JP2017046441A - クランプ及びクランプ付電線 - Google Patents
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Abstract
【課題】固定状態のクランプを相手側部材から抜け難くすること。【解決手段】クランプ100は、電線部を支持可能な支持部3と、支持部3に支持された電線部の周囲に巻回可能なバンド部1と、バンド部1が電線部の周囲に巻回された状態を維持することで、支持部3に電線部が支持された状態を維持するバンド係止部と、支持部3の電線部側に対し反対側に突出する軸部4と、軸部4の両側方それぞれの部分に連なる付根部分51を含み、かつ、軸部4の両側方それぞれの部分から支持部3側に向かって延びる一対の係止部5と、を備え、軸部4には、バンド部1を挿通可能な軸部4の延在方向に沿う貫通孔が形成され、付根部分51が、軸部4の先端よりも支持部3側に位置している。【選択図】図1
Description
本発明は、電線又は電線束を固定対象に固定するクランプ及びこれを備えるクランプ付電線に関する。
自動車等の車両に搭載されるワイヤーハーネスにおいて、電線又は電線束が、クランプによって車体を構成する金属パネル等の相手側部材に固定されることがある。
例えば、特許文献1に示される例では、相手側部材である固定相手部に対して固定される固定部と、電線に巻き付けられるバンド部と、バンド部を電線に巻き付けられた形態を維持するバンド係止部と、固定部から電線側へ突出する一対の小型突部と、固定部から電線側へ小型突部よりも突出する一対の大型突部と、を備える。
なお、特許文献1に示される例では、固定部は、固定相手部の固定孔に挿入される挿入部と、挿入部の先端部分から外周側へ張り出す係止部と、を含む。
特許文献1に示される例では、係止部が挿入部の先端から外周側へ張り出して形成されている。この場合、固定相手部の固定孔にクランプが固定された状態で、クランプを固定孔から引き抜く方向に力が加えられたときに、係止部における挿入部に連なる付根部分が、挿入部の先端を内側に凹ませ易い。挿入部の先端が内側に凹むと、係止部が固定孔から抜け易くなる。
本発明は、固定状態のクランプを相手側部材から抜け難くすることを目的とする。
第1態様に係るクランプは、電線又は電線束である電線部を相手側部材に対して固定するクランプであって、前記電線部を支持可能な支持部と、前記支持部に支持された前記電線部の周囲に巻回可能なバンド部と、前記バンド部が前記電線部の周囲に巻回された状態を維持することで、前記支持部に前記電線部が支持された状態を維持するバンド係止部と、前記支持部の前記電線部側に対し反対側に突出する軸部と、前記軸部の両側方それぞれの部分に連なる付根部分を含み、かつ、前記軸部の両側方それぞれの部分から前記支持部側に向かって延びる一対の係止部と、を備え、前記軸部には、前記バンド部を挿通可能な前記軸部の延在方向に沿う貫通孔が形成され、前記付根部分が、前記軸部の先端よりも前記支持部側に位置している。
第2態様に係るクランプは、第1態様に係るクランプの一態様である。第2態様に係るクランプにおいては、前記付根部分における前記軸部に連なり、かつ、前記軸部の先端側に位置する縁部が、前記軸部の側方に向かう方向と前記延在方向とに直交する方向に沿って直線状に形成されている。
第3態様に係るクランプは、第1態様又は第2態様に係るクランプの一態様である。第3態様に係るクランプにおいては前記付根部分全体が、前記軸部の先端面よりも前記支持部側に位置する。
第4態様に係るクランプは、第1態様から第3態様のいずれか1つに係るクランプの一態様である。第4態様に係るクランプは、前記貫通孔の中心側に向かって凸状に形成され、前記貫通孔の内部に前記延在方向に沿って設けられ、前記軸部の外周面側で前記一対の係止部の前記付根部分が設けられた部分の内周面側の位置に設けられた一対のリブをさらに備える。
第5態様に係るクランプは、第1態様から第4態様のいずれか1つに係るクランプの一態様である。第5態様に係るクランプは、前記貫通孔の内部に設けられ、前記軸部の外周面側で前記一対の係止部の前記付根部分が設けられたそれぞれの内周面側の部分間に亘って形成された壁状部をさらに備える。
第6態様に係るクランプは、第1態様から第5態様のいずれか1つに係るクランプの一態様である。第6態様に係るクランプにおいては、前記バンド部の一端が、前記支持部に連なり、前記バンド係止部が、前記貫通孔の内部に設けられている。
第7態様に係るクランプ付電線は、第1態様から第6態様のいずれか1つに係るクランプと、前記バンド係止部によって周囲に前記バンド部が巻回された状態が維持されて前記クランプに固定された電線又は電線束である電線部と、を備える。
上記の各態様では、一対の係止部は、軸部の両側方それぞれの部分に連なる付根部分を含む。そして、付根部分は、軸部の先端よりも支持部側に位置する。この場合、相手側部材に固定されたクランプが引き抜かれる際には、軸部の先端よりも支持部側の部分に対し、係止部の付根部分による軸部を内周面側に凹ませる力が加わる。そして、付根部分が軸部の先端に連なる従来に比べ、上記の各態様の方が、軸部が内周面側に凹み難くなる。貫通孔が形成された軸部において、軸部の外周面側から内周面側に向かって押す力が加えられる場合、軸部の先端の部分が最も内周面側に凹みやすく、上記の各態様では、付根部分が軸部の先端よりも支持部側に位置するためである。その結果、固定状態のクランプを相手側部材から抜け難くすることが可能となる。
