JP2023004084A - 軸流ブロワ - Google Patents

Abstract

【課題】複数の吸込口から空気を取り入れた場合でも吸気効率を向上させることができる軸流ブロワを提供する。【解決手段】複数の吸込口１５（側方吸込口１３及び下方吸込口１４）から吐出口１６に通じる送風路１７が形成されたハウジング１０と、電気モータ３０と、複数の吸込口１５（側方吸込口１３及び下方吸込口１４）から吐出口１６に向けて送風する送風ファン４０と、を備え、送風ファン４０よりも複数の吸込口１５（側方吸込口１３及び下方吸込口１４）側であって、複数の吸込口１５（側方吸込口１３及び下方吸込口１４）の内側に、複数の吸込口１５（側方吸込口１３及び下方吸込口１４）から送風路１７内に取り込まれた空気を送風ファン４０側へガイドする送風ガイド部材９０が備えられている。【選択図】図５

Description

本発明は、軸流ブロワに関する。

高速の空気流を吐出して落ち葉や塵埃を吹き飛ばすための軸流ブロワ（送風機）は、送風路が形成されたハウジングと、送風路内に配置されたモータケースと、モータケース内に収容された電気モータ（以降、単にモータと称する）と、モータの駆動部に連結された送風ファンと、を備えている。このような軸流ブロワでは、モータの駆動力によって送風ファンが回転することで、送風路の吸込口から吐出口に向けて空気流が生じるように構成されている（例えば、特許文献１参照）。

従来の軸流ブロワとしては、ハウジングの後端部（送風ファンに対向する位置）に吸込口を１つのみ形成し、外気（空気）を送風路内に取り入れているものがある（例えば、特許文献１～３参照）。また、他の軸流ブロワとしては、ハウジングの後端部の外周（送風ファンの外周）に吸込口を周状に形成し、外気（空気）を送風路内に取り入れると共に、吸込口の後側から送風ファンにかけてガイド部材（ガイドプレート）を配置し、外気を周状に形成した吸込口から送風ファンまでガイドしているものがある（例えば、特許文献４参照）。

特開２０２０－０７６３５５号公報 米国特許第１０６７００４８号明細書 特開２０１４－０３７８１８号公報 米国特許出願公開第２０２０／０２２１６５１号明細書

一般に、モータ駆動式の軸流ブロワは、遠心ブロワに比べて、空気を送り出す力（流速）が弱いため、吸込空気を確保するためには吸込口をできるだけ大きくする必要があり、ブロワが大型化してしまう（例えば、特許文献３参照）。

この対策としては、複数の箇所に空気を取り入れる吸込口を設けることが考えられるが、送風路内に取り込まれる空気同士がぶつかることによって、吸気損失が発生する懸念がある。また、例えば上記特許文献４に所載のものでは、空気同士がぶつかり合うことを極力抑えられると考えられるが、吸込口の後側から送風ファンにかけてかなり大きなガイド部材を配置する必要があり、送風路が狭くなり吸気損失が大きくなる、ブロワが大型化する等という問題がある。

本発明は、前記した問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の吸込口から空気を取り入れた場合でも吸気効率を向上させることができる軸流ブロワを提供することにある。

前記課題を解決するため、本発明に係る軸流ブロワは、複数の吸込口及び吐出口が形成されると共に、前記複数の吸込口から前記吐出口に通じる送風路が形成されたハウジングと、前記ハウジング内に配置された電気モータと、前記電気モータに連結され、前記電気モータの駆動力によって前記送風路内で回転することにより、前記複数の吸込口から前記吐出口に向けて送風する送風ファンと、を備え、前記送風ファンよりも前記複数の吸込口側であって、前記複数の吸込口の内側に、前記複数の吸込口から前記送風路内に取り込まれた空気を前記送風ファン側へガイドする送風ガイド部材が備えられていることを特徴としている。

