JP2023001314A - 受け具、及び当該受け具の施工方法 - Google Patents

受け具、及び当該受け具の施工方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2023001314000001
【課題】
幅や高さが変更された異なる種類の蓋体を、排水構造物に容易に取り付けることが出来る受け具、及び当該受け具の施工方法を提供する。
【解決手段】
排水構造物300の蓋掛部320に取り付けられ、蓋体500を取り付けるための受け具200であって、蓋掛部320の側壁322と相対すると共に、当該側壁322から離間して配置される側壁部110と、蓋体500を裁置すると共に、排水構造物300の蓋掛部320の底壁321よりも上方へ配置される裁置部120と、裁置部120の下方へ延出して、排水構造物300の蓋掛部320の底壁321、又は底壁321に隣接する排水部310の排水部側壁311と接触する下壁部130と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本願発明は、道路の排水溝や排水枡等の排水構造物の蓋掛部に取り付けられて、グレーチング等の蓋体を設置するための受け具、及び当該受け具の施工方法に関する。
舗装道路の路肩等に埋設されている側溝等の排水構造物には、例えば、特許文献1に示すような金属製のグレーチングやコンクリート製の蓋体が取り付けられている。この蓋体は、人や車両等が排水構造物の排水部に落下しないように排水部を覆うもので、排水構造物の蓋掛部に設置されている。また、この蓋体は、排水構造物の蓋掛部に設置された際に、排水部を確実かつ安全に覆うことのできる幅であると共に、排水構造部の上面に段差が出来ない高さになっている。このように、蓋体は排水構造物に合わせて、その幅や高さが最適なものが選ばれているため、幅や高さが変更された異なる種類の蓋体を、排水構造物に後付けする場合は、排水構造物の蓋掛部をコンクリート等によって嵩上げするための型枠を用いるなど、大がかりで面倒な施工が必要となっていた。
特開2015-169071
そこで、本願発明は上記問題に鑑み、幅や高さが変更された異なる種類の蓋体を、排水構造物に容易に取り付けることが出来る受け具、及び当該受け具の施工方法を提供する。
本願発明の受け具は、排水構造物の蓋掛部に取り付けられ、蓋体を取り付けるための受け具であって、前記蓋掛部の側壁と相対すると共に、当該側壁から離間して配置される側壁部と、前記蓋体を裁置すると共に、前記排水構造物の蓋掛部の底壁よりも上方へ配置される裁置部と、前記裁置部の下方へ延出して、前記排水構造物の蓋掛部の底壁、又は前記底壁に隣接する排水部の排水部側壁と接触する下壁部と、を備えたことを特徴とする。
上記特徴によれば、側壁部が、蓋掛部の側壁から離間して配置されている分だけ開口幅が狭くなり、蓋体の横幅を既存の蓋体の横幅よりも狭くできる。さらに、裁置部が、蓋掛部の底壁よりも上方へ嵩上げされているので、蓋体の高さを、既存の蓋体の高さより低くできるのである。そのため、本願発明の受け具によれば、幅や高さが変更された異なる種類の蓋体を、排水構造物に容易に後付けすることが出来るのである。
さらに、本願発明の受け具は、前記蓋掛部の一部と固定可能な固定部材を備えたことを特徴とする。
上記特徴によれば、受け具は固定部材によって、蓋掛部により強固に固定される。
さらに、本願発明の受け具は、前記蓋掛部の底壁側に向けて突出し、前記蓋掛部との距離を調節可能な調節部材を備えることを特徴とする。
上記特徴によれば、調節部材によって、受け具の高さや姿勢を変えることが出来るため、裁置部に裁置された蓋体を、適切な位置に適切な姿勢で設置できる。
さらに、本願発明の受け具は、前記蓋掛部の側壁に取り付けられ、前記調節部材が当接する台座を備えたことを特徴とする。
上記特徴によれば、蓋掛部の底壁の大部分が欠けている場合であっても、調節部材が台座に当接して、受け具の姿勢を調節できる。
さらに、本願発明の受け具は、枠状に構成されており、相対する両側の側壁部に、前記蓋掛部の側壁に向けて移動可能な突張式固定具を備えたことを特徴とする。
上記特徴によれば、突張式固定具が蓋掛部の側壁に当接しているだけなので、蓋掛部の側壁に穴をあける等の加工を行わず、蓋掛部の強度の低下を防ぐことができる。また、突張式固定具を移動させて両側で突っ張らせるという簡単な作業によって、受け具を排水構造物に強固に固定できるので、非常に作業性が良いのである。
さらに、本願発明の受け具は、前記排水構造物の蓋掛部の底壁に隣接する排水部の排水部
側壁と接触する下壁部は、前記排水部側壁に接触する目地材を備えることを特徴とする。
上記特徴によれば、受け具と蓋掛部との間の空間に固定材を流し込んでも、受け具の下壁部と排水部の排水部側壁との隙間から固定材が漏れ出ることを防止できる。
さらに、本願発明の受け具の施工方法は、前記受け具を前記排水構造物の蓋掛部に取り付けた後、前記受け具と前記蓋掛部との間の空間に、固定材が流し込まれることを特徴とする。
上記特徴によれば、受け具と蓋掛部との間に固定材を流し込むため、受け具が蓋掛部から外れないように強力に固定できる。
上述したように、本願発明の受け具、及び当該受け具の施工方法によれば、幅や高さが変更された異なる種類の蓋体を、排水構造物に容易に取り付けることが出来る。
