JP2022175161A - 非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、優れた水蒸気吸着性能を有することができて、空気中に拡散された飛沫に含まれるウイルスや菌を容易に吸着することができる抗菌性又は抗ウイルス性の非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末及びその製造方法を提供することにある。【解決手段】少なくとも抗菌性及び抗ウイルス性のいずれかをもつ金属を含有する非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末であって、相対湿度80%RHの環境下での水蒸気吸着量が50wt%以上である、非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末である。【選択図】なし

Description

本発明は、水蒸気吸着性に優れた、抗菌性又は抗ウイルス性をもつ金属を含有する非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末及びその製造方法に関する。
近年、様々なウイルスや菌による感染症が人体の健康に悪影響を及ぼすことから、世界的にその対策が急がれている。このため、抗菌性材料や抗ウイルス性材料の需要は高まる一方であり、あらゆる製品において抗菌性や抗ウイルス性が求められている。抗菌性及び抗ウイルス性を有する材料には、銅、銀又は亜鉛等の金属イオンが有効成分として使用されており、これらの金属イオンをゼオライトやシリカゲルなどの物質に担持させてなる抗菌性材料及び抗ウイルス性材料が種々提案されている。
従来の抗菌性材料又は抗ウイルス性材料として、例えば、特許文献1には、銅、銀又は亜鉛などの抗菌性又は抗ウイルス性をもつ金属イオンを非晶質アルミノケイ酸塩に担持させてなる抗菌性又は抗ウイルス性非晶質アルミノケイ酸塩が開示されている。具体的には、MO(Mはアルカリ金属)含有率10%以下の非晶質アルミノケイ酸塩と抗菌性金属イオンとを接触させて、非晶質アルミノケイ酸塩中のイオン交換可能なイオンと前記金属イオンとを置換させることにより、抗菌性非晶質アルミノケイ酸塩を生成している。これによって、樹脂に添加した際に経時的変色を防止でき、且つ優れた抗菌性を有することができるものとしている。
この他に、特許文献2には、前記金属イオンとアルカリ土類金属及びマンガンからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属イオンとをアルミノケイ酸塩に担持させた抗菌性アルミノケイ酸塩が開示されている。さらに、特許文献3には、前記金属イオンとアミンイオンとをアルミノケイ酸塩に担持させた抗菌性アルミノケイ酸塩が開示されている。
特開平1-164720号公報 特開平1-257124号公報 特開平1-286913号公報
一般的に、ウイルスや菌の感染経路は、飛沫感染、空気感染、接触感染等が知られている。このうち、飛沫感染は、空気中に拡散された飛沫に含まれるウイルスや菌などの病原体を、口や鼻から吸い込んでしまい、病原体が体内に入り込むことで二次感染するものである。このような飛沫感染は、集団感染や感染拡大にもつながることから、空気中に拡散された飛沫に含まれるウイルスや菌を容易に吸着することができる抗菌性材料や抗ウイルス性材料の需要が高まっている。このため、抗菌性材料や抗ウイルス性材料では、種々の物品に適用した際に物品に良好な抗菌性又は抗ウイルス性を付加できるだけでなく、空気中に拡散された飛沫に含まれるウイルスや菌を容易に吸着できることも求められており、そのためには飛沫などの水蒸気に対して吸着性が高いことが有利である。
しかしながら、特許文献1~3のような抗菌性金属が担持されたアルミノケイ酸塩は、樹脂成型品において優れた抗菌性を有するものの、空気中に拡散された飛沫に含まれるウイルスや菌を容易に吸着することを目的にはしておらず、このようなウイルスや菌の吸着に有利な水蒸気吸着性能について何ら開示されていない。
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は優れた水蒸気吸着性能を有し、空気中に拡散された飛沫に含まれるウイルスや菌を容易に吸着することができる抗菌性又は抗ウイルス性の非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末、及びその製造方法を提供することにある。
前記の目的を達成するために、本発明では、抗菌性又は抗ウイルス性をもつ金属を非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末に担持させた。
