JP2022550970A - リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラス、強化ガラス、その製造方法およびディスプレイ部品 - Google Patents

リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラス、強化ガラス、その製造方法およびディスプレイ部品 Download PDF

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Abstract

リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、質量率で、50%~72%のSiO2、10%~27%のAl2O3、0.1%~10.0%のB2O3、2%~10%のLi2O、4%~15%のNa2O、0.1%~5.0%のZrO2、および0~4%のK2Oを含み、Li2O、Na2O、およびK2Oの質量の合計は9%以上であり、Li2Oの質量とLi2O、Na2O、およびK2Oの質量の合計との比は(0.22~0.48):1である。【選択図】図1

Description

本発明は、ガラスの分野に関し、特に、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラス、強化ガラス、その製造方法およびディスプレイ部品に関する。
薄板ガラスは、ディスプレイ効果に影響を与えることなく、ディスプレイ部品のディスプレイパネルを保護するために使用されるコンポーネントである。ディスプレイ部品として、例えば、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、デジタルカメラ、フラットパネルディスプレイ(FPD)などの多くのディスプレイ部品が多く知られている。近年、携帯電話やPDAなどのディスプレイ部品の薄型化・高機能に伴い、ガラスの機械的強度への要求が高まっている。したがって、一般的には、薄板ガラスに対しさらに化学強化させて焼戻しガラスを得る。このような焼戻しガラスは、イオン交換処理によって化学強化し、ガラス表面のナトリウムイオンとリチウムイオンをイオン交換塩においてのカリウムイオンまたはナトリウムイオンと交換して、ガラス表面に圧縮応力層を形成することができる。
従来のガラスカバープレート市場では、主に、例えばコーニングのゴリラガラス、NEGのT2X-1、旭硝子のドラゴントレイルガラス、中国旭虹のパンダガラス、中国南玻のKK3ガラスなどの(ホウ素)アルミノケイ酸塩ガラスやリチウム(ホウ素)アルミノケイ酸塩ガラスが知られている。ただし、従来のガラスは、強度がそれなりに高くないため、モバイルデバイスの保護ガラスに使用すると、十分な保護の役割を果たすことはできない。
そこで、より強度が高いリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスを提供する必要がある。
さらに、強化ガラス、強化ガラスの製造方法、およびディスプレイ部品も提供される。
リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスであって、質量率で、
50%~72%のSiO
10%~27%のAl
0.1%~10.0%のB
2%~10%のLiO、
4%~15%のNaO、
0.1%~5.0%のZrO、及び
0~4%のKOを含み、
LiO、NaO、及びKOの質量の合計は9%以上であり、LiOの質量とLiO、NaO、およびKOの質量の合計との比は(0.22~0.48):1である、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラス。
上記のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスから化学強化によって得られた強化ガラス。
強化ガラスの製造方法であって、上記のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスに対して、まず、温度が390℃~420℃、質量比が2:8~8:2のNaNOとKNOの混合溶融物中で2~6時間の焼き戻し処理を行い、次に、温度が380℃~400℃、質量比が0.1:99.9~15:85のNaNOとKNOの混合溶融物中で2~4時間の焼き戻し処理を行って、強化ガラスを得るステップを含む、強化ガラスの製造方法。
上記のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラス、又は上記の強化ガラス、若しくは上記の強化ガラスの製造方法によって製造された強化ガラスを含む、ディスプレイ部品。
本発明の1つまたは複数の実施形態の詳細は、以下の添付した図面および記載に示されている。本発明の他の特徴、目的及び利点は、明細書、添付した図面及び特許の範囲から明らかになるであろう。
図1は、一実施形態に係るリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスの製造方法のプロセスフローチャートである。 図2は、一実施形態に係る強化ガラスの製造方法のプロセスフローチャートである。
以下、本発明を容易に理解するために、特定の実施形態を参照しながら本発明についてより完全に説明する。特定の実施形態には、本発明の好ましい実施例が示されている。しかし、本発明は、多くの異なる形態で実現されてもよく、本明細書に記載されている実施例に限定されるものではない。その一方で、これらの実施例を挙げる目的は、本発明の開示をさらに徹底的かつ完全に理解することである。
他に定義されない限り、本明細書中で使用された全ての専門用語及び科学技術用語は、本発明に属する分野の当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。本発明の明細書で使用された用語は、具体的な実施例を説明するためのものだけであり、本発明を限定するためのものではない。
一実施形態に係るリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、質量率で、
50%~72%のSiO
10%~27%のAl
0.1%~10.0%のB
2%~10%のLiO、
4%~15%のNaO、
0.1%~5.0%のZrO、及び
0~4%のKOを含み、
LiO、NaO、及びKOの質量の合計は9%以上であり、ZrOとAlの質量の合計は10%を超えており、LiOの質量とLiO、NaO、およびKOの質量の合計との比は(0.22~0.48):1である。
一実施例において、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、MgO、CaO、SrO、ZnO、およびTiOのうちの少なくとも1つをさらに含む。具体的には、MgOの質量率は6%以下であり、CaOの質量率は4%以下であり、SrOの質量率は4%以下であり、ZnOの質量率は4%以下であり、TiOの質量率は2%以下である。さらに、MgOの質量率は4%以下であり、CaOの質量率は2%以下であり、SrOの質量率は2%以下であり、ZnOの質量率は2%以下であり、TiOの質量率は1%以下である。
さらに、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、MgO、ZnO、およびTiOのうちの少なくとも1つをさらに含み、MgOの質量率は2%以下であり、ZnOの質量率は2%以下であり、TiOの質量率は1%以下である。
一実施例において、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、質量率で、1%以下のSnOをさらに含む。さらに、SnOの質量率は0.5%以下である。
他の実施例において、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、質量率で、0.5%以下のCeOをさらに含む。
さらに好ましくは、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、50%~72%のSiO、10%~27%のAl、0.1%~10.0%のB、2%~10%のLiO、4%~15%のNaO、0.1%~5.0%のZrO、0~4%のKO、質量率が4%以下のMgO、質量率が2%以下のZnO、質量率が1%以下のTiO、質量率が1%以下のSnO、及び質量率が0.5%以下のCeOを含む。LiO、NaO、及びKOの質量の合計は9%以上であり、LiOの質量とLiO、NaO、およびKOの質量の合計との比は(0.22~0.48):1である。
なお、本実施形態において、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスには、PおよびFeが含まれていない。リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスにはPが添加されていない場合、PとBの添加によるP-B相分離の混濁を回避して、ヘイズ(すなわち不透明度)の増加とガラスの化学的安定性の低下を回避することができる。