(a)は、本願発明の実施形態1にかかる受け具の全体斜視図、(b)は、A-A断面図である。 (a)は、本願発明の受け具を取り付ける対象の排水構造物の上端側を拡大した斜視図、(b)は、B-B断面図である。 (a)は、排水構造物の上から、本願発明の実施形態1にかかる受け具を取り付ける様子を示した斜視図、(b)は、排水構造物に受け具を取り付けた状態を示す斜視図である。 (a)は、図3(b)に示すC-C断面図、(b)は、C-C断面図であって固定材を流し込んだ状態を示した断面図である。 (a)は、異なる種類の蓋体を受け具に設置する様子を示した斜視図、(b)は、C’-C’断面図である。 (a)は、排水構造物に、本願発明の実施形態2にかかる受け具を取り付けた状態の平面図であって、固定部材付近を拡大した平面図、(b)はD-D断面図である。 (a)は、排水構造物に、本願発明の実施形態3にかかる受け具を取り付けた状態の平面図であって、固定部材付近を拡大した平面図、(b)はE-E断面図である。 (a)は、排水構造物に、本願発明の実施形態4にかかる受け具を取り付けた状態の平面図であって、固定部材付近を拡大した平面図、(b)はF-F断面図である。 (a)は、排水構造物に、本願発明の実施形態5にかかる受け具を取り付けた状態の平面図であって、調節部材付近を拡大した平面図、(b)はG-G断面図である。 (a)は、本願発明の実施形態6にかかる受け具の全体斜視図、(b)は、排水構造物に受け具を取り付けた状態の平面図である。 (a)は、図10(b)のH-H断面図、(b)は、図10(b)のI-I断面図、(c)は、図10(b)のI-I断面図であって、蓋体を取り付けた状態の断面図である。 (a)は、本願発明の実施形態7にかかる受け具の全体斜視図、(b)は、I-I断面図、(c)は、J-J断面図である。 (a)は、本願発明の実施形態7にかかる受け具が取り付けられる排水構造物の上端側を拡大した斜視図、(b)は、K-K断面図である。 (a)は、排水構造物の上から、本願発明の実施形態7にかかる受け具を取り付ける様子を示した斜視図、(b)は、排水構造物に受け具を取り付けた状態を示す斜視図である。 (a)は、図14(b)に示すL-L断面図、(b)は、図14(b)に示すM-M断面図である。 (a)は、本願発明の実施形態8にかかる受け具が取り付けられる排水構造物の蓋掛部周辺の縦断面図、(b)は、本願発明の実施形態8にかかる受け具を排水構造物に取り付けた状態の調節部材周辺の縦断面図である。
110 側壁部
120 裁置部
130 下壁部
200 受け具
300 排水構造物
320 蓋掛部
321 底壁
322 側壁
310 排水部
311 排水部側壁
500 蓋体
以下に、本願発明の各実施形態について説明する。なお、以下の説明において参照する各図の形状は、好適な形状寸法を説明する上での概念図又は概略図であり、寸法比率等は実際の寸法比率とは必ずしも一致しない。つまり、本願発明は、図面における寸法比率に限定されるものではない。なお、本明細書で使用する「上方」とは、図4に示すように、水平面に設置された排水構造物に対して、鉛直方向の上側に向かう方向のことであり、「下方」とは、鉛直方向の下側に向かう方向のことである。
<実施形態1>
まず、図1に、本願発明の実施形態1にかかる受け具200を示す。なお、図1(a)は、受け具200の全体斜視図、図1(b)は、A-A断面図である。
図1に示すように、受け具200は、4つの受け具片100を平面視略四角形の枠状に連結したもので、内側に開口部210を備える。受け具片100は、金属製の長尺部材であり、後述する排水構造物の蓋掛部の側壁に相対する側壁部110と、平坦な裁置部120と、裁置部120から下方へ延出する下壁部130とを備える。そして、側壁部110、裁置部120、及び下壁部130は互いに連続しており、階段状になっている。また、側壁部110は、後述する蓋体の側面を当接させる部分であり、設置された蓋体が横方向にズレないようにしている。また、裁置部120は蓋体の下面を裁置する部分である。なお、裁置部120の任意の箇所には、後述するように、蓋体を固定するための固定具を取り付け可能な貫通孔121が設けられている。
また、受け具片100は、一枚の長尺状の板材を図1に示すような形状に屈曲させて、側壁部110と裁置部120と下壁部130を一体形成しているが、これに限定されず、長尺状の板材からなる側壁部110と裁置部120と下壁部130を個別に用意して互いを溶接等によって連結することで、図1に示すような形状の受け具片100を構成してもよい。
では次に、本願発明の受け具200を取り付ける対象の排水構造物300について、図2を参照して説明する。なお、図2(a)は、排水構造物300の上端側を拡大した斜視
図、図2(b)は、B-B断面図である。
図2に示すように、排水構造物300は、コンクリート等で略直方体形状に形成された排水枡となっており、内側に雨水等を集水して排水する排水部310を備える。また、排水部310に人や車両等が落下しないように、排水部310を覆う蓋体を裁置するための蓋掛部320が、排水構造物300の上端部330に設けられている。具体的には、上端部330は平面視略四角形をしており、その内側に排水部310が位置している。そして、排水部310の四方を囲むように、段状に窪んだ蓋掛部320が設けられている。さらに、蓋掛部320の平坦な底壁321と、底壁321から上方へ立ち上がる側壁322には、金属製の断面略L字形状の枠材が取り付けられており、蓋掛部320を補強している。また、蓋掛部320の底壁321は、上端部330の上面331より低くなっており、底壁321に蓋体を裁置した際に、蓋体が上端部330の上面331より上方へ飛び出ないようになっている。なお、蓋掛部320には、断面略L字形状の枠材が取り付けられているが、これに限定されず、蓋掛部320に断面略L字形状の枠材が取り付けられず、コンクリートで出来た底壁321と側壁322に、蓋体を直接裁置してもよい。
また、この排水構造物300は既存の製品であり、既に路面等に埋設されて設置されている。そして、通常は、排水部310の周囲を囲む枠状の蓋掛部320に、金属製のグレーチングやコンクリート等から構成される蓋体を裁置し、排水部310に人や車両等が落下しないように、蓋体で排水部310を覆うようになっている。
ここで、幅や高さが変更された異なる種類の蓋体を、排水構造物300に取り付けるための、本願発明の受け具200の施工方法について、図3から図5を参照して説明する。なお、図3(a)は、排水構造物300の上から受け具200を取り付ける様子を示した斜視図、図3(b)は、排水構造物300に受け具200を取り付けた状態を示す斜視図、図4(a)は、図3(b)に示すC-C断面図、図4(b)は、C-C断面図であって固定材を流し込んだ状態を示した断面図、図5(a)は、異なる種類の蓋体を受け具200に設置する様子を示した斜視図、図5(b)は、C’-C’断面図である。