第2態様では、付根部分が、軸部の内周面側に向かって変形し難くなる。これにより、固定状態のクランプを相手側部材からより抜け難くすることが可能となる。
第3態様では、付根部分全体が軸部の先端よりも支持部側に存在するため、より確実に、固定状態のクランプを相手側部材から抜け難くすることが可能となる。
第4態様では、貫通孔の内部に設けられた一対のリブによって、軸部が外周面側から内周面側へより凹み難くなる。
第5態様では、貫通孔の内部に設けられた壁状部によって、軸部が外周面側から内周面側へより凹み難くなる。
第6態様では、バンド部の一端が支持部に連なり、バンド係止部が貫通孔の内部に設けられている。この場合、クランプを構成する部品点数を低減できる。
第7態様では、付根部分が軸部の先端よりも支持部側に位置するため、固定状態のクランプを相手側部材から抜け難くすることが可能となる。
以下、添付の図面を参照しつつ、実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具現化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。
<実施形態>
図1〜11を参照しつつ、実施形態に係るクランプ100及びクランプ100と電線部9とを備えるクランプ付電線110について説明する。クランプ100は、電線部9を相手側部材8に対して固定する。なお、クランプ100を、クリップと称することもある。クランプ100は、電線又は電線束である電線部9を固定対象の相手側部材に固定する。電線部9は、1本の電線又は複数本の電線(電線束)を含む。
図1〜11を参照しつつ、実施形態に係るクランプ100及びクランプ100と電線部9とを備えるクランプ付電線110について説明する。クランプ100は、電線部9を相手側部材8に対して固定する。なお、クランプ100を、クリップと称することもある。クランプ100は、電線又は電線束である電線部9を固定対象の相手側部材に固定する。電線部9は、1本の電線又は複数本の電線(電線束)を含む。
クランプ100は、バンド部1と、バンド係止部2と、支持部3と、軸部4と、一対の係止部5と、を備える。軸部4には、軸部4の延在方向において貫通する貫通孔41が形成されている。また、係止部5は、軸部4に連なる部分である付根部分51を含む。
また、本実施形態において、クランプ100は、貫通孔41の内部に設けられた一対のリブ6をさらに備えている。また、クランプ100は、貫通孔41の内部に設けられた壁状部7をさらに備えている。
図1は、クランプ100の側面図である。図2は、クランプ付電線110の側面図である。なお、図2には、相手側部材8が仮想線(二点鎖線)で示されている。図3は、クランプ100の一部切欠き側面図である。図4は、クランプ100の正面図である。図5は、クランプ100の平面図である。図6は、クランプ100の一部切欠き正面図である。図7は、クランプ100を支持部3側から見た斜視図である。図8は、クランプ100の断面図である。図8は、図4のII−II線で切断した断面図である。
まず、相手側部材8について説明する。相手側部材8は、クランプ100の固定先の部材である。本実施形態において、相手側部材8は、図2に示されるように、板状の部材である。相手側部材8は、例えば、車体を構成する金属パネルであることが考えられる。
また、ここでは、相手側部材8には、クランプ100の固定用の孔(固定孔81)が形成されている。図2に示されるように、ここでは、固定孔81は、相手側部材8の一方の主面側から他方の主面側に貫通する貫通孔である。
次に、クランプ100について説明する。上述のように、クランプ100は、バンド部1と、バンド係止部2と、支持部3と、軸部4と、一対の係止部5と、を備える。クランプ100は、例えば、合成樹脂材料を射出成形することにより形成される。ここでは、クランプ100は、バンド部1とバンド係止部2と支持部3と軸部4と一対の係止部5とを備えた状態で一体に成形される。
まず、支持部3について説明する。支持部3は、電線部9を支持可能な部分である。ここでは、図1,7に示されるように、支持部3は、電線部9に接触可能に突出する支持突出部31と、支持突出部31の周囲を囲む皿ばね部32と、を備える。
本実施形態において、支持突出部31は、電線部9側(軸部4側に対し反対側)に突出して形成されている。そして、支持突出部31は、第一突出部311と第二突出部312とを含んでいる。
図4,7に示されるように、ここでは、第一突出部311は、電線部9の幅方向に延びる壁状に形成されている。そして、第一突出部311には、電線部9の少なくとも一部を収容可能な凹み310が形成されている。
また、ここでは、支持突出部31は、電線部9の延在方向において並ぶ一対の第一突出部311を備える。なお、ここでは、図4,7に示されるように、第一突出部311の延在方向(電線部9の幅方向)において、一対の第一突出部311の凹み310の中心が一致する位置に、一対の第一突出部311が形成されている。
なお、電線部9の幅方向において、第一突出部311の両端部には、それぞれ後述する一対の第二突出部312が連なっている。このため、一対の第二突出部312は、その間に介在する第一突出部311により、上記幅方向において変形し難くなっていることが考えられる。
