延出方向の先端部53が、軸部21の挿入方向F1側の先端部に至らない長さで延出しており(すなわち、係止部50の延出長さは、軸部21の先端部よりも短い)、軸部21の先端部は、係止部50の先端部53から所定長さ突出している。
更に図2に示すように、係止部50の先端部53は円環状をなしており、軸部21の全周を囲む形状となっている。すなわち、この実施形態における係止部50は、本体部20の外周を囲む形状となっているが、例えば、本体部50に、上記のような軸部21を設けない構成として、係止部50によって本体部20の外周を囲まないようにしてもよい。また、図4に示すように、係止部50の延出方向の先端部53は、係止部50の自由状態における内面55B側が肉盛りされて、係止部50の他の部分(基端部51や、基端部51から先端部53までの中間部分等)と比べて、肉厚に形成されている。
更に図4(b)に示すように、係止部50の先端部53の外径D2は、取付孔5の内径D1よりも大きく形成されている。そのため、図4(b)に示すように、取付孔5に本体部20の軸部21の先端部側を所定長さ挿入した状態で、係止部50の先端部53が、取付孔5の表側周縁に当接するようになっている。
そして、この取付具10は、図7に示すように、本体部20が取付孔5に挿入された取付状態において、係止部50の、自由状態における内面57Aが反転して外面57Bとなり、この反転した状態での外面57Bが取付孔5の内周に圧接されるように構成されている。
この実施形態の取付具10の場合、図4(b)に示すように、取付孔5に本体部20の軸部21の先端部を挿入し、係止部50の先端部53が取付孔5の表側周縁に当接した状態で、図5の挿入方向F1に示すように、取付孔5に対して本体部20が押し込まれると(すなわち、取付孔5に対する本体部20の軸部21の挿入量が増大する方向に、本体部20を取付孔5に押し込んでいく)、図6や図7~9に示すように、係止部50の、自由状態における内面57Aが反転して外面57Bとなると共に、係止部50の、自由状態における外面55Aが反転して内面55Bとなり、更に、反転した状態での外面57Bが取付孔5の内周に圧接されるように構成されている。
なお、この実施形態では、取付孔5に対して本体部20が押し込まれると、取付孔5の表側周縁によって、係止部50の先端部53が押圧されて、係止部50が反転するように構成されているが、例えば、作業者の手によって、係止部50を自由状態から、予め反転させた状態とし、その後に係止部50を取付孔5に挿入して、反転状態の外面57Bを取付孔5の内周に圧接させるようにしてもよい。
また、この実施形態の場合、上述したように、係止部50は、自由状態において、その延出方向の先端部53が取付孔5の表側周縁に当接可能に形成されているが、先端部53を取付孔5の表側周縁に当接しない構成としてもよい。例えば、後述する第1突出部23の、外径方向への突出量を、図3に示す場合よりも増大した構成とすれば、係止部の自由状態で、延出方向の先端部が取付孔の表側周縁に当接不能であっても、作業者の手によって係止部を反転させて、突出量が増大した第1突出部に当接させることによって、係止部の反転状態での外面を、取付孔の内周に圧接させることが可能となる。
また、図6や図7~9に示すように、反転した状態での内面55Bは、本体部20の、後述する第1突出部23や第2突出部27,29に当接するようになっている。なお、係止部50の反転状態における内面55Bは、本体部20の取付孔5への挿入方向F1とは反対側に向く面となり、一方、係止部50の反転状態における外面57Bは、本体部20の取付孔5への挿入方向F1側に向く面となる。また、本発明における「取付孔の内周」とは、取付孔の径方向内周面のみならず、取付孔の表側又は裏側のエッジ部(縁部)も含むものである。
更に、図1、図3、図4等に示すように、係止部50の、基端部51と先端部53との間の中間部分であって、その周方向に対向する箇所には、係止部50を貫通する、貫通孔61,61が形成されている。
なお、この実施形態における係止部50は、上述したように、自由状態で略半球形のカップ状をなしているが、この態様に限定されるものではない。例えば、係止部としては、自由状態で、軸部の先端部側に向けて、斜め外方にテーパ状に延出する、略傘状をなしていたり、或いは、自由状態で、外面側が凹状曲面で、内面側が凸状曲面となるように湾曲して延びる、略ラッパ状等としたりしてもよく、自由状態における係止部の先端部が、取付孔の周縁に当接可能とされ、同先端部が取付孔周縁に当接した状態で、取付孔に対して本体部が押し込まれたときに、係止部の、自由状態における内面が反転して外面となる形状であればよい。なお、係止部を、カップ状、傘状、ラッパ状等とした場合は、本体部外周を囲む周方向に連続した形状となるが、係止部としては、周方向に分断した複数の撓み片等としてもよく、上述したように取付孔への取付状態において、反転可能な構造であればよい。