まず、図3に示すように、受け具200を排水構造物300の上から蓋掛部320に裁置する。枠状の受け具200の大きさは、排水構造物300の蓋掛部320よりも小さく、蓋掛部320に裁置できる大きさとなっているので、受け具200は排水構造物300の排水部310に落下することなく、排水部310を囲むように、蓋掛部320上に安定して裁置される。
次に、図4(a)を参照して、受け具200が排水構造物300の蓋掛部320に裁置された状態についてより具体的に説明すると、受け具200の下壁部130の下端131が蓋掛部320の底壁321上に裁置されて、受け具200が蓋掛部320上に安定して設置されている。受け具200の側壁部110は、蓋掛部320の側壁322と隙間をあけて相対するよう配置されている。また、受け具200の裁置部120は、蓋掛部320の底壁321よりも上方へ離間して配置されている。さらに、下壁部130の下端131は蓋掛部320の底壁321にしっかりと接触しているので、受け具200と蓋掛部320との間には、蓋掛部320と受け具200とで囲まれた空間Xが形成されている。そのため、後述するように、空間X内に固定材を流し込んでも、固定材が空間Xから漏れ出ることを防止出来るのである。
なお、下壁部130の下端131は蓋掛部320の底壁321上に直接接触しているが、これに限定されず、下壁部130の下端131に目地材を設け、当該目地材を介して、下壁部130の下端131を蓋掛部320の底壁321上に接触させてもよい。また、下壁部130の下端131は蓋掛部320の底壁321上に接触しているが、これに限定され
ず、下壁部130が、蓋掛部320の底壁321よりも下方へ延出すると共に、底壁321に隣接する排水部310の排水部側壁311に接触するように配置されてもよい。このように、下壁部130が下方へ延長されることで、受け具200の上下方向の設置される位置を変更しても、下壁部130が、排水部側壁311に接触した状態を維持出来る。また、蓋掛部320の底壁321の一部が欠損していても、下壁部130が、排水部側壁311に接触した状態を維持出来る。そして、受け具200と蓋掛部320との間には、蓋掛部320と受け具200とで囲まれた空間Xが形成され、後述するように、空間X内に固定材を流し込んでも、固定材が空間Xから漏れ出ることを防止出来るのである。また、下壁部130と排水部側壁311との間に隙間が確実に出来ないようにするために、下壁部130には、排水部側壁311に接触する目地材を設けてもよい。
また、裁置部120の貫通孔121には、後述する蓋体を固定するための固定具400が取り付けられている。この固定具400は、ボルトから構成されており、裁置部120の裏面側から固定具400の先端410を貫通孔121に貫通させて裁置部120の上方へ突出させ、固定具400の頭部420を裁置部120の裏面に当接させている。なお、固定具400はボルトに限定されず、後述する蓋体を固定可能であれば、任意の部材を採用できる。また、固定具400は裁置部120に設けられているが、これに限定されず、側壁部110や下壁部130に設けてもよい。
次に、図4(b)に示すように、受け具200と蓋掛部320との間に上方から固定材Yを流し込み、固定材Yによって空間X内を補填する。受け具200の下壁部130の下端131は蓋掛部320の底壁321に接触しているので、空間X内に流し込まれた固定材Yが、排水部310側へ漏れ出ることはない。そして、固定材Yが固化することで、固定材Yにより受け具200と蓋掛部320とが接着され、受け具200が蓋掛部320から外れないように固定されるのである。なお、固定材Yには無収縮モルタルを用いているが、これに限定されず、空間X内に流し込むことが出来て、固化した後は、受け具200と蓋掛部320とを接着して固定出来るものであれば、任意の材料を採用してもよい。
次に、図5に示すように、格子状のグレーチングから構成される蓋体500を、排水部310を覆うようにして受け具200の裁置部120上に設置し、固定具400の先端410にボルト430を螺号して、蓋体500を受け具200に固定する。これにより、蓋体500は排水構造物300から外れることなく、固定された状態となり、蓋体500の跳ね上がりや、蓋体500の盗難を防止できる。なお、蓋体500は、グレーチングの他にも、コンクリート蓋など任意の態様でよい。
ここで、既存の排水構造物300の蓋掛部320に対応する蓋体を取り付ける場合は、排水部310を確実かつ安全に覆うことができると共に、排水構造物300の上端部330に段差が出来ないようにする必要がある。そのため、蓋掛部320に対応する蓋体は、その横幅が、相対する蓋掛部320の側壁322間の幅L1と略等しく、その高さが、蓋掛部320の側壁322の高さH1と略等しくなっていた。
しかしながら、本願発明の受け具200によれば、側壁部110が、蓋掛部320の側壁322よりも内側に離間して配置されている分だけ開口幅が狭くなり、蓋体500の横幅L2を、既存の蓋体の横幅L1よりも狭くできる。さらに、本願発明の受け具200の裁置部120が、蓋掛部320の底壁321よりも上方へ嵩上げされているので、蓋体500の高さH2を、既存の蓋体の高さH1より低くできるのである。そのため、本願発明の受け具200によれば、幅や高さが変更された異なる種類の蓋体500を、既設の排水構造物300に容易に後付けすることが出来るのである。
また、本願発明の受け具200によれば、側壁部110が蓋掛部320の側壁322か
ら離間しているので、側壁322と側壁部110の間の空間を利用して、蓋体500を固定するための固定具400を容易に取り付けることが出来る。同様に、裁置部120が蓋掛部320の底壁321よりも上方に配置されているので、底壁321と裁置部120の間の空間を利用して、蓋体500を固定するための固定具400を容易に取り付けることが出来るのである。特に、既存の排水構造物300の蓋掛部320に、蓋体を固定するための固定具400を取り付ける場合は、既存の蓋掛部320周辺に孔をあける等の加工が別途必要となるため、作業が煩雑であった。しかしながら、本願発明の受け具200によれば、受け具200と蓋掛部320との間の空間を利用して、任意の固定具400を容易に取り付けることが出来るのである。