ここで、第一突出部311における凹み310は、電線部9の少なくとも一部を収容可能な凹みである。本実施形態において、凹み310は、比較的小径の電線部9が、電線部9の延在方向及び幅方向に移動することを規制する。また、比較的小径の電線部9とは、例えば、電線部9が1本の電線である場合、電線部9が比較的少ない数の電線によって構成されている場合又は電線部9が比較的細い電線の束である場合等が考えられる。
次に、第二突出部312について説明する。第二突出部312は、第一突出部311よりも大きく突出するように形成されている。ここでは、支持突出部31は、電線部9の延在方向に交差する方向(電線部9の幅方向)において、第一突出部311の凹み310の両側に形成された一対の第二突出部312を含む。なお、ここでは、支持突出部31は、電線部9の延在方向において2つ並ぶ一対の第二突出部312を含んでいる。即ち、支持突出部31は、計4つの第二突出部312を含んでいる。
ここでは、図1,2,7に示されるように、第二突出部312は、電線部9の延在方向に沿う壁状に形成されている。また、ここでは、4つの第二突出部312は、それぞれ皿ばね部32の凹部321のリブ322に連なる位置に設けられている。
一対の第二突出部312は、主に、比較的大径の電線部9に当接し、比較的大径の電線部9がその延在方向及びその幅方向に移動することを抑制する部分である。なお、比較的大径の電線部9とは、例えば、電線部9が比較的多い数の電線によって構成されている場合又は電線部9が比較的太い電線の束である場合等が考えられる。
また、ここでは、第二突出部312は、先端に向かうにつれ徐々に細くなる形状に形成され、さらに、先端部分が丸まった形状に形成されている。即ち、ここでは、第二突出部312は、先細りの形状に形成され、その先端に角張った部分が形成されていない。この場合、比較的大径の電線部9に第二突出部312が食い込みやすくなる。また、第二突出部312の先端に角がないことにより、第二突出部312が電線部9に当接する際に、電線部9を傷つけてしまうことも抑制できる。なお、第二突出部312の先端が、電線部9を傷つけない程度に先鋭に形成されている場合等ももちろん考えられる。
次に皿ばね部32について説明する。ここでは、図7に示されるように、皿ばね部32は、支持突出部31を取り囲み弾性変形可能に形成されている。皿ばね部32は、クランプ100が相手側部材8に固定される際に弾性変形することにより、皿ばねの機能を果たす。
従って、皿ばね部32は、支持部3における支持突出部31よりも変形しやすい部分であるともいえる。例えば、皿ばね部32は、支持部3におけるその他の部分よりも比較的薄く形成されていることが考えられる。
ここでは、皿ばね部32は、支持突出部31から外側に向かって拡径する態様で延びるように形成されている。また、皿ばね部32は、支持突出部31から外側に向かうにつれ軸部4側へ下垂する周面を含んでいる。皿ばね部32は、例えば、円錐の頂点部が切除された周面の少なくとも一部を含んでいる。なお、皿ばね部32の外縁は、固定孔81の外側に位置するように設定されている。皿ばね部32が、クランプ100が相手側部材8の固定孔81に係止する際に拡径するように撓むことで、相手側部材8とクランプ100との固定状態が良好になる。
また、ここでは、皿ばね部32には、凹部321及びリブ322が設けられている。
凹部321は、皿ばね部32の少なくとも一部で外縁が内周側に向かって凹むように形成されている。また、凹部321は、支持突出部31に隣接して設けられている。さらに、図7に示されるように、ここでは、凹部321は、2つ形成されている。そして、電線部9の延在方向に交差する方向(電線部9の幅方向)において、2つの凹部321の間に支持突出部31が存在している。即ち、本実施形態では、凹部321が2つ形成されているため、皿ばね部32は、その中間部分が凹部321によって隔てられ、2つに分割された態様で形成されている。
皿ばね部32に凹部321が形成されることにより、皿ばね部32が拡径するように撓みやすくなり、その挿入に係る力が小さくなる。しかしながら、皿ばね部32に凹部321が形成されると、皿ばね部32のうち凹部321の内周縁部から皿ばね部32がめくれやすくなるとともに、めくれた状態で癖がつきやすい。そして、皿ばね部32がめくれてしまった状態だと、皿ばね部32のうち相手側部材8に接する面積が減少することにより、クランプ100のがたつき等につながる恐れがある。この皿ばね部32のめくれを抑制するために、本実施形態では、皿ばね部32には、リブ322が設けられている。
リブ322は、皿ばね部32のうち凹部321の内周縁部に設けられている。ここではリブ322は、皿ばね部32のうち軸部4が延びる側とは反対側、即ち、支持突出部31が突出する側に設けられている。これにより、リブ322が相手側部材8に接触することを抑えることができる。
また、図5に示されるように、ここでは、リブ322は、4つ設けられており、また、凹部321の内周縁部全体に設けられている。しかしながら、リブ322が、凹部321の内周縁部の少なくとも一部に設けられている場合も考えられ、好ましくは、皿ばね部32のうちめくれやすい部分に設けられているとよい。なお、皿ばね部32のうちめくれやすい部分とは、例えば、皿ばね部32の外縁及びその近傍であって凹部321の内周縁部に相当する部分である。
また、図5に示されるように、ここでは、リブ322は、凹部321の輪郭に沿って直線状に設けられている。リブ322の厚み寸法及び幅寸法は、適宜設定されていればよい。例えば、リブ322の厚み寸法及び幅寸法が大きいほど皿ばね部32がめくれにくくなるとともに、めくれた状態から元に戻り易くなり、めくれた状態での癖がつきにくくなる。また、リブ322の厚み寸法及び幅寸法が小さいほど挿入力の増加を抑えることができる。