好ましい態様では、前記送風ガイド部材は、複数の貫通孔を有していてもよい。

他の好ましい態様では、前記送風ガイド部材の前記送風ファン側とは反対側にチャンバ室が備えられていてもよい。

他の好ましい態様では、前記チャンバ室は所定の大きさの空間で形成されている、又は、前記チャンバ室に吸音材が配置されていてもよい。

他の好ましい態様では、前記送風ガイド部材は、錐体形状を有し、該錐体形状の外周面が、前記複数の吸込口から前記送風路内に取り込まれた空気を前記送風ファン側へガイドするガイド面とされていてもよい。

他の好ましい態様では、前記錐体形状の頂部が、前記送風ファンの回転軸線と対向する位置に配置されていてもよい。

他の好ましい態様では、前記送風ガイド部材は、上流端部が前記ハウジングの側面に形成された吸込口の内側に位置するように取り付けられていてもよい。

別の好ましい態様では、前記複数の吸込口は、前記ハウジングにおける前記送風ファンの回転軸線周りの複数箇所に形成されていてもよい。

本発明によれば、送風ファンよりも複数の吸込口側（空気の上流側）に送風ガイド部材を設けることで、複数の吸込口から空気を取り入れた場合でも吸気効率を向上させることができる。

本発明の一実施形態に係る軸流ブロワを上方から視て示した全体斜視図。 本発明の一実施形態に係る軸流ブロワを下方から視て示した全体斜視図。 本発明の一実施形態に係る軸流ブロワの駆動部分を示した縦断面図。 本発明の一実施形態に係る軸流ブロワの駆動部分を示した縦断面斜視図。 本発明の一実施形態に係る軸流ブロワの送風ガイド部材周りの空気の流れ説明に供される縦断面図。 本発明の一実施形態に係る軸流ブロワの送風ガイド部材を示した斜視図。 本発明の一実施形態に係る軸流ブロワの送風ガイド部材を前方（下流側）から視て示した正面図。

以下、本発明の実施形態に記載の図面を参照しながら詳細に説明する。本明細書では、空気の吸込側（換言すると、作業者側）を後側ないし基端側、空気の吐出側（換言すると、作業者側とは反対側）を前側ないし先端側とし、作業者が把持するハンドルが設けられている側を上側、それとは反対側を下側とする。

本実施形態の軸流ブロワ１は、図１及び図２に示すように、吸込口１５から吐出口１６に通じる送風路１７が形成されたハウジング１０を備えている。また、ハウジング１０内には、図３及び図４に示すように、モータケース２０と、モータ３０と、モータ３０に連結された送風ファン４０と、送風路１７内に配置された整流板６０と、が設けられている。

軸流ブロワ１では、モータ３０の駆動力によって送風ファン４０が送風路１７内で回転することで、吸込口１５から吐出口１６に向けて高速の空気流が発生し、その空気流が吐出口１６から外部に排出される。作業者は、軸流ブロワ１を持った状態で吐出口１６から空気流を地面に吹き付けることで、落ち葉や塵埃を吹き飛ばすことができる。

ハウジング１０は、本体部１１と、本体部１１から前方に突出した吹出管１２と、を備えている。

本体部１１は、前後方向に延びていて前端面が開口している樹脂製の筒体ないし箱体である。本体部１１の後部の左右側面及び下面には、それぞれ複数のスリット穴で構成される吸込口１５が形成されている。以降、本体部１１の後部の左右側面（側壁）に形成され、側方から本体部１１内（送風路１７）に外気（空気）を取り込む吸込口１５を側方吸込口１３、本体部１１の後部の下面（底壁）に形成され、下方から本体部１１内（送風路１７）に外気（空気）を取り込む吸込口１５を下方吸込口１４と称する場合がある。本実施形態では、本体部１１の後端面（言い換えれば、送風路１７の後端部）は、矩形状に形成された（吸込口を有しない）後壁１８により閉塞している。