また、本願発明の受け具200によれば、幅や高さを小さく変更した蓋体500を容易に設置できることから、排水構造物300に設置する蓋体500の軽量化や小型化に寄与するのである。
さらに、本願発明の受け具200の施工方法によれば、受け具200と蓋掛部320との間に固定材Yを流し込むため、受け具200が蓋掛部320から外れないように強力に固定できる。
なお、本願発明の受け具200は、排水枡に取り付けるために平面視略四角形の枠状に構成されているが、これに限定されず、受け具片100を備えているのであれば、任意の形状であってもよい。例えば、略U字状の側溝からなる排水構造物に受け具200を取り付ける場合は、側溝上端に直線状に延出する蓋掛部に取り付けられるように、受け具200は、1つの受け具片100のみから構成されてもよい。つまり、受け具200は枠状に構成されておらず、直線状に延出する1つの受け具片100を備えた形状でもよい。
<実施形態2>
では以下に、本願発明の実施形態2について、図6を参照して説明する。この実施形態2に係る受け具200Aは、固定部材600Aを備えた点で、実施形態1にかかる受け具200と異なるが、その他の構成は共通するので、詳細な説明は省略する。なお、図6(a)は、排水構造物300に受け具200Aを取り付けた状態の平面図であって、固定部材600A付近を拡大した平面図、図6(b)はD-D断面図である。
図6に示すように、固定部材600Aは、金属製の略L字状の部材であり、平坦な基端部610Aと、当該基端部610Aから上方へ立ち上がる立壁部620Aとを備える。立壁部620Aの一部は、受け具200Aの側壁部110Aに溶接等によって固定されている。また、基端部610Aには、貫通孔611Aが設けられており、底壁321に設けられた貫通孔323と上下に重なるように配置されている。そして、ドリルねじ630Aの先端631Aを貫通孔611A及び貫通孔323に挿通させて、底壁321の裏面側のコンクリート部分にねじ込んで固定している。このように、受け具200Aを固定部材600Aによって蓋掛部320の一部へ固定した後、受け具200Aと蓋掛部320との間の空間XAに固定材を流し込み、固定材は固定部材600Aを内部に埋めた状態で固化する。このように、受け具200Aは固定部材600Aによって、蓋掛部320により強固に固定されることになる。なお、固定部材600Aは任意に利用されるもので、受け具200Aが固定材によって蓋掛部320に十分に固定されている場合は、固定部材600Aを利用しなくてもよい。また、固定部材600Aは、ドリルねじの態様であるが、これに限定されず、受け具200Aを蓋掛部320の一部に固定できるのであれば、任意の構成を採用できる。
<実施形態3>
では以下に、本願発明の実施形態3について、図7を参照して説明する。この実施形態
3に係る受け具200Bは、固定部材600Bを備えた点で、実施形態1にかかる受け具200と異なるが、その他の構成は共通するので、詳細な説明は省略する。なお、図7(a)は、排水構造物300に受け具200Bを取り付けた状態の平面図であって、固定部材600B付近を拡大した平面図、図7(b)はE-E断面図である。
図7に示すように、固定部材600Bは、ドリルねじから構成されている。また、受け具200Bの側壁部110Bには、貫通孔111Bが設けられており、側壁322に設けられた貫通孔324と直線状に並ぶように配置されている。そして、固定部材600Bの先端631Bを貫通孔111B及び貫通孔324に挿通させて、側壁322の裏面側のコンクリート部分にねじ込んで固定している。このように、受け具200Bを固定部材600Bによって蓋掛部320の一部へ固定した後、受け具200Bと蓋掛部320との間の空間XBに固定材を流し込み、固定材は固定部材600Bを内部に埋めた状態で固化する。このように、受け具200Bは固定部材600Bによって、蓋掛部320により強固に固定されることになる。なお、固定部材600Bは任意に利用されるもので、受け具200Bが固定材によって蓋掛部320に十分に固定されている場合は、固定部材600Bを利用しなくてもよい。また、固定部材600Bは、ドリルねじの態様であるが、これに限定されず、受け具200Bを蓋掛部320の一部に固定できるのであれば、任意の構成を採用できる。
<実施形態4>
では以下に、本願発明の実施形態4について、図8を参照して説明する。この実施形態4に係る受け具200Cは、延長部140Cを備えた点で、実施形態3にかかる受け具200Bと異なるが、その他の構成は共通するので、詳細な説明は省略する。なお、図8(a)は、排水構造物300に受け具200Cを取り付けた状態の平面図であって、固定部材600C付近を拡大した平面図、図8(b)はF-F断面図である。
図8に示すように、受け具200Cは、下壁部130Cの下端131Cから蓋掛部320の底壁321へ向けて延出する、平坦な延長部140Cを備える。この延長部140Cは、蓋掛部320の底壁321上に接触しているので、後述するように空間XC内に固定材を流し込んでも、延長部140Cと底壁321との間から固定材が漏れ出ることを防止できる。そして、延長部140Cが底壁321と接触しているので、受け具200C全体を排水部310側に突出するように配置できる。そのため、受け具200Cの側壁部110Cが、蓋掛部320の側壁322よりも更に内側に離間して配置されるので、それだけ開口幅が狭くなり、裁置部120Cに設置される蓋体の横幅を更に狭くでき、蓋体の軽量化や小型化に寄与するのである。