本実施形態では、皿ばね部32のうち凹部321の内周縁部にリブ322が設けられることで、剛性が大きくなり、皿ばね部32がめくれることを抑制することができる。また、皿ばね部32がめくれた場合でもめくれる前の状態に戻り易くなり、皿ばね部32がめくれた状態が維持されることを抑制することができると共にめくれた状態で癖がつくことを抑制することができる。
また、図7に示されるように、皿ばね部32には、皿ばね部32の一方の主面側から他方の主面側へ貫通する孔323が形成されている。孔323は、例えば、クランプ100の型抜き用の孔である。本実施形態では、孔323は、中間部分が凹部321によって隔てられ2つに分割された態様で形成された皿ばね部32のそれぞれに形成されている。即ち、支持部3の皿ばね部32には、2つの孔323が形成されている。孔323は、電線部9の延在方向において支持突出部31の両側に形成されている。
次に、クランプ100における軸部4について説明する。軸部4は、支持部3の電線部9側に対し反対側に突出して形成されている。ここでは、軸部4は、支持部3に連なり、支持突出部31側に対し反対側に突出するように形成されている。軸部4は、相手側部材8の固定孔81に挿入される部分である。
軸部4には、軸部4の延在方向に沿う貫通孔41が形成されている。なお、貫通孔41の内部には、後述するバンド係止部2、一対のリブ6及び壁状部7が設けられている。本実施形態において、貫通孔41にはバンド部1が挿通される。より具体的には、貫通孔41の支持部3側から軸部4の先端側に向かってバンド部1が挿通される。
本実施形態では、軸部4の外周面を含み、貫通孔41の外枠を成す部分を外壁部と称する。ここでは、図8に示されるように、軸部4の外壁部は、一対の第一外壁部48と一対の第二外壁部49とを含む。なお、一対の第一外壁部48は、軸部4における一対の係止部5が設けられた側の部分である。即ち、一対の第一外壁部48の外側面には、一対の係止部5が連なって形成されている。なお、ここでは、図8に示されるように、軸部4は、一対の第一外壁部48の一部が、内側に窪んだ形状となっている。しかしながら、一対の第一外壁部48の外周面が平面構成の場合も考えられる。
また、一対の第二外壁部49は、軸部4における一対の係止部5が設けられていない側の部分、即ち、一対の第一外壁部48の対向方向に直交する方向において対向する部分である。
なお、別の態様として、軸部4の平面視形状が上記以外の場合も考えられる。例えば、軸部4の平面視形状が、円形状又は角丸長方形状等である場合も考えられる。
次に、一対の係止部5について説明する。クランプ100において、一対の係止部5は、軸部4の両側方それぞれの部分に連なる付根部分51を含み、かつ、軸部4の両側方それぞれの部分から支持部3側に向かって延びて形成されている。なお、本実施形態において、軸部4の両側方それぞれの部分とは、図1,8に示されるように、軸部4の一対の第一外壁部48である。従って、係止部5における付根部分51は、軸部4の第一外壁部48に連なって形成されている。そして、クランプ100においては、付根部分51が、軸部4の先端よりも支持部3側に位置している。
より具体的に説明する。図1,3に示されるように、本実施形態において、一対の係止部5は、軸部4の側方に向かって突出する付根部分51と、付根部分51から支持部3側に向かって斜めに延びる羽部52と、を含む。なお、軸部4の側方に向かう方向とは、ここでは、一対の第一外壁部48が対向する方向と一致する。
ここでは、付根部分51のうち軸部4の先端側の面(第一面511)の少なくとも一部が、軸部4の先端面44と平行となるように構成されている。そして、図3に示されるように、クランプ100においては、付根部分51の第一面511と軸部4の先端面44との間に段差が形成されている。
また、ここでは、付根部分51全体が、軸部4の先端(先端面44)よりも支持部3側に位置している。このため、軸部4の一対の第二外壁部49が対向する方向における付根部分51の一端から他端までの領域において、付根部分51の第一面511と軸部4の先端面44との間に段差が形成されている。即ち、本実施形態のクランプ100は、軸部4の先端面44と付根部分51の第一面511とが面一で形成された部分を含んでいない。
また、本実施形態では、図4に示されるように、付根部分51における軸部4に連なり、かつ、軸部4の先端(先端面44)側に位置する縁部519が、軸部4の側方に向かう方向と軸部4の延在方向とに直交する方向に沿って直線状に形成された部分を含む。ここでは、直線状に形成された部分は、一対の第二外壁部49の対向方向において、付根部分51の中央位置に設けられている。
羽部52は、一対の係止部5が固定孔81に挿入される際に、固定孔81の内周縁部に引っ掛かる部分である。また、ここでは、羽部52の先端には、段差部521が設けられている。
本実施形態においては、クランプ100は、一対の係止部5の羽部52が固定孔81の内周縁部に係止することで相手側部材8に固定される。ここでは、一対の係止部5は、その幅が固定孔81の幅よりも大きく設定されるとともに、その幅が固定孔81の幅よりも小さくなるように弾性変形可能に形成されている。そして、一対の係止部5の幅が固定孔81の幅よりも小さくなるように、一対の係止部5が弾性変形することで、一対の係止部5が、固定孔81に挿入及び通過可能となる。そして、一対の係止部5が固定孔81を通過後に弾性変形していたものが元に戻ることで、その幅が固定孔81の幅よりも大きくなり、一対の係止部5の先端付近(付根部分51に対し反対側の端部)が固定孔81の内周縁部に引っ掛かり、クランプ100が固定孔81に係止する。