SiO(二酸化ケイ素)は、ガラス形成において重要な酸化物であり、ガラス骨格を形成するために不可欠な成分である。SiOは、ガラスの強度と化学的安定性を向上させることができ、ガラスに高いひずみ点と低い熱膨張係数を与えることができる。本実施形態において、SiOの質量率について、好ましくは50%~72%、さらに好ましくは55%~67%、最も好ましくは58%~64%である。SiOの質量率が50%未満の場合、ガラス本体の網目構造が悪く、機械的性質が悪く、耐候性が悪くなる。SiOの質量率が72%を超える場合、製造過程でのガラスの溶融温度が高くなり、エネルギー消費量が増加し、気泡や石などの欠陥が頻繁に発生しやすくなる。さらに、シリカ-酸素骨格構造の割合が比較的高く、網目の隙間が小さいため、イオン交換による化学強化に不利な影響を及ぼし、化学強化の効率に影響を及ぼす。従って、本実施形態において、SiOの質量率は、50%~72%に設定される。
Al(三酸化アルミニウム)は、網目の形成に関与し、網目形成体として機能するとともに、ガラスの結晶化傾向を低減し、ガラスの化学的安定性、熱安定性、機械的強度、および硬度を向上させることができる。さらに、Alは、延伸ガラスの弾性率を高めるために不可欠な成分でもある。ただし、Alを添加すると、ガラスの粘度が高くなる。Alの質量率が高すぎると、材料特性が長いガラスが得られにくくなり、ガラスの成形が困難になる。さらに、ガラス中のAl3+は、シリコン酸素四面体[SiO]網目よりもはるかに大きいアルミニウム酸素四面体網目[AlO]を形成する傾向があり、イオン拡散のチャネルとして大きなギャップを残すため、ガラスにおいてAlの含有量が高くなると、アルカリ金属イオンの移動と置換率が促進される。Alの含有量が高いほど、骨格網目の隙間が大きくなり、イオン交換を促すが、熱膨張係数は、その含有量が高いからさらに低下することはない。逆に、ガラスの高温粘度が大幅に上昇し、製造工程での溶融温度が高くなりすぎてエネルギー消費量が増加し、気泡や石などの欠陥の制御に不利な影響を及ぼす。ただし、Alの含有量が低いと、網目空間の隙間が小さくなり、イオンの移動に不利な影響を及ぼし、化学強化の効率に深刻な影響を及ぼす。従って、本実施形態において、Alの質量率は、好ましくは10%~27%、さらに好ましくは13%~25%、最も好ましくは16%~22%である。
(ホウ素酸化物)は、ボロアルミノケイ酸塩ガラスの重要な成分の1つであり、形成体の酸化物に属し、アルミノケイ酸塩ガラスの熱膨張係数を低減し、アルミノケイ酸塩ガラスの熱安定性および化学的安定性を向上させることができる。Bの含有量が高すぎると、高温での粘度低下効果によりホウ素が激しく揮発する。また、Bの含有量が高すぎると、成形温度が狭くなり、ボロアルミノケイ酸塩ガラスを伸ばして管を成形する過程中で壁厚や管径を精密に制御することが困難になる。さらに、Bの導入量が高すぎると、ボロ酸素三角形[BO]が増加されるより、ボロアルミノケイ酸塩ガラスの膨張係数などが逆に増加され、異常現象が発生する。Bの含有量が高すぎると、ガラスのイオン交換容量が大幅に低下する。従って、本実施形態において、Bの質量率は、好ましくは0.1%~10.0%、さらに好ましくは0.5%~4%、最も好ましくは1%~2%である。
LiO(酸化リチウム)は、理想的なフラックスであり、イオン交換の主成分であり、Liの分極特性により、高温での高温粘度を効果的に低減でき、Liは、半径が小さいため、ガラス本体の空気に充填されて遊離酸素のバランスをとることができる。したがって、適切な量のLiOは、ガラス本体の機械的強度、表面硬度、および耐薬品性を大幅に向上させることができる。本実施形態では、強化プロセスにおいてNaNOとKNOの混合溶融塩を使用するため、ガラス中のLiと溶融塩中のNaとのイオン交換を行うことにより、圧縮応力層の深さを短時間で増やすことができ、ガラスにより優れた機械的耐衝撃性を与える。LiOの質量率は、好ましくは2%~10%、さらに好ましくは3%~7%、最も好ましくは4%~6%である。LiOの質量率が2%未満の場合、ガラスがより高い応力層の深さを得るのは基本的に困難になり、10%を超える場合、ガラスの製造コストが増加され、ガラスの膨張係数が大幅に増加し、且つガラスの結晶化傾向が非常に高くなり、ガラスに石が形成される欠陥の可能性が大幅に増加する。
NaO(酸化ナトリウム)は、ボロアルミノケイ酸塩ガラスの網目修飾酸化物(network modifying oxides)であり、遊離酸素を供給してSi-O結合を切断し、それにより、アルミノケイ酸塩ガラスの粘度および溶融温度を低下させることができる。NaOの含有量が高すぎると、線熱膨張係数が増加し、化学的安定性が低下し、NaOの揮発量が増加して、アルミノケイ酸塩ガラスの組成が不均一になる可能性がある。または、NaOの含有量が低すぎると、ガラスの溶融と成形に不利な影響を及ぼし、NaイオンとKイオンの化学的交換によってガラスの表面に圧縮応力層を形成してガラスの機械的強度を高める目的を果たすことに不利な影響を及ぼす。本実施形態では、NaO成分は、焼戻し中において、溶融物中のKイオンと交換してガラス表面の圧縮応力を形成する役割を果たしているため、ガラスの強度性能に直接影響を与える。従って、本実施形態において、NaOの質量率は、好ましくは4%~15%、さらに好ましくは6%~12%、最も好ましくは8%~10%である。
O(酸化カリウム)およびNaOは、両方ともアルカリ金属酸化物であり、ガラス構造において同様の機能を持っている。NaOの代わりに少量のKOを使用すると、一連のガラス特性を向上させる「混合アルカリ効果」を発揮できる。KOは、溶融特性を改善し、化学強化においてイオン交換率を高めて必要な表面圧縮応力と応力層の深さを得るのに使用されるコンポーネントである。KOの含有量が高すぎると、耐候性が低下する。本実施形態では、本発明者は、ガラス中のアルカリ金属の含有量に対する分析により、KOの質量率を0~4%に設定する。KOの質量率は、さらに好ましくは0~3%、最も好ましくは0~2%である。
ZrOは、主に、立方晶[ZrO]配位の形態でケイ酸塩ガラスに存在しており、イオン半径が大きいため、ガラス構造の網目修飾体に属し、且つガラスへの溶解度が小さいという原因で、ガラスの粘度を大幅に増加させるから、その添加量が5%を超えてはならない。ZrOは、ガラスの耐酸・アルカリ性と屈折率を向上させることができる。従って、本実施形態において、ZrOの質量率は、好ましくは0.1%~5.0%、さらに好ましくは1%~4%、最も好ましくは3%~4%である。
MgO(酸化マグネシウム)は、網目修飾酸化物の一種であり、ガラスの融点の低下に役立ち、高温でガラスの粘度を下げ、ガラスの溶融と清澄化を促進し、均一性を向上させ、耐加水分解性を高めることができる。さらに、MgOは、ガラスを安定させ、ガラスの耐久性を向上させ、ガラスの結晶化を防ぎ、ガラス内のアルカリ金属イオンの移動を抑制することができ、ガラスの弾性率を向上させる機能も持っている。MgOは、低温でガラス網目空間の安定性を高め、ガラスの熱膨張係数をある程度低下させることができるが、イオン交換に対して阻害効果があるため、本実施形態では、MgOは必須成分ではなく、省略してもよい。本実施形態において、MgOの質量率は、好ましくは0~6%、さらに好ましくは0~4%、最も好ましくは0~2%である。MgOの質量率が6%を超えると、Mg2+はガラスのイオン交換容量を著しく阻害し、圧縮応力層の深さを大幅に減少させる。
CaO(酸化カルシウム)は、シリコン酸素四面体[SiO]によって形成された網目を緩和および破壊し、高温でのガラスの溶融特性を改善するがあるいはガラスが失透しにくくなる。ただし、その含有量が多すぎると、アルミノケイ酸塩ガラスの耐候性に影響を与え、イオン交換の進行を著しく阻害するため、本実施形態では、CaOは必須成分ではなく、省略してもよい。CaOの質量率は、好ましくは0~4%、さらに好ましくは0~2%である。
SrO(酸化ストロンチウム)は、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムに類似しており、ガラスの高温粘度を低下させ、溶融を促進することができるが、イオン半径が大きいため、SrOは、ガラス構造中のLi-Na-Kイオンの交換プロセスを阻害しないので、少量の酸化ストロンチウムを酸化カルシウムと酸化マグネシウムの一部に置き換えてもよい。本実施形態において、SrOの質量率は、好ましくは0~4%、さらに好ましくは0~2%である。本実施形態において、SrOも省略してもよい。