なお、受け具200Cは、ドリルねじで構成される固定部材600Cによって、蓋掛部320の一部に固定されているので、受け具200Cが排水部310側に突出していても、受け具200Cが排水部310側に傾いたり、歪むことを防止できる。そして、受け具200Cを固定部材600Cによって蓋掛部320へ固定した後、受け具200Cと蓋掛部320との間の空間XCに固定材を流し込み、固定材は固定部材600Cを内部に埋めた状態で固化する。なお、固定部材600Cは任意に利用されるもので、受け具200Cが固定材によって蓋掛部320に十分に固定されている場合は、固定部材600Cを利用しなくてもよい。
<実施形態5>
では以下に、本願発明の実施形態5について、図9を参照して説明する。この実施形態5に係る受け具200Dは、調節部材700Dを備えた点と目地材133Dを備えた点で、実施形態1にかかる受け具200と異なるが、その他の構成は共通するので、詳細な説明は省略する。なお、図9(a)は、排水構造物300に受け具200Dを取り付けた状
態の平面図であって、調節部材700D付近を拡大した平面図、図9(b)はG-G断面図である。
図9に示すように、調節部材700Dは、ナットから構成される固定側部材710Dと、ボルトから構成される可動側部材720Dとを備える。固定側部材710Dの一部は、受け具200Dの側壁部110Dの裏面側に溶接等で固定されている。そして、可動側部材720Dの先端722Dは、固定側部材710Dの螺孔711Dに螺号されており、可動側部材720Dの頭部721Dを回転させることで、可動側部材720Dは固定側部材710Dに対して上下にスライドすることが出来る。また、蓋掛部320の底壁321には、裏面側のコンクリート部分まで貫通している挿入孔325が形成されており、この挿入孔325は調節部材700Dの可動側部材720Dの先端722Dよりも幅広となっている。そして、可動側部材720Dの先端722Dは、挿入孔325の底部326に当接しているので、可動側部材720Dを回転させて上下にスライドさせれば、受け具200Dと蓋掛部320との上下方向の距離を調節することができ、その結果、受け具200Dの高さや姿勢を変えることが出来る。
特に、蓋掛部320の底壁321周辺は、経年劣化により一部が欠損している場合があるため、その欠損箇所に受け具200Dを取り付けると、受け具200Dの姿勢が傾くことや、受け具200Dを設置する位置が低くなる虞がある。すると、受け具200Dの裁置部120Dに裁置された蓋体が傾いてしまい、安定して設置できなくなる場合がある。しかしながら、本願発明の受け具200Dによれば、調節部材700Dによって、受け具200Dの高さや姿勢を変えることが出来るため、裁置部120Dに裁置された蓋体を、適切な位置に適切な姿勢(例えば、水平な状態)で設置できるのである。
また、受け具200Dの下壁部130Dは、蓋掛部320の底壁321よりも下方へ延出すると共に、底壁321に隣接する排水部310の排水部側壁311に沿うように配置されている。そして、下壁部130Dには、排水部側壁311に接触する目地材133Dが設けられている。そのため、調節部材700Dによって、受け具200Dの高さや姿勢を変えても、受け具200Dの下壁部130Dと排水部310の排水部側壁311との間の隙間は、目地材133Dによって埋められた状態を維持できる。これにより、調節部材700Dによって、受け具200Dの高さや姿勢を調節した後に、受け具200Dと蓋掛部320との間の空間XDに固定材を流し込んでも、受け具200Dの下壁部130Dと排水部310の排水部側壁311との隙間から固定材が漏れ出ることを防止できる。また、空間XDに固定材を流し込むと、固定材は調節部材700Dを内部に埋めた状態で固化する。さらに、可動側部材720Dの先端722Dと挿入孔325との隙間にも、固定材が入り込み固化するので、調節部材700Dの可動側部材720Dは蓋掛部320から外れにくくなり、受け具200Dは、調節部材700Dによって、蓋掛部320により強固に固定されることになる。
なお、調節部材700Dは任意に利用されるもので、受け具200Dの位置や姿勢を既存の治具により安定させてもよい。また、調節部材700Dは、ナットからなる固定側部材710Dと、ボルトからなる可動側部材720Dから構成されているが、これに限定されず、蓋掛部320に向けて突出しており、蓋掛部320と受け具200Dとの距離を調節可能な部材であれば、その他の任意の構成を採用できる。例えば、可動側部材720Dをドリルねじとすることで、底壁321の裏面側のコンクリート部分にねじ込んで固定しつつ、蓋掛部320と受け具200Dとの距離を調節することが出来る。また、目地材133Dは、ゴムやスポンジ等を採用しているが、これに限定されず、受け具200Dの下壁部130Dと排水部310の排水部側壁311との間の隙間を埋めて、固定材が流れ出ることを防止できるのであれば、任意の素材を採用できる。
<実施形態6>
では以下に、本願発明の実施形態6について、図10及び図11を参照して説明する。この実施形態6に係る受け具200Eは、相対する受け具片100Eを連結板220Eで連結した点で、実施形態1にかかる受け具200と異なるが、その他の構成は共通するので、詳細な説明は省略する。なお、図10(a)は、受け具200Eの全体斜視図、図10(b)は、排水構造物300に受け具200Eを取り付けた状態の平面図である。また、図11(a)は、図10(b)のH-H断面図、図11(b)は、図10(b)のI-I断面図、図11(c)は、図10(b)のI-I断面図であって、蓋体500Eを取り付けた状態の断面図である。
図10(a)に示すように、受け具200Eは、相対する2本の受け具片100Eの両端同士を連結板220Eで連結して、平面視略四角形の枠状に連結したもので、内側に開口部210Eを備える。受け具片100Eは、実施形態1にかかる受け具200の受け具片100と同じ構成である。一方、連結板220Eは、板状の長尺部材であり、連結板220Eは立てられた状態で、受け具片100Eの端部に溶接等で固定されている。また、連結板220Eには、受け具200Eを固定するための固定板221Eが任意で設けられている。