吹出管１２は、前後方向に延びている樹脂製の円筒状の部材（直管）である。吹出管１２の後部は、本体部１１の前側の開口部に挿入されて取り付けられている。吹出管１２の前部は、本体部１１の前側の開口部から前方に突出している。吹出管１２の前側の開口部（先端開口）は、吐出口１６を構成している。

本体部１１内の中央部には、図３及び図４に示すように、外筒体５０が形成されている。外筒体５０は、前後方向に延びている樹脂製の円筒状の部材である。外筒体５０の前部は、前後方向に真っ直ぐに延びており（前後方向で口径が一定に形成されており）、吹出管１２の後端部（基端部）よりも若干小径に形成されている。外筒体５０の後部は、前側から後側に向けて口径が拡がるようにテーパ状に形成されており、外筒体５０の後端部は、吹出管１２の後端部（基端部）よりも若干大径に形成されている。

外筒体５０の前縁部（前端面の開口部）は、吹出管１２の後縁部まで延びている。また、外筒体５０の後縁部（後端面の開口部）の外面は、本体部１１の後部の内面に接している。つまり、外筒体５０は、吹出管１２と本体部１１の後部に形成された吸込口１５との間に介在している。

ここで、吹出管１２と外筒体５０は同心配置されており、それぞれの中心軸線が一致するように配置されている。

そして、吹出管１２、外筒体５０および本体部１１の後部の内部空間によって送風路１７が形成されている。送風路１７は、吸込口１５から吐出口１６に亘って前後方向に概ね真っ直ぐに延びている通気路である。

モータケース２０は、ハウジング１０内に配置されている樹脂製の容器である。モータケース２０は、円筒状の部材であり、送風路１７の中心部（後述する送風ファン４０の回転軸線上）に配置されている。モータケース２０の後端面は円形に開口し、前端部は円錐形状に閉塞されている。

モータケース２０は、外筒体５０の前部の中心部に配置されている。モータケース２０の前部（円錐形状部分）は、外筒体５０の前端面よりも前方に突出している。モータケース２０は、図３及び図４に示すように、複数の整流板６０によって外筒体５０の中心部に支持されている。

整流板６０は、外筒体５０の前部の内面と、モータケース２０の外面との間に介設されている。整流板６０は、送風路１７の径方向に延びている樹脂製の矩形板状の部材である。整流板６０の内端部はモータケース２０の外周面に接続されている。また、整流板６０の外端部は外筒体５０の前部の内周面に接続されている。言い換えれば、整流板６０は、送風路１７の内面とモータケース２０の外面との間に介設されている支持部材である。

整流板６０は、送風路１７内の空気流（より詳しくは、後述する送風ファン４０の下流で送風ファン４０によって送り出される空気流）を整流するものである。この整流板６０は、静翼とも呼ぶ。本実施形態では、複数（図示例では５枚）の整流板６０が外筒体５０の周方向に等間隔に配置されている。

本実施形態のモータケース２０、各整流板６０および外筒体５０は一体成形された一つの部品である。ただし、モータケース２０、各整流板６０および外筒体５０は、複数の部品を組み付けて形成してもよい。

モータ３０は、図３及び図４に示すように、電動式モータであり、モータケース２０内に収容されている。モータ３０は、送風路１７（外筒体５０ないしモータケース２０）の中心部（後述する送風ファン４０の回転軸線上）に配置されている。モータ３０では、本体部３１のコイルに電流が供給されると、本体部３１に突設された回転軸部３２が軸線Ｏ回りに回転するように構成されている。

本体部３１は、モータケース２０内に固定されている。本体部３１をモータケース２０内に固定した状態で、回転軸部３２はモータケース２０の後端面よりも後方に向けて突出している。

送風ファン４０は、モータケース２０の後方で外筒体５０の前部の内側に配置されている。送風ファン４０は、連結部４１と、複数の翼部４２と、を備えている。

連結部４１は、短円筒状の部材であり、モータケース２０と略同径に形成されている。連結部４１の後端面は球面で（換言するとドーム状に）閉塞され、連結部４１の前端面は円形に開口している。連結部４１の中央部にはボス４３が形成され、ボス４３には、モータ３０の回転軸部３２が挿入される挿入穴４４が形成されている。そして、連結部４１の挿入穴４４にモータ３０の回転軸部３２を嵌め合わせることで、連結部４１はモータ３０の回転軸部３２に固定されている。