ZnO(酸化亜鉛)は、二価の金属酸化物に属し、アルカリ土類金属酸化物の機能も有し、ケイ酸塩ガラス系では、一部のZnO材料を添加することで、ガラスの溶融温度を効果的に低下させ、ガラス転移温度Tgを下げると同時に、ガラス基板の耐アルカリ性を向上させることができる。アルミノケイ酸塩ガラス本体では、Znは、常に、2つの配位子[ZnO]と[ZnO]に存在しており、[ZnO]はアルカリ含有量の増加とともに増大し、ガラスの結晶化傾向を増加させる。本発明では、一部の酸化亜鉛を使用して酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムを置き換えることにより、ガラスの化学的安定性を維持するとともに、イオン交換の急速な進行を促進することができる。ZnOの質量率は、好ましくは0~4%、さらに好ましくは0~2%である。本実施形態において、ZnOも省略してもよい。
TiOは、ZrOと同様の機能を有し、遷移元素であり、一定の着色力を有し、黄色を示し、ガラスの化学的安定性を向上させ、ガラスの色温度を上昇させることができる従って、本実施形態において、TiOの質量率は、好ましくは0~2%、さらに好ましくは0~1%である。本実施形態において、TiOは必須成分ではなく、省略してもよい。
SnOとCeOは、両方ともさまざまな原子価状態でガラス本体に存在することが多いため、ガラスのUV耐性を増加させ、着色イオンの原子価変化による色の変化を防ぐことができる。さらに、SnOとCeOを単独または組み合わせて添加すると、一般的に使用されている清澄剤としてガラス本体の高温消泡能力を向上させることもできる。本実施形態において、SnOの質量率は、好ましくは0~1%、さらに好ましくは0~0.5%であり、CeOの質量率は、好ましくは0~0.5%である。本実施形態において、SnOとCeOは、両方とも必須成分ではなく、省略してもよい。
LiO、NaO、およびKOの質量の合計を9%以上に設定することにより、以下の効果が得られる。典型的なガラス網目修飾体としてのアルカリ金属は、ガラスの溶融温度を大幅に下げることができる。さらに、本発明では、アルカリ金属イオンは、ガラスの表面に十分な圧縮応力層が得られるように、ガラスを化学強化してイオン交換を実現できるかどうかの鍵となる。総合的に検討した結果、LiO、NaO、およびKOの質量の合計は9%以上である必要がある。
LiOの質量とLiO、NaO、およびKOの質量の合計との比を(0.22~0.48):1に設定することにより、以下の効果が得られる。本発明では、アルカリ金属は、ガラスが高性能の化学強化を実現できるかどうかの鍵であり、化学強化プロセス中に異なる役割を果たしている。化学焼戻しの最初のステップで焼戻し塩中のNaイオンおよびKイオンの一部と交換するには、ガラス本体に一定の割合のLiが必要である。イオン体積の違いにより、ガラス表面に応力勾配のある圧縮応力層が形成されて応力層の深さが比較的深くなるため、ガラスの強度と靭性を高めることができる。長期試験にわたって、LiOは全アルカリ金属含有量の22%以上を占め、48%を超えてはならない。全アルカリ金属中のLiOの割合が焼き戻し性能に影響を与えることに加えて、LiOの相対分子量が小さいため、同じ質量率で、LiOはNaOおよびKOよりもモル数が多く、ガラスの溶融温度を大幅に低減する可能性があり、生産管理に役立たず、LiOが多すぎるとガラスの結晶化を引き起こす恐れがある。したがって、アルカリ金属中のLiOの割合は48%を超えてはならない。
ZrOとAlの質量の合計を10%より大きく設定することにより、以下の効果が得られる。本発明では、ZrOおよびAlは、化学焼戻しプロセス中のアルカリ金属イオンの交換の速度と難易度を決定する重要なコンポーネントであり、網目中間体として、ガラス網目構造に部分的に関与する。大分子のZrOは、網目の隙間に充填され、アルカリ金属イオン交換用の緩い構造チャネルを形成し、ガラスの深さ方向のイオン交換を促進する。それにより、高い応力深さと高い表面応力が形成される。さらに、ZrOとAlは、ガラスの化学的安定性を向上させることができ、したがって、ZrOとAlの質量の合計は10%以上である必要がある。
いくつかの実施例において、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、好ましくは、質量率で、55%~67%のSiO、13%~25%のAl、0.5%~4%のB、3%~7%のLiO、6%~12%のNaO、1%~4%のZrO、及び0~3%のKOを含む。LiO、NaO、及びKOの質量の合計は9%以上であり、ZrOとAlの質量の合計は16%を超えており、LiOの質量とLiO、NaO、およびKOの質量の合計との比は(0.27~0.41):1である。
この実施例において、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、MgO、CaO、SrO、ZnO、およびTiOのうちの少なくとも1つをさらに含んでもよい。具体的には、MgOの質量率は6%以下であり、CaOの質量率は4%以下であり、SrOの質量率は4%以下であり、ZnOの質量率は4%以下であり、TiOの質量率は2%以下である。
さらに、MgOの質量率は4%以下であり、CaOの質量率は2%以下であり、SrOの質量率は2%以下であり、ZnOの質量率は2%以下であり、TiOの質量率は1%以下である。
この実施例において、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、SnOとCeOのうちの少なくとも1つをさらに含み、SnOの質量率は1%以下であってもよい。さらに、SnOの質量率は0.5%以下であり、CeOの質量率は0.5%以下である。
さらに好ましくは、この実施例において、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、55%~67%のSiO、13%~25%のAl、0.5%~4%のB、3%~7%のLiO、6%~12%のNaO、1%~4%のZrO、0~3%のKO、質量率が4%以下のMgO、質量率が2%以下のZnO、質量率が1%以下のTiO、質量率が1%以下のSnO、及び質量率が0.5%以下のCeOを含む。LiO、NaO、及びKOの質量の合計は9%以上であり、ZrOとAlの質量の合計は16%を超えており、LiOの質量とLiO、NaO、およびKOの質量の合計との比は(0.27~0.41):1である。
なお、この実施例において、MgO、CaO、SrO、ZnO、TiO、SnO、及びCeOは、省略してもよい。
他の実施例において、さらに好ましくは、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、質量率で、58%~64%のSiO、16%~22%のAl、1%~2%のB、4%~6%のLiO、8%~10%のNaO、3%~4%のZrO、及び0~2%のKOを含む。LiO、NaO、及びKOの質量の合計は9%以上であり、ZrOとAlの質量の合計は19.5%を超えており、LiOの質量とLiO、NaO、およびKOの質量の合計との比は(0.29~0.38):1である。
この実施例において、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、MgO、CaO、SrO、ZnO、およびTiOのうちの少なくとも1つをさらに含んでもよい。具体的には、MgOの質量率は6%以下であり、CaOの質量率は4%以下であり、SrOの質量率は4%以下であり、ZnOの質量率は4%以下であり、TiOの質量率は2%以下である。
さらに、MgOの質量率は4%以下であり、CaOの質量率は2%以下であり、SrOの質量率は2%以下であり、ZnOの質量率は2%以下であり、TiOの質量率は1%以下である。
さらに、この実施例において、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、SnOとCeOのうちの少なくとも1つをさらに含み、SnOの質量率は0.5%以下であり、CeOの質量率は0.5%以下であってもよい。
さらに好ましくは、この実施例において、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、58%~64%のSiO、16%~22%のAl、1%~2%のB、4%~6%のLiO、8%~10%のNaO、3%~4%のZrO、0~2%のKO、質量率が4%以下のMgO、質量率が2%以下のZnO、質量率が1%以下のTiO、質量率が1%以下のSnO、及び質量率が0.5%以下のCeOを含む。LiO、NaO、及びKOの質量の合計は9%以上であり、ZrOとAlの質量の合計は19.5%を超えており、LiOの質量とLiO、NaO、およびKOの質量の合計との比は(0.29~0.38):1である。
なお、この実施例において、MgO、ZnO、TiO、SnO、及びCeOは、省略してもよい。