再び、本体部20の説明に戻ると、この実施形態における本体部20には、前記軸部21の、前記挿入方向F1とは反対側の端部に、略円盤状をなした第1突出部23が連設されている。
すなわち、本体部20の外面であって、係止部50の延出方向の基端部51よりも、前記挿入方向F1とは反対側から、外径方向に向けて、略円盤状をなすように第1突出部23が突出している。この第1突出部23は、図6や図7に示すように、前記取付状態において(係止部50の反転状態における外面57Bが、取付孔5の内周に圧接した状態において)、係止部50の反転状態における内面55Bに当接するように構成されている。
この実施形態においては、取付孔5に対して本体部20が挿入方向F1側に押し込まれて、係止部50が反転する際に、図6に示すように、第1突出部23が係止部50の反転状態となった内面55Bに一早く当接して挿入方向とは反対側に撓むため、それ以降の係止部50の撓み変形を容易にするようになっている。すなわち、図6に示すように、第1突出部23が係止部50の反転状態となった内面55Bの所定箇所に当接することで、挿入方向とは反対側に撓むため、係止部50の先端側を取付孔5の内径側に屈曲させやすくするようになっている。また、上記のように、係止部50が、第1突出部23との当接部分を支点として更に反転する際には、第1突出部23の先端が、係止部50の反転状態における内面55Bに押圧されて、第1突出部23が前記挿入方向F1とは反対側に、より撓むように構成されている。
更に、この実施形態では、本体部20の外面であって、第1突出部23よりも、本体部20の前記挿入方向F1とは反対側から、外径方向に向けて複数の第2突出部が27,29が突出している。
すなわち、図2や図3に示すように、上記第1突出部23の、前記挿入方向F1とは反対側の端部からは、対向して配置された一対の柱状片25,25と、これらの一対の柱状片25,25に直交配置されたもう一対の柱状片26,26とが、略十字状をなすように所定長さで延出している。そして、一対の柱状片25,25の外面であって、前記第1突出部23に近接した位置から、一対の第2突出部27,27がそれぞれ突出している。また、もう一対の柱状片26,26の外面であって、前記一対の第2突出部27,27とは、本体部20の軸方向に位置ずれして前記第1突出部23から離反した位置から、一対の第2突出部29,29がそれぞれ突出している。
上記の第2突出部27,29は、図7~9に示すように、前記取付状態において、係止部50の反転状態における内面55Bに当接して、第2突出部27,29が、本体部20の前記挿入方向F1側に撓むように構成されている。なお、図7~9においては、便宜上、軸方向基端部寄りの第2突出部29のみが示されているが、軸方向先端側寄りの第2突出部27も、前記取付状態において、係止部50の反転状態における内面55Bに当接して、本体部20の前記挿入方向F1側に撓むように構成されている。また、この状態では、図7~9に示すように、反転状態における係止部50の先端部53は、第2突出部27,29と、頭部31との間の空間に入り込んで、保持されるようになっている。
なお、上記第2突出部27,29は、図7に示すように、前記取付状態において、係止部50の反転状態における内面55Bに当接して、本体部20の前記挿入方向F1側に撓むので、その弾性復元力R1によって、反転状態における係止部50の内面55Bを押圧して、矢印R2に示すように、係止部50の外面57Bが取付孔5の内周を斜め方向に押圧するため、その反作用力R3が取付孔5の内周から付与されて、本体部20の取付孔5への挿入方向F1と、同方向の引き込み力F2が本体部20に作用するようになっている。