また、羽部52の先端の段差部521は、固定孔81の内周縁部に引っ掛かるように設定されている。なお、本実施形態では、図3に示されるように、段差部521は二段になるように形成されている。しかしながら、段差部521の段差が、一段である場合又は三段以上の場合も考えられる。なお、段差部521の段差の数が多くなるほど、1種類のクランプ100で対応可能な相手側部材8の厚みの範囲が大きくなる。
クランプ100は、例えば、以下のようにして相手側部材8に取り付けられる。なお、ここでは、相手側部材8の固定孔81の内周縁部の厚みが、クランプ100の軸部4の延在方向に沿った段差部521と支持部3の皿ばね部32との間隔よりも大きいものとして説明する。
まず、作業者によって、クランプ100の軸部4側に相手側部材8が位置した状態で、クランプ100の軸部4が、相手側部材8の固定孔81に挿入されるように、クランプ100が相手側部材8に近付けられる。やがて、固定孔81の内周縁部に一対の係止部5の外面が接触し、作業者に固定孔81の内周縁部からの反力がかかり始める。この反力に抗して、さらにクランプ100を移動させていくと、一対の係止部5が弾性変形し始め、クランプ100が徐々に固定孔81に挿入されていく。
この際に、相手側部材8の厚みが軸部4の延在方向に沿った段差部521と支持部3の皿ばね部32との間隔よりも大きいため、一対の係止部5が固定孔81を通過している最中に、皿ばね部32が固定孔81の内周縁部に接触し始める。これにより、皿ばね部32が撓んで拡径するように弾性変形し始めると共に、作業者には固定孔81の内周縁部のうち皿ばね部32と接触している部分からの反力もかかる。この状態から作業者がさらにクランプ100を挿入していくことで、一対の係止部5のうち段差部521の根元側の部分が固定孔81を通過し、段差部521と皿ばね部32との間で固定孔81の内周縁部が挟持されることにより、クランプ100の一対の係止部5が固定孔81に係止した状態となる。
次にバンド部1について説明する。バンド部1は、支持部3に支持された電線部9の周囲に巻回可能に構成されている。ここでは、バンド部1は、細帯状に形成されている。また、本実施形態では、バンド部1の一端が、支持部3に連なって形成されている。
本実施形態では、図5〜7に示されるように、バンド部1は、ヒンジ部11と電線部9の周囲を覆う部分を含む長尺部14と係止凹部12とを備える。ここでは、長尺部14は、中央領域が凹み、係止凹部12は、長尺部14の凹んだ部分に設けられている。なお、図7に示されるように、長尺部14における中央領域の両側には、係止凹部12を成す突起部よりも高い一対の壁部15が形成されている。なお、バンド部1が、概ね平坦状である場合、即ち、一対の壁部15が形成されていない場合等ももちろん考えられる。
本実施形態において、バンド部1における支持部3に連なる部分には、ヒンジ部11が形成されている。ヒンジ部11は、電線部9を覆うように支持部3との連結部分を基点に変形可能な部分である。ヒンジ部11により、バンド部1を電線部9の周囲に容易に巻き付けることが可能となる。
また、図7に示されるように、バンド部1の長尺部14のうち一方側の主面には、複数の係止凹部12がバンド部1の長手方向に沿って並ぶように形成されている。なお、上記バンド部1の長尺部14のうち一方側の主面とは、バンド部1を電線部9の周囲に巻回した状態で電線部9側を向く主面を意味する。
また、図5に示されるように、本実施形態では、バンド部1のヒンジ部11側に対し反対側の端部13は、一方側の主面側に突出する凸部が形成されている。しかしながら、端部13が、扁平状に形成されている場合ももちろん考えられる。クランプ100においては、この端部13から貫通孔41にバンド部1が通され、複数の係止凹部12が後述するバンド係止部2と係り合うことにより、バンド部1が電線部9の周囲に巻回した状態が維持される。
次に、壁状部7について説明する。壁状部7は、貫通孔41の内部に設けられている。壁状部7は、軸部4の外周面側で一対の係止部5の付根部分51が設けられたそれぞれの内周面側の部分間に亘って形成されている。
より具体的に説明する。ここでは、軸部4の外周面側で一対の係止部5の付根部分51が設けられたそれぞれの内周面側の部分とは、一対の第一外壁部48の内側面間の部分である。従って、ここでは、壁状部7は、一対の第一外壁部48の内側面同士を繋ぐように、延在して形成されている。また、壁状部7は、さらに、軸部4の延在方向に沿っても形成されている。ここでは、壁状部7は、貫通孔41の支持部3側の一端から軸部4の先端側の他端まで延在して形成されている。
そして、壁状部7の支持部3側の部分には、後述するバンド係止部2の根元側の部分(根元部29)が連なって形成されている。
クランプ100において、壁状部7は、一対の第一外壁部48同士が近付くように変形することを抑制する。また、壁状部7と一対の第二外壁部49の一方の内側面との間には、バンド部1が挿通される。以下では、壁状部7における一対の第二外壁部49の一方側の面を、第一内側面711と称し、一対の第二外壁部49の一方における内側面を、第二内側面412と称する。ここでは、壁状部7の第一内側面711と一対の第二外壁部49の一方の第二内側面412との間の間隔が、バンド部1の長尺部14の厚みに対応する間隔とされることで、壁状部7は、貫通孔41に挿通されたバンド部1の位置決めの役割も果たす。