従来の技術では、非ゼロかつ1モル%未満のPとKOを含み、LiOの質量とB、P、SiO、およびAlの質量の合計との比が0.074未満であるガラス組成物が公開されている。これに対して、本発明の実施形態におけるリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスにはPが含まれていないため、PとBの添加によるP-B相分離の混濁を回避して、ヘイズ(即ち不透明度)の増加を回避することができる。また、ガラス中にPが含まれることは、特に水蒸気や酸性液体によるガラスの腐食により、ガラスの化学的安定性を低下させる。さらに、本発明の実施形態では、LiOとB、P、SiO、およびAlの総モル量との比は、一般に0.074より高く、LiOの量は、一般に、NaOの量よりも高いため、ガラス本体のLiイオンを強化塩のNaおよびKイオンと交換するという利点を十分に活用できる。その結果、本実施形態におけるリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、表面応力値が800MPaより大きく、深さが130μmより大きく、すなわち、ガラスの曲げ強度および衝撃に耐えるエネルギー限界が大幅に増加する。
別の技術では、焼戻し後のガラスの中心張力が50Mpa未満、ガラスの表面圧縮応力が600Mpa~1200Mpaであり、ガラスの曲げ強度が500MPaに達する可能性がある薄いリチウムアルミニウムシリコンガラスが開示されている。このガラスの応力層の深さは50μm未満であるはずである。これに対して、本実施形態におけるリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスの強化後の応力層の深さは100μmより大きくする必要があるため、上記の技術における焼戻しガラスの応力層の深さよりはるかに大きい。
別の従来の技術では、BおよびZrOの含有量は両方とも低い。これに対して、本実施形態では、BおよびZrOの含有量は両方とも0.1%以上であり、それらがガラス本体構造の骨格の形成に関与する場合、ガラス基板の後の処理においてガラスの破壊靭性を高めることに有益である。その結果、焼戻し後、表面応力値は800MPa以上、100μmの深さでの圧縮応力値は55MPa以上であり、ガラスの機械的強度と耐落下性が向上する。
したがって、従来のガラスカバープレートでは、急速な化学焼戻しが可能であり、ガラス表面に600 MPaより大きい圧縮応力層が形成され、応力層の深さは一般に35μm以上である。これに対して、特殊な化学的焼き戻し処理を施したリチウムアルミニウム-シリコンガラスでは、その応力層の深さが100μm以上に達する可能性があるため、ガラスの機械的強度、耐衝撃性、摩擦抵抗、砂や砂利の地面への落下に対する耐性を向上させることができる。しかしながら、従来のガラスの強度はそれなりに高くない。
上記のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスには、少なくとも以下の利点がある。
(1)上記のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、20℃~300℃での熱膨張係数が84.5×10-7~94.9×10-7、溶融温度Tが1543°C~1638°C、ガラス転移温度Tが497°C~586°Cであり、特殊な化学的焼き戻し処理を施した後、ガラスの表面圧縮応力CS0が800MPaよりも大きく、ガラス表面から10μmの深さでの圧縮応力CS10が230MPaを超え、表面から30μmの深さでの圧縮応力CS30が140MPaを超え、イオン交換による最大応力層の深さDol0が136μmよりも大きい。
(2)上記のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、強化後、曲げ強度が700MPaよりも大きく、耐える落下エネルギーが0.4Jを超えるため、携帯電話、タブレット、又はその他のモバイルスマートデバイス用の保護ガラスとして使用できる。
図1を参照すると、一実施形態に係るリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスの製造方法は、上記のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスの製造方法であり、具体的には以下のステップを含む。
ステップS110において、質量率で、50%~72%のSiO、10%~27%のAl、0.1%~10.0%のB、2%~10%のLiO、4%~15%のNaO、0.1%~5.0%のZrO、および0~4%のKOの原料を秤量する。但し、LiO、NaO、およびKOの質量の合計が9%以上であり、ZrOおよびAlの質量の合計が10%よりも大きく、LiOの質量とLiO、NaO、およびKOの質量の合計との比が(0.22~0.48):1である。
ステップS120において、上記の原料を混合・溶融してガラスペーストを得る。
一実施例では、ステップS120において、溶融の温度は1650℃であり、溶融の時間は8時間である。
ステップS130において、ガラスペーストに均質化処理を施す。
一実施例では、ステップS130において、均質化処理の温度は1500℃であり、均質化処理の時間は1時間である。
ステップS140において、ガラスペーストを成形し、次にアニーリング処理を施して、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスを得る。
具体的には、ガラスペーストを成形するステップにおいて、鋳造成形法を採用する。一実施例では、均質化処理を施したガラスペーストを450℃に予熱した鉄型に流し込み、ガラスペーストを固化させる。
なお、上記のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスの製造方法では、従来の板ガラス製造工程によってガラスを得てもよい。製造方法は、フロート法、オーバーフローダウンドロー法、チョクラルスキー法、フラットドロー法、カレンダリング法などに限定されない。
一実施形態に係る強化ガラスは、上記の実施形態のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスから化学強化によって得られる。具体的には、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、質量率で、50%~72%のSiO、10%~27%のAl、0.1%~10.0%のB、2%~10%のLiO、4%~15%のNaO、0.1%~5.0%のZrO、および0~4%のKOを含み、LiO、NaO、およびKOの質量の合計が9%以上であり、ZrOおよびAlの質量の合計が10%よりも大きく、LiOの質量とLiO、NaO、およびKOの質量の合計との比が(0.22~0.48):1である。
図2を参照すると、一実施形態に係る強化ガラスの製造方法は、上記の強化ガラスの製造方法であり、具体的には以下のステップを含む。
ステップS210において、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスに対して、温度が390℃~420℃、質量比が2:8~8:2のNaNOとKNOの混合溶融物中で2~6時間の焼き戻し処理を行う。
具体的には、このリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、上記実施形態のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスである。具体的には、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、質量率で、50%~72%のSiO2、10%~27%のAl、0.1%~10.0%のB、2%~10%のLiO、4%~15%のNaO、0.1%~5.0%のZrO、および0~4%のKOを含み、LiO、NaO、およびKOの質量の合計が9%以上であり、ZrOおよびAlの質量の合計が10%よりも大きく、LiOの質量とLiO、NaO、およびKOの質量の合計との比が(0.22~0.48):1である。
さらに、ステップS210における混合溶融物の質量比は、6:4~4:6である。
次に、ステップS220において、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスに対して、温度が380℃~400℃、質量比が0.1:99.9~15:85のNaNOとKNOの混合溶融物中で2~4時間の焼き戻し処理を行って、強化ガラスを得る。
リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、2段階の混合塩法によって強化される。2段階の混合塩法による強化により、以下の効果が得られる。2段階の化学的焼き戻し法により、イオンの交換を選択的に行うことができる。第一段階は、主にガラス中のLiイオンと焼戻し塩中のNaイオンおよびKイオンとの交換である。Na-Li交換の結果、圧縮応力値が小さく、応力深さが大きい圧縮応力層が生じる。それに、Li-KおよびNa-K交換の一部に伴い、大きな応力を形成して高い深さ方向の低い応力値を補うことができる。第二段階では、低温でKイオン含有量の高い焼き戻し塩を採用して焼き戻しを行うことにより、ガラス中のNaイオンと焼戻し塩中のKイオンが急速に交換されて、ガラス表面に応力深さが浅く、圧縮応力値が高い高密度応力層が形成され、最終的に、ガラス表面に700MPaを超える高応力層が形成されており、深さ方向に100μm以上の応力層深さを持つことを特徴とする複合応力層が形成される。