また、連結部４１は、モータケース２０に対して回転しつつ、モータケース２０の後部ケースとして、モータケース２０の一部を形成している。

本実施形態の軸流ブロワ１では、連結部４１の外周面に複数の翼部４２が配置（突設）されている。本実施形態では、複数（図示例では１２枚）の翼部４２が連結部４１の周方向に等間隔に配置されている。モータ３０を駆動させ、回転軸部３２および送風ファン４０を軸線Ｏ周りで回転させると、送風路１７内で各翼部４２が後方（上流側）から前方（下流側）に向けて送風する。つまり、軸流ブロワ１では、図３及び図４に示すように、モータ３０の駆動力によって送風ファン４０が送風路１７内で回転すると、上流側の吸込口１５から下流側の吐出口１６に向けて高速の空気流が生じる。この送風ファン４０の翼部４２は、動翼とも呼ぶ。

本実施形態では、モータ３０（の回転軸部３２）および送風ファン４０は、回転軸線Ｏを前後方向に向けて配置されており、モータ３０（の回転軸部３２）および送風ファン４０の回転軸線Ｏと、吹出管１２と外筒体５０とモータケース２０の中心軸線とは一致しており、吹出管１２、外筒体５０等によって形成される送風路１７は、送風ファン４０の回転軸線Ｏ方向に概ね真っ直ぐに延びている。

軸流ブロワ１では、図１、図２及び図３に示すように、本体部１１の上面にハンドル７０が設けられている。ハンドル７０は、前後方向に延びている円柱状の部材であり、作業者が把持する部位である。ハンドル７０の前端部および後端部は、本体部１１の上面の前部および後端部に連結されている。ハンドル７０の前部には、作業者が把持した状態で、モータ３０の回転軸部３２の回転を増減させるための操作手段であるスロットルレバー７１が設けられている。

ハンドル７０の前端部（本体部１１との連結部分）の内部には、制御ケース８０が形成されている。制御ケース８０内には、スロットルレバー７１からの信号を基にモータ３０の駆動、すなわち、送風ファン４０の回転を制御する制御装置（図示せず）が収容されている。制御装置には、電源としてのバッテリ７５に接続される電源ケーブル（図示せず）が接続されている。また、制御装置とスロットルレバー７１とは、ハンドル７０内に通した信号ケーブル（図示せず）によって接続されている。制御装置には、モータ３０に接続される給電ケーブル（図示せず）が接続されている。

軸流ブロワ１では、図１、図２及び図３に示すように、本体部１１の後面（を形成する後壁１８の上部）に制御装置などの電源となるバッテリ７５が搭載されている。

軸流ブロワ１によって落ち葉や塵埃を吹き飛ばす場合には、作業者は手でハンドル７０を把持して、軸流ブロワ１を携帯する。そして、ハンドル７０のスロットルレバー７１を操作して、送風ファン４０を回転させることで、送風路１７内に高速の空気流を生じさせ、吸込口１５（側方吸込口１５Ａ及び下方吸込口１５Ｂ）から送風路１７に（側方及び下方から）外気（空気）を取り込み、吐出口１６から空気流を地面に吹き付ける。

上記構成の軸流ブロワ１では、ハウジング１０（の本体部１１）における送風ファン４０の回転軸線Ｏ周りの複数の箇所に吸込口１５（側方吸込口１３及び下方吸込口１４）が設けられており、複数の箇所に設けられた吸込口１５（側方吸込口１３及び下方吸込口１４）から送風路１７内に取り込まれる空気同士がぶつかることによって、吸気損失が発生する懸念がある。