次に、バンド係止部2について説明する。バンド係止部2は、バンド部1が電線部9の周囲に巻回された状態を維持することで、支持部3に電線部9が支持された状態を維持する。ここでは、バンド係止部2は、貫通孔41の内部に設けられている。
図6に示されるように、バンド係止部2は、根元側の部分である根元部29が、壁状部7に連なり、支持部3側から軸部4の先端側に向かって延びて形成されている。また、バンド係止部2の先端部は、自然状態において、壁状部7との間に隙間が形成されている。即ち、自然状態では、バンド係止部2の先端部は、壁状部7の第一内側面711から離れ、一対の第二外壁部49の一方の第二内側面412側に傾いた状態で形成されている。そして、バンド係止部2は、その先端部が第一内側面711との間隔が狭くなるように弾性変形可能に構成されている。
また、バンド係止部2には、バンド部1の複数の係止凹部12に選択的に係止可能な係止凸部22が形成されている。本実施形態は、バンド係止部2に、2つの係止凸部22が形成されている場合の事例である。なお、係止凸部22が、バンド係止部2に1つ形成されている場合又は3つ以上形成されている場合も考えられる。
ここでは、バンド部1が、電線部9の周囲に巻き付けられ、バンド部1のヒンジ部11側に対し反対側の端部13が貫通孔41に支持部3側から挿入される。そして、バンド係止部2の係止凸部22が、バンド部1の複数の係止凹部12に選択的に係止することにより、バンド部1が電線部9の周囲に巻回した状態が維持される。なお、バンド係止部2の係止凸部22とバンド部1の複数の係止凹部12とは、電線部9の太さに応じて、選択的に係止する。
次に、一対のリブ6について説明する。一対のリブ6は、軸部4の外周面側で一対の係止部5の付根部分51が設けられた側の内周面側の位置に設けられている。なお、本実施形態において、軸部4の外周面側で一対の係止部5の付根部分51が設けられた側の内周面側の位置とは、一対の第一外壁部48の内側面側の位置である。従って、ここでは、一対のリブ6は、それぞれ一対の第一外壁部48の内側面側に設けられている。
そして、リブ6は、第一外壁部48の内側面から貫通孔41の中心側に向かって凸状に形成されている。ここでは、リブ6は、第一外壁部48の内側面に対し直交するように貫通孔41の中心側に向かって突出して形成されている。リブ6が第一外壁部48に形成されることで第一外壁部48が補強され、一対の第一外壁部48同士が近付くように変形することを抑制する。
また、一対のリブ6は、貫通孔41の内部に軸部4の延在方向に沿って設けられている。ここでは、図6に示されるように、軸部4の延在方向において、バンド係止部2が設けられた部分付近から軸部4の先端に亘って一対のリブ6が延在して形成されている。クランプ100においては、特に軸部4の先端側の部分において、一対の第一外壁部48同士が近付くように変形しやすいため、リブ6は、軸部4の先端まで形成されていることが好ましい。
クランプ100と電線部9とを備えるクランプ付電線110は、例えば、車体を構成する金属パネル等の相手側部材8に固定される。なお、クランプ付電線110において、電線部9は、周囲をクランプ100のバンド部1に覆われ、バンド部1が巻回された状態でバンド係止部2によってクランプ100に固定される。
ちなみに、図2には、電線部9が比較的大径である場合のクランプ付電線110が示されている。図2の例では、電線部9は、主に第二突出部312によって、電線部9の延在方向に移動することが抑制される。一方、電線部9が比較的小径の場合には、電線部9は一対の第一突出部311の凹み310に支持され、主に第一突出部311によって電線部9の延在方向に移動することが抑制される。
相手側部材8にクランプ100が固定された状態において、クランプ100に、相手側部材8から引き抜かれる力が加えられることがある。しかしながら、本実施形態のクランプ100においては、軸部4の先端よりも支持部3側に付根部分51が連なって形成されていること、貫通孔41の内部に一対のリブ6が形成されていること及び貫通孔41の内部に壁状部7が形成されていることで、クランプ100が相手側部材8から抜けにくくなっている。以下、さらに、図9〜12を参照しつつ、クランプ100における一対の係止部5、一対のリブ6及び壁状部7の作用の詳細について説明する。
図9は、クランプ100の一部切り欠き側面図である。図10は、クランプ100における係止部5の付根部分51付近を拡大した一部拡大斜視図である。なお、図10は、クランプ100の軸部4の先端側からみた斜視図である。
一方、図11,12は、本実施形態のクランプ100を説明するための参考図である。図11は、クランプ100と異なる構造のクランプ100Aの一部切欠き側面図である。図12は、クランプ100Aの係止部5Aの付根部分51A付近を拡大した一部拡大斜視図である。なお、図12は、クランプ100Aの軸部4の先端側からみた斜視図である。
まず、図11,12に示されるクランプ100Aについて説明する。クランプ100Aにおいては、図11に示されるように、一対の係止部5Aが軸部4の先端から両側方へそれぞれ張り出して形成されている。このため、一対の係止部5Aの付根部分51Aが、軸部4の先端に連なって形成されている。また、付根部分51Aは、軸部4の先端面44と面一に形成された面511Aを含んでいる。また、図12に示されるように、クランプ100Aにおいて、軸部4の貫通孔41には、一対のリブ6及び壁状部7が形成されていない。