具体的には、本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は、少なくとも抗菌性及び抗ウイルス性のいずれかをもつ金属を含有する非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末であって、相対湿度80%RHの環境下での水蒸気吸着量が50wt%以上であることを特徴とする。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は、抗菌性又は抗ウイルス性をもつ金属のイオンを担持されており、これによって、当該金属を含む複合体として形成されている。したがって、少なくとも抗菌性及び抗ウイルス性のいずれかをもつ金属を含有する本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は、ウイルスや菌に対して抗菌又は抗ウイルス効果を発揮する優れた性質をもつことができる。また、本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は、相対湿度80%RHにおける水蒸気吸着量が50wt%以上であり、水蒸気に対して高い吸着性を有する。したがって、空気中に拡散された飛沫に含まれるウイルスや菌を容易に吸着することができる。水蒸気吸着量が50wt%未満の場合には、水蒸気に対する吸着性が低下し、その結果、空気中に拡散された飛沫に含まれるウイルスや菌を吸着することが困難となる場合がある。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末において、前記金属は、銅、銀及び亜鉛からなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金属であり、該金属の含有量は1wt%~10wt%であることが好ましい。
このようにすると、非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末が良好な抗菌性又は抗ウイルス性をもつ金属を含むため、抗菌性又は抗ウイルス性を効果的に発揮することができる。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末において、Si/Alのmol比が0.80~1.10であることが好ましい。
このようにすると、結晶性のアルミノシリケートが生じにくく、所望の水蒸気吸着性能を得ることができる。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末を製造する方法は、水溶性ケイ素原料とアルカリ原料とを含む溶液を調整する第一工程と、得られた溶液に水溶性アルミニウム原料の添加によって添加後の混合溶液中のAl/OHのmol比を2.0~3.0、Si/Alのmol比を0.7~1.4、pHを6.0~8.0に調整し、反応する第二工程と、得られた混合スラリーを水洗と濃縮でpHを7.0~10.0に調整する第三工程と、得られたスラリーを温度170℃~250℃で水熱処理する第四工程と、得られたスラリーに対して銅、銀及び亜鉛からなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金属を、該スラリー中の固形分を基準として1wt%~10wt%添加した後、pHを7.0~10.0に調整してから水洗する第五工程とを含むことを特徴とする。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法では、第四工程で得られたスラリーに、前記金属イオンを担持させることによって、良好な抗菌又は抗ウイルス効果を発揮できる非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末を得ることができる。また、前記金属イオンを担持させた後にpHを7.0~10.0に調整することによって、非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末が本来もっている高いBET比表面積を維持することができて、高い水蒸気吸着性を有することができる。したがって、少なくとも抗菌性及び抗ウイルス性のいずれかをもつ金属を含有する本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法によると、優れた水蒸気吸着性能をもつことができ、空気中に拡散された飛沫に含まれるウイルスや菌を容易に吸着することが可能な非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末を製造することができる。
また、本発明の他の対象は、上記のいずれかの非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末を30wt%以上含有し、相対湿度80%RHの環境下での水蒸気吸着量が20wt%以上である、非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末含有紙である。
このような紙は、上記の本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末を含有しているため、優れた水蒸気吸着性能を発揮することができ、空気中に拡散された飛沫に含まれるウイルスや菌を容易に吸着することができる。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末によると、優れた水蒸気吸着性を有することができて、空気中に拡散された飛沫に含まれるウイルスや菌を容易に吸着することができる。
本発明の実施例1に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の透過型電子顕微鏡(TEM)による観察写真である。 本発明の実施例1に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末のX線回折(XRD)プロファイルである。 本発明の実施例1、比較例1及び9~11に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の水蒸気吸着等温線である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用方法又はその用途を制限することを意図するものではない。