図10(b)、及び図11(a)に示すように、受け具200Eが排水構造物300の蓋掛部320に取り付けられると、受け具200Eの連結板220Eは、蓋掛部320の底壁321の排水部310側の端部付近に配置される。そして、上下方向に立設した連結板220Eは、蓋掛部320の側壁322と相対するように配置されており、連結板220Eと側壁322とで囲まれた空間XE1が形成されている。また、連結板220Eに設けられた固定板221Eの固定孔222Eには、ドリルネジで構成された固定部材223Eが挿通され、固定部材223Eは底壁321の裏面のコンクリート部分まで貫通してねじ込まれている。そのため、受け具200Eは蓋掛部320から外れないように強力に固定されているのである。その後、受け具200Eと蓋掛部320との間の空間XE1に固定材を流し込み、固定材は固定板221Eや固定部材223Eを内部に埋めた状態で固化する。
また、受け具200Eの連結板220Eを、上下方向に立設する平坦な板状に形成したことで、連結板220Eと側壁322との間の幅を広くすることができ、固定部材223Eをねじ込むための工具(例えば、インパクトレンチなど)を連結板220Eと側壁322との間に入れて利用し易いのである。さらに、連結板220Eと側壁322との間の幅を広くした分、相対する連結板220Eの横幅L3が狭くなる。そのため、開口部210Eを覆うように取り付けられる蓋体500Eの横幅も狭くなることから、蓋体500Eの軽量化や小型化に寄与するのである。
また、図11(b)に示すように、受け具200Eが排水構造物300の蓋掛部320に取り付けられると、受け具片100Eが蓋掛部320上に裁置された状態となっている。そして、側壁部110Eに設けられた貫通孔111Eに、ボルトで構成される軸部材150Eが取り付けられている。具体的には、軸部材150Eの先端151Eを貫通孔111Eに挿通させて、先端151Eを開口部210E側に向けて突出させる。また、軸部材150Eの頭部152Eを側壁部110Eの裏面に当接させている。その後、受け具200Eと蓋掛部320との間の空間XE2に固定材を流し込み、固定材は軸部材150Eの頭部152Eを内部に埋めた状態で固化する。このように、側壁部110Eが蓋掛部320の側壁322から離間しているので、側壁322と側壁部110Eの間の空間を利用して、蓋体500Eを固定するための軸部材150Eを容易に取り付けることが出来る。なお、軸部材150Eは、ボルトで構成されているが、これに限定されず、蓋体を回動可能に連結できるのであれば、任意の構成でよい。
次に、図11(c)に示すように、蓋体500Eを軸部材150Eに連結することで、蓋体500Eは軸部材150Eを中心に回動出来るように固定されるのである。すると、蓋体500Eは、両側の軸部材150Eを回転軸にして開閉出来るようになるので、排水構造物300の排水部310内を容易にメンテナンスしたり、清掃する事ができるのである。
<実施形態7>
では以下に、本願発明の実施形態7について、図12を参照して説明する。この実施形態7に係る受け具200Fは、調節部材700F及び突張式固定具800Fを備えた点で、実施形態1にかかる受け具200と異なるが、その他の構成は共通するので、詳細な説明は省略する。なお、図12(a)は、受け具200Fの全体斜視図、図12(b)は、I-I断面図、図12(c)は、J-J断面図である。
図12に示すように、受け具200Fは、4つの金属製の長尺状の受け具片100Fを平面視略四角形の枠状に連結したもので、側壁部110Fと、平坦な載置部120Fと、載置部120Fから下方へ延出する下壁部130Fとを備える。そして、相対する両側の受け具片100Fの側壁部110Fには、突張式固定具800Fが取り付けられている。具体的には、側壁部110Fの裏面、すなわち、排水構造物の蓋掛部の側壁に相対する面に、ナット等の固定部810Fを溶接等で取り付け、その固定部810Fの螺孔811Fに棒状のねじ等で構成される可動部820Fの末端821Fを螺合させて取り付ける。この可動部820Fは、回動させることで螺孔811F内を進み、先端822Fが外側へ突出するように移動できる。この可動部820Fの先端822Fは平坦面となっており、排水構造物の蓋掛部の側壁にしっかりと当接できるようになっている。なお、側壁部110Fを貫通する穴を設け、当該穴を可動部820Fの末端821Fと連続させてもよい。そして、側壁部110Fの内側から、側壁部110Fを貫通する穴を介して、六角レンチ等の工具を、可動部820Fの末端821Fに設けられた穴(例えば、角穴)に挿入し、この六角レンチ等の工具によって可動部820Fを回動させてもよい。また、可動部820Fの回動方法は、これに限定されず、適宜、任意の方法を採用することができる。
また、受け具200Fの四隅において、側壁部110Fの外面に調節部材700Fが取り付けられている。調節部材700Fは、筒状のナット等から構成される固定側部材710Fと、ネジ等から構成される可動側部材720Fとを備える。固定側部材710Fの一部は、受け具200Fの側壁部110Fの裏面側に溶接等で固定されている。そして、可動側部材720Fの末端721Fは、固定側部材710Dの螺孔711Fに螺号されており、可動側部材720Fを回転させることで、可動側部材720Fは固定側部材710Fに対して上下にスライドすることが出来る。この可動側部材720Fの先端722Fは平坦面となっており、排水構造物の蓋掛部にしっかりと当接できるようになっている。そして、可動側部材720Fを回転させて上下にスライドさせれば、受け具200Fと蓋掛部との上下方向の距離を調節することができ、その結果、受け具200Fの高さや姿勢を変えることが出来る。なお、可動側部材720Fは、ペンチ等の工具によって回転させることもできるが、その他にも、可動側部材720Fの末端721Fに設けられた穴(例えば、角穴)に、上方から六角レンチ等の工具差し込んで、可動側部材720Fを回転させてもよい。また、可動側部材720Fの回転方法は、これに限定されず、適宜、任意の方法を採用することができる。