ステップS210において硝酸ナトリウム対硝酸カリウムの質量比を2:8~8:2に設定する効果は、主に、Naイオンとガラス中のLiイオンとの間の化学交換を達成して十分な深さの応力層を形成することである。ただし、NaイオンとLiイオンの半径はそれほど差がなく、ガラス構造にはNa-Liイオンの変換に対応するのに十分なスペースがあるため、形成した応力層の深さは深くなるが、応力値は低くなる。焼戻し塩にイオン半径の大きいKを添加することにより、Li-K交換及びNa-K交換を応力方向に実現し、一部の圧縮応力値を大きくする。したがって、第一段階において硝酸ナトリウム対硝酸カリウムの質量比を2:8~8:2に設定する。ステップS220において硝酸ナトリウム対硝酸カリウムの質量比を0.1:99.9~15:85に設定する効果は、主に、ガラス中のNaイオンと焼戻し塩中のKイオンとの交換を達成して、ガラス表面に高い圧縮応力値の応力層を形成することである。この応力層は、第一段階の焼き戻しによって形成された応力層と複合圧縮応力層を形成して、ガラスの強度と靭性を向上させる。
2段階の化学焼戻しプロセスでは、ステップS210における混合溶融物の温度は、通常、ステップS220における混合溶融物の温度よりも10℃~20℃程高くなる。焼き戻しプロセスの2つの要素である温度と時間については、同じ焼き戻し塩の場合、処理時間が長く、温度が高いほど、形成した応力層の深さが深くなるが、応力値は大幅に低下する。本発明における2段階の焼戻しの目的は異なる。第一段階の目的は、十分な深さ(100μmより大きい)の応力層を形成することであり、応力値が高いほど良いであるため、第一段階では、より高い温度、通常は390°C~420°C、を選択し、時間は2時間~6時間である。第二段階の目的は、一定の深さの高応力の応力層(700MPaより大きい)を形成することであるため、第二段階では、より低い温度と短時間が必要となり、通常は380°C~400Cであり、時間は2時間~4時間である。長時間を選択しない主な理由は、焼き戻しサイクルが長すぎること、効率と出力が低いこと、コストが高く、大量生産に適していないことである。
上記の方法によりリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスを強化して得られた強化ガラスは、曲げ強度が700MPa以上、耐える落下エネルギーが0.4J以上であるため、地面への偶発的な落下による、携帯電話などのスマートデバイスの画面やカバープレートのガラスの破損を効果的に回避または低減することができ、携帯電話やタブレットなどのモバイルスマートデバイスの保護ガラスとして使用できる。
一実施形態のディスプレイ部品は、上記のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラス、又は上記の強化ガラス、若しくは上記の強化ガラスの製造方法によって製造された強化ガラスを含む。当該ディスプレイ部品は、スマートモバイルデバイス、デジタルカメラなどを含む。上記のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスまたは強化ガラスは、強度が高いため、偶発的な落下によるスマートモバイルデバイスなどの損傷を防ぐための保護ガラスとして使用できる。
以下は具体例である。
実施例1~実施例21のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスの製造プロセスは、具体的には以下の通りである。
以下の表1~表3に示されている実施例1~実施例21の組成(質量率)により、原料を完全かつ均一に混合した後、白金るつぼ中において白金攪拌パドルで撹拌しながら1650℃で8時間溶融させた。攪拌パドルを引き出した後、溶融物を1500℃まで冷却し、1時間保温して均質化した。次に、溶融物を鉄型に流し込み、80mm×160mm程度のサイズのガラスブロックを形成した。流し込み前に金型を450℃まで予熱し、硬化直後にガラスブロックを焼鈍炉に移して焼鈍し(焼鈍温度は590℃)、2時間保温した。その後、140℃まで6時間冷却し、次に自然冷却して、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスを得た。
実施例1~実施例7のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスの強化プロセスは、具体的には以下の通りである。
上記の実施例1~実施例7で得られたリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスを50mm×50mm×0.7mmの両面研磨ガラス板に加工した。ガラス板を、395°CのNaNO:KNO=1:1(質量比)の混合溶融物の中で4時間焼き戻した後、380°のNaNO:KNO=8:92(質量比)の混合溶融物に移して2時間焼き戻して、強化ガラスを得た。
実施例8~実施例14のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスの強化プロセスは、具体的には以下の通りである。
上記の実施例8~実施例14で得られたリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスを50mm×50mm×0.7mmの両面研磨ガラス板に加工した。ガラス板を、420℃のNaNO:KNO=8:2(質量比)の混合溶融物の中で2時間焼き戻した後、400°のNaNO:KNO=15:85(質量比)の混合溶融物に移して2時間焼き戻して、強化ガラスを得た。
実施例15~実施例21のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスの強化プロセスは、具体的には以下の通りである。
上記の実施例15~実施例21で得られたリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスを50mm×50mm×0.7mmの両面研磨ガラス板に加工した。ガラス板を、405℃のNaNO:KNO=2:8(質量比)の混合溶融物の中で6時間焼き戻した後、390°のNaNO:KNO=0.1:99.9(質量比)の混合溶融物に移して4時間焼き戻して、強化ガラスを得た。
比較例1~比較例13のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスの製造プロセスは、原料の組成が表4~表5に示されていることを除いて、実施例1~21実施例のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスの製造プロセスと同様である。
比較例1~比較例10のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスの強化プロセスは、実施例1~7実施例のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスの強化プロセスと同様であり、繰り返しの説明を省略した。
比較例11のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスの強化プロセスは、具体的には以下の通りである。
上記の比較例11で得られたリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスを50mm×50mm×0.7mmの両面研磨ガラス板に加工した。ガラス板を、395°CのNaNO:KNO=1:1(質量比)の混合溶融物の中で6時間焼き戻して、強化ガラスを得た。
比較例12のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスの強化プロセスは、具体的には以下の通りである。
上記の比較例12で得られたリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスを50mm×50mm×0.7mmの両面研磨ガラス板に加工した。ガラス板を、380℃のNaNO:KNO=8:92(質量比)の混合溶融物の中で6時間焼き戻しして、強化ガラスを得た。
比較例13のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスの強化プロセスは、具体的には以下の通りである。
上記の比較例13で得られたリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスを50mm×50mm×0.7mmの両面研磨ガラス板に加工した。ガラス板を、395°CのNaNO:KNO=8:92(質量比)の混合溶融物の中で4時間焼き戻した後、380°のNaNO:KNO=1:1(質量比)の混合溶融物に移して2時間焼き戻して、強化ガラスを得た。
試験