まず、本発明の一実施形態に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末について説明する。
本実施形態に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は、その名の通り非晶質であり、元素の並びにほとんど周期性はない。化学構造は一般式a NaO・b SiO・Al・n HOで表わされる。ここで、一般式のAlを1molとしており、bの値はケイバン比(SiO/Alのmol比)とも呼ばれており、また、前記一般式中のHOは結晶水を表している。Si4+とAl3+は互いにO2-を共有する箇所が存在するため、Si4+周辺は電気的に中性であっても、Al3+周辺はマイナス1価として帯電している。そのため、Al3+周辺は電気的中性になるようMイオンで補われる。Mイオンは雰囲気によりイオン交換され、前記粒子粉末の系外へ出されることもある。
本実施形態に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の一般式において、aは0.05~0.29のmol範囲が好ましい。0.05未満の場合、構造中にOH基の存在量が増え、前記粒子粉末の表面の細孔を塞いでしまい、比表面積が低下する傾向にあるため好ましくない。0.29を超える場合、水蒸気吸着性能に大きな影響は及ぼさないが、粉体pHが高くなり、粒子粉末の加工面で問題が生じやすくなるため好ましくない。より好ましくは、0.07~0.27のmol範囲であり、更により好ましくは、0.08~0.25のmol範囲である。
本実施形態に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の一般式におけるNaOのNaは後に説明するように、例えばイオン交換で他の元素に置き換えられる。その元素はCu、Zn、Agである。
本実施形態に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末のSi/Alのmol比は0.80~1.10が好ましい。前記比が0.80未満の場合、得られる粒子粉末において、非晶質アルミノケイ酸塩粒子より寧ろ規則的なギブサイト結晶構造を有するγ-Al(OH)粒子が主体的になる。そのため、非晶質アルミノケイ酸塩粒子の非晶質構造に由来していた細孔が少なくなり、BET比表面積が下がってしまうため好ましくない。1.10を超える場合、得られる粒子粉末において、非晶質シリカが主体的となり、吸着性能が下がってしまう。即ち、非晶質シリカと水蒸気の吸着性能の差がなくなってしまうため好ましくない。また、0.80未満の場合や1.10を超える場合、得られた粒子粉末の300℃で1時間の焼成によって、試料の比表面積が著しく低下してしまうため好ましくない。より好ましくは、0.81~1.09の範囲であり、更により好ましくは、0.85~1.05の範囲である。
本実施形態に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の一般式において、bは1.60~2.20のmol範囲であり、より好ましくは1.62~2.18のmol範囲であり、更により好ましくは1.70~2.10のmol範囲である。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の一般式において、nは0.50~1.25のmol範囲が好ましい。0.50未満の場合、結晶水が少なくなり、規則的な結晶構造を作り、該構造の周期性は高くなる。その場合、高い比表面積を維持することは困難となる。1.25を超える場合、試料中の結晶水が多すぎて所定の耐熱性を得ることが困難である。より好ましくは、0.60~1.15のmol範囲であり、更により好ましくは、0.70~1.10のmol範囲である。
本実施形態に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末はX線回折(XRD)プロファイルにおいて結晶由来のピークがほとんど観測されない程度の非晶質性を示し、ほぼ低結晶性であり、アロフェンに属すると言及できることが好ましい。更に好ましくは、カオリナイト又はハロイサイトの単位胞を1~30個並べた元素配列の周期性を示すことが好ましい。原子レベルな観点から述べると、AlO八面体はギブサイト構造の八面体シート同様のハニカム状のシートを有し、また、SiO四面体の3つのOを共有するカオリン鉱物由来のSiO四面体シートと単量体のSiO四面体を有している。
本実施形態に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は、相対湿度80%RHの環境下における水蒸気吸着量が50wt%以上であることを特徴とし、少なくとも抗菌性及び抗ウイルス性のいずれかをもつ金属を含有するものである。前記水蒸気吸着量が50wt%未満の場合には、水蒸気吸着性能が低下するため、空気中に拡散された飛沫に含まれるウイルスや菌を容易に吸着することが困難となる。ここで、空気中に拡散された飛沫に含まれるウイルスとしては、例えば、インフルエンザウイルス、コロナウイルス、ノロウイルスなどが挙げられる。より好ましい水蒸気吸着量は、52wt%以上である。水蒸気吸着量の上限値は100wt%程度である。