では次に、本願発明の受け具200Fを取り付ける対象の排水構造物300Fについて、図13を参照して説明する。なお、排水構造物300Fは、金属製の断面略L字形状の枠材が取り付けられていない点で、図2に示す排水構造物300と異なるが、その他の構成は共通するので、詳細な説明は省略する。また、図13(a)は、排水構造物300F
の上端側を拡大した斜視図、図13(b)は、K-K断面図である。
図13に示すように、排水構造物300Fは、コンクリート等で略直方体形状に形成された排水枡となっており、排水部310Fを覆う蓋体を裁置するための蓋掛部320Fが、排水構造物300Fの上端部330Fに設けられている。この蓋掛部320Fの平坦な底壁321Fと、底壁321Fから上方へ立ち上がる側壁322Fには、金属製の断面略L字形状の枠材が取り付けられておらず、コンクリートで出来た底壁321Fと側壁322Fが露出している。なお、蓋掛部320Fの底壁321Fと側壁322Fには、金属製の断面略L字形状の枠材が取り付けられていないが、これに限定されず、蓋掛部320Fの底壁321Fと側壁322Fに、金属製の断面略L字形状の枠材を取り付けてもよい。
ここで、経年劣化等によって、図13に示すように、蓋掛部320Fの底壁321Fの一部が欠けたりして、蓋掛部320Fの底壁321Fや側壁322Fの強度が弱くなっている場合がある。また、排水構造物300Fの上端部330Fの強度低下を防止するために、蓋掛部320Fの底壁321Fや側壁322Fに、穴をあける等の加工を避けたい場合がある。そのような場合に、本願発明の受け具200Fは、排水構造物300Fの上端部330Fの強度低下を防ぎながら、排水構造物300に強固に取り付けることができる。
具体的には、図14(a)に示すように、受け具200Fを排水構造物300Fの上から蓋掛部320Fに裁置する。図14(b)及び図15に示すように、受け具200の調節部材700Fの可動側部材720Fが蓋掛部320Fの底壁321F上に裁置されて、受け具200Fが蓋掛部320F上に安定して設置されている。なお、図14(a)は、排水構造物300Fの上から受け具200Fを取り付ける様子を示した斜視図、図14(b)は、排水構造物300Fに受け具200Fを取り付けた状態を示す斜視図、図15(a)は、図14(b)に示すL-L断面図、図15(b)は、図14(b)に示すM-M断面図である。
次に、図15(b)に示すように、受け具200Fの四隅に取り付けられた各調節部材700Fの可動側部材720Fを回転させて上下にスライドさせて、受け具200Fが水平になるように姿勢を調節する。その際、可動側部材720Fの先端722Fが蓋掛部320Fの底壁321F上に当接しているだけなので、蓋掛部320Fの底壁321Fに穴をあける等の加工を行わず、蓋掛部320Fの強度が低下することを防ぐことができる。
次に、各調節部材700Fによって受け具200Fが水平になるように姿勢を調節したら、突張式固定具800Fによって、受け具200Fを排水構造物300Fに固定する。具体的には、図14(b)及び図15(a)に示すように、受け具200Fの両側の相対する受け具片100Fに取り付けられた各突張式固定具800Fを、蓋掛部320Fの側壁322Fに移動させて(図14(b)及び図15(a)の矢印参照)、受け具200Fの両側の突張式固定具800Fを側壁322Fに向けて突っ張らせて、受け具200Fを排水構造物300Fに固定するのである。その際、図15(a)に示すように、作業員がペンチ等の工具によって突張式固定具800Fの可動部820Fを回転させ、先端822Fが外側へ突出するように移動させる。そして、受け具200Fの両側に位置する突張式固定具800Fの先端822Fが、蓋掛部320Fの側壁322Fに当接して突っ張ることで、受け具200Fが排水構造物300Fに強固に固定されるのである。また、突張式固定具800Fを移動させて両側で突っ張らせるという簡単な作業によって、受け具200Fを排水構造物300Fに強固に固定できるので、非常に作業性が良いのである。さらに、突張式固定具800Fの可動部820Fが蓋掛部320Fの側壁322Fに当接しているだけなので、蓋掛部320Fの側壁322Fに穴をあける等の加工を行わず、蓋掛部320Fの強度の低下を防ぐことができる。
また、受け具200Fの下壁部130Fが、蓋掛部320Fの底壁321Fよりも下方へ延出すると共に、底壁321Fに隣接する排水部310Fの排水部側壁311Fに接触するように配置されている。そのため、蓋掛部320Fと受け具200Fとで囲まれた空間XF内に固定材を流し込んでも、固定材が空間XFから漏れ出ることを防止出来るのである。そして、空間XF内に固定材を流しこむことで、蓋掛部320Fの底壁321Fの欠損箇所を固定材により補修できるのである。さらに、空間XFは、蓋掛部320Fに沿って略L字状に広がっているので、空間XFに充填された固定材によって、蓋掛部320F全体が補修され、強度が上がるのである。なお、下壁部130と排水部側壁311との間に隙間が確実に出来ないようにするために、下壁部130と排水部側壁311との間にテープ等を張り付ける、又は板を宛がってもよい。また、受け具200Fの下壁部130Fが、蓋掛部320Fの底壁321Fよりも下方へ延出すると共に、底壁321Fに隣接する排水部310Fの排水部側壁311Fに接触するように配置されているが、これに限定されず、下壁部130Fの下端が蓋掛部320の底壁321上に直接接触するように配置してもよい。
なお、突張式固定具800Fは、固定部810Fと可動部820Fとから構成されているが、これに限定されず、受け具200Fの両側に設けられ、蓋掛部320Fの側壁322Fに当接して突っ張ることで、受け具200Fを排水構造物300Fに強固に固定できるものであれば、その他の構成であってもよい。また、突張式固定具800Fは、受け具200Fの相対する2つの辺にそれぞれ設けられているが、これに限定されず、受け具200Fの4つの辺にそれぞれ設けてもよい。また、蓋掛部の強度に支障がなければ、受け具200Fは、突張式固定具800Fに加えて、図6に示す固定部材600Aや図7に示す固定部材600Bを併用してもよい。
<実施形態8>