図9,11には、相手側部材8の固定孔81にクランプ100若しくはクランプ100Aが固定された状態で、クランプ100若しくはクランプ100Aに対し引き抜く力が与えられたときの様子が示されている。なお、図9,11に示される矢印は、クランプ100若しくはクランプ100Aが相手側部材8の固定孔81に固定された状態において、クランプ100若しくはクランプ100Aが固定孔81から引き抜かれる際に一対の係止部5及び軸部4にかかる力を表す。
図9に示されるように、クランプ100が固定孔81から引き抜かれる際、一対の係止部5における羽部52の先端部が固定孔81の内周縁部に強く接触し、羽部52の先端部が軸部4の先端側へ移動するように変形する。そして、羽部52が受ける力が係止部5の付根部分51に伝わる。付根部分51に伝わる力は、一対の係止部5同士が近付くように、軸部4の一対の第一外壁部48を変形させる。このことは、図11に示されるクランプ100Aにおいても同様である。
そして、図12に示されるクランプ100Aにおいては、以下の理由により軸部4の一対の第一外壁部48同士が近付くように変形しやすい。まず、貫通孔41が形成された軸部4を筒状の部材とみることができる。そして、筒状の部材の外周面側から内周面側へ力が加えられた際には、その開口の部分(即ち、端部)が最も内周面側に凹むように変形しやすい。以上より、クランプ100Aのように、軸部4の先端から側方へ一対の係止部5Aが張り出して形成されている場合、一対の係止部5Aが固定孔81の内周縁部から受ける力によって一対の第一外壁部48同士が近付くように変形しやすい。また、図12に示されるように、クランプ100Aにおいては、一対の第一外壁部48の補強のための構成である一対のリブ6及び壁状部7が貫通孔41の内部に形成されていない。従って、クランプ100Aにおいては、一対の係止部5Aが固定孔81の内周縁部から受ける力によって、より一対の第一外壁部48同士が近付くように変形しやすい。
一方、本実施形態においては、一対の係止部5の付根部分51は、軸部4の先端よりも支持部3側の位置から側方へ張り出している。上記と同様に貫通孔41が形成された軸部4を筒状の部材とみたとき、筒状の部材の外周面側から内周面側へ力が加えられた際、開口よりも中央側の部分は、開口側の部分に比べ内周面側に向かって凹むように変形し難い。また、ここでは、図9に示されるように、一対の第一外壁部48の外側面に対し直交するように付根部分51が張り出して形成されている。この場合、付根部分51が一対の第一外壁部48のリブの役割も兼ねる。また、本実施形態では、貫通孔41の内部に一対のリブ6及び壁状部7が形成されている。一対のリブ6及び壁状部7は、一対の第一外壁部48を補強する。以上より、軸部4の先端よりも支持部3側の位置から側方へ一対の係止部5が張り出して形成され、一対のリブ6及び壁状部7を含むクランプ100においては、一対の係止部5が固定孔81の内周縁部から受ける力によって一対の第一外壁部48同士が近付くように変形し難くなる。その結果、固定状態のクランプ100を相手側部材8の固定孔81から抜け難くすることが可能となる。
<効果>
本実施形態では、一対の係止部5は、軸部4の両側方それぞれの部分に連なる付根部分51を含む。そして、付根部分51は、軸部4の先端よりも支持部3側に位置する。これにより、付根部分51が軸部4の内側に向かって凹み難くなり、固定状態のクランプ100を相手側部材8の固定孔81から抜け難くすることが可能となる。
本実施形態では、一対の係止部5は、軸部4の両側方それぞれの部分に連なる付根部分51を含む。そして、付根部分51は、軸部4の先端よりも支持部3側に位置する。これにより、付根部分51が軸部4の内側に向かって凹み難くなり、固定状態のクランプ100を相手側部材8の固定孔81から抜け難くすることが可能となる。
より詳細に説明する。まず、クランプ100が相手側部材8の固定孔81に挿入固定される時に付根部分51にかかる力と、クランプ100が相手側部材8に固定された状態から引き抜かれる時に付根部分51にかかる力と、が異なる。即ち、クランプ100が相手側部材8の固定孔81に挿入固定される際には、主に一対の係止部5の羽部52が軸部4側に撓むように変形するため、付根部分51の羽部52側の部分に力が加わる。従って、付根部分51の羽部52側の部分の厚みを大きくしないことで、クランプ100を相手側部材8の固定孔81に挿入固定するために必要な力が増大することを抑制できる。
一方、クランプ100が相手側部材8に固定された状態から引き抜かれる際には、羽部52が固定孔81の周縁部に支え、付根部分51を軸部4側に押し込む力が加わる。このとき、付根部分51が軸部4の先端に連なるクランプ100Aに比べ、本実施形態のクランプ100の方が、軸部4が内周面側に凹み難い。貫通孔41が形成された軸部4において、軸部4の外周面側から内周面側に向かって押す力が加えられる場合、軸部4の先端の部分が最も内周面側に凹みやすく、クランプ100においては、付根部分51が軸部4の先端よりも支持部3側に位置するためである。以上より、固定状態のクランプ100を相手側部材8の固定孔81から抜け難くすることが可能となる。
本実施形態では、付根部分51が、軸部4の内周面側に向かって変形し難くなる。これにより、固定状態のクランプ100を相手側部材8からより抜け難くすることが可能となる。