前記金属は、銅、銀及び亜鉛からなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金属であり、当該金属の含有量が1wt%~10wt%であることが好ましい。前記金属は、例えば、イオン交換で担持されることが好ましい。従来から、水にわずかに溶けだした前記金属のイオンが細菌やウイルスに対して強い抗菌又は抗ウイルス作用を示すことが知られている。このため、前記金属を1wt%~10wt%含有する場合、本実施形態に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は、十分な抗菌又は抗ウイルス効果を発揮することができる。より好ましい金属の含有量は1.2wt%~9.8wt%であり、さらにより好ましくは1.5wt%~9.5wt%である。
本実施形態に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の比表面積は650m/g~900m/gである。ここで、比表面積とはBET法で測定された値であり、以下、BET比表面積は比表面積と同じ意味とする。BET比表面積が650m/g未満の場合には、水蒸気吸着量が低下するため好ましくない。BET比表面積が900m/gを超えるとガス吸着性能は問題ないが、粉末状にした時の粉塵が多くなりハンドリング性が悪くなるため好ましくない。好ましいBET比表面積は700m/g~850m/gである。
次に、本実施形態に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法について説明する。
本実施形態に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は、水溶性ケイ素原料とアルカリ原料とを含む溶液を調整する第一工程と、得られた溶液に水溶性アルミニウム原料の添加によって添加後の混合溶液中のAl/OHのmol比を2.0~3.0、Si/Alのmol比を0.7~1.4、pHを6.0~8.0に調整し、反応する第二工程と、得られた混合スラリーを水洗と濃縮でpHを7.0~10.0に調整する第三工程と、得られたスラリーを温度170℃~250℃で水熱処理する第四工程と、得られたスラリーに対して銅、銀及び亜鉛からなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金属を、該スラリー中の固形分を基準として1wt%~10wt%添加した後、pHを7.0~10.0に調整してから水洗する第五工程とによって得ることができる。
本実施形態に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法において、第一工程で用いる水溶性ケイ素原料はオルトケイ酸ナトリウム、水ガラス、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)などを使用することができる。アルカリ原料は炭酸アルカリ水溶液としては炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、炭酸アンモニウム水溶液などであり、水酸化アルカリ水溶液として水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを使用することができる。ここで、Siの量やOHの量は原料仕込みで決定している。但し、炭酸アルカリ水溶液のCO 2-イオン1molの場合、OHの量は1molと見積もっている。
本実施形態に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法において、第二工程で用いる水溶性アルミニウム原料は硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウムなどを使用することができる。第一工程で得られた水溶液に前記アルミニウム原料を混ぜることで、混合溶液を作製できる。該混合により、反応は開始し、混合溶液は混合スラリーとなることができる。
第二工程で用いる水溶性アルミニウム原料に対して10mol%以下の金属塩原料を混合して用いることが可能である。その金属元素はMg、Ca、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Y、Zrである。それぞれの元素の塩化物、硫酸塩、硝酸塩のどれでも良いが、水溶性の塩であることが好ましい。
水溶性アルミニウム原料添加後の混合溶液において、Al/OHのmol比は2.0~3.0であることが好ましい。2.0未満の場合、原料添加時に増粘やゲル化を引き起こし均一な反応をさせることが困難であり好ましくない。3.0を超える場合、後段の工程を経て得られる非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の吸着性能が下がってしまうため好ましくない。より好ましいAl/OHのmol比は2.1~2.9、さらに好ましくは2.2~2.8である。
水溶性アルミニウム原料添加後の混合溶液において、Si/Alのmol比は0.7~1.4であることが好ましい。Si/Alのmol比が0.7未満であると、第四工程を経た時点で結晶性のアルミノシリケートが生じて水蒸気吸着量が下がるため好ましくない。Si/Alのmol比が1.4を超えると、得られる粒子粉末はかなりの非晶質性であり、比表面積の低い非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末が得られるため好ましくない。より好ましくはSi/Alのmol比が0.8~1.35、さらに好ましくはSi/Alのmol比が0.9~1.3である。