そこで、上記構成に加えて、本実施形態の軸流ブロワ１では、複数の吸込口１５（側方吸込口１３及び下方吸込口１４）から空気を取り入れた場合でも吸気効率を向上させるべく、ハウジング１０内に送風ガイド部材９０が設けられている。この送風ガイド部材９０は、側方吸込口１３及び下方吸込口１４から送風路１７内に取り込まれた空気を送風ファン４０側へガイドする部材である。本実施形態では、送風ガイド部材９０は、前側に向けて先細りとなっている樹脂製の滑らかな錐体状の部材であり、送風路１７の中心部に配置されている。

送風ガイド部材９０の中心部（頂部）９２は、半球面で閉塞されており、送風ガイド部材９０の後端部は、下部が上部及び側部より幅広の矩形枠状に形成されている（特に図６、図７参照）。すなわち、送風ガイド部材９０の半球状の中心部（頂部）９２は、送風ファン４０の回転軸線Ｏと対向する位置に配置されている。

送風ガイド部材９０は、中心部（頂部）９２を前側に突出させるようにして、送風ファン４０の後方で側方吸込口１３及び下方吸込口１４の内側に配置されている。すなわち、送風ガイド部材９０は、送風ファン４０よりも空気の上流側で側方吸込口１３及び下方吸込口１４の内側に配置されている。

送風ガイド部材９０の錐体形状の外周面９３は、側方吸込口１３及び下方吸込口１４から送風路１７内に取り込まれた空気を送風ファン４０側へガイドするガイド面とされている。より詳しくは、送風ガイド部材９０の錐体形状の外周面９３は、送風路１７内に取り込まれた空気を送風ファン４０の回転軸線Ｏ方向かつ送風ファン４０の回転軸線Ｏ周りへガイドしている。なお、本実施形態では、送風ガイド部材９０の錐体形状の外周面９３は、内側に若干湾曲している（窪んでいる）が、湾曲していなくてもよいし、外側に向けて湾曲していてもよい。

また、送風ガイド部材９０（の錐体形状の部分）は、複数の貫通孔９１を有している。本実施形態では、複数の貫通孔９１は、径方向に（換言すると、中心から放射状に）形成されている。また、スペースの関係上、最も内側に位置する貫通孔は、他の貫通孔よりも小さく形成されている。ただし、貫通孔９１の個数、形状、配置、分布等は、図示例に限られないことは勿論である。

送風ガイド部材９０の矩形枠状の後端部（上流端部）は、ハウジング１０の本体部１１の後端部の内面に接している。送風ガイド部材９０の矩形枠状の後端部は、当該送風ガイド部材９０をハウジング１０内に取り付けるための取付部９４とされている。ハウジング１０の本体部１１の底面の下方吸込口１４の後方には、凹状の下部嵌合部１９Ｂが形成され、ハウジング１０の本体部１１の上面には、下部嵌合部１９Ｂに対向して凹状の上部嵌合部１９Ｃが形成されている。送風ガイド部材９０は、その後端部（取付部９４）の上下を上部嵌合部１９Ｃ及び下部嵌合部１９Ｂに挿入することで、ハウジング１０内に取り付け固定されている。なお、送風ガイド部材９０の取付構成は、図示例に限られないことは勿論である。

本実施形態では、送風ガイド部材９０は、前端部（下流端部）及び後端部（取付部９４）がハウジング１０の本体部１１の側面に形成された側方吸込口１３の内側に位置するように（換言すると、側方吸込口１３の後端よりも前側に位置するように）取り付けられている。

送風ガイド部材９０がハウジング１０内に取り付け固定された状態で、送風ガイド部材９０の後方には、チャンバ室１９が形成されている（図３、図４及び図５参照）。すなわち、ハウジング１０内において送風ガイド部材９０の送風ファン４０側とは反対側にチャンバ室１９が形成されている。本実施形態では、チャンバ室１９は所定の大きさの空間で形成されている。ただし、チャンバ室１９に吸音材を配置してもよい。