では以下に、本願発明の実施形態8について、図16を参照して説明する。この実施形態8に係る受け具200Gは、台座730Gを備える点で、実施形態7にかかる受け具200Fと異なるが、その他の構成は共通するので、詳細な説明は省略する。また、排水構造物300Gは、蓋掛部320Gの底壁321Gの欠損状態が、図14及び図15に示す排水構造物300Fと異なるが、その他の構成は共通するので、詳細な説明は省略する。なお、図16(a)は、排水構造物300Gの蓋掛部320G周辺の縦断面図、図16(b)は、受け具200Gを排水構造物300Gに取り付けた状態の調節部材700G周辺の縦断面図である。
図16(a)に示すように、排水構造物300Gは、コンクリート等で略直方体形状に形成された排水枡となっており、排水部310Gを覆う蓋体を裁置するための蓋掛部320Gが、排水構造物300Gの上端部330Gに設けられている。この蓋掛部320Gでは、コンクリートで出来た底壁321Gと側壁322Gが露出している。そして、経年劣化等によって、図16(a)に示すように、蓋掛部320Gの底壁321Gの大部分が欠けている場合がある。このような場合に、図15に示すような受け具200Fの調節部材700Fでは蓋掛部320Gの底壁321Gにしっかりと当接できず、受け具200Gの姿勢を調節するのが難しくなる虞がある。
そこで、本願発明の実施形態8にかかる受け具200Gでは、図16(b)に示すように、台座730Gを備えている。まず、調節部材700Gは、螺孔711Gを備えた固定側部材710Gと、ボルト等から構成される可動側部材720Gとを備える。固定側部材710Gは、受け具200Gの側壁部110Gの裏面側に溶接等で固定されている。調節部材700Gは、蓋掛部320Gの底壁321Gに向けて突出しているものの、蓋掛部320Gの底壁321Gの大部分は欠けているので、調節部材700Gは底壁321Gに安
定して当接することが難しいが、その代わりに、調節部材700Gは台座730Gに安定して当接している。この台座730Gは、可動側部材720Gの先端が当接する平坦な支持部731Gと、蓋掛部320Gの側壁322Gにネジ等によって固定される取付部732Gを備えた略L字形状をしている。そして、可動側部材720Gは、固定側部材710Gの螺孔711Gに螺号されており、先端722Gは台座730Gの支持部731Gに当接している。そのため、可動側部材720Gを回転させて固定側部材710Gに対して上下にスライドさせれば、受け具200Gと蓋掛部320Gとの上下方向の距離を調節することができ、その結果、受け具200Gの高さや姿勢を変えることが出来る。
さらに、空間XG内に固定材を流しこむことで、蓋掛部320Gの底壁321Gの大きな欠損箇所を固定材により補修でき、さらに、空間XF全体に充填された固定材によって、蓋掛部320G全体が補修され、強度が上がるのである。
なお、受け具200Gの台座730Gは、支持部731Gと取付部732Gとを備えた略L字形状をしているが、これに限定されず、受け具200Gの高さや姿勢を調節するために、調節部材700Gの可動側部材720Gが当接できるのであれば、任意の構成であってもよい。また、受け具200Gでは、可動側部材720Gの先端722Gが台座730Gの支持部731Gに当接しているが、これに限定されず、可動側部材720Gの先端722Gが支持部731Gに設けられた螺孔に螺合して固定されてもよい。これにより、受け具200Gが、調節部材700Gと台座730Gの固定によって、排水構造物300Gに安定的に取り付けられるのであれば、突張式固定具を利用しなくてもよい。また、また、蓋掛部の強度に支障がなければ、受け具200Gでは、図6に示す固定部材600Aや図7に示す固定部材600Bを併用してもよい。
なお、本願発明の受け具、及び当該受け具の施工方法は、上記の実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲、実施形態の範囲で、種々の変形例、組み合わせが可能であり、これらの変形例、組み合わせもその権利範囲に含むものである。

Claims (7)

  1. 排水構造物の蓋掛部に取り付けられ、蓋体を取り付けるための受け具であって、
    前記蓋掛部の側壁と相対すると共に、当該側壁から離間して配置される側壁部と、
    前記蓋体を裁置すると共に、前記排水構造物の蓋掛部の底壁よりも上方へ配置される裁置部と、
    前記裁置部の下方へ延出して、前記排水構造物の蓋掛部の底壁、又は前記底壁に隣接する排水部の排水部側壁と接触する下壁部と、を備えたことを特徴とする受け具。
  2. 前記蓋掛部の一部と固定可能な固定部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載の受け具。
  3. 前記蓋掛部の底壁側に向けて突出し、前記蓋掛部との距離を調節可能な調節部材を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の受け具。
  4. 前記蓋掛部の側壁に取り付けられ、前記調節部材が当接する台座を備えたことを特徴とする請求項3に記載の受け具。
  5. 前記受け具は枠状に構成されており、相対する両側の側壁部に、前記蓋掛部の側壁に向けて移動可能な突張式固定具を備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の受け具。
  6. 前記排水構造物の蓋掛部の底壁に隣接する排水部の排水部側壁と接触する下壁部は、
    前記排水部側壁に接触する目地材を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の受け具。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の受け具の施工方法であって、
    前記受け具を前記排水構造物の蓋掛部に取り付けた後、前記受け具と前記蓋掛部との間の空間に、固定材が流し込まれることを特徴とする施工方法。
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