第二工程で行うpH調整は前述の全原料添加後に行う必要がある。pH調製用の酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、シュウ酸、酢酸などを使用することができる。pH調製用のアルカリとしては、炭酸アルカリ水溶液の場合、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、炭酸アンモニウム水溶液などであり、水酸化アルカリ水溶液の場合、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを使用することができる。調整後のpHの範囲は6.0~8.0であることが好ましい。調整するpHが6.0未満、又は8.0を超える場合、第五工程を経て得られる粒子粉末の比表面積は低下し、水蒸気吸着性も低下する。より好ましいpHは6.2~7.9、さらにより好ましくは6.5~7.8である。pH調整後の反応時間は10分~3時間が好ましい。反応時間の目安はpHが安定する時間であり、長時間放置しても、得られる粒子粉末の性能に大きな影響は及ぼさない。より好ましくは、15分~2時間30分である。
本実施形態に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法において、第三工程におけるスラリー水洗の終点は濾液の電気伝導度で計測するのが好ましい。該終点の電気伝導度の値は50μS/cm~800μS/cmが好ましい。50μS/cm未満は到達するまでに時間が長くかかるため、生産性の観点から好ましくない。800μS/cmより大きい場合は後段の工程を経て得られる非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の吸着性能が下がってしまうため好ましくない。
スラリー水洗と濃縮によって、混合スラリーのpHを7.0~10.0に調整することが好ましい。7.0未満の場合、又は10.0より大きい場合は後段の工程を経て得られる非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の水蒸気吸着性が下がってしまうため好ましくない。より好ましくはpH7.2~9.8、さらにより好ましくはpH7.5~9.5である。
また、第三工程で得られるスラリー中の粘度は1mPa・s~400mPa・sの範囲であることが好ましい。1mPa・s未満の場合、低濃度のスラリーとなり、1バッチ当り得られる粒子粉末の量は少なく、生産性の観点から好ましくない。400mPa・sを超える場合、ハンドリング性の高いスラリーとは言い難い。より好ましくは10mPa・s~350mPa・sの範囲である。
第四工程のスラリー中の固形分濃度は第三工程の水洗と濃縮によって調整することができる。即ち、第三工程で得られるスラリー中の固形分濃度は90~300g/Lが好ましい。ここで、スラリー濃度とは、第四工程後のスラリーを乾燥し、得られる固形分重量を前記乾燥前のスラリーの体積で割った値である。
本実施形態に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法において、第四工程の水熱処理の温度は170℃~250℃であることが好ましい。170℃未満の場合、得られる粒子粉末の諸特性(比表面積など)を満たすために、水熱処理の時間が、昇温時間と冷却時間を足し合わせた時間より長くなってしまう。結果として、粒子粉末の単位時間当りの生産効率が落ちてしまうため好ましくない。250℃より高いと結晶性カオリナイトが生じてしまい、BET比表面積も低く、水蒸気吸着性が低下するため好ましくない。より好ましい水熱処理温度は180℃~240℃、さらに好ましい水熱処理温度は190℃~230℃である。
第四工程の水熱処理の時間は1~8時間が好ましい。1時間未満の場合は、得られる非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の水蒸気吸着性が下がってしまうため好ましくない。8時間より長い場合は、生産レート低下につながるため好ましくない。より好ましい水熱処理時間は2~6時間である。
本実施形態に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法において、第五工程の銅、銀及び亜鉛からなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金属の含有量は、1wt%~10wt%であることが好ましい。上述の通り、水にわずかに溶けだした前記金属のイオンは、細菌やウイルスに対して強い抗菌又は抗ウイルス作用を示す。したがって、前記金属を添加すると、非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末に抗菌性又は抗ウイルス性を付与することができる。特に前記金属の含有量が1wt%~10wt%の場合には、良好な抗菌性又は抗ウイルス性を発揮することができる。ここで、前記金属は金属塩として添加することができ、金属塩としては、例えば、硫酸銅五水和物、塩化銅、硝酸銀、硫酸亜鉛、塩化亜鉛などを使用することができる。