更に、この実施形態の本体部20は、一対の第2柱状片25,25及び一対の第2柱状片26,26の、挿入方向F1とは反対側の端部に、略円盤状をなした頭部31が連設されている。この頭部31は、図5~7に示すように、取付孔5に対して本体部20を挿入して押し込む際の、押し込み力が付与される部分であり、また、取付孔5に対して本体部20を最大限押し込んだときに、その外周縁部の内面(挿入方向F1側に向く面)側が、取付孔5の表側周縁に当接するようになっている(図7~9参照)。なお、図1に示すように、頭部31の外面(挿入方向F1とは反対側に向く面)には、複数のリブ33が格子状をなすように突設されてている。
以上説明した取付具10は、例えば、ゴムや弾性エラストマー等の、弾性樹脂材料によって、本体部20と係止部50とが一体形成されている。
次に、上記構成からなる取付具10の使用方法及び作用効果について説明する。
まず、図7に示すような、一定厚さの板状をなした所定部材1に形成された取付孔5に、取付具10を取付ける場合について説明する。すなわち、頭部31を把持して、図4(a)に示すように、所定部材1に設けた取付孔5の表側から、本体部20の軸部21を先端側から、挿入方向F1側に向けて挿入していく。すると、図4(b)に示すように、取付孔5に本体部20の軸部21が所定長さ挿入されると共に、係止部50の先端部53が取付孔5の表側周縁に当接する。
上記状態から、更に本体部20を挿入方向F1側に押し込んでいくと、取付孔5の表側周縁に係止部50の先端部53が押圧されて、略半球形のカップ状をなした係止部50がその弾性復元力に抗して撓み変形していく。この際、取付孔5の表側周縁に当接した係止部50の先端部53が、その当接箇所からなるべく移動しないように踏ん張るため、主として先端部53と基端部51との間の中間部分が撓み変形していく。更に本体部20が押されると、その押込み力と、係止部50の中間部分の撓み変形とによって、図5(a)に示すように、先端部53が取付孔5の外径方向側に押されて、係止部50が拡開するように撓み変形する。更に本体部20を押し込んでいくと、図5(b)に示すように、係止部50の先端部53の他に、係止部50の内面57A側の中間部分が取付孔5の表側に当接して、係止部50が平面に近い状態となるように撓み変形する。
そして、係止部50が図5(b)に示す平面に近い状態を超えると、図6に示すように、係止部50の自由状態における内面57Aが反転して外面57Bとなると共に、係止部50の自由状態における外面55Aが反転して内面55Bとなるように、係止部50が、自身の弾性復元力によって、その先端部53が挿入方向F1とは反対側となるように、反り返るようにして撓み変形する。ここでは係止部50は、軸部21の外周を囲むように周方向に連続し、かつ、自由状態での外面55Aが曲面状をなすように湾曲しているので、係止部50が反転する際には、その周方向全周に亘って捲れ上がるようにして反転する。また、この状態では、図6に示すように、係止部50の反転状態における外面57Bの先端側が、取付孔5の内周(取付孔5の表側のエッジ部)に当接すると共に、第1突出部23に、係止部50の反転状態における内面55Bが当接して、第1突出部23が挿入方向F1とは反対側に撓む。
更に上記状態から本体部20を挿入方向F1側に押し込むと、図7に示すように、第1突出部23の当接部分を支点として、係止部50は、その先端部53側を取付孔5の内径側に向けて屈曲するように撓み変形すると共に、係止部50の反転状態における外面57Bの先端側が、取付孔5の内周に圧接する。更に、取付孔5に圧接した係止部50の、内面55Bの先端側が2突出部27,29に当接して、同第2突出部27,29を本体部20の挿入方向F1側に撓み変形させる。また、取付孔5の表側周縁に、頭部31の内面側の外周縁部が当接すると共に、取付孔5の内周に係止部50の外面57Bの先端側が圧接する。このように、係止部50の反転状態における外面57Bの先端側が、取付孔5の内周に圧接すると共に、取付孔5の表側周縁に、頭部31の内面側の外周縁部が当接することで、図7に示すように、取付孔5に取付具10を取付けることができる。
図8には、上述したように、図7に示す所定部材1よりも薄い所定部材1Aに、形成された取付孔5に、取付具10を取付ける場合が示されている。この場合には、係止部50の反転状態における外面57Bの先端側が、取付孔5の内周に圧接し、係止部50の、取付孔5の内周との圧接部分よりも基端側の部分が、取付孔5の内径からはみ出て、同取付孔5の裏側周縁に配置されると共に、主として第2突出部29に、係止部50の反転状態における内面55Bが当接することで、取付孔5に取付具10が取付けられるようになっている(図8参照)。すなわち、薄い所定部材1Aの取付孔5に、取付具10を取付ける場合には、第2突出部27,29の中でも、主として挿入方向F1とは反対側に位置する第2突出部29に、係止部50の反転状態における内面55Bが当接するようになっている。