上記の実施例1~実施例21および比較例1~比較例13で得られたリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスを、すべてφ5mm×50mmのガラスサンプルに加工した。その熱膨張曲線を、熱膨張計(NETZSCH-DIL 402 PC)を使用して4°C/分の加熱速度で測定した。ガラスサンプルのひずみ点温度T、膨張軟化点温度T、および20°C~300°Cの範囲での熱膨張係数CTEを内蔵のソフトウェアで測定し、表1~表5に記録した。
実施例1~実施例21および比較例1~比較例13で得られたリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスを、それぞれ250gを用いて、ガラス高温粘度計(ORTON、RSV-1600)で高温粘度を測定した。粘度が102dPa.Sである温度をガラス溶融温度Tと定義し、粘度が103dPa.S、104dPa.S、および105dPa.Sである温度を、それぞれT、T、およびTと定義した。それらの値を、表1~表5に記録した。
強化ガラスについては、応力試験機FSM6000UVおよびSLP1000(日本折原社)を使用して、表面応力値CS0、深さ10μmでの圧縮応力値CS10、深さ30μmでの圧縮応力値CS30、深さ100μmでの圧縮応力値CS100、最大応力値での最大応力層深さDol0、600MPaでの応力層深さDol600を測定し、表1~表5に記録した。
実施例1~実施例21および比較例1~比較例10で得られたリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスを、STX-1203ワイヤ切断機(瀋陽科晶社)によって70mm×140mm×0.7mmのガラス板に切断した。ガラス板を、HD-640-5L両面研削・研磨機(深セン海徳社)で薄め、研磨した後、コンピューター数値制御(CNC)で縁取りした。洗浄後、395°CのNaNO:KNO=1:1(質量比)の混合溶融物の中で4時間焼き戻した後、380°CのNaNO:KNO=8:92(質量比)の混合溶融物に移して2時間焼き戻して、強化ガラス基板を得た。PT-307A万能試験機(Precise Test社)で4点曲げ強度を測定し、ガラス基板の中心が耐える落下エネルギーをPT-706落下試験機(Precise Test社)で測定した。中実鋼球64gを用いて中心を叩き、3回叩いても中心が折れなかった場合は高さHmmを記録した。落下エネルギーを、C=64×H/10000(単位:J)で計算し、表1~表5に記録した。
比較例11~比較例13で得られたリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスを、STX-1203ワイヤ切断機(瀋陽科晶社)によって70mm×140mm×0.7mmのガラス板に切断した。ガラス板を、HD-640-5L両面研削・研磨機(深セン海徳社)で薄め、研磨した後、コンピューター数値制御(CNC)で縁取りした。洗浄後、上記の比較例11~比較例13の強化処理方法に従って、それぞれ強化処理を行って、強化ガラス基板を得た。PT-307A万能試験機(Precise Test社)で4点曲げ強度を測定し、ガラス基板の中心が耐える落下エネルギーをPT-706落下試験機(Precise Test社)で測定した。中実鋼球64gを用いて中心を叩き、3回叩いても中心が折れなかった場合は高さHmmを記録した。落下エネルギーを、C=64×H/10000(単位:J)で計算し、表5に記録した。
表1に示されている実施例1~実施例7のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、質量率で、50%~72%のSiO、10%~27%のAl、0.1%~10.0%のB、2%~10%のLiO、4%~15%のNaO、0.1%~5.0%のZrO、0~4%のKO、0~6%のMgO、0~4%のCaO、0~4%のSrO、0~4%のZnO、0~2%のTiO、0~1%のSnO、及び0~0.5%のCeOを含む。LiO、NaO、及びKOの質量の合計は9%以上であり、ZrOとAlの質量の合計は10%を超えており、LiOの質量とLiO、NaO、およびKOの質量の合計との比は(0.22~0.48):1である。
上記の実施例1~実施例7で得られたリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスについて、上記の組成特性を有するリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、20°C~300°Cでの熱膨張係数が84.5×10-7~94.9×10-7、溶融温度Tが1543°C~1638°C、ガラス転移温度Tが497°C~586°Cであることが分かった。実施例1~実施例7で得られたリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスを、395℃のNaNO:KNO=1:1(質量比)の混合溶融物中で4時間焼き戻し、次に、380°CのNaNO:KNO=8:92(質量比)の混合溶融物に移して2時間焼き戻して得た強化ガラスは、表面圧縮応力CS0が800MPaより大きく、ガラス表面から10μmの深さでの圧縮応力CS10が依然として230MPa以上、ガラス表面から30μmの深さでの圧縮応力CS30が140MPa以上であり、イオン交換による複合圧縮応力が0MPa(機器の検出限界)に低下したときの応力深さDol0が136μmを超える。強化ガラスは、740MPaより大きい曲げ強度を持ち、0.32Jより大きい落下エネルギーに耐えることができる。
Figure 2022550970000002
注:CS0は表面応力値、CS10は、深さ10μmでの圧縮応力値、CS30は深さ30μmでの圧縮応力値、CS100は、深さ100μmでの圧縮応力値、Dol0は最大応力層深さ、Dol600は600MPaでの応力層深さである。
リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスの好ましい組成比を表2に示す。実施例8~実施例14のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、質量率で、55%~67%のSiO、13%~25%のAl、0.5%~4%のB、3%~7%のLiO、6%~12%のNaO、1%~4%のZrO、0~3%のKO、0~4%のMgO、0~2%のCaO、0~2%のSrO、0~2%のZnO、0~1%のTiO、0~0.5%のSnO、及び0~0.5%のCeOを含む。LiO、NaO、及びKOの質量の合計は9%以上であり、ZrOとAlの質量の合計は16%を超えており、LiOの質量とLiO、NaO、およびKOの質量の合計との比は(0.27~0.41):1である。
上記の実施例8~実施例14で得られたリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスについて、上記の組成特性を有するリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、20°C~300°Cでの熱膨張係数が84.3×10-7~91.4×10-7、溶融温度Tが1581°C~1613°C、ガラス転移温度Tが503°C~558°Cであることが分かった。実施例8~実施例14で得られたリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスを、420℃のNaNO:KNO=8:2(質量比)の混合溶融物中で2時間焼き戻し、次に、400℃のNaNO:KNO=15:85(質量比)の混合溶融物に移して2時間焼き戻して得た強化ガラスは、表面圧縮応力CS0が900MPaより大きく、ガラス表面から10μmの深さでの圧縮応力CS10が依然として275MPa以上、ガラス表面から30μmの深さでの圧縮応力CS30が145MPa以上であり、イオン交換による複合圧縮応力が0MPa(機器の検出限界)に低下したときの応力深さDol0が145μmを超える。強化ガラスは、810MPaより大きい曲げ強度を持ち、0.48Jより大きい落下エネルギーに耐えることができる。
Figure 2022550970000003
リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスのさらに好ましい組成比を表3に示す。実施例15~実施例21のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、質量率で、58%~64%のSiO、16%~22%のAl、1%~2%のB、4%~6%のLiO、8%~10%のNaO、3%~4%のZrO、0~2%のKO、0~2%のMgO、0~2%のZnO、0~0.5%のSnO、及び0~0.5%のCeOを含む。LiO、NaO、及びKOの質量の合計は12%以上であり、ZrOとAlの質量の合計は19.5%を超えており、LiOの質量とLiO、NaO、およびKOの質量の合計との比は(0.29~0.38):1である。