第五工程で行うpH調整は前述の金属添加後に行う必要がある。pH調製用の酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、シュウ酸、酢酸などを使用することができる。pH調製用のアルカリとしては、炭酸アルカリ水溶液の場合、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、炭酸アンモニウム水溶液などであり、水酸化アルカリ水溶液の場合、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを使用することができる。調整後のpHの範囲は7.0~10.0であることが好ましい。調整するpHが7.0未満、又は10.0を超える場合、第五工程を経て得られる粒子粉末の比表面積は低下し、水蒸気吸着性能も低下する。pH調整後の反応時間は10分~3時間が好ましい。反応時間の目安はpHが安定する時間であり、長時間放置しても、得られる粒子粉末の性能に大きな影響は及ぼさない。より好ましくは、15分~2時間30分である。
第五工程におけるスラリー水洗の終点は、濾液の電気伝導度で計測するのが好ましい。該終点の電気伝導度の値は50μS/cm~800μS/cmが好ましい。50μS/cm未満は到達するまでに時間が長くかかるため、生産性の観点から好ましくない。800μS/cmより大きい場合には、第五工程を経て得られる非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の水蒸気吸着性能が下がってしまうため好ましくない。
また、本実施形態に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は、紙に担持させて用いられる。紙への担持は、例えば、叩解パルプを水中で撹拌し、その中にパルプに対して0.1~1.0wt%のアニオン系凝集剤を加えたものと、非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末を水中で撹拌し、カチオン系凝集剤を非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末に対して0.1~1.0wt%加えたものを混ぜ合わせ、抄紙機にて抄紙して脱水し乾燥させて作製することができる。このような本実施形態に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末が担持された紙は、抗菌製品や抗ウイルス製品に好適に用いられる。
以上のように、本実施形態に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末によると、上述の通り、相対湿度80%RHの環境下における水蒸気吸着量が50wt%以上であることを特徴とし、少なくとも抗菌性及び抗ウイルス性のいずれかをもつ金属を含有するものであるため、優れた水蒸気吸着性能をもつことができて、水蒸気飛沫を媒介として拡散するウイルスや菌を容易に吸着することができる。
以下に、本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末を詳細に説明するための実施例を示す。本実施例は、本発明について例示するものであり、発明の範囲を限定するものではない。まず、各実施例で行った測定に用いた機器及び測定方法について説明する。
試料の比表面積値はBET法により測定した。測定装置はマルチソーブ(カンタクローム・インスツルメンツ・ジャパン製)を使用して測定した。前処理条件は窒素ガスを通気しつつ120℃、2hの条件で脱気をした。
試料主成分のNa、Si、Al及び担持金属のCu、Ag、Znの測定に、蛍光X線分析装置Rigaku RIX2100を用いた。
試料の平均一次粒子径は、透過型電子顕微鏡JEM-F200(日本電子製)で測定して求めた。代表的な粒子から平均一次粒子径を見積もった。
試料の結晶相の同定にXRD装置D8 ADVANCE(BRUKER製)(管球:Cu、管電圧:40kV、管電流:40mA、ゴニオメーター:広角ゴニオメーター、サンプリング幅:0.010°、走査速度:6°/min、発散スリット:0.2°、受光スリット:0.03mm)を使用した。
試料の水蒸気吸着量は、マイクロトラック・ベル製ベルソープaqua3を用いて測定した。測定サンプルは、試料フォルダーに充填後、予め真空ポンプで減圧した。同時に、該フォルダーを温度120℃で2.5時間加熱をし、フォルダー内圧が10-2kPaまで減圧したことを確認した。その後、窒素置換を行ったものを用い、相対湿度をパラメータとして、温度25℃にて水蒸気吸着量を測定した。
実施例1:非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造
内容積800Lの反応容器中に、Siとして5.0mol/Lの3号ケイ酸ナトリウム溶液120Lを投入した後、10NのNaOH溶液を25L追加し撹拌して第一工程を終了した。
次に、400Lの供給用タンクにAlとして2.0mol/Lの塩化アルミニウム溶液295Lを準備した。該塩化アルミニウム溶液を前述の反応容器に添加しながら撹拌し、295Lすべて混合した。原料混合後のケイバン比(SiO/Alモル比)は2.04、Al/OHモル比は2.36であった。ここで、OHは第一工程で添加したNaOHの仕込み値である。その後、混合溶液を40℃に昇温して、pHを測定した。pHが4.31であったので、6NのNaOH溶液をpH7.1になるまで添加して、反応を進行させた。pH値が7.1±0.1の範囲で30分安定した時点で第二工程を終了した。