本実施形態では、付根部分51全体が軸部4の先端よりも支持部3側に存在するため、より確実に、固定状態のクランプ100を相手側部材8から抜け難くすることが可能となる。
本実施形態では、貫通孔41の内部に設けられた一対のリブ6によって、軸部4が外周面側から内周面側へより凹み難くなる。
本実施形態では、貫通孔41の内部に設けられた壁状部7によって、軸部4が外周面側から内周面側へより凹み難くなる。
本実施形態では、バンド部1の一端が支持部3に連なり、バンド係止部2が貫通孔41の内部に設けられている。この場合、クランプ100を構成する部品点数を低減できる。
本実施形態では、付根部分51が軸部4の先端よりも支持部3側に位置するため、固定状態のクランプ100を相手側部材8から抜け難くすることが可能となる。
<応用例>
クランプが、バンド部とバンド係止部とを備えるバンド部材と、バンド部材と別部材であり、支持部と軸部と一対の係止部とを備えるクランプ部材と、から構成されていてもよい。この場合、例えば、軸部の先端の先にバンド係止部が位置する状態でバンド部が電線部の周囲に巻回された状態が維持されていることが考えられる。
クランプが、バンド部とバンド係止部とを備えるバンド部材と、バンド部材と別部材であり、支持部と軸部と一対の係止部とを備えるクランプ部材と、から構成されていてもよい。この場合、例えば、軸部の先端の先にバンド係止部が位置する状態でバンド部が電線部の周囲に巻回された状態が維持されていることが考えられる。
なお、本発明に係るクランプ及びクランプ付電線は、各請求項に記載された発明の範囲において、以上に示された実施形態および応用例を自由に組み合わせること、或いは実施形態および応用例を適宜、変形する又は一部を省略することによって構成されることも可能である。
1 バンド部
100 クランプ
110 クランプ付電線
2 バンド係止部
3 支持部
4 軸部
41 貫通孔
5 係止部
51 付根部分
6 リブ
7 壁状部
8 相手側部材
81 固定孔
9 電線部
100 クランプ
110 クランプ付電線
2 バンド係止部
3 支持部
4 軸部
41 貫通孔
5 係止部
51 付根部分
6 リブ
7 壁状部
8 相手側部材
81 固定孔
9 電線部
Claims (7)
- 電線又は電線束である電線部を相手側部材に対して固定するクランプであって、
前記電線部を支持可能な支持部と、
前記支持部に支持された前記電線部の周囲に巻回可能なバンド部と、
前記バンド部が前記電線部の周囲に巻回された状態を維持することで、前記支持部に前記電線部が支持された状態を維持するバンド係止部と、
前記支持部の前記電線部側に対し反対側に突出する軸部と、
前記軸部の両側方それぞれの部分に連なる付根部分を含み、かつ、前記軸部の両側方それぞれの部分から前記支持部側に向かって延びる一対の係止部と、を備え、
前記軸部には、前記バンド部を挿通可能な前記軸部の延在方向に沿う貫通孔が形成され、
前記付根部分が、前記軸部の先端よりも前記支持部側に位置している、クランプ。 - 請求項1に記載のクランプであって、
前記付根部分における前記軸部に連なり、かつ、前記軸部の先端側に位置する縁部が、前記軸部の側方に向かう方向と前記延在方向とに直交する方向に沿って直線状に形成されている、クランプ。 - 請求項1又は請求項2の記載のクランプであって、
前記付根部分全体が、前記軸部の先端面よりも前記支持部側に位置する、クランプ。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のクランプであって、
前記貫通孔の中心側に向かって凸状に形成され、前記貫通孔の内部に前記延在方向に沿って設けられ、前記軸部の外周面側で前記一対の係止部の前記付根部分が設けられた部分の内周面側の位置に設けられた一対のリブをさらに備える、クランプ。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のクランプであって、
前記貫通孔の内部に設けられ、前記軸部の外周面側で前記一対の係止部の前記付根部分が設けられたそれぞれの内周面側の部分間に亘って形成された壁状部をさらに備える、クランプ。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のクランプであって、
前記バンド部の一端が、前記支持部に連なり、
前記バンド係止部が、前記貫通孔の内部に設けられている、クランプ。 - 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のクランプと、
前記バンド係止部によって周囲に前記バンド部が巻回された状態が維持されて前記クランプに固定された電線又は電線束である電線部と、を備える、クランプ付電線。
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- 2015-08-26 JP JP2015166659A patent/JP2017046441A/ja active Pending
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2016
- 2016-08-08 WO PCT/JP2016/073234 patent/WO2017033716A1/ja active Application Filing
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