上記の実施例15~実施例21で得られたリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスについて、上記の組成特性を有するリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、20°C~300°Cでの熱膨張係数が82.9×10-7~89.8×10-7、溶融温度Tが1586°C~1612°C、ガラス転移温度Tが505°C~546°Cであることが分かった。実施例15~実施例21で得られたリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスを、405℃のNaNO:KNO=2:8(質量比)の混合溶融物中で6時間焼き戻し、次に、390℃のNaNO:KNO=0.1:99.9(質量比)の混合溶融物に移して4時間焼き戻して得た強化ガラスは、表面圧縮応力CS0が915MPaより大きく、ガラス表面から10μmの深さでの圧縮応力CS10が依然として300MPa以上、ガラス表面から30μmの深さでの圧縮応力CS30が160MPa以上であり、イオン交換による複合圧縮応力が0MPa(機器の検出限界)に低下したときの応力深さDol0が150μmを超える。強化ガラスは、820MPaより大きい曲げ強度を持ち、0.48Jより大きい落下エネルギーに耐えることができる。
Figure 2022550970000004
比較例1~比較例7のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスの組成及び性能データを以下の表4に示す。表4から分かるように、比較例1では、アルカリ金属の総含有量は9%未満であり、溶融温度Tは1652℃と高く、実際のガラス炉、特にフロート炉では大量生産ができない温度である。一般的に、溶融温度Tは1640℃以下に制御する必要がある。このような高い溶融温度の結果、天然ガスや電気エネルギーなどのエネルギー消費量が増加するだけでなく、炉や耐火れん及び関連設備の寿命も短くなり、コストも高くなる。また、その成形段階での制御も非常に困難とある。
比較例2では、0%のLiOが含まれているため、第一段階の焼戻しでは少量のNa-K交換のみを実現できるが、Li-Na交換を形成して高い応力層深さを形成することはできなかった。したがって、そのDol0(μm)は34.8μm、CS30(MPa)は24MPa、CS100(MPa)は0MPaである。このため、その曲げ強度は608MPaであり、Li含有アルミノケイ酸塩ガラスよりもはるかに低い0.24Jの落下エネルギーに耐えることができる。
比較例3では、NaOを含まず、LiO/(LiO+NaO+KO)が0.9であるため、LiOのモル数が大幅に増加し、そのモル含有量が20%に近くなり、ガラスの溶融温度が急激に低下し、フロート成形を制御することが困難になる。また、LiO含有量の増加により、ガラスに失透現象が発生し、濁りが発生すると透過率が低下し、曲げ強度と耐える落下エネルギーも低下した。
比較例4では、LiOの含有量は2.90%、NaOの含有量は10.10%、LiO/(LiO+NaO+KO)は0.2であり、0.22未満である結果、ガラスが2段階の焼戻しによって化学的に焼戻しされた後、そのDol0は98μmであり、本発明の実施例よりもはるかに低い。その最終の曲げ強度と耐える落下エネルギーの両方が低下し、耐える落下エネルギーは0.24Jまで低下した。
比較例5では、LiOの含有量は6.60%、KOの含有量は1.40%、LiO/(LiO+NaO+KO)は0.55であり、0.48より大きい。焼戻し後のガラスのCS0(MPa)は668MPaであり、700MPa未満であるため、ガラスの曲げ強度と落下強度が低下した。また、ガラス本体に少量の失透が発生した結果、その曲げ強度が低下し、耐える落下エネルギーが0.200Jまで低下した。
比較例6では、Alの含有量は9.00%であり、10%未満であり、Al+ZrOの含有量は9.50%であり、10%未満であり、Bの含有量は4.00%である。Al+ZrO、特にAlの含有量の減少は、ガラス構造に深刻な影響を与えた。Alはガラス中間体として構造に関与しているものであるため、その含有量が低すぎると、ガラス本体の焼き戻し性能、特に第二段階のNa-K交換が低下した。その結果、ガラス表面の応力層および応力層の深さが低下し、その強度、特に曲げ強度および落下強度も低下した。
比較例7では、ZrOは含まれておらず、Alの含有量は10.1%であり、実施例7と比較すると、ガラス構造の隙間にZrOが充填されていないため、十分に安定したガラス構造空間を形成することができなかった。ガラスは外力の影響を受けた場合、構造体の隙間には外部応力の一部を相殺するための大きな電界強度のイオンZr4+が存在していないため、ガラス製品の破損を引き起こす応力集中が発生しやすくなり、ガラスの曲げ強度や落下エネルギーが低下した。
Figure 2022550970000005
比較例8~比較例13のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスの組成及び性能データを以下の表5に示す。表5から分かるように、比較例8では、1%のPは含まれており、Alの含有量は26%であり、実施例1と比較すると、焼戻し後の圧縮応力値が低下し、応力層の深さがわずかに増加し、ガラス中心の引張応力値が増加した。その結果、ガラスの曲げ強度と耐える落下衝撃エネルギーの両方ともある程度低下した。
比較例9では、Bは含まれておらず、SiOの含有量は54.50%であり、実施例2と比較すると、焼戻し後の応力値と応力深さの両方ともわずかに増加した。しかし、酸化ホウ素、主にホウ素酸素三角形やホウ素酸素四面体がガラス網目構造に関与していないため、ガラスが外部衝撃を受けた場合、この部分の応力を相殺するバッファー構造はないので、応力集中を引き起こしやすくなり、さまざまな強度特性が低下した。比較例9から明らかなように、焼戻し性能は向上したが、ガラスの曲げ強度と耐える衝撃エネルギーの両方とも低下した。
比較例10では、0.10%のFeが含まれており、SiOの含有量は57.90%であり、実施例3と比較すると、熱性能とガラス溶融難易度はほぼ同じであり、2段階の焼戻し後の応力値と応力深さも基本的に同様であり、曲げ強度と耐える落下エネルギーはやや低下したが、色は明らかに黄色であるため、ディスプレイカバーなどの産業での用途には適さないため、できる限り回避する必要がある。
比較例11の強化ステップでは、第一段階の強化のみを実行した。実施例4と比較すると、焼戻しプロセスではNa-Kイオン交換と大量のLi-Kイオン交換ができなかったため、表面にはLi-Na交換と少量のLi-K交換しか存在おらず、ガラス表面の応力値はわずか386MPaであった。第二段階の交換を行わなかったため、総応力深さDol0(μm)も実施例4よりも20μm~30μm低くなり、ガラスの曲げ強度はわずか524MPaであり、耐える落下エネルギーは0.2J未満となった。
比較例12の強化ステップでは、第二段階の強化のみを実行した。実施例5と比較すると、焼戻しプロセスではLi-Naイオン交換ができなかったため、Li-K交換とNa-K交換のみが行われ、ガラス表面の圧縮応力値は高くなったが、応力深さはわずか5.4μm程度であり、そのCS10、CS30、およびCS100はすべて0であり、Dol0(μm)はわずか5.4μmであり、二次強化による100ミクロンを超える平均レベルよりもはるかに低かった。その結果、ガラスの曲げ強度はわずか489MPaであり、耐える落下エネルギーは0.2J未満となった。
比較例13の強化ステップでは、硝酸ナトリウムと硝酸カリウムの比は、本明細書で請求する範囲内にない結果、焼戻しプロセス中の第一段階の焼戻しのLi-Na交換とNa-KおよびLi-K交換の一部は最適ではなく、第二段階の焼戻しの主なNa-Kイオン交換も比較的低いレベルであり、そのさまざまな焼き戻しデータは、実施例6のデータよりもはるかに低いため、その曲げ強度及び耐える落下エネルギーの大幅な低下に直接つながっていた。
Figure 2022550970000006
上記の実験結果から分かるように、実施例1~実施例21で製造したリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスに2段階の強化処理を施して得られた強化ガラスは、表面圧縮応力CS0が800MPaより大きく、ガラス表面から10μmの深さでの圧縮応力CS10が依然として230MPa以上、ガラス表面から30μmの深さでの圧縮応力CS30が140MPa以上であり、イオン交換による複合圧縮応力が0MPa(機器の検出限界)に低下したときの応力深さDol0が136μmより大きく、曲げ強度が700MPaより大きく、耐える落下エネルギーが0.4Jを超えた。
上述した実施例の各技術的特徴は任意に組み合わせることができる。記述の簡潔化のために、上述した実施例における各技術的特徴のあらゆる組合せについて説明していないが、これらの技術的特徴の組合せは矛盾しない限り、本明細書に記述されている範囲内であると考えられるべきである。