得られた混合スラリーを温度40℃でフィルターシックナーを用いて水洗した。ろ液の電気伝導度が300μS/cm以下になるまで水洗し、スラリーを530Lまで濃縮した時点で第三工程を終了した。該濃縮スラリーのpHは8.5、スラリーの固形分濃度は150g/L、粘度は57mPa・sであった。
第三工程で得られたスラリーを容積800Lのオートクレーブに移送した。その後、昇温速度1℃/分で加熱して、180℃に保持したスラリーを6時間かけて水熱反応を行った。その後、オートクレーブを放冷して第四工程を終了した。該反応後のスラリーをフィルターシックナーで300μS/cm以下になるまで水洗した。
第四工程で得られたスラリーを1L抜き取り、2Lのビーカーに移し替え、撹拌しながら、硫酸銅五水和物29.5gを200mlの純水に溶かした溶液を加えた。30分撹拌後、pHを測定すると4.83であったので4Nの水酸化ナトリウム水溶液を加え、pH値を8.00±0.05に調整しながら30分撹拌をつづけた。銅添加後のスラリーを吸引ろ過瓶にて減圧濾過し、ろ液の電気伝導度が300μS/cm以下になるまで水洗した後、箱型乾燥機内の温度を110℃に設定し、12時間乾燥させ、粉砕し非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末を得た。
得られた試料のBET比表面積が729m/gであった。蛍光X線分析での銅元素含有量は4.9wt%であった。また蛍光X線分析にて算出したSi/Alのmol比は0.96であった。
得られた試料の電子顕微鏡写真を図1に示す。5~15nm程度の一次粒子が強く凝集して、二次粒子を形成していた。これらの結果、得られた試料はアロフェンであり、結晶性成分も含む低結晶性粒子粉末であった。また、図2のXRDパターンが示すように、試料は非晶質であり、低結晶性ともみなせる程であり、数本のブロードなピークが検出された。図3の水蒸気吸着等温線から温度25℃、相対湿度80%RHにおける試料重量に対する水蒸気吸着量は61.8wt%であった。
実施例2~10、比較例1~8
第一、及び第二工程における水溶性ケイ素原料の種類、混合するアルカリ原料の種類と仕込み比、水溶性アルミニウムの種類と仕込み比、及びpH、並びに第三工程における固形分濃度・pH・粘度、第四工程における水熱処理温度と時間、第五工程における金属添加量、pHを種々変化させた以外は、実施例1と同様にして非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の試料を作製した。
比較例9
先行技術 特開平1―164720号公報に記載の実施例に沿って作製した、抗菌性又は抗ウイルス性金属を含有する非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末である。具体的には、水酸化アルミニウム9.7gを濃度12Nの水酸化ナトリウム溶液を加熱しつつ溶解させた後に純水を17.4ml加えたA溶液、ケイ酸ナトリウム21.0gを12.3mlの純水を加えたB溶液、12N水酸化ナトリウム溶液2.0gに純水10.6mlを加えたC溶液を準備しC溶液を撹拌しつつA、B溶液を加え撹拌しつつ反応させた。このときの温度は50℃に調整し30分撹拌し続けた。その後固体成分をろ取して得られたものを300mlの純水で洗浄したものを100℃で乾燥して粉末を得た。得られた粉末を10g分取して10mlの水に懸濁させた後、濃度0.05Nの硝酸溶液でpHを6に調整した。銀濃度を0.15%に調整した硝酸銀水溶液を30ml加え、24℃に保持し10時間撹拌をし続けた。その後懸濁液から固形分をろ取して、得られた固形物を500mlの純水で洗浄した後、110℃で乾燥して比較例9を得た。
比較例10~11
水酸化アルミニウム、ケイ酸ナトリウム、及び硝酸銀水溶液の配合比率を種々変化させた以外は、比較例9と同様にして非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の試料を作製した。
比較例9~11は各々非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末であり、Si/Alのmol比は0.52、0.36、0.65と0.80~1.10の範囲外であった。また、得られた水蒸気吸着量(RH=80%)は12.3wt%、10.2wt%、5.3wt%と実施例に比べ低く50wt%未満であった。加えてこれらのBET比表面積の値はそれぞれ52m/g、71m/g、9m/gと小さく、そのため水蒸気を吸着できる細孔が少ないので水蒸気吸着性能が実施例より低いと推測される。
実施例1~10、比較例1~8の合成方法を表1に示す。また、実施例1~10、比較例1~11の分析評価結果を表2に示す。
Figure 2022175161000001
Figure 2022175161000002
表2及び図3に示すように、比較例1~11の試料は相対湿度80%RHにおける水蒸気吸着量が50wt%未満で小さく、水蒸気飛沫を媒介して拡散するウイルスや菌を吸着するのに不適であることが分かった。一方、実施例1~10の試料は、50wt%以上の水蒸気吸着量を示し、水蒸気飛沫を媒介して拡散するウイルスや菌を吸着するのに好適であるといえる。
実施例11:非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末担持紙の作製