前述のように、モータ３０の駆動力によって送風ファン４０が送風路１７内で回転することで、吸込口１５から吐出口１６に向けて高速の空気流が発生し、吸込口１５（側方吸込口１５Ａ及び下方吸込口１５Ｂ）から送風路１７に（側方及び下方から）外気（空気）を取り込み、その空気流が吐出口１６から外部に排出される。このとき、側方吸込口１３から送風路１７に取り込まれた空気、下方吸込口１４から送風路１７に取り込まれた空気は、それぞれ（互いにぶつかり合う前に）送風ガイド部材９０の錐体形状の外周面９３に衝突して前向きに向きを変え、送風ファン４０側（送風ファン４０の回転軸線Ｏ方向かつ送風ファン４０の回転軸線Ｏ周り）へ送られる（図５参照）。そのため、複数の箇所に設けられた吸込口１５（側方吸込口１３及び下方吸込口１４）から送風路１７内に取り込まれる空気同士がぶつかることなく、吸気損失の発生が抑制され、吸気効率が向上する。

以上で説明したように、本実施形態の軸流ブロワ１は、送風ファン４０よりも複数の吸込口１５（側方吸込口１３及び下方吸込口１４）側であって、複数の吸込口１５（側方吸込口１３及び下方吸込口１４）の内側に、複数の吸込口１５（側方吸込口１３及び下方吸込口１４）から送風路１７内に取り込まれた空気を送風ファン４０側へガイドする送風ガイド部材９０が備えられている。このように、送風ファン４０よりも複数の吸込口１５（側方吸込口１３及び下方吸込口１４）側であって複数の吸込口１５（側方吸込口１３及び下方吸込口１４）の内側に送風ガイド部材９０を配備し、複数の吸込口１５（側方吸込口１３及び下方吸込口１４）から送風路１７内に（側方及び下方から）取り込まれる空気をガイドして整流することによって、例えば送風ガイド部材を有しない従来のものと比べて、吸気損失及び音の発生を抑制することができる。また、送風ファン４０よりも複数の吸込口１５（側方吸込口１３及び下方吸込口１４）側であって複数の吸込口１５（側方吸込口１３及び下方吸込口１４）の内側に送風ガイド部材９０を配備すればよく、例えば特許文献４に所載のような大きなガイド部材を配置しなくて済むため、送風路１７を確保しやすくなって吸気損失が抑えられると共に、軸流ブロワ１の大型化を抑制することができる。

また、送風ガイド部材９０は、複数の貫通孔９１を有する。これにより、貫通孔９１を通過する音が熱エネルギーにかわり吸音されるため、電気モータ３０や送風ファン４０の動作音を吸収することができ、音の発生を効果的に抑制することができる。

また、送風ガイド部材９０の送風ファン４０側とは反対側にチャンバ室１９が備えられている。これにより、チャンバ室１９が吸音室としての役割を果たすため、電気モータ３０や送風ファン４０の動作音を吸収することができ、（前述の貫通孔９１と相俟って）音の発生を効果的に抑制することができる。

また、送風ガイド部材９０は、錐体形状を有し、該錐体形状の外周面が、複数の吸込口１５（側方吸込口１３及び下方吸込口１４）から送風路１７内に取り込まれた空気を送風ファン４０側へガイドするガイド面とされている。これにより、送風ガイド部材９０を滑らかな錐体形状とすることで、簡単な設計によって、吸気損失及び音の発生を効果的に抑制することができる。

また、送風ガイド部材９０の錐体形状の頂部が、送風ファン４０の回転軸線Ｏと対向する位置に配置されている。これにより、簡単な設計によって、複数の吸込口１５（側方吸込口１３及び下方吸込口１４）から送風路１７内に取り込まれる空気を送風ファン４０の回転軸線Ｏ方向かつ送風ファン４０の回転軸線Ｏ周りへガイドして整流できるため、吸気損失及び音の発生を効果的に抑制することができる。