また、図9には、上述したように所定部材1Bが工具入れとされ、筒状部3の内側が取付孔5をなしている例、すなわち、図7に示す所定部材1よりも、軸方向長さが大きい取付孔5に、取付具10を取付ける場合が示されている。この場合には、係止部50の反転状態における外面57Bの先端側が、取付孔5の内周に圧接すると共に、同係止部50の反転状態における内面55Bの先端側が、第2突出部27,29に当接して、第2突出部27,29を本体部20の挿入方向F1側に撓み変形させた状態で、取付孔5に取付具10が取付けられるようになっている(図9参照)。
そして、この取付具10においては、上述したように、本体部20が取付孔5に挿入された取付状態において、図6や図7に示すように、係止部50の、自由状態における内面57Aが反転して外面57Bとなり、この反転した状態での外面57Bが取付孔5の内周に圧接するようになっている(図7参照)。このように、取付具10の取付作業時や搬送時等において、比較的損傷しにくい係止部50の、自由状態における内面57Aを、取付孔5の内周に圧接する外面57Bとして利用することができるので、取付孔5の内周に対する係止部50の圧接力を維持して、取付孔5に取付具10を安定して取付けることができる。
また、この実施形態においては、図2に示すように、係止部50は、周方向に連続し、かつ、自由状態において、その外面55Aが曲面状をなすように湾曲した形状をなしている。そのため、係止部50の先端部53が、取付孔5の表側周縁に当接した状態で、取付孔5に対して本体部20を押し込む際に、係止部50が、本体部20の周方向全周に亘って捲れ上がるようにして反転すると共に、反転時に押込み力が急激に低下するため、反転時に比較的高い操作フィーリングを得ることができ、反転状態を把握しやすくなる。
また、図6や図7~9に示すように、係止部50が、一旦反転した状態となると、元の自由状態に再反転しにくくなるため、係止部50を反転した状態に安定して保持することができる。更に、取付孔5の内周全周に、係止部50の反転状態における外面57Bの全周が圧接するため、係止部50をバランスよく均等に圧接させることができる。
更にこの実施形態においては、図4に示すように、係止部50の延出方向の先端部53は、係止部50の他の部分と比べて、肉厚に形成されている。そのため、図4(b)に示すように、係止部50の先端部53が、取付孔5の表側周縁に当接した状態で、取付孔5に対して本体部20を押し込んでいくと、係止部50の外径方向への広がりを抑えて、係止部50が反転し始めるところで、肉厚の先端部53に起因する弾性復元力によって、一挙に反転が進行するので、反転時の操作フィーリングをより高めることができる。
また、この実施形態においては、本体部20の外面であって、係止部50の延出方向の基端部51よりも、前記挿入方向F1とは反対側から、外径方向に向けて、略円盤状をなすように第1突出部23が突出しており、この第1突出部23は前記取付状態において、係止部50の反転状態における内面55Bに当接するように構成されている。
すなわち、第1突出部23は、図7~9に示すように、その取付状態において、係止部50の反転状態における内面55Bに当接するので、その状態における係止部50の撓み変形を抑制することができ、係止部50の、取付孔5の内周に対する圧接力を高めて、取付孔5に取付具10をより安定して取付けることができる。また、係止部50の反転時に、係止部50の反転状態における外面57Bが取付孔5の内周に圧接すると、第1突出部23が係止部50の反転状態における内面55Bに当接して、挿入方向とは反対側に撓むため、この第1突出部23を介して、係止部50の先端側を、取付孔5の内径側へ屈曲させやすくすることができる。
更に、この実施形態においては、本体部20の外面であって、第1突出部23よりも、本体部20の前記挿入方向F1とは反対側から、外径方向に向けて複数の第2突出部が27,29が突出しており、第2突出部27,29は、図7~9に示すように、前記取付状態において、係止部50の反転状態における内面55Bに当接して、第2突出部27,29が、本体部20の前記挿入方向F1側に撓むように構成されている。