1Lの容器に純水を600ml測り取り、そこに叩解済みパルプを0.6g加え10分間撹拌した。その後アニオン系凝集剤FA-405S 0.1%溶液をパルプに対してFA-405Sが0.7%となるように添加して10分間撹拌した。パルプとは別に200mlの容器に水を純水100ml測り取り、そこに非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末を0.9g加え10分間撹拌した。その後カチオン性凝集剤であるPoly(diallyldimethyl ammonium chloride)0.1%溶液をカチオン性凝集剤が非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末に対して0.7%となるように添加して10分間撹拌した。パルプを撹拌していた容器に非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末とカチオン性凝集剤を混合した懸濁液を加え15分間撹拌した。この懸濁液を10L容器に移し合計7Lになるまで純水を加えて15分間撹拌した後、抄紙機に7Lの懸濁液を注ぎ込み、撹拌機で手撹拌をしつつ脱水し抄紙した。すべて水が抜けた後に紙を回収し、濾紙ではさみプレス機を用いて圧力350MPaで圧縮した。圧縮した紙を乾燥機内で105℃、3時間で乾燥させて非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末を担持した紙を得ることができた。
実施例12~13、比較例12
パルプと非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の配合比率を種々変化させた以外は、実施例11と同様にして非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末担持紙の試料を作製した。
表3に実施例11~13、比較例12の分析評価結果を示す。実施例11~13と比較して非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の含有率が低い比較例12は相対湿度80%RHでの水蒸気吸着量が11.7wt%と低く、20wt%未満で小さく、水蒸気飛沫を媒介して拡散するウイルスや菌を吸着するのに不適である。一方、実施例11~13は、20wt%以上の水蒸気吸着量を示し、水蒸気飛沫を媒介して拡散するウイルスや菌を吸着するのに好適であるといえる。
Figure 2022175161000003
以上から、本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は、優れた水蒸気吸着性能を有するため、空気中に拡散された飛沫に含まれるウイルスや菌を容易に吸着することができて有用である。

Claims (5)

  1. 少なくとも抗菌性及び抗ウイルス性のいずれかをもつ金属を含有する非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末であって、
    相対湿度80%RHの環境下での水蒸気吸着量が50wt%以上である、非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末。
  2. 前記金属は、銅、銀及び亜鉛からなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金属であり、該金属を1wt%~10wt%含有する、請求項1に記載の非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末。
  3. Si/Alのmol比が0.80~1.10である、請求項1又は2に記載の非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末。
  4. 水溶性ケイ素原料とアルカリ原料とを含む溶液を調整する第一工程と、
    得られた溶液に水溶性アルミニウム原料の添加によって添加後の混合溶液中のAl/OHのmol比を2.0~3.0、Si/Alのmol比を0.7~1.4、pHを6.0~8.0に調整し、反応する第二工程と、
    得られた混合スラリーを水洗と濃縮でpHを7.0~10.0に調整する第三工程と、
    得られたスラリーを温度170℃~250℃で水熱処理する第四工程と、
    得られたスラリーに対して銅、銀及び亜鉛からなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金属を、該スラリー中の固形分を基準として1wt%~10wt%添加した後、pHを7.0~10.0に調整してから水洗する第五工程とを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法。
  5. 請求項1~3のいずれか1項に記載の非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末を30wt%以上含有し、相対湿度80%RHの環境下での水蒸気吸着量が20wt%以上である、非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末含有紙。
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