上述した実施例は、本発明のいくつかの実施形態を示したものにすぎず、その記述が具体的且つ詳細であるが、特許請求の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。なお、当業者にとって、本発明の趣旨から逸脱しないかぎり、若干の変形及び改良を行うことができ、これらもすべて本発明の保護範囲内にある。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲に準ずるべきである。

Claims (20)

  1. リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスであって、質量率で、
    50%~72%のSiO
    10%~27%のAl
    0.1%~10.0%のB
    2%~10%のLiO、
    4%~15%のNaO、
    0.1%~5.0%のZrO、及び
    0~4%のKOを含み、
    前記LiO、前記NaO、及び前記KOの質量の合計は9%以上であり、前記LiOの質量と前記LiO、前記NaO、および前記KOの質量の合計との比は(0.22~0.48):1である、リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラス。
  2. 前記ZrOと前記Alの質量の合計は16%より大きく、前記LiOの質量と前記LiO、前記NaO、および前記KOの質量の合計との比は(0.27~0.41):1である、ことを特徴とする請求項1に記載のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラス。
  3. 前記LiO、前記NaO、及び前記KOの質量の合計は12%以上であり、前記ZrOと前記Alの質量の合計は19.5%より大きく、前記LiOの質量と前記LiO、前記NaO、および前記KOの質量の合計との比は(0.29~0.38):1である、ことを特徴とする請求項2に記載のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラス。
  4. 前記ZrOの質量率は1%~4%であり、前記Alの質量率は13%~25%である、ことを特徴とする請求項1に記載のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラス。
  5. 前記ZrOの質量率は3%~4%であり、前記Alの質量率は16%~22%である、ことを特徴とする請求項4に記載のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラス。
  6. 前記LiOの質量率は3%~7%であり、前記NaOの質量率は6%~12%、前記KOの質量率は0~3%である、ことを特徴とする請求項1に記載のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラス。
  7. 前記LiOの質量率は4%~6%であり、前記NaOの質量率は8%~10%、前記KOの質量率は0~2%である、ことを特徴とする請求項6に記載のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラス。
  8. 前記リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、質量率で、55%~67%のSiO、13%~25%のAl、0.5%~4%のB、3%~7%のLiO、6%~12%のNaO、1%~4%のZrO、および0~3%のKOを含み、前記ZrOと前記Alの質量の合計は16%よりも大きく、前記LiO、前記LiOの質量と前記NaO、および前記KOの質量の合計との比は(0.27~0.41):1である、ことを特徴とする請求項1に記載のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラス。
  9. 前記リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、質量率で、58%~64%のSiO、16%~22%のAl、1%~2%のB、4%~6%のLiO、8%~10%のNaO、3%~4%のZrO、および0~2%のKOを含み、前記LiO、前記NaO、及び前記KOの質量の合計は12%以上であり、前記ZrOと前記Alの質量の合計は19.5%よりも大きく、前記LiOの質量と前記LiO、前記NaO、および前記KOの質量の合計との比は(0.29~0.38):1である、ことを特徴とする請求項8に記載のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラス。
  10. 前記リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、さらに、質量率が6%以下のMgO、質量率が4%以下のCaO、質量率が4%以下のSrO、質量率が4%以下のZnO、及び質量率が2%以下のTiOのうちの少なくとも1つを含む、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラス。
  11. 前記リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、さらに、質量率が4%以下のMgO、質量率が2%以下のCaO、質量率が2%以下のSrO、質量率が2%以下のZnO、及び質量率が1%以下のTiOのうちの少なくとも1つを含む、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラス。
  12. 前記リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、質量率が2%以下のMgOをさらに含む、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラス。
  13. 前記リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、質量率が1%以下のSnO、及び質量率が0.5%以下のCeOをさらに含む、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラス。
  14. 前記リチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスは、さらに、質量率が4%以下のMgO、質量率が2%以下のZnO、質量率が1%以下のTiO、質量率が0.5%以下のSnO、及び質量率が0.5%以下のCeOを含む、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラス。
  15. 請求項1~14のいずれか一項に記載のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスから化学強化によって得られた強化ガラス。
  16. 前記強化ガラスは、曲げ強度が700MPaよりも大きく、耐える落下エネルギーが0.4Jを超える、ことを特徴とする請求項15に記載の強化ガラス。
  17. 請求項1~14のいずれか一項に記載のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラスに対して、まず、温度が390℃~420℃、質量比が2:8~8:2のNaNOとKNOの混合溶融物中で2~6時間の焼き戻し処理を行い、次に、温度が380℃~400℃、質量比が0.1:99.9~15:85のNaNOとKNOの混合溶融物中で2~4時間の焼き戻し処理を行って、強化ガラスを得るステップを含む、強化ガラスの製造方法。
  18. まず、温度が390℃~420℃、質量比が2:8~8:2のNaNOとKNOの混合溶融物中で2~6時間の焼き戻し処理を行う前記ステップにおいて、前記混合溶融物中のNaNOとKNOの質量比は6:4~4:6である、ことを特徴とする請求項17に記載の強化ガラスの製造方法。
  19. まず、温度が390℃~420℃、質量比が2:8~8:2のNaNOとKNOの混合溶融物中で2~6時間の焼き戻し処理を行う前記ステップにおける温度は、次に、温度が380℃~400℃、質量比が0.1:99.9~15:85のNaNOとKNOの混合溶融物中で2~4時間の焼き戻し処理を行うステップにおける温度より10℃~20℃程高くなる、ことを特徴とする請求項17又は18に記載の強化ガラスの製造方法。
  20. 請求項1~14のいずれか一項に記載のリチウムジルコニウムアルミノケイ酸塩ガラス、又は請求項15~16のいずれか一項に記載の強化ガラス、若しくは請求項17~19のいずれか一項に記載の強化ガラスの製造方法によって製造された強化ガラスを含む、ディスプレイ部品。
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