この態様によれば、図7~9に示すように、第1突出部23に加えて、第2突出部27,29が、前記取付状態において、係止部50の反転状態における内面55Bに当接するので、その状態における係止部50の撓み変形をより抑制することができ、係止部50の、取付孔5の内周に対する圧接力を更に高めて、取付孔5に取付具10をより一層安定して取付けることができる。
また、係止部50の反転状態における外面57Bが、取付孔5の内周に圧接した状態において、係止部50の反転状態における内面55Bに第2突出部27,29が当接して、第2突出部27,29が本体部20の挿入方向F1側に撓むように構成されているので、取付孔5の内周に係止部50の反転状態における外面57Bが圧接した際に、本体部20を取付孔5の挿入方向F1側に引き込むような引き込み力R3(図7参照)が作用し、取付孔5の表側から本体部20を突出させにくくして、取付孔5に取付具10を更に安定して取付けることができる。
また、この実施形態においては、図3に示すように、第2突出部27,29は、本体部20の軸方向に位置ずれした位置に、複数設けられている。そのため、例えば、図9に示すように、筒状部3の内周が取付孔5をなす場合等、取付孔5が軸方向に長い場合には、軸方向に沿って複数の箇所で第2突出部27,29による押圧力が作用するので、取付孔5に取付具10を安定して取付けることができる。
また、第2突出部を複数設けたことで、取付孔5が板状に形成されている場合には、板状部材の板厚が異なっていても、図7や図8に示すように、その板厚変化に対応して、取付孔5の内周に係止部50の反転状態における外面57Bが圧接した際に、本体部20を取付孔5の挿入方向F1側への引き込み力R3を作用させることができ(図7に示すような厚い板状をなした所定部材1の取付孔5に対しては、第2突出部27,29の両方に係止部50の外面57Bが圧接し、図8に示すような薄い板状をなした所定部材1の取付孔5に対しては、主として第2突出部29に係止部50の外面57Bが圧接する)、取付孔5に取付具10を安定して取付けることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で、各種の変形実施形態が可能であり、そのような実施形態も本発明の範囲に含まれる。
1,1A,1B 所定部材
5 取付孔
10 取付具
20 本体部
23 第1突出部
27,29 第2突出部
31 頭部
50 係止部
51 基端部
53 先端部
55A 自由状態における外面
55B 反転状態における内面
57A 自由状態における内面
57B 反転状態における外面

Claims (6)

  1. 所定部材に設けられた取付孔に取付けられる取付具であって、
    前記取付孔に挿入される本体部と、前記取付孔に係止する撓み変形可能な係止部とを有しており、
    前記係止部は、前記本体部を前記取付孔に挿入する前の自由状態において、前記本体部の外面から、同本体部の前記取付孔への挿入方向側に向けて拡開するように延出しており、
    前記本体部が前記取付孔に挿入された取付状態において、前記係止部の、前記自由状態における内面が反転して外面となり、反転した状態での外面が前記取付孔の内周に圧接されるように構成されていることを特徴とする取付具。
  2. 前記係止部は、周方向に連続し、かつ、前記自由状態において、その外面が曲面状をなすように湾曲した形状をなしている請求項1記載の取付具。
  3. 前記係止部の延出方向の先端部は、同係止部の他の部分に比べて、肉厚に形成されている請求項1又は2記載の取付具。
  4. 前記本体部の外面であって、前記係止部の延出方向の基端部よりも、前記本体部の前記挿入方向とは反対側から、外径方向に向けて第1突出部が突出しており、
    この第1突出部は、前記取付状態において、前記係止部の反転状態における内面に当接するように構成されている請求項1~3のいずれか1つに記載の取付具。
  5. 前記本体部の外面であって、前記第1突出部よりも、前記本体部の前記挿入方向とは反対側から、外径方向に向けて第2突出部が突出しており、
    前記取付状態において、前記係止部の反転状態における内面に前記第2突出部が当接して、前記第2突出部の先端が前記本体部の前記挿入方向側に撓むように構成されている請求項4記載の取付具。
  6. 前記第2突出部は、前記本体部の軸方向に位置ずれした位置に、複数設けられている請求項5記載の取付具。
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