また、送風ガイド部材９０は、上流端部がハウジング１０（の本体部１１）の側面に形成された吸込口（側方吸込口１３）の内側に位置するように取り付けられている。これにより、簡単な設計によって、軸流ブロワ１の大型化を抑制しながら、送風ガイド部材９０を適切な位置に取り付けることができる。

また、複数の吸込口１５（側方吸込口１３及び下方吸込口１４）は、ハウジング１０における送風ファン４０の回転軸線Ｏ周りの複数箇所に形成されている。このような場合でも、吸気損失及び音の発生を効果的に抑制することができる。

以上のように、本実施形態の軸流ブロワ１によれば、送風ファン４０よりも複数の吸込口１５側（空気の上流側）に送風ガイド部材９０を設けることで、複数の吸込口１５から空気を取り入れた場合でも吸気効率を向上させることができる。

以上、本発明の実施形態の一例について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。

本実施形態の軸流ブロワ１では、本体部１１の開口部に着脱式の吹出管１２が取り付けられているが、吹出管１２は着脱式でなくてもよく、本体部１１に一体に形成されていてもよい。

１ 軸流ブロワ
１０ ハウジング
１１ 本体部
１２ 吹出管
１３ 側方吸込口
１４ 下方吸込口
１５ 吸込口
１６ 吐出口
１７ 送風路
１８ 後壁
１９ チャンバ室
１９Ｂ 下部嵌合部
１９Ｃ 上部嵌合部
２０ モータケース
３０ 電気モータ
３１ 本体部
３２ 回転軸部
４０ 送風ファン（動翼）
４１ 連結部
４２ 翼部
４３ ボス
４４ 挿入穴
５０ 外筒体
６０ 整流板（静翼）
７０ ハンドル
７１ スロットルレバー
７５ バッテリ
８０ 制御ケース
９０ 送風ガイド部材
９１ 貫通孔
９２ 送風ガイド部材の中心部（頂部）
９３ 送風ガイド部材の外周面
９４ 送風ガイド部材の取付部（後端部）

Claims (8)

1. 複数の吸込口及び吐出口が形成されると共に、前記複数の吸込口から前記吐出口に通じる送風路が形成されたハウジングと、
   前記ハウジング内に配置された電気モータと、
   前記電気モータに連結され、前記電気モータの駆動力によって前記送風路内で回転することにより、前記複数の吸込口から前記吐出口に向けて送風する送風ファンと、を備え、
   前記送風ファンよりも前記複数の吸込口側であって、前記複数の吸込口の内側に、前記複数の吸込口から前記送風路内に取り込まれた空気を前記送風ファン側へガイドする送風ガイド部材が備えられていることを特徴とする軸流ブロワ。
2. 前記送風ガイド部材は、複数の貫通孔を有することを特徴とする請求項１に記載の軸流ブロワ。
3. 前記送風ガイド部材の前記送風ファン側とは反対側にチャンバ室が備えられていることを特徴とする請求項１又は２に記載の軸流ブロワ。
4. 前記チャンバ室は所定の大きさの空間で形成されている、又は、前記チャンバ室に吸音材が配置されていることを特徴とする請求項３に記載の軸流ブロワ。
5. 前記送風ガイド部材は、錐体形状を有し、該錐体形状の外周面が、前記複数の吸込口から前記送風路内に取り込まれた空気を前記送風ファン側へガイドするガイド面とされていることを特徴とする請求項１から４のいずれか一項に記載の軸流ブロワ。
6. 前記錐体形状の頂部が、前記送風ファンの回転軸線と対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項５に記載の軸流ブロワ。
7. 前記送風ガイド部材は、上流端部が前記ハウジングの側面に形成された吸込口の内側に位置するように取り付けられていることを特徴とする請求項５又は６に記載の軸流ブロワ。
8. 前記複数の吸込口は、前記ハウジングにおける前記送風ファンの回転軸線周りの複数箇所に形成されていることを特徴とする請求項１から７のいずれか一項に記載の軸流ブロワ。
   

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